【文献】
Samsung,Initial analysis on RAN3 input for SDDTE solutions,3GPP TSG-RAN WG3 Meeting #80 R3-131036,2013年 5月11日,pp.1-6
【文献】
Research In Motion UK Limited,Modifications to the small data transmission over NAS solution,3GPP SA WG2 Meeting #96 S2-131080,2013年 4月 2日,pp.1-5
【文献】
NEC,Updates to Small Data connection release in clause 5.1.1.3.1 (solution 1),3GPP SA WG2 Meeting #97 S2-131735,2013年 5月21日,pp.1-7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
3GPP標準の最新動向は、EPC (Evolved Packet Core)ネットワーク及びE-UTRAN (Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)のLong Term Evolution (LTE)として言及される。3GPP標準の下、NodeB(又はLTEのeNB)は、通信装置がコアネットワークと接続し、他の通信装置又は遠隔サーバと通信する際の基地局である。簡単にするために、本出願は、任意のそのような基地局に言及するために、基地局(base station)という用語を用いるだろう。コアネットワークでは、ホーム加入者サーバ(home subscriber server (HSS))エンティティは、各通信デバイスについて加入した/利用可能なサービスに関連する情報を保持する。通信デバイスのモビリティ(mobility)(すなわち、様々な無線アクセスネットワーク経由のコアネットワークへのアクセス)は、いわゆるモビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity (MME))により管理される。MMEは、非アクセス階層(non-access stratum (NAS))プロトコルメッセージを用いて通信デバイスと通信する。
【0003】
通信デバイスは、例えば、携帯電話機(mobile telephones)、スマートフォン、ユーザ装置(user equipment (UE))、PDA(personal digital assistants)、ラップトップ/タブレットコンピュータ、ウェブブラウザ、電子書籍(e-book)リーダ等のような移動通信デバイスであるとよい。そのような移動(又は、通常、固定でも)デバイスは、一般的にユーザにより操作される。しかしながら、3GPP標準は、例えば、様々な測定装置(measuring equipment)、テレメトリ機器(telemetry equipment)、監視システム、追跡及びトレースデバイス(tracking and tracing devices)、車載安全システム(in-vehicle safety systems)、車両のメンテナンスシステム(vehicle maintenance systems)、道路センサ、デジタル看板(digital billboards)、POS(point of sale)端末、遠隔制御システム等の、自動化装置(automated equipment)を一般的に備えるネットワークに機械式通信(Machine-Type Communications)(MTC)デバイス(時には、マシン・ツー・マシン(Machine-to-Machine (M2M))通信デバイスとも呼ばれる)が接続することを可能にする。あるMTCデバイスは、非定常装置(例えば、乗り物)に組み込まれ、又は、監視/追跡される動物又は人間に取り付けられるが、MTCデバイスは、例えば、自動販売機、道端センサ、POS端末のような(一般的な)定常装置の一部として実装され得る。
【0004】
簡単にするために、本出願は、本明細書内でMTCデバイスを参照するが、記載される技術は、そのような通信デバイスが人間の入力又はメモリに格納されたソフトウェア命令により制御されるかどうかに関係なく、データを送信/受信するために通信ネットワークと接続できる、(モバイル、及び/又は、一般的に固定の)任意の通信デバイスに実装され得ることは言うまでもない。特に、「MTCデバイス」という用語は、例えば、MTCアプリケーションを実行する携帯電話機/ユーザ装置(UE)のようなMTC機能を実装する任意の通信デバイスを包含することを表す。
【0005】
お互いに通信可能とするために、無線リソース制御(Radio Resource Control (RRC))接続は、MTCデバイスと無線アクセスネットワーク(radio access network (RAN))、すなわち、現在、MTCデバイスにサービスを提供するRANの基地局との間で確立される必要がある。通常の状況下で、特定のMTCデバイスのためのRRC接続は、MTCデバイスの不活動性(inactivity)に起因するRAN/基地局により大抵、解放(release)される。あるケースでは、既存のRRC接続は、通信失敗、認証エラー、等に起因して解放され得る。RRC接続は、コアネットワークエンティティ(例えば、MME)、及び/又は、MTCデバイスそれ自身(例えば、スイッチが切られる場合)からの要求時に解放され得る。
【0006】
基地局が不活動な通信デバイスに対するRRC接続を解放する場合に、通信デバイスの不活動性は、いわゆる“ユーザ不活動性(user inactivity)”タイマの満了時にサービス提供する基地局により決定される。ユーザ不活動性タイマの満了時に、基地局は、3GPP TS23.401標準仕様書のセクション5.3.5により詳細に記述される、いわゆるUE文脈解放処理(UE context release procedure)を用いるRRC接続の解放についてコアネットワークへ通知もする。
【0007】
ユーザ不活動性タイマの使用及び長さが実装依存であるため、これらの詳細は上記仕様書に提供されない。しかしながら、MTCデバイスの不活動性のためのRRC接続の解放は、典型的には、次のように実行される。基地局は、基地局とMTCデバイスの間のRRC接続の存在の間、(RRC接続あたり)ユーザ不活動性タイマを実行する。MTCデバイスがデータを送信又は受信する度に、基地局は、MTCデイバスに関連付けられたユーザ不活動性タイマ(すなわち、MTCデバイスにより使用されるRRC接続)を再開始する。ユーザ不活動性タイマが満了する(すなわち、所定の値に達する、又は、当該所定の値からカウントダウンされて、ゼロに達する)場合、基地局は、上述したRRC接続解放処理(RRC connection release procedure)を開始する。
【0008】
MTCデバイス(MTC devices)は、遠隔「マシン(machine)」(例えば、サーバ)又はユーザへデータを送信、又は、これらからデータを受信する度に、ネットワークに接続する。MTCデバイスは、携帯電話機又はユーザ装置(UE)の同様の製品に最適化された通信プロトコル及び標準を使用する。しかしながら、MTCデバイスは、一旦、配備されると、典型的には人間の監視を必要とせずに動作し、内部メモリに格納されたソフトウェア命令に従う。MTCデバイスは、長時間、定常、及び/又は、不活動のままである。MTCデバイスをサポートする特定のネットワーク要求は、その内容が本明細書中に参考として援用される、3GPP TS 22.368標準で扱われていた。
【0009】
TS 22.368のセクション7.2.5に従い、MTCデバイスは、(一般的に、データの1K(1024)オクテットの順で)少量のデータの送信、及び/又は、受信するための、いわゆる「小データ伝送(small data transmissions)」機能から利益を受け得る。この特徴を実装するために、システムは、MTCデバイスがデータを送信する前のネットワークに帰属するか否かにかかわらず、例えば、シグナリングオーバーヘッド、ネットワークリソース及びリソースの再割り当てに関する遅延における最少限の影響を有する少量のデータの伝送をサポートする。ネットワークは、例えば、課金又は統計上の目的で、契約あたりの小データ伝送の数をカウントする。これは、バルク基礎におけるネットワーク通信事業者(network operator)間の小データ伝送の課金又は精算を可能にする。
【0010】
より最近では、(スマートフォンからのキープアライブ(keep-alive)メッセージを含む)小データ伝送の最適化は、その内容が本明細書中に参考として援用される、3GPP TR23.887のセクション5.1の下で公開された、MTCe-SDDTE (Small Data transmission and Device Triggering Enhancements)作業項目の一部として3GPPにより検討されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
重要な論点の一つは、MTCデバイスによる(キープアライブメッセージを含む)小データ伝送の効率である。携帯発信(mobile originated)小データ伝送の場合、(例えば、不活動性タイマが基地局により実行される)RRC接続解放処理を開始する基地局を使用する代わりに、MMEがRRC接続解放を制御できることが示唆されている。
【0012】
TR23.887のセクション5.1.1.3.1.1によれば、「MMEは、全てのUEにサービス要求処理(Service Request procedure)を動作させることを開始するか否か、又は、RRC接続を即時に解放するか否か、又は、任意の時間、待機するか否か、を判定するために加入者の知識を使用する(例えば、ダウンリンクIPパケットがS−GWにダウンリンクデータ通知のMMEへの送信をさせるか否かを見せること)」。このMME中心のアプローチは、携帯発信(mobile originated (MO))小データ伝送の場合に適用され得る。本明細書で使用される「サービス要求(Service Request)」処理という用語は、例えば、MTCデバイスによるキープアライブメッセージ、及び/又は、小データ伝送の交換を含む。
【0013】
しかしながら、MME及び/又はHSSに格納された加入者情報からすでに利用可能である「加入者の知識(knowledge of the subscriber)」は、MMEが特定のMTCデバイスに対するRRC接続が解放され得るか否かを決定するには必ずしも十分とは限らない。例えば、この提案アプローチは、(すなわち、MTCデバイスが送信/受信するデータを未だに有するにもかかわらず)MMEによりRRC接続の早期解放につながり、そして、MTCデバイスと基地局の間で中断されたRRC接続を再確立するために、それらの間で追加的なシグナリングメッセージを順に生成する。あるケースでは、MMEは、MTCデバイスがもはやこのRRC接続を要求しない(例えば、もはやデータを
送信又は受信しない)としても、利用可能な情報に基づいて、特定のRRC接続を解放しないことを決定する。このケースでは、基地局においてユーザ不活動性タイマの満了まで(又は、基地局がRRC接続を解放するためにMMEに依存する場合よりさらに長く)RRC接続は維持され得る。これは、ネットワークリソースの浪費も大きい。
【0014】
携帯受信(mobile terminated (MT))小データ伝送の場合、MTCデバイスがそのサービス提供する基地局にRRC接続を解放することを要求できることがTR23.887に示唆されている。MTケースでは、MTCデバイスは、通常、確認応答(acknowledgement)としてMMEへ、インターネットプロトコル(Internet Protocol (IP))パケットを送信する。IPパケットは、基地局へ送信されるアップリング情報転送メッセージ(uplink information transfer message)に含まれるNASシグナリングを用いて、暗号化された情報要素(information element (IE))内で送信される。基地局は、MMEへNASシグナリングを転送する。IPパケットの受信時に、MMEは、IEを復号し、MTCデバイスにサービスを提供するエンティティへサービスを提供するゲートウェイ(すなわち、いわゆるサービス提供ゲートウェイ又はS−GW)における対応するベアラを終了することにより、コアネットワーク内の要求MTCデバイスの接続の終了(termination)も制御する。RRC接続を解放する基地局への要求は、MTCデバイスから基地局へ送信されるアップリンク情報転送メッセージ内で選択的(optional)IEとして追加され得る。
【0015】
しかしながら、MTCデバイスからそのサービス提供する基地局への選択的な解放指示(release indication)は、全ての可能なMTシナリオをカバーせず、携帯発信小データ伝送(MO small data transmissions)に対して提案されるMME中心制御に関連付けられた論点に取り組まない。
【0016】
従って、本発明の好適な実施形態は、1以上の上記必要性に取り組む又は少なくとも部分的に対応する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0017】
当業者にとって理解の効率性のため、本発明は、3GPPシステム(UMTS、LTE)との関連で詳細に説明されるが、本発明の原理は、通信デバイス又はユーザ装置(UE)が無線アクセス技術を用いてコアネットワークへアクセスする他のシステムに適用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
一態様において、本発明は、無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に使用するために、ネットワークエンティティへ情報を提供するための通信デバイスを提供し、前記通信デバイスは、データを送信又は受信するために通信システムの基地局を介して前記無線ベアラを確立する確立する手段と、前記確立された無線ベアラを用いてデータを送信又は受信する手段と、それに応じて、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に、前記ネットワークエンティティにより、使用するために前記通信デバイスにより送信又は受信されるための追加のデータについての見込みを示す情報を、前記ネットワークエンティティへ提供する手段と、を備える。
【0019】
前記通信デバイスにより送信又は受信されるための追加のデータについての見込みを示す前記情報は、任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否かを示す。
【0020】
前記通信デバイスにより送信又は受信されるための追加のデータについての見込みを示す前記情報は、ユーザプレーン接続が前記追加のデータを送信又は受信できることを前記通信デバイスへ要求されるか否かを示す。
【0021】
一態様において、本発明は、無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に使用するために、ネットワークエンティティへ情報を提供するための通信デバイスを提供し、前記通信デバイスは、データを送信又は受信するために通信システムの基地局を介して前記無線ベアラを確立する確立する手段と、前記確立された無線ベアラを用いてデータを送信又は受信する手段と、1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスへ要求されるか否かの少なくとも1つを判定する手段と、それに応じて、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に、前記ネットワークエンティティにより、使用するために前記判定の結果を識別する情報を、前記ネットワークエンティティへ提供する手段と、を備える。
【0022】
前記データを送信又は受信する手段は、制御プレーンメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信するとよい。この場合、前記データを送信又は受信する手段は、無線リソース制御(RRC)メッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信するとよい。例えば、前記データを送信又は受信する手段は、アップリンク情報転送メッセージ(uplink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを送信し、又は、ダウンリンク情報転送メッセージ(downlink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを受信するとよい。前記データを送信又は受信する手段は、RRC接続設定完了メッセージ(RRC connection setup complete message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信してもよい。
【0023】
前記情報提供手段は、前記無線ベアラを確立するための処理の一部として前記判定の結果を識別する前記情報を前記ネットワークエンティティへ提供するとよい。
【0024】
前記判定する手段は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないと判定し、その場合、前記判定の結果を識別する前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す情報(indication)を含むとよい。
【0025】
前記判定する手段は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあると判定し、その場合、前記判定の結果を識別する前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあることを示す情報(indication)を含むとよい。この場合、前記追加のデータは、前記通信デバイスにより受信されたデータに応答して送信されるデータを含むとよい。前記追加のデータは、前記通信デバイスに対するユーザプレーン接続の確立を要求するデータも含むとよい。
【0026】
前記提供する手段は、少なくとも1つのRRCメッセージを前記基地局へ送信することにより、前記判定の結果を識別する前記情報を、前記ネットワークエンティティへ提供するとよい。この場合、前記提供する手段は、RRC接続確立処理の一部として前記少なくとも1つのRRCメッセージを送信するとよい。前記提供する手段は、前記少なくとも1つのRRCメッセージ内の少なくとも1つの情報要素を用いて、前記判定の結果を識別する前記情報を提供するとよい。
【0027】
前記少なくとも1つのRRCメッセージは、少なくとも1つの非アクセス階層(non-access stratum (NAS))メッセージを含むとよい。この場合、前記提供する手段は、前記少なくとも1つのNASメッセージを用いて、前記判定の結果を識別する前記情報を提供するとよい。
【0028】
前記データを送信又は受信する手段は、前記ネットワークエンティティへ提供される前記判定の結果を識別する前記情報における前記少なくとも1つのRRCメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信するとよい。前記データパケットは、前記通信デバイスにおいて受信されるための応答を要求し、その場合、前記判定の結果を識別する前記情報は、前記応答の受信後に前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示すとよい。前記データパケットは、前記通信デバイスにより受信されるデータに応答して送信されるデータを含み、その場合、前記判定の結果を識別する前記情報は、前記通信デバイスが、前記データパケットの送信後に送信又は受信される追加のデータがないことを予想することを示すとよい。
【0029】
前記提供する手段は、前記判定の結果を識別する前記情報を前記基地局へ送信するとよい。前記提供する手段は、前記判定の結果を識別する前記情報をコアネットワークエンティティへ送信するとよい。前記提供する手段は、前記判定の結果を識別する前記情報を、前記コアネットワークエンティティを介して前記基地局へ送信するとよい。
【0030】
前記通信デバイスは、Long Term Evolution (LTE)標準に従って動作する機械式通信(machine-type communications)デバイス、携帯電話機(mobile telephones)、及び、ユーザ装置の少なくとも1つを備えるとよい。
【0031】
一態様では、本発明は、通信デバイスに関する無線ベアラを管理するための装置も提供し、前記装置は、無線ベアラを用いて前記通信デバイスとデータを通信する手段と、1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスにより要求されるか否かの少なくとも1つを前記通信デバイスのために示す情報を、前記通信デバイスから取得する手段と、前記取得された情報から、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する手段と、前記判定に依存して前記無線ベアラを維持する手段と、を備える。
【0032】
前記データを通信する手段は、制御プレーンメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信するとよい。この場合、前記データを通信する手段は、無線リソース制御(RRC)メッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信するとよい。例えば、前記データを通信する手段は、ダウンリンク情報転送メッセージ(downlink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを送信し、又は、アップリンク情報転送メッセージ(uplink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを受信するとよい。前記データを通信する手段は、RRC接続設定完了メッセージ(RRC connection setup complete message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを受信するとよい。
【0033】
前記情報を取得する手段は、前記無線ベアラを確立するための処理の一部として前記通信デバイスから前記情報を取得するとよい。
【0034】
前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す情報(indication)を含むとよい。前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあることを示す情報(indication)を含むとよい。この場合、前記追加のデータは、前記通信デバイスにより送信されたデータに応答して、前記通信デバイスにより受信されるデータを含むとよい。前記追加のデータは、前記通信デバイスに対するユーザプレーン接続の確立を要求するデータを含むとよい。
【0035】
前記取得する手段は、前記基地局において、少なくとも1つのRRCメッセージを受信することにより前記通信デバイスから前記情報を取得するとよい。この場合、前記取得する手段は、前記移動通信デバイスに対するRRC接続確立処理の一部として前記少なくとも1つのRRCメッセージを受信するとよい。例えば、前記取得する手段は、前記少なくとも1つのRRCメッセージ内の少なくとも1つの情報要素から前記情報を取得するとよい。
【0036】
前記少なくとも1つのRRCメッセージは、少なくとも1つの非アクセス階層(non-access stratum (NAS))メッセージを含むとよい。この場合、前記取得する手段は、前記少なくとも1つのNASメッセージから前記情報を取得するとよい。
【0037】
前記データ通信手段は、前記通信デバイスにより提供される前記情報における前記少なくとも1つのRRCメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを受信するとよい。前記データパケットは、前記通信デバイスにおいて受信されるための応答を要求し、その場合、前記取得された情報は、前記応答の受信後に前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示すとよい。前記データパケットは、前記通信デバイスにより直前に受信されるデータに応答して送信されるデータを含み、その場合、前記取得される情報は、前記応答の送信後に前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示すとよい。
【0038】
一つの可能性では、前記基地局は、前記取得する手段を備えるとよい。前記取得する手段は、前記取得された情報をコアネットワークエンティティへ提供するとよい。
【0039】
前記維持する手段は、1)前記情報が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあることを示す場合に、前記無線ベアラを維持し、及び、2)前記取得される情報が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないこと示す場合に、前記無線ベアラを解放するとよい。
【0040】
前記維持する手段は、前記取得される情報が、ユーザプレーン接続が前記通信デバイスにより要求されることを示す場合に、ユーザプレーン接続を確立するために前記通信デバイスを要求するとよい。
【0041】
前記維持する手段は、前記取得される情報が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す場合に、前記無線ベアラを解放するために前記通信デバイスを要求するとよい。
【0042】
前記装置は、Long Term Evolution (LTE)標準に従って動作する基地局及びモビリティ管理エンティティの少なくとも1つを備えるとよい。
【0043】
一態様では、本発明は、無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に使用するために、ネットワークエンティティへ情報を提供するための通信デバイスを提供し、前記通信デバイスは、プロセッサ及び送受信機を備え、前記プロセッサは、データを送信又は受信するために、通信システムの基地局を介して前記無線ベアラを確立し、前記送受信機は、前記確立された無線ベアラを用いてデータを送信又は受信する。前記プロセッサは、1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスへ要求されるか否かの少なくとも1つを判定し、それに応じて、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に、前記ネットワークエンティティにより、使用するために前記判定の結果を識別する情報を、前記ネットワークエンティティへ提供する。
【0044】
一態様では、本発明は、通信デバイスに関する無線ベアラを管理するための装置を提供し、前記装置は、プロセッサ及び送受信機を備える。前記送受信機は、無線ベアラを用いて前記通信デバイスとデータを通信する。前記プロセッサは、1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスにより要求されるか否かの少なくとも1つを前記通信デバイスのために示す情報を、前記通信デバイスから取得し、前記取得された情報から、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定し、前記判定に依存して前記無線ベアラを維持する。
【0045】
本発明は、対応する方法、及び、上記通信デバイス、上記基地局及び上記モビリティ管理エンティティを備える、システムを提供する。
【0046】
本発明の追加の態様は、プログラム可能な通信デバイスに、上述した通信デバイス、基地局又はモビリティ管理エンティティとして構成されるためのコンピュータに実装可能な命令を備えるコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータソフトウェア製品は、搬送波信号、又は、CD、DVD等の記録媒体で提供され得る。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、MTCデバイスによる小データ伝送の場合に接続解放の改良された管理を提供し、通信システムの全リソースのより最適な利用をもたらすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0049】
概説
図1は、MTCデバイス2、携帯電話機3及び他の通信デバイス(不図示)が、E-UTRA無線アクセス技術(radio access technology (RAT))を用いて、基地局5及びコアネットワーク7を介してお互いに、又は、MTCサービスプロバイダ(例えば、MTCサーバ)と通信と通信することができる通信ネットワーク1を概略的に示す。当業者には理解されるように、2つのMTCデバイス2、2つの携帯電話機3及び1つの基地局5が説明のために
図1に示され、システムは、実装される場合、一般的には、他の基地局及び携帯電話機を含む。
【0050】
基地局5は、S1インタフェースを介してコアネットワーク7と、及び、X2インタフェース(不図示)を介して他の基地局と、接続される。コアネットワーク7は、例えばインターネットのような他のネットワーク、及び/又は、コアネットワーク7の外側にホストされたサーバと接続するためのゲートウェイ8を含む。ゲートウェイ8の機能は、2つの論理的(及び/又は、物理的)エンティティの間で分割され得ることは言うまでもない。この場合、基地局5(従って、MTCデバイス2及び携帯電話機3)とコアネットワーク7とを接続するためのゲートウェイ機能は、いわゆるサービス提供ゲートウェイ(S−GW)エンティティにより実行されるのに対し、他の(外部の)ネットワークと接続するためのゲートウェイ機能は、いわゆるパケットデータネットワーク(packet data network (PDN))ゲートウェイ又は簡易なP−GW、エンティティにより実行される。
【0051】
モビリティ管理エンティティ(MME)9は、通信ネットワーク1の範囲内で移動通信デバイス(例えば、携帯電話機3及びMTCデバイス2)の位置の軌道(track)を保持する責任があるネットワークノードである。具体的には、MME9は、移動通信デバイスが、それらに対して到着する(声又はデータ)呼(incoming call)が存在する場合に通知されるように、及び、通信経路が特定の携帯通信デバイスに現在、サービス提供する基地局5を介して設定されるように、移動通信デバイスの直前に認識したセル(又は追跡エリア)の識別子を格納する。
【0052】
ホーム加入者サーバ(home subscriber server (HSS))10は、各通信デバイス(例えば、MTCデバイス2及び携帯電話機3)についての契約関連情報及び制御パラメータ仕様を格納する。また、HSS10は、機械式通信デバイス(例えば、MTCクライアントを実行している場合のMTCデバイス2及び/又は携帯電話機3)として構成される通信デバイスの一つを特定する情報を格納し、及び、必要とされる場合にこの情報を他のネットワークエンティティへ提供する。
【0053】
以上の通り、MTCデバイス2及び携帯電話機3は、基地局5(及びコアネットワーク7)を介して他のデバイスと通信可能にするために、基地局5とのRRC接続を確立する。MTCデバイス2は、他のデバイスとの通信が効果的に、かつ、最少限のネットワーク影響で実行されるように小データ伝送機能をサポートする。
【0054】
加えて、
図1に示されるMTCデバイス2は、MTCデバイス2を伴う任意の追加の予想通信(expected communications)を示すために、支援情報をMME9へ提供するように構成される。MME9は、特定のMTCデバイス2に対するRRC接続(及び、場合によりS1接続)を終了するか否かの判定において、各MTCデバイス2により提供される支援情報を有益に使用できる。
【0055】
具体的に、MTCデバイス2は、以下の型の支援情報の少なくとも1つを提供できる。
【0056】
1)追加のデータがMTC2により/において、送信/受信されないことが予想されることを示す情報
このケースでは、MME9は、即時に、RRC及び/又はS1接続の解放を有益に推進できる。
【0057】
2)MTCデバイス2が別のデバイス/サーバから応答データ(すなわち、確認応答(acknowledgment))を受信することを予想することを示す情報
このケースでは、MME9は、MTCデバイス2についてのRRC及びS1接続を維持し、応答データについて待機する。しかしながら、MME9は、例えば、上記項目1)で記載された情報(indication)を送信する必要があるMTCデバイス2なしに、応答データの受信後、MTCデバイス2に対するRRC及び/又はS1接続解放を有益に推進できる。しかしながら、応答データの受信後、MME9は、追加の支援情報を待機し、及び/又は、RRC及び/又はS1接続の解放を推進する前に、それが利用可能な他の情報を考慮する。
【0058】
3)ユーザプレーン確立が予想され/必要とされることを示す情報
この情報(indication)がMTCデバイス2により与えられる場合、MME9がMTCデバイス2についてRRC/S1接続を維持する。このケースでは、MME9は、既定のMTCデバイス2に対してユーザプレーンの確立の十分なサービス要求を有益に引き起こす(trigger)。このケースでは、MME9は、MTCデバイス2に対するRRC及び/又はS1接続の解放を推進する前に、追加の支援情報(例えば、上記項目i)又はii))を待機できる。
【0059】
有益に、MTCデバイス2からMME9への支援情報の提供は、NASシグナリングを用いて達成される。支援情報を運ぶNASシグナリングは、MTCデバイス2が携帯発信又は携帯受信の小データ伝送に伴われるか否かにかかわらず、MME9へ送信されるように、MTCデバイス2及び基地局5の間で交換される任意の適切なRRCメッセージに組み込まれる。
【0060】
具体的に、MTCデバイス2は、NASシグナリングメッセージ又はNASシグナリングメッセージを運ぶRRCメッセージ(又は、両方)に追加され得る、優先指示(preference indication)の形式で情報要素内の任意の支援情報(例えば、「解放優先指示(release preference indication)」IE)を含む。解放優先指示IEがRRCメッセージに含まれる(すなわち、基地局5が解放優先指示IEを読むこともできる)場合、基地局5は、解放優先指示に従って、MTCデバイス2に対するRRC/S1接続を解放するか否かを決定できる。
【0061】
いずれにせよ、MME9が支援情報を受信し、MTCデバイス2に対するRRC/S1接続の解放を推進することを決定する場合、それに応じて基地局5に通知し、適切なRRC/S1接続を解放することを開始する。
【0062】
(MTCデバイス2のために/により任意の予想通信を考慮する)MTCデバイス2の解放優先の規定は、MME9(又は、基地局5)における意思決定プロセスを改善できる。解放優先は、RRC/S1接続を制御するネットワークエンティティを利用可能にしない情報(予想通信)に基づくため、MTCデバイス2によりそのような支援情報の提供は、通信システム1のリソース全体のより最適な利用の結果となる。例えば、解放優先をMME9及び/又は基地局5へ提供するMTCデバイス2は、サービス提供する基地局5とRRC接続を維持するために、キープアライブメッセージを送信することを要求されない(又は、他の通信デバイスより少ないキープアライブメッセージを送信することを要求される)。
【0063】
MTCデバイス
図2は、
図1に示されるMTCデバイスの主要コンポーネントを示すブロック図である。示されているように、MTCデバイス2は、1以上のアンテナ33を経由して基地局5へ信号を送信し、基地局5からの信号を受信する送受信回路31を有する。MTCデバイス2は、携帯
電話機3の動作を制御するコントローラ37を有する。コントローラ37は、メモリ39に関連付けられ、送受信回路31と接続される。必ずしもその動作について要求されるわけではないが、MTCデバイス2は、当然、従来型の携帯電話機3(例えば、ユーザインタフェース35)の通常の機能の全てを有し、適宜、ハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアの任意の一つ又は任意の組合せにより提供され得る。ソフトウェアは、メモリ39にプレインストールされ、及び/又は、例えば、通信システム又はリムーバブルデータストレージデバイス(removable data storage device (RMD))からダウンロードされ得る。
【0064】
コントローラ37は、この例では、メモリ39に格納されたプログラム命令又はソフトウェア命令により、MTCデバイス2の全体の動作を制御する構成をとる。示されているように、これらのソフトウェア命令群は、特に、オペレーティングシステム41、通信制御モジュール43、MTCモジュール45、非アクセス階層(non-access stratum (NAS))モジュール47、及び、無線リソース制御モジュール49を含む。
【0065】
通信制御モジュール43は、MTCデバイス2と他の通信デバイス、例えば、他のMTCデバイス2、携帯電話機3、又は、基地局5の間の通信を制御する。
【0066】
MTCモジュール45は、モビリティ管理エンティティ(又は、別のネットワーク要素)を送信するために解放優先指示を生成する。具体的に、MTCモジュール45は、MTCデバイス2により任意の予想通信について、通信制御モジュール43からの情報を取得し、取得された情報に依存して解放優先指示を生成する。
【0067】
非アクセス階層モジュール47は、(送受信回路31を経由して)MME9とNASシグナリングメッセージを交換する。解放優先がNASメッセージに示されるべきである場合に、非アクセス階層モジュール47は、MME9へ送信するNASメッセージ内(例えば、情報要素内)の(MTCモジュール45から取得される)優先指示をも含む。
【0068】
無線リソース制御モジュール49は、(送受信回路31を経由して)基地局5とRRCシグナリングメッセージを交換する。非アクセス階層モジュール47によりそのように行うために要求される場合、無線リソース制御モジュール49は、基地局5へ送信するRRCメッセージ内で非アクセス階層モジュール47により生成される(NAS IEを含む)任意のNASメッセージを含む。解放優先はRRCメッセージに示されるべきである場合、無線リソース制御モジュール49は、基地局5へ送信するRRCメッセージ内の優先指示(例えば、RRCメッセージ内の情報要素内)を含む。
【0069】
基地局
図3は、
図1に示される基地局5の主要コンポーネントを示すブロック図である。示されているように、基地局5は、1以上のアンテナ53を経由して通信デバイスへ信号を送信し、通信デバイスからの信号を受信する送受信回路51、コアネットワーク7へ信号を送信し、コアネットワーク7から信号を受信するコアネットワークインタフェース55を有する。基地局5は、基地局5の動作を制御するコントローラ57を有する。コントローラ57は、メモリ59に関連付けられる。
【0070】
コントローラ57は、この例では、メモリ59に格納されたプログラム命令又はソフトウェア命令により、MTCデバイス2の全体の動作を制御する構成をとる。示されているように、これらのソフトウェアは、特に、オペレーティングシステム61、通信制御モジュール63、MTC支援モジュール65、S1モジュール67、及び、無線リソース制御モジュール69を含む。
【0071】
通信制御モジュール63は、基地局5と、MTCデバイス2、携帯電話機3及び基地局5と接続される他のネットワークエンティティとの間の通信を制御する。通信制御モジュール63は、例えば、MTCデバイス2及び/又は携帯電話機3の動作を管理する制御データを含むこの基地局5に関連付けられた通信デバイスへ送信されるべきダウンリンクユーザトラフィック及び制御データの分離フローも制御する。
【0072】
MTC支援モジュール65は、解放優先指示を含むMTCデバイス2から支援情報を受信し、操作する。指示は、(MTCデバイス2からRRCメッセージに含まれる場合)RRCモジュール69、又は、(例えば、NASシグナリングを用いる、MME9を介して送信される場合)S1モジュール67のいずれかを経由して受信され得る。
【0073】
S1モジュール67は、(送受信回路51を経由して)MME9とS1シグナリングメッセージを交換する。MME9がそれを行うためにS1モジュール67に要求する場合、MME9により要求されるようなMTCデバイス2に対するS1接続を解放することを開始する。
【0074】
無線リソース制御モジュール69は、(送受信回路51を経由して)MTCデバイス2とRRCシグナリングメッセージを交換する。RRCメッセージは任意のNASメッセージを含む場合、無線リソース制御モジュール69は、(任意のNAS IEを含む)NASメッセージを(S1モジュール67を経由して)MME9へ転送する。解放優先がその設定に応じてMTCデバイス2から受信したRRCメッセージに示される場合、無線リソース制御モジュール69は、受信した解放優先指示に従い、MTCデバイス2に対するRRC接続を解放することを開始するか、MME9への指示を転送するかのいずれかが可能である。MME9がそれを行うために無線リソース制御モジュール69に要求する場合、MME9により要求されるようなMTCデバイス2に対するRRC接続を解放することを開始する。
【0075】
モビリティ管理エンティティ
図4は、
図1に示されるモビリティ管理エンティティ9の主要コンポーネントを示すブロック図である。示されているように、基地局5は、ネットワークインタフェース75を経由して他の通信デバイス(例えば、MTCデバイス2/携帯電話機3/基地局5/ゲートウェイ8)へ信号を送信し、他の通信デバイスから信号を受信する送受信回路71を有する。モビリティ管理エンティティ9は、モビリティ管理エンティティ9の動作を制御するコントローラ77を有する。コントローラ77は、メモリ79に関連付けられる。
【0076】
コントローラ77は、この例では、メモリ79に格納されたプログラム命令又はソフトウェア命令により、モビリティ管理エンティティ9の全体の動作を制御する構成をとる。示されているように、これらのソフトウェアは、特に、オペレーティングシステム81、通信制御モジュール83、MTC支援モジュール85、非アクセス階層(non-access stratum (NAS))モジュール87、及び、RRC/S1制御モジュール89を含む。
【0077】
通信制御モジュール83は、モビリティ管理エンティティ9と、(すなわち、基地局5を介した)MTCデバイス2/携帯電話機3、及び、モビリティ管理エンティティ9と接続される他のネットワークエンティティとの間の通信を制御する。MTC支援モジュール85は、任意の解放優先指示を含む、MTCデバイス2に関連する支援情報を取得する。任意の取得優先指示に依存して、MTC支援モジュール85は、MTCデバイス2に対するRRC/S1接続を維持するか否かを決定する。MTC支援モジュール85は、RRC/S1接続を解放することを決定する場合、それに応じて、(RRC/S1制御モジュール89を経由して)基地局5へ通知する。
【0078】
非アクセス階層モジュール87は、(送受信回路71を経由して)MTCデバイス2とNASシグナリングメッセージを交換する。解放優先がNASメッセージを介して受信された場合、非アクセス階層モジュール87は、優先指示を送信するMTCデバイス2を識別し、受信した優先指示をMTC支援モジュール85へ提供する。
【0079】
RRC/S1制御モジュール89は、このMME9により管理されるMTCデバイス2(及び他の通信デバイス)についてRRC及び/又はS1接続を管理する。RRC/S1制御モジュール89は、MTC支援モジュール85により作成される決定に依存して、RRC/S1接続の解放も制御する。
【0080】
上記の説明で、MTCデバイス2、基地局5、及び、モビリティ管理エンティティ9は、多くの個別モジュール(例えば、通信制御モジュール及びMTCモジュール)を有するとして理解を容易にするために記載される。これらのモジュールは、あるアプリケーション、例えば、本発明を実施するために修正された既存のシステム、についてこの方法で提供され得るが、他のアプリケーションにおいて、例えば、最初から念頭において本発明の特徴を備えて設計されるシステムにおいて、これらのモジュールは、全体のオペレーティングシステム又はコードに内蔵され、これらのモジュールは、個別のエンティティとして認識できない。これらのモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれらの組合せでも実施され得る。
【0081】
動作
MTCデバイス2を備えるUEがMTCデバイス2に対する接続の解放を制御ために、支援情報をモビリティ管理エンティティ9へ提供する上述のシナリオについて、(
図5及び
図6を参照して)より詳細な説明を行う。
【0082】
図5は、(「UE」と表記される)MTCデバイス2による接続設定の間の支援情報の提供を説明する実施タイミング図である。この処理は、例えば、携帯発信(MO)小データ伝送シナリオの場合に、後に続いて起きうる。
【0083】
この例では、ステップS504に示すように、MTCデバイス2は、基地局5と通信可能にするために、基地局5とのランダムアクセス処理を最初に実行する。
【0084】
MTCデバイス2はランダムアクセス処理中に、一旦、通信リソースが供与されると、そのRRCモジュール49は、ステップS506において、MTCデバイス2に対する/を用いるRRC接続を確立することを基地局5に要求するメッセージを生成し、送信する。この「RRC接続要求」(RRC connection request)は、MTCデバイス2を識別する情報(例えば、そのS-Temporary Mobile Subscriber Identity (S-TMSI))、及び、MTCデバイス2が小データ伝送を送信/受信するという指示を含む。
【0085】
MTCデバイス2による要求が承諾され得る場合、(そのRRCモジュール69を用いる)基地局5は、ステップS508に示すように、「RRC接続設定」(RRC Connection Setup)メッセージを生成し、送信する。このメッセージを受信した後、MTCデバイス2は、この基地局5を介して他のデバイスとの通信を準備する。RRC接続は、この目的についてMTCデバイス2により要求されていたため、このシナリオは、携帯発信通信シナリオとしても呼ばれ得る。
【0086】
しかしながら、この点において、MME9、基地局5、及び/又は、任意の他のネットワークエンティティは、このMTCデバイス2により送信/受信されるためのデータの量に関する情報を有さない。
【0087】
それ故、MTCデバイス2は、先のステップで確立されていたRRC接続を管理するために、MME9及び/又は基地局5を支援する情報を提供する。この支援情報は、このMTCデバイス2による通信に関する(基地局5及びコアネットワーク7の間の)S1接続を管理するために、MME9及び/又は基地局5により使用され得る。
【0088】
MTCデバイス2により送信/受信されるデータ量に応じて、支援情報は、以下の方法の任意の1つ(又はそれ以上)に提供される。
【0089】
1)MTCデバイス2が、追加のデータが送信又は受信されないことを予想する場合(すなわち、そのデータ以外がこのメッセージに既に含まれたこと)、即時に(又は、いずれかの時点で)、MTCデバイス2に対するRRC及び/又はS1接続を解放するために、MME9(又は代わりに、基地局5)に対する優先を示す解放優先指示を提供できる。
【0090】
2)MTCデバイス2が別の通信デバイス又はMTCサーバから応答データ(例えば、確認応答)を受信することを予想する場合、RRC/S1接続を維持し続け、応答データが受信された後の接続のみを解放するために、MME9(又は代わりに、基地局5)に対する優先を示す解放優先指示を提供できる。
【0091】
3)MTCデバイス2がユーザプレーン接続の確立を予想し/要求する場合(すなわち、「小データ通信」データ以外のデータを送信/受信するために)、ユーザプレーン確立に対する完全なサービス要求を引き起こすために、MME9(又は代わりに、基地局5)に対する優先を示す解放優先指示
を提供できる。
【0092】
図5に示すように、MOシナリオの場合に、MTCデバイス2は解放優先を示す2つの主な選択肢を有する。
【0093】
「OPT A」と表記される第1の可能性では、ステップS510で、(RRCモジュール49を用いる)MTCデバイス2は、RRC接続が設定されていたことを示すメッセージ(例えば、「RRC接続設定完了(RRC Connection Setup Complete)」メッセージ)を生成し、基地局5へ送信する。RRCモジュール49は、NASモジュール47により生成されるNASメッセージをこのRRCメッセージ内に含める。とりわけ、このNASメッセージは、MTCデバイス2が別の通信デバイス(又はサーバ)へ送信する必要がある、MTCデバイス2の解放優先指示及び初期データパケット(「UDP/IPパケット」)を含める。
【0094】
ステップS512に示されるように、基地局5は、S510で受信したメッセージの内容をMME9へ転送する。これは、S1インタフェース上でいわゆる「初期UEメッセージ(Initial UE message)」を生成し、及び、送信することが、そのS1モジュール67により行われる。このS1メッセージは、RRC接続が設定されていたMTCデバイス2を(S−TMSIにより)識別し、MTCデバイス2の解放優先指示及び初期データパケットを運搬するNASメッセージも含める。
【0095】
MTCデバイス2がこの可能性に従う場合、その解放優先指示(例えば、NASメッセージに含まれる「解放優先指示」IE)をMME9又はMME9を介する基地局5へ提供する任意の適切なNAS情報要素を使用できる。
【0096】
「OPT B」と表記される第2の可能性では、ステップS520で、(RRCモジュール49を用いる)MTCデバイス2は、RRC接続が設定されていたことを示すRRCメッセージ(例えば、「RRC接続設定完了(RRC Connection Setup Complete)」メッセージ)を生成し、基地局5へ送信する。前の可能性にあるように、RRCモジュール49は、NASモジュール47により生成されるNASメッセージをこのRRCメッセージ内に含める(及びこのNASメッセージはMTCデバイス2の初期データパケットを含む)。しかしながら、NASメッセージ内の解放優先指示を含むよりむしろ、MTCデバイス2は、(RRCモジュール49により生成される)RRCメッセージ内の解放優先指示を含める。MTCデバイス2は、その解放優先指示(例えば、RRCメッセージに含まれる「解放優先指示」IE)を提供するために、任意の適切なRRC情報要素を使用できる。
【0097】
ステップS522に示されるように、基地局5は、S520で受信したメッセージの内容をMME9へ転送する。これは、S1インタフェース上のいわゆる「初期UEメッセージ(Initial UE message)」を生成及び送信する、そのS1モジュール67により行われる。このS1メッセージは、基地局5によりRRC接続が設定されていたMTCデバイス2を(S−TMSIにより)識別し、MTCデバイス2により初期データパケットを運搬するNASメッセージも含める。MME9がRRC情報要素を処理することができないため、基地局5は、S1メッセージ内の適切な情報要素にMTCデバイス2の解放優先指示を含める。
【0098】
第1又は第2の可能性が使用されるか否かに関係なく、(S512/S522における)初期UEメッセージを受信した時に、MME9は、MTCデバイス2がデータパケットを他の通信デバイス及び/又はサーバに対して送信/受信できるように、コアネットワーク7内でMTCデバイス2への接続を設定することを開始する。
【0099】
それ故、ステップS534では、MME9は、ユーザプレーンGPRSトンネリングプロトコル(GPRS Tunnelling Protocol (GTP-U))メッセージを生成し、MTCデバイス2にサービスを提供するゲートウェイ8へ送信する。このGTP−Uメッセージは、ユーザプレーンデータ、すなわち、(S536において)対象とされる受信者に対してゲートウェイ8により転送され、MTCデバイス2により送信される初期データパケット(「UDP/IPパケット」)も含める。
【0100】
ステップS540に一般に示されるように、初期データパケットが送信されていた後に、MME9又は基地局5は、受信された解放優先指示に従い、MTCデバイス2に対するRRC/S1接続を管理することを開始できる。
【0101】
受信した解放優先は、上記1)型のデータ送信を備え、MME9又は基地局5は、初期データパケットが受信者(又は、少なくともサービス提供ゲートウェイ8)、に対して首尾よく転送された直後、すなわち、ステップS534後の任意の時間に、RRC/S1接続の解放を開始できる。
【0102】
2)型の解放優先指示の場合、MME9又は基地局5は、初期データパケットに対する応答データ(例えば、確認応答パケット)がMTCデバイス2により受信された後に、RRC/S1接続の解放を開始できる。もちろん、応答データの受信まで、MTCデバイス2は、追加データパケットを送信し、それ故に、RRC/S1接続は、むしろ維持されるべきである。しかしながら、2)型の解放優先指示に従い、MTCデバイス2は、応答データの受信後、任意の追加のデータパケットを送信することを予想されず、それ故に、RRC/S1接続は、それに応じて解放され得る。
【0103】
最後に、解放優先が3)型のデータ送信を示した場合、MME9又は基地局5は、MTCデバイス2からの追加の指示及び/又は他の解放状態の完了(fulfilment)を少なくとも受信するまで、RRC/S1接続の解放を開始しない(例えば、基地局5におけるユーザ不活動性タイマの満了時に、RRC/S1接続を解放する別のネットワークエンティティからの要求を受信し、エラー指示(error indication)を受信し、MME9で保持されるデータは接続が解放され得ることを示す、等)。
【0104】
図6は、MTCデバイス2及びモビリティ管理エンティティ9の間での情報転送処理中の支援情報の提供を説明する他の実施タイミング図である。この処理は、例えば、携帯受信(MT)小データ伝送シナリオの場合に、後に続いて起きうる。
【0105】
ステップS600に示すように、サービス提供ゲートウェイ8は、(例えば、他の通信デバイス又は遠隔サーバから)MTCデバイス2対するデータを受信する。
それ故、ステップS601では、ゲートウェイ8は、MTCデバイス2に対するダウンリンクデータについてMME9へ通知するメッセージ(「ダウンリンクデータ通知」(Downlink Data Notification)メッセージ)を生成し、MME9へ送信する。ゲートウェイ8は、MTCデバイス2へ配信されるためのデータ(例えば、「UDP/IP」パケット)をこのメッセージに含める。
【0106】
ダウンリンクデータ通知メッセージを受信した時に、MME9は、ステップS602に示されるように、MTCデバイス2のページングを開始し、ステップS603において基地局5により実行される。MTCデバイス2に対するデータが小データ伝送機能に従ってデータを備えることが示される場合、MTCデバイス2に対するページングメッセージもまた、例えば、フラグ(例えば、小データフラグ(Small data flag))を適切に設定することにより、これを示す。この点において、MTCデバイス2に対するダウンリンクデータは、一時的にMME9のメモリ79に格納され、一旦、RRC接続が設定されれば、MTCデバイス2へ配信を待ち構える。
【0107】
ページングメッセージに応じて、基地局5を経由して通信できる(すなわち、受信データを受信する)ように、MTCデバイス2は、ステップS604に示されるように、基地局5と共にランダムアクセス処理を実行する。
【0108】
MTCデバイス2は一旦、通信リソースが供与されると、そのRRCモジュール49は、ステップS606において、MTCデバイス2に対する/を用いるRRC接続を確立することを基地局5に要求するメッセージを生成し、送信する。この「RRC接続要求」(RRC connection request)は、MTCデバイス2を識別する情報(例えば、そのS-TMSI)を含む。
【0109】
次に、ステップS608に示されるように、(RRCモジュール69を用いる)基地局5は、「RRC接続要求」メッセージを生成し、送信する。このメッセージを受信した後、MTCデバイス2は、この基地局5を経由して他のデバイスとの通信を準備する。ダウンリンクデータを示すページングメッセージに応じて、RRC接続は、MTCデバイス2により要求されていたため、このシナリオは、携帯受信通信シナリオとしても呼ばれ得る。
【0110】
MTCデバイス2は、ステップS610において、RRC接続が設定されたことを示すメッセージ(例えば、「RRC接続設定完了」(RRC Connection Setup Complete)メッセージ)を生成し、基地局5へ送信するために、RRC接続がRRCモジュール49を使用することにより首尾よく設定されたことを確認する。MTCデバイス2は、要求されるサービスの指示、すなわち、先のページングメッセージにより示されるダウンロードデータの配信をRRCメッセージ内にも含める。
【0111】
これに応じて、ステップS612に示されるように、(そのS1モジュール67を用いる)基地局5は、メッセージ(例えば、「初期UEメッセージ」(Initial UE message))を生成し、MME9へ送信する。このS1メッセージは、RRC接続が設定されていたMTCデバイス2を(そのS-TMSIにより)識別し、MTCデバイス2から受信したサービス要求も含める。
【0112】
ステップS612で送信されたメッセージの受信時に、MME9は、NASモジュール87を用いて、サービス要求を処理し、MTCデバイス2へ新たなNASメッセージを生成し、とりわけ、そのメモリ79に格納されるダウンリンクデータをこのメッセージに含める。ステップS614に示されるように、MME9は、S1インタフェース上でダウンリンクメッセージ(例えば、「ダウンリンクNAS転送」(Downlink NAS Transport)メッセージ)を生成し、基地局5へ送信する。このメッセージは、MTCデバイス2へダウンリンクデータを運搬する新たなNASメッセージを含め、RRCインタフェース上でNASメッセージをMTCデバイス2へ転送することを基地局5に指示する。
【0113】
その結果、(そのRRCモジュール69を用いる)基地局5は、ステップS616に示されるように、ダウンリンクデータ(例えば、「ダウンリンク情報転送」(Downlink Information Transfer)メッセージ)をMTCデバイス2へ転送するRRCメッセージを生成し、送信する。このRRCメッセージは、(MTCデバイス2へのデータを含み、)MME9により生成されるNASメッセージを含む。
【0114】
しかしながら、この点において、MME9、基地局5、及び/又は、任意の他のネットワークエンティティは、ステップS600で受信された初期データパケット以外に、このMTCデバイス2により受信(及び/又は、送信)されるためのデータの量に関する情報を有さない。
【0115】
それ故、選択的に、MTCデバイス2は、先のステップで確立されていたRRC接続を管理するために、MME9及び/又は基地局5を支援する情報を提供する。この支援情報は、上記のように、このMTCデバイス2による通信に関する(基地局5及びコアネットワーク7の間の)S1接続を管理するために、MME9及び/又は基地局5により使用され得る。しかしながら、MTCデバイス2が受信したダウンリンクデータに応えて送信するための任意のデータを有さない場合、及び/又は、任意の追加のダウンリンクデータを受信することを予想しない場合、MTCデバイス2は、後続のステップをスキップし、それ故、そのバッテリ電力を節約できる。この場合では、基地局5及び/又はMME9は、このMTCデバイス2に対するRRC/S1接続を解放するための従来の技術に未だ依存する。
【0116】
しかしながら、MTCデバイス2が支援情報を送信する場合、
図6に示されるように、MTシナリオの場合に、その解放優先を示す2つの主な選択肢を有する。
【0117】
「OPT C」と表記される第1の可能性では、ステップS620で、(RRCモジュール49を用いる)MTCデバイス2は、アップリンクデータを送信するためのメッセージ(例えば、「アップリンク情報転送(Uplink Information Transfer)」メッセージ)を生成し、基地局5へ送信する。RRCモジュール49は、NASモジュール47により生成される新たなNASメッセージをこのRRCメッセージ内に含める。とりわけ、このNASメッセージは、MTCデバイス2が送信する必要がある、MTCデバイス2の解放優先指示及び任意の応答データ(「UDP/IP応答パケット」)を含める。
【0118】
ステップS622に示されるように、基地局5は、S620で受信したメッセージの内容をMME9へ転送する。これは、S1インタフェース上でいわゆる「アップリンクNAS転送(Uplink NAS Transport)」メッセージを生成し、及び、送信することが、そのS1モジュール67により行われる。このS1メッセージは、MTCデバイス2の解放優先指示及びその応答データパケットを運搬する新たなNASメッセージも含める。
【0119】
MTCデバイス2がこの可能性に従う場合、その解放優先指示(例えば、NASメッセージに含まれる「解放優先指示」IE)をMME9又はMME9を介する基地局5へ提供する任意の適切なNAS情報要素を使用できる。
【0120】
「OPT D」と表記される第2の可能性では、ステップS630で、(RRCモジュール49を用いる)MTCデバイス2は、アップリンクデータを送信するためのメッセージ(例えば、「アップリンク情報転送(Uplink Information Transfer)」メッセージ)を生成し、基地局5へ送信する。前の可能性にあるように、RRCモジュール49は、NASモジュール47により生成される新たなNASメッセージをこのRRCメッセージ内に含める(及びこのNASメッセージはMTCデバイス2の応答データパケットを含む)。しかしながら、NASメッセージ内の解放優先指示を含むよりむしろ、MTCデバイス2は、(RRCモジュール49により生成される)RRCメッセージ内の解放優先指示を含める。MTCデバイス2は、その解放優先指示(例えば、RRCメッセージに含まれる「解放優先指示」IE)を提供するために、任意の適切なRRC情報要素を使用できる。
【0121】
ステップS632に示されるように、基地局5は、S630で受信したメッセージの内容をMME9へ転送する。これは、S1インタフェース上のいわゆる「アップリンクNAS転送(Uplink NAS Transport)」メッセージを生成及び送信する、そのS1モジュール67により行われる。このS1メッセージは、MTCデバイス2により応答データパケットを運搬するNASメッセージも含める。MME9がRRC情報要素を処理することができないため、基地局5は、S1メッセージ内の適切な情報要素にMTCデバイス2の解放優先指示を含める。
【0122】
ステップS634からS40は、およそ、ステップS534からS540にそれぞれ対応し、それ故、それらの記載は、簡略化のために省略される。
【0123】
上記の典型的な実施形態は、MTCデバイスによる小データ伝送の場合に、(RRC/S1)接続解放の改善された管理をもたらすことができる。これは、通常、ネットワークノードに置いては利用可能ではなく、MTCデバイス2により提供される情報を考慮することにより達成される。MTCデバイス2からの支援情報を考慮することにより、S1及びRRC接続は以下の点で有利となり得る。すなわち、
−MTCデバイス2からの追加の送信が予想されないことが示された場合に、ネットワークにより即時に解放される
−MTCデバイス2が確認を予想していることを示された場合に、アクティブに維持される
−追加の小データ伝送がMTCデバイス2により予想されることが示される場合に、維持され、標準のユーザプレーン確立が引き起こされる。
【0124】
解放優先がRRC/S1接続を制御するネットワークエンティティを利用可能にしないという情報(予想通信)に基づくため、MTCデバイス2によりそのような支援情報の提供が通信システム1の全リソースのより最適な利用をもたらすことができる。
【0125】
変更形態及び代替形態
詳細な実施形態が上述された。当業者に明らかなように、上述の実施形態に対し、いくつかの変更形態及び代替形態を作ることができ、その中で具現化される発明から利益を得ることができる。例示のために、これらの代替形態及び変更形態のいくつかについてのみ説明する。
【0126】
本発明の実施形態は、機械式データ接続の制御(例えば、相対的に少量のデータの送信に用いられる無線接続の解放)を特に参照して説明してきたが、支援情報(解放優先指示)の提供は、通信デバイスに対する接続の解放を制御するために用いられ得ることは言うまでもない。例えば、上記実施形態は、ユーザデータ、バックアップデータ、同期データ、診断データ、監視データ、使用統計、及び/又は、エラーデータ等を送信するために適用可能である。
【0127】
上記の説明で、MMEは、MTCデバイス(及び/又は携帯電話機)と通信するNASエンティティの例として与えられた。しかしながら、解放優先指示は、任意の他のNAS可能な通信エンティティ、例えば、コアネットワーク内(又は、接続される)サービングGPRSサポートノード(serving GPRS support node (SGSN))へ提供され得る。
【0128】
上記実施形態は、(解放優先指示の形式内で)支援情報をMMEへ提供するMTCデバイスを説明したが、任意のMTC可能な携帯電話機(すなわち、MTCクライアントを実行する、及び/又は、小データ伝送機能を支援する携帯電話機)は、そのような支援情報も提供することは言うまでもない。
【0129】
上記実施形態は、MTCデバイスが支援情報を基地局/MTCデバイスにサービスを提供するMMEへ提供する特定の例を説明した。しかしながら、解放優先指示は、適切なIE、及び/又は、上述したNAS/RRC/S1メッセージ以外の任意のシグナリングメッセージを用いて提供され得ることは言うまでもない。解放優先指示は、NAS/RRC/S1メッセージの任意の部分に含まれ得ることは言うまでもない。
【0130】
上記説明では、MTCデバイスにより与えられる解放優先指示は、MTCデバイスによる既存の通信(例えば、小データ伝送)と関連付けて説明された。しかしながら、この優先は、MTCデバイスによる任意の今後の通信(すなわち、更新優先指示が最重要な任意の過去の優先に提供されるまで)に関連しても良いことは言うまでもない。個別の優先が同一又は異なるシグナリングメッセージ内のMO及びMT通信について示され得ることも言うまでもない。特に、上述したオプションAからDの任意の1以上は、組み合わせて使用され得る。
【0131】
さらに、MTCデバイスの解放優先は、デフォルト設定(デフォルト工場設定として、又は、アプリケーション/加入者特定設定として、のいずれか)を含めても良いことは言うまでもない。例えば、デフォルト設定は、上述した処理の一部として、又は、独立して、のいずれかで、MTCデバイス、及び/又は、HSS、及び/又は、任意の他のネットワークエンティティにより提供されてもよい。デフォルト設定が使用される場合、デフォルトのもの以外の解放優先がMTCデバイスにより特定の通信に適用される場合に限り、MTCデバイスが解放優先のみを示してもよいことは言うまでもない。それ故、明確な解放優先がない限り、基地局/MMEは、MTCデバイスによる通信についてデフォルト解放優先を適用してもよい。
【0132】
上記実施形態では、基地局は、MTCデバイスからMMEへ送信されるメッセージのRRC部分に含まれる情報要素から、MTCデバイスの優先指示を取得することが説明された。しかしながら、この指示が(基地局がアクセスすることができない)MTCデバイスにより送信されるメッセージのNAS部分に含まれる場合、基地局はMMEから(すなわち間接的に)MTCデバイスの優先指示を取得しても良いことも言うまでもない。これは、MTCデバイスにより使用される情報要素の型とは関係のないMMEよりむしろ、基地局においてRRC/S1解放優先の制御を維持することを望むネットワーク通信事業者にとって有益である。
【0133】
図5及び
図6の上記説明では、ステップS540及びS640は、初期データパケットがMMEからゲートウェイへ送信されてきた後にのみ行なわれることが示された。しかしながら、(例えば、基地局の場合ステップS510/S520の後、及び、MMEの場合ステップS512/S522の後に)MTCデバイスの解放優先指示を取得する場合に応じて、ステップS540/S640が、解放優先指示がMECデバイスから受信されるや否や、行なわれ、及び/又は、基地局及びMMEについて異なる時間に行なわれることも言うまでもない。
【0134】
上記実施形態では、3GPP無線通信(無線アクセス)技術が用いられる。しかしながら、任意の他の無線通信技術(すなわち、WLAN, Wi-Fi, WiMAX, Bluetooth(登録商標)等)が上記実施形態に従ってMTCデバイスにより使用され得る。上記実施形態は、「非携帯」又は通常は固定されたユーザ装置にも適用可能である。
【0135】
MTCアプリケーションの例
機械式通信アプリケーションのいくつかの例が次の表に列挙される(出典:3GPP TS 22.368, Annex B)。このリストは、包括的ではなく、機械式通信アプリケーションの範囲を表示する目的である。
【表1】
【0136】
上記説明では、MTCデバイス、基地局、及び、モビリティ管理エンティティが、多数の個別の機能的コンポーネント又はモジュールを有することの理解を容易にするために記載された。これらのモジュールは、あるアプリケーション、例えば、本発明を実施するために修正された既存のシステム、についてこの方法で提供され得るが、他のアプリケーションにおいて、例えば、最初から念頭において本発明の特徴を備えて設計されるシステムにおいて、これらのモジュールは、全体のオペレーティングシステム又はコードに内蔵され、これらのモジュールは、個別のエンティティとして認識できない。
【0137】
上記実施形態では、多数のソフトウェアモジュールが説明された。当業者に明らかなように、ソフトウェアモジュールは、コンパイルされるかコンパイルされない形式で提供されてもよく、コンピュータネットワーク、又は、記録媒体を介した信号として、MTCデバイス、携帯電話機、基地局、又は、モビリティ管理エンティティに供給されてもよい。さらに、このソフトウェアの一部又は全体により実行される機能は、1以上の専用のハードウェア回路を用いて実行されてもよい。しかしながら、ソフトウェアモジュールの使用は、それらの機能を更新するために、MTCデバイス(又は、MTCアプリケーションを有する携帯電話機)、基地局、モビリティ管理エンティティの更新を促進することが好まれる。
【0138】
ここではさらに詳細には説明しないが、当業者には種々の他の変形が明らかであろう。
【0139】
上述した処理は、コンピュータにより実行され得る。また、プログラム可能なコンピュータデバイスに上述した処理を実行させるコンピュータプログラムを提供することができる。本プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable media)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。
非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage media)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R(compact disc recordable)、CD−R/W(compact disc rewritable)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable media)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、(電線及び光ファイバ等の)有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給するために使用され得る。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に使用するために、ネットワークエンティティへ情報を提供するための通信デバイスであって、
データを送信又は受信するために通信システムの基地局を介して前記無線ベアラを確立する確立する手段と、
前記確立された無線ベアラを用いてデータを送信又は受信する手段と、
1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、
2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスへ要求されるか否か
の少なくとも1つを判定する手段と、
それに応じて、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に、前記ネットワークエンティティにより、使用するために前記判定の結果を識別する情報を、前記ネットワークエンティティへ提供する手段と、
を備える通信デバイス。
(付記2)
前記データを送信又は受信する手段は、制御プレーンメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信する、付記1に記載の通信デバイス。
(付記3)
前記データを送信又は受信する手段は、無線リソース制御(RRC)メッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信する、付記2に記載の通信デバイス。
(付記4)
前記データを送信又は受信する手段は、アップリンク情報転送メッセージ(uplink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを送信し、又は、ダウンリンク情報転送メッセージ(downlink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを受信する、付記3に記載の通信デバイス。
(付記5)
前記データを送信又は受信する手段は、RRC接続設定完了メッセージ(RRC connection setup complete message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信する、付記3に記載の通信デバイス。
(付記6)
前記情報提供手段は、前記無線ベアラを確立するための処理の一部として前記判定の結果を識別する前記情報を前記ネットワークエンティティへ提供する、付記1乃至5のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記7)
前記判定する手段が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないと判定する場合、
前記判定の結果を識別する前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す情報(indication)を含む、
付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記8)
前記判定する手段が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあると判定する場合、
前記判定の結果を識別する前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあることを示す情報(indication)を含む、
付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記9)
前記追加のデータは、
前記通信デバイスにより受信されたデータに応答して送信されるデータを含む、
付記8に記載の通信デバイス。
(付記10)
前記追加のデータは、
前記通信デバイスに対するユーザプレーン接続の確立を要求するデータを含む、
付記8又は9に記載の通信デバイス。
(付記11)
前記提供する手段は、少なくとも1つのRRCメッセージを前記基地局へ送信することにより、前記判定の結果を識別する前記情報を、前記ネットワークエンティティへ提供する、付記1乃至10のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記12)
前記提供する手段は、RRC接続確立処理の一部として前記少なくとも1つのRRCメッセージを送信する、付記11に記載の通信デバイス。
(付記13)
前記提供する手段は、前記少なくとも1つのRRCメッセージ内の少なくとも1つの情報要素を用いて、前記判定の結果を識別する前記情報を提供する、付記12に記載の通信デバイス。
(付記14)
前記少なくとも1つのRRCメッセージは、少なくとも1つの非アクセス階層(non-access stratum (NAS))メッセージを含む、付記12又は13に記載の通信デバイス。
(付記15)
前記提供する手段は、前記少なくとも1つのNASメッセージを用いて、前記判定の結果を識別する前記情報を提供する、付記14に記載の通信デバイス。
(付記16)
前記データを送信又は受信する手段は、前記ネットワークエンティティへ提供される前記判定の結果を識別する前記情報における前記少なくとも1つのRRCメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信する、付記11乃至15のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記17)
前記データパケットは、前記通信デバイスにおいて受信されるための応答を要求し、
前記判定の結果を識別する前記情報は、前記応答の受信後に前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す、
付記16に記載の通信デバイス。
(付記18)
前記データパケットは、前記通信デバイスにより受信されるデータに応答して送信されるデータを含み、
前記判定の結果を識別する前記情報は、前記通信デバイスが、前記データパケットの送信後に送信又は受信される追加のデータがないことを予想することを示す、
付記16に記載の通信デバイス。
(付記19)
前記提供する手段は、前記判定の結果を識別する前記情報を前記基地局へ送信する、付記1乃至18のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記20)
前記提供する手段は、前記判定の結果を識別する前記情報をコアネットワークエンティティへ送信する、付記1乃至19のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記21)
前記提供する手段は、前記判定の結果を識別する前記情報を、前記コアネットワークエンティティを介して前記基地局へ送信する、付記20に記載の通信デバイス。
(付記22)
Long Term Evolution (LTE)標準に従って動作する機械式通信(machine-type communications)デバイス、携帯電話機(mobile telephones)、及び、ユーザ装置の少なくとも1つを備える、付記1乃至21のいずれか1項に記載の通信デバイス。
(付記23)
通信デバイスに関する無線ベアラを管理するための装置であって、
無線ベアラを用いて前記通信デバイスとデータを通信する手段と、
1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、
2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスにより要求されるか否か
の少なくとも1つを前記通信デバイスのために示す情報を、前記通信デバイスから取得する手段と、
前記取得された情報から、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する手段と、
前記判定に依存して前記無線ベアラを維持する手段と、
を備える装置。
(付記24)
前記データを通信する手段は、制御プレーンメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信する、 付記23に記載の装置。
(付記25)
前記データを通信する手段は、無線リソース制御(RRC)メッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを送信又は受信する、
付記24に記載の装置。
(付記26)
前記データを通信する手段は、ダウンリンク情報転送メッセージ(downlink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを送信し、又は、アップリンク情報転送メッセージ(uplink information transfer message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを受信する、 付記25に記載の装置。
(付記27)
前記データを通信する手段は、RRC接続設定完了メッセージ(RRC connection setup complete message)のペイロード内でデータパケットとして前記データを受信する、 付記25に記載の装置。
(付記28)
前記情報を取得する手段は、前記無線ベアラを確立するための処理の一部として前記通信デバイスから前記情報を取得する、 付記23乃至27のいずれか1項に記載の装置。
(付記29)
前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す情報(indication)を含む、 付記23乃至28のいずれか1項に記載の装置。
(付記30)
前記情報は、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあることを示す情報(indication)を含む、
付記23乃至29のいずれか1項に記載の装置。
(付記31)
前記追加のデータは、前記通信デバイスにより送信されたデータに応答して、前記通信デバイスにより受信されるデータを含む、
付記30に記載の装置。
(付記32)
前記追加のデータは、前記通信デバイスに対するユーザプレーン接続の確立を要求するデータを含む、
付記30又は31に記載の装置。
(付記33)
前記取得する手段は、前記基地局において、少なくとも1つのRRCメッセージを受信することにより前記通信デバイスから前記情報を取得する、 付記23乃至32のいずれか1項に記載の装置。
(付記34)
前記取得する手段は、前記通信デバイスに対するRRC接続確立処理の一部として前記少なくとも1つのRRCメッセージを受信する、 付記33に記載の装置。
(付記35)
前記取得する手段は、前記少なくとも1つのRRCメッセージ内の少なくとも1つの情報要素から前記情報を取得する、 付記34に記載の装置。
(付記36)
前記少なくとも1つのRRCメッセージは、少なくとも1つの非アクセス階層(non-access stratum (NAS))メッセージを含む、 付記34又は35に記載の装置。
(付記37)
前記取得する手段は、前記少なくとも1つのNASメッセージから前記情報を取得する、 付記36に記載の装置。
(付記38)
前記データ通信手段は、
前記通信デバイスにより提供される前記情報における前記少なくとも1つのRRCメッセージのペイロード内でデータパケットとして前記データを受信する、 付記36又は37に記載の装置。
(付記39)
前記データパケットは、前記通信デバイスにおいて受信されるための応答を要求し、
前記取得された情報は、前記応答の受信後に前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す、 付記38に記載の装置。
(付記40)
前記データパケットは、前記通信デバイスにより直前に受信されるデータに応答して送信されるデータを含み、
前記取得される情報は、前記応答の送信後に前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す、
付記38に記載の装置。
(付記41)
前記基地局は、前記取得する手段を備える、 付記23乃至40のいずれか1項に記載の装置。
(付記42) 前記取得する手段は、前記取得された情報をコアネットワークエンティティへ提供する、
付記23乃至41のいずれか1項に記載の装置。
(付記43)
前記維持する手段は、
1)前記情報が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがあることを示す場合に、前記無線ベアラを維持し、及び、
2)前記取得される情報が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないこと示す場合に、前記無線ベアラを解放する、 付記23乃至42のいずれか1項に記載の装置。
(付記44)
前記維持する手段は、前記取得される情報が、ユーザプレーン接続が前記通信デバイスにより要求されることを示す場合に、ユーザプレーン接続を確立するために前記通信デバイスを要求する、 付記43に記載の装置。
(付記45)
前記維持する手段は、前記取得される情報が、前記通信デバイスにより送信又は受信される追加のデータがないことを示す場合に、前記無線ベアラを解放するために前記通信デバイスを要求する、 付記43に記載の装置。
(付記46)
Long Term Evolution (LTE)標準に従って動作する基地局及びモビリティ管理エンティティの少なくとも1つを備える、
付記23乃至44のいずれか1項に記載の装置。
(付記47)
無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に使用するために、ネットワークエンティティへ情報を提供するための通信デバイスであって、
前記通信デバイスは、プロセッサ及び送受信機を備え、
前記プロセッサは、データを送信又は受信するために、通信システムの基地局を介して前記無線ベアラを確立し、
前記送受信機は、前記確立された無線ベアラを用いてデータを送信又は受信し、
前記プロセッサは、
1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、
2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスへ要求されるか否か
の少なくとも1つを判定し、
前記プロセッサは、
それに応じて、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に、前記ネットワークエンティティにより、使用するために前記判定の結果を識別する情報を、前記ネットワークエンティティへ提供する、通信デバイス。
(付記48)
通信デバイスに関する無線ベアラを管理するための装置であって、
前記装置は、プロセッサ及び送受信機を備え、
前記送受信機は、
無線ベアラを用いて前記通信デバイスとデータを通信し、
前記プロセッサは、
1)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、
2)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスにより要求されるか否か
の少なくとも1つを前記通信デバイスのために示す情報を、前記通信デバイスから取得し、
前記取得された情報から、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定し、
前記判定に依存して前記無線ベアラを維持する、装置。
(付記49)
付記1乃至22のいずれか1項に記載の通信デバイス、及び、付記23乃至46のいずれか1項に記載の装置を備えるシステム。
(付記50)
無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に使用するために、ネットワークエンティティへ情報を提供するための通信デバイスにより実行される方法であって、
データを送信又は受信するために通信システムの基地局を介して前記無線ベアラを確立し、
前記確立された無線ベアラを用いてデータを送信又は受信し、
3)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、
4)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスへ要求されるか否か
の少なくとも1つを判定し、
それに応じて、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定する際に、前記ネットワークエンティティにより、使用するために前記判定の結果を識別する情報を、前記ネットワークエンティティへ提供する、方法。
(付記51)
通信デバイスに関する無線ベアラを管理するためのネットワーク装置により実行される方法であって、
無線ベアラを用いて前記通信デバイスとデータを通信し、
3)任意の追加のデータが前記通信デバイスにより送信又は受信されるか否か、及び、
4)ユーザプレーン接続が前記通信デバイスにより要求されるか否か
の少なくとも1つを前記通信デバイスのために示す情報を、前記通信デバイスから取得し、
前記取得された情報から、前記無線ベアラが維持されるべきか又は解放されるべきかを判定し、
前記判定に依存して前記無線ベアラを維持する、方法。
(付記52)
プログラム可能な通信デバイスに、付記50又は51に記載の方法を実行させるための、コンピュータに実装可能な命令を備えるコンピュータ実装可能な命令製品。
【0140】
本出願は、2013年5月20日に出願された英国特許出願第1309074.1号からの優先権の利益を主張し、該特許出願の開示は参照によりその全体が本明細書に援用される。