特許第6014849号(P6014849)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6014849-ミンチを収容するトレーの搬送装置 図000002
  • 特許6014849-ミンチを収容するトレーの搬送装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6014849
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】ミンチを収容するトレーの搬送装置
(51)【国際特許分類】
   A22C 7/00 20060101AFI20161013BHJP
   B65G 47/29 20060101ALI20161013BHJP
   A22C 17/00 20060101ALI20161013BHJP
   B65G 47/52 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   A22C7/00 Z
   B65G47/29 L
   A22C17/00
   B65G47/52 B
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-169889(P2014-169889)
(22)【出願日】2014年8月7日
(65)【公開番号】特開2016-36330(P2016-36330A)
(43)【公開日】2016年3月22日
【審査請求日】2016年7月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000152815
【氏名又は名称】株式会社日本キャリア工業
(72)【発明者】
【氏名】越智 一志
(72)【発明者】
【氏名】牧野 伸司
【審査官】 木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−345035(JP,A)
【文献】 特開平08−196196(JP,A)
【文献】 特開2010−215382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 7/00
A22C 17/00
B65G 47/29
B65G 47/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チョッパーから連続して供給されミンチコンベヤで搬送される帯状のミンチを、一定の長さにカッターで切断しミンチコンベヤの終端部付近の受取位置で、ミンチコンベヤの下方にあって複数の搬送爪を有したトレーコンベヤで搬送されるトレーに収容させて、トレーコンベヤの終端部から下方の搬送コンベヤへ乗り継がせるミンチを収容するトレーの搬送装置において、
ミンチを収容したトレーが、トレーコンベヤの終端部付近で自重によって搬送コンベヤ上に滑落可能なトレーコンベヤの停止位置を定め、この停止位置においては後続する空のトレーが切断されたミンチの受取位置に達するように配設し、トレーコンベヤを停止位置で一旦停止させ滑落するミンチを収容したトレーがトレーコンベヤの終端部における搬送爪の回転軌跡空間を通過してから再始動するようにしたことを特徴とするミンチを収容するトレーの搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スーパーなどで販売されるミンチを収容するトレーの搬送装置に関し、詳しくはチョッパーから連続して供給される帯状ミンチを一定の長さにカッターで切断したミンチを収容するトレーの搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する挽肉(ミンチ)の搬送装置には、例えば特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1(特開平2−291315号公報)には、挽肉など可撓性物を搬送するコンベヤ終端部にカッターと受取板を設け、更にその下方にトレーなど受け体を設けて所定の大きさにカッターで切断された挽肉などを一旦受取板で受けからトレーに落下させる構成が開示されている。この文献1のトレーの搬送コンベヤは、ミンチの搬送コンベヤの下方にあって、搬送爪によって搬送されるトレーで切断されたミンチを受取る構成である。
【0003】
上記の文献1には記載されていないがスーパーなど通常のミンチの加工ラインにおいては、切断されたミンチが収容されたトレーはトレー搬送コンベヤの終端部から計量、値付け及びラッピングなど次工程に向けて搬送コンベヤ上に乗り継がれる。
販売用の一個のトレーに収容されるミンチの量は通常100〜1000g位の範囲内であって、それぞれの収容量に見合う大きさのトレーが使用され、毎分60〜30個程度の速さで生産される。
トレー搬送コンベヤには、トレーを確実に搬送するためにトレーの後端に接する複数の搬送爪が突設されるが、搬送爪は終端部における回転部分においては直線移動から円弧移動に変わるために先端に至るにつれ速度が増大する。
従って、特に100g程度の少量のミンチが収容された小型のトレーは、比較的高速で処理され次工程の搬送コンベヤに乗り継ぐ際に搬送爪によって強く投げ出されると、収容されたミンチが崩れて商品価値を低下させたり、トレー自体が整然と搬送コンベヤに乗り継ぐことができず次工程において支障を生起するなどの問題があった。
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2−291315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述のような従来のミンチなどを収容したトレーの搬送装置における問題点を解消して次工程の搬送コンベヤへ乱れなく整然と乗り継ぐことができるミンチを収容するトレーの搬送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、チョッパーから連続して供給されミンチコンベヤで搬送される帯状のミンチを、一定の長さにカッターで切断しミンチコンベヤの終端部付近の受取位置で、ミンチコンベヤの下方にあって複数の搬送爪を有したトレーコンベヤで搬送されるトレーに収容させて、トレーコンベヤの終端部から下方の搬送コンベヤへ乗り継がせるミンチを収容するトレーの搬送装置において、
ミンチを収容したトレーが、トレーコンベヤの終端部付近で自重によって搬送コンベヤ上に滑落可能なトレーコンベヤの停止位置を定め、この停止位置においては後続する空のトレーが切断されたミンチの受取位置に達するように配設し、トレーコンベヤを停止位置で一旦停止させ滑落するミンチを収容したトレーがトレーコンベヤの終端部における搬送爪の回転軌跡空間を通過してから再始動するようにしたことを特徴とするミンチを収容するトレーの搬送装置としている。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、ミンチを収容したトレーを、次工程の搬送コンベヤへ乱れなく整然と乗り継がせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】 本発明に係るミンチを収容するトレーの搬送装置を模式的に示した図面である。
図2図1の要部を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に示された本発明に係るミンチを収容するトレーの搬送装置は、基本的な構成については、特許文献1にも記載されている公知のものである。
食肉塊をミンチmに加工するチョッパーの吐出口1から連続して供給される帯状のミンチMを搬送するミンチコンベヤ2の終端部付近には、上下動して帯状のミンチMを一定の長さのミンチmに切断する板状のカッター3と、切断されたミンチmを受ける受板4が水平方向に出退自在に設けられている。
受板4の直下がトレー5へのミンチmの受取位置であって、切断されたミンチmを収容するトレー5が、ミンチコンベヤ2の下方位置において同じ走行方向に延設されたトレーコンベヤ6によってこの受取位置まで搬送され、受板4が退却したときにミンチmがトレー5内に落下して収容される。
ミンチmが収容されたトレー5は、トレーコンベヤ6の終端部から次工程の搬送コンベヤ7に乗り継ぐように構成される。
【0010】
トレーコンベヤ6は、チエンなど無端帯9が、次工程の搬送コンベヤ7へミンチmが収容されたトレー5を乗り継がせる終端部とトレー5が補給される始端部とに設けられたローラー8,8間に張設され、いずれか一方のローラーに連結されたモーター(図示なし)によって間欠駆動される。
無端帯9には、トレー5の後端部に接して無端帯9の走行によってトレー5を搬送する複数個の搬送爪10,10・・が固着される。この搬送爪10はトレー5の高さ寸法程度に突設された適宜な幅寸法を有する板材で構成され、後続する搬送爪10との間隔Pを保持する。
トレーコンベヤ6の終端部付近まで搬送されたミンチmを収容したトレー5が、自重によって搬送コンベヤ7上に滑落可能な位置をトレーコンベヤ6の停止位置とするが、この停止位置において後続する空のトレー5が切断されたミンチmの受取位置に達するように間隔Pが設定される。
この間隔Pは当然、使用するトレーの走行方向における長さ寸法以上とされ、更に、無端帯9の展開された全長もこの間隔Pの倍数とされる。
【0011】
次工程の搬送コンベヤ7は、始端部をトレーコンベヤ6の終端部近くの下方位置に臨ませるが、図1に示されるようにトレーコンベヤ6の終端部における搬送爪10の回転軌跡から離れた位置とされる。
【0012】
トレーコンベヤ6には、図2に示すように搬送爪10の左右両側にトレー幅に見合うレール11,11が敷設され搬送爪10に接して搬送されるトレー5の底面を支える。このレール11は終端部から次工程の搬送コンベヤ7に向けて斜め下方に延設される。
この傾斜した延設部分はトレー5の底面との摩擦抵抗を減らすために適宜小ローラーを並設したり、或いは自走する搬送体とすれば、構成は複雑となるがトレーコンベヤ6と搬送コンベヤ7との上下落差が減らせるので更に乱れなく容易に乗り継がせることができる。
【0013】
このように構成されたミンチmを収容するトレー5の搬送装置における作業は、基本的には従来とおりで、先ず所望する帯状ミンチMの切断長さが決められ、これに見合う大きさのトレー5が選択され、時間当たりの切断回数が設定されてこれが作業のサイクルタイムとなって、それぞれ必要な数値が制御装置(図示なし)に入力されて開始される。
チョッパーの吐出口1から押し出され、ミンチコンベヤ2で連続して搬送される帯状のミンチMの先端部は、受板4上まで到着すると所定の長さ毎にカッター3が下動して切断される。この時には、トレーコンベヤ6は停止位置で停止していて受板4の直下の受取位置に空のトレー5が待機しており、受板4が退去すると切断されたミンチmがトレー内に落下して収容される。
【0014】
次いでトレーコンベヤ6が搬送爪10の間隔Pだけ走行して切断されたミンチmを収容したトレー5を終端部付近の停止位置まで搬送して一時停止すると、トレー5は自重によって前方に傾きながらレール11上を滑落して搬送コンベヤ7に乗り継がれる。この時には、後続のトレー5が受取位置に達していて切断されたミンチmが収容されトレーコンベヤ6は再始動し間隔Pだけ走行する。このような動作が繰り返されて連続作業がされる。
【0015】
トレーコンベヤ6の終端部から次工程の搬送コンベヤ7へ乗り継がせる際に、収容されたミンチmを乱れさせないで整然と行うために、本願発明においては次のような工夫がなされている。
即ち、トレー5が搬送コンベヤ7へ乗り継ぐトレーコンベヤ6の終端部においては、搬送爪10の先端部の速度が高速となるので搬送爪10を避けてトレー5を乗り継がせるために、トレーコンベヤ6の終端部付近におけるトレー5が自重で前方に傾きレール11上を滑走して搬送コンベヤ7へ向けて滑落始める位置を探して停止位置と定め、そこでトレーコンベヤ6を一旦停止させ搬送爪10の動きを止めてからトレー5を自重でレール11上を滑落させる。
そしてトレー5がレール11上を滑落して搬送爪10の回転軌跡空間(図1において終端部での搬送爪10が回転したとき画く仮想線表示された軌跡に囲まれた空間)を通過してからトレーコンベヤ6が再始動するようにする。
そのために、トレー5が滑落し始めて回転軌跡空間を通過するまでの時間を算出し計測、確認して、トレーコンベヤ6の停止位置における最小限必要な停止時間としている。
更に、トレーコンベヤ6が停止位置で停止したときには後続する空のトレーがミンチの受取位置に達するように配設されていて、停止時間内に切断されたミンチmが収容され連続作業ができるように構成する。
【符号の説明】
【0016】
2 ミンチコンベヤ
3 カッター
4 受板
5 トレー
6 トレーコンベヤ
7 搬送コンベヤ
10 搬送爪
11 レール
M 帯状のミンチ
m 切断されたミンチ
図1
図2