【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下部走行体と、該下部走行体上に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体のアッパーフレーム上に搭載されたキャブと、該キャブ内に配設された運転シートと、該キャブ内であって、当該運転シートよりも車両後方側に配設されて電装品を格納する格納棚とを備えた建設機械の電装品取付構造を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】
すなわち、第1の発明は、前記格納棚は、車両幅方向に間隔をあけて立設する一対の立設部材と、該一対の立設部材に跨るようにその上端部に設けられた支持部材とを有し、
前記電装品は、車両前方に向かって斜め上方に傾斜した前傾姿勢で前記一対の立設部材の間に配設され
、
前記運転シートの背もたれ部を前傾させたときの傾斜方向に沿って引き出し可能な傾斜角度で前記電装品を保持するとともに、前記一対の立設部材に対して着脱自在に取り付けられる取付ブラケットを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
第1の発明では、車両幅方向に間隔をあけて立設する一対の立設部材と、一対の立設部材に跨るようにその上端部に設けられた支持部材とを有する門型の格納棚が、キャブ内であって運転シートの車両後側に配設される。電装品は、車両前方に向かって斜め上方に傾斜した前傾姿勢で一対の立設部材の間に配設される。
【0010】
このような構成とすれば、電装品を格納棚の内部に格納することができるので、電装品を配設するために運転シートの後側とキャブの背面壁とのスペースを広げる必要が無く、キャブ内の居住スペースを十分に確保することができる。また、電装品を一対の立設部材の間に前傾姿勢で配設するようにしたから、電装品を縦置きした場合に比べて格納棚の高さを低めに抑えることができる。さらに、電装品からキャブ底面までのスペースに余裕を持たせることができるので、電装品に接続されるハーネスを配索し易くなる。
【0011】
また、電装品は、取付ブラケットを介して一対の立設部材に対して着脱自在に取り付けられる。このとき、電装品は、運転シートの背もたれ部を前傾させたときの傾斜方向に沿って引き出し可能な傾斜角度で保持されている。
【0012】
このような構成とすれば、運転シートの背もたれ部を前傾させると、電装品が背もたれ部の傾斜方向に沿って引き出し可能となっているので、電装品及び取付ブラケットを格納棚からスムーズに取り外して電装品のメンテナンス作業を行うことができる。
【0013】
第
2の発明は、第
1の発明において、
前記取付ブラケットは、前記電装品よりも車両幅方向の両外方にそれぞれ延びる一対の正面取付部を有し、
前記一対の立設部材は、前記一対の正面取付部に対応する一対の正面固定部を有し、
前記一対の正面取付部と前記一対の正面固定部とを締結固定する締結部材を備え、
前記一対の正面取付部のうち一方は、対応する前記正面固定部の車両前側の面に当接し、他方の該正面取付部は、対応する該正面固定部の車両後側の面に当接した状態で、前記締結部材によってそれぞれ締結固定されていることを特徴とするものである。
【0014】
第
2の発明では、取付ブラケットの正面取付部と立設部材の正面固定部とは、締結部材によって締結固定される。一方の正面取付部は、対応する正面固定部の車両前側の面に当接している。他方の正面取付部は、対応する正面固定部の車両後側の面に当接している。
【0015】
このような構成とすれば、締結部材を緩めて取付ブラケットを取り外す際に、電装品及び取付ブラケットが意図せずに倒れ込んで破損してしまうのを抑えることができる。
【0016】
具体的に、取付ブラケットの正面取付部を両方とも立設部材の正面固定部の車両前側の面に当接させた場合には、締結部材を緩めると、電装品の重みによって電装品及び取付ブラケットが車両前側に向かって倒れ込もうとする。このとき、作業者が電装品及び取付ブラケットを把持していないと、電装品及び取付ブラケットが車両前側に意図せずに倒れ込んで破損してしまうおそれがある。
【0017】
これに対し、本発明では、電装品及び取付ブラケットが車両前側に倒れ込もうとしても、正面固定部の車両後側の面に当接させている正面取付部によってその動きが規制されるので、電装品及び取付ブラケットが破損するのを抑えることができる。
【0018】
第
3の発明は、第
1の発明において、
前記取付ブラケットは、前記電装品よりも車両幅方向の外方に延びる正面取付部と、該正面取付部とは反対方向に延びた後で車両後側に屈曲して延びる側面取付部とを有し、
前記一対の立設部材は、前記正面取付部に対応する正面固定部と、前記側面取付部に対応する側面固定部とを有し、
前記正面取付部及び前記正面固定部、並びに前記側面取付部及び前記側面固定部をそれぞれ締結固定する締結部材を備え、
前記正面取付部は、前記正面固定部の車両後側の面に当接し、前記側面取付部は、前記側面固定部の外側面に当接した状態で、前記締結部材によってそれぞれ締結固定されていることを特徴とするものである。
【0019】
第
3の発明では、取付ブラケットの正面取付部と立設部材の正面固定部とは、締結部材によって締結固定される。また、取付ブラケットの側面取付部と立設部材の側面取付部とは、締結部材によって締結固定される。正面取付部は、正面固定部の車両後側の面に当接している。側面取付部は、側面固定部の外側面に当接している。
【0020】
このような構成とすれば、車両幅方向の外側から締結部材を緩めて取付ブラケットを取り外すことができる。また、取付ブラケットを取り外す際に、電装品及び取付ブラケットが車両前側に倒れ込もうとしても、正面固定部の車両後側の面に当接させている正面取付部によってその動きが規制されるので、電装品及び取付ブラケットが意図せずに倒れ込んで破損してしまうのを抑えることができる。
【0021】
第
4の発明は、第1乃至第
3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記取付ブラケットは、前記電装品の車両幅方向に間隔をあけて配設された一対の側面板と、該一対の側面板に跨るようにその車両後側部に一体形成された背面板とを有することを特徴とするものである。
【0022】
第
4の発明では、電装品の車両幅方向に間隔をあけて配設された一対の側面板と、一対の側面板に跨るようにその車両後側部に一体形成された背面板とで取付ブラケットが形成される。
【0023】
このような構成とすれば、複数の電装品(例えば、小型のリレー等)を背面板の表面に並べて取り付けることで、一対の立設部材の間に複数の電装品を配設できる。また、取付ブラケットを取り外せば、複数の電装品を同時に取り外すことができる。さらに、格納棚の内部を背面板で仕切っているので、背面板よりも車両後側に設けられた収容スペースに工具等を収容することができる。