特許第6016077号(P6016077)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016077
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】線状光源装置
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/68 20160101AFI20161013BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20161013BHJP
   H04N 1/04 20060101ALI20161013BHJP
   H04N 1/028 20060101ALI20161013BHJP
   G03B 27/54 20060101ALI20161013BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20161013BHJP
【FI】
   F21K9/68
   F21S2/00 440
   H04N1/04 101
   H04N1/028 Z
   G03B27/54 A
   F21Y115:10
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-141183(P2012-141183)
(22)【出願日】2012年6月22日
(65)【公開番号】特開2014-7033(P2014-7033A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2015年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102212
【氏名又は名称】ウシオ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109519
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 正樹
(72)【発明者】
【氏名】至極 稔
【審査官】 石井 孝明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−219714(JP,A)
【文献】 特開2011−249190(JP,A)
【文献】 特開2011−249020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に沿って伸びる出射面を備えると共に、前記出射面に対向する面に凹凸溝からなる反射溝部を備えた棒状の導光体と、前記導光体の一端面に対向配置された光源とを有し、
前記光源を取り囲んで前記導光体の一端に取り付けられ、前記導光体の長手方向に沿った断面において、前記光源から前記導光体に向かって拡径する凹部形状の反射部材を備えた線状光源装置であって、
前記反射部材の内面には鏡面反射面が設けられており、
前記反射部材の開口側の反射面は、その一部が拡散反射面であることを特徴とする線状光源装置。
【請求項2】
前記反射面は、前記光源から前記導光体に向かうに従って拡径する円錐台形状の第一反射面と、その第一反射面に連続して形成された円筒形状の第二反射面とを備えており、
前記第二反射面の少なくとも一部は拡散反射面であることを特徴とする請求項1に記載の線状光源装置。
【請求項3】
前記第二反射面は拡散反射面であって、
前記第一反射面の一部は、前記第二反射面と連続して成る拡散反射面であることを特徴とする請求項2に記載の線状光源装置。
【請求項4】
前記拡散反射面は、前記光源から前記導光体に近づくにつれて徐々に表面粗さが粗く形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の線状光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は線状光源装置に関するものであり、特に、ファクシミリ、複写機、イメージスキャナ、バーコードリーダ等に使用される画像読取装置の照明用光源として利用される線状光源装置に係わるものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルファクシミリ等の画像読取装置において、発光ダイオード(以下、LEDと言う)の出力向上と受光素子であるCCD型センサの高度化により、小型で低消費電力のLEDが読み取り光源装置の光源として使用されるようになってきている。例えば、特許文献1には、透光性の樹脂からなる線状の導光体の端部にLEDを配置し、LEDの発光を導光体に入射させて内部で反射させ、所望の方向から外部に出射させることで線状の光源とする画像読取用の線状光源装置が知られている。
【0003】
図6は、先行文献である特許文献2に記載された線状光源装置の長手方向断面図である。線状光源装置は、棒状の導光体92と、LEDを備えた光源91と、光源を取り囲む反射部材93で構成されている。導光体92には長手方向に沿って伸びる出射面925を備えると共に、その出射面925に対向する背面に凹凸溝からなる反射溝部924が形成されている。
導光体92の長手方向の端部には突出部921が設けられている。光源91は導光体92の突出部921の一端面である入射面922と対向する位置に配置されており、光源91から放出した光は、突出部921の入射面922を介して導光体92の内部に導光される。導光された光は導光体92の内部で反射を繰り返しながら軸方向に進行し、その一部は反射溝部924に設けられた複数の凹凸溝によって反射される。反射溝部924からの反射光は、導光体92の長手方向に対して垂直方向に出射し、好適に、原稿ガラス6の原稿読取面Xに照射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許2693098号公報
【特許文献2】特開2011−210530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図7は、先行技術である線状光源装置の課題を示す図であり、図7(a)は従来の線状光源装置の導光体の端部から中央部にかけての長手方向の照度分布を示し、図7(b)は光源から放出された光の導光体内部での光路、図7(c)は光源から反射部材を介して反射した光の導光体内部での光路、をそれぞれ示す概念図である。
光源91から放たれた光は、入射面922から端部近傍dを通過して導光体92の内部へ導光されるため、本来導光体の端部は内部よりも光量が大きくなるはずである。ところが図7(a)に示すように、従来の線状光源装置は導光体の端部近傍dで光量の著しい低下がみられる。この原因は下記によるものと推察している。
【0006】
先ず、光源91と導光体92の間には空隙が存在するため、光路上の媒質は一定ではなく、LED光源91から放出した光は導光体92の入射面922で屈折する。図7(b)に示すように、光路L1’に対して内部に導光された光は光路L1のように屈折するため、導光体92の端部近傍dよりも導光体92の中央側の反射溝部924に反射される。
次に、導光体92の端部には突出部921が形成されており、入射面922で導光された光は突出部921の側面で全反射するため、導光体92の端部近傍dの反射溝部924に向かう光路L2’は突出部921の側面で全反射し、光路L2をたどる。また図7(c)に示すように、LED光源91から反射部材93を介して導光される光も導光体92の入射面922で屈折し、光路L3’ではなく光路L3をたどる。よって、導光体92の端部近傍dの凹凸溝に対して光が導光されにくく、端部近傍dからの出射光量は低下してしまう。
そして、反射部材93の開口近傍で反射する光路L4も、導光体92の端部近傍dの反射溝部924に導光されがたく、端部の出射光量に寄与できない。
【0007】
上記の理由により、従来の線状光源装置はその構成上、導光体の端部で光量が低下してしまう。そのため、導光体の端部近傍では必要とされる光量を確保することは困難であり、導光体の有効発光長は短くなってしまう。そこで、有効発光長を確保するためには導光体を余分に長尺に設計する必要があった。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑みて、棒状の導光体と、LEDを備える光源と、光源を取り囲む反射部材で構成された線状光源装置において、導光体の端部で著しい光量低下が起こることを防止した線状光源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するため以下の手段を採用した。
すなわち本発明は、導光体の端部で光量が低下しないよう、反射部材の一部に拡散反射面を設けたことをその要旨とする。
【0010】
本発明は、長手方向に沿って伸びる出射面を備えると共に、前記出射面に対向する背面に凹凸溝からなる反射溝部を備えた棒状の導光体と、前記導光体の一端面に対向配置された光源とを有し、前記光源を取り囲んで前記導光体の一端に取り付けられ、前記導光体の長手方向に沿った断面において、前記光源から前記導光体に向かって拡径する凹部形状の反射部材を備えた線状光源装置であって、前記反射部材の内面には鏡面反射面が設けられており、前記反射部材の開口側の反射面は、その一部が拡散反射面であることを特徴としている。
また前記反射面は、前記光源から前記導光体に向かうに従って拡径する円錐台形状の第一反射面と、その第一反射面に連続して形成された円筒形状の第二反射面とを備えており、前記第二反射面の少なくとも一部は拡散反射面であることを特徴としている。
また前記第二反射面は拡散反射面であって、前記第一反射面の一部は、前記第二反射面と連続して成る拡散反射面であることを特徴としている。
また前記拡散反射面は、前記光源から前記導光体に近づくにつれて徐々に表面粗さが粗く形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、導光体の端部に設けられる凹部形状の反射部材がその内面に反射面を有しており、更に、反射部材の開口側の反射面の一部を拡散反射面とすることにより、光源からの光が導光されにくい導光体端部側の反射溝部に対して、拡散反射面からの反射光を好適に導光させることができ、導光体の端部の光量低下を抑止することができる。
また、拡散反射面の面積や表面粗さを適宜変更することにより、導光体の長手方向の照度をより均一に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明にかかる第一の実施形態を示す線状光源装置の要部断面図。
図2】本発明にかかる第二の実施形態を示す線状光源装置の要部断面図。
図3】本発明にかかる第三の実施形態を示す線状光源装置の要部断面図。
図4】本発明にかかる実施例を説明する概要図。
図5】本発明にかかる線状光源装置の照度分布を示すグラフ。
図6】従来の線状光源装置を示す長手方向断面図。
図7】従来の線状光源装置の課題を説明するための概要図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の第一の実施形態を示す線状光源装置の長手方向に切断した要部断面図である。尚、便宜のため、導光体の断面を示す斜線は記載していない。
線状光源装置は、棒状部材の導光体2と、導光体の長手方向の一端面に対向配置される光源1と、光源1を取り囲んで導光体2の一端部に取り付けられる凹部形状の反射部材3を備えている。反射部材3の内面には反射面30が設けられており、光源1から放射される光を反射して、反射光を導光体2の内部へ導光させる働きを担っている。
【0014】
前記光源1は、光を放射するLED11と、その周囲を封止する半球状の封止体12を備えている。封止体12には透光性の材料が用いられており、例えばシリコーン樹脂のような透光性樹脂が用いられる。また適宜用途に応じて、封止体12に蛍光体を塗布又は内部に添加することにより光源色を調整することが可能である。例えば、LED11として青色発光ダイオードを用いた場合は、封止体12の内部に黄色蛍光体を封入する。これにより、LED光源1からの出射光は青色発光ダイオードの青色光と黄色蛍光体が励起されて放出する黄色光とが混色され、白色光を得ることができる。またLED11として紫外発光ダイオードを用いた場合は、封止体12の内部に白色蛍光体を封入することで高輝度の白色光を得ることができる。
【0015】
前記導光体2は、長手方向の一端部に突出部21が形成されている。この突出部21の端面には光源からの光を取込む入射面211が設けられており、光源からの直接光が好適に取込まれるよう入射面211は光源1と対向配置されている。突出部21は反射部材3の開口側から挿入され、導光体2の入射面211と光源1が対向配置に保持されている。突出部21と反射部材3の間には空隙が形成されているため、入射面211から取込んだ光は突出部21の側面212で全反射されやすい。そのため、入射面211から取込まれた光は、突出部21の側面212で全反射しながら導光体2の内部に導光されてゆく。
突出部を除く導光体2の側面には、長手方向に沿って伸びる出射面25を備えると共に、出射面25と対向する面に複数の凹凸溝23からなる反射溝部24が形成されており、導光体2の長手方向に凹凸の溝が形成されている。凹凸溝23は略台形の形状を有しており、入射面211から導光された光を好適に出射面25側に反射させることができる。
導光体2の材料には、白色光を透過する材料が用いられる。例えば、アクリル樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などの材料が挙げられる。
【0016】
反射部材3は、有底の凹部形状を有する部材であって、内部にLED光源1を備え、導光体2の一端部に取り付けられている。反射部材3の内面には反射面30が形成されており、光源1から放出された光を、好適に、導光体2の入射面211に向け反射させることができる。この反射面30の形状は、光源1から導光体2に向かうに従って拡径されており、小径側には光源1が設けられ、大径側には導光体2の突出部21が配置される。尚、図1に示す反射部材3の反射面30は、一例として、前記LED光源1から前記導光体2に向かうに従って拡径する円錐台形状の第一反射面31と、その第一反射面31に連続して形成された円筒形状の第二反射面32とを備えており、この第二反射面32の少なくとも一部は粗面加工を施した拡散反射面5aである。
【0017】
反射面30には、表面が鏡面加工され、第一反射面の主たる部分となる鏡面反射面と、表面を粗面加工してなる拡散反射面5aの両方が形成されている。拡散反射面5aは反射部材3の大径側(図1における導光体側)の反射面30に設けられており、鏡面反射面は反射部材3の小径側(図1におけるLED光源側)の反射面30に設けられている。上記構成に示すように、拡散反射面5aは反射部材3の開口側に設けられており、導光体2の端部での光量を増大させることができる。また鏡面反射面は反射部材3の小径側に設けられており、LED光源1からの光を、好適に、導光体2の内部へ導光させることができる。導光体2の端部で著しい光量低下がみられる場合は、拡散反射面5aの面積を広げることにより、より好適に、端部での光量低下を防ぐことができる。
【0018】
本発明にかかる反射部材3は、反射部材3の開口側の反射面30に拡散反射面5aを形成している。拡散反射面5aで反射する光は周囲に均一に散乱され、光源からの光が届きにくい導光体端部にも好適に光が導光される。そのため、導光体端部での放射光量が増大し、導光体2の端部近傍での著しい光量低下を抑えることができる。尚、拡散反射面5aは、反射部材3の開口側近傍にのみ形成される。例えば、反射部材3の小径側(図1におけるLED光源側)の近傍にまで拡散反射面5aを形成した場合、導光体2の内部へ好適に光を導光させることができなくなり、導光体2の中央部の光量低下を招いてしまう。また反射面30における拡散反射面5aの割合が大きいと、多重散乱による光量の減衰を招くことがあるため、注意する必要がある。
【0019】
反射面30に形成する拡散反射面5aは、必ずしも同一の粗面加工を施す必要はない。例えば、拡散反射面5aは、LED光源から導光体に向かうに従ってその表面粗さを徐々に粗く形成することが可能である。
【0020】
反射部材3の材料には、例えばアルミニウムなどの金属材料や、ステンレスなどの合金材料が用いられる。これら金属材料や合金材料は、鏡面加工することで反射面を形成することができ、また粗面加工することで光を多方向に拡散反射する拡散反射面を形成することができる。拡散反射面は、少なくとも表面粗さがRa0.8以上(Ra:JIS B 0601-1994)であることが望ましい。表面粗さがRa0.8より低いと、拡散面としての機能が乏しくなり、本発明の効果が得られない。また反射部材3の材料として、例えば樹脂やセラミックス等の反射特性が乏しい材料を用いる場合は、反射部材3の内面に反射材を塗布または蒸着することにより、反射面を形成することができる。
【0021】
図2は、本発明の第二の実施形態を示す線状光源装置の要部断面図である。尚、本発明の第二の実施形態は、基本構造は図1に示した線状光源装置とほぼ同等であり、同一部材には図1で示した符号と同じ符号を付している。
図2に示す反射部材3は、光源1から導光体2に向かうに従って拡径する円錐台形状の第一反射面31と、その第一反射面31に連続して形成された円筒形状の第二反射面32とを備えており、第二反射面32は粗面加工を施した拡散反射面5bであって、第一反射面31の一部は第二反射面32と連続して拡散反射面5bが形成されている。
上記構成により、第二反射面32だけでなく第一反射面31側の一部にも拡散反射面5bが形成し、導光体2の端部の光量低下を、より好適に、防止することができる。
【0022】
図3は、本発明の第三の実施形態を示す線状光源装置の要部断面図である。尚、図3に示す符号は、同一部材には図1と同じ符号を付している。図3に示す反射部材3は、有底の凹部形状を有する部材であって内部にLED光源1を備えており、導光体2の一端部に取り付けられている。反射部材3の内面には反射面30が形成されており、その形状は反射部材3の開口から徐々に縮径した凹曲面状に成形されている。上記構成により、LED光源1から放たれた光は、好適に、導光体2の入射面211に向け反射される。
【0023】
この反射面30の形状は、光源1から導光体2に向かうに従って拡径されており、小径側には光源1が設けられ、大径側には導光体2の突出部21が配置される。また反射面30には、表面を鏡面加工してなる鏡面反射面と、表面を粗面加工してなる拡散反射面5cの両方が形成されている。拡散反射面5cは反射部材の大径側(図3における導光体側)の反射面に設けられており、鏡面反射面は反射部材の小径側(図3におけるLED光源側)の反射面に設けられている。上記構成に示すように、拡散反射面5cは反射部材3の開口側に設けられており、導光体2の端部での光量を増大させることができる。また鏡面反射面は反射部材3の小径側に設けられており、LED光源1からの光を、好適に、導光体2の内部へ導光させることができる。導光体2の端部で著しい光量低下がみられる場合は、拡散反射面5cの面積を広げることにより、端部での光量低下を抑制することができる。
【0024】
反射面30に形成する拡散反射面5cは、必ずしも同一の粗面加工を施す必要はない。例えば、拡散反射面5cは、LED光源1から導光体2に向かうに従ってその表面粗さが徐々に粗く形成することが可能である。
【実施例】
【0025】
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0026】
〈実施例1〉
図4に示す構成に従い、下記の条件により、本発明にかかる線状光源装置を作製した。
導光体(2):全長(L)336mm、径(D)φ5.6mm、
突出部(21):距離(L21)2mm、径(D21)φ4.8mm、
第一反射面(31):距離(L31)2.25mm、径(D31)φ5.4mm〜3.52mm、
第二反射面(32):距離(L32)2mm、径(D32)φ5.4mm、
粗面加工位置(5):距離(L)2.57mm
表面粗さ(5s):Ra0.8
【0027】
〈従来例1〉
第一反射面および第二反射面に拡散反射面が形成されていること以外は、実施例1と同様の構成を有する線状光源装置を作製した。
【0028】
図5は、上記の実施例1及び従来例1の線状光源装置についての、導光体の端部から中央部にかけての長手方向の照度分布の測定結果を示す図である。尚、図5に示す距離Lは、図4で示すところのLと対応し、Lの端部から中央部にかけての距離を示している。また導光体の照度分布は、導光体の出光面から8mm離れた位置に照度計を設置し、長手方向に照度計を走査させることで測定した。照度計には、照度計T-10M(コニカミノルタ社製)を用いた。
図5に示すとおり、従来例1は、導光体の端部で照度が低くなり、導光体端部が中央部よりも低い照度を示すことが確認できた。これに対して実施例1は、導光体の端部において著しい照度の低下は観測されず、導光体の中央部よりも高い照度を維持することが確認できた。これは反射部材の開口に設けられた反射面を拡散反射面とすることにより、
導光体の端部近傍の反射溝部に、好適に、反射光が導光され、端部での出射光量が増大したためである。
【0029】
本発明にかかる線状光源装置は、その反射部材の反射面に鏡面反射面だけでなく拡散反射面を一部に形成することにより、局所的な光量の落ち込みを防ぎ、より広域な有効発光長を確保することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 光源
11 LED
12 封止体
2 導光体
21 突出部
211 入射面
212 側面
23 凹凸溝
24 反射溝部
25 出射面
3 反射部材
30 反射面
31 第一反射面
32 第二反射面
5 拡散反射面
6 原稿ガラス
91 光源
92 導光体
921 突出部
922 入射面
924 反射溝部
925 出射面
d 端部近傍
93 反射部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7