特許第6015720号(P6015720)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スズキ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000002
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000003
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000004
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000005
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000006
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000007
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000008
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000009
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000010
  • 特許6015720-自動二輪車のフレーム構造 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015720
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】自動二輪車のフレーム構造
(51)【国際特許分類】
   B62K 11/04 20060101AFI20161013BHJP
   B62J 99/00 20090101ALI20161013BHJP
   B62M 7/02 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   B62K11/04 E
   B62J99/00 H
   B62M7/02 C
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-153180(P2014-153180)
(22)【出願日】2014年7月28日
(65)【公開番号】特開2016-30491(P2016-30491A)
(43)【公開日】2016年3月7日
【審査請求日】2015年4月1日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】河田 晃一郎
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−314882(JP,A)
【文献】 特開2007−131257(JP,A)
【文献】 実開昭62−54088(JP,U)
【文献】 特開2011−073590(JP,A)
【文献】 特開2013−078991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 11/04
B62J 99/00
B62M 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、
前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、
前記メインフレームの前部に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、
前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置され、
前記垂下部は前記メインフレームに対して別体に形成され且つ着脱可能な構造のエンジン懸架ブラケットで構成され、前記メインフレームの前記膨出部の先端に一体的に設けたブラケット取付面に取り付けられ、
前記垂下部の車両前方にラジエータが設置され、
前記ブラケット取付面は、前記ラジエータの左右全幅と略同等幅位置に設けられていることを特徴とする自動二輪車のフレーム構造。
【請求項2】
前記メインフレームは、左右が幅方向外側に拡幅した後に幅方向内側に屈曲し、
前記膨出部は、車体上面視における前記ヘッドパイプと前記屈曲する部位との中間に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【請求項3】
前記前垂下部は、ボルト締結により前記メインフレームへ取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【請求項4】
前記メインフレームに設けた前記ブラケット取付面は、車両正面視で車体中心線に対して上拡がりとなっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【請求項5】
前記ラジエータの上方取付部は前記メインフレームの前記膨出部に一体的に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【請求項6】
前記ラジエータの前記上方取付部は前記ブラケット取付面よりも上方で、その内側に前記メインフレームの前記膨出部に一体的に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【請求項7】
前記垂下部は、前記メインフレームにおける前部の前垂下部と中央部の後垂下部との前後2箇所に設定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【請求項8】
前記メインフレームの前記膨出部は、前記メインフレームの前記前垂下部と連接された位置に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【請求項9】
ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、
前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、
前記メインフレームの前部に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、
前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置され、
前記垂下部は、前記メインフレームにおける前部の前垂下部と中央部の後垂下部との前後2箇所に設定され、
前記メインフレームは前記ヘッドパイプ後方から閉断面構造を有し、前記後垂下部の範囲が車幅方向に開口を有する開断面構造となっていることを特徴とする自動二輪車のフレーム構造。
【請求項10】
ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、
前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、
前記メインフレームの前部に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、
前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置され、
前記垂下部は、前記メインフレームにおける前部の前垂下部と中央部の後垂下部との前後2箇所に設定され、
前記前垂下部及び前記後垂下部で締結されるエンジン懸架位置は、前記エンジンのシリンダ軸線とクランク軸線に対して幅及び高さが略同等位置に対向して設定されていることを特徴とする自動二輪車のフレーム構造。
【請求項11】
ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、
前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、
前記メインフレームは、左右が幅方向外側に拡幅した後に幅方向内側に屈曲し、
前記メインフレームの前部であって、車体上面視における前記ヘッドパイプと前記屈曲する部位との中間に、前記メインフレームの側面下側部位が車幅方向左右外側方向に延出してなり、車体前後方向に細長く形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、
前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置されたことを特徴とする自動二輪車のフレーム構造。
【請求項12】
前記膨出部は、外側方端面が前後方向に細長い小翼型形状を呈するように形成されたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の自動二輪車のフレーム構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車においてエンジン等を搭載支持するフレーム構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のフレーム構造として、例えば特許文献1に記載の鞍乗型車両では、エンジン8を支持するエンジンブラケット9は上下方向に延び、車体フレーム2のヘッドパイプ下方の前端部2eに取り付けられ、その下方にエンジン8の前璧部8iに懸架している。この場合、エンジンブラケット9は側面視で2箇所の曲げ箇所が設けられている。
【0003】
エンジンブラケット9は前面視において、下方のエンジン懸架部は車体中心線の近傍で1箇所、上方の車体フレーム2への取付は、フレーム枠内の車体中心線付近に3箇所で締結されている。ラジエータの取付はエンジンブラケット9に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−90893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来例ではエンジンブラケット9に曲げ部が存在しているために、そのままではエンジンブラケット9の縦剛性(軸力)が低減する。このためエンジンブラケット9の板厚増加、又は機械強度の高い材種を選択する必要があり、重量増加やコストアップの原因となる。
また、エンジンブラケット9の取付け幅が狭く、曲げ箇所が存在しているため、車体の縦剛性あるいは捩り剛性を向上させるための寄与率が少ない。更に、ラジエータがエンジンブラケット9に取り付けられているため、エンジン振動により共振する恐れがある。そのため十分な支持剛性を確保する必要上、エンジンブラケット9の増肉等により重量増加の原因となっている。
【0006】
本発明は上記問題点を鑑みて、車体剛性バランスの適正化、部品点数削減、軽量化及びコスト低減等を有効に実現する自動二輪車のフレーム構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による自動二輪車のフレーム構造は、ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、前記メインフレームの前部に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置され、前記垂下部は前記メインフレームに対して別体に形成され且つ着脱可能な構造のエンジン懸架ブラケットで構成され、前記メインフレームの前記膨出部の先端に一体的に設けたブラケット取付面に取り付けられ、前記垂下部の車両前方にラジエータが設置され、前記ブラケット取付面は、前記ラジエータの左右全幅と略同等幅位置に設けられていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記メインフレームは、左右が幅方向外側に拡幅した後に幅方向内側に屈曲し、前記膨出部は、車体上面視における前記ヘッドパイプと前記屈曲する部位との中間に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成されていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記前垂下部は、ボルト締結により前記メインフレームへ取り付けられることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記メインフレームに設けた前記ブラケット取付面は、車両正面視で車体中心線に対して上拡がりとなっていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記ラジエータの上方取付部は前記メインフレームの前記膨出部に一体的に設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記ラジエータの前記上方取付部は前記ブラケット取付面よりも上方で、その内側に前記メインフレームの前記膨出部に一体的に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記垂下部は、前記メインフレームにおける前部の前垂下部と中央部の後垂下部との前後2箇所に設定されることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記メインフレームの前記膨出部は、前記メインフレームの前記前垂下部と連接された位置に設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明による自動二輪車のフレーム構造は、ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、前記メインフレームの前部に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置され、前記垂下部は、前記メインフレームにおける前部の前垂下部と中央部の後垂下部との前後2箇所に設定され、前記メインフレームは前記ヘッドパイプ後方から閉断面構造を有し、前記後垂下部の範囲が車幅方向に開口を有する開断面構造となっていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明による自動二輪車のフレーム構造は、ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、前記メインフレームの前部に、前記メインフレームの側面から車幅方向左右外側方向に延出して形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置され、前記垂下部は、前記メインフレームにおける前部の前垂下部と中央部の後垂下部との前後2箇所に設定され、前記前垂下部及び前記後垂下部で締結されるエンジン懸架位置は、前記エンジンのシリンダ軸線とクランク軸線に対して幅及び高さが略同等位置に対向して設定されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明による自動二輪車のフレーム構造は、ヘッドパイプから後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレームと、前記メインフレームに溶着され後下方に向かって延びるピボットフレームで構成され、前記メインフレームの下方にエンジンが配置されていると共に、前記メインフレームに前記エンジンを保持締結するための垂下部が設けられた自動二輪車のフレーム構造であって、前記メインフレームは、左右が幅方向外側に拡幅した後に幅方向内側に屈曲し、前記メインフレームの前部であって、車体上面視における前記ヘッドパイプと前記屈曲する部位との中間に、前記メインフレームの側面下側部位が車幅方向左右外側方向に延出してなり、車体前後方向に細長く形成される膨出部を設け、この膨出部の外側端に前記垂下部を設定可能にし、前記垂下部は、車体正面視にて上下方向に直線的に配置されたことを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車のフレーム構造において、前記膨出部は、外側方端面が前後方向に細長い小翼型形状を呈するように形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、車体フレームから車幅方向外側に設けた膨出部にエンジン懸架ブラケットの締付部及びラジエータの取付部を一体的に設けることができるため、これにより部品点数削減、軽量化及びコスト低減等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。
図2】本発明の実施形態におけるエンジンを搭載した車体フレームを示す側面図である。
図3】本発明の実施形態における車体フレームを示す分解斜視図である。
図4】本発明の実施形態における車体フレームの上面図である。
図5】本発明の実施形態における車体フレームの左側面図である。
図6】本発明の実施形態における車体フレームの正面図である。
図7図5のI−I線に沿う断面図である。
図8】本発明の実施形態におけるラジエータを支持する車体フレームの正面図である。
図9図6のII−II線に沿う断面図である。
図10図9のIII−III線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づき、本発明による自動二輪車のフレーム構造における好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明の適用例としての自動二輪車100の概略構成を示す側面図である。先ず、図1を用いて、自動二輪車100の全体構成について説明する。なお、図1を含め、以下の説明で用いる図においては、必要に応じて車両の前方を矢印Frにより、車両の後方を矢印Rrにより示し、また、車両の側方右側を矢印Rにより、車両の側方左側を矢印Lにより示す。
【0017】
図1において、自動二輪車100は鋼製あるいはアルミニウム合金材でなる車体フレーム10を有し、この車体フレーム10によってエンジンを始めとする構成部材もしくは部品を支持する。車体フレーム10の前部には、ステアリングヘッドパイプ101(図2をも参照)によって左右に回動可能に支持された左右2本のフロントフォーク102が設けられる。フロントフォーク102の上端にはステアリングブラケットを介してハンドルバー103が固定される。フロントフォーク102の下部には前輪104が回転可能に支持されると共に、前輪104の上部を覆うようにフロントフェンダ105が取り付けられる。
【0018】
ここで、図2に示すように車体フレーム10は、ステアリングヘッドパイプ101の後部に一体的に結合し、後方に向けて左右一対で二又状に分岐し、ステアリングヘッドパイプ101から後下方に拡幅しながら延設されるメインフレーム11と、メインフレーム11に溶着されて後下方に延設されるピボットフレーム12とからなる所謂、ツインスパータイプのフレームとして構成される。メインフレーム11及びピボットフレーム12は相互に結合し、全体として内側にスペースが形成された立体的構造を有し、そのスペース内方において車体フレーム10の下方に後述するエンジンが搭載される。なお、ピボットフレーム12には後述のピボット軸106が設定される。
【0019】
車体フレーム10のピボットフレーム12の上下方向中程にはピボット軸106を介して、スイングアーム107が上下方向に揺動可能に結合する。スイングアーム107の後端には後輪108が回転可能に支持される。車体フレーム10とスイングアーム107の間にはリヤショックアブソーバ109が装架されるが、特にリヤショックアブソーバ109の下端側はリンク機構110を介して車体フレーム10及びスイングアーム107の双方に連結される。後輪108にはドリブンスプロケットが軸着し、図2を参照してエンジン側のドライブスプロケット111と後輪108のドリブンスプロケットの間に動力伝達用チェーン112が巻回される。エンジン動力はチェーン112を介して、ドライブスプロケット111からドリブンスプロケットへ伝達され、これにより後輪108を回転駆動する。後輪108の直近周囲にはその前上部付近を覆うリヤフェンダ113が設けられる。
【0020】
また、車体フレーム10の後部付近から後輪108の上方にかけて、後上りに適度に傾斜して図示しないシートレールが後方へ延出し、このシートレールによってシート(着座シート)114が支持される。シート114の前側にはタンクカバー115によって覆われる燃料タンク(図示せず)が搭載される。
【0021】
車両外装において、車両の主に前部及び左右両側部はそれぞれカウリング(以下、単にカウルという)、この例ではアッパカウル116、ボディカウル117及びアンダカウル118が一体化して車両前部を覆うと共に、車両両側部がサイドカウル119によって覆われる。また、車両後部ではシート114まわりにシートカウル120が被着する。
【0022】
自動二輪車100の略車両中央部において、図2に示されるように車体フレーム10によってエンジン121が搭載される。エンジン121は本実施形態では水冷式多気筒の4サイクルガソリンエンジンを使用する。図2において、エンジン121は気筒が左右(車幅方向)に並設された並列多気筒エンジンとし、左右に水平支持されるクランクシャフト122を収容するクランクケース123の上方にシリンダ124、シリンダヘッド125及びシリンダヘッドカバー126が順次重なるように一体的に結合し、またクランクケース123の下部にはオイルパン127が付設される。なお、エンジン121のシリンダ軸線Zは前方に適度に傾斜して配置される。かかるエンジン121は複数のエンジンマウント(エンジン懸架部)を介して懸架されることで車体フレーム10の内側に一体的に結合支持され、それ自体で車体フレーム10の剛性部材として作用する。
【0023】
また、クランクケース123の後部にはトランスミッションケース128が一体的に形成され、このトランスミッションケース128内には図示しないカウンタシャフトや複数のトランスミッションギヤが配設される。エンジン121の動力はクランクシャフト122からトランスミッションを経て最終的に、その出力端であるドライブスプロケット111へ伝達され、このドライブスプロケット111が前述のように動力伝達用チェーン112を介して後輪108(図1)を回転駆動する。
【0024】
なお、クランクケース123とトランスミッションケース128は相互に一体的に結合し、全体としてエンジン121を含むエンジンユニットのケーシングアセンブリを構成する。このケーシングアセンブリの適所にはエンジン始動用のスタータモータやクラッチ装置等を始めとする複数の補機類が搭載もしくは結合し、これらを含めたエンジンユニット全体が車体フレーム10によって支持される。
【0025】
エンジン121には更に、エアクリーナ及び燃料供給装置からそれぞれ供給される空気(吸気)及び燃料でなる混合気を供給する吸気系、燃焼後の排気ガスをエンジン121から排出する排気系、エンジン121を冷却する冷却系及びエンジン121の可動部を潤滑する潤滑系、更にはそれらを作動制御する制御系(ECU;Engine Control Unit)が付属する。制御系の制御により複数の機能系が上述の補機類等と協働し、これによりエンジンユニット全体として円滑作動が遂行される。
【0026】
各機能系について、図2では詳細図示等を省略して説明すると、先ず吸気系において各気筒ともシリンダヘッド125の後側に吸気口(インテークポート)が開口し、この吸気口に吸気管(インテークパイプ)を介してスロットルボディが接続される。スロットルボディにはその内部に形成されている吸気流路もしくは通路を、アクセル開度に応じて開閉するスロットルバルブが装着され、エアクリーナ129から送給されてくる空気の流量が制御される。この例では各気筒のスロットルバルブ軸が同軸に配置され、このスロットルバルブ軸を機械式又は電気もしくは電磁式に駆動するバルブ駆動機構を有する。
【0027】
一方、各スロットルボディにはスロットルバルブの下流側に燃料噴射用のインジェクタが配置され、これらのインジェクタに対して燃料ポンプによって燃料タンク内の燃料が供給される。この場合、各インジェクタはその上側にて車幅方向に横架されたデリバリパイプと接続され、燃料ポンプに接続されたデリバリパイプから燃料が配給されるようになっている。各インジェクタは上述の制御系の制御により所定タイミングでスロットルボディ内の吸気流路に燃料を噴射し、これにより各気筒のシリンダ124に対して所定空燃比の混合気が供給される。
【0028】
次に、排気系において各気筒ともシリンダヘッド125の前側にて排気口(エキゾーストポート)が開口し、この排気口に排気管(エキゾーストパイプ)が接続される。各気筒の排気管は排気口から一旦下方へ延出して、クランクケース123の下側で合流して一体化する。排気管は後方へ延出して、その後端にはマフラが取り付けられる。
【0029】
また、冷却系において、シリンダ124を含むシリンダブロックの周囲には冷却水が循環するように形成されたウォータジャケットが構成される。このウォータジャケットに送給される冷却水を冷却するラジエータ130を装備する。この例ではラジエータ130は後述のように正面視で概略横長の矩形(長方形)形状を呈し、図2に示されるようにステアリングヘッドパイプ101の下部付近からクランクケース123の前方付近まで、後方に適度に傾斜して延設配置される。エンジン121のシリンダブロックは車両正面視でラジエータ130によって略覆われる。なお、ラジエータ130は後述のように車体フレーム10等を利用して、それらの適所に支持される。
【0030】
更に、エンジンユニットの可動部に潤滑油を供給して、それらを潤滑するための潤滑系が構成される。この潤滑系には、なお同様に詳細図示を省略するが、クランクシャフト122やシリンダヘッド125内に構成される動弁装置、そしてそれらを連結するカムチェーン、トランスミッション等々が含まれる。本実施形態において潤滑系に対して、通常のオイルポンプを使用するが、このオイルポンプによりオイルパン127から吸い上げた潤滑油を潤滑系に送給する。オイルポンプにより潤滑系に供給される潤滑油を冷却するためのオイルクーラ131を有し、このオイルクーラ131は図2のようにラジエータ130の下方にて、複数のステー132,133によって支持される。なお、これらのステー132,133はクランクケース123側に結合されている。
【0031】
次に、本発明のフレーム構造を具体的に説明する。前述のように車体フレーム10は、ステアリングヘッドパイプ101から後方に向かって拡幅しながら延出する左右一対のメインフレーム11と、メインフレーム11に溶着され後方下方に向かって延びるピボットフレーム12で構成され、このうちメインフレーム11にはエンジン121を保持締結するための垂下部が設けられる。特に図3に示されるようにメインフレーム11の前部に車幅方向外側に膨出部13を設け、この膨出部13に後述する垂下部を設定可能にしたことを特徴とする。
【0032】
膨出部13は、図3のように一対のメインフレーム11の肩部付近で左右外側方へ延出する小翼型形状を呈し、前後方向に沿った縦断面形状として翼に近似した断面形状を有する。膨出部13とメインフレーム11は相互に滑らかな曲面で連続するように形成され、両者は一体成形される。なお、以下の説明においては適宜、図4図6を参照するが、図4は車体フレーム10の上面図、図5はその左側面図、図6はその正面図である。
【0033】
ここで、エンジン121を保持締結するための垂下部として、メインフレーム11においてその前部に設定される前垂下部14と、その中央部に設定される後垂下部15とを有する。これら前後2箇所の前垂下部14及び後垂下部15はメインフレーム11から下方へ延設され、図2のようにエンジン121を垂下支持、即ち懸架する。なお、図2に示される車両左側の場合と同様に車両右側においても前後2箇所の垂下部を有する。
【0034】
メインフレーム11の膨出部13は、前垂下部14と連接された位置に設けられる。本発明では特に前垂下部14は別体のエンジン懸架ブラケット16で構成され、このエンジン懸架ブラケット16が膨出部13に取り付けられる。前垂下部14、即ちエンジン懸架ブラケット16は図2のように車両側面視で概して上下方向に長い矩形状を呈し、その下端にエンジン121を懸架するための前下懸架部17を有する。また、後垂下部15は車両側面視で概略逆三角形状(あるいは所謂、逆さ富士の形態)を呈し、その下端にエンジン121を懸架するための前上懸架部18を有する。エンジン懸架ブラケット16の前下懸架部17は、前述のエンジン121を含むエンジンユニットのケーシングアセンブリの前下部(あるいはシリンダブロックの前側下部付近の左右端部でも可能である)に対してボルトを介して締着し、後垂下部15の前上懸架部18は、ケーシングアセンブリの前上部に対してボルトを介して締着し、それぞれエンジン121を懸架する。
【0035】
また、図2等に示されるようにピボットフレーム12の上部にエンジン121を懸架するための後上懸架部19を有し、ピボットフレーム12の下部には後下懸架部20を有する。ピボットフレーム12の後上懸架部19はケーシングアセンブリの後上部に対してボルトを介して締着し、後下懸架部20は該ケーシングアセンブリの後下部に対してボルトを介して締着し、それぞれエンジン121を懸架する。このように本例ではエンジン121の左右それぞれにおいて4箇所のエンジンマウントが設定される。
【0036】
エンジン懸架ブラケット16は図3に示されるように、メインフレーム11の膨出部13の先端に一体的に設けたブラケット取付面21に、ボルト22による締結によって取り付けられる。なお、本例ではエンジン懸架ブラケット16を炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で製作することができる。この場合、エンジン懸架ブラケット16の上端部16aは、ブラケット取付面21と実質的に同形状の内側面を有すると共に、略前後方向に複数(本例では5個)のボルト挿通孔23が形成される。膨出部13にはボルト22が螺合するネジ穴(雌ネジ)24が形成されている。エンジン懸架ブラケット16の上端部16aを膨出部13に締着する際は、両者間の位置決めを行うためのノックピン25が打設され、これによりエンジン懸架ブラケット16を膨出部13、即ちメインフレーム11に対して位置精度よく取付固定することができる。
【0037】
上記のように取り付けられたエンジン懸架ブラケット16は図5等に示すように、上端部16a側が前方に偏倚するように適度に前傾姿勢で配置される。また、図4及び図6に示されるように膨出部13の外側に位置して、メインフレーム11の左右最大幅を形成する。このように取り付けられたエンジン懸架ブラケット16は図1に示されるように、ボディカウル117に形成された空気排出孔117aに沿うように対応配置され、自動二輪車100の外観意匠の一部を構成する。
【0038】
また、メインフレーム11の膨出部13に設けたブラケット取付面21は図7に示されるように、車両正面視で車体中心線Xに対して上拡がりとなっている。つまり左右のブラケット取付面21の延長線Yは、図7において逆ハの字形状をなるように形成される。なお、このように形成されたブラケット取付面21に対応して、左右のエンジン懸架ブラケット16の上端部16aの内側面も上拡がりとなるが、エンジン懸架ブラケット16本体自体は車体中心線Xに対して実質的に平行であり、即ち上下方向に沿って支持される。
【0039】
また、前垂下部14であるエンジン懸架ブラケット16の車両前方にラジエータ130が設置される。ラジエータ130は上下でメインフレーム11等に取り付けられるが、その具体的な取付構造において、先ず図3を参照してラジエータ130の上方取付部26がブラケット取付面21よりも上方で、その内側に膨出部13と一体的に形成される。左右の膨出部13における上方取付部26は、左側又は右側に取付端面を持つボス状に突出形成されており、例えば図8に示されるようにラジエータ130の左右上端部に付設したブラケット130a(図8では右側のもののみが図示されている)がボルト27によって上方取付部26に締着される。また、ラジエータ130の左右下端部には、図2に示されるようにブラケット130b(左側)が付設されており、このブラケット130bを介してオイルクーラ131の上端部適所に締着されるようになっている。
【0040】
上記のように上方取付部26等を介してメインフレーム11等に取り付けられたラジエータ130に対して、ブラケット取付面21は図8に示されるように、ラジエータ130の左右全幅と略同等幅の位置に配置される。つまり膨出部13の左右先端の位置をラジエータ130の全幅と略同一に設定している。
【0041】
更に、本発明のフレーム構造において、図9及び図10に示されるようにメインフレーム11はステアリングヘッドパイプ101の後方から閉断面構造(図10、閉断面11A)を有し、後垂下部15の範囲が車幅方向に開口を有する開断面構造(図10、開断面11B)となっている。ステアリングヘッドパイプ101から分岐するメインフレーム11の左右それぞれが、その閉断面構造を維持しつつ後方へ向けて適度に先細になりながら延設され、ピボットフレーム12に接合する。後垂下部15は閉断面11Aの外側面と面一化するかたちで、一枚板状に形成される。
【0042】
また、前垂下部14及び後垂下部15でそれぞれ締結されるエンジン懸架位置は、エンジン121のシリンダ軸線とクランク軸線に対して幅及び高さが略同等位置に対向して設定される。具体的には図2を参照して、前垂下部14であるエンジン懸架ブラケット16の前下懸架部17と後垂下部15の前上懸架部18は、クランクシャフト122からシリンダ軸線Zに沿って略同一の高さもしくは距離にあり、シリンダ軸線Zを挟んで略同一幅の位置に設定される。
【0043】
上記の場合、前垂下部14は、エンジン懸架ブラケット16を用いずに、メインフレーム11と一体構造で構成可能であり、その場合、軽合金ダイキャスト又は鋳造で形成可能である。
【0044】
本発明による自動二輪車のフレーム構造は上記のように構成されており、次に本発明における主要な作用効果等について説明する。エンジン121は、メインフレーム11側における前垂下部14及び後垂下部15を介して前下懸架部17及び前上懸架部18と、ピボットフレーム12側における後上懸架部19及び後下懸架部20とによる複数のエンジンマウントを介して懸架され、車体フレーム10の内側に極めて高い結合剛性で搭載支持される。本発明のフレーム構造では先ず、メインフレーム11から車幅方向外側に膨出部13を設け、この膨出部13にエンジン懸架ブラケット16の締付部及びラジエータ130の取付部を一体的に設けることができるため、これにより部品点数削減、軽量化及びコスト低減等を図ることができる。
【0045】
また、後垂下部15に加えて、車体フレーム10の前部に前垂下部14、即ちエンジン懸架ブラケット16を追加することにより、車体フレーム10全体としての剛性バランスを確保する際の設計自由度が拡大する。車体フレーム10の前側にエンジン懸架ブラケット16を追加したことで、車体の特に縦剛性及び捩り剛性値を確保しながら、横剛性値を適正化して車体フレーム10の軽量化を図ることができる。
【0046】
また、エンジン懸架ブラケット16を炭素繊維強化プラスチック製とすることで、横方向の荷重に対してフレキシブルに変形することにより、車体フレーム10の横剛性の低減(適正化)に寄与する。
このエンジン懸架ブラケット16はボディカウル117まわりにおいてカウリングの一部を兼ねた意匠面となっており、特徴のあるデザインとなっている。つまりエンジン懸架ブラケット16は単に剛性部材として機能するだけでなく、車両の外観意匠を構成する上で極めて優れた機能を発揮する。
更に、エンジン懸架ブラケット16はボルト22で締着される着脱構造となっていて、仮に車両の転倒時等により損傷した場合でも、ボルト22を外すことでエンジン懸架ブラケット16のみの交換で対応できる。つまり車体フレーム10本体側の交換は不要であり、交換費用等に関わるユーザ負担が少なくなる。
【0047】
また、エンジン懸架ブラケット16を取り付けるためのブラケット取付面21は、上拡がりに傾斜して形成され(図7)、締結用のボルト22にかかるせん断荷重を分担することができる。これによりボルト22の本数を削減することができると共に、そのサイズを小さくすることができるため、コストダウン及び軽量化を図ることができる。
【0048】
また、エンジン懸架ブラケット16の車両前方に配置されたラジエータ130は図8に示されるように、車両前面視においてエンジン懸架ブラケット16と、車体フレーム10の前部に設けた膨出部13とにより囲まれている。
ラジエータ130の左右がエンジン懸架ブラケット16により、その上面が小翼型形状の膨出部13により囲まれることで、車両走行時に受ける走行風がラジエータ130を通過する際、その通過風に対する整流効果が向上し、熱風の排出効率が向上する。これによりラジエータ130による冷却水の冷却効果を高めることができる。
【0049】
また、車体フレーム10における膨出部13の先端であるブラケット取付面21の位置をラジエータ130の全幅と略同一とし、エンジン懸架ブラケット16本体自体は車体中心線X(図7)に対して平行にすることで、ラジエータ130の通過風が左右のエンジン懸架ブラケット16を抵抗なく通過できる構造を実現する。
【0050】
この場合、エンジン懸架ブラケット16を車体中心線Xと略平行で直線的に配置することで、縦荷重及び捩り荷重がエンジン懸架ブラケット16の軸力方向に働くため、耐力が向上する。また、車体フレーム10の縦剛性及び捩り剛性を確保しつつ、車体フレーム10の軽量化と、エンジン懸架ブラケット16の薄肉化(特に車体全幅方向を短縮する点)や軽量化、更にはコスト低減を図ることができる。また、エンジン懸架ブラケット16を有することで、車体フレーム10の横剛性(変形量)が低減できるので、車体フレーム10の横剛性値を効果的に調整できるため、深いコーナリング時等における操縦性及び安定性が向上し、高い走行安全性を保証することができる。
【0051】
また、ラジエータ130の上方取付部26がブラケット取付面21よりも上方で、その内側に膨出部13と一体的に形成されることで、エンジン懸架ブラケット16はラジエータ130を取り外すことなく着脱できる。このようにエンジン懸架ブラケット16を単独で取外し可能とし、これによりメンテナンス性の向上を図ることができる。
【0052】
また、車体フレーム10のメインフレーム11において、ステアリングヘッドパイプ101の後方から閉断面構造とし、後垂下部15の範囲を開断面構造とし、これにより必要な剛性強度を確保しながら車体フレーム10の軽量化とコスト低減を実現することができる。この場合、実質的に横剛性値の軽減を図ることができる。
【0053】
更に、前垂下部14及び後垂下部15のエンジン懸架位置は、エンジン121のシリンダ軸線とクランク軸線に対して幅及び高さが略同等位置に対向して設定され、極めてバランスよく効率的にエンジン懸架位置を設定した構造となっている。
この場合、エンジン121と車体フレーム10を架設する位置をクランクケース123の最前位置に設けることで、エンジン懸架ブラケット16を剛性値のバランス調整の部材として効果的に使用することができる。
【0054】
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
車体フレーム10として典型的なツインスパーフレームの例で説明したが、所謂ダイヤモンドフレームの一部やボックスフレームの場合でも本発明を適用可能である。また、ボルト22の本数等は必要に応じて適宜増減することができる。
【符号の説明】
【0055】
10 車体フレーム、11 メインフレーム、12 ピボットフレーム、13 膨出部、14 前垂下部、15 後垂下部、16 エンジン懸架ブラケット、17 前下懸架部、18 前上懸架部、19 後上懸架部、20 後下懸架部、21 ブラケット取付面、22 ボルト、23 ボルト挿通孔、24 ネジ穴、25 ノックピン、26 上方取付部、27 ボルト、100 自動二輪車、101 ステアリングヘッドパイプ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10