(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記バックアップテーブルに格納されていない機器識別情報を有するクライアント装置から機器識別情報が通知された場合に、前記バックアップテーブルから削除した機器識別情報を有していたクライアント装置のバックアップデータと、新たに通知された機器識別情報と、を対応付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
はじめに
図1を参照して通信制御システム1の構成を説明する。通信制御システム1は、通信機器として機能するホストコンピュータ10a〜10dと、通信制御装置として機能する管理サーバ20とを備える。
【0015】
ホストコンピュータ10a〜10dのそれぞれは、ネットワークNを介して接続された管理サーバ20と相互に通信を行う。ネットワークNは、例えばイーサネット(登録商標)とTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)とを組み合わせたLAN(Local Area Network)から構成される。なお、ネットワークNは有線または無線の何れによって構成されても良い。以下、ホストコンピュータ10a〜10dのそれぞれを区別しない場合には、ホストコンピュータ10a〜10dを単にホストコンピュータ10と表す。
【0016】
ホストコンピュータ10は、それぞれ着脱式の補助記憶媒体であるリムーバブルメディアRMを装着するためのメモリインタフェース装置を備える。ホストコンピュータ10は、メモリインタフェース装置に装着されたリムーバブルメディアRMに、所定のタイミングで書き込み対象データをリムーバブルメディアRMに記憶する。書き込み対象データとは、例えばホストコンピュータ10の運用状況を表すデータ(運用データ)である。具体的には、ログデータ、ソフトウェアデータ、コンフィグデータ、アカウントデータ、ダンプデータ等である。
【0017】
ホストコンピュータ10は、管理サーバ20からの要求に従って(要求があったタイミングで)、リムーバブルメディアRMに記憶されている送信対象データを管理サーバ20に送信する。管理サーバ20は、ホストコンピュータ10から送信されたデータを受信し、受信したデータをホストコンピュータ10のバックアップデータとして記憶する。
【0018】
このように通信制御システム1は、リムーバブルメディアRMおよび管理サーバ20の両方によって、ホストコンピュータ10に記憶されたデータをバックアップする。なお、バックアップ方式は、完全バックアップ、増分バックアップ、差分バックアップ、ミラーリングバックアップの何れを採用しても良い。
【0019】
次に、
図2を参照して、ホストコンピュータ10の構成を説明する。ホストコンピュータ10は、制御部11、記憶部12、読出・書込部13、操作部14、表示部15、通信部16を備える。
【0020】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、CPUのメインメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)、タイマ等を備える。制御部11は、命令やデータを転送するための伝送経路であるシステムバスを介してホストコンピュータ10の各部と接続され、ホストコンピュータ10全体を制御する。なお、制御部11は、一部にASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用回路を備えてもよい。
【0021】
また、制御部11は、ホストコンピュータ10の電源がオンになったときに記憶部12に記憶された制御プログラム12aを読み出して実行する。これにより、制御部11は、書き込み部11a、送信部11b、受取部11c、復旧部11dとして機能し、各部11a〜11dは、後述の各種処理を行う。また、各部11a〜11dは、ホストコンピュータ10の電源がオフになるか、ユーザの操作に従って強制的に中断されるまで、各種処理を行う。
【0022】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)等、ホストコンピュータ10から容易に着脱できない内蔵型の補助記憶装置から構成される。記憶部12は、制御部11が各種処理を行うために使用する各種プログラム、データ、および制御部11が各種処理を行うことにより生成または取得する各種データを記憶する。制御部11が各種処理を行うために使用する各種プログラムには、OS(Operating System)や各種アプリケーションプログラム等が含まれる。また、記憶部12には、例えばログデータ、ソフトウェアデータ、コンフィグデータ、アカウントデータ、ダンプデータ等の運用情報を表す運用データが記憶される。制御部11は、ユーザが操作部14を介して行う操作や後述する管理サーバ20からの命令を受けて、各運用データを更新する。
【0023】
また、記憶部12は、制御プログラム12a、書き込み条件テーブル12b、送信条件テーブル12cを記憶する。
【0024】
書き込み条件テーブル12bは、
図3に示すように、リムーバブルメディアRMに運用データを書き込むための書き込み条件を格納するオブジェクトである。書き込み条件テーブル12bには、書き込み対象データ、収集コマンド、時期、収集先等が予め設定されている。書き込み対象データは、例えばログデータ、ソフトウェアデータ、コンフィグデータ、アカウントデータ、ダンプデータ等のホストコンピュータ10の運用状況を表す運用データである。収集コマンドは、書き込み対象データを収集することを制御部11に対して命令するためのコマンドである。時期は、書き込み対象データをリムーバブルメディアRMに書き込むタイミングを表す。また、収集先は、収集コマンドによって収集する書き込み対象データが記憶されている場所を表す。制御部11は、この書き込み条件テーブル12bに設定されている書き込み条件に従って収集した書き込み対象データをリムーバブルメディアRMに書き込む。
【0025】
図3の例では、制御部11がログデータをリムーバブルメディアRMに書き込む頻度は、他の書き込み対象データよりも高く設定されている。また、制御部11がコンフィグデータやアカウントデータをリムーバブルメディアRMに書き込む時期は、それぞれのデータが記憶部12において変更されたときのタイミングに設定されている。
【0026】
また、制御部11がダンプデータをリムーバブルメディアRMに書き込む時期は、管理サーバ20に運用データを送信するタイミング(管理サーバ20から運用データの送信が要求されたとき)に設定され、収集先はリムーバブルメディアRMに設定されている。つまり、ダンプデータは、管理サーバ20から運用データの送信が要求されたときに収集されるデータであり、リムーバブルメディアRMに記憶されている運用データの内容をそのまま書き出したデータである。
【0027】
その他、書き込み条件テーブル12bには、ソフトウェアデータのバージョン情報を収集することや、ホストコンピュータ10において所定量を超えるログデータが出力された場合にリムーバブルメディアRMへのログデータの書き込みの頻度を上げる(時期を変更する)こと等を設定するための項目が備えられても良い。
【0028】
送信条件テーブル12cは、
図4に示すように、管理サーバ20に運用データを送信するための送信条件を格納するオブジェクトである。送信条件テーブル12cには、送信対象データ、時期、取得先等が予め設定されている。送信対象データは、管理サーバ20に送信される運用データである。時期は、送信対象データを送信するタイミングを表す。また、取得先は、送信対象データの取得場所を表す。制御部11は、この送信条件テーブル12cに従って、所定の時期に(所定のタイミングで)、取得先から送信対象データを取得し、取得した送信対象データを管理サーバ20に送信する。
【0029】
図4の例では、制御部11が管理サーバ20にダンプデータを送信する時期は、管理サーバ20から運用データの送信が要求されたときのタイミングに設定されている。また、ダンプデータの取得先はリムーバブルメディアRMに設定されている。つまり、制御部11は、管理サーバ20から運用データの送信が要求されたときに、書き込み条件テーブル12bに従って生成されたダンプデータをリムーバブルメディアRMから取得し、取得したダンプデータを運用データとして管理サーバ20に送信する。以上の処理により、ホストコンピュータ10は、リムーバブルメディアRMに既に記憶されたデータから送信対象データを生成し送信することができる。すなわち、ホストコンピュータ10は、管理サーバ20に運用データを送信する際に、記憶部12に記憶された各種データから運用データを収集するための処理を行う必要がないため、ホストコンピュータ10が行う処理の負荷が軽減される。なお、制御部11は、記憶部12に記憶された各種データをバックアップデータとしてそのまま管理サーバ20に送信してもよい。
【0030】
図2に示す読出・書込部13は、外部メモリインタフェース装置から構成される。読出・書込部13には、リムーバブルメディアRMが装着される。読出・書込部13は、制御部11の制御のもと、リムーバブルメディアRMにデータ(例えば運用データ)を書き込みおよび読み出しを行う。
【0031】
操作部14は、マウスやキーボード等の入力インタフェース装置から構成される。操作部14は、制御部11の制御のもと、ユーザからの操作を受け付け、受け付けた操作に対応する信号を制御部11に供給する。
【0032】
表示部15は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置から構成される。表示部15は、制御部11から供給される画像データに基づいて画像データの示す画像を画面に表示する。
【0033】
なお、操作部14と表示部15とは、操作部14と操作部15が一体となったいわゆるタッチパネルディスプレイから構成されてもよい。この場合、タッチパネルディスプレイに備えられる入力インタフェース装置と表示装置とが一体となった形態で構成され、ユーザがタッチパネルディスプレイを押下した位置に対応する操作信号が制御部11に供給される。
【0034】
通信部16は、NIC(Network Interface Card)等の通信インタフェース装置から構成される。通信部16は、制御部11の制御のもと、ネットワークNを介して管理サーバ20と通信を行う。
【0035】
次に、
図5を参照して、管理サーバ20の構成を説明する。管理サーバ20は、制御部21、記憶部22、読出・書込部23、通信部24を備える。
【0036】
制御部21は、CPU、CPUのメインメモリとして機能するRAM、タイマ等を備える。制御部21は、命令やデータを転送するための伝送経路であるシステムバスを介して管理サーバ20の各部と接続され、管理サーバ20全体を制御する。なお、制御部21は、一部にASIC等の専用回路を備えても良い。
【0037】
また、制御部21は、管理サーバ20の電源がオンになったときに記憶部22に記憶された制御プログラム22aを読み出して実行する。これにより、制御部21は、データ受信部21a、データ更新部21b、特定部21c、データ提供部21d、データ記憶部21eとして機能し、各部21a〜21eは、後述の各種処理を行う。また、各部21a〜21eは、管理サーバ20の電源がオフになるか、ユーザの操作に従って強制的に中断されるまで、各種処理を行う。
【0038】
記憶部22は、HDD、ROM等、管理サーバ20に内蔵される補助記憶装置から構成される。記憶部22は、制御部21が各種処理を行うために使用する各種プログラム、データ、および制御部21が各種処理を行うことにより生成または取得する各種データを記憶する。制御部21が各種処理を行うために使用する各種プログラムには、OSや各種アプリケーションプログラム等が含まれる。
【0039】
また、記憶部22は、制御プログラム22a、バックアップテーブル22bを記憶する。
【0040】
図6Aの例では、バックアップテーブル22bは、ネットワークNを介して接続される全てのホストコンピュータ10の機器識別情報ID_a〜ID_dと、それぞれのホストコンピュータ10のバックアップデータ1〜4とを格納するためのオブジェクトである。機器識別情報は、MACアドレス(Media Access Control address)等のホストコンピュータ10を一意に識別するための情報である。バックアップデータは、ホストコンピュータ10から受信した運用データ(例えばダンプデータ)である。バックアップデータは、制御部21により、所定のバックアップ方式に従って逐次更新される。
【0041】
また、バックアップテーブル22bは、ネットワークNに接続されたホストコンピュータ10の増減によって更新される。例えば
図7に示すように、ホストコンピュータ10cが故障等の原因によってネットワークNから外された場合には、制御部21は、バックアップテーブル22bからホストコンピュータ10cの機器識別情報である機器識別情報ID_cを削除する。また、ホストコンピュータ10が新たにネットワークNに接続された場合(ここではホストコンピュータ10eとする)、制御部21は、そのホストコンピュータ10eの機器識別情報ID_eをバックアップテーブル22bに追加する。また、
図6Bに示すように、制御部21は、ホストコンピュータ10eとホストコンピュータ10cのバックアップデータとを対応付ける。
【0042】
図5に示す読出・書込部23は、外部メモリインタフェース装置から構成される。読出・書込部23には、リムーバブルメディアRMが装着される。読出・書込部23は、制御部21の制御のもと、リムーバブルメディアRMにデータ(例えば運用データ)を書き込みおよび読み出しを行う。
【0043】
通信部24は、NIC等の通信インタフェース装置から構成される。通信部24は、制御部21の制御のもと、ネットワークNを介してホストコンピュータ10と通信を行う。
【0044】
以上のように構成された通信制御システム1では、バックアップ処理と復旧(リストア)処理とが行われる。バックアップ処理は、ホストコンピュータ10の記憶部12に記憶された運用データをリムーバブルメディアRMおよび管理サーバ20に記憶する処理である。復旧処理は、管理サーバ20に記憶されたバックアップデータをホストコンピュータ10に復旧する処理である。
【0045】
次に、
図8を参照して、通信制御システム1におけるバックアップ処理の流れを説明する。
【0046】
管理サーバ20のデータ受信部21aは、管理サーバ20の起動後、運用データを取得する所定の時期(タイミング)が到来したかどうかを判別する処理を繰り返す(ステップS21)。データ受信部21aは、運用データを取得する所定の時期が到来したと判別した場合(ステップS21;YES)、バックアップテーブル22bに記憶された機器識別情報がそれぞれ示すホストコンピュータ10に運用データの送信を要求する(ステップS22)。
【0047】
具体的には、この要求を行うためデータ受信部21aは、バックアップテーブル22bに格納されたそれぞれの機器識別情報(MACアドレス等)を送信先に指定した運用データ送信要求パケットを生成する。データ受信部21aは、例えばSNMP(Simple Network Management Protocol)に従って運用データ送信要求パケットを生成する。データ受信部21aは、生成した運用データ送信要求パケットを通信部24を介して送信する。その後、データ受信部21aは、要求先のそれぞれのホストコンピュータ10から応答を待機する。なお、データ受信部21aは、運用データを取得する時期が到来するまでの間は待機状態となる(ステップS21;NO)。
【0048】
一方、ホストコンピュータ10の書き込み部11aは、書き込み条件テーブル12bの中に、書き込みの時期が到来した書き込み対象データがあるか否かを判別する(ステップS11)。書き込み部11aは、書き込みの時期が到来した書き込み対象データがあると判別すると(ステップS11;YES)、リムーバブルメディアRMに書き込み対象データを書き込む(ステップS12)。具体的には、書き込み部11aは、書き込み対象データであるログデータ、ソフトウェアデータ、コンフィグデータ、アカウントデータ、ダンプデータを、それぞれの書き込みの時期が到来したときに、それぞれのデータの収集コマンドを収集先に送信し、それぞれのデータの収集先から収集し、リムーバブルメディアRMに書き込む。
【0049】
ステップS11において、書き込み部11aが書き込みの時期が到来していないと判別した場合(ステップS11;NO)、または、書き込み部11aが運用データをリムーバブルメディアRMに書き込んだ後(ステップS12の後)、送信部11bは、管理サーバ20が運用データの送信を要求したか否かを判別する(ステップS13)。
【0050】
送信部11bが、管理サーバ20が運用データの送信を要求していないと判別した場合は(ステップS13;NO)、ホストコンピュータ10の処理はステップS11に戻る。つまり、管理サーバ20が運用データの送信を要求するまでの間は、書き込み条件テーブル12bに設定されている書き込みの時期に従って、書き込み部11aが書き込み対象データをリムーバブルメディアRMに書き込む処理が繰り返される。
【0051】
送信部11bは、管理サーバ20が運用データの送信を要求したと判別すると(ステップS13;YES)、運用データを管理サーバ20に送信する処理を行う(ステップS14)。ここで管理サーバ20が運用データの送信を要求したときのタイミングは、書き込み条件テーブル12bにおいてはダンプデータの書き込みを行う時期に設定されている。また、このタイミングは、送信条件テーブル12cにおいては送信部11bがダンプデータを管理サーバ20に送信する時期に設定されている。
【0052】
以上をまとめると、このとき書き込み部11aは、書き込み条件テーブル12bに設定されている書き込み条件に従って、リムーバブルメディアRMに記憶された運用データを基にダンプデータを生成し、このダンプデータをリムーバブルメディアRMに書き込む。また、送信部11bは、送信条件テーブル12cに設定されている送信条件に従って、リムーバブルメディアRMに書き込まれたダンプデータを管理サーバ20に送信する。具体的には、送信部11bは、このダンプデータを含む応答パケットをSNMPによって生成し、生成した応答パケットを通信部16を介して管理サーバ20に送信する。その後、ホストコンピュータ10の処理はステップS11に戻る。
【0053】
以上のようにして、ホストコンピュータ10は、電源がオフになるか、ユーザの操作に従って強制的に中断されるまでステップS11〜ステップS14を繰り返す。
【0054】
一方、管理サーバ20のデータ受信部21aは、ホストコンピュータ10に運用データの送信を要求してから一定時間が経過したか否かを判別し(ステップS23)、一定時間が経過していない場合には(ステップS23;NO)、要求先のホストコンピュータ10から運用データを受信したか否かを判別する(ステップS24)。
【0055】
データ受信部21aが運用データをホストコンピュータ10から受信したと判別した場合(ステップS24;YES)、データ更新部21bは、運用データを送信したホストコンピュータ10を特定する(ステップS25)。具体的には、データ受信部21aは、ホストコンピュータ10が送信した応答パケットに含まれる送信元の機器識別情報(MACアドレス等)と一致する機器識別情報を持つエントリをバックアップテーブル22bから抽出する。そして、データ受信部21aは、そのエントリの示すホストコンピュータ10が運用データを送信したホストコンピュータ10であると特定する。
【0056】
データ更新部21bは、バックアップテーブル22bに格納されているバックアップデータを、ホストコンピュータ10から受信した運用データによって更新する(ステップS26)。
【0057】
その後、データ更新部21bは、バックアップテーブル22bに格納された機器識別情報を持つ全てのホストコンピュータ10のバックアップデータが更新されたか否かを判別する(ステップS27)。データ更新部21bが更新されていないバックアップデータがあると判別した場合は(ステップS27;NO)、管理サーバ20の処理はステップS23に戻る。つまり、データ受信部21aが運用データの送信をそれぞれのホストコンピュータ10に要求してから一定時間が経過するまでの間は、データ更新部21bは、バックアップテーブル22bに格納されたバックアップデータを、それぞれのホストコンピュータ10から送信される運用データによって更新する。
【0058】
また、データ受信部21aが、ホストコンピュータ10に運用データの送信を要求してから一定時間が経過したと判別した場合(ステップS23;YES)、特定部21cは、運用データを送信しなかったホストコンピュータ10を特定する。データ更新部21bは、特定部21cによって特定されたホストコンピュータ10の機器識別情報を、バックアップテーブル22bから削除する(ステップS28)。具体的には、
図7に示したように故障等の原因によってネットワークNから外されたホストコンピュータ10cは、管理サーバ20から要求される運用データを送信できない。この場合、ホストコンピュータ10cの機器識別情報である機器識別情報ID_cは、バックアップテーブル22bから削除される。なお、バックアップテーブル22bから削除された機器識別情報ID_cが示すホストコンピュータ10cのバックアップデータ3は、バックアップテーブル22bに保持される。その後、管理サーバ20の処理はステップS21に戻る。
【0059】
以上のようにして、管理サーバ20は、電源がオフになるか、管理サーバ20の管理者の操作に従って強制的に中断されるまでステップS21〜ステップS28を繰り返す。
【0060】
次に、
図9を参照して、通信制御システム1における復旧処理の流れを説明する。ここでは
図7に示すように、通信制御システム1において新規に追加されるホストコンピュータ10eが、通信制御システム1から外されたホストコンピュータ10cのバックアップデータ3を管理サーバ20から受け取り、バックアップデータの復旧を行う例について説明する。
【0061】
通信制御システム1に新規に追加されるホストコンピュータ10eの受取部11cは、ホストコンピュータ10eがネットワークNに接続したか否かを判別する(ステップS31)。受取部11cは、ホストコンピュータ10eがネットワークNに接続したと判別するまでは待機状態となり(ステップS31;NO)、ホストコンピュータ10eがネットワークNに接続したと判別した場合には(ステップS31;YES)、送信部11bは自己の機器識別情報ID_eを管理サーバ20に通知する(ステップS32)。具体的には、
図7に示したホストコンピュータ10eは、自己の「機器識別情報ID_e」を含む機器通知パケットを生成し、生成した機器通知パケットを通信部16を介して管理サーバ20に送信する。
【0062】
一方、管理サーバ20のデータ更新部21bは、ホストコンピュータ10が機器識別情報を通知したか否かを判別し(ステップS41)、ホストコンピュータ10が機器識別情報を通知したと判別するまで監視状態となる(ステップS41;NO)。
【0063】
データ更新部21bは、ホストコンピュータ10が機器識別情報を通知したと判別すると(ステップS41;YES)、通知された機器識別情報がバックアップテーブル22bに格納されているか否かを判別する(ステップS42)。データ更新部21bは、通知された機器識別情報がバックアップテーブル22bに格納されていないと判別すると(ステップS42;NO)、通知された機器識別情報をバックアップテーブル22bに追加する。(ステップS43)。具体的には、ホストコンピュータ10eが管理サーバ20に「機器識別情報ID_e」を通知した場合、
図6Aに示したバックアップテーブル22bには「機器識別情報ID_e」がないので、データ更新部21bは、バックアップテーブル22bに「機器識別情報ID_e」を追加する。一方、データ更新部21bは、通知された機器識別情報が既にバックアップテーブル22bに格納されていると判別すると(ステップS42;YES)、管理サーバ20の処理はステップS41に戻る。
【0064】
データ更新部21bは、バックアップテーブル22bから削除された機器識別情報があるか否かを判別する(ステップS44)。具体的には、上述したように
図7に示したホストコンピュータ10cの「機器識別情報ID_c」は、バックアップテーブル22bから削除されている。この場合、データ更新部21bは、バックアップテーブル22bから削除された機器識別情報があると判別し(ステップS44;YES)、バックアップテーブル22bから削除された機器識別情報(ここでは「機器識別情報ID_c」)を有していたホストコンピュータ10のバックアップデータ(ここでは「バックアップデータ3」)を、バックアップテーブル22bに新たに追加された機器識別情報(ここでは「機器識別情報ID_e」)を有するホストコンピュータ10のバックアップデータとして、バックアップテーブル22bに格納する(ステップS45)。
【0065】
一方、データ更新部21bが、バックアップテーブル22bから削除された機器識別情報がないと判別した場合は(ステップS44;NO)、管理サーバ20の処理はステップS41に戻る。つまり、この場合は、新たにネットワークNに接続したホストコンピュータ10の機器識別情報(「機器識別情報ID_e」)がバックアップテーブル22bに追加されるのみであり、ホストコンピュータ10eにおいてバックアップデータの復旧は行われない。
【0066】
データ提供部21dは、ステップS45でデータ更新部21bがバックアップテーブル22bに記憶したバックアップデータを、新たにネットワークNに接続したホストコンピュータ10に提供する(ステップS46)。具体的には、「機器識別情報ID_e」を送信先に含み、ホストコンピュータ10cのバックアップデータである「バックアップデータ3」を含む提供パケットを生成し、生成した提供パケットを通信部24を介してホストコンピュータ10eに提供する。なお、提供パケットに含まれるバックアップデータは復旧に必要なデータのみが抽出されたものでも良い。例えば、ホストコンピュータ10cの「バックアップデータ3」からソフトウェアデータ、コンフィグデータ、アカウントデータのみを抽出し、ログデータやダンプデータを含まないバックアップデータを提供パケットに含ませても良い。
【0067】
また、データ記憶部21eは、読出・書込部23に接続したリムーバブルメディアRMに、ステップS46でデータ提供部21dが生成したバックアップデータを記憶する(ステップS47)。データ記憶部21eは、この処理を自動的に行っても良いし、ネットワークNに新たに接続されたホストコンピュータ10を使用するユーザの操作や管理サーバ20の管理者の操作に従って行うようにしても良い。管理サーバ20の処理はステップS47の処理の後、ステップS41に戻る。
【0068】
また、データ記憶部21eは、復旧する対象であるホストコンピュータ10の機器識別情報をバックアップデータに付加することにより、この機器識別情報を有しないホストコンピュータ10がリムーバブルメディアRMに記憶されたバックアップデータを読み出せないように制限をかけても良い。例えば、データ記憶部21eは、
図7に示したホストコンピュータ10eおよびホストコンピュータ10cの機器識別情報をそのバックアップデータに付加する。これによりリムーバブルメディアRMに記憶されたバックアップデータを読み出せるのは、ホストコンピュータ10eおよびホストコンピュータ10cのみであり、ホストコンピュータ10a、ホストコンピュータ10b、ホストコンピュータ10dは、リムーバブルメディアRMに記憶されたバックアップデータを読み出すことができない。これにより、通信制御システム1はバックアップデータの不正利用を防止できる。
【0069】
さらに、データ記憶部21eは、リムーバブルメディアRMがホストコンピュータ10に装着された際にバックアップデータを自動的に復旧させるために、リストアフラグを当該バックアップデータに付加し、リストアフラグを真の状態にした当該バックアップデータをリムーバブルメディアRMに記憶する。これにより、当該リムーバブルメディアRMがホストコンピュータ10において接続されたとき、ユーザの操作を要することなく、当該ホストコンピュータ10においてリムーバブルメディアRMに記憶されたバックアップデータが自動的に復旧される。バックアップデータが記憶されたリムーバブルメディアRMは、管理サーバ20の管理者によって、ホストコンピュータ10eまたはホストコンピュータ10cの利用者に渡される。
【0070】
以上のようにして、管理サーバ20は、電源がオフになるか、管理サーバ20の管理者の操作に従って強制的に中断されるまでステップS41〜ステップS47の復旧処理を繰り返す。
【0071】
一方、ホストコンピュータ10(ここではホストコンピュータ10e)の受取部11cは、ステップS32で自己の機器識別情報を管理サーバ20に通知した後、管理サーバ20からバックアップデータを受け取ったか否かを判別する(ステップS33)。受取部11cは、管理サーバ20からバックアップデータを受け取っていないと判別すると(ステップS33;NO)、リムーバブルメディアRMが読出・書込部13に接続しているか否かを判別する(ステップS34)。受取部11cは、リムーバブルメディアRMが読出・書込部13に接続していないと判別すると(ステップS34;NO)、ステップS33に戻る。つまり、ホストコンピュータ10の受取部11cは、管理サーバ20からネットワークNを経由してバックアップデータを受け取るか、管理サーバ20の管理者によって渡されたリムーバブルメディアRMが読出・書込部13に接続するまで監視状態となる。
【0072】
受取部11cが通信部16を介して管理サーバ20からバックアップデータを受け取ったと判別した場合(ステップS33;YES)、復旧部11dは、管理サーバ20から受け取ったバックアップデータを自動的に復旧する(ステップS36)。
【0073】
また、受取部11cは、リムーバブルメディアRMが読出・書込部13cに接続したと判別すると(ステップS34;YES)、リムーバブルメディアRMからバックアップデータを読み出し、バックアップデータにリストアフラグが付加されており真の状態であるか否かを判別する(ステップS35)。また、このとき、受取部11cは、バックアップデータに自己の機器識別情報が付加されているか否かについても判別する。
【0074】
受取部11cが、バックアップデータのリストアフラグが付加され、真の状態であると判別した場合(ステップS35;YES)、復旧部11dは、バックアップデータを自動的に復旧する(ステップS36)。なお、復旧部11dは、通信部16を介して受け取ったバックアップデータを既に復旧していた場合には、この処理を行わなくても良い。また、復旧部11dは、バックアップデータに自己の機器識別情報が付加されていないと判別した場合や、リストアフラグが偽の状態であると判別した場合にはバックアップデータを復旧しない。この場合にはステップS33に戻る。
【0075】
以上のようにして、ネットワークNに新たに接続されたホストコンピュータ10は、管理サーバ20に記憶されたバックアップデータを復旧する。ホストコンピュータ10は、その後は
図8に示したバックアップ処理を行い、接続されたリムーバブルメディアRMに運用データを書き込む。
【0076】
以上説明した通信制御システム1によれば、ネットワークNを介してホストコンピュータ10と接続する管理サーバ20の他、ホストコンピュータ10に直接接続するリムーバブルメディアRMで、ホストコンピュータ10に記憶されたデータのバックアップをとることができる。したがって、通信制御システム1は、管理サーバ20とホストコンピュータ10との間で行われる通信に異常が発生した場合でも、リムーバブルメディアRMを用いて確実にデータのバックアップをとることができる。
【0077】
また、ホストコンピュータ10に記憶されたデータは、所定の書き込み条件および送信条件に従って、それぞれ管理サーバ20およびリムーバブルメディアRMに自動的にバックアップをとることができる。この書き込み条件および送信条件は、上述したように書き込み条件テーブル12bおよび送信条件テーブル12cで設定されても良いし、記憶部12に記憶されたプログラムや、制御部11が備えるタイマからのタイマ割込によって周期的に書き込みおよび送信するように設定されても良い。これにより、ユーザは、煩雑な操作を要することなく、効率的にバックアップデータを管理することができる。
【0078】
また、ホストコンピュータ10は、送信対象データを、リムーバブルメディアRMに記憶されたデータから生成することにより、データを記憶部12から収集する処理を行わなくて良い。これにより、管理サーバ20にデータを送信するときのホストコンピュータ10の処理の負荷が軽減され、送信対象データを管理サーバ20に効率よく送信できる。なお、ホストコンピュータ10は、送信条件テーブル12cに設定される送信条件に従って、記憶部12からバックアップ対象であるデータを収集し、収集したデータを管理サーバ20に送信しても良い。
【0079】
また、ホストコンピュータ10は、送信条件テーブル12cに設定されている送信条件に従って、管理サーバ20から要求があったとき以外のタイミングで、記憶部12またはリムーバブルメディアRMに記憶されたデータを管理サーバ20に送信しても良い。
【0080】
管理サーバ20がリムーバブルメディアRMにバックアップデータを書き込むタイミングは、記憶部22に記憶されたプログラムや、制御部21が備えるタイマからのタイマ割込によって周期的に書き込みおよび送信するように設定されても良い。
【0081】
また、管理サーバ20は、ネットワークNに新たに接続するホストコンピュータ10と、ネットワークNから外されたホストコンピュータ10とがそれぞれ複数あった場合、ネットワークNから外されたホストコンピュータ10のバックアップデータを、一つのリムーバブルメディアRMに記憶しても良い。
【0082】
具体的には、この場合、管理サーバ20のデータ記憶部21eは、ネットワークNに新たに接続するそれぞれのホストコンピュータ10について、ホストコンピュータ10の機器識別情報とバックアップデータとパスワードとを対応付けて、一つのリムーバブルメディアRMに記憶する。ネットワークNに新たに接続するそれぞれのホストコンピュータ10では、リムーバブルメディアRMに記憶されたパスワードと、ユーザが入力するパスワード(所定の文字列)とが一致した場合のみ、バックアップデータの復旧を行う。これにより、一つのリムーバブルメディアRMを用いて複数のホストコンピュータ10でバックアップデータの復旧を行う場合に、復旧するバックアップデータの取り違えを防ぐことができる。
【0083】
また、管理サーバ20のデータ記憶部21eは、複数のバックアップデータのそれぞれを、復旧するホストコンピュータ10のそれぞれの機器識別情報に対応付け、機器識別情報毎に固有の暗号鍵を用いて暗号化して、一つのリムーバブルメディアRMに記憶しても良い。この場合、このリムーバブルメディアRMを接続されたホストコンピュータ10では、自己の機器識別情報と同一の機器識別情報に対応付けられているバックアップデータを、自己の暗号鍵で復号化して自己の記憶部12に復旧する。このため、復旧するバックアップデータの取り違えを防ぐことができる。
【0084】
なお、通信制御システム1で使用するリムーバブルメディアRMは、一つだけ用意されても良いし、バックアップデータの復旧を行うホストコンピュータ10の台数に相当する数だけ用意されても良い。また、リムーバブルメディアRMは、その容量に応じて複数用意し、書き込み対象データを複数のリムーバブルメディアRMに分けてバックアップしても良い。
【0085】
また、ネットワークNから外されたホストコンピュータ10に記憶されたデータをリムーバブルメディアRMに記憶し、そのリムーバブルメディアRMを新たにネットワークNに接続するホストコンピュータ10に接続することによりバックアップデータを復旧しても良い。
【0086】
また、ホストコンピュータ10が故障等の原因で使用できなくなった場合、そのホストコンピュータ10から管理サーバ20に最後にデータが送信されてから、ホストコンピュータ10が使用できなくなるまでの間のデータは、管理サーバ20でバックアップをとることができない。よって、使用できなくなったホストコンピュータ10に記憶されたデータをリムーバブルメディアRMに記憶し、そのリムーバブルメディアRMを管理サーバ20に提供することによって、管理サーバ20に記憶されたバックアップデータを補完しても良い。
【0087】
また、管理サーバ20は、ホストコンピュータ10にバックアップデータを提供する前に、提供先のホストコンピュータ10にバックアップデータを提供するか否かを問い合わせ、提供先のホストコンピュータ10からの応答に従って、バックアップデータを提供しても良い。
【0088】
なお、通信制御システム1に備えられる、ホストコンピュータ10および管理サーバ20の台数は、それぞれ限定されるものではない。よって、通信制御システム1は管理サーバ20を複数備えても良く、複数の管理サーバ20でホストコンピュータ10に記憶されたデータのバックアップをとっても良い。
【0089】
バックアップ対象は、ログデータ、ソフトウェアデータ、コンフィグデータ、アカウントデータ、ダンプデータ等の運用データの他、文書データ、表計算データ、画像データ等、各種ファイルデータとしても良い。
【0090】
なお、上記実施形態で説明したホストコンピュータ10および管理サーバ20の各機能を実現させるためのプログラムは、それぞれ既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等を制御するCPUが実行できるように提供されても良い。このようなプログラムの提供方法は任意である。例えば、プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカード等のコンピュータが読み取ることが可能な記憶媒体に格納されたものが提供されても良い。また、プログラムはインターネットなどの通信媒体を介して提供されても良い。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信しても良い。また、他のアプリケーションプログラムと同様に、OSの制御下でこのプログラムを実行することにより、上記の処理を実行できるように構成しても良い。
【0091】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0092】
(付記1)
複数のクライアント装置と、各前記クライアント装置にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備えた情報処理システムであって、
各前記クライアント装置は、
バックアップデータを着脱式記憶媒体に書き込むタイミングを該バックアップデータの種類毎に設定する書き込み条件設定部と、前記バックアップデータを前記サーバ装置に送信するタイミングを該バックアップデータの種類毎に設定する送信条件設定部と、を備える設定部と、
前記書き込み条件設定部が設定したタイミングで、前記バックアップデータを前記着脱式記憶媒体に書き込む第1の書き込み手段と、
前記送信条件設定部が設定したタイミングで、前記バックアップデータを前記サーバ装置に送信する第1の送信手段と、を備え、
前記サーバ装置は、
各前記クライアント装置から送信された前記バックアップデータを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段が受信した前記バックアップデータを、該バックアップデータの送信元のクライアント装置の機器識別情報に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶したバックアップデータのうちの特定のクライアント装置のバックアップデータを、装着された着脱式記憶媒体に書き込む第2の書き込み手段と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【0093】
(付記2)
各前記クライアント装置の前記第1の送信手段は、装着されている前記着脱式記憶媒体に記憶されているバックアップデータを読み出して前記サーバ装置に送信する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理システム。
【0094】
(付記3)
前記サーバ装置の前記記憶手段は、各クライアント装置の機器識別情報と各該クライアント装置のバックアップデータとを対応付けて格納するバックアップテーブルを記憶し、
前記サーバ装置は、前記バックアップテーブルに格納された機器識別情報を有する各前記クライアント装置に応答を要求し、要求先の各該クライアント装置からの応答の有無に従って前記ネットワークに接続されていないクライアント装置を特定する特定手段をさらに備え、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記特定手段が前記ネットワークに接続されていないと特定したクライアント装置の機器識別情報を前記バックアップテーブルから削除する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の情報処理システム。
【0095】
(付記4)
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記バックアップテーブルに格納されていない機器識別情報を有するクライアント装置から機器識別情報が通知された場合に、前記バックアップテーブルから削除した機器識別情報を有していたクライアント装置のバックアップデータと、新たに通知された機器識別情報と、を対応付ける、
ことを特徴とする付記3に記載の情報処理システム。
【0096】
(付記5)
前記サーバ装置は、
前記新たに通知された機器識別情報に対応付けられた前記バックアップデータを、該新たに通知された機器識別情報を有するクライアント装置に前記ネットワークを介して送信する第2の送信手段を備え、
各前記クライアント装置は、
前記第2の送信手段が送信した前記バックアップデータを受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段が受信した前記バックアップデータを、自己の記憶手段にリストアする手段と、を備える、
ことを特徴とする付記4に記載の情報処理システム。
【0097】
(付記6)
前記サーバ装置の第2の書き込み手段は、前記新たに通知された機器識別情報に対応付けられた前記バックアップデータを、自己に装着された着脱式記憶媒体に書き込み、
各前記クライアント装置は、
自己に装着された着脱式記憶媒体に記憶されているバックアップデータを、自己の記憶手段にリストアする手段を備える、
ことを特徴とする付記4に記載の情報処理システム。
【0098】
(付記7)
前記サーバ装置の前記第2の書き込み手段は、複数の前記機器識別情報と対応する複数の前記バックアップデータを前記着脱式記憶媒体に書き込み、
各前記クライアント装置は、
自己に装着された着脱式記憶媒体に記憶されている複数のバックアップデータのうちから自己の機器識別情報と同一の機器識別情報に対応付けされているバックアップデータを、自己の記憶手段にリストアする手段を備える、
ことを特徴とする付記4に記載の情報処理システム。
【0099】
(付記8)
前記サーバ装置の前記第2の書き込み手段は、複数の前記バックアップデータを、機器識別情報毎に固有の暗号鍵を用いて暗号化して前記着脱式記憶媒体に書き込み、
各前記クライアント装置の前記リストアする手段は、自己に装着された着脱式記憶媒体に記憶されている複数のバックアップデータのうちから自己の機器識別情報と同一の機器識別情報に対応付けされているバックアップデータを、自己の暗号鍵で復号化して、自己の記憶手段にリストアする、
ことを特徴とする付記7に記載の情報処理システム。
【0100】
(付記9)
複数のクライアント装置と、各前記クライアント装置にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備えた情報処理システム用のクライアント装置であって、
バックアップデータを着脱式記憶媒体に書き込むタイミングを該バックアップデータの種類毎に設定する書き込み条件設定部と、前記バックアップデータを前記サーバ装置に送信するタイミングを該バックアップデータの種類毎に設定する送信条件設定部と、を備える設定部と、
前記書き込み条件設定部が設定したタイミングで、前記バックアップデータを前記着脱式記憶媒体に書き込む第1の書き込み手段と、
前記送信条件設定部が設定したタイミングで、前記バックアップデータを前記サーバ装置に送信する第1の送信手段と、
を備えることを特徴とするクライアント装置。
【0101】
(付記10)
複数のクライアント装置と、各前記クライアント装置にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備えた情報処理システム用のサーバ装置であって、
各前記クライアント装置から送信されたバックアップデータを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段が受信した前記バックアップデータを、該バックアップデータの送信元のクライアント装置の機器識別情報に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶したバックアップデータのうちの特定のクライアント装置のバックアップデータを、装着された着脱式記憶媒体に書き込む第2の書き込み手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【0102】
(付記11)
複数のクライアント装置と、各前記クライアント装置にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備えた情報処理システム用のクライアント装置を、
バックアップデータを着脱式記憶媒体に書き込むタイミングを該バックアップデータの種類毎に設定する書き込み条件設定部と、前記バックアップデータを前記サーバ装置に送信するタイミングを該バックアップデータの種類毎に設定する送信条件設定部と、を備える設定部、
前記書き込み条件設定部が設定したタイミングで、前記バックアップデータを前記着脱式記憶媒体に書き込む第1の書き込み手段、
前記送信条件設定部が設定したタイミングで、前記バックアップデータを前記サーバ装置に送信する第1の送信手段、
として機能させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0103】
(付記12)
複数のクライアント装置と、各前記クライアント装置にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備えた情報処理システム用のサーバ装置を、
各前記クライアント装置から送信されたバックアップデータを受信する第1の受信手段、
前記第1の受信手段が受信した前記バックアップデータを、該バックアップデータの送信元のクライアント装置の機器識別情報に対応付けて記憶する記憶手段、
前記記憶手段が記憶したバックアップデータのうちの特定のクライアント装置のバックアップデータを、装着された着脱式記憶媒体に書き込む第2の書き込み手段、
として機能させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0104】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【0105】
本発明は、2013年3月29日に出願された日本国特許出願2013−073802号に基づく。本明細書中に日本国特許出願2013−073802号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。