(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016119
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】赤外線センサ装置
(51)【国際特許分類】
G01J 1/02 20060101AFI20161013BHJP
G01J 5/10 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
G01J1/02 C
G01J5/10 B
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-49762(P2013-49762)
(22)【出願日】2013年3月13日
(65)【公開番号】特開2014-174127(P2014-174127A)
(43)【公開日】2014年9月22日
【審査請求日】2015年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006264
【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120396
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】田里 和義
(72)【発明者】
【氏名】石川 元貴
(72)【発明者】
【氏名】白田 敬治
(72)【発明者】
【氏名】中村 賢蔵
(72)【発明者】
【氏名】西山 雅史
【審査官】
塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−98088(JP,A)
【文献】
特開2011−102791(JP,A)
【文献】
実開昭64−23174(JP,U)
【文献】
特開2011−232183(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0028116(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 1/00−1/60
G01J 5/00−5/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース本体と、
前記ケース本体に固定された筒状の導光路部と、
前記ケース本体内に収納され前記導光路部の直下に配された赤外線センサ本体と、
前記赤外線センサ本体に固定され弾性を有する複数のリードフレームと、
前記ケース本体の壁部に設けられ前記複数のリードフレームの端部に接続された複数の端子部とを備え、
前記複数のリードフレームが、前記赤外線センサ本体を前記導光路部に押し付けて付勢した状態で前記複数の端子部に端部が固定されていることを特徴とする赤外線センサ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の赤外線センサ装置において、
前記複数のリードフレームの一端部が、前記複数の端子部に固定されていると共に、他端部が、前記複数の端子部が設けられた前記壁部と反対側の前記ケース本体の壁部に固定されていることを特徴とする赤外線センサ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の赤外線センサ装置において、
前記赤外線センサ本体が、上面を前記導光路部側に向けた絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの下面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、前記絶縁性フィルムの下面に形成され前記第1の感熱素子に接続された導電性の第1の配線膜及び前記第2の感熱素子に接続された導電性の第2の配線膜とを備え、
前記第1の配線膜及び前記第2の配線膜が、対応する前記リードフレームに接続され、
前記絶縁性フィルムの上面のうち前記第2の感熱素子に対向した領域に、赤外線反射膜が形成されていることを特徴とする赤外線センサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着ローラ等の測定対象物からの赤外線を検知して該測定対象物の温度等を測定する赤外線センサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、測定対象物から輻射により放射される赤外線を非接触で検知して測定対象物の温度を測定する温度センサとして、赤外線センサが使用されている。このような赤外線センサは、複写機やプリンタなどに内蔵されている電磁誘導(IH)加熱定着器の定着ローラの温度測定にも用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、樹脂フィルムに設置された赤外線センサに入射する赤外線量を、保持体に設けた導光路部及び遮蔽部を用いて調節する赤外線温度センサが提案されている。
また、特許文献2には、測定対象物(被検知体)に樹脂フィルムを対向させ、ケースの構造を上下2枚に分け、ケースからの熱の影響を低減して検知精度を向上させた非接触温度センサが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−156284号公報
【特許文献2】特開2006−118992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献1の技術では、測定対象物からの熱を保持体(ケース)が吸収・発熱し、樹脂フィルムに伝わることで、測定対象物以外の熱が保持体を介して感熱素子に伝わり、感熱素子の検知精度が低下してしまう問題がある。
また、特許文献2の技術では、樹脂フィルムがケース下面にあるPPS(ポリフェニレンサルファイド)製のファイル取付部の保持体(4箇所)で支えられており、下ケースからの熱伝導によって感熱素子が影響を受けてしまう不都合がある。また、ケース構造が複雑化してしまい部材コストが増大してしまう問題があった。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、簡易な構成で他部材からの熱伝導による影響を極力低減することができ、高精度に温度検出が可能な赤外線センサ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る赤外線センサ装置は、ケース本体と、前記ケース本体に固定された筒状の導光路部と、前記ケース本体内に収納され前記導光路部の直下に配された赤外線センサ本体と、前記赤外線センサ本体に固定され弾性を有する複数のリードフレームと、前記ケース本体の壁部に設けられ前記複数のリードフレームの端部に接続された複数の端子部とを備え、前記複数のリードフレームが、前記赤外線センサ本体を前記導光路部に押し付けて付勢した状態で前記複数の端子部に端部が固定されていることを特徴とする。
【0008】
この赤外線センサ装置では、複数のリードフレームが、赤外線センサ本体を導光路部に押し付けて付勢した状態で複数の端子部に端部が固定されているので、赤外線センサ本体がケース本体内の中空に配されてリードフレームのバネ性(弾性)によって導光路部に当接されており、導光路部及びリードフレーム以外の部材と熱隔離されている。すなわち、赤外線センサ本体が熱伝導の小さい細いリードフレームのみに支持されており、周囲の熱の影響を最小限に抑えることができ、赤外線の検知精度が向上する。また、導光路部と赤外線センサ本体とが接合されておらず、測定対象物からの赤外線を吸収した熱の逃げが最小限となることで感度が向上する。
【0009】
第2の発明に係る赤外線センサ装置は、第1の発明において、前記複数のリードフレームの一端部が、前記複数の端子部に固定されていると共に、他端部が、前記複数の端子部が設けられた前記壁部と反対側の前記ケース本体の壁部に固定されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサ装置では、複数のリードフレームの一端部が、複数の端子部に固定されていると共に、他端部が、複数の端子部が設けられた壁部と反対側のケース本体の壁部に固定されているので、リードフレームの両端部がケース本体に固定されており、安定して赤外線センサ本体を導光路部に押し当てて支持することができる。
【0010】
第3の発明に係る赤外線センサ装置は、第1又は第2の発明において、前記赤外線センサ本体が、上面を前記導光路部側に向けた絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの下面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、前記絶縁性フィルムの下面に形成され前記第1の感熱素子に接続された導電性の第1の配線膜及び前記第2の感熱素子に接続された導電性の第2の配線膜とを備え、前記第1の配線膜及び前記第2の配線膜が、対応する前記リードフレームに接続され、前記絶縁性フィルムの上面のうち前記第2の感熱素子に対向した領域に、赤外線反射膜が形成されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサ装置では、絶縁性フィルムの上面のうち第2の感熱素子に対向した領域に、赤外線反射膜が形成されているので、第1の感熱素子を測定用とし、第2の感熱素子をリファレンスとすることで、より高精度に温度測定を行うことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る赤外線センサ装置によれば、複数のリードフレームが、赤外線センサ本体を導光路部に押し付けて付勢した状態で複数の端子部に端部が固定されているので、簡易な構成で周囲の熱の影響を最小限に抑えることができると共に、熱の逃げが最小限となることで、赤外線の検知精度が向上する。
したがって、本発明の赤外線センサ装置を、複写機やプリンタ等の定着ローラを測定する温度センサとして用いることで、低コストで定着ローラの高精度な温度測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る赤外線センサ装置の第1実施形態を示す断面図である。
【
図2】第1実施形態において、赤外線センサ装置を示す平面図(a)及びケース本体の上面部を外した赤外線センサ装置を示す平面図(b)である。
【
図3】第1実施形態において、ケース本体の端子部側の壁面を示す側面図である。
【
図4】第1実施形態において、リードフレームが接続された赤外線センサ本体の部分を示す下面図である。
【
図5】本発明に係る赤外線センサ装置の第2実施形態を示す断面図である。
【
図6】第2実施形態において、赤外線センサ装置を示す平面図(a)及びケース本体の上面部を外した赤外線センサ装置を示す平面図(b)である。
【
図7】第2実施形態において、ケース本体の端子部とは反対側の壁面を示す側面図である。
【
図8】第2実施形態において、リードフレームが接続された赤外線センサ本体の部分を示す下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る赤外線センサ装置の第1実施形態を、
図1から
図4を参照しながら説明する。
【0014】
本実施形態の赤外線センサ装置1は、
図1から
図3に示すように、ケース本体2と、ケース本体2に固定された筒状の導光路部3と、ケース本体2内に収納され導光路部3の直下に配された赤外線センサ本体4と、赤外線センサ本体4に固定され弾性を有する複数のリードフレーム5と、ケース本体2の壁部2bに設けられ複数のリードフレーム5の端部に接続された複数の端子部6とを備えている。
【0015】
上記複数のリードフレーム5は、棒状又は細い帯状に形成され、赤外線センサ本体4を導光路部3に押し付けて付勢した状態で複数の端子部6に端部が固定されている。すなわち、赤外線センサ本体4は、導光路部3の開口部3aの直下に配されている。
上記赤外線センサ本体4は、
図4に示すように、上面を導光路部側に向けた絶縁性フィルム7と、絶縁性フィルム7の下面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子8A及び第2の感熱素子8Bと、絶縁性フィルム7の下面に形成され第1の感熱素子8Aに接続された導電性の第1の配線膜9A及び第2の感熱素子8Bに接続された導電性の第2の配線膜9Bとを備えている。
【0016】
上記第1の配線膜9A及び第2の配線膜9Bは、対応するリードフレーム5に接続されている。
また、絶縁性フィルム7の上面のうち第2の感熱素子8Bに対向した領域には、赤外線反射膜10が形成されている。
【0017】
また、第1の配線膜9A及び第2の配線膜9Bは、それぞれ感熱素子の一対の素子端子部11に対応して一対ずつ設けられ、その一端部が感熱素子用の接着電極部となっていると共に、他端部がリードフレーム用の端子電極部となっている。
すなわち、上記接着電極部には、それぞれ対応する第1の感熱素子8A及び第2の感熱素子8Bの素子端子部11が半田等の導電性接着剤で接着されている。また、上記端子電極部には、それぞれ対応するリードフレーム5の端部が半田等の導電性接着剤で接合されている。
【0018】
上記絶縁性フィルム7は、ポリイミド樹脂シートで形成され、赤外線反射膜10、第1の配線膜9A及び第2の配線膜9Bが銅箔で形成されている。すなわち、これらは、絶縁性フィルム7とされるポリイミド基板の表面に、赤外線反射膜10、第1の配線膜9A及び第2の配線膜9Bとされる銅箔がパターン形成された両面フレキシブル基板によって作製されたものである。
なお、絶縁性フィルム7の外形状は、導光路部3の下端部の外周形状とほぼ同じに設定されている。
【0019】
上記赤外線反射膜10は、第2の感熱素子8Bの直上に略四角形状で配されている。
この赤外線反射膜10は、絶縁性フィルム7よりも高い赤外線反射率を有する材料で形成され、銅箔上にさらに金メッキ膜が施されて形成されている。なお、金メッキ膜の他に、例えば鏡面のアルミニウム蒸着膜やアルミニウム箔等で形成しても構わない。この赤外線反射膜10は、第2の感熱素子8Bよりも大きなサイズでこれを覆うように形成されている。
【0020】
上記第1の感熱素子8A及び第2の感熱素子8Bは、両端部に素子端子部11が形成されたチップサーミスタである。このサーミスタとしては、NTC型、PTC型、CTR型等のサーミスタがあるが、本実施形態では、第1の感熱素子8A及び第2の感熱素子8Bとして、例えばNTC型サーミスタを採用している。このサーミスタは、Mn−Co−Cu系材料、Mn−Co−Fe系材料等のサーミスタ材料で形成されている。
【0021】
上記導光路部3は、例えばステンレスで形成された角筒であり、ケース本体2の上面に形成された設置孔2aに挿入されて半田等によって固定されている。
なお、導光路部3の内面は、ブラスト処理、薬液処理や樹脂塗布等等によって外面よりも低い反射率とされている。
【0022】
上記3本のリードフレーム5は、上述したように基端部がケース本体2に設けられた端子部6に固定されていると共に先端部が赤外線センサ本体4に固定されており、片持ち状態でケース本体2内に設置されている。これらリードフレーム5は、基端部が端子部6に固定される際に、先端部に固定された赤外線センサ本体4の絶縁性フィルム7が導光路部3の下端開口部に当接すると共に、リードフレーム5の弾性によって導光路部3に向けて赤外線センサ本体4を押圧するように設置される。
【0023】
すなわち、赤外線センサ本体4は、一方の端部が固定されたリードフレーム5の弾性による圧力のみで導光路部3に当接し、押し当てられている。このとき導光路部3には、絶縁性フィルム7が当接するため、第1の感熱素子8A及び第2の感熱素子8Bと導光路部3とは電気的に絶縁状態が保たれている。
なお、導光路部3に赤外線センサ本体4を一定の圧力で押し当てるために、
図1に示すように、リードフレーム5を若干湾曲させた状態で設置してもよい。
【0024】
このように本実施形態の赤外線センサ装置1は、複数のリードフレーム5が、赤外線センサ本体4を導光路部3に押し付けて付勢した状態で複数の端子部6に端部が固定されているので、赤外線センサ本体4がケース本体2内の中空に配されてリードフレーム5のバネ性(弾性)によって導光路部3に当接されており、導光路部3及びリードフレーム5以外の部材と熱隔離されている。すなわち、赤外線センサ本体4が熱伝導の小さい細いリードフレーム5のみに支持されており、周囲の熱の影響を最小限に抑えることができ、赤外線の検知精度が向上する。また、導光路部3と赤外線センサ本体4とが接合されておらず、測定対象物からの赤外線を吸収した熱の逃げが最小限となることで感度が向上する。
【0025】
また、絶縁性フィルム7の上面のうち第2の感熱素子8Bに対向した領域に、赤外線反射膜10が形成されているので、第1の感熱素子8Aを測定用とし、第2の感熱素子8Bをリファレンスとすることで、より高精度に温度測定を行うことができる。
【0026】
次に、本発明に係る赤外線センサ装置の第2実施形態について、
図5から
図8を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0027】
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、赤外線センサ本体4が片持ち状態のリードフレーム5の先端部に固定されているのに対し、第2実施形態の赤外線センサ装置21では、
図5から
図8に示すように、両端部がケース本体2の壁部2b,2cに固定された複数のリードフレーム5の途中に接続、固定されている点である。
すなわち、第2実施形態では、複数のリードフレーム5の一端部が、複数の端子部6に固定されていると共に、他端部が、端子部6が設けられた壁部2bと反対側のケース本体2の壁部2cに固定されている。
【0028】
壁部2bに固定される3つのリードフレーム5のうち両側の2本が、反対側の壁部2cまで延在して端部が固定されている。
第2実施形態では、リードフレーム5を両側の壁部2b,2cに固定する際、途中に固定された赤外線センサ本体4の絶縁性フィルム7が導光路部3の下端開口部に当接すると共に、リードフレーム5の弾性によって導光路部3に向けて押圧するように導光路部3に向けて若干湾曲された状態で固定される。すなわち、赤外線センサ本体4は、両側が固定されたリードフレーム5の弾性による圧力のみで導光路部3に当接し、押し当てられている。なお、
図5に図示された湾曲方向とは逆の方向にリードフレーム5を若干湾曲させた状態で、導光路部3に赤外線センサ本体4を押し当ててもよい。
【0029】
このように第2実施形態の赤外線センサ装置21では、複数のリードフレーム5の一端部が、複数の端子部6に固定されていると共に、他端部が、複数の端子部6が設けられた壁部2bと反対側のケース本体2の壁部2cに固定されているので、リードフレーム5の両端部がケース本体2に固定されており、安定して赤外線センサ本体4を導光路部3に押し当てて支持することができる。
【0030】
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0031】
例えば、上記各実施形態では、チップサーミスタの第1の感熱素子及び第2の感熱素子を採用しているが、薄膜サーミスタで形成された第1の感熱素子及び第2の感熱素子を採用しても構わない。
なお、感熱素子としては、上述したように薄膜サーミスタやチップサーミスタが用いられるが、サーミスタ以外に焦電素子等も採用可能である。
また、本発明の赤外線センサ装置は、上述したように定着ローラ用の温度センサとして好適であるが、ヒートショックに強いことから、温度変化の激しい環境に設置する赤外線センサ又は温度センサとしても使用可能である。
【符号の説明】
【0032】
1,21…赤外線センサ装置、2…ケース本体、2b,2c…ケース本体の壁部、3…導光路部、4…赤外線センサ本体、5…リードフレーム、6…端子部、7…絶縁性フィルム、8A…第1の感熱素子、8B…第2の感熱素子、9A…第1の配線膜、9B…第2の配線膜、10…赤外線反射膜