(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照明制御装置は、算出した前記操作目標値が、記憶した前記照明機器の動作状態と異なる場合に、前記操作目標値を無線信号として送信する請求項1または2に記載の照明システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の形状や縦横の寸法の関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る照明システムを例示するブロック図である。
図2は、第1の実施形態に係る照明システムを例示する斜視図である。
本実施形態の照明システム1は、照明機器2と、照明機器2を無線信号により制御する照明制御装置3と、を備えている。
【0010】
照明機器2は、天井に取付けて用いられるいわゆるシーリングライトである。照明機器2は、筐体4と、受信部5と、制御部6と、光源部7と、透光カバー8と、化粧枠9と、を備える。
筐体4は、照明機器2における取付け面側の外観を構成するとともに、受信部5、制御部6及び光源部7を実装し、また透光カバー8と化粧枠9とを支持する支持体として機能する。
【0011】
受信部5は、筐体4上に設けられ、照明制御装置3から送信される無線信号、例えば赤外線信号を受信する。
制御部6は、受信部5により受信された無線信号を復調して操作目標値を生成し、光源部7を含む照明機器2の動作状態を制御する。
【0012】
光源部7は、照明光源を有し、制御部6により光出力や光色などの点灯状態が制御される。照明光源は、例えば発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)であり、発光面を筐体4の取付け面と反対側に向けて設けられる。なお、本具体例においては、光源部7が、2つの照明光源を有する構成を例示しているが、照明光源の数は、電源電圧、光出力及び光色などに応じて任意数とすることができる。また、照明光源としては、LEDのほかにも、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)、無機エレクトロルミネッセンス(Inorganic ElectroLuminescence)照明光源、蛍光ランプなどを用いることもできる。
【0013】
透光カバー8は、照明機器2における光取出面側の外観を構成するとともに、受信部5、制御部6及び光源部7を保護する枠として機能する。透光カバー8は、例えば光透過性を有する樹脂などで形成される。また、透光カバー8は、例えば乳白色などに着色され、光源部7などを外部から目視できない程度に半透明に形成される。
【0014】
化粧枠9は、照明機器2におけるデザイン性など観点から設けられる。化粧枠9は、例えば、樹脂などで形成され、透光カバー8とは異なる色に着色される。なお、本具体例においては、化粧枠9が透光カバー8を囲んだ構成を例示したが、化粧枠9を設けない構成も可能である。
【0015】
照明制御装置3は、操作部10と、操作部10が操作されたときに操作目標値を求める目標管理部11と、操作目標値に基づいた表示を行う表示部12と、操作目標値を送信する送信部13とを有する。照明制御装置3は、操作部10が操作されたときに、操作目標値を送信して、照明機器2における制御部6を介して、光源部7の光出力及び光色を制御する。なお、本具体例においては、照明制御装置3がほぼ直方体に形成された構成を例示しているが、照明制御装置3の外形は、他の形状でもよく任意である。
【0016】
操作部10は、照明制御装置3の表面に設けられ、ユーザによる操作可能な複数の操作入力部101〜110を有する。各操作入力部101〜110の機能を簡単に説明すると、全光操作入力部(以下、全光ボタン)101は、照明機器2における光源部7の光出力を最大にすることを指示する。サークル状の操作入力部102は、上下左右の4箇所をそれぞれ押下することができる。操作入力部102の上側(以下、明ボタン)102aは、光出力を大きくし、明るくすることを指示する。操作入力部102の下側(以下、暗ボタン)102bは、光出力を小さくし、暗くすることを指示する。操作入力部102の左側(以下、電球色ボタン)102cは、光色を電球色に近づけることを指示する。操作入力部102の右側(以下、白色ボタン)102dは、光色を白色に近づけることを指示する。消灯操作入力部(以下、消灯ボタン)103は、光出力をゼロにして消灯することを指示する。また、詳細な説明は省略するが、さらに複数の操作入力部104〜110が設けられている。なお、本具体例においては、複数の操作入力部101〜110が、照明制御装置3の表面から外方に突出し、ユーザによる押下が可能なボタン状に構成されている。しかし、操作入力部は、ユーザによる入力操作が可能であれば他の構成でもよく、例えばタッチパネルなどでもよい。また、以下の説明においては、各操作入力部を操作することを、「ボタンを押下する」といい、各操作入力部の操作が完了することを、「ボタンを開放する」という。
【0017】
目標管理部11は、照明制御装置3の内部に設けられ、操作部10において操作入力部101〜110の操作の有無を検出して、操作された操作入力部に対応する制御信号を生成する。また、目標管理部11は、照明機器2の動作状態を記憶し、操作された操作入力部に対応する操作目標値を求める。例えば、消灯状態において全光ボタン101が操作されたときは、全光ボタン101の押下を検出して、操作目標値として最大の光出力を設定する。また、例えば、消灯状態において明ボタン102aが操作されたときは、明ボタン102aの押下を検出して、操作目標値として、記憶された照明機器2の動作状態における光出力及び光色を設定する。また、所定の光出力及び光色で点灯している状態において、電球色ボタン102cが操作されたときは、電球色ボタン102cの押下を検出して、操作目標値として、記憶された照明機器2の動作状態における光色に基づいて電球色側に近づいた光色を操作目標値として求める。また、目標管理部11は、操作目標値に基づいて、照明機器2を制御する制御信号を生成する。なお、目標管理部11は、例えばマイクロコンピュータなどにより構成することができる。
【0018】
表示部12は、照明制御装置3の表面に設けられ、操作部10が操作されたときに、操作目標値に基づいた表示を行う。表示部12は、例えば、全光を100%として、照明機器2の動作状態における光出力を全光に対する割合で表示することができる。また、表示部12は、全光時の消費電力を100%として、照明機器2の動作状態における消費電力を節電として数値化して表示することができる。また、数値で表示する他に、光出力や光色をバーグラフなどで段階的に表示してもよい。なお、表示部12は、例えば液晶パネルなどで構成することができる。また、表示部12が表示する表示データは、目標管理部11で生成することができる。
【0019】
送信部13は、照明制御装置3の側面側に設けられ、目標管理部11で生成された制御信号を無線信号に変調して送信する。送信部13は、例えば、照明制御装置3の側面に露出した赤外線発光素子を有し、赤外線の無線信号を送信する。なお、送信部13は、制御信号を無線信号として送信できればよく、赤外線のほか特定帯域の電波として送信してもよい。
【0020】
次に、本実施形態の照明システム1の動作について説明する。
図3は、第1の実施形態における主要な信号の構成を例示するタイミングチャートであり、(a)は操作部のON及びOFF操作、(b)は無線信号である。
図3においては、操作部10の操作入力部であるボタンが押下されてONしてから、所定時間内にボタンが開放されてOFFし、所定時間内に操作が完了する、いわゆる「単押し」の場合の信号を表している。
【0021】
照明制御装置3は、操作部10の操作入力部が押下されてONした場合に(
図3(a))、操作された操作入力部に対応する無線信号として、操作目標値を含む制御信号を送信する(
図3(b))。このとき照明制御装置3は、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求めるとともに、操作目標値を操作後の照明機器2の動作状態として更新する。また、照明機器2は、受信した無線信号を復調して制御信号を生成し、光源部7の光出力または光色を制御信号に含まれる操作目標値となるように制御する。
【0022】
図4は、操作目標値を例示する模式図である。
図4においては、横軸を光色、縦軸を光出力にとり、操作目標値として照明機器2における光源部7の光出力及び光色の制御可能な範囲を、A点、B点、C点、D点、E点、F点及びA点を接続した多角形と、A
0点、F
0点及びE
0点を接続した直線で表している。ここで、A点は、光源部7の光色が昼光色で光出力が最小になる操作目標値である。B点は、光源部7の光色が昼光色で光出力が50%になる操作目標値である。C点は、光源部7の光色が昼白色で光出力が最大100%になる操作目標値である。D点は、光源部7の光色が電球色で光出力が50%になる操作目標値である。E点は、光源部7の光色が電球色で光出力が最小になる操作目標値である。F点は、光源部7の光色が昼白色で光出力が最小になる操作目標値である。また、A
0点、F
0点及びE
0点は、光源部7の光色を維持したまま、それぞれA点、F点及びE点から光源部7を消灯させて光出力を0%にする操作目標値である。
【0023】
照明制御装置3は、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求めるときは、上記の制御可能な範囲である多角形ABCDEF及び直線A
0F
0E
0の範囲内の値に制限する。なお、照明機器2の動作状態は、操作目標値と同様に、多角形ABCDEF及び直線A
0F
0E
0で表される。
【0024】
例えば、光源部7が消灯し、照明機器2の実際の動作状態及び照明制御装置3に記憶された動作状態が、F
0点であるとする。この状態で全光ボタン101が押下されると、照明制御装置3は、C点を操作目標値とする制御信号を無線信号として送信する。
照明機器2は、受信無線信号を復調して制御信号を生成し、光源部7の光出力及び光色を制御して操作目標値であるC点で動作するように制御する。
【0025】
なお、光源部7が消灯しているとき、照明制御装置3に記憶された動作状態が、F
0点以外の例えばA
0点またはE
0点である場合も、照明制御装置3は、C点を操作目標値とする制御信号を無線信号として送信する。そのため、無線信号を受信した照明機器2は、照明機器2の動作状態に関係なく、光源部7を操作目標値であるC点に制御する。
【0026】
上記においては、全光ボタン101が操作された場合について説明したが、他のボタンが操作された場合についても同様である。例えば、光源部7が消灯しているとき、照明制御装置3に記憶された動作状態がP
0点で、照明機器2に記憶された動作状態がQ
0点と相違しているとする。この状態で明ボタン102aが押下されると、照明制御装置3は、例えばP
1点を操作目標値とする制御信号として無線信号を送信する。無線信号を受信した照明機器2は、記憶した動作状態であるQ
0点から操作目標値であるP
1点で動作するように光源部7を制御する。したがって、例えば通信エラーなどにより照明機器2が操作目標値を受信できなかった場合でも、照明機器2の動作状態は、次に正常に受信できた操作目標値により光源部7を操作目標値で動作するように制御される。
【0027】
さらに動作状態がP
1点の場合において、例えば明ボタン102aが押下されると、照明制御装置3は、P
2点を操作目標値とする制御信号として無線信号を送信する。この無線信号を受信した照明機器2は、記憶した動作状態であるP
1点から操作目標値であるP
2点に光源部7を制御する。同様に、明ボタン102aが繰り返し操作され、照明機器2が正常に受信できた場合は、それぞれP
3点、P
4点、P
5点、P
6点の操作目標値で動作するように光源部7を制御する。また、途中で照明機器2が正常に受信できなかった場合は、例えば操作目標値であるP
3点からP
6点で動作するように光源部7が制御される。
【0028】
次に第1の実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、照明制御装置3が、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求めて、照明機器2を制御するため、照明制御装置3の表示部12に照明機器2の動作状態に基づいて表示を行うことができる。例えば、全光を100%として、照明機器2の動作状態における光出力を全光に対する割合で表示することができる。また、全光時の消費電力から照明機器2の動作状態における消費電力を除いた値(減算した値)で表示して、節電を数値化して表示することができる。
【0029】
例えば、制御信号に操作目標値を含めない場合には、明ボタンの操作に応じて、照明機器の光出力が一段階ごとに明るくなるように制御される。しかし、通信エラーなどにより照明機器が制御信号を受信できない場合に生じる実際の動作状態と照明制御装置に記憶された動作状態とが相違する状態は、例えば光源部7が全光状態になるまで解消しない。
【0030】
これに対して、本実施形態においては、操作部10が操作されると、照明制御装置3が操作に応じた操作目標値を送信するため、照明機器2が通信エラーで操作目標値を受信できなかった場合でも、次に受信できた操作目標値により光源部7を操作目標値に制御することができる。その結果、照明制御装置3において、照明機器2の動作状態に関する表示をしている場合、通信エラーなどによる実際の動作状態と相違する状態が解消される。
【0031】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の照明システムは、第1の実施形態と比較して、操作部10が操作されたときに照明制御装置3から制御信号として送信される無線信号の構成が異なっている。
【0032】
本実施形態の照明制御装置3は、操作部10の操作入力部が連続押しされた場合に、制御信号よりも短いリピート信号を送信する。このとき照明制御装置3は、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求めるとともに、操作目標値をリピート操作後の照明機器2の動作状態として更新する。また、照明制御装置3は、操作部10の操作入力部が開放され操作部10の操作が完了したときに、操作目標値を含む制御信号を送信する。
【0033】
図5は、第2の実施形態における主要な信号の構成を例示するタイミングチャートであり、(a)は操作部のON及びOFF操作、(b)は無線信号である。
図5においては、操作部10の操作入力部であるボタンが押下されてONしてから、所定時間以上ボタンが押下されたONのままで、所定時間内に操作が完了しない、いわゆる「連続押し」の場合における信号を表している。
【0034】
図4及び
図5を参照して、本実施形態の照明システムの動作について説明する。
例えば、光源部7が消灯しているとき、照明制御装置3に記憶された動作状態がP
0点で、照明機器2に記憶された動作状態がQ
0点であり、両者が相違しているとする。この状態で明ボタン102aが押下されると(
図5(a))、照明制御装置3は、例えばP
1点を操作目標値とする制御信号として無線信号を送信する(
図5(b))。無線信号を受信した照明機器2は、記憶した動作状態であるQ
0点から操作目標値であるP
1点に光源部7を制御する。したがって、例えば通信エラーなどにより照明機器2が操作目標値を受信できなかった場合でも、照明機器2の動作状態は、次に正常に受信できた操作目標値に制御される。ここまでは、第1の実施形態と同様である。
【0035】
次に、明ボタン102aが所定時間内に開放されないとする。動作状態がP
1点の場合において、明ボタン102aが押下されたままでONしていると(
図5(a))、照明制御装置3は、操作目標値を含む制御信号よりも短いリピート信号を送信する(
図5(b))。また、照明制御装置3は、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求めて、操作後の照明機器2の動作状態として更新する。リピート信号を受信した照明機器2は、記憶した動作状態であるP
1点から一段階明るいP
2点に光源部7を制御する。
【0036】
同様に、リピート信号を送信してから所定時間内に明ボタン102aが開放されないと(
図5(a))、照明制御装置3は、繰り返しリピート信号を送信する(
図5(b))。また、照明制御装置3は、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求めて、操作後の照明機器2の動作状態として更新することを繰り返す。照明機器2がリピート信号を正常に受信できた場合は、一段階明るいP
3点に光源部7を制御する。
【0037】
この状態で、明ボタン102aが開放され、OFFすると(
図5(a))、照明制御装置3は、最後に記憶した動作状態に対応するP
3点を操作目標値として含む制御信号を送信する。制御信号を受信した照明機器2は、実際の動作状態によらず、光源部7を受信した操作目標値になるように制御する。例えば、照明機器2がP
3点で動作している場合は、そのままP
3点での動作を続け、照明機器2がP
3点で動作していない場合は、操作目標値であるP
3点で動作するように光源部7を制御する。
【0038】
なお、上記においては、明ボタン102aが操作された場合の動作を例示したが、他のボタン、例えば暗ボタン102b、電球色ボタン102c、白色ボタン102dなどが操作された場合の動作も同様である。また、リピート信号を受信した場合の照明機器2の動作における、上記の「一段階」は、照明機器2において予め設定することができ、また、照明制御装置3から「一段階」の値を制御信号として送信することにより照明機器2に設定することもできる。
【0039】
本実施形態においては、第1の実施形態における効果の他に、操作部10が連続押しされた場合に、照明制御装置3が操作目標値を含む制御信号よりも短いリピート信号を送信するため、照明制御装置3の消費電力を低減することができる。その結果、照明制御装置3の電源としてバッテリーを用いた場合に、使用可能時間を長時間化することができる。
【0040】
また、例えば、リピート信号を送信し、操作部10の操作が完了したときに、操作目標値を含む制御信号を送信しない場合は、リピート信号に応じて、照明機器の光出力が一段階ごとに明るくなるように制御される。しかし、通信エラーなどにより照明機器が制御信号を受信できない場合があり、実際の動作状態と照明制御装置3に記憶された動作状態とが相違する可能性がある。この状態は、光出力が最大値になるまで明ボタンの繰り返し操作しないと、解消することができない。
【0041】
これに対して、本実施形態においては、操作部10の操作が完了すると、照明制御装置3が更新された操作目標値を含む制御信号を送信するため、通信エラーなどでリピート信号を受信できなかった場合でも、操作目標値を含む制御信号により光源部7を操作目標値に制御することができる。その結果、照明制御装置3が、照明機器2の動作状態に関する表示をしている場合において、消費電力を低減しつつ、表示が通信エラーなどによる実際の動作状態と相違する状態を解消することができる。
【0042】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の照明システムは、第1の実施形態と比較して、操作部10が操作されたときに照明制御装置3から制御信号として送信される無線信号の構成が異なっている。
図6は、第3の実施形態における主要な信号の構成を例示するタイミングチャートであり、(a)は操作部のON及びOFF操作、(b)は無線信号である。
図6においては、操作部10の操作入力部であるボタンが押下されてONしてから、所定時間内にボタンが開放されてOFFし、所定時間内に操作が完了する、いわゆる「単押し」の場合の信号を表している。
【0043】
本実施形態の照明制御装置3は、操作部10の操作入力部が押下されてONした場合に(
図6(a))、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求める。照明制御装置3は、操作目標値が記憶した照明機器2の動作状態と異なる場合は、操作後の照明機器2の動作状態として更新する。また、照明制御装置3は、操作目標値を含む制御信号として無線信号を送信する(
図6(b))。照明機器2は、受信した無線信号を復調して制御信号を生成し、光源部7の光出力または光色を制御信号に含まれる操作目標値となるように制御する。また、照明制御装置3は、操作目標値が記憶した照明機器2の動作状態と同一で、照明機器2の動作状態を変更しない場合は、無線信号を送信しない(
図6(b))。
【0044】
本実施形態においては、第1の実施形態における効果の他に、操作部10の操作に対応した操作目標値が同一の場合は、照明制御装置3は無線信号を送信しないため、照明制御装置3の消費電力をさらに低減することができる。その結果、照明制御装置3の電源としてバッテリーを用いた場合の使用可能時間をさらに長時間化することができる。
【0045】
なお、上記においては、操作目標値が記憶した照明機器2の動作状態と同一場合は、照明制御装置3は、無線信号を送信しない構成を例示した。しかし、操作目標値が記憶した照明機器2の動作状態と同一場合が所定回数以上連続した場合に、送信しない構成とすることもできる。
【0046】
(第4の実施形態)
第4の実施形態の照明システムは、第2の実施形態と比較して、操作部10が操作されたときに照明制御装置3から制御信号として送信される無線信号の構成が異なっている。
図7は、第4の実施形態における主要な信号の構成を例示するタイミングチャートであり、(a)は操作部のON及びOFF操作、(b)は無線信号である。
図7においては、操作部10の操作入力部であるボタンが押下されてONしてから、所定時間以上ボタンが押下されたONのままで、所定時間内に操作が完了しない、いわゆる「連続押し」の場合における信号を表している。
【0047】
本実施形態の照明制御装置3は、操作部10の操作入力部が連続押しされた場合に(
図7(a))、記憶した照明機器2の動作状態に基づいて操作目標値を求める。照明制御装置3は、操作目標値が記憶した照明機器2の動作状態と異なる場合は、操作後の照明機器2の動作状態として更新する。また、照明制御装置3は、制御信号よりも短いリピート信号を送信する(
図7(b))。照明制御装置3は、操作目標値が記憶した照明機器2の動作状態と同一であり、照明機器2の動作状態を変更するものではない場合は、リピート信号を送信しない(
図7(b))。また、照明制御装置3は、操作部10の操作入力部が開放され操作部10の操作が完了したときに、操作目標値を含む制御信号を送信する。
【0048】
本実施形態においては、第2の実施形態における効果の他に、操作部10の操作が所定時間以上継続して、求めた操作目標値が同一の場合は、照明制御装置3はリピート信号を送信しないため、照明制御装置3の消費電力をさらに低減することができる。その結果、照明制御装置3の電源としてバッテリーを用いた場合の使用可能時間をさらに長時間化することができる。
【0049】
以上、具体例を参照しつつ実施形態について説明したが、それらに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、照明機器は、シーリングライトの他、シャンデリア、ペンダント、ダウンライト、スポットライトなどでもよい。照明機器は、光源として、電球、蛍光灯、各種の放電管、LED(light emitting diode)、レーザ素子、EL(electroluminescent)素子、その他、各種の発光素子のいずれを用いたものでもよい。また、照明機器は、屋内用の他、屋外用でもよい。また、照明機器の平面形状は、円形状に限らず、楕円形状の他、長方形など多角形状でもよい。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。