特許第6014945号(P6014945)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6014945
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】加湿装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 6/00 20060101AFI20161013BHJP
   F24F 7/007 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   F24F6/00 Z
   F24F6/00 D
   F24F7/007 101
【請求項の数】11
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-196746(P2014-196746)
(22)【出願日】2014年9月26日
(65)【公開番号】特開2015-68638(P2015-68638A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2014年9月29日
(31)【優先権主張番号】1317098.0
(32)【優先日】2013年9月26日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508032310
【氏名又は名称】ダイソン テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ヒューゴ ジョージ ウィルソン
(72)【発明者】
【氏名】トーマス グレア デュヴァル
【審査官】 田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−111174(JP,A)
【文献】 特開2013−185821(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3124510(JP,U)
【文献】 特開平10−076256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 6/00
F24F 7/007
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加湿装置であって、
チャンバを含む本体と、
前記チャンバに水を供給する水タンクと、
前記チャンバに貯蔵された水の上に空気流を発生させる空気流発生手段と、
前記チャンバからの水により前記空気流を加湿する加湿手段と、
前記チャンバ内の水を照射するための紫外線放射ランプを含み、前記本体内で取り外し自在に配置可能なカートリッジと、
を備え、前記チャンバは、前記ランプを受け入れるための紫外線透過管体を含み、
前記加湿装置は、更に、前記空気流を放出するための少なくとも1つの空気出口を備え、
前記本体は、前記カートリッジを間に支持する複数の支持体を含み、該支持体の各々は、前記管体に向けた前記カートリッジの移動を案内するための湾曲トラックを有し、該トラックは、前記カートリッジが前記トラックに沿って前記管体に向かって移動するときに前記管体内への前記ランプの挿入を可能にするよう前記カートリッジを配向するように形状付けられている、加湿装置。
【請求項2】
前記カートリッジは、前記トラックに沿って滑動可能である、請求項1に記載の加湿装置。
【請求項3】
前記カートリッジは、それぞれのトラック内に各々配置可能な複数のランナーを含む、請求項1又は2に記載の加湿装置。
【請求項4】
前記各トラックの幅は、前記トラックの長さに沿って変化する、請求項3に記載の加湿装置。
【請求項5】
前記各トラックの幅は、前記トラックの長さに沿って増大する、請求項4に記載の加湿装置。
【請求項6】
前記各トラックの幅は、それぞれのランナーの幅に実質的に等しい第1の幅から、それぞれのランナーの長さに実質的に等しい第2の幅まで増大する、請求項4又は5に記載の加湿装置。
【請求項7】
前記本体は、前記カートリッジを前記本体に挿入可能なアパーチャを定める底壁を有し、前記各支持体は、前記本体の底壁に接続される、請求項1〜6の何れかに記載の加湿装置。
【請求項8】
前記各トラックは、前記本体の底壁から前記チャンバに向かって延びる、請求項7に記載の加湿装置。
【請求項9】
前記管体の長手方向軸線は、前記本体の底壁に実質的に平行である、請求項7又は8に記載の加湿装置。
【請求項10】
前記本体は、前記アパーチャを閉じるためのパネルを有し、該パネルは、前記ランプが前記管体内に完全に挿入される位置に向けて前記カートリッジを付勢する手段を含む、請求項7〜9の何れかに記載の加湿装置。
【請求項11】
前記加湿手段は、前記アパーチャを通して前記本体から取り外し可能なトランスデューサを含む、請求項7〜10の何れかに記載の加湿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送風機組立体に関する。好ましい実施形態において、本発明は、湿潤空気流、並びに部屋、オフィス又は同様の場所などの家庭環境内で湿潤空気を分散させるための空気流を発生させる加湿装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
家庭用の加湿装置は一般に、所定容積の水を貯蔵する水タンクを有するケーシングと、ケーシングの空気ダクトを通る空気流を生成する送風機とを備えた可搬式電気器具の形態である。貯蔵水は、通常は重力によって噴霧装置に運ばれ、噴霧装置は、受け取った水から水滴を生成する。この装置は、ヒータか、又はトランスデューサのような高周波振動装置の形態とすることができる。水滴は、空気ダクトを通して空気流に入り、結果として環境へのミスト(霧)の放出をもたらす。電気器具は、環境中の空気の相対湿度を検出するセンサを含むことができる。センサは、検出した相対湿度を示す信号を駆動回路に出力し、該駆動回路は、環境中の空気の相対湿度を所望レベル付近に維持するようトランスデューサを制御する。通常、トランスデューサの作動は、検出された相対湿度が所望レベルよりもおよそ5%程度高くなったときに停止され、検出された相対湿度が所望レベルよりもおよそ5%程度低くなったときに再開される。
【0003】
噴霧装置に運ばれる水を殺菌するために、紫外線(UV)ランプ又は他のUV放射線発生装置を設けることは公知である。例えば、米国特許第5,859,952号は、タンクから供給される水が殺菌チャンバを通って送られた後に、パイプにより超音波噴霧器を収容したチャンバに運ばれる加湿器を記載している。殺菌チャンバは、UV透過ウィンドウを有し、この下方にUVランプが配置され、水が殺菌チャンバを通過するときに水を照射するようにする。米国特許第7,540,474号は、水タンクが、タンクの出口に水を運ぶためのUV透過管体を含み、タンクが装着される主本体が、管体を介して出口まで通るときに水を照射するUVランプを含む加湿器を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,859,952号明細書
【特許文献2】米国特許第7,540,474号明細書
【特許文献3】国際公開第2013/132218号
【発明の概要】
【0005】
本発明は、加湿装置を提供し、該加湿装置は、チャンバを含む本体と、チャンバに水を供給する水タンクと、チャンバに貯蔵された水の上方に空気流を発生させる空気流発生手段と、チャンバからの水により空気流を加湿する加湿手段と、チャンバ内の水を照射する紫外線放射ランプを含む、本体内で取り外し自在に配置可能なカートリッジと、を備え、チャンバは、ランプを受けるための紫外線透過管体を含み、加湿装置は更に、空気流を放出するための少なくとも1つの空気出口を備えており、本体は、カートリッジを間に支持する複数の支持体を含み、該支持体の各々は、管体に向けたカートリッジの移動を案内するための湾曲トラックを有し、該トラックは、カートリッジがトラックに沿って管体に向かって移動するときに管体内へのランプの挿入を可能にするようカートリッジを配向するような形状になっている。
【0006】
一定期間毎に、UVランプは、例えば、ランプの電球の故障に起因して交換することが必要となることがある。本発明は、交換ランプが装置の本体内に挿入されるときの損傷の可能性を最小限にするように、ランプを交換可能にすることができる。管体に向かうランプ保持カートリッジの移動を案内する湾曲トラックを設けることにより、カートリッジは、ユーザによりトラックに沿って管体に向けて滑動することができると共に、トラックの形状は、カートリッジを管体と位置合わせ(整列)させて、ランプを管体内に挿入するときにランプと管体との間の接触を最小限にするのを助ける。ランプと管体との間の何らかの位置合わせ不良は、トラックに沿ってカートリッジを押し込むのに必要な力が増大することでユーザによって容易に識別することができ、これにより、ランプ又は管体が損傷を受ける前に、ユーザが位置合わせを迅速に修正できるようになる。
【0007】
また、支持体の形状によって、カートリッジを本体内に挿入するアパーチャの位置は、ユーザ及び製造者の両方にとって好都合に配置することができる。例えば、このようなアパーチャを本体の例えば側壁上の管体の開口と直接一致させて配置するのではなく、アパーチャは、本体の底壁上に配置することができ、支持体は、カートリッジを本体内に挿入するときに、例えば少なくとも90度にわたってカートリッジの移動方向を支持体に対して変化させるように湾曲している。これにより、アパーチャを閉じるためのパネルを装置の使用中に見えない状態にすることが可能となる。
【0008】
上述のように、カートリッジは、好ましくは、トラックに沿って滑動可能である。カートリッジは、好ましくは、複数のランナーを含み、各ランナーはそれぞれのトラック内に配置可能である。ランナーは、好ましくは、非円形形状を有し、好ましくは、各ランナーの幅がその長さよりも短いように2回回転対称性を有する。
【0009】
各トラックの幅は、好ましくは、トラックの長さに沿って変化し、好ましくは、各トラックの幅がトラックの長さに沿って増大するようになっている。好ましい実施形態において、各トラックの幅は、それぞれのランナーの幅に実質的に等しい第1の幅から、それぞれのランナーの長さに実質的に等しい第2の幅まで増大する。トラックの幅がその入口で狭くなっていることにより、ユーザが支持体間にカートリッジを正確な向きで確実に挿入するようにすることができる。カートリッジがトラックに沿って移動すると、各トラックの幅の増大により、カートリッジは、トラックに沿って移動するときにトラックに対して90度にわたって回転するようになる。支持体が湾曲しているので、このことは、カートリッジが支持体の湾曲セクションに沿って移動するときに、カートリッジが管体とランプとの間の軸方向の位置合わせを実質的に一定に維持することが可能となる効果があり、その結果、カートリッジを管体に向けて押し込むときにカートリッジを収容するのに必要な内部容積が最小限となる。
【0010】
本体は、好ましくは、カートリッジを本体内に挿入可能なアパーチャを定める底壁を含む。各支持体は、好ましくは、本体の底壁に接続され、好ましくは、本体の底壁と一体化される。各トラックは、好ましくは、本体の底壁からチャンバに向かって延びる。管体の長手方向軸線は、好ましくは、本体の底壁に実質的に平行である。
【0011】
本体は、好ましくは、アパーチャを閉じるためのパネルを有し、該パネルは、ランプが管体内に完全に挿入される位置に向けてカートリッジを付勢する手段を含む。好ましい実施形態において、パネルは、好ましくは、本体上の閉鎖位置にパネルが戻ったときにカートリッジを管体に向けて付勢するように、カートリッジに係合するための、パネルから延びた少なくとも1つのフィンを含む。
【0012】
加湿手段は、必要に応じて交換又は清掃するため、アパーチャを通して本体から取り外し可能なトランスデューサを含む。
次に、例証として添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】加湿装置の前方斜視図である。
図2】加湿装置の正面図である。
図3】加湿装置の平面図である。
図4】加湿装置のノズルの底面図である。
図5(a)】図2の線A−Aに沿った平面側断面図である。
図5(b)】図5(a)に示した領域Kの拡大図である。
図6】加湿装置のベースを上から見た斜視図である。
図7】ベースの平面図である。
図8(a)】加湿装置の水タンクの底面図である。
図8(b)】水タンクを下から見た斜視図である。
図9図3の線B−Bに沿った側断面図である。
図10(a)】ベース上に装着された水タンクの平面図である。
図10(b)】図10(a)の線H−Hに沿った正面側断面図である。
図11(a)】ベースのUVランプ組立体の背面側斜視図である。
図11(b)】UVランプ組立体の平面図である。
図11(c)】UVランプ組立体の正面図である。
図11(d)】UVランプ組立体の側面図である。
図12】アクセスパネルが部分的に取り外された状態のベースの底面側斜視図である。
図13】ベースのベースプレート、トラフ及びUVランプ組立体の平面側斜視図である。
図14】ベースプレートの平面側斜視図である。
図15(a)】ベースプレート及びトラフのセクションに対して第1の部分的に挿入された位置にあるUVランプ組立体を示す図である。
図15(b)】ベースプレート及びトラフのセクションに対して第2の部分的に挿入された位置にあるUVランプ組立体を示す図である。
図15(c)】ベースプレート及びトラフのセクションに対して完全に挿入された位置にあるUVランプ組立体を示す図である。
図16】加湿装置の制御システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1〜3は、送風機組立体の外観図である。この実施例において、送風機組立体は、加湿装置10の形態である。概説すると、加湿装置10は、そこを通過して空気が加湿装置10に流入する空気入口を有する本体12と、本体12上に装着された環状ケーシングの形態のノズル14と、を備え、加湿装置10は、加湿装置10から空気を放出させるための複数の空気出口を含む。
【0015】
ノズル14は、2つの異なる空気流を放出するよう構成される。ノズル14は、後方セクション16と、該後方セクション16に接続された前方セクション18とを含む。各セクション16、18は、環状形状であり、ノズル14のボア20の周りに延びる。ボア20は、各セクション16、18の中心がボア20のX軸上に位置するようにノズル14を貫通して中心に延びる。
【0016】
この実施例において、各セクション16、18は、ボア20の両側に位置する2つの略直線状のセクションと、直線状セクションの上側端部を連結する湾曲した上側セクションと、直線状セクションの下側端部を連結する湾曲した下側セクションとを備えるという点で、「レーストラック」形状を有している。しかしながら、セクション16、18は、任意の所望の形状を有することができ、例えば、セクション16、18は、円形又は長円形とすることができる。この実施形態において、ノズル14の高さは、ノズルの幅よりも大きいが、ノズル14は、ノズル14の幅が高さよりも大きいように構成されてもよい。
【0017】
ノズル14の各セクション16、18は、空気流のそれぞれが沿って進む流路を定める。この実施形態において、ノズル14の後方セクション16は、第1の空気流がノズル14を通過する第1の空気流路を定め、ノズル14の前方セクション18は、第2の空気流ノズル14を通過する第2の空気流路を定める。
【0018】
図4、5(a)及び5(b)を参照すると、ノズル14の後方セクション16は、環状内側ケーシングセクション24に接続されてその周りに延びる環状外側ケーシングセクション22を備える。各ケーシングセクション22、24は、ボア軸線Xの周りに延びる。各ケーシングセクションは、複数の接続部品から形成することができるが、この実施形態では各ケーシングセクション22、24は、それぞれ単一成形部品から形成されている。各ケーシングセクション22、24は、好ましくは、プラスチック材料から形成される。図5(b)に示すように、内側ケーシングセクション24の前方部は、ボア軸線Xに略平行に延びる環状外壁24aと、前方端壁24bと、ボア軸線Xに略垂直に延び、外壁24aを端壁24bに連結する環状中間壁24cとを有し、端壁24bが中間壁24cを越えて前方に突出するようになっている。組立中、外壁24aの外部表面は、例えば、接着剤を用いて外側ケーシングセクション22の前端の内側表面に接続される。
【0019】
外側ケーシングセクション22は、ノズル14の第1の空気入口28を定める管状ベース26を含む。外側ケーシングセクション22及び内側ケーシングセクション24は共に、ノズル14の第1の空気出口30を定める。以下でより詳細に説明するように、第1の空気流は、第1の空気入口28を通ってノズル14に流入し、第1の空気出口30から放出される。第1の空気出口30は、外側ケーシングセクション22の内部面32と内側ケーシングセクション24の外部面34との一部を重ね合わせ又は対面させることにより定められる。第1の空気出口30は、スロットの形態である。スロットは、0.5〜5mmの範囲の比較的一定の幅を有する。この実施例では、第1の空気出口は、およそ1mmの幅を有する。スペーサ36が、第1の空気出口30の周りに間隔を開けて設けられ、外側ケーシングセクション22及び内側ケーシングセクション24の重なり部分を引き離し、第1の空気出口30の幅を制御するようになっている。これらのスペーサは、ケーシングセクション22、24の何れと一体化してもよい。
【0020】
この実施形態において、第1の空気出口30は、ボア20の周りに部分的に延びる。第1の空気出口30は、ノズル14の湾曲した上側セクション及び直線状セクションに沿って延びる。しかしながら、第1の空気出口30は、ボア20の周りを完全に延びることができる。図9に示すように、ノズル14は、ノズル14の湾曲した下側セクションからの第1の空気流の放出を抑制するためのシール部材38を含む。この実施形態において、シール部材38は、略U字形状であり、内側ケーシングセクション24の後方端部において形成された凹部によって保持され、軸線Xに実質的に垂直な平面内にあるようになっている。シール部材38は、外側ケーシングセクション22の湾曲した下側セクションの後方端部から前方に延びたU字形突出部39と係合し、U字形突出部39との間にシールを形成する。
【0021】
第1の空気出口30は、ノズル14のボア20の前方部を通って空気を放出するよう構成される。第1の空気出口30は、ノズル14の外部面上に空気を配向するように形状付けられる。この実施形態において、内側ケーシングセクション24の外部面34は、コアンダ面40を含み、このコアンダ面40上に第1の空気出口30が第1の空気流を配向するよう構成される。コアンダ面40は、環状であり、従って、中央軸線Xの周りで連続している。内側ケーシングセクション24の外部面34はまた、第1の空気出口30からノズル14の前方端部44まで延びる方向で軸線Xから離れるようテーパが付けられたディフューザ部42を含む。
【0022】
ケーシングセクション22、24は共に、第1の空気入口28から第1の空気出口30まで第1の空気流を送るための環状の第1の内部通路46を定める。第1の内部通路46は、外側ケーシングセクション22の内部面と内側ケーシングセクション24の内部面とによって定められる。ノズル14の後方セクション16のテーパ付き環状マウス48が、第1の空気出口30に第1の空気流を誘導する。従って、ノズル14を通る第1の空気流路は、第1の空気入口28、第1の内部通路46、マウス48、及び第1の空気出口30から形成されると考えられる。
【0023】
ノズル14の前方セクション18は、環状の前方ケーシングセクション50を含む。前方ケーシングセクション50は、ボア軸線Xの周りに延び、ノズル14の他のケーシングセクション22、24と同様の「レーストラック」形状を有する。ケーシングセクション22、24と同様に、前方ケーシングセクション50は、複数の接続された部品から形成することができるが、但し、この実施形態では、単一の成形部品から形成される。前方ケーシングセクション50は、好ましくは、プラスチック材料から形成される。
【0024】
前方ケーシングセクション50は、ボア軸線Xに略平行に延びる環状外壁50aと、頑丈内壁と、外側側壁50aを内壁に接続する環状前方壁50bとを含む。内壁は、内側ケーシングセクション24の前方壁24bに略平行に延びる前方セクション50cと、該前方セクション50cに対して角度が付けられた後方セクション50dとを含み、後方セクション50dは、第1の空気出口30からノズル14の前方端部44まで延びる方向で軸線Xに向かってテーパが付けられるようになっている。組立中、前方ケーシングセクション50は、例えば、内側ケーシングセクション24の外側環状壁24aへの前方ケーシングセクション50の外側側壁50aのスナップ嵌合接続を用いて、内側ケーシングセクション24に取り付けられる。
【0025】
前方ケーシングセクション50の下側端部は、管状ベース56を含む。ベース56は、ノズル14の複数の第2の空気入口58を定める。この実施形態において、ベース56は、2つの第2の空気入口58を含む。或いは、ベース56は、単一の空気入口58を含むことができる。前方ケーシングセクション50は、内側ケーシングセクション24と共に、ノズル14の第2の空気出口60を定める。この実施例において、第2の空気出口60は、ノズル14の湾曲した上側セクション及び直線状セクションに沿ってボア20の周りに部分的に延びる。或いは、第2の空気出口60は、ボア20の周りに完全に延びることができる。第2の空気出口60は、0.5〜5mmの範囲の比較的一定の幅を有するスロットの形態である。この実施例では、第2の空気出口60は、およそ1mmの幅を有する。第2の空気出口60は、内側ケーシングセクション24の端壁24bの内部面と、前方ケーシングセクション50の内壁の後方セクション50dの外部面との間に配置される。スペーサ62が、第2の空気出口60に沿って間隔を開けて設けられ、内側ケーシングセクション24及び前方ケーシングセクション50の重なり部分を引き離し、第2の空気出口60の幅を制御するようになっている。これらのスペーサは、ケーシングセクション24、50の何れと一体化してもよい。
【0026】
第2の空気出口60は、前方ケーシングセクション50の内壁の後方セクション50dの外部面上に第2の空気流を放出するよう構成される。従って、この外部面は、コアンダ面を提供し、各第2の空気出口60は、第2の空気流のそれぞれの部分をコアンダ面上に配向するよう構成される。このコアンダ面はまた、軸線Xの周りで連続しているが、空気出口60はボア20の一部の周りにだけ延びているので、このコアンダ面も同様にボア20の一部の周りを延びることができる。前方ケーシングセクション50の前方セクション50cの外部面は、第2の空気出口60からノズル14の前方端部44まで延びる方向で軸線Xから離れてテーパが付けられるディフューザ部分を提供する。
【0027】
ケーシングセクション24、50は共に、第2の空気入口58から第2の空気出口60まで第2の空気流を送るための環状の第2の内部通路68を定める。第2の内部通路68は、内側ケーシングセクション24及び前方ケーシングセクション50の内部面によって定められる。従って、ノズル14を通る第2の空気流路は、第2の空気入口58、内部通路68及び第2の空気出口60によって形成されると考えられる。
【0028】
図1〜3を再度参照すると、本体12は、略円筒形状である。本体12は、ベース70を含む。図6及び7は、ベース70の外観図である。ベース70は、円筒形状で且つ空気入口74を含む外壁72を有する。この実施例において、空気入口74は、ベース70の外壁72内に形成された複数のアパーチャを含む。ベース70の前方部分は、加湿装置10のユーザインタフェースを含むことができる。ユーザインタフェースは、図16において概略的に例示され、以下で詳細に説明されるが、少なくとも1つのユーザ作動可能スイッチ又はボタン75を備える。加湿装置10に電力を供給するための電源ケーブル(図示せず)が、ベース70内に形成されたアパーチャを通って延びる。
【0029】
図9もまた参照すると、ベース70は、ノズル14を通って第1の空気流路に第1の空気流を送る第1の空気通路76と、ノズル14を通って第2の空気流路に第2の空気流を送る第2の空気通路78とを備える。第1の空気通路76は、空気入口74からノズル14の第1の空気入口28までベース70を貫通している。ベース70は、外壁72の下側端部に接続された底壁80を含む。消音発泡体のシート81が、底壁80の上側面上に配置される。外壁72よりも小さな直径の管状中央壁82が、弓形支持壁84により外壁72に接続される。中央壁82は、外壁72と実質的に同軸である。支持壁84は、底壁80の上方で底壁80と略平行に配置される。支持壁84は、以下でより詳細に説明するように、中央壁82の周りに部分的に延びて、ベース70の水リザーバ140を露出させるための開口を定める。中央壁82は、支持壁84から離れるように上方に延びる。この実施例において、外壁72、中央壁82、及び支持壁84は、ベース70の単一の構成要素として形成されるが、代替として、これらの壁の2つ又はそれ以上をベース70のそれぞれの構成要素として形成してもよい。ベース70の上側壁は、中央壁82の上方端部に接続される。上側壁は、下側の円錐台セクション86と、ノズル14のベース26が挿入される上側円筒セクション88とを有する。
【0030】
中央壁82は、第1の空気通路76を通る第1の空気流を発生させるインペラ90の周りに延びる。この実施例において、インペラ90は、混流インペラの形態である。インペラ90は、インペラ90を駆動するためのモータ92から外向きに延びる回転シャフトに接続される。この実施形態において、モータ92は、ユーザによる速度選択に応答して駆動回路94により変化する速度を有するDCブラシレスモータである。図16において、駆動回路94は単一構成要素として例示されているが、複数の物理的に別個の電気的に接続されたサブ回路から形成されてもよく、該サブ回路の各々が、加湿装置10の様々な異なる構成要素又は機能を制御するそれぞれのプロセッサを備えていてもよい。モータ92の最大速度は、5,000〜10,000rpmの範囲であるのが好ましい。モータ92は、下側部分98に接続されたドーム型上側部分96を有するモータバケット内に収容される。一連のガイドベーン100(ガイドベーン100のセット)が、モータバケットの上側部分96の上側面に接続され、ノズル14の第1の空気入口28に向けて空気を案内するようになっている。
【0031】
モータバケットは、略円錐台インペラハウジング104内に配置され、その上に装着される。また、インペラハウジング104は、中央壁82から内向きに延びる環状プラットフォーム106上に装着される。環状入口部材108が、空気流をインペラハウジング104内に案内するためにインペラハウジング104の底部に接続される。環状シール部材110が、インペラハウジング104とプラットフォーム106との間に配置され、空気がインペラハウジング104の外部面の周りを通って入口部材108に流れるのを阻止する。プラットフォーム106は、好ましくは、電気ケーブルを駆動回路94からモータ92に案内するためのガイド部分を含む。
【0032】
第1の空気通路76は、空気入口74から入口部材108に延びる。第1の空気通路76は、入口部材108から、インペラハウジング104、中央壁82の上側端部、及び上側壁のセクション86、88を通って延びる。
【0033】
第2の空気通路78は、第1の空気通路76から空気を受け取るよう構成される。第2の空気通路78は、第1の空気通路76に隣接して配置される。第2の空気通路78は、第1の空気通路76から空気を受け取るためのダクト110を含む。ダクト110は、ベース70の中央壁82によって定められる。ダクト110は、第1の空気通路76の一部に隣接し、この実施例では第1の空気通路76の一部の半径方向外部に配置される。ダクト110は、ガイドベーン100からの下流側に配置された入口ポート112を有し、ガイドベーン100から放出された空気流の一部を受け取るようにし、これが第2の空気流を形成する。ダクト110は、ベース70の中央壁82上に配置される出口ポート114を有する。
【0034】
加湿装置10は、ノズル14に入る前に第2の空気流の湿度を高くするよう構成される。ここで図1、2、及び8(a)〜10(b)を参照すると、加湿装置10は、本体12のベース70上に取り外し可能に装着できる水タンク120を備える。水タンク120は、本体12のベース70の外壁72と同じ半径を有する円筒形外壁122を有しており、水タンク120がベース70上に装着されたときに本体12が円筒形の外観を有するようにする。水タンク120は、管状内壁124を有し、管状内壁124は、水タンク120がベース70上に装着されたときにベース70の壁82、86、88を囲む。外壁122及び内壁124は、水タンク120の環状上側壁126及び環状下側壁128と共に、水を貯蔵するための環状容積を定める。従って、水タンク120は、ベース70上に装着されたときには、インペラ90及びモータ92を囲み、よって第1の空気通路76の少なくとも一部を囲む。水タンク120がベース70上に装着されたときに、水タンク120の下側壁128は、ベース70の支持壁84に係合し、該支持壁84によって支持される。突出部130が、ベース70の支持壁84上に形成された凹部132内に配置されるように下側壁128上に形成又は装着され、ベース70上での水タンク120の正確な角度方向の位置決めを確保することができる。突出部130は、マグネットの形態であってもよく、該マグネットは、支持壁84の下側面上の凹部132の下方に装着される他のマグネット(図示せず)と相互作用し、ベース70上の水タンク120の正確な配置を助け、また、ベース70に対して水タンク120を移動させるのに必要な力を増大させる。これは、ベース70に対する水タンク120の偶発的移動のリスクを低減することができる。
【0035】
水タンク120は、2〜4リットルの範囲の容量を有するのが好ましい。図8(a)及び8(b)を特に参照すると、噴出口134が、例えば、協働するネジ接続によって、水タンク120の下側壁128に取り外し可能に接続される。この実施例において、水タンク120は、ベース70から水タンク120を取り外し、噴出口134が上方に突き出るように水タンク120を反転させることにより充填される。次いで、噴出口134をネジ解除して水タンク120から外し、噴出口134が水タンク120から接続解除されたときに露出されるアパーチャを通じて水タンク120内に水を取り込む。噴出口134は、好ましくは、複数の半径方向フィンを有し、水タンク120に対する噴出口134の把持及び捩りを容易にする。水タンク120が一杯になると、ユーザは、噴出口134を水タンク120に再接続して、水タンク120をその非反転方向に戻し、ベース70上に水タンク120を戻すようにする。バネ荷重バルブ136が噴出口134内に配置され、水タンク120が再度反転されたときに噴出口134の水出口を通って水が漏出するのを防ぐようにする。バルブ136は、該バルブ136のスカートが噴出口134の上側面と係合する位置に向けて付勢され、水タンク120から噴出口134内に水が流入するのを防ぐようにする。
【0036】
水タンク120の上側壁126は、反転した水タンク120を作動面、カウンタ頂部、又は他の支持面上で支持するための1又はそれ以上の支持体138を備える。この実施例では、反転した水タンク120を支持するために、2つの平行な支持体138が上側壁126の周囲に形成されている。
【0037】
ここで、図6、7及び9〜10(b)を参照すると、ベース70は、水タンク120から水を受け取るための水リザーバ140を備える。水リザーバ140は、ベース70の底壁80上に装着され、ベース70の支持壁84内に形成された開口により露出される別個の構成要素である。水リザーバ140は、水タンク120から水を受け取る入口チャンバ142と、該入口チャンバ142から水を受け取る出口チャンバ144と、を備え、この出口チャンバ144において、水が霧化されて第2の空気流内に同伴される状態になる。入口チャンバ142は、水リザーバ140の一方の側に配置され、出口チャンバ144は、水リザーバ140の他方の側に配置される。水リザーバ140は、ベース146と、該ベース146の周囲の周りに及びそこから直立方向に延びる側壁148と、を備える。ベース146は、出口チャンバ144の深さが入口チャンバ142の深さよりも大きいような形状にされる。各チャンバ142、144内に配置されたベース146のセクションは、好ましくは、実質的に平行であり、好ましくは、ベース70の底壁80に平行であり、加湿装置10が水平支持面上に配置されたときに、ベース146のこれらのセクションが実質的に水平であるようにする。水リザーバ140内に形成されたチャンネル150が、入口チャンバ142から出口チャンバ144に水を通過させることを可能にする。
【0038】
ピン152が、その一部が入口チャンバ142を形成するベース146のセクションから上方に延びる。水タンク120がベース70上に装着されたときに、ピン152は、噴出口134内に突出し、バルブ136を上方に押し上げて噴出口134を開き、これにより重力の作用によって水が入口チャンバ142内に流入できるようになる。入口チャンバ142が水で一杯になると、水はチャンネル150を通って出口チャンバ144に流入する。水タンク120から水が出力されると、水タンク120内は、噴出口134の側壁内に配置されたスロット154を通って水タンク120内に流入する空気に置き換えられる。チャンバ142、144が水で充填されると、チャンバ142、144内の水レベルは均等になる。噴出口134は、噴出口134の側壁内に配置されたスロット154の上側端部と実質的に同一平面上にある最大レベルまで水リザーバ140に水を充填できるように構成され、当該レベルを上回ると、空気が水タンク120に流入することができなくなり、水タンク120から出力される水を置き換えることができなくなる。
【0039】
その一部が出口チャンバ144を形成するベース146のセクションは、圧電トランスデューサ156を露出するための円形アパーチャを備える。駆動回路94は、トランスデューサ156の振動を噴霧モードで作動させ、出口チャンバ144内に位置する水を霧化するよう構成される。噴霧モードでは、トランスデューサ156は、1〜2MHzの範囲とすることができる周波数f1で超音波振動することができる。トランスデューサ156は、圧電トランスデューサ組立体の一部を形成し、該圧電トランスデューサ組立体は、ベース70の底壁80の下方側部に接続され、図14に示すように、ベース70の底壁80内に形成されるアパーチャ157を通って突出するようになる。
【0040】
水リザーバ140はまた、水リザーバ140内で水を照射するための紫外線(UV)発生器を含む。この実施形態において、UV発生器は、水リザーバ140の出口チャンバ144内で水を照射するよう構成される。この実施形態において、UV発生器は、ベース70のUVランプ組立体162の一部を形成するUVランプ160を備える。UVランプ組立体162は、図11(a)〜11(d)に示されている。UVランプ組立体162は、必要に応じてユーザによってUVランプ組立体162を交換できるように、ベース70内に取り外し可能に挿入されるカートリッジの形態である。UVランプ組立体162は、本体セクション164と、該本体セクション164から延びるアームセクション166とを含む。アームセクション166は、凹状断面を有し、UVランプ160の周りに部分的に延びる。アームセクション166の凹状面は、UVランプ160から水リザーバ140の出口チャンバ144に向かって放出されるUV放射線を反射する反射性材料から形成され、或いは、反射性材料から形成されたコーティングを有することができる。この実施形態において、本体セクション164の周りにカバー168が設けられ、UVランプ組立体162をベース70により支持できるようにする特徴要素(機能)を定める。この実施形態ではカバー168は、例えばスナップ嵌合接続を用いて組立中に本体セクション164に接続される別個の構成要素であるが、代替として、カバー168の特徴要素は、UVランプ組立体162の本体セクション164によって提供することができる。ルーム170(loom)が、UVランプ160を駆動回路94に接続するためのコネクタ172にUVランプ160を接続する。
UVランプ160の両端部に設けられるグロメット174、176は、UVランプ160とルーム170の間の電気接点の周りに延び、UVランプ組立体162内でUVランプ160を支持する役割を果たす。
【0041】
また、図6、7、及び13〜15(c)を参照すると、水リザーバ140は、UV透過管体178を備える。管体178は、水リザーバ140の出口チャンバ144内に配置される。以下でより詳細に検討するように、UVランプ組立体162はベース70によって支持され、UVランプ160は、UVランプ組立体162がベース70内に完全に挿入されたときに管体78内に位置するようになる。好ましくは、管体178の開放端部は、水リザーバ140の側壁148内に形成されたアパーチャを通って突出し、UVランプ160が管体178に入ることを可能にする。管体178と側壁148内に形成されたアパーチャとの間にOリングシール部材を設け、該アパーチャを通る水の漏洩を阻止することができる。
【0042】
ベース70は、該ベース70内にUVランプ組立体162を支持するための2つの支持体180を備える。支持体180は、ベース70の底壁80に接続され、好ましくは、該底壁と一体化される。支持体180は、並列に配列され、UVランプ組立体162がベース70に挿入され且つベース70から取り外し可能となるアパーチャ182の両側に配置される。アパーチャ182は、通常は、ベース70の底壁80下方側部に取り外し可能に接続されるパネル184によって覆われる。図12に示すように、パネル184を下ろすか、又はベース70の底壁80からパネル184を取り外すことにより、ユーザは、UVランプ組立体162及び圧電トランスデューサ組立体の両方にアクセスし、必要に応じて各組立体の交換又は補修を行うことができる。
【0043】
各支持体180は、湾曲した形状であり、ベース70の底壁80の上側部から水リザーバ140まで上方に延びている。支持体180の上側面は、ブリッジ186、187によって接続され、これらはまた、好ましくは、ベース70の底壁80と一体化されて支持体180に構造的安定性を提供する。
【0044】
各支持体180は、UVランプ組立体162がベース70内に挿入されたときに、該UVランプ組立体162の移動を案内するための一連の湾曲ガイドレール188(湾曲ガイドレール188のセット)を含む。ガイドレール188の各セットは、ベース70の底壁80の下側面から支持体180の自由端部に延びる湾曲したトラック190を定める。UVランプ組立体162のカバー168は、ランナー192の第1のペアを含み、該ランナーは各々、UVランプ組立体162がベース70内に挿入されたときにそれぞれのトラック190内に受け入れられ、且つUVランプ組立体162がベース70内に挿入されるとそれぞれのトラック190に沿って各々滑動する。
【0045】
トラック190は、UVランプ組立体162がトラック190に沿って移動するときに管体178内へのUVランプ160の挿入を可能にするようUVランプ組立体162を配向するような形状にされる。これは、UVランプ組立体162がベース70内に挿入されるときのUVランプ160と管体178との間の接触を最小限にして、ベース70内でのUVランプ組立体162の挿入を容易にし、また、ベース70内へのUVランプ組立体162の挿入中にUVランプ160が損傷を受けるリスクを最低限にする。
【0046】
図14及び15(c)において最も明確に示されるように、各トラック190の幅は、トラック190の長さに沿って変化する。この実施例において、各トラック190の幅は、第1のランナー192の幅に実質的に等しい第1の幅から、第1のランナー192の長さに実質的に等しい第2の幅まで増大する。第1のランナー192がトラック190に沿って移動すると、第1のランナーの向きは、第1のランナー192がレール188に実質的に平行である向きから、第1のランナー192がレール188に実質的に垂直である向きまで変化する。これは、UVランプ組立体162がトラック190に沿って移動するときに、管体178に対するUVランプ160の角度のばらつきを最小限にする。
【0047】
ベース70内にUVランプ組立体162を挿入するためには、アクセスパネル184を最初に下げ又は取り外し、UVランプ組立体162がベース70内に挿入されるアパーチャ182を露出する。次いで、ユーザは、UVランプ組立体162を図15(a)に示すように位置決めし、グロメット174が管体178内で少なくとも部分的に位置付けられるようにし、各ランナー192が、それぞれのトラック190の入口に配置されるようにする。次いで、ユーザは、図15(b)に示すように、カバー168上に配置されたランナー196の第2のペアがベース70の下側面と係合するまで、カバー168の底面194をベース70の底壁80に向かって押し付ける。これにより、ランナー192がトラック190の湾曲部分に沿って移動して、UVランプ160が管体178と位置合わせされる。次に、ユーザは、カバー168をベース70の底壁80に沿って滑動させ、図15(c)に示すように、UVランプ160を管体178内に完全に挿入する。最後に、ユーザは、UVランプ組立体162のコネクタ172を駆動回路94に接続し、パネル184を元に戻して、アパーチャ182を覆う。パネル184上に配置されたフィン198は、パネル184が底壁80上で元に戻って該UVランプ組立体162をその完全挿入位置に向けて押し込むとUVランプ組立体162に係合する。UVランプ組立体162をベース70から取り外すためには、ユーザは、単に上記の手順を逆にする。
【0048】
図6、7及び9〜10(b)に戻ると、水リザーバ140は、管体178に沿って出口チャンバ144に流入する水を案内するためのバッフルプレート200を備える。バッフルプレート200は、出口チャンバ144にわたって延びて、出口チャンバ144を、入口チャンバ142からの水を受け取るための入口セクションと、トランスデューサ156によって内部で水が霧化される出口セクションと、に分割する役割を果たす。シール部材202が、バッフルプレート200と管体178との間に延びる。水が出口チャンバ144に流入すると、水はバッフルプレート200によって案内されて、管体178の上側部分に沿って流れる。シール部材202内に形成されるノッチが、管体178と共に、出口チャンバ144の出口セクション内に水を流すアパーチャ204を定める。
【0049】
バッフルプレート200の上縁は、水リザーバ140の最大水レベルよりも上に位置する。水リザーバ140内の水レベルを検出するために、レベルセンサ206(図16に概略的に示す)が水リザーバ140内に配置される。或いは、レベルセンサ206は、水タンク120内に配置されていてもよい。ベース70はまた、水タンク120がベース70上に装着されていることを検出する近接センサ208を含むことができる。近接センサ208は、ホール効果センサの形態とすることができ、該センサは、水タンク120の下側壁128上に配置されたマグネット(図示せず)と相互作用し、ベース70上の水タンク120の存在の有無を検出する。
【0050】
水タンク120は、出口ポート114から第2の空気流を受け取るための入口ダクト210を定める。この実施形態において、入口ダクト210は、水タンク120の分離(取り外し)可能セクション212によって定められ、該分離可能セクション212は、水タンク120の内壁124に分離可能に接続される。入口ダクト210は、水タンク120がベース70上に配置されたときにベース70のダクト110の出口ポート114に対面する入口ポート214と、水リザーバ140の出口チャンバ144の出口セクションの上に配置される出口ポート216とを備える。水リザーバ140の最大水レベルは、好ましくは、出口ポート216がこの最大水レベルより上に位置するように選択される。結果として、第2の空気流は、水リザーバ140の出口チャンバ144内に配置される水の表面の直ぐ上で水リザーバ140に流入する。水タンク120の分離可能セクション212はまた、水タンク120の内壁124と共に、水リザーバ140からノズル14の第2の空気入口58に第2の空気流を送るための出口ダクト218を定める。出口ダクト218は、入口ダクト212の出口ポート216に隣接して位置付けられた入口ポート220と、2つの出口ポート222とを備える。この実施形態において、出口ポート222は、水タンク120の分離可能セクション212の上側セクション224内に形成される。この上側セクション224は、水タンク120の上側壁126の凹状セクション226内に配置される。
【0051】
図9に例示するように、水タンク120がベース70上に装着されるときには、内壁124は、ベース70の上側壁を囲み、上側壁の上側円筒セクション88の開放上側端部を露出させる。水タンク120は、ベース70から水タンク120の取り出しを容易にするためのハンドル230を含む。ハンドル230は、水タンク120に枢動可能に接続され、ハンドル230が水タンク120の上側壁126の凹状セクション232内に収容される収容位置と、ハンドル230が水タンク120の上側壁126より上に引き上げられてユーザにより把持できるようになる展開位置との間で、水タンク120に対して移動可能である。捩りバネなどの1又はそれ以上の弾性要素が、上側壁126の凹状セクション196に設けられ、ハンドル230をその展開位置に向けて付勢するようになっている。
【0052】
ノズル14が本体12上に装着されると、ノズル14の外側ケーシングセクション22のベース26は、ベース70の上側壁の側円筒セクション88の開放端部の上に配置され、ノズル14の前方ケーシングセクション50のベース56は、水タンク120の上側壁126の凹状部分226の上に配置される。ユーザは次いで、ノズル14を本体12に向けて押すと、ベース26がベース70の上側壁の上側円筒セクション88に入る。ノズル14のベース25、26が本体12内に完全に挿入されると、第1の環状シール部材が、ベース26の下側端部と、ベース70の上側壁の円筒セクション88から半径方向内向きに延びる環状突起との間で気密シールを形成する。水タンク120の分離可能セクション212の上側セクション224の下側面に取り付けられたベローズ形弾性配管セクション227が、ノズル14に向かって上方に上側セクション224を付勢し、出口ダクト218とノズル14のベース56との間に気密シールを形成するようになっている。
【0053】
本体12上にノズル14を解除可能に保持するための機構が設けられる。本機構は、出願人により出願された、係属中の国際特許公開第2013/132218号に記載されているものと同様であり、当該出願の内容は、引用により全体が本明細書に組み込まれる。概説すると、本体12は、ボタン240、ノズル14に係合する保持部材242、及び環状アクチュエータ244を備える。ユーザによりボタン240が押下されると、ボタン240は、アクチュエータ244に力を加え、これによりアクチュエータ244がバネの付勢力に抗して回転する。アクチュエータ244の回転は、保持部材242をノズル14から離すように移動させ、ユーザがノズル14を本体12から引き上げることができるようになる。ノズル14が本体12から引き上げられると、ボタン240は、ユーザによって解除されることができる。バネは、アクチュエータ244を付勢して、保持部材242を保持位置に戻すように回転させる。
【0054】
上述のように、加湿装置の作動を制御するためのボタン75は、本体12のベース70の外壁72上に配置することができる。ボタン75を用いて、モータ92を作動及び非作動にして、加湿装置をオンオフすることができる。加えて、加湿装置10は、制御信号を加湿装置10のユーザインタフェース回路262に送信するための遠隔制御装置260を備える。図16は、遠隔制御装置260、ユーザインタフェース回路262、及び加湿装置10の他の電気構成要素を含む、加湿装置10用の制御システムを概略的に示す。概説すると、遠隔制御装置260は、ユーザによって押下可能な複数のボタンと、ボタンのうちの1つの押下に応答して赤外線信号を生成し送信するための制御ユニットとを備える。赤外線信号は、遠隔制御装置260の一端に配置されるウィンドウから放出される。制御ユニットは、遠隔制御装置260のバッテリハウジング内に配置されるバッテリにより給電される。
【0055】
第1のボタンが、モータ92を作動及び非作動にするのに使用され、第2のボタンが、モータの速度を設定し、従って、インペラ90の回転速度を設定するのに使用される。制御システムは、ユーザ選択可能な別個の数の(不連続の)速度設定を有することができ、各々がモータ92の異なるそれぞれの回転速度に対応する。第3のボタンが、室内、オフィス又は他の家庭環境のような、加湿装置10が配置される環境の相対湿度に対する所望のレベルを設定するのに使用される。例えば、所望の相対湿度レベルは、第3のボタンの繰り返し作動によって、20℃にて30〜80%の範囲内で選択することができる。
【0056】
ユーザインタフェース回路262は、ボタン75のユーザ操作によって作動されるスイッチと、遠隔制御装置260によって送信された信号を受信するためのセンサ又は受信器264と、加湿装置10の現在の動作設定を表示するディスプレイ266と、を備える。例えば、ディスプレイ266は、通常は、現在の選択された相対湿度レベルを表示することができる。ユーザがモータ92の回転速度を変化させると、ディスプレイ266は、現在の選択された速度設定をしばらく示すことができる。受信器264及びディスプレイ266は、ベース70の外壁72の透明又は半透明部分の直ぐ背後に配置することができる。
【0057】
ユーザインタフェース回路262は、駆動回路94に接続される。駆動回路94は、マクロプロセッサと、モータ92を駆動するモータ駆動装置とを備える。加湿装置10に電力を供給するための電源ケーブル(図示せず)が、ベース70内に形成されたアパーチャを通って延びる。ケーブルは、プラグに接続される。駆動回路94は、ケーブルに接続された電源供給ユニットを備える。ユーザインタフェースはまた、加湿装置10のステータスに応じて視覚的警報を提供するため1又はそれ以上のLEDを備えることができる。例えば、第1のLED268が、レベルセンサ206から駆動回路94によって受け取られた信号により示されるように、水タンク120が枯渇したことを示すのに点灯されることができる。
【0058】
湿度センサ270がまた、外部環境における空気の相対湿度を検出し、また、検出した相対湿度を示す信号を駆動回路94に供給するために設けられる。この実施例において、湿度センサ270は、空気入口74の直ぐ背後に配置され、加湿装置10に吸い込まれる空気流の相対湿度を検出することができる。ユーザインタフェースは、加湿装置10に流入する空気流の相対湿度HDが、ユーザによって設定された所望の相対湿度Hs以上であることを、湿度センサ270からの出力が示しているときに、駆動回路94によって点灯される第2のLED272を備えることができる。
【0059】
加湿装置10を操作するために、ユーザは、遠隔制御装置の第1のボタンを作動させ、これに応答して、遠隔制御装置260は、この第1のボタンの作動を示すデータを含む信号を発生させる。この信号は、ユーザインタフェース回路262の受信器264により受け取られる。ボタンの操作は、ユーザインタフェース回路262によって駆動回路94に伝達され、これに応答して、駆動回路94は、UVランプ160を作動させて水リザーバ140の出口チャンバ144に貯蔵された水を照射する。この実施例において、駆動回路94は、モータ92を同時に作動させ、インペラ90を回転させる。インペラ90の回転により、空気が空気入口74を通じて本体内に吸い込まれる。空気流は、インペラハウジング104及びガイドベーン100を通過する。ガイドベーン100の下流側では、ガイドベーン100から放出された空気の一部が、入口ポート112を通じてダクト110に流入し、他方、ガイドベーン100から放出された残りの空気は、第1の空気通路76に沿ってノズル14の第1の空気入口28に送られる。従って、インペラ90及びモータ92は、第1の空気通路76によってノズル14に送られ且つ第1の空気入口28を通ってノズル14に流入する第1の空気流を発生させると考えることができる。
【0060】
第1の空気流は、下側端部にて第1の内部通路46に流入する。第1の空気流は、2つの空気ストリームに分割され、これらはノズル14のボア20の周りで対向する方向に進む。空気ストリームが第1の内部通路46を通過すると、空気は、ノズル14のマウス48に流入する。マウス48への空気流量は、好ましくは、ノズル14のボア20の周りで実質的に均一である。マウス48は、ノズル14の第1の空気出口30に向かって空気流を案内し、ここから空気流が加湿装置10から放出される。
【0061】
第1の空気出口30から放出される空気流により、外部環境から、具体的には第1の空気出口30の周りの領域及びノズル14の後方付近からの空気の同伴による2次空気流が発生する。この2次空気流の一部は、ノズル14のボア20を通過し、他方、2次空気流の残りの部分は、ノズル14の前面で第1の空気出口30から放出された空気流内に同伴される状態になる。
【0062】
上述のように、インペラ90が回転することで、空気が入口ポート112を通って第2の空気通路78に流入し、第2の空気流を形成する。第2の空気流は、ダクト110及び水タンク210の入口ダクト210を通過し、出口チャンバ144の出口セクションにおいて貯蔵されている水の上方で出口ポート214から放出される。駆動回路94がトランスデューサ156の振動を引き起こし、水リザーバ140の出口チャンバ144の出口セクションにおいて貯蔵された水を霧化すると、空気中に浮遊する水滴(水の飛沫)が、水リザーバ140の出口チャンバ144内に位置する水の上方で発生する。トランスデューサ156は、遠隔制御装置260から受け取ったユーザ入力に応答して及び/又はモータ92の作動後の一定の時間期間に作動し、加湿装置10を通る空気流を生成することができる。
【0063】
水リザーバ140内の水が霧化されると、水リザーバ140は、入口チャンバ142を介して水タンク120から受け取る水で常に補給され、その結果、水リザーバ140内の水レベルは、実質的に一定のままであり、他方、水タンク120内の水レベルは徐々に低下する。水が入口チャンバ142から出口チャンバ144に入ると、バッフルプレート200により案内され、管体178の上部に沿って流れ、その結果、管体178の上部から放出される紫外線で照射された後、アパーチャ204を通って出口チャンバ144の出口セクションに流入する。次いで、この水は、管体178の下部から放出される紫外線で更に照射された後、トランスデューサ156によって霧化される。
【0064】
インペラ90が回転することで、空気中で浮遊する水滴は、入口ダクト212の出口ポート214から放出される第2の空気流内に同伴されるようになる。この時点では湿潤している第2の空気流は、出口ダクト218を通って上方に進みノズル14の第2の空気入口58に流れ、ノズル14の前方セクション18内の第2の内部通路68に流入する。
【0065】
第2の内部通路68のベースにおいて、第2の空気流は、2つの空気ストリームに分割され、これらはノズル14のボア20の周りで対向する方向に進む。空気ストリームが第2の内部通路68を通過すると、各空気ストリームは、第2の空気出口60から放出される。放出された第2の空気流は、ノズル14からの第1の空気流の放出により発生する空気流内で加湿装置10から離れるように送られ、これにより、加湿装置10から数メートルの距離で高湿度の空気の流れを迅速に生じさせることができる。
【0066】
湿潤空気の流れは、湿度センサ270により検出されたときに、加湿装置10に流入する空気流の相対湿度HDが、遠隔制御装置260の第3のボタンを用いてユーザによって選択された相対湿度レベルHSよりも20℃で1%高くなるまで、ノズル14から放出される。次いで、ノズル14からの湿潤空気流の放出は、駆動回路94によって、好ましくはトランスデューサ156の振動モードを変化させることにより終了させることができる。例えば、トランスデューサ156の振動周波数を周波数f3に低下させることができ、ここでf1>f3≧0であり、これを下回ると貯蔵水の霧化は実施されない。或いは、トランスデューサ156の振動の振幅を低下させてもよい。任意選択的に、空気流がノズル14から放出されないように、モータ92を停止させることもできる。しかしながら、湿度センサ270がモータ92に密接に近接して配置されているときには、湿度センサ270の局所環境において望ましくない湿度変動を避けるために、モータ92は連続して作動させることが好ましい。
【0067】
加湿装置10からの湿潤空気流の放出が終了した結果、湿度センサ270により検出される相対湿度HDが低下し始める。湿度センサ270に近い環境の空気の相対湿度が、ユーザにより選択された相対湿度レベルHSよりも20℃で1%下回ると、駆動回路94は、トランスデューサ156の振動を噴霧モードで再起動する。モータ92が停止していた場合、駆動回路94はモータ92も同時に再起動する。上述のように、湿潤空気流は、湿度センサ270により検出される相対湿度HDが、ユーザによって選択された相対湿度レベルHSよりも20℃で1%高くなるまでノズル14から放出される。
【0068】
検出された湿度レベルをユーザにより選択されたレベル付近に維持するためのトランスデューサ156(及び任意選択的にモータ92)のこの一連の作動は、第1のボタンが再び作動されるまで、或いは、水リザーバ140内の水レベルが最低レベルを下回ったことを示す信号をレベルセンサ206から受け取るまで継続される。第1のボタンが作動された場合、或いは、レベルセンサ206からこの信号を受け取ると、駆動回路94は、モータ92、トランスデューサ156及びUVランプ160を非作動にし、加湿装置10の電源をオフにする。駆動回路94はまた、水タンク120がベース70から取り出されたことを示す信号を近接センサ208から受け取ったことに応答して、加湿装置10のこれらの構成要素を非作動にする。
【符号の説明】
【0069】
70 ベース
80 底壁
162 UVランプ組立体
168 カバー
174 グロメット
178 管体
184 アクセスパネル
190 トラック
192 ランナー
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6
図7
図8(a)】
図8(b)】
図9
図10(a)】
図10(b)】
図11(a)】
図11(b)】
図11(c)】
図11(d)】
図12
図13
図14
図15(a)】
図15(b)】
図15(c)】
図16