特許第6015590号(P6015590)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000002
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000003
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000004
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000005
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000006
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000007
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000008
  • 特許6015590-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015590
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20161013BHJP
【FI】
   G06F21/31 360
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-167236(P2013-167236)
(22)【出願日】2013年8月12日
(65)【公開番号】特開2015-36825(P2015-36825A)
(43)【公開日】2015年2月23日
【審査請求日】2015年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115129
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100102716
【弁理士】
【氏名又は名称】在原 元司
(74)【代理人】
【識別番号】100122275
【弁理士】
【氏名又は名称】竹居 信利
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 隆直
【審査官】 岸野 徹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−098875(JP,A)
【文献】 特開2005−277452(JP,A)
【文献】 特開2012−247959(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0025603(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0254981(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0212764(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯可能な情報処理装置の表示手段に表示されている画像の回転を判定する判定手段と、
前記判定手段が画像の回転を判定した場合は、前記情報処理装置の操作者を変更する操作者変更手段と、
前記操作者変更手段によって変更された操作者に基づいて、前記情報処理装置の表示手段に表示されている画像を変更する画像変更手段
を具備し、
前記画像変更手段は、操作間隔に応じて回転後の操作者の権限を決定し、該権限に応じて表示内容を変更する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記操作者変更手段は、無線通信によって前記情報処理装置と操作者が携帯している通信装置との距離に基づいて、操作者を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記操作者変更手段は、操作者の認証を行うことによって操作者の変更を行う
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置の回転を検知する検知手段
をさらに具備し、
前記操作者変更手段は、前記検知手段が回転を検知した場合又は前記判定手段が画像の回転を判定した場合は、前記情報処理装置の操作者を変更する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、
携帯可能な情報処理装置の表示手段に表示されている画像の回転を判定する判定手段と、
前記判定手段が画像の回転を判定した場合は、前記情報処理装置の操作者を変更する操作者変更手段と、
前記操作者変更手段によって変更された操作者に基づいて、前記情報処理装置の表示手段に表示されている画像を変更する画像変更手段
として機能させ
前記画像変更手段は、操作間隔に応じて回転後の操作者の権限を決定し、該権限に応じて表示内容を変更する
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、利用中のユーザに対する携帯端末装置の向きを適切に把握し、通知操作を行うことなく画面表示の切り替えができ、リアルタイムに表示されている映像コンテンツの視聴中に任意に画面表示を切り替えることが可能な携帯端末装置等を提供することを課題とし、携帯端末装置は、ユーザを撮像し画像情報を取得する撮像手段と、撮像手段により取得された画像情報からユーザの顔面構造を認識して顔情報を取得する顔認識手段と、顔認識手段により取得されたユーザの顔情報に基づいて、利用中のユーザに対する携帯端末装置の筺体の向きを検知する筺体方向検知手段と、筺体方向検知手段により検知された筺体の向きに基づいて、表示手段への映像コンテンツの表示を切り替える切替制御手段と、を有し、アプリケーションの起動中において、撮像手段、顔認識手段、筺体方向検知手段、及び切替制御手段による諸動作を行い、映像コンテンツの表示切り替えを行うことが開示されている。
【0003】
特許文献2には、ユーザが容易な操作入力でアプリケーションを切り換えることができる携帯端末を実現することを課題とし、起動中の複数のアプリケーションから実行すべきアプリケーションを選択するアプリケーション選択管理部と、自装置の基準位置からの傾きの度合いを自装置の傾斜角度情報として検出する傾き検出処理部とを備え、前記起動中の複数のアプリケーションが、それぞれ前記自装置の異なる傾斜角度情報に対応付けられているとき、アプリケーション選択管理部は、傾き検出処理部によって検出された傾斜角度情報に対応付けられたアプリケーションを、実行すべきアプリケーションとして選択していることが開示されている。
【0004】
特許文献3には、専用のセンサーを必要とすることなく、小規模な構成で、ユーザの顔の位置や顔角度の変化に応じて、表示部に表示している表示画像の表示方向や表示サイズを変更して表示することを課題とし、筐体に設けられている自分撮り用のフロントカメラ部で自分の顔画像を撮像し、制御部は、このフロントカメラ部で撮像されたユーザの顔画像に基づいて、該ユーザの顔の位置の移動や回転を検出し、この移動位置や回転に応じて、待ち受け画像等を拡大、縮小、上下左右方向へ移動、回転等して表示し、これにより、表示部に表示している待ち受け画像等を、ユーザの顔画像の位置から見た状態の待ち受け画像に画像変更処理して表示することができ、筐体に設けられたフロントカメラ部を用いているため、専用のセンサーを必要とすることなく、小規模な構成で実現できることが開示されている。
【0005】
特許文献4には、特別な操作を行って、操作間での操作者の認識状態を切り替えることなく、受けた操作の操作者に対応した動作を行うことができる情報機器装置を提供することを課題とし、複合機は、操作パネルを操作するユーザの人体を通信路にして、そのユーザの認証データ(識別データ)が記憶されユーザに携帯された端末装置と通信可能に構成し、複合機は、操作パネルに対する操作を受けると、その操作を行ったユーザの人体を通信路にして端末装置と通信し認証データに基づいてユーザを識別及び認証し、その認証結果に応じて、操作に対する動作を制御することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−130816号公報
【特許文献2】特開2009−289039号公報
【特許文献3】特開2009−294728号公報
【特許文献4】特開2010−262454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、回転前の情報処理装置に表示されている操作者に関する情報の漏洩を防止するようにした情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、携帯可能な情報処理装置の表示手段に表示されている画像の回転を判定する判定手段と、前記判定手段が画像の回転を判定した場合は、前記情報処理装置の操作者を変更する操作者変更手段と、前記操作者変更手段によって変更された操作者に基づいて、前記情報処理装置の表示手段に表示されている画像を変更する画像変更手段を具備し、前記画像変更手段は、操作間隔に応じて回転後の操作者の権限を決定し、該権限に応じて表示内容を変更することを特徴とする情報処理装置である。
【0009】
請求項2の発明は、前記操作者変更手段は、無線通信によって前記情報処理装置と操作者が携帯している通信装置との距離に基づいて、操作者を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項3の発明は、前記操作者変更手段は、操作者の認証を行うことによって操作者の変更を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項4の発明は、前記情報処理装置の回転を検知する検知手段をさらに具備し、前記操作者変更手段は、前記検知手段が回転を検知した場合又は前記判定手段が画像の回転を判定した場合は、前記情報処理装置の操作者を変更することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項5の発明は、コンピュータを、携帯可能な情報処理装置の表示手段に表示されている画像の回転を判定する判定手段と、前記判定手段が画像の回転を判定した場合は、前記情報処理装置の操作者を変更する操作者変更手段と、前記操作者変更手段によって変更された操作者に基づいて、前記情報処理装置の表示手段に表示されている画像を変更する画像変更手段として機能させ、前記画像変更手段は、操作間隔に応じて回転後の操作者の権限を決定し、該権限に応じて表示内容を変更することを特徴とする情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の情報処理装置によれば、回転前の情報処理装置に表示されている操作者に関する情報の漏洩を防止することができる。
【0014】
請求項2の情報処理装置によれば、情報処理装置との距離に基づいて、操作者を変更することができる。
【0015】
請求項3の情報処理装置によれば、操作者の変更のために、操作者の認証を行うことができる。
【0016】
請求項4の情報処理装置によれば、情報処理装置の回転又は表示手段に表示されている画像の回転によって、操作者を変更することができる。
【0017】
請求項5の情報処理プログラムによれば、回転前の情報処理装置に表示されている操作者に関する情報の漏洩を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
図2】第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図3】切り替え条件テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図4】ユーザ制御テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図5】表示制御テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図6】第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
図7】第3の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
図8】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
まず、本実施の形態を説明する前に、その前提となる技術について説明する。なお、この説明は、本実施の形態の理解を容易にすることを目的とするものである。
例えば、スレート型端末等は、社内業務や社外でのデモや会社間の協業業務などで、業務文書を扱うケースで用いられることがある。
しかし、実際に全ての社員にスレート型端末等を所持させるのはコスト面から難しいので、複数人やチーム内で共有したりして、1つの端末に対して複数人で操作したりするケースも少なくない。
従来のスレート型端末等において、例えば、そのスレート型端末等内にある文書について、その場で相手(上司や協業相手)の承認をもらうようなケースでは、共用しているスレート型端末等のログアウト/ログイン処理を行い、承認依頼者から承認者に操作ユーザを変更した上で、承認する内容の文書を再度探さなくてはならなくなり、手間が掛かる。また、操作ユーザの切り替えをせずに相手に渡すことはセキュリティ上としても問題がある。
【0020】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な各種の実施の形態の例を説明する。
図1は、第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続のほか、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という意味を有する記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0021】
本実施の形態である携帯端末100は、表示画面を備えており、携帯可能であって、図1の例に示すように、表示モジュール110、認証モジュール120、表示内容回転判定モジュール130、表示内容制御モジュール140、操作ユーザ切り替え判定モジュール150、切り替え条件DB160、切り替えユーザDB170、表示制御DB180を有している。
「表示画面」としては、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置であって、タッチパネル等であってもよい。また、「携帯可能」とは、操作者が携帯端末100の画面を回転させることができるものであり、携帯端末100の画面だけを回転させること、携帯端末100全体を回転させることによって画面を回転させることの両方が含まれる。例えば、タブレット型端末、スレート型端末、携帯電話(スマートフォンを含む)、ノートPC等があり、物理的なキーボードが付加されているか否かは問わない。
【0022】
表示モジュール110は、表示内容回転判定モジュール130、表示内容制御モジュール140と接続されている。表示モジュール110は、表示内容制御モジュール140によって表示が許可された情報を、携帯端末100の画面を通して操作ユーザに表示する。
認証モジュール120は、表示内容制御モジュール140と接続されている。認証モジュール120は、操作ユーザからの明示的な認証処理変更要求に対して、認証情報の入力を要求し、認証情報が正しければ、操作ユーザを変更する。具体的には、操作ユーザにユーザIDとパスワードの入力を要求し、入力されたユーザIDとパスワードの組み合わせが正しいか否かを判定する。
【0023】
表示内容回転判定モジュール130は、表示モジュール110、表示内容制御モジュール140、操作ユーザ切り替え判定モジュール150と接続されている。表示内容回転判定モジュール130は、表示モジュール110によって画面に表示されている画像の回転を判定する。つまり、携帯端末100の画面で表示している画像の向きを監視する。表示画像の向きが変更(回転)された場合に、回転情報を取得し、操作ユーザ切り替えモジュール150に判定結果を渡す。
携帯端末100の画面に表示している画像に対しては、操作ユーザの指示である明示的な回転操作による回転処理のほか、携帯端末100自体の回転に連動した画像の回転処理が行われる。この回転処理は、携帯端末100にインストールされているOS、アプリケーションのいずれによって行われるものであってもよい。
例えば、表示内容回転判定モジュール130では、携帯端末100に表示している画像と向きをリアルタイムで判定する。画面の向きが変更された場合に変更される前との差分情報(角度、操作間隔)を回転情報として取得する。
例えば、回転情報として「前回操作から2分後に角度が180度変更」等がある。
【0024】
操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、表示内容回転判定モジュール130、表示内容制御モジュール140、切り替え条件DB160、切り替えユーザDB170と接続されている。操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、表示内容回転判定モジュール130が画像の回転を判定した場合は、携帯端末100の操作者(以下、操作ユーザともいう)を変更する。具体的には、表示内容回転判定モジュール130の判定結果を受けて、回転情報が切り替え条件DB160に登録されている条件を満たしている場合に、操作ユーザの切り替えが発生したと判定し、表示内容制御モジュール140に表示内容の変更を指示する。なお、操作ユーザの変更には、新たな操作ユーザを追加すること、回転前の操作ユーザAから操作ユーザBへ換えること、回転前の操作ユーザを削除(ログアウト)することが含まれる。
例えば、操作ユーザ切り替え判定モジュール150では、表示内容回転判定モジュール130から得られた回転情報と、切り替え条件DB160から取得した内容(後述する切り替え条件テーブル300)を比較する。前述の回転情報「前回操作から2分後に角度が180度変更」の場合、操作ユーザの切り替えが発生したと判定する。そして、操作間隔(前回操作から2分)から対象となる操作ユーザ情報を取得する。前述の例では、前回操作から5分以内に角度が180度以上変更されているため、切り替わったユーザは「一時ユーザ」として表示内容制御モジュール140に制御するように指示する。
【0025】
また、操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、認証モジュール120を制御して、操作者の認証を行うことによって操作者の変更を行うようにしてもよい。つまり、切り替えユーザの手動認証である。この処理は、後述する「無効ユーザ」の場合に行うようにしてもよい。
操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、認証モジュール120に対して、携帯端末100の表示画面に認証画面を表示させる。入力された認証内容が携帯端末100で保持しているユーザ情報と合致すれば、操作ユーザとして制御を行う。また、AD(Active Directory)連携している携帯端末100の場合、表示内容制御モジュール140は、操作ユーザのアクセス権レベルをADから確認するようにしてもよい。
【0026】
表示内容制御モジュール140は、表示モジュール110、認証モジュール120、表示内容回転判定モジュール130、操作ユーザ切り替え判定モジュール150、表示制御DB180と接続されている。表示内容制御モジュール140は、操作ユーザ切り替え判定モジュール150によって変更された操作者に基づいて、携帯端末100の画面に表示されている画像を変更する。また、操作ユーザの操作によって携帯端末100の表示する内容を制御する。携帯端末100の画面に表示する画像としては、例えば、アプリケーションプログラムによる表示画面、電子文書等があり、内容としては、個人情報、承認を必要とする文書等がある。また、回転前における操作ユーザの個人情報が表示されているか否かを判定し、個人情報が表示されている場合は、その個人情報を削除するようにしてもよい。
例えば、表示内容制御モジュール140では、指定された操作ユーザに表示制御DB180からアクセス権レベルを取得する。取得したアクセス権レベルに応じて、表示内容を変更し、操作ユーザの操作を制御する。前述の例では、操作ユーザが「一時ユーザ」に変更されているため、表示中のアプリケーションのみ表示/操作が可能となる。また、「無効ユーザ」となった場合、手動で認証処理を行い、認証に成功すると、操作ユーザを認証したユーザに変更することができる。
【0027】
切り替え条件DB160は、操作ユーザ切り替え判定モジュール150と接続されている。切り替え条件DB160は、操作ユーザ切り替え判定モジュール150が操作ユーザ切り替え判定を行う際に必要な条件情報(定義)を記憶している。例えば、切り替え条件テーブル300を記憶している。図3は、切り替え条件テーブル300のデータ構造例を示す説明図である。切り替え条件テーブル300は、対象欄310、条件式欄320を有している。対象欄310は、判定対象を記憶している。例えば、回転角度がある。条件式欄320は、その判定対象に対して、操作ユーザを切り替えるための条件を記憶している。例えば、回転角度が180度以上である場合に、操作ユーザを切り替えるとする。なお、回転方向も考慮する場合は、回転角度が±180度である場合に、操作ユーザを切り替えるとする。もちろんのことながら、回転角度が90度の倍数である場合に、操作ユーザを切り替えるとしてもよい。
【0028】
切り替えユーザDB170は、操作ユーザ切り替え判定モジュール150と接続されている。切り替えユーザDB170は、操作ユーザ切り替え判定モジュール150による操作ユーザ変更判定において、変更先となるユーザ、その変更条件(定義)を記憶している。例えば、ユーザ制御テーブル400を記憶している。図4は、ユーザ制御テーブル400のデータ構造例を示す説明図である。ユーザ制御テーブル400は、操作ユーザ欄410、対象欄420、条件欄430を有している。操作ユーザ欄410は、切り替わる先の操作ユーザを記憶している。例えば、「一時ユーザ」、「無効ユーザ」がある。「一時ユーザ」、「無効ユーザ」の権限については、図5の例を用いて後述する。対象欄420は、その操作ユーザに切り替わるための条件における対象を記憶している。例えば、操作ユーザの操作を受け付けてから回転操作が行われるまでの「操作間隔」等がある。より具体的には、文書を開く操作が行われてから回転操作が行われるまでの操作間隔である。条件欄430は、その操作ユーザに切り替わるための条件を記憶している。例えば、操作間隔が「5分未満」であれば一時ユーザに切り替わり、操作間隔が「5分以上」であれば無効ユーザに切り替わる。
このほかに、例えば、対象として「携帯端末100の位置」、条件として「予め定められた場所(例えば、社内である)」の場合は、「一時ユーザ」としてもよいし、対象として「携帯端末100の位置」、条件として「予め定められた場所でない(例えば、社内でない)」の場合は、「無効ユーザ」としてもよい。携帯端末100の位置は、携帯端末100に内蔵されているGPS(Global Positioning System)の出力(緯度、経度)を用いればよい。また、予め定められた場所であるか否かは、その場所の緯度、経度を予め測定しておき、GPSの出力がその範囲内にある場合は、予め定められた場所であると判定する。なお、GPSのほかに、通信処理における中継装置の位置を利用するようにしてもよい。
また、図4の例では、対象と条件の組が1つであるが、複数あってもよい。前述のように操作間隔と携帯端末100の位置に関する条件を組み合わせ(AND、OR等)てもよい。
【0029】
表示制御DB180は、表示内容制御モジュール140と接続されている。表示制御DB180は、切り替わった操作ユーザによる制御レベル(定義)を記憶している。例えば、表示制御テーブル500を記憶している。図5は、表示制御テーブル500のデータ構造例を示す説明図である。表示制御テーブル500は、操作ユーザ欄510、アクセス権レベル欄520を有している。操作ユーザ欄510は、操作ユーザを記憶している。アクセス権レベル欄520は、その操作ユーザにおけるアクセス権レベルを記憶している。例えば、「一時ユーザ」の場合は「表示中のアプリケーションのみ許可」、「無効ユーザ」の場合は「認証処理のみ許可」(認証モジュール120による認証処理が行われた後でなければ、携帯端末100の操作不可)等がある。
【0030】
図2は、第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS202では、表示内容回転判定モジュール130は、表示画像の回転発生を検知する。つまり、表示画像の回転状況を監視している表示内容回転判定モジュール130によって、表示画像の回転状態を判定し、回転が実施されると処理を開始する。例えば、表示画像の回転が発生すると割り込みを発生させ、本処理を実行するようにしてもよい。
ステップS204では、表示内容回転判定モジュール130は、回転情報を取得する。つまり、回転した角度などの表示画像の回転情報を取得し、操作ユーザ切り替え判定モジュール150に処理を移行する。
ステップS206では、操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、切り替え条件DB160から条件を取得する。
【0031】
ステップS208では、操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、回転情報が条件に該当しているか否かを判断し、該当している場合はステップS210へ進み、それ以外の場合は処理を終了する(ステップS299)。つまり、操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、表示内容回転判定モジュール130から得られた回転情報と、切り替え条件DB160に格納されているユーザ切り替え判定条件の定義を比較し、判定を行う。
ステップS210では、操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、切り替えユーザDB170から切り替えユーザを取得する。つまり、ステップS206の判定処理の結果、条件をクリアしていた場合、一時的に操作ユーザが切り替わったと判断し、切り替えユーザDB170から該当する条件の操作ユーザ情報を取得する。
【0032】
ステップS212では、操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、切り替えユーザ判定を行う。つまり、切り替わる操作ユーザを決定し、表示内容制御モジュール140に対して操作ユーザの切り替え処理を行う。
ステップS214では、表示内容制御モジュール140は、表示制御DB180から制御内容を取得する。つまり、表示内容制御モジュール140は、操作ユーザ切り替え判定モジュール150から得られた情報から、表示制御DB180に設定されている制御内容を取得する。
ステップS216では、表示内容制御モジュール140は、表示制御内容を変更する。つまり、表示制御を、表示制御DB180から取得した制御内容に変更し、以降の操作ユーザからの操作を制限する。
【0033】
図6は、第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。なお、第1の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する(以下、同様)。認証モジュール120は、通信モジュール625を有している。通信モジュール625とユーザ識別携帯端末650は、無線通信を介して接続されている。
ユーザは、そのユーザを本実施の形態において一意に識別可能な情報であるユーザ識別情報を記憶しているユーザ識別携帯端末650を所持していることが前提となる。ここでのユーザは、回転前の操作ユーザとは異なるユーザのほかに、回転前の操作ユーザ(携帯端末100の操作ユーザ)を含めてもよい。
【0034】
通信モジュール625は、無線通信によって携帯端末100と操作者が携帯している通信装置との距離を計測する。距離の計測としては、具体的な距離を計測してもよいが、近さの程度を示すものであってもよい。例えば、通信モジュール625は、携帯端末100の赤外線通信、Bluetooth(登録商標)等による受信信号強度(RSSI)機能を利用して、操作端末100の近くに存在するユーザ識別携帯端末650と通信を行い、各ユーザ識別携帯端末650内のユーザ識別情報を取得する。
操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、通信モジュール625によって計測された距離に基づいて、操作者を変更する。具体的には、操作端末100にもっとも近い距離にいるユーザを、回転後の操作ユーザ(切り替え先のユーザ)と判定する。もちろんのことながら、携帯端末100の操作ユーザ以外が所持しているユーザ識別携帯端末650内のユーザ識別情報によって、ユーザを特定する。
また、AD連携している携帯端末100の場合、表示内容制御モジュール140は、操作ユーザのアクセス権レベルをADから確認するようにしてもよい。
【0035】
図7は、第3の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。携帯端末100は、表示モジュール110、認証モジュール120、表示内容回転判定モジュール130、表示内容制御モジュール140、操作ユーザ切り替え判定モジュール150、切り替え条件DB160、切り替えユーザDB170、表示制御DB180、筐体回転判定モジュール730を有している。操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、表示内容回転判定モジュール130、表示内容制御モジュール140、切り替え条件DB160、切り替えユーザDB170、筐体回転判定モジュール730と接続されている。
筐体回転判定モジュール730は、操作ユーザ切り替え判定モジュール150と接続されている。筐体回転判定モジュール730は、携帯端末100の回転を検知する。回転検知は、携帯端末100に内蔵されている方向センサー、重力センサー等の出力(携帯端末100の向き、角度等)を用いる既存の処理を行えばよい。
そして、操作ユーザ切り替え判定モジュール150は、筐体回転判定モジュール730が回転を検知した場合又は表示内容回転判定モジュール130が画像の回転を判定した場合は、携帯端末100の操作者を変更する。なお、筐体回転判定モジュール730が回転を検知した場合又は表示内容回転判定モジュール130が画像の回転を判定した場合とは、前者の場合、後者の場合のいずれか一方、前者の場合かつ後者の場合がある。
【0036】
なお、本実施の形態としてのプログラムが実行されるコンピュータのハードウェア構成は、図8に例示するように、携帯可能なコンピュータであり、具体的にはタブレット型のパーソナルコンピュータとなり得るコンピュータ等である。つまり、具体例として、処理部(演算部)としてCPU801を用い、記憶装置としてRAM802、ROM803、HD804を用いている。HD804として、例えばハードディスクを用いてもよい。表示モジュール110、認証モジュール120、表示内容回転判定モジュール130、表示内容制御モジュール140、操作ユーザ切り替え判定モジュール150、通信モジュール625、筐体回転判定モジュール730等のプログラムを実行するCPU801と、そのプログラムやデータを記憶するRAM802と、本コンピュータを起動するためのプログラム等が格納されているROM803と、補助記憶装置(フラッシュメモリ等であってもよい)であるHD804と、キーボード、マウス、タッチパネル等に対する利用者の操作に基づいてデータを受け付ける受付装置806と、液晶ディスプレイ等の出力装置805と、ネットワークインタフェースカード等の通信ネットワーク(主に、無線通信であるが、有線による通信であってもよい)と接続するための通信回線インタフェース807、そして、それらをつないでデータのやりとりをするためのバス808により構成されている。これらのコンピュータが複数台互いにネットワークによって接続されていてもよい。
【0037】
前述の実施の形態のうち、コンピュータ・プログラムによるものについては、本ハードウェア構成のシステムにソフトウェアであるコンピュータ・プログラムを読み込ませ、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して、前述の実施の形態が実現される。
なお、図8に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図8に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えばASIC等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図8に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。
【0038】
なお、前述の各種の実施の形態を組み合わせてもよく(例えば、ある実施の形態内のモジュールを他の実施の形態内に追加する、入れ替えをする等も含む)、また、各モジュールの処理内容として背景技術で説明した技術を採用してもよい。
【0039】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0040】
100…携帯端末
110…表示モジュール
120…認証モジュール
130…表示内容回転判定モジュール
140…表示内容制御モジュール
150…操作ユーザ切り替え判定モジュール
160…切り替え条件DB
170…切り替えユーザDB
180…表示制御DB
625…通信モジュール
730…筐体回転判定モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8