【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る移動体管理システムの第1特徴構成は、作業対象領域の内部にて作業を行う
作業者に装備された無線タグの位置
、及び、前記作業対象領域の内部を走行する物品搬送台車に装備された無線タグの位置を検出する無線式の位置検出装置と、前記位置検出装置の検出情報に基づいて前記作業対象領域に存在する前記
作業者を管理する管理装置と、が設けられ
、前記位置検出装置の検出情報に基づいて前記物品搬送台車の走行を制御する台車側走行制御部が設けられた移動体管理システムであって、
前記作業対象領域に含まれる特定領域を撮像自在な撮像装置と、前記撮像装置の撮像画像に基づいて前記特定領域に存在する前記作業者を検出する画像検出部とが設けられ、
前記管理装置は、前記位置検出装置が検出した前記物品搬送台車の位置と、前記作業者の位置とが設定距離以下になると、前記物品搬送台車に減速指令を指令するように構成され、かつ、前記管理装置が、前記画像検出部にて前記作業者の存在が検出された場合において前記位置検出装置にて前記特定領域に
当該作業者に対応する前記無線タグが検出されないときは、異常状態と判別するように構成されている点にある。
【0007】
画像検出部により特定領域に
作業者が検出されていても、その
作業者が無線タグを装備していなければ、位置検出装置にて当該
作業者に無線タグは検出されない。したがって、画像検出部が特定領域に存在する
作業者を検出したにもかかわらず、位置検出装置にて特定領域に無線タグが検出されない場合は、画像検出部が検出した
作業者は無線タグを装備していないと考えられる。
本発明によれば、画像検出部が特定領域に存在する移動体を検出したにもかかわらず、位置検出装置にて特定領域に無線タグが検出されない場合は、管理装置が異常状態と判別するので、無線タグを装備していない
作業者が作業対象領域の内部に存在する不都合な状況を適切に検出することが可能な移動体管理システムを提供することができる。
【0008】
本発明に係る移動体管理システムの第2特徴構成は、作業対象領域の内部にて作業を行う
作業者に装備された無線タグの位置
、及び、前記作業対象領域の内部を走行する物品搬送台車に装備された無線タグの位置を検出自在な無線式の位置検出装置と、前記位置検出装置の検出情報に基づいて前記作業対象領域に存在する前記
作業者を管理する管理装置が設けられ
、前記位置検出装置の検出情報に基づいて前記物品搬送台車の走行を制御する台車側走行制御部が設けられた移動体管理システムであって、
前記作業対象領域に含まれる特定領域を撮像自在な撮像装置と、前記撮像装置の撮像画像に基づいて前記特定領域における前記
作業者の数量を計数する画像計数部とが設けられ、
前記管理装置は、前記位置検出装置が検出した前記物品搬送台車の位置と、前記作業者の位置とが設定距離以下になると、前記物品搬送台車に減速指令を指令するように構成され、かつ、前記管理装置が、前記位置検出装置の検出情報に基づいて、前記特定領域に存在する前記無線タグの数量を計数自在に構成され、かつ、前記画像計数部にて計数された前記
作業者の数量に基づいて予測される前記無線タグの数量が前記位置検出装置の検出情報に基づいて計数された前記
作業者についての無線タグの数量よりも多いと判別した場合には、異常状態と判別するように構成されている点にある。
【0009】
画像検出部により特定領域に
作業者が検出された場合に、その
作業者が無線タグを装備していなければ、画像計数部が計数した特定領域における
作業者の数量に基づいて予測される無線タグの数量よりも、位置検出装置にて特定領域に検出される無線タグの数量が少な
いものとなる。したがって、画像計数部が計数した特定領域における
作業者の数量に基づいて予測される無線タグの数量が、位置検出装置にて計数された無線タグの数量よりも多い場合は、画像検出部が検出した
作業者に無線タグを装備していないものが存在すると考えられる。
本発明によれば、画像計数部が計数した特定領域における
作業者の数量に基づいて予測される無線タグの数量が、位置検出装置にて計数された無線タグの数量よりも多い場合は、管理装置が異常状態と判別するので、無線タグを装備していない
作業者が作業対象領域の内部に存在する不都合な状況を適切に検出することが可能な移動体管理システムを提供することができる。
【0010】
本発明に係る移動体管理システムの第3特徴構成は、上記第1又は第2の何れかの特徴構成に加えて、前記作業対象領域が壁面にて包囲された室内に設定され、前記壁面の一部に、前記室内に前記
作業者が出入りするための出入口が設けられ、前記特定領域が、前記作業対象領域における前記出入口が備えられた部分に設定されている点にある。
【0011】
すなわち、作業対象領域に出入りする移動体は、作業対象領域において出入口が備えられた部分である特定領域を必ず通過することになる。このため、無線タグを装備していない移動体が作業対象領域に入場しようとした場合には、特定領域にて無線タグを装備していない移動体の入場が検出されることになり、無線タグを装備していない移動体が作業対象領域の内部に存在する状態となることを初期段階において確実に漏れなく検出できる。
【0012】
本発明に係る移動体管理システムの第4特徴構成は、上記第1又は第2の何れかの特徴構成に加えて、前記作業対象領域が、包囲する他物の存在しない開放空間に設定された領域であり、前記特定領域が、前記作業対象領域の外縁に沿って連続して環状に設定されている点にある。
【0013】
すなわち、作業対象領域が、包囲する他物の存在しない開放空間に設定された領域である場合に、特定領域が、その作業対象領域の外縁に沿って連続して環状に設定されているから、作業対象領域の外部から内部に入る場合には、必ず特定領域を通過することになる。このため、無線タグを装備していない
作業者が作業対象領域に外部から入場しようとした場合には、当該移動体が環状の特定領域に位置する状態が必ず存在することになり、当該
作業者が作業対象領域に入場したことが検出されることになる。したがって、無線タグを装備していない
作業者が作業対象領域の内部に存在する状態となることを初期段階において確実に検出できる。