(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6015918
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】多層折情報通信体の製造方法
(51)【国際特許分類】
B42D 15/02 20060101AFI20161013BHJP
【FI】
B42D15/02 501B
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-218054(P2012-218054)
(22)【出願日】2012年9月11日
(65)【公開番号】特開2014-54822(P2014-54822A)
(43)【公開日】2014年3月27日
【審査請求日】2015年8月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000105280
【氏名又は名称】ケイディケイ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】木村 義和
(72)【発明者】
【氏名】土屋 雅人
【審査官】
▲吉▼川 康史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−56304(JP,A)
【文献】
特開2004−91989(JP,A)
【文献】
特開2012−158163(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状シートを繰り出す長尺状シートの繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの疑似接着予定面に疑似接着フィルムシートを連続的に被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートが被覆された長尺状シートを搬送方向に沿って折り畳む第一の折り畳み工程、搬送方向に沿って折り畳まれた長尺状シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを一体化する第一の一体化工程、一体化された単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む第二の折り畳み工程及び第二の折り畳み工程で折り畳まれた単位シートを一体化する第二の一体化工程とからなる多層折情報通信体の製造方法において、前記単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む折り畳み工程をナイフと一対の折りローラの組み合わせで行うことを特徴とした多層折情報通信体の製造方法。
【請求項2】
一箇所或いは複数箇所の任意の工程間に、長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程、及び/又は、折ミシン或いは折り筋を形成する折り手段形成工程が配置されていることを特徴とした請求項1に記載の多層折情報通信体の製造方法。
【請求項3】
長尺状シートの必要箇所のマージナル部分が予め切除されている、及び/又は、必要箇所の折りミシンや折り筋等の折り手段が予め形成されたことを特徴とした請求項1及び2の何れかに記載の多層折情報通信体の製造方法。
【請求項4】
枚葉状シートを繰り出す枚葉状シートの繰り出し工程、繰り出された枚葉状シートの疑似接着予定面に疑似接着フィルムシートを連続的に被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートが被覆された枚葉状シートの搬送方向の余白部分を切除する切除工程、余白部分が切除された枚葉状シートを搬送方向に沿って連続的に折り畳む第一の折り畳み工程、搬送方向に沿って連続的に折り畳まれた枚葉状シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを一体化する第一の一体化工程、一体化された単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む第二の折り畳み工程及び前記搬送方向と垂直方向に折り畳まれた単位シートを一体化する第二の一体化工程とからなる多層折情報通信体の製造方法において、前記単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む折り畳み工程をナイフと一対の折りローラの組み合わせで行うことを特徴とした多層折情報通信体の製造方法。
【請求項5】
一箇所或いは複数箇所の任意の工程間に、枚葉状シートの縦方向の余白部分を切除する工程、及び/又は、折ミシン或いは折り筋を形成する折り手段形成工程が配置されていることを特徴とした請求項4に記載の多層折情報通信体の製造方法。
【請求項6】
枚葉状シートの必要箇所の縦方向の余白部分が予め切除されている、及び/又は、必要箇所の折りミシンや折り筋等の折り手段が予め形成されたことを特徴とした請求項4及び5の何れかに記載の多層折情報通信体の製造方法。
【請求項7】
第一の一体化工程を省略して、第二の一体化工程で全ての一体化を完了することを特徴とした請求項1乃至6の何れかに記載の多層折情報通信体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の紙片が剥離可能に折り畳まれ或いは切り重ねられた情報通信体の製造方法に関する。詳しくは、見掛けは1枚のハガキ、封書、パンフレットでありながら、4紙片以上の複数の紙片が剥離可能に積層されているため、極めて多量の情報を隠蔽しながら伝達することが可能な情報通信体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の紙片を折り畳み或いは製本状態のパンフレット等を、例えばA4サイズに仕上げて送付するメール便等が普及し始めてきた。前記メール便では例えば透明封筒に複数のチラシ類が封入されたものや、一枚物の紙片が単体で送られる等さまざまな形態のものに対応している。そのような状況下において、封入封緘の手間をできるだけ省き且つ大量の情報を伝達する手段が考えられている。
【0003】
上記課題に対応すべく、例えば特開2008−87361号公報の折り畳み印刷物等が提案されている。このものは封筒などに収納することがなく、そのまま配布したり、配達することができ、しかも大量の情報量を有する印刷物を安価に提供することを目的としており、印刷済み用紙10を所定の折り線R1、R2から折り畳むと共に、折り畳み状態において最外面に位置する紙片12からミシン目Cを介して連続する封着片15をミシン目Cから折り畳み状態における裏面側に折り曲げて裏面側紙片11に剥離可能に貼着すると共に、折り畳み状態で開口している各紙片11、12及び13、14の周縁部同士をも剥離可能に貼着し、さらに封着片15に配達先の宛名書き欄Aを設けることにより前記目的が達成されるとしている。
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−87361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
然るに前記折り畳み印刷物では、折り畳む前の印刷物の形状が四角形でなくて封着片を設けた歪な形状なため、そのような形状に仕上げるのに特別な断裁工程を必要とする。また折り畳み後に完成した状態で、周縁部を封緘しなければならないため、封緘に該当する部分の縁辺に剥離可能な接着手段を講じる必要がある。
【0006】
上記問題に鑑み、本発明は、通常の長尺状シート或いは枚葉状シートを使用して、封着片を設けることなく、また封緘に該当する部分のみに剥離手段を講じる等の複雑な製造工程ではなく、さらにシートを配置してスタートすれば最終完成品まで仕上げてしまう一貫したシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題を達成するために、本発明の多層折情報通信体の製造方法は、長尺状シートを繰り出す長尺状シートの繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの疑似接着予定面に疑似接着フィルムシートを連続的に被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートが被覆された長尺状シートを搬送方向に沿って折り畳む第一の折り畳み工程、搬送方向に沿って折り畳まれた長尺状シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを一体化する第一の一体化工程、一体化された単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む第二の折り畳み工程及び第二の折り畳み工程で折り畳まれた単位シートを一体化する第二の一体化工程とからなる多層折情報通信体の製造方法において、前記単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む折り畳み工程をナイフと一対の折りローラの組み合わせで行うことを特徴としている。
【0008】
なお前記製造方法において、一箇所或いは複数箇所の任意の工程間に、長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程、及び/又は、折ミシン或いは折り筋を形成する折り手段形成工程が配置されていても構わない。
【0009】
また、上記問題を達成するために、本発明の異なる多層折情報通信体の製造方法は、枚葉状シートを繰り出す枚葉状シートの繰り出し工程、繰り出された枚葉状シートの疑似接着予定面に疑似接着フィルムシートを連続的に被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートが被覆された枚葉状シートの搬送方向の余白部分を切除する切除工程、余白部分が切除された枚葉状シートを搬送方向に沿って連続的に折り畳む第一の折り畳み工程、搬送方向に沿って連続的に折り畳まれた枚葉状シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを一体化する第一の一体化工程、一体化された単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む第二の折り畳み工程及び前記搬送方向と垂直方向に折り畳まれた単位シートを一体化する第二の一体化工程とからなる多層折情報通信体の製造方法において、前記単位シートを搬送方向と垂直方向に折り畳む折り畳み工程をナイフと一対の折りローラの組み合わせで行うことを特徴としている。
【0010】
なお前記製造方法において、一箇所或いは複数箇所の任意の工程間に、折ミシン或いは折り筋を形成する折り手段形成工程が任意の箇所に配置されていても構わない。
【0011】
前記長尺状シート及び枚葉状シートは、予め折りミシンや折り筋等の折り手段が形成されていても構わない。その場合予め形成された折手段に対応する折り手段形成工程を省略することができる。またマージナル部分や枚葉状シートにおいては任意のマージナル部分や流れ方向(縦方向)の余白部分が切除されていても構わない。その場合予め切除されている部分の切除工程を省略することができる。
【0012】
また、長尺状シート及び枚葉状シートの何れの場合も第一の一体化工程を省略して、第二の一体化工程で全ての一体化を完了しても構わない。
【0013】
本発明に使用される長尺状或いは枚葉状シートは、上質紙、マット紙、コート紙等の一般的な紙はもちろん合成紙、樹脂フィルムシート、不織布等も使用することができる。
【0014】
本発明に使用される疑似接着フィルムシートは、例えばポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等からなる比較的弾性のある基材の一方の面に公知の感熱接着剤層が形成され、残るもう一方の面に疑似接着層が形成されたサーマルラミネート法に対応したプリントラミネート用の疑似接着フィルムシートが好適に使用される。
【0015】
また、前記疑似接着フィルムシートの疑似接着層が省略された公知のプリントラミネート用のフィルムシートや、疑似接着層の代わりにヒートシール処理が施され、対向させて加熱・加圧処理を施すと剥離不能に接着する両面接着タイプのフィルムシート等を任意に使用することができる。
【0016】
本発明の被覆工程を構成するラミネート装置は、例えば一対のゴムライニングされたヒートローラにより構成されても、或いは鏡面仕上げされた金属製のヒートローラとゴムライニングされたバックアップローラとで一対の構成になっていても構わない。またヒータパネル等の加熱装置と搬送ローラを複数配列しておいて最終排出口に加圧ローラ(場合によってはヒートローラ)を配置する構成でも構わない。
【0017】
なお、前記ラミネート装置では、長尺状シート及び枚葉状シートの何れも連続的に疑似接着フィルムシートでラミネートされ、下流の工程へテンションを掛けながら送り出されるため、前記ラミネート装置からの排出時にカールは起こらない。
【0018】
本発明における流れ方向のマージナル部分や余白部分の切除工程及び折り手段形成工程は、丸刃(スリッタ刃、ミシン刃)とバックアップローラの組み合わせによるスリッタ装置やミシン装置等が使用される。なおそれら以外の公知の手段を使用しても問題はない。また前記切除及び折り手段形成工程は、一箇所の任意の工程間で行われてもよいが、複数の工程間に複数配位置されることにより段階的に行われても構わない。
【0019】
本発明における第一の折り畳み工程では、長尺状シートのみならず枚葉状シートも疑似接着フィルム等の連続的な被覆により連続状態になる。従って何れのシートの場合でも、公知の長尺状シートを用いるフォーム印刷加工に使用するアングル或いはくせ折り機と称される連続折り畳み装置等を使用することができるため至便である。
【0020】
本発明における断裁工程では、長尺状シートにおいてはマージナル孔により切断位置が正確に維持されるため、マージナル孔を利用して長尺状シートを搬送するピントラクタ等と連動したダイカットロール等の断裁装置が好適に使用される。また枚葉状シートにおいては、各用紙の繰り出しに際して、前後する用紙の間隔に若干の誤差が発生する可能性がある。また各シートが搬送途上で蛇行する可能性もある。従って、各シートの先端に読み取りマークを記載しておいて、センサで読み取り後予め決められたピッチで断裁装置が稼動するシステムが好適に採用される。
【0021】
本発明における第一及び第二の一体化工程では、疑似接着フィルムシートがその疑似接着の実行において加熱・加圧処理を必要とするものであれば、加熱手段と加圧手段を備えた構成が採用される。具体的には一対のヒータパネルと一対の搬送ローラが交互に配置されたオーブンの中を単位シートを通過させ加熱した後に、排出口に配置した一対の加圧ローラにより加圧する構成が好適に使用することができる。また既述の構成からなるヒートローラの組み合わせにより、加熱及び加圧処理を同時に行う構成でも構わない。
【0022】
疑似接着フィルムシートがその疑似接着において加圧処理のみを必要とするものであれば、少なくとも一対からなる加圧ローラ等による加圧手段のみで済み、一体化工程のシステムの構成簡略化が可能となり至便である。
【0023】
本発明における第二の折り畳み工程では、流れ方向の折り手段により折り畳まれた各種シートを、さらに流れ方向に対して垂直方向に折り畳むための構成として、例えば一対の折ローラに各種シートを折り目を付けて押し込むことにより前記シートを折り畳むチョッパーを備えた折り畳み装置を好適に採用することができる。前記折り畳み装置を複数配置することにより複数回の折り畳みを行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の多層折情報通信体の製造方法によれば、封着片等の突出部を設けることにより歪な外形を呈するシートではなく、通常の長尺状シート或いは枚葉状シートを使用して、封緘に該当する部分のみスポット的な剥離手段を講じる等の複雑な製造工程を必要とせず、疑似接着フィルムシートを疑似接着予定面に被覆することにより封緘を完了してしまう。そして疑似接着フィルムシートにより全面的に被覆された表面は、情報通信体の美的効果を向上させると共に水濡れや破れ等から情報を保護する効果を奏する。さらに工程の最上流に各種シートを配置してスタートすれば最終完成品まで自動的に一貫して仕上げてしまうシステムのため、封入封緘等の手間が省け素人でも簡単に大量の情報通信体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】長尺状シートを使用した多層折情報通信体の製造方法で使用する長尺状シートS1の表面図である。
【
図2】長尺状シートを使用した多層折情報通信体の製造方法で使用する長尺状シートS1の裏面図である。
【
図3】長尺状シートを使用した多層折情報通信体の製造方法を分かりやすく示す要部概略図である。
【
図4】疑似接着フィルムシートGの厚さ方向の部分拡大断面図である。
【
図5】長尺状シートS1表面に疑似接着フィルムシートGが被覆された状態を示す平面図である。
【
図6】長尺状シートS1裏面に疑似接着フィルムシートGが被覆された状態を示す平面図である。
【
図7】(A)及び(B)は折り畳み装置を通過後二つ折り状態になった長尺状シートS1の平面図及びI−I線断面図である。
【
図8】(A)及び(B)は断裁装置により個別に仕上げられた単位シートt1の平面図及びII−II線断面図である。
【
図9】断裁工程以後の一体化工程及び搬送方向と垂直方向の折り工程さらにその後の一体化工程を分かりやすく説明する要部概略図である。
【
図10】搬送方向と垂直方向の折り工程及びその後の一体化工程を経時的に説明する要部概略図である。
【
図11】搬送方向と垂直方向の折り工程及びその後の一体化工程を経時的に説明する要部概略図である。
【
図12】搬送方向と垂直方向の折り工程及びその後の一体化工程を経時的に説明する要部概略図である。
【
図13】最終的に仕上げられた多層折情報通信体を
図8における矢印III方向から見た側面図である。
【
図14】最終的に仕上げられた多層折情報通信体の斜視図である。
【
図15】枚葉状シートを使用した多層折情報通信体の製造方法で使用する枚葉状シートS2の表面図である。
【
図16】枚葉状シートを使用した多層折情報通信体の製造方法で使用する枚葉状シートS2の裏面図である。
【
図17】枚葉状シートを使用した多層折情報通信体の製造方法を分かりやすく示す要部概略図である。
【
図18】枚葉状シートS2表面に疑似接着フィルムシートGが被覆された状態を示す平面図である。
【
図19】枚葉状シートS2裏面に疑似接着フィルムシートGが被覆された状態を示す平面図である。
【
図20】(A)及び(B)は本発明の搬送方向と垂直方向の折り工程が複数の場合を経時的に説明する要部概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
[実施例1:長尺状シートS1を使用した多層折情報通信体の製造方法]
図1に示すように、本発明の多層折情報通信体の製造方法に使用する長尺状シートS1は、4紙片からなる単位シートt1が切取線5及び6を介して縦方向に連接されている。なお、前記切取線及び後述する折り線等は必ずしも表示される必要は無くミシン目や折り筋等でも構わない。そして切取線5及び9と折り線7及び10で区切られた第一紙片1の表面には、郵便切手欄や郵便番号欄及び受取人の住所氏名等が記載されている。また切取線5及び8と折り線7及び10で区切られた第二紙片2の表面(製品完成後に内部に隠蔽される面)には、受取人の個人情報14等が記載されるが、その他の一般情報等でも構わない。さらに切取線9及び6と折り線7及び10で区切られた第三紙片3の表面(製品完成後に表出する)には、広告宣伝等の一般情報13が記載されている。さらにまた切取線8及び6と折り線7及び10で区切られた第四紙片4の表面(製品完成後に内部に隠蔽される面)には、受取人の個人情報14等が記載されるが、その他の一般情報等でも構わない。
【0027】
図2に示すように、第一紙片1、第二紙片2、第三紙片3及び第四紙片4の各裏面には(製品完成後に内部に隠蔽される面)、個人情報14等が記載されるが、必ずしも個人情報に限られるわけではない。一般情報のみが記載されていても構わず、さらに個人情報と一般情報が混在していても構わないのである。そして単位シートt1の両外側には切取線8及び9を介してマージナル孔11を設けたマージナル部分が12が連接されている。
【0028】
既述のように構成された長尺状シートS1は、例えば切取線5及び6から蛇腹に折り畳み、ブロック状態で
図3に示すように工程の最上流になる図中左下に配置される。そして上方のサポートローラ21へ引き上げられるとほぼ水平に向きを変え、右側に配置されているピントラクタ22のピンと両外側のマージナル孔11を合致させて、さらに右側に配置されている一対のヒートローラ23a、23bからなるラミネート装置へ送られる。
【0029】
前記ラミネート装置では上下方に待機した各ロールから繰り出される疑似接着フィルシートGが長尺状シートS1の疑似接着予定面と整合され、両者は疑似接着フィルムシートGに形成された感熱接着剤層を介して強固に接着される。
【0030】
疑似接着フィルムシートGは
図4に示すように、例えばポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等の比較的弾性力のある基材41の一方の面に、公知の感熱接着剤層42を形成し、残るもう一方の面に疑似接着層43を形成したものを好適に使用することができる。このものは感熱接着剤層42を介して印刷物の疑似接着予定面に完全接着され、その後疑似接着層43側を対向するように折り畳み、加熱・加圧或いは加圧処理を施すと剥離可能に接着される特徴を持つ。
【0031】
前記ラミネート装置により長尺状シートS1の表面及び裏面には、それぞれ
図5及び
図6に斜線で示す範囲に疑似接着フィルムシートGが被覆される。そして右側に配置されたバックアップローラ24cとスリッタ刃24aとからなる切除装置により一方のマージナル部分12を切除すると共に、前記切除装置と同軸のバックアップローラ24cとミシン刃24bとからなる折手段形成装置により折りミシン7が形成される。そして右側に配置された一対のニップローラ25a、25bによりさらに下流へ搬送されるのである、
【0032】
なお、前記切除装置や折手段形成装置は必ずしも配置されなければならないものではなく、例えば当初の長尺シートS1の状態の際に、予め必要箇所を切除しておいたり或いは折りミシンを穿設しておいても構わない。その場合前記切除装置や折り手段形成装置は省略することができる。
【0033】
そして前記一対のニップローラ25a、25bの右側に配置された公知の折り畳み装置26等を通過することにより、
図7に示すように長尺状シートS1の裏面側が対向するように二つ折りに折り畳まれる。そして上方に控えるサポートローラ27を通過するとほぼ水平に向きを変えた長尺状シートS1は、右側に配置されたピントラクタ28のピンと残ったマージナル孔11を合致させさらに下流へ牽引されるのである。そして前記ピントラクタ28の右側に配置されたスリッタ刃29a及びバックアップローラ29bからなる切除装置では、残ったマージナル部分12が切除され、さらに右側に配置されたダイカットローラ30aとバックアップローラ30bとからなる断裁装置により、単位シートt1毎に天地方向を断裁されて個別に仕上げられると、さらに右側に配置された一体化工程へと搬送される。
【0034】
一体化工程では
図9に示すように、一対の搬送ローラ51a、51bと一対のヒータパネル52a、52bが交互に配置されており、その間を通過する単位シートt1を加熱し、さら排出ローラ53a、53bにより加圧する。このようにして加熱及び加圧処理が施された単位シートt1の折り畳まれて対向する疑似接着予定面同士が、疑似接着フィルムシートGを介して剥離可能に疑似接着するのである。
【0035】
図8の状態に一体化された単位シートt1は前記排出ローラ53a、53bから排出されると、右側に配置されているベルトコンベア54により右側へ送られる。そして
図10に示すように、さらに右側のベルトコンベア59のストッパ58に突き当たるまで進む。単位シートt1がその位置まで進むと上方に設置されたセンサ57が単位シートt1の端部を感知してナイフ55が下降する。
【0036】
ナイフ55は
図11に示すように、一対の折りローラ56a、56bの接触間へ単位シートt1を押し込む。なお前記ナイフ55の先端位置に単位シートt1のほぼ中央、折り線10が位置するようにストッパ58の位置が予め設定されている。その際に一対の折りローラ56a、56bは図中矢印で示す方向に回転しているため、ナイフ55により押し込まれた折り線10部分はその部分から二つ折りされて下方へ押し出されることになる。
【0037】
前記二つ折りされて下方へ押し出された単位シートt1は、
図12に示すように、垂直方向に下方へ向かって配置されている四対のヒートローラ60a、60b間を加熱・加圧処理を施されながら通過する。そして前記処理により、
図13(
図8における矢印III方向側から見た場合の側面図)に示すように全体として剥離可能に一体化されるのである。
【0038】
この情報通信体の受取人は、
図14の斜視図に示すように、疑似接着フィルムシートGにより剥離可能に接着している対向する各紙片を剥離して最終的に当初の平面状態に展開することができる。そして透明或いは半透明の疑似接着フィルムシートGを透して各紙片の情報を読み取ることができるのである。
【0039】
[実施例2:枚葉状シートS2を使用した多層折情報通信体の製造方法]
図15に示すように、本実施例の多層折情報通信体の製造方法に使用する枚葉状シートS2は、折り線79及び80を介して連接された4紙片71、72、73及び74からなる単位シートt2が、横方向の余白部分77及び78と縦方向の余白部分75及び76に囲まれた状態に印刷されている。なお、前記折り線や断裁線等は必ずしも表示される必要は無くミシン目や折り筋等でも構わない。そして第一紙片71の表面には、郵便切手欄や郵便番号欄及び受取人の住所氏名等が記載されている。また第二紙片72の表面(製品完成後に内部に隠蔽される面)には、受取人の個人情報82等が記載されるが、その他の一般情報等でも構わない。さらに第三紙片73の表面(製品完成後に表出する)には、広告宣伝等の一般情報81が記載されている。さらにまた第四紙片74の表面(製品完成後に内部に隠蔽される面)には、受取人の個人情報82等が記載されるが、その他の一般情報等でも構わない。
【0040】
図16に示すように、第一紙片71、第二紙片72、第三紙片73及び第四紙片74の各裏面には(製品完成後に内部に隠蔽される面)、個人情報82等が記載されるが、必ずしも個人情報に限られるわけではない。一般情報のみが記載されていても構わず、さらに個人情報と一般情報が混在していても構わないのである。そして単位シートt2の外側には横方向の余白77及び78と縦方向の余白76及び75が設けられている。
【0041】
既述のように構成された枚葉状シートS2は、
図17に示すように工程の最上流になる図中左の紙載台に積載される。そして最上面の枚葉状シートS2から一枚ずつ吸着パッド91等からなる用紙送り出し機構により、右側の搬送テーブルへ等間隔或いは前後を突き合わせたり重ね合わせるタイミングで送り出される。そしてニップローラ92a、92bにより右側に配置されている一対のヒートローラ93a、93bからなるラミネート装置へ送られる。
【0042】
前記ラミネート装置では上下方に待機した各ロールから繰り出される疑似接着フィルシートGが枚葉尺状シートS2の疑似接着予定面と整合され、両者は疑似接着フィルムシートGに形成された感熱接着剤層42を介して強固に接着される。
【0043】
前記ラミネート装置により枚葉状シートS2の表面及び裏面には、それぞれ
図18及び
図19に斜線で示す範囲に疑似接着フィルムシートGが被覆される。そして右側に配置されたバックアップローラ94cとスリッタ刃94aとからなる切除装置により、縦方向の余白部分75及び76が切除されると共に、前記切除装置と同軸のバックアップローラ94cとミシン刃94bとからなる折手段形成装置により折りミシン80が形成される。そして右側に配置された一対のニップローラ95a、95bによりさらに下流へ搬送されるのである、
【0044】
なお、前記切除装置や折手段形成装置は必ずしも配置されなければならないものではなく、例えば当初の長尺シートS2の状態の際に、予め必要箇所を切除しておいたり或いは折りミシンを穿設しておいても構わない。その場合前記切除装置や折り手段形成装置は省略することができる。
【0045】
そして前記一対のニップローラ95a、95bの右側に配置された公知の折り畳み装置96等を通過することにより、
図8(B)に示すように枚葉状シートS2の裏面側が対向するように折り畳まれる。そして上方に控えるサポートローラ97を通過するとほぼ水平に向きを変えた枚葉状シートS2は、右側に配置されたニップローラ98a、98bによりさらに右側に配置された断裁刃100aと固定刃100bとからなる断裁装置により、単位シートt2毎に横方向の余白部分77及び78が断裁され除去され個別に仕上げられる。
【0046】
前記断裁装置では、
図15に示すマークM(折り畳まれた後にも表出している)を断裁装置の上流側に配置されているセンサ99が読み取ると、横方向の余白部分77の幅(距離)をカウントして断裁し、さらに横方向の余白部分78までの距離(単位シートt2の天地方向の長さ)をカウントして断裁することにより、単位シートt2毎に仕上げるよう予めデータが入力されており、従って断裁装置はその動作を繰り返すことにより連続的に単位シートt2を仕上げるのである。
前記個別に仕上げられた単位シートt2は次に一体化工程へ搬送されるのであるが、一体化工程から後の工程については実施例1と同様なため詳細な説明を省略する。
【0047】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。
例えば、本発明の製造方法で製造される多層折情報通信体の、折り態様について格別な制限は無い。既述の実施例では二つ折りしたシートを直行する方向に再度二つ折りした形態の場合を例に記載しているが、三つ折り(Z折や巻き折)或いはそれ以上の折り形態のシートを直行する方向に再度二つ折りすることも可能である。
【0048】
また
図20に示すように、一度直行する方向に折り畳んだ後に、既述の実施例と同様にストッパ112とセンサ111を増設して、再度或いはそれ以上の回数を直行する方向に折り畳んでも構わず、そのようにすることでよりコンパクトな多層折情報通信体を仕上げることができる。
【0049】
さらに加熱・加圧処理の手段に関しても、既述の実施例ではヒートローラを使用しているが、例えば
図20に示すように、一対の搬送ローラ114a、114bと一対のヒータパネル115a、115bを交互に配置しておいて、通過する情報通信体を加熱しておいて、最後の排出ローラ116a、116bで加圧する方式でも構わない。なお
図20における一対のローラ113a、113bは折りローラと搬送ローラの両者の役目を果たす。
【符号の説明】
【0050】
S1 長尺状シート
S2 枚葉状シート
t1、t2 単位シート
G 疑似接着フィルムシート
M マーク
1、2、3、4、71、72、73、74 紙片
5、6、8、9 切取線
7、10、79、80 折り線
11 マージナル孔
12 マージナル部分
13、81 一般情報
14、82 個人情報
21、28、97 サポートローラ
22、29 ピントラクタ
23a、23b、60a、60b、93a、93b ヒートローラ
24a、30a、94a スリッタ刃
24b、94b 折りミシン刃
25c、30b、31b、94c バックアップローラ
26a、26b、92a、92b、95a、95b、98a、98b ニップローラ
27、96 折り畳み装置
31a ダイカットローラ
51a、51b、114a、114b 搬送ローラ
52a、52b、115a、115b ヒータパネル
53a、53b、116a、116b 排出ローラ
54、59、62 ベルトコンベア
55、110 ナイフ
56a、56b 折りローラ
57、99、111 センサ
58、112 ストッパ
61 ガイド
75、76 縦方向の余白部分
77、78 横方向の余白部分
91 吸着パッド
100a 断裁刃
100b 固定刃
113a、113b 折り兼搬送ローラ