(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015152
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置および製造方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/44 20060101AFI20161013BHJP
【FI】
G02B6/44 391
G02B6/44 371
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-132534(P2012-132534)
(22)【出願日】2012年6月12日
(65)【公開番号】特開2013-257394(P2013-257394A)
(43)【公開日】2013年12月26日
【審査請求日】2015年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153110
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100099069
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】石川 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】西岡 精家
(72)【発明者】
【氏名】石川 正彦
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 文一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 文昭
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 平次
【審査官】
奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−062427(JP,A)
【文献】
特開2004−094143(JP,A)
【文献】
特開2011−232733(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00− 6/02
G02B 6/245−6/25
G02B 6/44− 6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の光ファイバ心線が平行一列に並べられ共通被覆により一体化された光ファイバテープ心線の隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に、間欠的な切込みが入れられた間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置であって、
胴部の両側部に光ファイバテープ心線の幅方向を位置決めする前記胴部と一体の鍔部を有し、前記胴部の外周面上の円周方向に非切込み領域と切断刃を配設した切込み領域とを有する切断ローラを、前記光ファイバテープ心線に押しつけながら回転させて切込む切込機構を備えており、
前記切断刃は、円盤状で前記ローラの外周面上に突き出るように着脱可能に取り付けられていることを特徴とする間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置。
【請求項2】
前記鍔部の間隔は、前記切断刃を配設した切込み領域で、前記非切込み領域より前記切断刃の厚み相当分だけ広く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置。
【請求項3】
前記切込機構は、前記光ファイバテープ心線の心数に応じて、製造ライン方向にずらせて複数設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置。
【請求項4】
複数本の光ファイバ心線が平行一列に並べられ共通被覆により一体化された光ファイバテープ心線の隣り合う光ファイバ心線間に、長手方向に間欠的な切込みが入れられた間欠切込み光ファイバテープ心線の製造方法であって、
胴部の両側部に光ファイバテープ心線の幅方向を位置決めする前記胴部と一体の鍔部を有し、前記胴部の外周面上の円周方向に非切込み領域と、円盤状で前記ローラの外周面上に突き出るように着脱可能に取り付けられている切断刃を配設した切込み領域とを有する切断ローラを用い、前記光ファイバテープ心線に押しつけながら回転させて切込むことを特徴とする間欠切込み光ファイバテープ心線の製造方法。
【請求項5】
前記切断ローラの胴部の外周面の移動速度は、前記光ファイバテープ心線の走行速度より小さいことを特徴とする請求項4に記載の間欠切込み光ファイバテープ心線の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバテープ心線の隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に、間欠的な切込みが入れられた間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置および製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数本の光ファイバ心線を平行一列に並べて一体化された光ファイバテープ心線において、光ファイバ心線を単心に分離するのが容易であると共に、テープ心線の平行一列の保持状態を維持して多心一括融着接続等が行える光ファイバテープ心線が知られている。この光ファイバテープ心線は、複数本の光ファイバ心線を平行一列に並べ、その長手方向で結合部と非結合部を交互に形成し、隣り合う光ファイバ心線同士が間欠的に連結された形状のもので、種々の形状と製造方法が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に所定距離だけ接着性樹脂または被覆樹脂が付与された結合部と、所定距離だけ接着性樹脂または被覆樹脂が付与されていない非結合部と、を交互に形成する光ファイバテープ心線の製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、複数本の光ファイバ心線の全長にUV(紫外線硬化)樹脂を塗布した後、長手方向に間欠的にUV照射を行い、UV樹脂の硬化部分(非結合部)と未硬化部分(結合部)と、を交互に形成する光ファイバテープ心線の製造方法が開示されている。
また、特許文献3には、光ファイバテープ心線の共通被覆の長手方向に切断刃を有する切断ローラで切込みを形成し、結合部と非結合部を交互に形成する光ファイバテープ心線の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−232972号公報
【特許文献2】特開2010−2743号公報
【特許文献3】特開2005−62427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示のように、隣り合う光ファイバ線間に間欠的に接着樹脂等を付与する方法は、樹脂の付与制御が容易でなく、製造線速を上げることが難しいという問題がある。また、特許文献2に開示のように、UV照射を間欠的に行う方法は、未硬化部分を形成する遮光シャッタの駆動制御が容易でなく、遮光した部分が狙いどおりの寸法で未硬化とする確率が低く、同じく製造線速を上げることが難しい。
【0006】
これに対し、特許文献3のように切断ローラを用いる方法は、製造線速に応じて切断ローラの回転速度等を制御することにより、結合部と非結合部を一定の比率で形成することができる。しかしながら、この切断ローラを用いる方法は、光ファイバテープ心線の光ファイバ心線間に精度よく切込みを入れる必要があり、これには、走行する光ファイバテープ心線の幅方向の位置決めが重要となる。
【0007】
一方、光ファイバテープ心線の光ファイバ心線間に切込みを入れるために切断ローラの切断刃が差し込まれると、切断刃の厚み相当分がテープ幅方向に張り出すので、この張出し分を逃がすためのクリアランスが必要となる。しかし、このクリアランスが大きいとテープ幅方向の位置決めの精度悪くなり、切断刃の切込位置が変動し、光ファイバ心線に損傷を与えるおそれがある。
【0008】
本発明は、上述した実状に鑑みてなされたもので、切断ローラを用いて光ファイバテープ心線の光ファイバ線間に間欠的に切込みを入れる際の、光ファイバテープ心線の幅方向の位置決めと、切断刃の切込みによるテープ幅方向の張り出しを許容した間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置と製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置および製造方法は、複数本の光ファイバ心線が平行一列に並べられ共通被覆により一体化された光ファイバテープ心線の隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に、間欠的な切込みら入れられた間欠切込み光ファイバテープ心線の製造装置および製造方法である。この製造装置は、胴部の両側部に光ファイバテープ心線の幅方向を位置決めする
胴部と一体の鍔部を有し、胴部の外周面上の円周方向に非切込み領域と
円盤状で前記ローラの外周面上に突き出るように着脱可能に取り付けられている切断刃を配した切込み領域とを有する切断ローラを、光ファイバテープ心線に押しつけながら回転させて切込む切込機構を備えていることを特徴とする。
【0010】
上記の鍔部の間隔は、切断刃を配切した切込み領域で、
非切込み領域より切断刃の厚み相当分だけ広く形成されていることが好ましい。なお、切断刃は、円盤状でローラの外周面上に突き出るように着脱可能に取り付けられる。また、上記の切込機構は、光ファイバテープ心線の心数に応じて、製造ライン方向にずらせて複数設置される。また、切断ローラの胴部の外周面の移動速度は、光ファイバテープ心線の走行速度より小さくするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、光ファイバ心線間に切込みを入れる切断刃が
配された切断ローラに、光ファイバテープ心線をガイドし幅方向の位置決めする鍔部が一体に設けられているので、光ファイバテープ心線に対する切断刃の切込み位置を精度よく設定することができる。この結果、走行する光ファイバテープ心線に、間欠的な切込みを高精度で形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明により製造される間欠切込み光ファイバテープ心線の例を示す図である。
【
図2】本発明における走行する光ファイバテープ心線の幅方向を位置決めして切込みを入れる状態を説明する図である。
【
図3】本発明で用いる切断刃を有する切断ローラの一例を説明する模式図である。
【
図4】本発明における光ファイバテープ心線に間欠切込みを形成する切込機構の設置例を説明する模式的図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図により本発明の実施の形態を説明する。
図1(A)〜
図1(C)は、本発明による製造装置を用いて製造される間欠切込み光ファイバテープ心線の一例を示し、図において、1a〜1cは間欠切込み光ファイバテープ心線(間欠切込みテープ心線)、2は光ファイバ心線、3a〜3cは共通被覆、4は切込み部分、5は非切込み部分を示す。
【0014】
本発明での光ファイバ心線2とは、例えば、外径が125μmのガラスファイバに、被覆径が250μm前後のファイバ被覆を施した光ファイバ素線とも言われているもの、また、そのファイバ被覆の外面に着色層を施したものを含めた単心の光ファイバを言うものとする。
また、間欠切込み光ファイバテープ心線(以下、間欠切込みテープ心線という)1a〜1cとは、3心以上の光ファイバ心線2を平行一列に並べ、共通被覆3a〜3cにより一体化してテープ状としたもので、共通被覆3a〜3cには、隣り合う光ファイバ心線2間で所定長さの切込み部分4と非切込み部分5が交互に形成されている形態のものを言う。
【0015】
間欠切込みテープ心線1aは、共通被覆3aのテープ面が平坦形状の例を示し、間欠切込みテープ心線1bは、共通被覆3bのテープ面が光ファイバ心線2の配列面に倣う波型形状の例を示している。また、間欠切込みテープ心線1cは、光ファイバ心線2が間隔をあけて配列された例で、共通被覆3cは光ファイバ心線2のそれぞれの全周を被覆し、連結部3c’を介して連結された例を示している。なお、間欠切込みテープ心線1b,1cは、光ファイバ心線間に谷部を有する形状であるため、この谷部で切断刃の位置決めが行いやすく、切込み部分4をさらに精度よく形成することができる。
【0016】
間欠切込みテープ心線1a〜1cの共通被覆3a〜3cに入れられた切込み部分4は、テープ心線の上下面を貫通するように形成されていて、この切込みが入れられた部分では、隣り合う光ファイバ心線同士が互いに分離されていて互いに引き離す方向(長手方向と直交する方向)に引っ張ることにより、湾曲させて分けることが可能な非結合部となる。一方、切込みが入れられていない非切込み部分5では、隣り合う光ファイバ心線同士が互いに共通被覆3により一体とされて、テープ状態を保持する結合部となる。
【0017】
切込み部分4と非切込み部分5は、種々の形態(パターン)で形成することができる。
図1(A)の例は、隣り合う切込み部分4が全て一致する位置に形成されている例で、非切込み部分5が長手方向と直交する間欠的な位置で全光ファイバ心線が連結されている。
図1(B)の例は、隣り合う切込み部分4の位置が異なるようにし、隣より1つ離れた切込み部分同士の位置が一致するように形成した例である。その他、切込み部分4と非切込み部分5の比率を変えるなど、任意のパターンで形成することができる。
なお、
図1(C)では、切込み部分4と非切込み部分5が隠れて表示されていないが、
図1(A)または
図1(B)と同様なパターンで形成される。
【0018】
図2は、本発明による光ファイバテープ心線を位置決めする状態と、切断刃により切込みを入れる状態を示し、
図3は切断ローラの一例を説明する模式図である。
図2,3において、10は切断ローラ、11は胴部、12は鍔部、13はガイド溝、13aは傾斜面、14はローラ軸部、15は円盤状の切断刃を示す。
【0019】
切断ローラ10は、
図3(A)に示すように、胴部11の両側部に鍔部12を有し、胴部11の外周面の所定の軸方向位置で所定の円周方向の領域に、外周面から突き出るように切断刃15が配設された構成のもので、ローラ軸部14を支持軸として回動可能に支持される。間欠切込みが入れられる前の光ファイバテープ心線(以下、テープ心線という)1は、切断ローラ10の胴部11の外周面にテープ面が接するように押圧を受けながら、走行が案内される。
【0020】
図2(A)に示すように、テープ心線1は、切断ローラ10の鍔部12で形成されるガイド溝13により、テープ幅に対応した溝幅Waで幅方向が位置決めされ、胴部11の外周面上を走行移動する。なお、ガイド溝13の壁面は、傾斜面13aで形成して、後述するようにテープ心線1の張り出しを許容できるようにしておくことが望ましい。なお、切断刃15は、所定の光ファイバ心線2の間に切込みが入れられるように、
図2(B),(C)および
図3(A)に示すように、切断ローラ10の所定の軸方向位置に配設される。
【0021】
すなわち、テープ心線1の幅方向の位置決めは、鍔部12のガイド溝13により行われ、このガイド溝13の底部である胴部11の外周面上の所定の位置に、切込刃15が設置されている。このため、テープ心線1の幅方向に対する切断刃15の相対的な位置関係は一義的に定まり、正確な位置で切込みを入れることができる。しかし、切断刃15が切込みのために光ファイバ心線間に割り込むと、テープ心線1は、切断刃15の厚みDの相当分が幅方向に張り出す。
【0022】
図2(B)は、切断刃15により切込みを入れる領域のガイド溝13の溝幅Waが、
図2(A)に示す切込みを入れない領域と同じ幅である場合、すなわち、切断ロールのガイド溝13の溝幅Waが全周で均一な例を示している。この場合、上記したようにガイド溝13の壁面を傾斜面13aとすることにより、テープ心線1の張り出した分は、
図2(B)に示すように傾斜面13aに乗り上げさせ逃がすことで許容することができる。
【0023】
図2(C)は、切断刃15により切込みを入れる領域のガイド溝13の溝幅Wbを、切断刃15の厚みDの相当分だけ、他の部分の溝幅Waより広くした例である。すなわち、切断ロール10のガイド溝13の溝幅を、切断刃を配設した領域の溝幅Wbと切断刃を配設しない領域Waで異ならせるようにする。また、この場合、切断刃の設置位置(切込みを入れる光ファイバ心線間の位置)により、切断刃15の左右の溝幅を変えるのが好ましい。例えば、4心のテープ心線の2番心と3番心の間に切断刃15が切込まれる場合は、
図2(C)のように切断刃の左右両側に均等に広げればよいが、1番心と2番心の間、または3番心と4番心の間に切断刃15が切込まれる場合は、切断刃15の左右のいずれか一方の側の溝幅を広げるようにする。
【0024】
切断刃15は、
図3の模式図で示すように、円盤状の切断刃を複数個用いて、切断ローラ10の胴部11の外周面上の所定の切断領域Lbで突き出るように配設される。例えば、胴部11の直径を63.7mmとすると、胴部11の円周長さは200mmとなる。ここで、
図1の切込み部分4の長さの割合を6(例えば、60mm)、非切込み部分5の長さの割合を4(例えば、40mm)とすると、切断ローラ10の切断領域Lbが60mm、非切断領域Laが40mmとなるように、切断刃15が配設される。
なお、非切断領域Laと切断領域Lbの長さの比を変えることにより、切込み部分4と非切込み部分5の長さの割合を適宜変更することができる。
【0025】
切断刃15は、例えば、直径18mmで厚さ0.3mmの円盤状のものを用いるのが好ましく、上記の切断ローラ10では、切断領域Lbに3個用いればよい。円盤状の刃は、テープ面に滑らかに入りやすく、切りカスが発生しにくく、市販されていて入手しやすいという利点がある。なお、円盤状の切断刃15は、着脱可能にして交換もしくは配設の回転位置を変えて使用寿命を長くすることが好ましい。このため、切断ローラ10の胴部11を円板状の積層体で形成し、切断刃15をサンドイッチ状に挟んで保持固定するようにする。
【0026】
図4は、テープ心線1に切込み部分4を入れて間欠切込みテープ心線1a〜1cとする切込機構の設置例を示す模式図である。テープ心線1は、例えば、図に示すように、紙面の右方向から左方向に向けて走行しているものとし、このテープ心線1に対して光ファイバ心線の心数に応じた複数の切込機構7a〜7c(光ファイバ心線の心数が4心の場合は3台の切込機構)が製造ライン方向(テープ心線の長手方向)に位置をずらせて設置される。
【0027】
切込機構7a〜7cは、
図3で説明した切断ローラ10a〜10cを駆動モータ等の駆動体9a〜9cで回転するようにしたもので、テープ心線1の走行速度に連動して所定の回転速度に制御される。切断ローラ10a〜10cの各切断刃15a〜15cは、テープ幅方向の切込み位置が異ならせて配設されていて、各切断ローラ10a〜10cは、所定の光ファイバ心線間のみに間欠的に切込み4を入れる。
【0028】
各切断ローラ10a〜10cは、テープ心線1の一方の面に接して、この面を押圧してテープ心線1の走行をガイドし、テープ心線1の反対側の面には走行ローラ8a〜8dを配してテープ心線1が切断ローラ10a〜10cの外周面から離れないようにされる。なお、この走行ローラ8a〜8dには、テープ心線1の幅方向の移動を抑制する鍔部を設けてもよいが、切断ローラ10a〜10c側に位置決めガイド溝を有しているので設けなくてもよい。
【0029】
切断ローラ10a〜10cは、例えば、テープ心線1の走行方向と逆の方向に回転させる。この場合、切断刃15a〜15cは、テープ心線1の上を滑るように移動し、円弧状の刃で切込まれる形になり、確実な切込みを形成でき、切込によるに切りカスの発生を抑制することもできる。また、切断ローラの10a〜10cの切断刃15a〜15cの回転速度(移動速度)とテープ心線1の走行速度とを異ならせることにより、切込み部分4と非切込み部分5の長さの割合を同じにして、その長さを変えることができる。
【0030】
また、切断ローラの10a〜10cの回転方向を、テープ心線1の走行方向と同じにしても切込みを入れることができる。この場合も、切断ローラの10a〜10cの切断刃15a〜15cの回転速度(移動速度)とテープ心線1の走行速度とを異ならせることにより、切込み部分4と非切込み部分5の長さの割合を同じにして、その長さを変えることができる。また、切断刃15a〜15cの回転速度を、テープ心線1の走行速度より遅くすることにより、上記と同様に切断刃15a〜15cがテープ心線1の上を滑るように移動して切込む形態とすることができる。
なお、切断刃15a〜15cの移動速度とテープ心線1の移動速度を同じで移動方向が同じ場合は、切断刃はテープ心線1に面方向から押し込んで切込む形態となり、切込みが不十分となる場合もある。
【符号の説明】
【0031】
1…光ファイバテープ心線(テープ心線)、1a〜1c…間欠切込み光ファイバテープ心線(間欠切込みテープ心線)、2…光ファイバ心線、3a〜3c…共通被覆、4…切込み部分、5…非切込み部分、7a〜7c…切込機構、8a〜8d…走行ローラ、9a〜9c…駆動体、10,10a〜10c…切断ローラ、11…胴部、12…鍔部、13…ガイド溝、13a…傾斜面、14…ローラ軸、15、15a〜15c…切断刃。