特許第6015098号(P6015098)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015098
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】自動販売機のハンドルロック装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 65/02 20060101AFI20161013BHJP
   G07F 9/10 20060101ALI20161013BHJP
   E05B 5/04 20060101ALI20161013BHJP
   E05B 13/10 20060101ALI20161013BHJP
   E05B 5/00 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   E05B65/02 C
   G07F9/10 B
   E05B5/04
   E05B13/10 B
   E05B5/00 B
【請求項の数】12
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-100880(P2012-100880)
(22)【出願日】2012年4月26日
(65)【公開番号】特開2013-213389(P2013-213389A)
(43)【公開日】2013年10月17日
【審査請求日】2015年1月14日
(31)【優先権主張番号】特願2012-52547(P2012-52547)
(32)【優先日】2012年3月9日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161562
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 朗
(72)【発明者】
【氏名】葛山 悟
(72)【発明者】
【氏名】後藤 友宏
(72)【発明者】
【氏名】山崎 剛
【審査官】 佐々木 崇
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−160885(JP,A)
【文献】 特開2001−307197(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00− 85/28
G07F 5/00− 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外扉に装着され、かつ、背面側に外扉にねじ固定するため楕円形状のハンドルケース、このハンドルケースに組み込まれ、かつ、前記ハンドルケースに格納された格納位置と前記ハンドルケースから突出した突出位置との間を移動可能な操作ハンドル、および前記操作ハンドルの枢軸部に嵌め込み固定されたキーシリンダーとからなる自動販売機のハンドルロック装置であって、前記操作ハンドルはキーシリンダーが嵌め込み固定された軸状部に外周方向に出没可能な閂を有し、キーシリンダーの施錠により前記閂が突出してハンドルケースの格納位置に拘束保持される一方、キーシリンダーの解錠により前記閂が没入してハンドルケースの格納位置への拘束が解除されて突出位置に突出するようにした自動販売機のハンドルロック装置において、前記ハンドルケースとは別個に設けられ、締結孔が穿たれ、前記ハンドルケースに固着した取付金具を有することを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項2】
請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具はハンドルケースに固着される基部と締結孔が穿たれた取付座部を有する薄板板金からなり、前記取付座部が外扉にねじ固定される高さに折り曲げて形成されてなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項3】
請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースは外扉の表面に露出する鍔部と、この鍔部から背面側に突出するとともに中空の内壁に操作ハンドルの閂と係合する閂係止溝を有する筒状部とからなり、取付金具にはハンドルケースの筒状部における閂係止溝の前方域の外周面に係合する舌片状の係合片が追加装備されてなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項4】
請求項3記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は薄板板金からなり、少なくとも係合片を焼入れして閂保護部としたことを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項5】
請求項3記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具はステンレス製であることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具にはさらに取付座部に螺合するねじの前方域を遮蔽する保護片が追加装備されてなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースの長手方向に沿った複数段個所に固着される各取付金具はそれぞれ同一形状の取付金具を共用してなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項8】
請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は焼入れされた薄板板金若しくはステンレス製になり、複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部を一体に形成してなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項9】
請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は焼入れされた薄板板金若しくはステンレス製になり、複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成するとともにハンドルケースの長手方向に二分してなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項10】
請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項11】
請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースは外扉の表面に露出する鍔部と、この鍔部から背面側に突出するとともに中空の内壁に操作ハンドルの閂と係合する閂係止溝を有する筒状部とからなり、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなるとともに前記筒状部を挟持する補強片を備えてなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【請求項12】
請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、操作ハンドルはその後端部に操作用レバーが固定された内筒を備え、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなるとともに前記操作用レバーの投影面内に位置して当該操作用レバーがハンドルケースの面に平行な状態から傾くのを阻止するストッパを備えてなることを特徴とする自動販売機のハンドルロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動販売機における本体キャビネットの前面を開閉する外扉に装備された操作ハンドルに適用されるハンドルロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の自動販売機について図10を用いて説明する。図10は一般的な缶入り飲料,ペットボトル入り飲料を販売する自動販売機の正面図である。図に示すように、この自動販売機は、前面が開放した断熱筐体として形成された本体キャビネット10と、本体キャビネット10の前面にヒンジにより開閉可能に支持された外扉20とからなる。断熱筐体として形成された本体キャビネット10の庫内には商品を横倒し状態で収納するとともに下端部に商品搬出装置を有する商品ラックが収設されるとともに、前記商品ラックの下部には商品搬出装置により切り出された商品が滑動ないしは転動する前傾姿勢の商品搬出シュータが配設され、当該商品搬出シュータの下部であって各商品収納室の下端には、当該各商品収納室を冷却もしくは加熱して商品ラックに収納した商品をコールド・ホット状態に保存する冷却/加熱ユニットが配設されている。
【0003】
前記外扉20の前面の上部域は透明板30で覆われ、この透明板30と外扉20に開閉可能に支持された中扉40との間の空間がディスプレイ室50として形成されている。前記中扉40の前面には、本体キャビネット10の庫内に収納した商品に対応した複数の商品見本70を左右に一列に並べて載置したディスプレイ台60が上下方向に3段並べて取付けられている。前記透明板30には、各ディスプレイ台60と対峙する位置に商品選択ボタンユニット80が設けられ、商品選択ボタンユニット80は、ディスプレイ台60に載置された各商品見本70に対応して左右に一列に並べて設けた商品選択ボタン(不図示)を有している。また、外扉20の前面には、硬貨投入口201、紙幣挿入口202、硬貨返却口203、返却レバー204、商品取出口205およびハンドルロック装置90などが設けられている。
【0004】
前記本体キャビネット10と外扉20との間には不図示のフック金具と上下にスライド移動可能なスライダとからなるロック機構が設けられている。フック金具は本体キャビネット10の前面開口端部に設けられる一方、スライダは外扉20に上下方向にスライド移動自在に配設されており、本体キャビネット10に設けたフック金具に外扉20に設けたスライダを係合・離脱させることにより外扉をロック・アンロックするように構成されている。
【0005】
前記スライダをフック金具に係合・離脱させるハンドルロック装置90を図11に示し、図11(a)は扉用ハンドルロック装置を正面側右斜め前方より見た斜視図、(b)はハンドルケースから操作ハンドルを取り外したハンドルケースを正面側から見た斜視図、(c)は(b)のハンドルケースを背面側から見た斜視図であり、次に図11を用いて従来のハンドルロック装置を説明する。
【0006】
図11に示したハンドルロック装置は、外扉に装着されるハンドルケース1と、このハンドルケース1に組み込まれた操作ハンドル2と、この操作ハンドル2の枢軸部に嵌め込み固定されたキーシリンダー3とを備えている。前記ハンドルケース1は外扉の前面に露出する上下方向に長い略楕円状に形成された鍔部11と、この鍔部11から背面側に突出するとともに鍔部11の長軸方向(上下方向)に長い矩形状の胴部12と、前記鍔部11と前記胴部12を貫通する軸挿通穴を有する筒状部13とを一体に形成した亜鉛ダイカストなどによる鋳物成形品である。前記鍔部11の表面には操作ハンドル格納用の凹所(窪み)111が設けられ、当該凹部111の内部には、例えば操作ハンドル2の状態を検知するマイクロスイッチなどの検知スイッチ(不図示)の係止孔112が設けられている。前記胴部12の矩形四隅とその上下方向中間部の左右端部にそれぞれタップにより機械加工された取付孔121が設けられている。前記筒状部13の内壁には180度間隔で中心線に平行な一対の閂係止溝131,131が形成されている。この閂係止溝131,131は前記筒状部13の内壁の前後方向の所定領域から筒状部背面端部に開口する凹溝として形成されている。また、前記筒状部13には後述する内筒が回転可能で、かつ、前後方向への移動が不能に装着されるものである。なお、図では閂係止溝131,131が左右に配置されたものを示しているが、上下に配置されたものもある。
【0007】
前記操作ハンドル2は枢軸部から下方に延在する操作レバー21と、枢軸部にキーシリンダー3が嵌め込み固定された軸状部22とを一体に形成した亜鉛ダイカストなどによる鋳物成形品である。前記操作レバー21の背面にはハンドルケース1の鍔部11における操作ハンドル格納用の凹所111の内部に設けた係止孔112に係合・離脱可能な突部(不図示)が形成されている。前記軸状部22は前記ハンドルケース1の筒状部13に装着された内筒23内に相対回転不能で、かつ、前後方向にスライド移動自在に遊嵌され、内筒23の背面側に配設したばねにより前方に向けて付勢されている。また、軸状部22には外周面から出没自在で、かつ、外方向に向けてばね付勢された一対の閂が設けられている。この閂はキーシリンダー3のキー溝31に挿入されるキーの回転操作により回転するロータを介して没入するように構成されている。なお、内筒23の後端部には外扉に設けられたスライダに係合する釈放用レバーが固着され、また、閂が貫通する穴が形成されている。
【0008】
前記ハンドルロック装置90は外扉20(図10参照)に開口したハンドルケース1の胴部12が貫通可能な取付孔を介して外扉20の前面側から装着される。外扉20の背面には、ハンドルケース1の鍔部11が外扉20の板面に当接した状態でハンドルケース1の胴部12に形成した取付孔121に対峙する位置にそれぞれねじ挿通孔を備えたハンドルロック取付金具が配設されており、このハンドルロック取付金具を介してハンドルケース1がねじにより外扉20に固着される(例えば、特許文献1の図11)。
【0009】
かかる構成において、前記外扉20のスライダを本体キャビネット10のフック金具に係合させてロック機構をロックした状態ではハンドルロック装置90の操作ハンドル2がハンドルケース1に押し込まれ、操作ハンドル2の軸状部22に設けた一対の閂が内筒23を介してハンドルケース10の筒状部13に形成した一対の閂係止溝131,131に係合し、かつ、前記内筒23の背面に配設されたばねにより当該閂係止溝131,131の前方側側壁に当接して前方に向けて押圧付勢されており、キーシルンダー3の施錠により操作ハンドル2はハンドルケース1の格納位置に拘束保持されている。この場合、操作ハンドル2の操作レバー21がハンドルケース1の鍔部11に設けた凹所111の中に没入して操作レバー21が係止されるとともに操作レバー21の背面に設けた突部が凹所111に設けた係止孔112に係止された検知スイッチのアクチュエータを押圧する。
【0010】
前記本体キャビネット10のフック金具から前記外扉20のスライダを離脱させてロック機構をアンロック状態とする場合、キーシリンダー3のキー溝31にキーを差し込んで時計方向に90度回転操作すると、キーシリンダー3のロータの回転により操作ハンドル2の軸状部22に設けた一対の閂が操作ハンドル2の軸状部22に没入してハンドルケース10の筒状部13に形成した一対の閂係止溝131,131との係合作用が解除される。これにより内筒23の背面に配設されたばねによって操作ハンドル2が前方の突出位置に突出するので、ハンドルケース1の凹所111から抜け出した操作レバー21に手を掛けて反時計方向に90度回転操作すると、外扉20のスライダが上方にスライド移動して本体キャビネット10のフック金具との係合が解かれてロック機構がアンロック状態となる。この状態で操作レバー21を手前に引くと外扉20が開放する。
【0011】
ところで、ハンドルロック装置90を構成するハンドルケース1や操作ハンドル2が亜鉛ダイカストなどによる鋳物成形品であることから比較的柔らかい。このため、ハンドルロック装置90をドリルなどで破壊して機内から貨幣を盗む盗難被害が発生している。この場合、操作ハンドル2の軸状部22の外周面から突出してハンドルケース1の筒状部13に形成した閂係止溝131,131に係合した閂が破壊されると操作ハンドル2がハンドルケース1から前方に突出して外扉20を開放する手掛かりとなることから、前記閂の破壊を防止する閂防止手段を設けたものが知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に開示された閂防止手段は、閂の前方に球状のボール若しくは焼入れ処理された三角形状の頂点が前方を向くように形成された突起部材を設けてドリルの直進を防止するようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第3219738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、図11に示した従来のハンドルロック装置90におけるハンドルケース1は、亜鉛ダイカストなどにより鍔部11,胴部12および筒状部13を鋳物成形品として一体に形成したうえで、タップによる機械加工によって胴部12に複数の取付孔121を形成せねばならないが、前記取付孔121はねじを締め付けることができるように深く形成せねばならないので煩雑である。また、胴部12の役割は取付孔121の形成のためであり、取付孔121が位置する箇所を除く領域については機能しないことから、図11の(c)に示すように、上下方向に矩形の胴部12の下方領域を中空として材料の節減を図っている。しかしながら、取付孔121を成立させるため、すなわち、取付孔121が位置する箇所の機械的強度を保つために当該取付孔121が位置する箇所を結ぶ周壁を必要とするので、コストの上昇は免れない。なお、矩形胴部12の上方領域については中空に形成することもできるが、矢張り取付孔121が位置する箇所の機械的強度を保つために当該取付孔121が位置する箇所を結ぶ周壁を必要とする。
【0014】
また、特許文献1に記載されたハンドルロック装置は、閂防止手段によってドリルの侵入を防止できる点で優れている。この特許文献1に記載されたハンドルロック装置は防犯対策が必要な自動販売機(例えば、屋外設置形)には有効である一方、防犯対策が不要な自動販売機(例えば、屋内設置形)に対してはコストアップの要因となる。そのため、例えば屋内設置の自動販売機用に閂防止手段が組み込まれていないハンドルロック装置を別途製造せねばならない。つまり、閂防止手段が組み込まれていないハンドルロック装置と閂防止手段が組み込まれたハンドルロック装置とを製造せねばならず鋳型の種類が増加するので製造コストが上昇して自動販売機の高価格化を惹起する。さらに、屋内設置形の自動販売機を設置後に防犯対策が必要となった場合、ハンドルロック装置自体を交換せねばならないという課題を有する。
【0015】
そこで、本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、コストの低減を図ることが可能な自動販売機のハンドルロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため請求項1に係る自動販売機のハンドルロック装置は、外扉に装着され、かつ、背面側に外扉にねじ固定する楕円形状のハンドルケース、このハンドルケースに組み込まれ、かつ、前記ハンドルケースに格納された格納位置と前記ハンドルケースから突出した突出位置との間を移動可能な操作ハンドル、および前記操作ハンドルの枢軸部に嵌め込み固定されたキーシリンダーとからなる自動販売機のハンドルロック装置であって、前記操作ハンドルはキーシリンダーが嵌め込み固定された軸状部に外周方向に出没可能な閂を有し、キーシリンダーの施錠により前記閂が突出してハンドルケースの格納位置に拘束保持される一方、キーシリンダーの解錠により前記閂が没入してハンドルケースの格納位置への拘束が解除されて突出位置に突出するようにした自動販売機のハンドルロック装置において、前記ハンドルケースとは別個に設けられ、締結孔が穿たれ、前記ハンドルケースに固着した取付金具を有することを特徴とする。
【0017】
また、請求項2に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具はハンドルケースに固着される基部と締結孔が穿たれた取付座部を有する薄板板金からなり、前記取付座部が外扉にねじ固定される高さに折り曲げて形成されてなることを特徴とする。
【0018】
また、請求項3に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースは外扉の表面に露出する鍔部と、この鍔部から背面側に突出するとともに中空の内壁に操作ハンドルの閂と係合する閂係止溝を有する筒状部とからなり、取付金具にはハンドルケースの筒状部における閂係止溝の前方域の外周面に係合する舌片状の係合片が追加装備されてなることを特徴とする。
【0019】
また、請求項4に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項3記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は焼入れされた薄板板金からなり、係合片を閂保護部としたことを特徴とする。
【0020】
また、請求項5に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項3記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具はステンレス製であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項6に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項4または請求項5記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具にはさらに取付座部に螺合するねじの前方域を遮蔽する保護片が追加装備されてなることを特徴とする。
【0022】
また、請求項7に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースの長手方向に沿った複数段個所に固着される各取付金具はそれぞれ同一形状の取付金具を共用してなることを特徴とする。
【0023】
また、請求項8に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は焼入れされた薄板板金若しくはステンレス製になり、複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部を一体に形成してなることを特徴とする。
【0024】
また、請求項9に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は焼入れされた薄板板金若しくはステンレス製になり、複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成するとともにハンドルケースの長手方向に二分してなることを特徴とする。
【0025】
さらに、請求項10に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなることを特徴とする。
【0026】
そしてまた、請求項11に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースは外扉の表面に露出する鍔部と、この鍔部から背面側に突出するとともに中空の内壁に操作ハンドルの閂と係合する閂係止溝を有する筒状部とからなり、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなるとともに前記筒状部を挟持する補強片を備えてなることを特徴とする。
【0027】
加えて、請求項12に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、操作ハンドルはその後端部に操作用レバーが固定された内筒を備え、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなるとともに前記操作用レバーの投影面内に位置して当該操作用レバーがハンドルケースの面に平行な姿勢から傾くのを阻止するストッパを備えてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明の請求項1に係る自動販売機のハンドルロック装置によれば、外扉に装着され、かつ、背面側に外扉にねじ固定する楕円形状のハンドルケース、このハンドルケースに組み込まれ、かつ、前記ハンドルケースに格納された格納位置と前記ハンドルケースから突出した突出位置との間を移動可能な操作ハンドル、および前記操作ハンドルの枢軸部に嵌め込み固定されたキーシリンダーとからなる自動販売機のハンドルロック装置であって、前記操作ハンドルはキーシリンダーが嵌め込み固定された軸状部に外周方向に出没可能な閂を有し、キーシリンダーの施錠により前記閂が突出してハンドルケースの格納位置に拘束保持される一方、キーシリンダーの解錠により前記閂が没入してハンドルケースの格納位置への拘束が解除されて突出位置に突出するようにした自動販売機のハンドルロック装置において、前記ハンドルケースとは別個に設けられ、締結孔が穿たれ、前記ハンドルケースに固着した取付金具を有することにより、ハンドルケースに取付孔を形成するためにハンドルケースにダイカストにより一体に形成されていた胴部を削除することができるので、ハンドルケースの材料費を削減することができる。そのうえ、深い取付孔をタップする手間を無くすことができるので、ハンドルロック装置のコストを大幅に低減することが可能となる。
【0029】
また、請求項2に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具はハンドルケースに固着される基部と締結孔が穿たれた取付座部を有する薄板板金からなり、前記取付座部が外扉にねじ固定される高さに折り曲げて形成されてなることにより、既設の自動販売機に備えられたハンドルロック装置との互換性を有するので、既設の自動販売機のハンドルロック装置の保守部品として安価なハンドルロック装置を活用することができる。
【0030】
また、請求項3に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースは外扉の表面に露出する鍔部と、この鍔部から背面側に突出するとともに中空の内壁に操作ハンドルの閂と係合する閂係止溝を有する筒状部とからなり、取付金具にはハンドルケースの筒状部における閂係止溝の前方域の外周面に係合する舌片状の係合片が追加装備されてなることにより、取付金具に追加装備した係合片が筒状部に係合することにより取付金具を位置決めすることができる。
【0031】
また、薄板板金からなる取付金具の係合片を焼入れして閂保護部とすること(請求項4)、若しくは取付金具をステンレス製とすること(請求項5)によって、ハンドルケースの筒状部に係合した係合片が閂係止溝の前方域を遮蔽してドリルの侵入を防止する閂保護部として機能させることが可能となる。このため、防犯対策が不要な自動販売機(例えば、屋内設置形)に対しては取付金具を薄板板金製としてコストを抑える一方、防犯対策が必要な自動販売機(例えば、屋外設置形)に対しては取付金具を焼入れしてなる薄板板金、若しくはステンレス製として防犯を強化することができ、さらに、防犯対策が不要な自動販売機(例えば、屋内設置形)に防犯対策が必要となった場合にも取付金具のみを交換すれば対応することが可能となる。
【0032】
また、請求項4または請求項5記載の自動販売機のハンドルロック装置において、取付金具にはさらに取付座部に螺合するねじの前方域を遮蔽する保護片を追加装備すること(請求項6)によって、取付座部に螺合するねじ、すなわち、ハンドルロック装置を外扉に固着するねじの前方域を遮蔽してドリルに侵入を防止することができる。
【0033】
また、請求項7に係る自動販売機のハンドルロック装置は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の自動販売機のハンドルロック装置において、ハンドルケースの長手方向に沿った複数段個所に固着される各取付金具はそれぞれ同一形状の取付金具を共用してなることにより、取付金具の種類を一種類とすることができる。
【0034】
また、取付金具は焼入れされた薄板板金若しくはステンレス製になり、複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部を一体に形成(請求項8)、若しくは取付金具は焼入れされた薄板板金若しくはステンレス製になり、複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成するとともにハンドルケースの長手方向に二分してなること(請求項9)により、複数段に跨る基部によって広い範囲に亘ってドリルの侵入を防止することができ、不測の事態(例えば、ドリルが斜めに侵入)を防止することができる。
【0035】
そして、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなること(請求項10)により、ハンドルケースへの取付金具の組付けを容易に行うことができる。
【0036】
そしてまた、ハンドルケースは外扉の表面に露出する鍔部と、この鍔部から背面側に突出するとともに中空の内壁に操作ハンドルの閂と係合する閂係止溝を有する筒状部とからなり、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなるとともに前記筒状部を挟持する補強片を備えてなること(請求項11)により、取付金具の補強片によりハンドルケース1の筒状部13を左右から挟持して筒状部13を補強するので、筒状部の外壁を削ぎとって肉厚を薄くすることが可能であり、ハンドルケース1の材料費を更に削減することができる。
【0037】
さらに、操作ハンドルはその後端部に操作用レバーが固定された内筒を備え、取付金具は複数段に跨る基部と複数段に応じた締結孔が穿たれた取付座部の全てを一体に形成してなるとともに前記操作用レバーの投影面内に位置して当該操作用レバーがハンドルケースの面に平行な姿勢から傾くのを阻止するストッパを備えてなること(請求項12)により、ハンドルケースの筒状部に外力が加えられ、前記筒状部が鍔部から切り離された場合にも操作用レバーが取付金具のストッパにより傾くのを阻止されている一方、取付金具がハンドルロック取付金具(ハンドルケースを外扉に固定するための取付金具)を介して外扉に固着されていることから操作ハンドルを傾けて引き抜こうとしても操作ハンドルが傾くのを阻止することができるので、操作ハンドルが引き抜かれるのを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の実施の形態1に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルロック装置を前方右斜め上方から見た斜視図、(b)はハンドルロック装置のハンドルケースを背面左斜め後方から見た斜視図である。
図2図1のハンドルケースから取付金具を分解した分解図である。
図3】本発明の実施の形態2に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図である。
図4】本発明の実施の形態3に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図である。
図5】本発明の実施の形態4に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図である。
図6】本発明の実施の形態5に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルケース1から取付金具4Dを分解した分解図であり、(b)は取付金具4Dの分解図である。
図7】本発明の実施の形態6に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図である。
図8】本発明の実施の形態7に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルケース1を背面左斜め後方から見た斜視図であり、(b)はハンドルケース1から取付金具4Fを分解した分解図である。
図9】本発明の実施の形態8に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルケース1を背面左斜め後方から見た斜視図であり、(b)はハンドルケース1から取付金具4Gを分解した分解図である。
図10】本発明の実施対象である自動販売機の正面図である。
図11】従来の自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルロック装置を前方右斜め上方から見た斜視図、(b)はハンドルケースを前方右斜め上方から見た斜視図、(c)は(b)のハンドルケースを背面左斜め後方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施の形態1に係る自動販売機について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、図において、図11に示した自動販売機のハンドルロック装置と同一、若しくは同一の機能を有するものには同一の符号を付している。
【0040】
図1に示すように、この実施の形態に係る自動販売機のハンドルロック装置HLは、外扉に装着されるハンドルケース1と、このハンドルケース1に組み込まれた操作ハンドル2と、この操作ハンドル2の枢軸部に嵌め込み固定されたキーシリンダー3とを備えている。ここで、操作ハンドル2と、この操作ハンドル2の枢軸部に嵌め込み固定されたキーシリンダー3とは従来のものと同一であるのでその説明は割愛する。図1に示すこの実施の形態に係る自動販売機のハンドルロック装置HLが、図11に示した従来のハンドルロック装置90と相違する点はハンドルケース1であり、以下、このハンドルケース1について図1図2を参照しつつ説明する。
【0041】
図に示すように、ハンドルケース1は、外扉の前面に露出する上下方向に長い略楕円状に形成された鍔部11と、この鍔部11から背面側に突出する中空の筒状部13とを一体に形成した亜鉛ダイカストなどによる鋳物成形品である。前記鍔部11は従来装置(図11)と同様に、その表面には操作ハンドル格納用の凹所(窪み)111が形成され、当該凹部111の内部には、例えば操作ハンドル2の状態を検知するマイクロスイッチなどの検知スイッチ(不図示)の係止孔112が設けられている。また、前記筒状部13の内壁にも従来装置(図11)と同様に、180度間隔で中心線に平行な一対の閂係止溝131,131が形成されている。なお、筒状部13の外周壁には後述する取付金具4の係合片43が進入する係止穴132および係合穴133が追加装備されている。前記係止穴132および係合穴133は、図2では筒状部13の上半円の外周壁に形成されたものが示されているが、筒状部13の下半円の外周壁にも同様に係止穴132および係合穴133が形成され、この場合、上半円の外周壁に形成された係止穴132および係合穴133と、下半円の外周壁に形成された係止穴132および係合穴133とが180度の回転角度で対向するように形成されている。
【0042】
そして、前記鍔部11の背面には3個の台座14が形成され、それぞれの台座14にはねじ孔141がタップされている。また、前記鍔部11の背面には楕円状の背の低い周壁15が形成されている。この周壁15の外周は、従来装置(図11)の胴部12の外周に相当するものである。
【0043】
この実施の形態のハンドルケース11が、従来装置(図11参照)のハンドルケース1と相違する点は従来のハンドルケース1の胴部12が削除されている点であり、前記胴部12の形成された取付孔121を構成するため、ハンドルケース11とは別部材の取付金具4が設けられている。この取付金具4は、図2に示すように、台座14にねじ固定される薄板板金製になる。図ではハンドルケース11の長手方向に沿って上段,中段,下段の3個の取付金具4が示されているが、それぞれの取付金具4の形状は同一であるので、図2おける上段の取付金具4を用いてその構成を説明する。前記取付金具4は台座14に載置される基部41と、当該基部41の左右端部から立ち上がるとともに外方に折り曲げられた左右の取付座部42,42およびそれぞれの取付座部42,42からから下方に延在する舌片状の係合片43,43からなり、全体としてシルクハットの断面形状に折り曲げ形成されている。前記基部41にはねじ挿通孔411が穿孔され、取付座部42,42にはそれぞれ締結孔421,421が穿たれている。この締結孔421,421は従来装置(図11)の胴部12に形成された取付孔121に相当するものであり、締結孔421,421にはハンドルロック装置HLを外扉に固定するためのねじに応じた適正な下穴加工または雌螺子がタップされてねじが螺合するように形成され、かつ、従来装置(図11)の胴部12に形成された取付孔121の高さ位置と一致するように構成されている。
【0044】
次に、前記取付金具4のハンドルケース11への取付けについて説明する。図2における上段の取付金具4をハンドルケース11に取付けるにあたり、まず、左右の係合片43,43を筒状部13の外周壁に形成された係止穴132,係合穴133に挿入させた上で基部41のねじ挿通孔411を介してねじS1を台座14のねじ孔141に螺合させて固定する(図1の(b)参照)。この場合、筒状部13の外周壁に形成された係止穴132,係合穴133に左右の係合片43,43が挿入されて係止されるので、取付金具4が位置決めされるとともにねじS1を締め付ける際にも取付金具4が回動することがない。
【0045】
図2における中段の取付金具4のハンドルケース11への取付けは、上段の取付金具4を時計方向に180度回転させたものに相当し、左右の係合片43,43を筒状部13の外周壁に形成された係止穴132,係合穴133(不図示)に挿入させた上で基部41のねじ挿通孔411を介してねじS2を台座14のねじ孔141に螺合させて固定する(図1の(b)参照)。下段の取付金具4は、基部41のねじ挿通孔411を介してねじS3を台座14のねじ孔141に螺合させて固定する(図1の(b)参照)。この実施の形態では、上段,中段,下段の取付金具4は同一形状のものを共用しているため、下段の取付金具4は係合片43,43によっては位置決めされないが、台座14の上面にボスを形成するとともに取付金具4の基部41に前記ボスが嵌合する嵌合穴を形成すること、若しくは台座14の上面に取付金具4の基部41を挟む突起を形成することにより位置決めすることができるものである。
【0046】
前述したように取付金具4が固着されたハンドルケース1にキーシリンダー3が嵌め込み固定された操作ハンドル2を組付けることによりモジュール化されたハンドルロック装置HLは、外扉20(図10参照)に開口した周壁15が貫通可能な取付穴を介して外扉20の前面側から装着される。外扉20の背面には、ハンドルケース1の鍔部11が外扉20の板面に当接した状態でハンドルケース1に固着された取付金具4の取付座部42,42に形成した締結孔421,421に対峙する位置にそれぞれねじ挿通孔を備えたハンドルロック取付金具が配設されており、このハンドルロック取付金具を介してハンドルケース1がねじにより外扉20に固着される。
【0047】
ここで、筒状部13の外周壁に形成した取付金具4の係合片43が進入する係合穴133は、筒状部13に形成された閂係止溝131の前方域に位置するように定められている。このため、前記係合穴133に進入した取付金具4の係合片43は筒状部13に形成された閂係止溝131の前方域を遮蔽する。すなわち、前記係合穴133に進入した取付金具4の係合片43は、ハンドルケース11に組み込まれた操作ハンドル2をハンドルケース11の格納位置に格納した上でキーシリンダー3を施錠することによって操作ハンドル2の軸状部22から外周方向に突出して閂係止溝131に係合した閂の前方域を遮蔽する。そこで、薄板板金からなる前記取付金具4を焼入れして硬度を強化することにより取付金具4の係合片43が閂保護部として機能する。つまり、ドリルにより閂を破壊しようとしても閂保護部がドリルの侵入を阻止するので、防犯対策を講じることができる。この場合、取付金具4の全体を焼入れしてもよいが、少なくとも係合片43が焼入れされていればよいものである。また、薄板板金に代えてステンレスにより取付金具4を構成することもできる。
【0048】
このように、取付金具4として薄板板金製の取付金具や薄板板金を焼入れした取付金具、若しくはステンレス製の取付金具を用意することによって、防犯対策が不要な自動販売機(例えば、屋内設置形)に対しては取付金具を薄板板金製としてコストを抑える一方、防犯対策が必要な自動販売機(例えば、屋外設置形)に対しては取付金具を焼入れしてなる薄板板金、若しくはステンレス製として防犯を強化することができ、さらに、防犯対策が不要な自動販売機(例えば、屋内設置形)に防犯対策が必要となった場合にも取付金具4のみを交換すれば対応することが可能となる。
【0049】
次に、本発明の実施の形態2に係る自動販売機のハンドルロック装置について図3を参照して説明する。図3は本発明の実施の形態2に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図であり、図において図2に示したものと同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】
図3に示した実施の形態2の自動販売機のハンドルロック装置が実施の形態1の自動販売機のハンドルロック装置と相違する点は取付金具4Aである。この実施の形態2の取付金具4Aは実施の形態1の取付金具4(図2)に対して保護片44,44が追加装備され、その他の構成は図2に示した取付金具4と同一であるので、ここでは保護片44,44について説明する。前記保護片44,44は、図3の下段の取付金具4Aに示すように、取付座部42,42の左右側方から前方に折り曲げられた連結辺441,441と、この連結辺441,441から先端が内方を向いて互いに対向するように折り曲げられた保護辺442,442からなる。
【0051】
前記保護片44,44の連結辺441,441は、ハンドルロック装置HL(図1参照)を外扉20の背面に固着する際、取付金具4Aの取付座部42,42に形成した締結孔421,421に螺合して前方に突き出すねじのねじ部の長さよりも長く形成されている。また、前記保護片44,44の保護辺442,442は取付座部42に形成された締結孔421,421の前方域を遮蔽するように形成されている。このように、前記保護片44,44の保護辺442,442は取付座部42に形成された締結孔421,421の前方域を遮蔽するので、前記取付座部42,42の締結孔421,421に螺合するねじの前方域が遮蔽される。このため、薄板板金からなる前記取付金具4Aを焼入れして硬度を強化することにより保護片44,44の保護辺442,442がねじの保護部として機能する。つまり、ドリルによりねじを破壊しようとしても保護辺442,442がドリルの侵入を阻止するので、防犯対策を講じることができる。この場合、取付金具4Aの全体を焼入れしてもよいが、少なくとも保護片44,44が焼入れされていればよいものである。また、薄板板金に代えてステンレスにより取付金具4Aを構成することもできる。
【0052】
次に、本発明の実施の形態3に係る自動販売機のハンドルロック装置について図4を参照して説明する。図4は本発明の実施の形態3に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図であり、図において図2に示したものと同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】
図4に示した実施の形態3の自動販売機のハンドルロック装置が実施の形態1の自動販売機のハンドルロック装置と相違する点は取付金具4Bである。この実施の形態3の取付金具4Bは、実施の形態1(図2)の取付金具4が全体としてシルクハットの断面形状に折り曲げ形成されているのに対して全体として凹状であって基部41Bが左右方向に長く形成されるとともに、凹状の両脚辺の先端から内方に向って互いに対向する態様で取付座部42が形成されている点である。
【0054】
このように、基部41Bを左右方向に長く形成するとともに、凹状の両脚辺の先端から内方に向って互いに対向する態様で取付座部42を形成したことにより、前記取付金具4Bの基部41Bは取付座部42に形成した締結孔421,421の前方域を遮蔽する。したがって、前記取付座部42,42の締結孔421,421に螺合するねじの前方域が基部41Bにより遮蔽される。このため、薄板板金からなる前記取付金具4Bを焼入れして硬度を強化することにより基部41Bがねじの保護部として機能する。つまり、ドリルによりねじを破壊しようとしても基部41Bがドリルの侵入を阻止するので、防犯対策を講じることができる。この場合、焼入れされた薄板板金に代えてステンレスにより取付金具4Bを構成することもできる。
【0055】
次に、本発明の実施の形態4に係る自動販売機のハンドルロック装置について図5を参照して説明する。図5は本発明の実施の形態4に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図であり、図において図2に示したものと同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
図5に示した実施の形態4の自動販売機のハンドルロック装置が実施の形態1の自動販売機のハンドルロック装置と相違する点は取付金具4Cである。この取付金具4Cは、実施の形態1の中段,下段の取付金具4を一体化したものであり、全体として凹状であって基部41Cが中段,下段の取付箇所に跨るように広く形成されるとともに、凹状の両脚辺の先端から内方に向って互いに対向する態様で取付座部42C,42Cが形成され、当該取付座部42C,422C中段,下段に対応する締結孔421・・・が形成されている点である。
【0057】
このように、基部41Cを中段,下段の取付箇所に跨るように広く形成するとともに凹状の両脚辺の先端から内方に向って互いに対向する態様で取付座部42C,42Cを形成したことにより、前記取付金具4Cの基部41Cは取付座部42C,42Cに形成した締結孔422A・・・の前方域を遮蔽する。したがって、前記取付座部422,422の締結孔421・・・に螺合するねじの前方域が基部41Cにより遮蔽される。このため、薄板板金からなる前記取付金具4Cを焼入れして硬度を強化することにより基部41Cがねじの保護部として機能する。つまり、ドリルによりねじを破壊しようとしても基部41Cがドリルの侵入を阻止するので、防犯対策を講じることができる。さらに、基部41Cが中段,下段の取付箇所に跨るように広く形成されていることにより、締結孔421・・・に螺合するねじの前方域に加えて広範囲に亘りドリルの侵入を阻止することができるので、不測の事態、例えば、ドリルが斜めに侵入されてねじが破壊されるような事態を防止することができる。なお、取付金具4Cは焼入れされた薄板板金に代えてステンレスにより取付金具4Cを構成することもできる。
【0058】
次に、本発明の実施の形態5に係る自動販売機のハンドルロック装置について図6を参照して説明する。図6は本発明の実施の形態5に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルケースから取付金具を分解した分解図であり、(b)は取付金具の分解図である。図6において図2に示したものと同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
図6に示した実施の形態5の自動販売機のハンドルロック装置が実施の形態1の自動販売機のハンドルロック装置と相違する点は取付金具4Dである。この取付金具4Dは、図6の(b)に示すように、実施の形態1の上段,中段,下段の取付金具4を一体化するとともに左右に分割した分割金具4D1,4D2からなる。各分割金具4D1,4D2は互いに重なり合う基部41D1,41D2の左右端部から立上がる連結部45,46により上段,中段,下段の取付座部42が連結されている。前記分割金具4D1,4D2の基部41D1,41D2は、図6の(a)に示すように重ね合わせた場合にハンドルケース1の筒状部13を除く背面を覆うように形成されている。つまり、前記基部41D1,41D2は、筒状部13を挿通させるために筒状部13よりも大きく欠いて形成されている。また、前記基部41D1,41D2には、ハンドルケース1の台座14に形成したねじ孔141に対応する箇所にねじ挿通孔411,411が穿孔されている(図では基部41D2に穿孔したねじ挿通孔411のみが見えており、基部41D1に穿孔したねじ挿通孔411は取付座部42に隠れている)。これらのねじ挿通孔411は、図6の(a)に示すように、前記基部41D1,41D2を互いに重ね合わせた際に上下に対峙するように形成されている。
【0060】
前記取付金具4Dのハンドルケース1への取付けは次のとおりである。まず、分割金具4D1を、図6の(a)に示すハンドルケース1の左辺側から組付け、中段の取付座部42に形成した閂保護片43の先端を筒状部13の係合穴133に対峙させた上で分割金具4D1を上方にスライド移動させて前記閂保護片43を係合穴133に差し込む。この場合、前記閂保護片43を筒状部13の係合穴133に対峙させた上で分割金具4D1を上方にスライド移動させることができるように、分割金具4D1の基部41D1には分割金具4D1を筒状部13よりも大きな切欠きが形成されているものである。このように分割金具4D1をハンドルケース1に組付けた後、分割金具4D2をハンドルケース1に組付ける。この分割金具4D2の組付けは上段の取付座部42に形成した閂保護片43の先端を筒状部13の係合穴133に対峙させた上で分割金具4D2を下方にスライド移動させて前記閂保護片43を係合穴133に差し込むことにより行われる。この場合、分割金具4D2の基部41D2が分割金具4D1の基部41D1の上に重なり合い、それぞれの基部41D1,41D2に形成したねじ挿通孔411,411が上下に重なり合っている。このように重なり合った基部41D1,41D2のねじ挿通孔411,411を介してねじS1,S2,S3を台座14のねじ孔141に螺合させて固定する。
【0061】
この実施の形態の取付金具4Dは,上段,中段,下段の取付金具4を一体化するとともに左右に分割した分割金具4D1,4D2からなり、各分割金具4D1,4D2の基部41D1,41D2を互いに重ね合わせることにより、ハンドルケース1の殆どの背面を基部41D1,41D2により覆うことができる。したがって、分割金具4D1,4D2を薄板板金により形成した場合には焼入れすることによってドリルの侵入を防止することが可能となる。この場合、分割金具4D1,4D2をステンレス製とすることにより同様の効果を得ることができるものである。
【0062】
次に、本発明の実施の形態6に係る自動販売機のハンドルロック装置について図7を参照して説明する。図7は本発明の実施の形態6に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、ハンドルケースから取付金具を分解した分解図である。図において図2に示したものと同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。なお、この実施の形態の自動販売機のハンドルロック装置は防犯対策の必要のない場所に設置(例えば、屋内設置形)されるものを対象とし、取付金具も薄板板金製になるものである。
【0063】
図7に示した実施の形態6の自動販売機のハンドルロック装置が実施の形態1の自動販売機のハンドルロック装置と相違する点は取付金具4Eである。この取付金具4Eは、実施の形態1の上段,中段,下段の取付金具4を連結部材47,48により連結して一体化したものに相当する。ここで、上段,中段,下段の基部41・・には、図2に示した基部41と同様に、ねじ挿通孔411・・を備えるものであるが、図では上段,中段,下段の左右の取付座部42・・のうちの左側の取付座部42・・に隠れてみえない。
【0064】
前記取付金具4Eのハンドルケース1への取付けは、ハンドルケース1の背面から取付金具4Eが組付けられる。この場合、取付金具4Eの上段の基部41と中段の基部41との間に形成された開口部に筒状部13を挿通させる。そして、各基部41をハンドルケース1の台座14・・に当接させた上で基部41・・のねじ挿通孔411(不図示)を介してねじS1,S2,S3を台座14のねじ孔141に螺合させて固定する。
【0065】
次に、本発明の実施の形態7に係る自動販売機のハンドルロック装置について図8を参照して説明する。図8は本発明の実施の形態7に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルケース1を背面左斜め後方から見た斜視図であり、(b)はハンドルケースから取付金具を分解した分解図である。図において図2に示したものと同一、若しくは同一の機能を有するものには同一の符号を付して説明を省略する。なお、この実施の形態の自動販売機のハンドルロック装置は防犯対策の必要のない場所に設置されるもの(例えば、屋内設置形)を対象とし、取付金具も薄板板金製になるものである。
【0066】
図8に示した実施の形態7の自動販売機のハンドルロック装置が実施の形態1の自動販売機のハンドルロック装置と相違する点は主に取付金具4Fである。また、図8には前述した各実施の形態では図示を割愛した操作ハンドル2の回転範囲(回転角度)を規制する回転規制円板5および外扉20に設けられたスライダを操作する操作用レバー6を図示(操作用レバー6については図8の(b)のみに示す)しているが、これらについては取付金具4Fに引き続いて説明する。
【0067】
前記取付金具4Fは、実施の形態6の自動販売機のハンドルロック装置(図7)の取付金具4Eに相似しており、前記取付金具4Eと同様に、上段,中段,下段の取付金具4を連結部材47F,48Fにより連結して一体化したものに相当する。この取付金具4Fは、基部41Fが上段,中段,下段の取付箇所に跨るように広く形成されるとともに、上段と中段の取付箇所との間にハンドルケース1の筒状部13を挿通可能な挿通穴410が形成され、上段,中段,下段に対応する締結孔421・・・が形成された取付座部42F,42Fが連結部材47F,48Fの後縁から内方に向って互いに対向する態様で形成されている。また、取付金具4Fの連結部材47F,48Fには、ハンドルケース1の筒状部13を挟持するように後方に向って延在するストッパ47F1,48F1が形成されている。このストッパ47F1,48F1が請求項11の補強片を構成する。前記ストッパ47F1,48F1は、取付金具4Fをハンドルケース1に装着した際、筒状部13の後端縁部よりも後方に位置するように定められている。なお、この実施の形態ではハンドルケース1の筒状部13の左右外壁を削ぎとって肉厚を薄くするとともに台座14も円柱形状とすることによりハンドルケースの材料費の更なる削減を図っている。
【0068】
さて、図における23A,23Aおよび23B,23Bは図1に示した操作ハンドル2の回転操作に伴って回転する内筒23の後端部に形成された矩形突起および中空周壁に雌ねじがタップされたボス状のねじ座であり、この矩形突起23A,23Aおよびねじ座23B,23Bを介して前記回転規制円板5および操作用レバー6が内筒23に次のように連結される。すなわち、前記回転規制円板5および操作用レバー6の基端部61には、前記前記矩形突起23A,23Aおよびねじ座23B,23Bに対応する角穴52,52、62,62と円形穴53,53、63,63がそれぞれ形成されており、それぞれの角穴52,52、62,62および円形穴53,53、63,63を矩形突起23A,23Aおよびねじ座23B,23Bに嵌合させる態様で内筒23の後端部に回転規制円板5,操作用レバー6の順に組付けたうえでねじS4,S5により共締めされて前記回転規制円板5および操作用レバー6が内筒23に連結される。
【0069】
ここで、回転規制円板5はその周縁から外周方向(径外方向)に突出するカム51,51を備えている。前記回転規制円板5はハンドルケース1の筒状部13の径に略一致する大きさに形成される一方、前記カム51,51は前記筒状部13の径より大きく形成されており、前記カム51,51が前記取付金具4Fのストッパ47F1,48F1の側縁に当接するように構成されている。また、前記操作用レバー6は基端部61と当該基端部61から径外方向に延在するレバー片610を備えている。この操作用レバー6の基端部61の径は前記取付金具4Fに形成されたハンドルケース1の筒状部13を挟持する態様のストッパ47F1,48F1の間の寸法よりも大きく形成されている。言い換えれば、前記ストッパ47F1,48F1が操作用レバー6の基端部61の投影面内に位置して操作用レバー6の基端部61がストッパ47F1,48F1に載置されるように構成されている。なお、図8の(a)では操作用レバー6を省略しており、操作用レバー6がある場合には操作用レバー6に隠れて見えない取付金具4Fのストッパ47F1,48F1などが見えるようにしている。
【0070】
この実施の形態7における自動販売機のハンドルロック装置の組立ては次のとおりである。先ず、ハンドルケース1の背後から取付金具4Fを装着する。この場合、取付金具4Fの挿通穴410をハンドルケース1の筒状部13に嵌め込んだうえで取付金具4Fの基部41Fをハンドルケース1の台座14,14,14に載置した後、ねじ挿通孔411,411,411を介してねじS1,S2,S3を台座14のねじ孔141に螺着して固定する。この状態で取付金具4Fのストッパ47F1,48F1がハンドルケース1の筒状部13を両側から挟持して補強することとなる。次いで、図1に示すキーシリンダー3が嵌め込み固定された操作ハンドル2をハンドルケース1に組付ける。この場合、操作ハンドル2の軸状部22が嵌め込まれた内筒23をハンドルケース1の前方から筒状部13の中空部に挿入した後、筒状部13を貫通した内筒23の後端部に回転規制円板5、操作用レバー6を重ねてねじS4,S5によって取付ける。これにより回転規制円板5が筒状部13の後端に載置されるとともに操作用レバー6の基端部61が取付金具4Fのストッパ47F1,48F1の後端に載置される態様で取付金具4Fのストッパ47F1,48F1により操作用レバー6の姿勢がハンドルケース1の面に平行な姿勢に維持される、言い換えれば、操作用レバー6の姿勢がハンドルケース1の面に平行な姿勢から傾くのをストッパ47F1,48F1により規制される。
【0071】
この実施の形態7の自動販売機のハンドルロック装置によれば締結孔421が穿たれた取付金具4Fをハンドルケース1とは別個に設け、当該取付金具4Fをハンドルケース1に固着したことにより、ハンドルケース1に取付孔121を形成するためにハンドルケース1にダイカストにより一体に形成されていた胴部12(図11参照)を削除することができるので、ハンドルケース1の材料費を削減することができる。そのうえ、取付金具4Fのストッパ47F1,48F1によりハンドルケース1の筒状部13を左右から挟持して筒状部13を補強するように構成されているので、筒状部13の外壁を削ぎとって肉厚を薄くすることが可能であり、ハンドルケース1の材料費を更に削減することができる。
【0072】
また、ハンドルケース1の筒状部13に外力(例えば、ハンドルケース1の前方から操作ハンドル2の内筒23とハンドルケース1の筒状部13の間に工具を侵入されて抉られた場合)が加わるとハンドルケース1の鍔部11と筒状部13の連結部に亀裂が生じて筒状部13がハンドルケース1の鍔部11から切り離されてしまうおそれがある。このように、筒状部13が鍔部11から切り離された場合にも操作用レバー6のレバー片610が外扉20の背面に引っ掛かるので、操作ハンドル2が直ちに引き出されることはない。しかしながら、レバー片610の延在方向とは反対側には外扉20への引っ掛かり部材がないことから操作ハンドル2を傾けながら引っ張ると操作用レバー6の姿勢が外扉20の板面に平行な姿勢から直角の姿勢に変位するように傾いて外扉20に開口した取付穴を通して抜け出してしまうことは否めない。かかる点、この実施の形態7の自動販売機のハンドルロック装置においては、操作用レバー6が取付金具4Fのストッパ47F1,48F1に載置される態様でハンドルケース1に平行な姿勢に維持される一方、当該取付金具4Fはハンドルロック取付金具(ハンドルケース1を外扉20に固定するための取付金具)を介して外扉20に固着されていることによって、操作ハンドル2を傾けようとしても操作用レバー6がストッパ47F1,48F1によりハンドルケース1に平行な姿勢から傾くのを阻止されることから傾むけることができず、操作ハンドル2が引き抜かれるのを抑制することが可能となる。
【0073】
次に、本発明の実施の形態8に係る自動販売機のハンドルロック装置について図9を参照して説明する。図9は本発明の実施の形態8に係る自動販売機のハンドルロック装置を示し、(a)はハンドルケース1を背面左斜め後方から見た斜視図であり、(b)はハンドルケース1から取付金具4Gを分解した分解図である。図において図8に示した実施の形態8に係る自動販売機のハンドルロック装置と同一、若しくは同一の機能を有するものには同一の符号を付して説明を省略する。なお、この実施の形態の自動販売機のハンドルロック装置は防犯対策の必要のない場所に設置されるもの(例えば、屋内設置形)を対象とし、取付金具も薄板板金製になるものである。
【0074】
図9に示した実施の形態8の自動販売機のハンドルロック装置が実施の形態7の自動販売機のハンドルロック装置と相違する点は取付金具4Gであり、その他の構成は実施の形態7の自動販売機のハンドルロック装置と同一であるので、ここでは取付金具4Gについて説明する。
【0075】
前記取付金具4Gは、実施の形態7の自動販売機のハンドルロック装置(図8)の取付金具4Fを左右に分割したものに相当する。すなわち、前記取付金具4Gは、左右に分割された分割金具4G1,4G2からなる。前記分割金具4G1,4G2の基部41G1,41G2には互いに重ね合わせた場合に連通するねじ挿通孔411,411がそれぞれ穿孔されている。なお、上段,中段,下段の締結孔421・・・が形成された取付座部42G1,42G2が連結部材47G,48Gにより連結され、前記連結部材47G,48Gにハンドルケース1の筒状部13を挟持するように後方に向って延在するストッパ47G1,48G1が形成されるとともに前記ストッパ47G1,48G1は、取付金具4Gをハンドルケース1に装着した際、筒状部13の後端縁部よりも後方に位置するように定められている点、並びにストッパ47G1,48G1が筒状部13の補強片を構成する点は実施の形態7の取付金具4Fと同一であり、また、ハンドルケース1の筒状部13の左右外壁を削ぎとって肉厚を薄くするとともに台座14も円柱形状とすることによりハンドルケースの材料費の更なる削減が図られている。
【0076】
前記取付金具4Gのハンドルケース1への取付けは次のとおりである。まず、分割金具4G1をハンドルケース1の左辺側から、その基部41G1をハンドルケース1の台座14に載置するように組付ける。この場合、連結部材47Gに形成したストッパ47G1をハンドルケース1の筒状部13の左側外壁に当接させた状態で基部41G1をハンドルケース1の台座14に載置すると基部41G1に形成したねじ挿通孔411・・が台座14・・のねじ孔141・・に連通するようになる。このように分割金具4G1をハンドルケース1に組付けた後、分割金具4G2をハンドルケース1に組付ける。この分割金具4G2の組付けも、連結部材48Gに形成したストッパ48G1をハンドルケース1の筒状部13の右側外壁に当接させた状態で基部41G2をハンドルケース1の台座14に載置する。そうすると、分割金具4G2の基部41G2が分割金具4G1の基部41G1の上に重なり合うので、基部41G2に形成したねじ挿通孔411・・を基部41G1に形成したねじ挿通孔411・・に連通させる。このように重なり合った基部41G1,41G2のねじ挿通孔411・・を介してねじS1,S2,S3を台座14のねじ孔141に螺合させて固定する。この状態で取付金具4Gのストッパ47G1,48G1がハンドルケース1の筒状部13を両側から挟持することとなる。次いで、実施の形態7と同様に、図1に示すキーシリンダー3が嵌め込み固定された操作ハンドル2をハンドルケース1に組付けた後、操作ハンドル2の軸状部22が嵌め込まれた内筒23後端部に回転規制円板5、操作用レバー6をねじS4,S5によって取付ける。
【0077】
この実施の形態8の自動販売機のハンドルロック装置も実施の形態7の自動販売機のハンドルロック装置と同様に締結孔421が穿たれた取付金具4Gをハンドルケース1とは別個に設け、当該取付金具4Gをハンドルケース1に固着したことにより、ハンドルケース1に取付孔121を形成するためにハンドルケース1にダイカストにより一体に形成されていた胴部12(図11参照)を削除することができるので、ハンドルケース1の材料費を削減することができる。そのうえ、取付金具4Gのストッパ47G1,48G1によりハンドルケース1の筒状部13を左右から挟持して筒状部13を補強するように構成されているので、筒状部13の外壁を削ぎとって肉厚を薄くすることが可能であり、ハンドルケース1の材料費を更に削減することができる。
【0078】
また、ハンドルケース1の筒状部13に外力が加えられて、前記筒状部13が鍔部11から切り離された場合にも操作用レバー6が取付金具4Gのストッパ47G1,48G1に載置される態様でハンドルケース1に平行な姿勢に維持される一方、当該取付金具4Gはハンドルロック取付金具(ハンドルケース1を外扉20に固定するための取付金具)を介して外扉20に固着されていることによって、操作ハンドル2を傾けようとしても操作用レバー6がストッパ47G1,48G1によりハンドルケース1に平行な姿勢から傾くのを阻止されることから操作ハンドル2を傾むけることができないので、操作ハンドル2が引き抜かれるのを抑制することが可能となる。
【0079】
なお、前述した実施の形態においては、ハンドルロック装置HLのハンドルケース1を亜鉛ダイカストなどによる鋳物成形品として説明したが、これに限られるものではない。例えば、ハンドルケースの鍔部および筒状部を板金によりプレス成形するとともに両者を溶接してハンドルケースを構成することもできるものであり、実施の形態によりハンドルケースの材料が限定されるものではない。また、ハンドルケース1の筒状部13の内壁に形成した閂係止溝131,131が左右に配置されているものについて説明したが、前記閂係止溝131,131が筒状部13の内壁の上下に配置されたものにも本発明を適用することができるものであり、実施の形態の構造に限定されるものではない。
【0080】
前述したように本発明の実施の形態に係る自動販売機のハンドルロック装置HLによれば、外扉20に装着され、かつ、背面側に外扉20にねじ固定する楕円形状のハンドルケース1、このハンドルケース1に組み込まれ、かつ、前記ハンドルケース1に格納された格納位置と前記ハンドルケース1から突出した突出位置との間を移動可能な操作ハンドル2、および前記操作ハンドル2の枢軸部に嵌め込み固定されたキーシリンダー3とからなる自動販売機のハンドルロック装置HLであって、前記操作ハンドル2はキーシリンダー3が嵌め込み固定された軸状部に外周方向に出没可能な閂を有し、キーシリンダー3の施錠により前記閂が突出してハンドルケース1の格納位置に拘束保持される一方、キーシリンダー3の解錠により前記閂が没入してハンドルケース1の格納位置への拘束が解除されて突出位置に突出するようにした自動販売機のハンドルロック装置HLにおいて締結孔421が穿たれた取付金具4〜4Eをハンドルケース1とは別個に設け、当該取付金具4〜4Eをハンドルケースに固着したことにより、ハンドルケース1に取付孔121を形成するためにハンドルケース1にダイカストにより一体に形成されていた胴部12を削除することができるので、ハンドルケース1の材料費を削減することができる。そのうえ、深い取付孔121をタップする手間を無くすことができるので、ハンドルロック装置HLのコストを大幅に低減することが可能となる。
【0081】
また、本発明の実施の形態に係る自動販売機のハンドルロック装置HLによれば、ハンドルケース1は外扉20の表面に露出する鍔部11と、この鍔部11から背面側に突出するとともに中空の内壁に操作ハンドル2の閂と係合する閂係止溝131を有する筒状部13とからなり、取付金具4にはハンドルケース1の筒状部13における閂係止溝131の前方域の外周面に係合する舌片状の係合片43が追加装備されてなることにより、前記筒状部13を外力から保護することができる。すなわち、前記筒状部に外力(例えば、ハンドルケース1の前方から操作ハンドル2の内筒23とハンドルケース1の筒状部13の間に工具を侵入されて抉られた場合)が加えられた場合、前記筒状部13がぐらついて筒状部13とハンドルケース1の鍔部11との連接部に亀裂が生じて筒状部13がハンドルケース1から切り離されるおそれがあるが、本発明においては前記筒状部13の外周壁に取付金具4における係合片43が係合しており、前記取付金具4が外扉20にハンドルロック取付金具を介して連結されていることから、筒状部13がぐらつくことを抑制し、筒状部13がハンドルケース1から切り離されるのを防止することができる。したがって、ハンドルロック装置の防犯対策をより一層強固なものとすることができるという利点を有する。
【0082】
さらに、操作ハンドル2はその後端部に操作用レバー6が固定された内筒23を備え、取付金具4F、4Gは複数段に跨る基部41F、41G1,41G2と複数段に応じた締結孔421・・が穿たれた取付座部41F、42Gの全てを一体に形成してなるとともに前記操作用レバー6の投影面内に位置して当該操作用レバー6がハンドルケース1の面に平行な姿勢から傾くのを阻止するストッパ47F1,48F1,47G1,48G1を備えてなることにより、ハンドルケース1の筒状部に外力が加えられ、前記筒状部13が鍔部11から切り離された場合にも操作用レバー6が取付金具4F、4Gのストッパ47F1,48F1,47G1,48G1により傾くのを阻止されている一方、取付金具4F、4Gがハンドルロック取付金具(ハンドルケース1を外扉に20固定するための取付金具)を介して外扉20に固着されていることから操作ハンドル2を傾けて引き抜こうとしても操作ハンドル2が傾くのを阻止することができるので、操作ハンドル2が引き抜かれるのを抑制することが可能となるという利点を有する。
【符号の説明】
【0083】
1,1…ハンドルケース、2…操作ハンドル、3…キーシリンダー、4,4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G…取付金具、10…本体キャビネット、11…鍔部、13…筒状部、14…台座、15…周壁、20…外扉、21…操作レバー、22…軸状部、41,41C,41D1,41D2…基部、42…取付座部、43…係合片(閂保護片)、47,48,47F,48F,47G,48G…連結部材、47F1,48F1,47G1,48G1…ストッパ(補強片)、131…閂係止溝、132…係止穴、133…係合穴、421…締結孔。
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