特許第6015577号(P6015577)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015577
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】棒状体の曲がり量測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/20 20060101AFI20161013BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   G01B21/20 A
   G01B11/24 M
【請求項の数】4
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-137356(P2013-137356)
(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公開番号】特開2015-10960(P2015-10960A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2015年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】岩田 輝久
(72)【発明者】
【氏名】高木 啓次
【審査官】 眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−161944(JP,A)
【文献】 特開昭52−037067(JP,A)
【文献】 特開2012−159384(JP,A)
【文献】 特開2005−127898(JP,A)
【文献】 特開2000−249540(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/00−21/32
G01B 11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定搬送速度で長手方向に案内ロールで案内されて搬送される棒状体の単位長さ当りの曲がり量を測定するようにした棒状体の曲がり量測定装置であって、
前記棒状体の搬送経路に沿って一定間隔を保って配設され且つ当該棒状体の搬送方向と直交する平面内において互いに交差する2方向の棒状体の位置を検出する3つのエッジ位置検出部と、
各エッジ位置検出部で検出したエッジ位置検出値を所定サンプリング周期で取り込んで前記棒状体の単位長さ当りの曲がり量を演算する曲がり量演算部と、
該曲がり量演算部で演算した単位長さ当りの曲がり量を記憶する曲がり量記憶部と、
該曲がり量記憶部に記憶された単位長さ当りの曲がり量について棒状体の長手方向の前後の値を順次比較して異常閾値を超える曲がり量異常値を除去し、曲がり量異常値を除去した後の曲がり量を平滑化処理する曲がり量正常化処理部とを備え
前記曲がり量正常化処理部は、前記曲がり量記憶部に記憶されている各単位長さ当りの曲がり量における棒状体の長手方向中央部である定常部での最小値を正常値として設定し、該正常値から前記棒状体の両端部方向に順次前後の値を比較して曲がり量異常値を除去する
ことを特徴とする棒状体の曲がり量測定装置。
【請求項2】
前記3つのエッジ位置検出部は、それぞれ投受光式センサにより前記エッジ位置を検出可能とされており、
前記案内ロールは、幅方向中央部から両端側に行くに従って径が大きくなる形状をなし、
前記投受光式センサは、前記棒状体の下側のエッジについてその2方向の位置を検出可能であることを特徴とする請求項1に記載の棒状体の曲がり量測定装置。
【請求項3】
前記3つのエッジ位置検出部は、前記棒状体の搬送方向に500mm間隔で配置され、
前記曲がり量演算部は前記棒状体の1m当りの曲がり量を演算することを特徴とする請求項1または2に記載の棒状体の曲がり量測定装置。
【請求項4】
前記曲がり量正常化処理部の平滑化処理は、曲がり量異常値を除去した後の曲がり量を移動平均することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の棒状体の曲がり量測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丸棒鋼や円管棒などの棒状体を長手方向に搬送する搬送ラインにおいて、その曲がり量をオンラインで測定する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の棒状体の曲がりの測定方法としては、特許文献1に開示された技術が知られている。この技術は、棒状体の搬送経路に沿って棒状体の搬送方向と直交する平面内において互いに交差する第1及び第2の方向の棒状体変位を所要のサンプリング周期毎に検出する少なくとも3つの変位検出手段を備え、各変位検出手段は、投光器から棒状体と直交する帯状のレーザ光を棒状体に投射し、投光器と棒状体を挟んで反対側に配置した受光器で受ける構成とされている。そして、受光器で、棒状体で遮られた帯状レーザ光の長さを検出し、各変位検出手段の検出値を演算装置に供給して棒状体の単位長さ当たりの曲がり量を求めるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−161944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、測定対象となる丸ビレット等の棒状体は表面スケールが多く、且つ搬送による振動によって表面スケールが飛散する条件下で測定すると、変位検出手段で浮遊するスケールを検出してエッジ部を誤検出してしまい異常検出値を出力することになり、演算装置での演算結果に誤差が生じ、正確な曲がり量を測定することができないという未解決の課題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、飛散するスケールや棒状体に付着するスケールによる影響を受けることなく棒状体の曲がり量を正確に測定することができる棒状体の曲がり量測定装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る棒状体の曲がり測定装置の一態様は、所定搬送速度で長手方向に案内ロールで案内されて搬送される棒状体の単位長さ当りの曲がり量を測定するようにした棒状体の曲がり量測定装置であって、前記棒状体の搬送経路に沿って一定間隔を保って配設され且つ当該棒状体の搬送方向と直交する平面内において互いに交差する2方向の棒状体の位置を検出する3つのエッジ位置検出部と、各エッジ位置検出部で検出したエッジ位置検出値を所定サンプリング周期で取り込んで前記棒状体の単位長さ当りの曲がり量を演算する曲がり量演算部と、該曲がり量演算部で演算した単位長さ当りの曲がり量を記憶する曲がり量記憶部と、該曲がり量記憶部に記憶された単位長さ当りの曲がり量について棒状体の長手方向の前後の値を順次比較して異常閾値を超える曲がり量異常値を除去し、曲がり量異常値を除去した後の曲がり量を平滑化処理する曲がり量正常化処理部とを備え、前記曲がり量正常化処理部は、前記曲がり量記憶部に記憶されている各単位長さ当りの曲がり量における棒状体の長手方向中央部である定常部での最小値を正常値として設定し、該正常値から前記棒状体の両端部方向に順次前後の値を比較して曲がり量異常値を除去する。
【0007】
ここで、前記3つのエッジ位置検出部は、それぞれ投受光式センサにより前記エッジ位置を検出可能とされており、前記案内ロールは、軸方向中央部から両端部に行くに従って径が大きくなる形状をなし、前記投受光式センサは、前記棒状体の下側のエッジについてその2方向の位置を検出可能であることが好ましい。
また、前記3つのエッジ位置検出部は、前記棒状体の搬送方向に500mm間隔で配置すると、前記曲がり量演算部は前記棒状体の1m当りの曲がり量を測定することができる。
さらに、前記曲がり量正常化処理部の平滑化処理は、曲がり量異常値を除去した後の曲がり量を移動平均することで実施できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、オンラインで、長手方向に搬送される棒状体の曲がり量を、飛散するスケールや棒状体に付着したスケールの影響を受けることなく正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の棒状体の曲がり量測定装置を示す全体構成図である。
図2】エッジ位置検出部の構成を示す正面図である。
図3】位置検出器の測定原理を説明する図である。
図4図1の演算装置で実行する曲がり量測定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5図4の端部の曲がり量算出処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】各位置検出器の位置検出信号から求めた変位量X1,X2,X3とX方向曲がり量dxの関係についての説明図であり、(a)は定常部の曲がり量dx2を示し、(b)は端部の曲がり量dx1を示す。
図7】端部における曲がり量S1をベクトル和として求める説明図である。
図8図4の定常部の曲がり量算出処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9図4の曲がり量正常化処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10】曲がり量測定結果を示す図であって、(a)はスケールの影響を除去する前の曲がり量測定結果を示す図、(b)はスケール影響を除去した後の曲がり量測定結果を示す図である。
図11】エッジ位置検出部の構成を示す正面図であり、(a)は下側のエッジを検出する状態を、(b)は上側のエッジを検出する状態を示す図である。
図12図1の演算装置で実行する曲がり量測定処理手順の別の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。この実施形態は、本発明の棒状体の曲がり量測定装置を、所定の搬送ラインで搬送される棒状体10の曲がりの測定に適用した場合について説明する。ここで、棒状体10とは丸棒鋼や円管棒などであり、以下では、棒状体10として縦断面が円からなり、その直径が90〜260mm程度の丸棒鋼の場合について説明する。
【0011】
図1に示すように、長手方向をZ方向として搬送される棒状体10の搬送経路の下側に2つの案内ロール11および12が所定間隔を保って配設され、これら案内ロール11,12の間に、個別に棒状体10の下面側のエッジを検出する第1のエッジ位置検出部21、第2のエッジ位置検出部22および第3の位置検出部23が棒状体10の検査基準によって決まる所定間隔を保って配置されており、第1のエッジ位置検出部21は案内ロール11の直近の下流側に、第3のエッジ位置検出部23は案内ロール12の直近の上流側に、第2のエッジ位置検出部22は第1のエッジ位置検出部21と第2のエッジ位置検出部23との間に配置されている。案内ロール11,12は、軸方向の中央部から両端部に行くに従って徐々に径が大きくなる軸方向断面がV字状あるいは鼓状に形成されている。
【0012】
第1のエッジ位置検出部21、第2のエッジ位置検出部22および第3のエッジ位置検出部23の配置間隔は、図1に示すように、棒状体10の検査基準が単位長さL当たりの曲がり量を評価する場合にはL/2とし、例えば、棒状体10の1m当たりの曲がり量を評価する場合には、その配置間隔は500mmとなる。
第1のエッジ位置検出部21、第2のエッジ位置検出部22、及び第3のエッジ位置検出部23のそれぞれは、その搬送方向と垂直な平面内のほぼ直交する2方向、すなわち、図1および図2に示す例えば水平方向に対して+45度となるX方向と、水平方向に対して+135度となるY方向との互いに90度の角度で交差するように配置したY方向の位置検出器24aと、X方向の位置検出器24bとを備えている。位置検出器24aと位置検出器24bとは棒状体10の搬送方向に僅かな距離ずれた位置に配置されている。
【0013】
ここで、位置検出器24aは、投受光式センサによりエッジ位置を検出可能とされており、図2に示すように、棒状体10を挟んでX方向に対向配置される投光器211と受光器212とからなるレーザ式またはLED式の棒状体10の径方向端部(エッジ)検出センサであり、投光器211から出射されるY方向に帯状となるレーザ光またはLED光を、光電変換素子をY方向に配列した受光器212で受けるように構成されている。ここで、投光器211から出射されるレーザ光またはLED光が棒状体10の下側を照射するように、投光器211は配置されている。
【0014】
このような構成からなる位置検出器24aでは、Y方向の棒状体10のエッジ位置の測定を、投光器211からの光を棒状体10が遮ることにより生ずる影の部分の長さを受光器212で検出することにより行い、その検出信号により棒状体10の下側のY方向のエッジ位置が分かるのでその検出信号を棒状体10の位置検出信号として出力する。
【0015】
位置検出器24bは、投受光式センサによりエッジ位置を検出可能とされており、棒状体10を挟んでY方向に対向して配置された投光器211と受光器212とからなり、位置検出器24aとは、投光器211と受光器212との対向方向、レーザ光またはLED光の帯状をなす方向、光電変換素子の配列方向、および、棒状体10の位置測定方向が異なるだけで、その他は同様に構成されている。すなわち、位置検出器24bではX方向の棒状体10のエッジ位置の測定を行えるよう、Y方向に投光器211と受光器212とが棒状体10を挟むように対向配置され、投光器211から出射されるX方向に帯状となるレーザ光またはLED光を、光電変換素子をX方向に配列した受光器212で受けるように構成されている。また、投光器211から出射されるレーザ光またはLED光が棒状体10の下側を照射するように、投光器211は配置されている。
【0016】
そして、エッジ位置検出部21、22および23の各位置検出器24aの受光器212から出力される位置検出信号が、対応するコントローラ31、32、33を介して演算装置30に入力され、かつ、エッジ位置検出部21、22および23の各位置検出器24bの受光器212から出力される位置検出信号が、対応するコントローラ34、35、36を介して演算装置30に入力される。なお、コントローラ31〜36は、入力インタフェースとして機能するものである。
また、演算装置30には、案内ロール11の上流側に設けた棒状体検出用センサ37から測定開始にかかる信号が入力されるとともに、後述の検査基準にかかるデータが上位計算機から入力され、かつ、演算装置30からは警報表示器38に対して後述する警報信号を出力するように構成されている。
【0017】
さらに、演算装置30は、曲がり量演算部30A、曲がり量記憶部としてのメモリ30Bおよび曲がり量正常化処理部30Cを備えている。曲がり量演算部30Aは、後述する所定タイミング毎に、エッジ位置検出部21〜23の各位置検出器24a及びエッジ位置検出部21〜23の各位置検出器24bから各位置検出信号を取り込み、この取り込んだ位置検出信号に基づいて、後述の棒状体10の両端部の単位長さ当りの曲がり量S1,S3(以下、単に曲がり量S1,S3と称す)および両端部を除く中間部の単位長さ当りの曲がり量S2(以下、単に曲がり量S2と称す)を演算する。メモリ30Bは、曲がり量演算部30Aで演算した曲がり量S1,S2およびS3を順次記憶する。曲がり量正常化処理部30Cは、メモリ30Bに記憶された各曲がり量S1、S2およびS3を全長についての曲がり量Sのデータとし、この曲がり量Sから曲がり量異常値を除去した後の曲がり量Sを平滑化処理してスケールの影響を除去した正確な曲がり量Sを算出する。
【0018】
すなわち、演算装置30は、図4に示す曲がり量測定処理を実行する。この曲がり量測定処理は、先ず、ステップS1で、測定開始タイミングであるか否かを判定する。この測定開始タイミングの判定は、3つのエッジ位置検出部のうち最下流に位置するエッジ位置検出部23へ棒状体10の先端が到来したか否かで行う。すなわち、棒状体検出用センサ37から棒状体10の先端が到来した旨の信号を受取ると、演算装置30はエッジ位置検出部21〜23の投光器211を稼働(レーザ光またはLED光を照射している状態)させるとともに、受光器212を稼働させる。そして、最下流のエッジ位置検出部23の位置検出部24aあるいは24bの受光器212について受光量の監視を開始する。棒状体10の先端が受光器212の位置に到達すると、棒状体10により投光器211の光が遮光されるので受光器212での受光量は低下する。よって、受光量の閾値を設けておき、受光量がこの閾値に一致したあるいは下回った時点で、棒状体10の先端がエッジ位置検出器23に到来したと判断して、エッジ位置検出器23の位置に棒状体が有と判定し、この棒状体が有と判定した時点を測定開始タイミングと判定する。
【0019】
このステップS1の判定結果が、棒状体が有と判定していないときには、棒状体が有と判定するまで待機し、棒状体が有と判定したときにはステップS2に移行して、後述する棒状体10の前端部の曲がり量S1および両端部を除く長手方向の中間部の曲がり量S2を算出する曲がり量算出処理を行ってからステップS3に移行する。
このステップS3では、上記ステップS2で算出した曲がり量S1およびS2を“1”から順次増加する連続番号iを付した曲がり量S1(i),S2(i)としてメモリ30Bに記憶してからステップS4に移行し、棒状体10の先端からL/2位置が下流側エッジ位置検出部23を通過したか否かを判定する。この場合の判定は、棒状体10の先端が下流側エッジ位置検出部23の位置検出器24bに到達した時刻から先端からL/2位置が下流側エッジ位置検出部23の位置検出器24bに到達するまでの所定時間T1が経過したか否かを判定する。この所定時間T1は棒状体10の搬送速度VをL/2で除した値すなわちT1=V/L/2で求めることができる。
【0020】
このステップS4の判定結果が、棒状体10の先端からL/2位置が下流側エッジ位置検出部23の位置検出器24bを通過していないときには、ステップS5に移行して、次のサンプリング周期Tsまで待機してから前記ステップS2に戻る。ここで、サンプリング周期Tsは、棒状体10の搬送速度Vと、棒状体10の端部における曲がり量S1を評価する際に、端部における曲がり量の測定位置と実際の棒状体10の端部とのずれの許容差、および、棒状体の曲がり量S1およびS2を評価するピッチにより予め決めておくものとする。例えば、棒状体10の搬送速度が90m/min程度であり、棒状体の端部における曲がり量S1を実際の棒状体10の端部から15mm以内の箇所で測定し、また、15mm程度のピッチで、測定したい場合には、そのサンプリング周期は、10msec程度となる。
【0021】
一方、ステップS4の判定結果が、棒状体10の先端からL/2位置が下流側位置検出部23の位置検出器24bを通過したものであるときには、ステップS6に移行して、棒状体10の両端部を除く長手方向の中間部の曲がり量S2を算出する曲がり量算出処理を実行し、次いで、ステップS7に移行して算出した曲がり量S2を順次増加する連続番号iを付した曲がり量S2(i)としてメモリ30Bに記憶してからステップS8に移行する。ここで、曲がり量S2に対して付される連続番号iはステップS3で付された連続番号iから連続したものとする。
【0022】
このステップS8では、棒状体10の後端からL/2位置が上流側位置検出部21の位置検出器24aに到達したか否かを判定する。この場合の判定は、棒状体検出用センサ37で棒状体10の尾端を検出した時刻から所定時間T2が経過したか否かで判定する。この場合の所定時間T2は、棒状体10の搬送速度Vで棒状体検出用センサ37と位置検出部21の位置検出部24aまでの距離L0xからL/2を引いた値を除した値すなわちT2=(L0x−L/2)/Vで求めることができる。
【0023】
このステップS8の判定結果が、所定時間T2が経過していないときには、ステップS9に移行して、次のサンプリング時間まで待機してからステップS6に戻り、所定時間T2が経過したときには、棒状体16の後端が上流側エッジ位置検出器21に到達したもの判断してステップS10に移行する。
このステップS10では、ステップS6と同様の曲がり量S2の算出を行うとともに、後述する棒状体の後端部の曲がり量S3を算出する曲がり量算出処理を行ってからステップS11に移行する。
【0024】
このステップS11では、上記ステップS10で算出した曲がり量S2を順次増加する連続番号i(ステップS7で付した連続番号iから連続する連続番号)を付した曲がり量S(i)としてメモリ30Bに記憶するとともに、上記ステップS10で算出した曲がり量S3を“1”から順次増加する連続番号iを付した曲がり量S3(i)としてメモリ30Bに記憶してからステップS12に移行する。
【0025】
ステップS12では、測定終了タイミングであるか否かを判定する。この測定終了タイミングの判定は、3つのエッジ位置検出部のうち最上流に位置するエッジ位置検出部21へ棒状体の後端が到達したか否かで行う。すなわち、棒状体検出用センサ37から棒状体10の先端が到来した旨の信号を受取ると、最上流のエッジ位置検出部21の位置検出器24aあるいは24bの受光器212についても受光量の監視を開始する。棒状体10の後端が受光器212の位置に達すると、棒状体10による投光器211の光の遮光がなくなるので受光器212での受光量は増加する。よって、受光量の閾値を設けておき、受光量がこの閾値と一致したあるいは上回った時点で、棒状体10の後端がエッジ位置検出器21に搭載したと判断して、エッジ位置検出器21位置に棒状体が無と判定し、この棒状体が無と判断した時点を測定終了タイミングと判定する。
【0026】
このステップS12の判定結果が、棒状体が無と判定していないときには、ステップS13に移行し、次のサンプリング時間まで待機してからステップS10に戻り、ステップS12の判定結果が、棒状体が無と判定したしたときにはステップS14に移行する。
ステップS14では、メモリ30Bに記憶されている曲がり量S1(i)〜S1(n)、S2(i)〜S2(m),S3(i)〜S3(p)を結合して全長の曲がり量S(1)〜S(n+m+p)デ-タとし、S(1)〜S(n+m+p)からスケ-ルの影響を受けている曲がり量異常値を除去し、曲がり量異常値を除去した後の曲がり量を平滑化する曲がり量正常化処理を行ってからステップS15に移行する。
【0027】
このステップS15では、曲がり量正常化処理を行った後の曲がり量Sが予め設定した合否判定閾値Sa未満であるか否かを判定し、S<Saであるときには棒状体10の単位長さ当りの曲がり量が許容範囲内であると判断して曲がり測定処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が、S≧Saであるときに棒状体12に許容以上の曲がりが生じているものと判断してステップS16に移行し、警報表示器38に警報信号を出力して警報表示を行わせる。
【0028】
この図4の処理おけるステップS2の曲がり量S1およびステップS10の曲がり量S3の算出処理は、図5に示すように、先ず、ステップS21で、エッジ位置検出器21〜23の各位置検出器24aからY方向の各位置検出信号と、エッジ位置検出器21〜23の各位置検出器24bからのX方向の各位置検出信号とをそれぞれ取り込む。
次いで、ステップS22に移行して、取り込んだX方向の各位置検出信号と予め設定されている各基準位置とに基づいて棒状体10のX方向の各変位量X1、X2、X3を算出するとともに、その取り込んだ棒状体10のY方向の各位置検出信号と予め設定されている各基準位置とに基づいて棒状体10のY方向の各変位量Y1、Y2、Y3を算出する。
【0029】
ここで、長手方向端部が位置する側の最上流側あるいは最下流側の一方のエッジ位置検出部によりサンプリングされた棒状体の位置検出信号からX方向変位をX3、Y方向変位をY3として、長手方向端部が位置しない側の最上流側あるいは最下流側の他方のエッジ位置検出部によりサンプリングされた棒状体の位置検出信号からX方向変位をX1、Y方向変位をY1として、一方のエッジ位置検出部と前記他方のエッジ位置検出部との間に配設されたエッジ位置検出部によりサンプリングされた棒状体の位置検出信号からはX方向変位をX2、Y方向変位をY2として算出する。
【0030】
つまり、図1の例においては、棒状体の端部が位置する最下流側のエッジ位置検出部、すなわち第3のエッジ位置検出部23によりサンプリングされた棒状体の位置信号からX方向変位X3、Y方向変位Y3を算出し、棒状体の端部が位置しない側の最上流側の第1のエッジ位置検出部21によりサンプリングされた棒状体の位置検出信号からX方向変位X1、Y方向変位Y1を算出し、さらに、最上流側のエッジ位置検出部と最下流側のエッジ位置検出部との間に配設された第2のエッジ位置検出部22によりサンプリングされた棒状体の位置信検出号からX方向変位X2、Y方向変位Y2を算出する。
【0031】
上記の変位量の算出例について、棒状体10のY方向の変位量Y1の算出について、図3を参照して説明する。棒状体10のY方向の下側のエッジ位置ymは、エッジ位置検出部21の位置検出器24aからの位置検出信号に基づいて求められ、この位置ymと予め設定されている基準位置yoとの差を、棒状体10のY方向における変位量Y1とする。
基準位置yoは、搬送ラインを停止させた状態で、曲がりが無いと見なせる基準棒をエッジ位置検出部21〜23の設置部分の案内ロール11,12上にセットしたときに、棒状体10の場合と同様に基準棒のY方向の下側のエッジの位置を測定に先立って予め求めておき、この求めたエッジの位置を基準位置として演算装置30のメモリ30Bに予め格納させておく(図3参照)。
変位量X1,X2,X3,Y2,Y3についても、同様にエッジ位置と基準位置との差から求められる。
【0032】
次に、ステップS23に移行して、求めた変位量X1、X2、X3を用いて、下記(1)式の演算を行って棒状体10の端部におけるX方向の曲がり量dxを算出する。すなわち、棒状体10の前端部についての端部曲がり量S1を求めようとしている時は、最上流側のエッジ位置検出部21の位置検出器24bの変位量X1と中央のエッジ位置検出部22の位置検出器24bの変位量X2との変化量(X2−X1)と、中央のエッジ位置検出部22の位置検出器21bの変位量X2との和を求めた後、この値と、最下流側のエッジ位置検出部23の位置検出器24bの変位量X3との偏差を求め、この求めた偏差を棒状体10の端部におけるX方向の曲がり量dx1とする。
dx1=X3−(X2+(X2−X1))・・・(1)
【0033】
次いで、ステップS24に移行して、取り込んだ変位量Y1、Y2、Y3を用いて、下記(2)式の演算を行って棒状体10の端部におけるY方向の曲がり量dyを算出する。すなわち、最上流側のエッジ位置検出部21の位置における棒状体の変位量Y1と中央のエッジ位置検出部22の位置における棒状体の位置検出器24aの変位量Y2との変化量(Y2−Y1)と、中央のエッジ位置検出部22の位置における棒状体の変位量Y2との和を求めた後、この値と、最下流側のエッジ位置検出部23の位置における棒状体の変位量Y3との偏差を求め、この求めた偏差を棒状体10の端部におけるY方向の曲がり量dy1とする。
dy1=Y3−(Y2+(Y2−Y1))・・・(2)
【0034】
本実施形態において、(1)式、(2)式からX方向曲がり量dx1、Y方向曲がり量dy1を求める理由は、端部の曲がり量を正確に検出するためである。これらX方向曲がり量dx1、Y方向曲がり量dy1の算出式について後述する棒状体10の両端部を除いた残り全長に渡った長手方向の中間部となる定常部におけるX方向曲がり量dx2、Y方向曲がり量dy2の算出式と比較して説明する。棒状体10の定常部における単位長さL当たりのX方向曲がり量dx2およびY方向曲がり量dy2は下記(1)′式、(2)′式により求めている。
dx2=(X1+X3)/2−X2・・・(1)′
dy2=(Y1+Y3)/2−Y2・・・(2)′
【0035】
つまり、X方向曲がり量dx2については図6(a)に示すように、最上流側のエッジ位置検出部21の位置の棒状体位置x1点と最下流側のエッジ位置検出部23の位置の棒状体位置x3点とを結ぶ直線Pに対して、中央のエッジ位置検出部22の位置の棒状体位置x2点がどれだけX方向にずれているかを求め、これを中央のエッジ位置検出部22が測定した位置における棒状体の単位長さL当たりのX方向曲がり量dx2としている。
【0036】
この場合には、棒状体10の端部を除いた定常部の曲がり量を測定することができるが、端部の曲がり量を測定することはできない。すなわち、棒状体の先端からL/2の長さについては、曲がり量の評価を行えていない。そこで、本実施形態では、図6(b)に示したように、端部の曲がり量については、最上流側のエッジ位置検出部21の位置の棒状体位置x1点と中央のエッジ位置検出部22の位置の棒状体位置x2とを結ぶ直線Qに対して、最下流側のエッジ位置検出部(端部に位置する位置検出部)23の位置の棒状位置x3がどれだけX方向にずれているかを求め、これを曲がり量とする。すなわち、上記(1)式からX方向曲がり量dx1を算出しこれを端部の曲がり量とする。
【0037】
次いで、ステップS25に移行して、棒状体10の端部におけるX方向曲がり量dx1及びY方向曲がり量dy1をもとに下記(3)式の演算を行って、棒状体10の前端部における曲がり量S1を算出する。すなわち、X方向曲がり量dx1と、Y方向曲がり量dy1とのベクトル和を、下記(3)式により求め、この求めた絶対値を棒状体10の前端部における曲がり量S1とする(図7参照)。
S1=(d×1+dy11/2・・・(3)
ここで、(3)式の右辺は、曲がり量dx1を2乗したものと曲がり量dy1を2乗したものとの和を求め、この和の平方根を意味する。
【0038】
なお、棒状体10の後端部についての端部曲がり量S3を求める場合は、最下流側のエッジ位置検出部23の位置検出器24b、24aの変位量をそれぞれX1,X2とし、中央のエッジ位置検出部22の位置検出器24b,24aの変位量をそれぞれX2、Y2とし、最上流側のエッジ位置検出部21の位置検出部24b及び24aの変位量をX3、Y3として、上記(1)式、(2)式および(3)式によりS1に代えて後端部曲がり量S3を求める。
【0039】
また、図4におけるステップS2,S6及びS10の定常部の曲がり量S2の算出処理は、図8に示すように、上述した図5の端部における曲がり量算出処理において、ステップS21およびS22と同様の処理を行うステップS31及びS32を有するとともに、ステップS23の処理が前述した(1)′式の演算を行うステップS33に変更され、ステップS24の処理が前述した(2)′式の演算を行うステップS34に変更され、さらにステップS25の処理が前述した(3)式と同様の下記(3)′式の演算を行って定常部における曲がり量S2の算出処理に変更されている。
S2=(dx2+dy21/2・・・(3)′
【0040】
そして、上記図5のステップS21〜S25の処理および図6のS31〜S35の処理が曲がり量演算部30Aに対応している。
また、図4におけるステップS14の曲がり量正常化処理は、図9に示すように、先ず、ステップS40で、メモリに記憶されている前端部曲がり量S1(i)、定常部曲がり量S2(i)、および後端部曲がり量S3(i)を結合して、全長の曲がり量データS(i)を得る。これはS1(i)のうちのiの最大値をn、S2(i)のうちのiの最大値をmとすると、S(i;i=1〜n)=S1(i)とするとともに、S(i+n)=S2(i)とし、S(i+n+m)=S3(i)とすることで行われる。次に、ステップS41で、メモリ30Bに記憶されている定常部における曲がり量S2における長手方向の中央部付近の最小値を基準値S(j)として設定する。
【0041】
次いで、ステップS42に移行して、変数kを基準値S(j)の変数jから“1”を減算した値に設定し、次いでステップS43に移行して曲がり量S(k)を読込んでからステップS44に移行する。
このステップS44では、曲がり量S(k)から曲がり量S(j)を減算した値の絶対値を偏差ΔSとして算出し、次いでステップS45に移行して、算出した偏差ΔSが予め設定された異常判定用閾値ΔSaを超えているか否かを判定する。
【0042】
このステップS44の判定結果がΔS>ΔSaであるときには曲がり量S(k)がスケールの影響による異常値であると判断してステップS46に移行し、メモリ30Bから曲がり量S(k)を削除してからステップS47に移行する。
このステップS47では、現在の変数kから“1”を減算した値を新たな変数kとして設定し、次いでステップS41に移行して、曲がり量S(k)がメモリ30Bに存在するか否かを判定し、メモリ30Bに存在する場合には前記ステップS43に戻り、メモリ30Bに存在しない場合には前端側への異常値除去処理が終了したものと判断してステップS50に移行する。
【0043】
一方、前記ステップS45の判定結果が、ΔS≦ΔSaであるときには現在の曲がり量S(k)が正常であると判断してステップS49に移行し、変数kを新たな変数jとして設定してから前記ステップS47へ移行する。
また、ステップS50では、前記ステップS41で設定した基準値S(j)を読込み、次いでステップS51に移行して変数jに“1”を加えた値を変数kとして設定し、次いでステップS52に移行して曲がり量S(k)を読込んでからステップS53に移行する。
【0044】
このステップS53では、曲がり量S(k)から曲がり量S(j)を減算した値の絶対値を偏差ΔSとして算出し、次いでステップS54に移行して、算出した偏差ΔSが予め設定された異常判定用閾値ΔSaを超えているか否かを判定する。
このステップS54の判定結果がΔS>ΔSaであるときには曲がり量S(k)がスケールの影響による異常値であると判断してステップS55に移行し、メモリ30Bから曲がり量S(k)を削除してからステップS56に移行する。
【0045】
このステップS56では、現在の変数kに“1”を加算した値を新たな変数kとして設定し、次いでステップS57に移行して、曲がり量S(k)がメモリ30Bに存在するか否かを判定し、メモリ30Bに存在する場合には前記ステップS52に戻り、メモリ30Bに存在しない場合には異常値の除去が完了したものと判断してステップS59に移行する。
【0046】
一方、前記ステップS54の判定結果が、ΔS≦ΔSaであるときには、現在の曲がり量S(k)が正常であると判断してステップS58に移行し、変数kを新たな変数jとして設定してからステップS56へ移行する。
このステップS59では、メモリ30Bに残った正常な曲がり量Sについて移動平均処理を行って平滑化し、平滑化した曲がり量Sをメモリ30Bに記憶してから正常化処理を終了する。
この図9の処理が曲がり量正常化処理部30Cに対応している。
【0047】
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、棒状体10が案内ロール11に搬送されていない状態にあるものとし、この状態では、棒状体検出用センサ37で棒状体10を検出していないので、演算装置30では図4に示す曲がり量測定処理がスイッチング素子で測定開始と判断するまで待機状態となっている。
この状態で、クーリングベッドなどから丸ビレットでなる棒状体10の搬送が開始されると、これに合わせて上位計算機から演算装置30へ曲がり合否判定値、(k)サイズ、ビレットNo.などの棒状体情報が送信される。このため、演算装置30では棒状体情報を受信することにより、曲がり測定の準備を開始する。
この状態で、棒状体10が所定の搬送速度Vで搬送されて、その先端が棒状体検出用センサ37の位置に到達すると、この棒状体検出用センサ37で棒状体10の先端が検出され、その検出信号が演算装置30に供給されることにより、演算装置30で棒状体10のトラッキングを開始する。
【0048】
そして、棒状体10の先端が案内ロール11に案内されて第1のエッジ位置検出器21および第2のエッジ位置検出部22を通過して第3のエッジ位置検出部23のY方向位置検出器24aに到達すると、測定開始状態となって、ステップS2に移行し、図5に示す棒状体10の前端部の曲がり量S1を算出する曲がり量算出処理および図8に示す定常部の曲がり量S2を算出する曲がり量算出処理が実行される。
【0049】
この図5の曲がり量算出処理では、前述したように、先ず、3つのエッジ位置検出部21、22および23のX方向位置検出器24bおよびY方向位置検出器24aで検出される位置検出信号を取り込み(ステップS21)、次いで、取り込んだ各位置検出信号に基づいて変位量X1〜X3およびY1〜Y3を算出する(ステップS22)。
そして、算出した変位量X1〜X3に基づいて前述した(1)式の演算を行って、X方向曲がり量dx1を算出し(ステップS23)、次いで変位量Y1〜Y3に基づいて前出した(2)式の演算を行って、Y方向曲がり量dy1を算出する(ステップS24)。
さらに、算出したX方向曲がり量dx1およびY方向曲がり量dy1に基づいて前記(3)式の演算を行うことにより、棒状体10の前端の曲がり量S1を算出する(ステップS25)。
【0050】
また、図8の曲がり量算出処理では、前述したように、先ず、3つのエッジ位置検出部21、22および23のX方向位置検出器24bおよびY方向位置検出器24aで検出される位置検出信号を取り込み(ステップS31)、次いで、取り込んだ各位置検出信号に基づいて変位量X1〜X3およびY1〜Y3を算出する(ステップS32)。
そして、算出した変位量X1〜X3に基づいて前述した(1)′式の演算を行って、X方向曲がり量dx2を算出し(ステップS33)、次いで変位量Y1〜Y3に基づいて前述した(2)′式の演算を行ってY方向曲がり量dy2を算出する(ステップS34)。
さらに、算出したX方向曲がり量dx2およびY方向曲がり量dy2に基づいて前記(3)′式の演算を行うことにより、棒状体10の定常部の曲がり量S2を算出する(ステップS35)。
【0051】
そして、図5の曲がり量算出処理で算出した棒状体10の前端の曲がり量S1、および、図8の曲がり量算出処理で算出した棒状体10の定常部の曲がり量S2に、例えば“1”から始まる連続番号iを付した曲がり量S1(i)、S2(i)をメモリ30Bに記憶する。
その後、棒状体10の先端からL2/2位置が下流側の第3のエッジ位置検出部23を通過したか否かを判定し(ステップS4)、棒状体10の前端が第3のエッジ位置検出部23を通過したばかりであるので、次のサンプリング時間まで待機し(ステップS5)する。
【0052】
そして、次のサンプリング時間となると、ステップS2に戻って前述した前端部の曲がり量S1および定常部の曲がり量S2の算出処理を行い(ステップS2)、次いで算出した曲がり量S1、S2をそれぞれ連続番号iを付した曲がり量S(i)としてメモリ30Bに記憶する。
曲がり量算出処理のうち前端部の曲がり量算出処理は棒状体10の先端からL/2位置が下流側の第3のエッジ位置検出部23を通過するまで繰り返される。このため、棒状体10の曲がり量S1およびS2が棒状体10の長手方向に15mm程度のピッチで測定されて順次曲がり量S1(i)としてメモリ30Bに記憶される。
【0053】
そして、棒状体10の先端からL/2位置が下流側の第3の位置検出部23を通過すると、図4の曲がり測定処理においてステップS4からステップS6に移行して、棒状体10の前後端部を除く中間部である定常部のみの曲がり測定処理に移行する。
この定常部のみの曲がり測定処理では、ステップS2と同様にして曲がり量S2が算出され(ステップS6)、算出された定常部の曲がり量S2が連続番号i(ステップS3で付したiから連続する番号)を付した曲がり量S2(i)としてメモリ30Bに順次記憶される(ステップS7)。この定常部の曲がり測定処理が棒状体10の後端からL/2位置が上流側の第1の位置検出部21に到達するまで繰り返される。
【0054】
その後、棒状体10の後端からL/2位置が上流側の第1のエッジ位置検出部21に到達すると、ステップS8からステップS10に移行して、定常部の曲がり量算出処理に加えて後端の曲がり量算出処理が実行されて、後端の曲がり量S3が算出され、ステップS11で算出された定常部の曲がり量S2が連続番号i(ステップS7で付したiから連続する番号)を付した曲がり量S2(i)として、後端の曲がり量S3が“1”から始まる連続番号iを付した曲がり量S3(i)としてメモリ30Bに記憶される。
【0055】
これにより、棒状体10の曲がり測定処理が終了する。しかしながら、メモリ30Bに記憶された連続番号iが付された前端の曲がり量S1、定常部の曲がり量S2および後端の曲がり量S3は、エッジ位置検出部21〜23が帯状のレーザ光あるいはLED光を使用したエッジ検出手法を採用していることにより、棒状体10に付着したスケールや棒状体10の搬送時の振動によって飛散するスケールの影響を受け易く、記憶された曲がり量S1(1)〜S1(n)、S2(1)〜S2(m)およびS3(1)〜S3(p)に、図10(a)に示すように、スケールの影響を受けた異常値が含まれている。このため、測定した曲がり量S1,S2およびS3に基づいて曲がり判定を行うと正確な曲がり判定を行うことができない。
そこで、本実施形態では、曲がり量S1およびS2の測定が終了した時点で、曲がり量S1,S2,S3を結合して得られる全長についての曲がり量S(1)〜S(n+m+p)に対してスケールの影響による異常値を除去する曲がり量正常化処理を実行する(ステップS12)。
【0056】
この曲がり量正常化処理は、図9に示すように、先ず、曲がり量S1(i),S2(i),S3(i)を結合して全長の曲がり量データS(i)を得る(ステップS40)。次いで、棒状体10の曲がり易い前端および後端を除く棒状体10の長手方向の中央部における複数の曲がり量S(i)(i=n+1〜n+m)のうち最小値を抽出してこれを基準値S(j)として設定する(ステップS41)。ここで、長手方向の中央部における曲がり量S(i)のうちの最小値を抽出するので、スケールの影響や、棒状体10の表面が疵ついて変形している等の影響を受けやすい両端部のデータを正常なものとして基準値S(j)としてしまうことを防止できる。
【0057】
次いで、メモリ30Bから基準値S(j)の前端側の1つ手前の曲がり量S(k)(k=j-1)を読出し(ステップS43)、基準値S(j)から1つ手前の曲がり量S(k)を減算した値の絶対値でなる偏差ΔSを算出する(ステップS44)。
そして、算出した偏差ΔSが予め設定した異常判定用閾値ΔSaより大きいか否かを判定し(ステップS45)、ΔS>ΔSaであるときには1つ手前の曲がり量S(k)がスケールの影響を受けた曲がり量異常値であると判断してメモリ30Bから曲がり量S(k)を削除する。
【0058】
そして、現在の変数kから“1”を減算した値を新たな変数kとし(ステップS47)、これに対応する曲がり量S(k)がメモリ30B内に存在するか否かを判定し(ステップS48)、正常化処理を開始したばかりであるので、曲がり量S(k)が存在するので、ステップS43に戻って基準値S(j)より2つ前の曲がり量S(k)を読込み、これと基準値S(j)との偏差ΔSを算出し、この偏差ΔSが異常判定用閾値ΔSa以下であるときには正常値であると判断して変数jを変数kとして設定する(ステップS49)。次いで、現在の変数kから“1”を減算した値を新たな変数kとして設定し(ステップS47)、S(k)が存在するのでステップS43に戻る。
【0059】
このため、基準値S(j)から2つ手前の正常な曲がり量S(j-2)とその1つ手前の曲がり量S(j-3)との偏差ΔSが算出され、この偏差ΔSが異常判定用閾値ΔSaより大きければ曲がり量S(j-3)がスケールの影響を受けた異常値としてメモリ30Bから削除されて次の曲がり量S(j-4)との比較が行われる。
また、偏差ΔSが異常判定用閾値ΔSa以下であるときには曲がり量S(j-3)が正常値と判断されてこの曲がり量S(j-3)と1つ手前の曲がり量S(j-4)との比較が行われる。
【0060】
このようにして、スケールの影響による曲がり量異常値をメモリ30Bから削除して行き、曲がり量S(1)まで異常判定処理が進み、ステップS47で算出される変数kが“0”となると、曲がり量S(0)がメモリ30Bに存在しないので、前端側への異常値探索を終了し、ステップS50に移行して、基準値S(j)から後端側への異常値探索が行われ、スケールの影響による曲がり異常値がメモリ30Bから削除される。
【0061】
そして、後端側への異常値探索が終了すると、ステップS59に移行して、メモリ30Bに残された曲がり量について移動平均処理を行って平滑化し、平滑化した曲がり量を再度メモリ30Bに記憶してから正常化処理を終了して図4のステップS15に移行する。
このため、平滑化された曲がり量は図10(b)に示すようにスケールの影響による異常値が除去された正常な曲がり量となる。
そして、平滑化された曲がり量に基づいて曲がり異常判定を行うことにより、曲がり量Sが合否判定閾値Saと比較されることにより、S<Saであるときには棒状体10が正常と判断されるが、S≧Saであるときには棒状体10に許容量以上7の曲がりが生じていると判断してステップS16に移行し、警報信号を警報表示器38に出力して警報表示を行う。
【0062】
以上説明したように、この実施形態によれば、棒状体の搬送中にX方向及びY方向の棒状体の基準位置からの変位量を所要のサンプリング周期ごとに検出し、この検出した変位量に基づいて上記(1)〜(3)式および(1)′〜(3)′式を用いて棒状体の端部および定常部における曲がり量を演算するようにした。このため、棒状体の端部および定上部における曲がり量を正確に測定できる。
また、この実施形態では、3台のエッジ位置検出部21〜23と、これらエッジ位置検出部21〜23に関連して2つの案内ロール11、12を、上記のように適正に配置するようにしたので、3台のエッジ位置検出部21〜23は棒状体の位置を精度良く測定することができる。
【0063】
そして、各位置検出部21〜23から出力されるX方向およびY方向の位置検出信号に基づいて棒状体の曲がり量S1およびS2を算出するが、算出した棒状体の曲がり量S1およびS2にはスケールの影響による曲がり量異常値が含まれているが、曲がり量正常化処理を行うことにより、曲がり量異常値を除去するので、正確な曲がり量を測定することができる。
しかも、曲がり量異常値を除去した後の曲がり量に対して平滑化処理を行うので、メモリ30Bに記憶された曲がり量が歯抜け状態となって不連続となることがなく、連続した正確な曲がり量を測定することができる。
【0064】
以上説明したように、本発明の棒状体の曲がり量測定装置は、棒状体の搬送中に第1及び第2方向の棒状体の変位を所要のサンプリング周期ごとに検出し、この検出した変位に基づいて棒状体の端部における曲がり量を算するようにした。その結果、製品異常に即時に対応可能となる上に、不合格品の大量発生が防止可能となる。
なお、上記実施形態では、位置検出部21〜23の位置検出器24aおよび24bが水平方向に対して45度傾斜している場合について説明したが、これに限定されるものではなく、位置検出器24aおよび24bの位置検出方向が略同一面内で直交していれば、位置検出器24aおよび24bの配置角度は任意に設定することができる。例えば位置検出器24aを水平方向に配置し、位置検出器24bを垂直方向に配置するようにしてもよい。
【0065】
しかし、上記実施形態のように、投受光式センサが棒状体の下側のエッジについてその2方向の位置を検出可能であり、案内ロールは、軸方向中央部から両端部に行くに従って径が大きくなる形状をなしていることが、投受光式センサの設備コスト上昇を防止する観点から特に好ましい。
案内ロール11、12は、軸方向中央部から両端部に行くに従って径が大きくなる形状をなしているため、これら案内ロール11、12に下側から支持される棒状体10は、案内ロール11あるいは案内ロール12の上では、案内ロールの軸方向中央部に位置し易くなる。すなわち、棒状体10に曲がりがあったとしても、案内ロール11か案内ロール12のいずれの棒状体を支持する側の案内ロールでは、棒状体10の断面における中心が案内ロールの軸方向中央部の真上近傍に位置するようになる。
【0066】
曲がり量を測定する被測定物である棒状体として、最小径Dmin〜最大径Dmaxのものがある際の、位置検出器24a、24bにおける帯状のレーザ光あるいはLED光の必要幅Wは、棒状体10の下側に対してレーザ光あるいはLED光が照射されている方が、上側に対してレーザ光あるいはLED光が照射されている場合に比べて小さく済む。
【0067】
以下、その理由についてY方向位置検出器24aを例に取って説明する。図11は、棒状体10を支持しているのが案内ロール11であるとして、案内ロール11直近のエッジ位置検出器21のY方向位置検出器24aを、棒状体10の搬送方向から見た図である。ここで、図11(a)は、位置検出器24aが棒状体10の下側のエッジ位置を検出する場合を、図11(b)は、位置検出器24aが棒状体10の上側のエッジ位置を検出する場合を示している。
【0068】
案内ロール11は図11に示したように、軸方向中央部から両端側に行くに従って径が大きくなる形状をなしている。図11の例では、案内ロール11は軸方向断面がV字状に形成されている。
なお、案内ロール12は案内ロール11と同様の形状とされており、エッジ位置検出部22の位置検出器24a、エッジ位置検出部23の位置検出器24aのいずれも図11と同様の構成とされている。ただし、エッジ位置検出部22、エッジ位置検出器23の位置では、棒状体の曲がりに応じて、棒状体10の位置が変化する。
【0069】
棒状体に曲がりが存在していたとしても、上述のとおり、エッジ位置検出部21の位置(案内ロール11の出側直近位置)あるいはエッジ位置検出部23の位置(案内ロール12の入側直近位置)では、棒状体10の断面における中心が案内ロールの軸方向中央部Cの近傍に位置するようになり、図11は、エッジ位置検出部21の位置で棒状体10の中心が案内ロール11の軸方向中央部Cに位置している状態を示している。
【0070】
図11に示すように、棒状体の径がDmin〜Dmaxの間で変化することにより、Y方向エッジ位置はΔEyだけ変化する。
エッジ位置検出部22、23においてもY方向位置検出器24aは図11と同様に配置されているから、棒状体10のY方向変位の最大がΔYであるとすると、エッジ位置検出部22、23において、必要な帯状のレーザ光あるいはLED光の幅Wは、2×ΔY+ΔEyである。
【0071】
図11(a)と図11(b)を比較してわかるように、帯状のレーザ光あるいはLED光が棒状体10の下側のエッジを照射するように投光器211および受光器212が配置されている場合(図11(a))は、帯状のレーザ光あるいはLED光が棒状体10の上側のエッジを照射するように投光器211および受光器212が配置されている場合(図11(b))に比べて、歩を状態の径の変化に伴うY方向エッジ位置の変化ΔEyが小さくなる。結果として、帯状のレーザ光あるいはLED光の必要幅W=2×ΔY+ΔEyは、帯状のレーザ光あるいはLED光が棒状体10の下側のエッジを照射する場合の方が、小さくて済む。
【0072】
帯状のレーザ光あるいはLED光の必要幅Wを小さくできることは、投光器211および受光器212の小型化が可能であるということであり、設備コスト上昇を防止する観点から有利である。
なお、Y方向位置検出器24aを用いて、投受光式センサが棒状体10の下側のエッジを検出する構成であることの利点を説明したが、X方向位置検出器24bについても全く同様である。
また、上記実施形態では、エッジ位置検出部21〜23は、一組の位置検出器24aと位置検出器24bとが略同一面内で直交するように配置されているが、必ずしも直交させる必要はなく所定の角度で交差させて配置することも可能である。この場合には、位置検出器24a及び位置検出器24bの何れか一方の変位量を交差角に応じて補正すれば、直交状態のときの変位量を求めることができる。
【0073】
また、上記実施形態では、位置検出器24a、24bをいわゆる透過型の投受光式センサとしたが、これに代えて棒状体を撮像装置で撮像し、その画像データを画像処理して変位を検出するようにしても良い。
また、上記実施形態では、棒状体10がエッジ位置検出部21〜23の位置にある時にリアルタイムで、棒状体10のエッジ位置の検出、曲がり量の演算、曲がり量異常値の除去、曲がり量の平滑化処理を行っているが、エッジ位置検出部による棒状体のエッジ位置(X1、X2、X3、Y1、Y2、Y3)の検出のみをリアルタイムで行い、その後の、曲がり量の演算、曲がり量異常値の除去、曲がり量の平滑化処理は、棒状体10の後端がエッジ位置検出部21〜23を通過した後に行うようにしてもよい。この場合の曲がり量測定処理はフローを図12に示す。
【0074】
ステップS51で、測定開始タイミングであるか否かを判定する。このステップS51は、図4に示したフローにおけるステップS1と全く同様である。ステップS51で棒状体が有と判定したときには、測定開始タイミングと判断しステップS52に移行する。
ステップS52では、エッジ位置X1,X2,X3,Y1.Y2.Y3のデータを採取する。これらのエッジ位置は、エッジ位置検出部21〜23のそれぞれについて行われる。
【0075】
次いで、ステップS53では、採取したエッジ位置X1,X2,X3,Y1,Y2,Y3のデータをメモリに記憶する。このステップS53では、上記ステップS52で採取したエッジ位置それぞれに“1”から順次増加する連続番号lを付したX1(i),X2(i),X3(i),Y1(i),Y2(i),Y3(i)としてメモリ30Bに記憶してからステップS54に移行する。
ステップS54では、測定終了タイミングであるか否かを判定する。このステップS54は、図4に示したフローにおけるステップS12と全く同様である。ステップS54における判定結果が、棒状体が無と判定していないときにはステップS55に移行して、次のサンプリング時間まで待機してからステップS52に戻り、ステップS55の判定結果が、棒状体が無と判定したときにステップS56に移行する。
【0076】
ステップS56では、ステップS53で記憶されたエッジ位置X1(i),X2(i),X3(i),Y1(i),Y2(i),Y3(i)のデータから、棒状体10の長手方向各位置における曲がり量S1,S2,S3を算出する。ここで、曲がり量S1は前端部の曲がり量であり、サンプリング周期Tと棒状体10の搬送速度Vとから、棒状体10の先端から2/Lの長さが最下流側のエッジ位置検出部23に到達するまでの間のサンプリング数nを、n=L/(2×V×T)により求め、X1(1)〜X1(n)、X2(1)〜X2(n)、X3(1)〜X3(n)、Y1(1)〜Y1(n)、Y2(1)〜Y2(n)、Y3(1)〜Y3(n)を用いて、それぞれの符号iについての前端部の曲がり量S1(i)を上述した(1)式、(2)式、および(3)式を用いて演算する。曲がり量S2は定常部の曲がり量であり、所定周期でサンプリングされた全てのX1(i),X2(i),X3(i),Y1(i),Y2(i),Y3(i)について符号i毎に、上述した(1)′式、(2)′式、(3)′式を用いて演算する。曲がり量S3は後端部の曲がり量であり、サンプリング数mである場合には、X1(m-n+1)〜X1(m)、X2(m-n+1)〜X2(m)、X3(m-n+1)〜X3(m)、Y1(m-n+1)〜X1(m)、Y2(m-n+1)〜Y2(m)、Y3(m-n+1)〜Y3(m)を用いて、それぞれの符号i毎に、上述した(1)式、(2)式、および(3)式を用いて演算する。なお、曲がり量S1およびS3を算出するにあたっては、上述の実施形態と同様、長手方向端部が位置する側の最上流あるいは最下流側の一方のエッジ位置検出部によりサンプリングされた棒状体の位置検出信号からX方向変位をX3、Y方向変位をY3として、長手方向端部が位置しない側の最上流側あるいは最下流側の他方のエッジ位置検出部によりサンプリングされた棒状体の位置検出信号からX方向変位をX1、Y方向変位をY1として、一方のエッジ位置検出部と前記他方のエッジ位置検出部との間に配設されたエッジ位置検出部によりサンプリングされた棒状体の位置検出信号からはX方向変位をX2、Y方向変位をY2として算出する。
【0077】
ステップS57ではステップS56で算出した曲がり量S1、S2、S3を、それぞれに、サンプリングタイミングが早いものから順に“1”から始まる番号iを付して、メモリに記憶して、ステップS58に移行する。
ステップS58〜ステップS60における処理は、図4に示したステップS14〜ステップS16と全く同一であるので説明を省略する。
さらに、上記実施形態では、平滑化処理を移動平均処理することにより曲がり量の平滑化を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、平滑化処理としてローパスフィルタ処理を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0078】
10…棒状体
11,12…案内ロール
21…第1の位置検出部
22…第2の位置検出部
23…第3の位置検出部
24a,24b…位置検出器
30…演算装置
30A…曲がり量演算部
30B…メモリ
30C…曲がり量正常化処理部
31〜36…コントローラ
37…棒状体検出用センサ
38…警報表示器
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