特許第6015020号(P6015020)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015020
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】フォークリフトのチルト装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/16 20060101AFI20161013BHJP
【FI】
   B66F9/16 B
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-25979(P2012-25979)
(22)【出願日】2012年2月9日
(65)【公開番号】特開2013-163553(P2013-163553A)
(43)【公開日】2013年8月22日
【審査請求日】2015年1月7日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100078499
【弁理士】
【氏名又は名称】光石 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】230112449
【弁護士】
【氏名又は名称】光石 春平
(74)【代理人】
【識別番号】100102945
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100120673
【弁理士】
【氏名又は名称】松元 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100182224
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲三
(72)【発明者】
【氏名】上野 俊幸
【審査官】 大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】 西独国特許第01022165(DE,B)
【文献】 特開2007−290816(JP,A)
【文献】 実開昭48−053768(JP,U)
【文献】 特開2000−296999(JP,A)
【文献】 特開2010−030771(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の前方に立設されたマストに沿って昇降する昇降ベースと、
前記昇降ベースにチルト動作が可能に枢支されて車体前方に延びるフォークと、
前記昇降ベースとフォークとの間で上下動し所定の上昇位置で昇降ベースを担持することで装置全体を昇降させられる可動アームと、
前記可動アームを上下動させるリフトチェーンと、
前記可動アームと同可動アームを挟む昇降ベース及びフォークとの間に設けられたチルト駆動部と、
前記フォークの根元部に同フォークの枢支点の真下に位置して設けられた支持ローラと、
を備えると共に、
前記チルト駆動部は、可動アームの下部に枢支された転動体と、同転動体が転動すべく昇降ベース側とフォーク側にそれぞれ設けられた転動体受けとを有すると共に、昇降ベース側とフォーク側の転動体受けの少なくともいずれか一方が上方から下方に向かうに従って漸次前記転動体から離れる方向に傾斜する傾斜面に形成され、
前記フォークは、前記チルト動作によって、先端部が基端部よりも鉛直方向下側および鉛直方向上側に位置し得るものである
ことを特徴とするフォークリフトのチルト装置。
【請求項2】
前記昇降ベースは、矩形マストの4方向からローラフォロアにより保持されることを特徴とする請求項1に記載のフォークリフトのチルト装置。
【請求項3】
前記昇降ベースは、上下方向に長い長穴で前記フォークを枢支することを特徴とする請求項1又は2に記載のフォークリフトのチルト装置。
【請求項4】
前記可動アームは、その転動体が前記昇降ベース側に付設された上昇受けに当接することで同昇降ベースを担持することを特徴とする請求項1,2又は3に記載のフォークリフトのチルト装置。
【請求項5】
前記支持ローラは左右一対のフォークを連結するフィンガープレートの左右方向中間部の一箇所に設けられることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載のフォークリフトのチルト装置。
【請求項6】
前記フォークは、門型可動アームの左右両部に位置して設けたチルト駆動部に対応して左右に分離・独立して設けられることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載のフォークリフトのチルト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォークリフト(有人、無人等全て)におけるフォークの角度(チルト量)を調整するチルト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、無人フォークリフト等による荷役作業において、フォークによりパレット等を持ち上げてこれを搬送する場合には、搬送する荷物の落下を防止するため、フォークをその基端部(フォークの根元部)で低くなるように傾けて移動することが通常行われている。このようにフォークを傾ける動作をチルト動作と称す。
【0003】
このチルト動作は、従来、特許文献1等で開示されているように、フォークがリフトブラケット(昇降ベース)を介して昇降可能に支持されるマストを車体に対し傾動可能に支持させ、マストと車体との間に介装された流体圧シリンダ(アクチュエータ)の伸縮によりマストを傾動させることで行い、或いはフォークをリフトブラケットに対し回動自在に支持させ、フォークとリフトブラケットとの間に介装された流体圧シリンダ(アクチュエータ)の伸縮によりフォークを直に回動させることで行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−30771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のように、チルト動作専用の流体圧シリンダ(アクチュエータ)を用いるものにあっては、その制御装置等も必要となることから、装置が煩雑化すると共にコストアップを招来するという問題点があった。
【0006】
ところで、床面等に置かれてフォークの挿し込み隙間の小さい荷物(アップライトピアノ等)をすくい上げる場合は、有人のフォークリフトの場合、フォークの上下位置とチルト量を作業者が微妙に調整して行っていたが、無人のフォークリフトの場合は、このような操作は不可能であるという問題点もあった。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑み提案されたもので、その目的は、装置の簡略・汎用化とコストダウンが図れるフォークリフトのチルト装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するための本発明に係るフォークリフトのチルト装置は、
車体の前方に立設されたマストに沿って昇降する昇降ベースと、
前記昇降ベースにチルト動作が可能に枢支されて車体前方に延びるフォークと、
前記昇降ベースとフォークとの間で上下動し所定の上昇位置で昇降ベースを担持することで装置全体を昇降させられる可動アームと、
前記可動アームを上下動させるリフトチェーンと、
前記可動アームと同可動アームを挟む昇降ベース及びフォークとの間に設けられたチルト駆動部と、
前記フォークの根元部に同フォークの枢支点の真下に位置して設けられた支持ローラと、
を備えると共に、
前記チルト駆動部は、可動アームの下部に枢支された転動体と、同転動体が転動すべく昇降ベース側とフォーク側にそれぞれ設けられた転動体受けとを有すると共に、昇降ベース側とフォーク側の転動体受けの少なくともいずれか一方が上方から下方に向かうに従って漸次前記転動体から離れる方向に傾斜する傾斜面に形成され、
前記フォークは、前記チルト動作によって、先端部が基端部よりも鉛直方向下側および鉛直方向上側に位置し得るものである
ことを特徴とする。
【0009】
また、
前記昇降ベースは、矩形マストの4方向からローラフォロアにより保持されることを特徴とする。
【0010】
また、
前記昇降ベースは、上下方向に長い長穴で前記フォークを枢支することを特徴とする。
【0011】
また、
前記可動アームは、その転動体が前記昇降ベース側に付設された上昇受けに当接することで同昇降ベースを担持することを特徴とする。
【0012】
また、
前記支持ローラは左右一対のフォークを連結するフィンガープレートの左右方向中間部の一箇所に設けられることを特徴とする。
【0013】
また、
前記フォークは、門型可動アームの左右両部に位置して設けたチルト駆動部に対応して左右に分離・独立して設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るフォークリフトのチルト装置によれば、チルト動作専用のアクチュエータを用いずに、通常設けられるリフトシリンダ等を効果的に利用して、フォークの上下位置とチルト量を有人、無人のフォークリフトを問わず調整可能となるので、装置の簡略・汎用化とコストダウンが図れる。また、支持ローラの左右方向の位置や左右方向の設置個数により地面等の左右の傾きに合わせる位置をフォークの先端部にするか、根元部にするか変えることができ、より一層汎用性を高められる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例1を示すチルト装置部の接地時の側面図である。
図2】同じくチルト装置部の平面図である。
図3】同じくチルト装置部の正面図である。
図4】同じくチルト装置部の上昇時の側面図である。
図5】同じく無人フォークリフトの全体側面図である。
図6】本発明の実施例2を示すチルト装置部の接地時の側面図である。
図7】同じくチルト装置部の平面図である。
図8】同じくチルト装置部の正面図である。
図9】本発明の実施例3を示すチルト装置部の接地時の側面図である。
図10】同じくチルト装置部の平面図である。
図11】同じくチルト装置部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るフォークリフトのチルト装置を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明の実施例1を示すチルト装置部の接地時の側面図、図2は同じくチルト装置部の平面図、図3は同じくチルト装置部の正面図、図4は同じくチルト装置部の上昇時の側面図、図5は同じく無人フォークリフトの全体側面図である。
【0018】
図5に示すように、本実施例の無人フォークリフトにおいて、車体10の前部には図示しない駆動装置によって駆動される左右一対の駆動輪11が装着される一方、後部には左右一対の操舵輪12が装着されており、車体10はこの駆動輪11及び操舵輪12によって走行自在となっている。
【0019】
車体10の前部にはマスト13が立設され、このマスト13には昇降ベース(リフトブラケット)14が昇降自在に支持されている。昇降ベース14にはフォーク15がチルト動作が可能に枢支されて車体10の前方に延びている。
【0020】
前記昇降ベース14とフォーク15との間には可動アーム16が上下動可能に装備され、この可動アーム16がその所定の上昇位置で昇降ベース15を担持することで装置全体(昇降ベース14及びフォーク15)を昇降させられるようになっている。可動アーム16はリフトチェーン17を介して図示しないリフトシリンダにより上下動するようになっている。
【0021】
そして、前記可動アーム16と同可動アーム16を挟む昇降ベース14及びフォーク15との間にチルト駆動部18が設けられる。また、フォーク15の根元部に同フォーク15の枢支点Cの真下に位置してダブルローラからなる支持ローラ19が装着され、この支持ローラ19の地面等への接地時に、フォーク15の根元部が地面等から少し浮かされてフォーク15及び昇降ベース14の荷重を受けるようになっている。尚、図中20はバランスウェイトである。
【0022】
図1乃至図4に示すように、方形枠状に形成された前記昇降ベース14は、矩形断面のマスト13に沿って昇降するように4方向からローラフォロア21により保持されている。ローラフォロアは内部に針状ころを組み込んだもので、特に、これに限定されるものではなく他の転動体を用いても良い。
【0023】
また、昇降ベース14の左,右両側面部には張出版22が固設され、この張出版22の前面中央からは支持ブラケット23が前方へ向けて突設される。一方、左右一対のフォーク15はフィンガープレート24で連結され、このフィンガープレート24の後面には左,右両部に位置して二股状の支持ブラケット25が固設される。そして、このフォーク側の支持ブラケット25の先端と昇降ベース側の支持ブラケット23の先端とが支軸26で連結されてフォーク15の枢支点Cを形成している。尚、昇降ベース側の支持ブラケット23における支軸挿通孔23aは上下方向に長い長穴に形成される(図1の吹き出し参照)。また、前述した支持ローラ19はダブルローラで形成されると共に、左,右両枢支点Cの真下に位置してフィンガープレート24後面の左,右両部にブラケット27を介して取り付けられる。
【0024】
前記可動アーム16は門型アームで形成され、水平アーム部16aの中央二箇所にてリフトチェーン17により吊り下げられている。左,右両垂直アーム部16bは、それぞれ昇降ベース側の支持ブラケット23を跨ぐようにして、左右一対設けられると共に、それらの下部に3個のローラフォロア(転動体)28が並設されている。そして、可動アーム16の所定の上昇位置で真ん中のローラフォロア28が昇降ベース側の支持ブラケット23の水平な下面(上昇受け)23bに当接することで昇降ベース14を担持し、装置全体を昇降させられるようになっている。
【0025】
前記チルト駆動部18は、可動アーム16の前述した3個のローラフォロア28と、同ローラフォロア28が転動すべく昇降ベース側とフォーク側にそれぞれ設けられたローラ受け(転動体受け)29,30とを有すると共に、昇降ベース側とフォーク側のローラ受け(転動体受け)29,30の少なくともいずれか一方を下方下がりの傾斜面30aに形成してなる。図示例では、昇降ベース側のローラ受け29は左,右両張出版22の前面に、可動アーム16における真ん中のローラフォロア28の両側に位置するローラフォロア28に対応して2つ設けられる一方、フォーク側のローラ受け30はフィンガープレート24後面の左,右両部に中間部材31を介して、可動アーム16における真ん中のローラフォロア28に対応して1つ宛て設けられる。そして、昇降ベース側のローラ受け29は平面で形成される一方、フォーク側のローラ受け30が傾斜面30で形成される。
【0026】
このように構成されるため、本実施例の無人フォークリフトは、無人搬送システムにより車体10の走行やフォーク15の昇降が遠隔操作により駆動制御されて、所要の荷役作業が行われる。
【0027】
そして、フォーク15の昇降動作においては、図1に示す状態からリフトチェーン17により可動アーム16を引き上げると、昇降ベース側のローラ受け29とフォーク側のローラ受け30に挟まれたローラフォロア28も一体に上昇する。この際、片側3個のローラフォロア28のうちのそれぞれ真ん中のローラフォロア28がフォーク側のローラ受け30における下方下がりの傾斜面30aを上方へと転動するため、フォーク15は枢支点Cを中心に反時計方向に回動(傾動)する。
【0028】
これにより、フォーク15の先端部が持ち上がり(チルトし)、フォーク15上にすくい上げられた荷物の搬送下における落下が未然に防止される。この時のフォーク15のチルト量は、昇降ベース側のローラ受け29とフォーク側のローラ受け30の少なくとも何れか一方に装着される図示しないシムの量で調整可能である。
【0029】
やがて、片側3個のローラフォロア28のうちのそれぞれ真ん中のローラフォロア28が左,右両支持ブラケット23における上昇受け23bまでそれぞれ上昇すると(図4に示す状態参照)、上記真ん中のローラフォロア28における傾斜面30aの転動が無くなりフォーク15のチルト動作が停止されると共に、上記真ん中のローラフォロア28を介して昇降ベース14が可動アーム16に担持され、以後装置全体(昇降ベース14及びフォーク15)が持ち上げられて荷役作業が行われる。
【0030】
一方、図4に示す状態から、リフトチェーン17により可動アーム16を下げていくと、まずフォーク15の根元部に付設した支持ローラ19が地面等に接地する(図1に示す状態参照)。この時、地面等が左右方向に傾いていても、左右一対のフォーク15の各支軸(枢支点C)26が挿通される左,右両支持ブラケット23の各支軸挿通孔23aは上下方向に長い長穴になっているため(図1に示す吹き出し参照)、左,右両側の支持ローラ19を地面に合わせて接地させることができ、フォーク15上の荷物を左右方向に傾けることが防止される。
【0031】
尚、可動アーム16をさらに下げていくと、昇降ベース側のローラ受け29とフォーク側のローラ受け30との間をローラフォロア28が下降する。この際、片側3個のローラフォロア28のうちのそれぞれ真ん中のローラフォロア28がフォーク側のローラ受け30における下方下がりの傾斜面30aを下方へと転動するため、フォーク15は枢支点Cを中心に時計方向への回動(傾動)が許容され、その先端部が地面等に接地される。
【0032】
このように、支持ローラ19を支点にした重量のアンバランスによりフォーク15の先端部が下がるが、昇降ベース14の荷重は、支持ローラ19の真上に設けられたフォーク15の各支軸(枢支点C)26に作用するため、支持ローラ19を中心としたアンバランスに影響を受けず、フォーク15の先端部に大きな力が作用しない。
【0033】
そのため、ほとんどの荷重は、ダブルローラからなる支持ローラ19にかかるためフォーク14をパレットの下に滑り込ませる時の抵抗が小さくてすむ。このようにして、フォーク15の先端部を地面等に接地させられるので、地面等に置かれてフォーク15の挿し込み隙間の小さい荷物(アップライトピアノ等)でも容易にすくい上げることができる。
【0034】
また、フォーク15の根元部は、支持ローラ19により少し地面等より浮かされている。これは、フォーク15の下面全部を地面等に接地させておくと、地面等の凸部がフォーク15の根元部付近に接触しフォーク15の先端部が地面等より浮き上がることにより、パレット等のフォーク穴の上面と接触するのを防止するためである。即ち、フォーク15の根元部に隙間が少しあることにより、地面等の多少の凸凹では、いつも支持ローラ19とフォーク15の先端部のみが地面等に接地するようにできるのである。
【0035】
このように本実施例によれば、チルト動作専用のアクチュエータを用いずに、通常設けられるリフトシリンダ等を効果的に利用して、フォーク15の上下位置とチルト量を無人のフォークリフトにおいても調整可能となるので、装置の簡略・汎用化と共にコストダウンが図れる。
【0036】
また、昇降ベース14は、矩形断面のマスト13の4方向からローラフォロア21により保持されるので、昇降動作が円滑に行なわれ装置の信頼性が高まる。また、可動アーム16は、そのローラフォロア28が昇降ベース14に付設された支持ブラケット23の下面を上昇受け23aとして昇降ベース14を担持することができるので、専用の上昇受け23aを設ける必要はなく、装置の簡略化がより一層図れる。
【実施例2】
【0037】
図6は本発明の実施例2を示すチルト装置部の接地時の側面図、図7は同じくチルト装置部の平面図、図8は同じくチルト装置部の正面図である。
【0038】
これは、実施例1における支持ローラ19を左右一対のフォーク15を連結するフィンガープレート24の左右方向中間部の一箇所に設けた例であり、その他の構成は実施例1と同様なので図面において同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0039】
ところで、フォーク15の根元部と先端部の左右方向の傾きが異なる場合、実施例1のように支持ローラ19が左右両部にあるときは、重量の多くがかかっている支持ローラ19の傾きに合わせるためフォーク15の先端部のどちらかが浮く場合がある。
【0040】
そこで、本実施例のように、支持ローラ19をフィンガープレート24の左右方向中間部の一箇所に設けると、フォーク15の先端部を地面等の傾きに合わせて接地させることができる。
【実施例3】
【0041】
図9は本発明の実施例3を示すチルト装置部の接地時の側面図、図10は同じくチルト装置部の平面図、図11は同じくチルト装置部の正面図である。
【0042】
これは、実施例1におけるフォーク15を門型可動アーム16の左右両部に位置して設けたチルト駆動部18に対応してフィンガープレート24と共に左右に分離・独立して設けた例であり、その他の構成は実施例1と同様なので図面において同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0043】
これによれば、左右一対のフォーク15の両方の先端部及び根元部を地面等の傾きに合わせて接地させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係るフォークリフトのチルト装置はチルト動作専用のアクチュエータを用いずにフォークの上下位置とチルト量を調整可能となるので、無人フォークリフトに有効に適用することができる。
【符号の説明】
【0045】
10 車体
11 駆動輪
12 操舵輪
13 マスト
14 昇降ベース
15 フォーク
16 可動アーム
16a 水平アーム部
16b 垂直アーム部
17 リフトチェーン
18 チルト駆動部
19 支持ローラ
20 バランスウェイト
21 ローラフォロア
22 張出版
23 支持ブラケット
23a 支軸挿通孔
23b 水平な下面(上昇受け)
24 フィンガープレート
25 二股状の支持ブラケット
26 支軸
27 ブラケット
28 ローラフォロア
29 昇降ベース側のローラ受け
30 フォーク側のローラ受け
30a 傾斜面
31 中間部材
C フォークの枢支点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11