特許第6015276号(P6015276)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6015276カメラ取り付け誤差補正装置及びカメラ取り付け誤差補正方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015276
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】カメラ取り付け誤差補正装置及びカメラ取り付け誤差補正方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20161013BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20161013BHJP
   G06T 7/60 20060101ALI20161013BHJP
   G01B 11/26 20060101ALI20161013BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   H04N5/232 Z
   H04N5/225 F
   G06T7/60 150B
   G01B11/26 H
   G01B11/00 H
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-205355(P2012-205355)
(22)【出願日】2012年9月19日
(65)【公開番号】特開2014-59793(P2014-59793A)
(43)【公開日】2014年4月3日
【審査請求日】2015年7月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】角 省吾
(72)【発明者】
【氏名】菅原 大輔
【審査官】 佐田 宏史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−245628(JP,A)
【文献】 特開平09−189517(JP,A)
【文献】 特開2011−221983(JP,A)
【文献】 特開2012−019552(JP,A)
【文献】 竹上 健、榊 健二,“ステレオ視を利用した視覚障害者のための不連続床面認知の検討”,電子情報通信学会技術研究報告,日本,社団法人電子情報通信学会,2011年 7月28日,Vol.111, No.174,pp.1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/225,5/232
G06T 1/00,7/00−7/60
G01B 11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に取り付けられたカメラの取り付け誤差を補正するカメラ取り付け誤差補正装置であって、
前記カメラの撮像画像上に撮像されている消失点の消失点座標を検出する消失点座標検出部と、
前記消失点座標検出部によって検出された前記消失点座標に基づいて前記カメラの取り付け誤差を補正する取り付け誤差補正部と、を備え、
前記取り付け誤差補正部は、
前記消失点座標に基づいて、前記カメラの取り付け位置における前記カメラの高さ方向への回転角を算出する回転角算出部と、
前記回転角算出部によって算出された前記カメラの高さ方向への回転角に基づいて、前記カメラの取り付け位置の高さを算出する取り付け高さ算出部と、
前記取り付け高さ算出部によって算出された前記カメラの取り付け位置の高さに基づいて、前記カメラの取り付け高さの誤差を補正する誤差補正部と、を備え、
更に、前記回転角算出部は、前記消失点から前記カメラの取り付け位置までの消失点距離と、前記カメラの光軸と地面とが交わる光軸交点から前記カメラの取り付け位置までの光軸交点距離とを前記撮像画像上で求め、前記消失点距離と前記光軸交点距離とから前記カメラの高さ方向への回転角を算出すること
を特徴とするカメラ取り付け誤差補正装置。
【請求項2】
前記取り付け高さ算出部は、前記光軸交点距離と前記カメラの高さ方向への回転角とから前記カメラの取り付け位置の高さを算出することを特徴とする請求項1に記載のカメラ取り付け誤差補正装置。
【請求項3】
前記カメラは車両のフロントカメラまたはリアカメラであることを特徴とする請求項1または2に記載のカメラ取り付け誤差補正装置。
【請求項4】
車両に取り付けられたカメラの取り付け誤差を補正するカメラ取り付け誤差補正装置におけるカメラ取り付け誤差補正方法であって、
前記カメラの撮像画像上に撮像されている消失点の消失点座標を検出し、
前記消失点から前記カメラの取り付け位置までの消失点距離と、前記カメラの光軸と地面とが交わる光軸交点から前記カメラの取り付け位置までの光軸交点距離と、を前記撮像画像上で求め、前記消失点距離と前記光軸交点距離とから前記カメラの高さ方向への回転角を算出し、
前記カメラの高さ方向への回転角に基づいて、前記カメラの取り付け位置の高さを算出し、
算出された前記カメラの取り付け位置の高さに基づいて、前記カメラの取り付け高さの誤差を補正すること
を特徴とするカメラ取り付け誤差補正方法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラの取り付け位置に生じた誤差を補正するカメラ取り付け誤差補正装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に設置されたカメラの取り付け誤差を補正(キャリブレーション)する技術として、従来では特許文献1が開示されている。この特許文献1のカメラシステムでは、カメラのx軸方向のずれ量と、y軸方向のずれ量と、カメラの光軸周りの回転方向におけるずれ量とを検出して、カメラの取り付け誤差の補正を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−17169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のカメラシステムでは、例えばディーラーなどの専用の施設へ行き、専用の装置を使用してカメラの取り付け誤差を補正しなければならなかった。そのため、カメラの取り付け誤差を補正する機会が制限されてしまうという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、専用の施設や装置を使用しなくてもカメラの取り付け誤差を補正することのできるカメラ取り付け誤差補正装置及びカメラ取り付け誤差補正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、カメラの撮像画像上に撮像されている消失点の消失点座標を検出し、この消失点座標に基づいてカメラの取り付け誤差を補正する取り付け誤差補正部を備える。取り付け誤差補正部は、カメラの取り付け位置におけるカメラの高さ方向への回転角を算出する回転角算出部と、回転角算出部によって算出されたカメラの高さ方向への回転角に基づいて、カメラの取り付け位置の高さを算出する取り付け高さ算出部と、取り付け高さ算出部によって算出されたカメラの取り付け位置の高さに基づいて、カメラの取り付け高さの誤差を補正する誤差補正部を備える。回転角算出部は、消失点からカメラの取り付け位置までの消失点距離と、カメラの光軸と地面とが交わる光軸交点からカメラの取り付け位置までの光軸交点距離とを撮像画像上で求め、消失点距離と光軸交点距離からカメラの高さ方向への回転角を算出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カメラの撮像画像上に撮像されている消失点の消失点座標を検出し、この消失点座標に基づいてカメラの取り付け誤差を補正するので、専用の施設や装置を使用しなくてもカメラの撮像画像を用いてカメラの取り付け誤差を補正することができる。これにより、リアルタイムでカメラの取り付け誤差を補正できるので、補正する機会が制限されることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置を搭載したカメラシステムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置によるカメラ取り付け誤差補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の一実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置による消失点座標の検出方法を説明するための図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置による消失点距離の算出方法を説明するための図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置による光軸交点距離の算出方法を説明するための図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置によるピッチ角の算出方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を適用した一実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
[カメラ取り付け誤差補正装置の構成]
図1は、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置を搭載したカメラシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、カメラシステム1は、自車両の周囲の映像をカメラ3で撮像し、撮像された映像を画像処理ユニット2で画像処理することによって、例えば視点変換などを行った自車両周囲の映像をディスプレイ4に表示するシステムである。
【0011】
カメラシステム1は、車両に搭載されたシステムであり、カメラ3としてはフロントカメラ3a、運転席側サイドカメラ3b、リアカメラ3c及び助手席側サイドカメラ3dを備えている。また、カメラシステム1は、CANを介して、ステアリング角度センサ5とソナーシステム6に接続されている。ステアリング角度センサ5で検出されたステアリング角度は駐車支援を行う際に利用され、ソナーシステム6は車両の四隅に設置されたカメラ補助ソナーによって障害物を感知している。そして、画像処理ユニット2は、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10を搭載しており、カメラ3の取り付け誤差を補正する。
【0012】
ここで、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10は、カメラ3の撮像画像上に撮像されている消失点の消失点座標を検出する消失点座標検出部11と、消失点座標に基づいてカメラ3の取り付け誤差を補正する取り付け誤差補正部12とを備えている。また、取り付け誤差補正部12は、回転角算出部13と、取り付け高さ算出部14と、誤差補正部15とを備えている。
【0013】
消失点座標検出部11は、カメラ3によって走行時等に撮像された動画の撮像画像に対してオプティカルフローを用いて消失点座標を検出する。
【0014】
回転角算出部13は、消失点からカメラ3の取り付け位置までの消失点距離と、カメラ3の光軸と地面とが交わる光軸交点からカメラ3の取り付け位置までの光軸交点距離とを撮像画像上で求めている。そして、求めた消失点距離と光軸交点距離とからカメラ3の高さ方向への回転角、すなわちピッチ角を算出する。
【0015】
取り付け高さ算出部14は、光軸交点距離とカメラ3の高さ方向への回転角であるピッチ角とからカメラ3の取り付け位置の実際の高さを算出する。
【0016】
誤差補正部15は、カメラ3の取り付け位置の高さに基づいてカメラ3の取り付け高さの誤差を補正しており、カメラ3の取り付け位置の実際の高さと、カメラ3の取り付け位置の高さの理想値とを比較して映像補正を実施する。
【0017】
尚、カメラ取り付け誤差補正装置10は、マイクロコンピュータ、マイクロプロセッサ、CPUを含む汎用の電子回路と周辺機器から構成されている。そして、特定のプログラムを実行することにより、消失点座標検出部11、取り付け誤差補正部12、回転角算出部13、取り付け高さ算出部14及び誤差補正部15として動作する。また、本実施形態ではカメラ取り付け誤差補正装置10を画像処理ユニット2に搭載した場合を一例として説明するが、カメラ取り付け誤差補正装置10を独立した装置として構成してもよい。
【0018】
[カメラの取り付け誤差補正処理の手順]
次に、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10によるカメラ取り付け誤差補正処理の手順を図2のフローチャートを参照して説明する。
【0019】
図2に示すように、まずステップS101において、消失点座標検出部11が、車両に取り付けられているカメラ3のうちフロントカメラ3aまたはリアカメラ3cで車両前方または後方の画像を撮像する。これは、フロントカメラ3aまたはリアカメラ3cで撮像すれば、消失点を明瞭に撮像できるためである。したがって、消失点を撮像できれば、サイドカメラ3b、3dで撮像してもよい。
【0020】
次に、消失点座標検出部11は、ステップS102においてカメラ3から伝送された撮像画像を受信し、ステップS103において撮像画像上に撮像されている消失点の消失点座標を検出する。
【0021】
ここで、図3を参照して消失点座標の検出方法を説明する。図3に示すように、まずオプティカルフローを用いて撮像画像上で消失点41の位置を求める。そして、撮像画像を碁盤の目状に細分化して座標を割り当てることによって座標化し、消失点41の位置の座標(x、y)を消失点座標(x、y)とする。
【0022】
次に、ステップS104では、回転角算出部13が、図4(a)に示す撮像画像上において消失点から車両後端までの距離wを求める。この距離wは、図4(b)に示すように消失点41から車両後端42までの距離であり、消失点座標が(x、y)の場合にカメラのレンズ特性Fを用いて
w=F(y)
と表すことができる。これは、すなわち撮像画像上において消失点から車両後端までの画素数をカウントし、レンズ特性Fを用いて実際の長さに換算している。
【0023】
次に、ステップS105では、回転角算出部13が、図5(a)に示す撮像画像上において、まずカメラ3の光軸と地面との交点である光軸交点の座標(xa、ya)を求める。ただし、この光軸交点の座標(xa、ya)はカメラ3の向きに関係なく一意に決まる値であるため、パラメータとして予め記憶しておいて読み出せばよい。
【0024】
そして、図5(b)に示す光軸交点51から車両後端42までの距離waを求める。距離waは、光軸交点の座標が(xa、ya)の場合にカメラのレンズ特性Fを用いて
wa=F(ya)
と表すことができる。これは、すなわち撮像画像上において光軸交点から車両後端までの画素数をカウントし、レンズ特性Fを用いて実際の長さに換算している。
【0025】
こうして車両後端42までの距離w、waが求められると、次に回転角算出部13はステップS106においてカメラ3の高さ方向への回転角、すなわちピッチ角を算出する。
【0026】
図6に示すように、カメラ3の取り付け位置から車両後端42までの距離をAとすると、消失点41からカメラ3の取り付け位置までの距離である消失点距離はA+wとなる。また、光軸交点51からカメラ3の取り付け位置までの距離である光軸交点距離はA+waとなる。
【0027】
回転角算出部13は、まず消失点距離A+wと光軸交点距離A+waとを求め、消失点41とカメラ3とを結んだ線と地面とがなす角をθとして、以下の2式を求める。
【0028】
(A+w)tanθ=(A+wa)tanθa (1)
(w−wa)sinθa・sinθ=(A+w)sin(θa-θ) (2)
式(1)は両辺ともにカメラ3の取り付け位置の高さhを表しており、式(2)は図6の斜線で示した三角形において正弦定理を適用したものである。
【0029】
ここで、カメラ3から車両後端42までの距離Aは既知の定数なので、上記2式からθを消去することによって、カメラ3の現在のピッチ角θaを算出することができる。
【0030】
次に、ステップS107において、取り付け高さ算出部14が、ピッチ角θaからカメラ3の取り付け位置の高さを算出する。図6に示すカメラ3の取り付け位置の高さhは
h=(A+wa)tanθa
と表すことができるので、ステップS106で算出したピッチ角θaを用いて、カメラ3の実際の高さhを算出することができる。
【0031】
次に、ステップS108において、誤差補正部15は、予め設定されているカメラ3の高さの理想値h*を読み出してカメラ3の高さ誤差Δhを算出する。高さ誤差Δhは
Δh=h*−h
で算出することができる。
【0032】
こうして高さ誤差Δhが算出されると、誤差補正部15は、ステップS109においてΔh=0となるようにカメラ3で撮像される画像の映像補正を実施して、本実施形態に係るカメラの取り付け誤差補正処理を終了する。
【0033】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10によれば、カメラの撮像画像上に撮像されている消失点の消失点座標を検出し、この消失点座標に基づいてカメラの取り付け誤差を補正する。これにより、専用の施設や装置を使用しなくてもカメラの撮像画像を用いてカメラの取り付け誤差を補正できるので、リアルタイムでカメラの取り付け誤差を補正でき、補正する機会が制限されることがなくなる。
【0034】
特に、従来では車両を工場から出荷するときにカメラの取り付け誤差を補正し、それ以降は補正が行われないので、カメラの取り付け位置が最適な状態であるとは限らなかった。しかし、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10によれば、工場から出荷された以降もリアルタイムで誤差を補正できるので、常にカメラの取り付け位置を最適な状態に維持することが可能となる。
【0035】
また、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10によれば、消失点座標に基づいてカメラの高さ方向への回転角を算出し、このカメラの高さ方向への回転角に基づいてカメラの取り付け位置の高さを算出してカメラの取り付け高さの誤差を補正する。これにより、従来行われていたカメラの取り付け誤差の補正(x軸方向、y軸方向、ロール角方向の補正)に加えて、カメラの高さ方向の取り付け誤差を補正できるので、カメラの取り付け位置の誤差をより精度よく補正することができる。
【0036】
さらに、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10によれば、消失点距離と光軸交点距離とを撮像画像上で求め、消失点距離と光軸交点距離からカメラの高さ方向への回転角を算出する。これにより、撮像画像からカメラの高さ方向への回転角を算出できるので、専用の施設や装置を使用しなくてもカメラの取り付け誤差を補正することができる。
【0037】
また、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10によれば、光軸交点距離とカメラの高さ方向への回転角とからカメラの取り付け位置の高さを算出する。これにより、撮像画像からカメラの取り付け位置の高さを算出できるので、専用の施設や装置を使用しなくてもカメラの取り付け誤差を補正することができる。
【0038】
さらに、本実施形態に係るカメラ取り付け誤差補正装置10によれば、撮像するカメラを車両のフロントカメラまたはリアカメラとしたので、消失点の撮像された画像を確実に撮像することができる。これにより、消失点座標に基づいてカメラの取り付け誤差を補正できるので、専用の施設や装置を使用しなくてもカメラの取り付け誤差を補正することができる。
【0039】
なお、上述の実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
1 カメラシステム
2 画像処理ユニット
3 カメラ
3a フロントカメラ
3b 運転席側サイドカメラ
3c リアカメラ
3d 助手席側サイドカメラ
4 ディスプレイ
5 ステアリング角度センサ
6 ソナーシステム
10 カメラ取り付け誤差補正装置
11 消失点座標検出部
12 取り付け誤差補正部
13 回転角算出部
14 取り付け高さ算出部
15 誤差補正部
図1
図2
図3
図4
図5
図6