特許第6016122号(P6016122)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016122
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 41/12 20060101AFI20161013BHJP
【FI】
   A01D41/12 E
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-70232(P2013-70232)
(22)【出願日】2013年3月28日
(65)【公開番号】特開2014-193120(P2014-193120A)
(43)【公開日】2014年10月9日
【審査請求日】2015年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082647
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 義久
(72)【発明者】
【氏名】上村 孝彦
(72)【発明者】
【氏名】藤田 靖
(72)【発明者】
【氏名】森本 寛之
(72)【発明者】
【氏名】田口 裕也
(72)【発明者】
【氏名】菊澤 尋正
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−244782(JP,A)
【文献】 特開2008−000014(JP,A)
【文献】 特開2011−021496(JP,A)
【文献】 特開2013−027346(JP,A)
【文献】 特開2011−231618(JP,A)
【文献】 特開2011−024510(JP,A)
【文献】 特開2013−027338(JP,A)
【文献】 特開2003−239719(JP,A)
【文献】 特開2012−060955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 41/12
F01N 3/24
F01N 3/02
B60K 11/00−15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体(2)の下側に走行装置(3)を備え、機体(2)の左右一側に脱穀装置(5)を備え、機体(2)の左右他側には穀粒を貯留するグレンタンク(6)を備え、該グレンタンク(6)の前側に設けられたエンジンルーム(E)にエンジン(9)を搭載したコンバインにおいて、
前記脱穀装置(5)の側面に唐箕(11)の吸気口(11A)を開口させ、
前記エンジン(9)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(40)を、前記脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間に形成される空間(S1)に配置し、
該排気浄化装置(40)の一側部を前記吸気口(11A)に臨ませ、該排気浄化装置(40)の他側から上側に亘る部位に覆い部材(42)を配置し
該覆い部材(42)には、排気浄化装置(40)を上下から挟んで支持する下側支持部材(43)および上側支持部材(44)と、該上側支持部材(44)の外周部に設けられた第1内側カバー(45)と、該第1内側カバー(45)の外周部に設けられた遮熱板(46)を備え、前記第1内側カバー(45)における前記唐箕(11)の吸気口(11A)に対向する部位に開口部(42A)を形成すると共に、前記覆い部材(42)の上方に排気浄化装置(40)の温度と圧力の状態を監視するセンサー(47)を配置したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記排気浄化装置(40)の上側に排気ガスの窒化酸化物を浄化する尿素選択還元触媒装置(70)を配置した請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記尿素選択還元触媒装置(70)に供給する尿素水を貯留する尿素水タンク(75)を、前記エンジンルーム(E)内におけるエンジン(9)の上側後方の位置に配置した請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記エンジン(9)の排気マニホールド(30B)と排気浄化装置(40)の流入口を、可撓性を有する接続管(52)を介して接続した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
【請求項5】
前記排気浄化装置(40)の流出口に、該流出口の外径よりも大きい内径を有する排気管(61)を接続し、前記流出口の外周と排気管(61)の内周との間に、ディフューザ効果によって外気を引き込み可能な所定の隙間を形成した請求項1記載のコンバイン。
【請求項6】
前記排気管(61)の排気口にカバー(62)を設け、該カバー(62)は、前記排気管(61)の排気口に接続された第2内側カバー(62A)と、該第2内側カバー(62A)を覆う外側カバー(62B)を備える2重構造とした請求項5記載のコンバイン。
【請求項7】
前記尿素選択還元触媒装置(70)の流出口に、該流出口の外径よりも大きい内径を有する排気管(61)を接続し、流出口の外周と排気管(61)の内周との間に、ディフューザ効果によって外気を引き込み可能な所定の隙間を形成した請求項2記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気浄化装置を備えるコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、排気ガスに含まれる未燃燃料、粒状化物質を浄化する排気浄化装置を脱穀装置とグレンタンクの間に形成される空間に配置する構成が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−135846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたコンバインは、未燃燃料、粒状化物質を浄化する排気浄化装置を気密性のカバーの内部に配置しているので、排気装置が過度に加熱され、排気装置の近傍に設置された検出器が作動不良に陥る虞があった。
また、上記カバーの切欠き部をグレンタンク側に設けているので、グレンタンクを開放して行なう保守・点検作業時の安全性が低いという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、機体(2)の下側に走行装置(3)を備え、機体(2)の左右一側に脱穀装置(5)を備え、機体(2)の左右他側には穀粒を貯留するグレンタンク(6)を備え、該グレンタンク(6)の前側に設けられたエンジンルーム(E)にエンジン(9)を搭載したコンバインにおいて、
前記脱穀装置(5)の側面に唐箕(11)の吸気口(11A)を開口させ、前記エンジン(9)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(40)を、前記脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間に形成される空間(S1)に配置し、該排気浄化装置(40)の一側部を前記吸気口(11A)に臨ませ、該排気浄化装置(40)の他側から上側に亘る部位に覆い部材(42)を配置し、該覆い部材(42)には、排気浄化装置(40)を上下から挟んで支持する下側支持部材(43)および上側支持部材(44)と、該上側支持部材(44)の外周部に設けられた第1内側カバー(45)と、該第1内側カバー(45)の外周部に設けられた遮熱板(46)を備え、前記第1内側カバー(45)における前記唐箕(11)の吸気口(11A)に対向する部位に開口部(42A)を形成すると共に、前記覆い部材(42)の上方に排気浄化装置(40)の温度と圧力の状態を監視するセンサー(47)を配置したことを特徴とするコンバインである。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記排気浄化装置(40)の上側に排気ガスの窒化酸化物を浄化する尿素選択還元触媒装置(70)を配置した請求項1記載のコンバインである。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記尿素選択還元触媒装置(70)に供給する尿素水を貯留する尿素水タンク(75)を、前記エンジンルーム(E)内におけるエンジン(9)の上側後方の位置に配置した請求項2記載のコンバインである。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記エンジン(9)の排気マニホールド(30B)と排気浄化装置(40)の流入口を、可撓性を有する接続管(52)を介して接続した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記排気浄化装置(40)の流出口に、該流出口の外径よりも大きい内径を有する排気管(61)を接続し、前記流出口の外周と排気管(61)の内周との間に、ディフューザ効果によって外気を引き込み可能な所定の隙間を形成した請求項1記載のコンバインである。
請求項6記載の発明は、前記排気管(61)の排気口にカバー(62)を設け、該カバー(62)は、前記排気管(61)の排気口に接続された第2内側カバー(62A)と、該第2内側カバー(62A)を覆う外側カバー(62B)を備える2重構造とした請求項5記載のコンバインである。
【0011】
請求項記載の発明は、前記尿素選択還元触媒装置(70)の流出口に、該流出口の外径よりも大きい内径を有する排気管(61)を接続し、流出口の外周と排気管(61)の内周との間に、ディフューザ効果によって外気を引き込み可能な所定の隙間を形成した請求項2記載のコンバインである。
【0012】
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、排気浄化装置(40)の一側部を吸気口(11A)に臨ませ、排気浄化装置(40)の他側から上側に亘る部位に覆い部材(42)を配置し、覆い部材(42)には、排気浄化装置(40)を上下から挟んで支持する下側支持部材(43)および上側支持部材(44)と、上側支持部材(44)の外周部に設けられた第1内側カバー(45)と、第1内側カバー(45)の外周部に設けられた遮熱板(46)を備え、第1内側カバー(45)における唐箕(11)の吸気口(11A)に対向する部位に開口部(42A)を形成すると共に、覆い部材(42)の上方に排気浄化装置(40)の温度と圧力の状態を監視するセンサー(47)を配置したので、排気浄化装置(40)によって昇温された覆い部材(42)内の空気を唐箕(11)で吸引して、排気浄化装置(40)の過度の加熱を防止することができる。また、覆い部材(42)内部に侵入した藁屑等を覆い部材(42)の外側へ排出することができる。さらに、センサー(47)が高温の空気に曝されることによる誤作動を防止することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、排気浄化装置(40)の上側に尿素選択還元触媒装置(70)を配置しているので、脱穀装置(5)とグレンタンク(6)の間に形成される空間(S1)を有効に利用することができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明による効果に加えて、尿素選択還元触媒装置(70)に供給する尿素水を貯留する尿素水タンク(75)を、エンジンルーム(E)内におけるエンジン(9)の上側後方の位置に配置しているので、尿素水タンク(75)の尿素水温度が過度に高温になることを防止しながら、尿素水タンク(75)への尿素水の補給を容易化することができる。また、尿素選択還元触媒装置(70)と尿素水タンク(75)を接続する接続管長さが短くして、尿素水タンク(75)から尿素選択還元触媒装置(70)への供給を円滑化することができる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、エンジン(9)の排気マニホールド(30B)とDPFユニット(40)の流入口を、可撓性を有する接続管(52)を介して接続しているので、接続管(52)の撓みによってエンジン(9)と排気浄化装置(40)の振動差を吸収でき、排気マニホールド(30B)から排気浄化装置(40)に至る接続管路及び排気浄化装置(40)の耐久性を高めることができる。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、排気浄化装置(40)の流出口の外周と排気管(61)の内周との間に、ディフューザ効果によって外気を引き込み可能な所定の隙間を形成しているので、エジェクタ効果によって排気管(61)を効率的に冷却し、排気管(61)周辺の安全性を高めることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明による効果に加えて、排気管(61)の排気口にカバー(62)を設け、カバー(62)は、排気管(61)の排気口に接続された第2内側カバー(62A)と、第2内側カバー(62A)を覆う外側カバー(62B)を備える2重構造としたので、テールパイプ(61)内に浸入する雨水等を少なくすることができる。
【0018】
請求項記載の発明によれば、請求項2記載の発明による効果に加えて、尿素選択還元触媒装置(70)の流出口の外周と排気管(61)の内周との間に、ディフューザ効果によって外気を引き込み可能な所定の隙間を形成しているので、エジェクタ効果によって排気管(61)を効率的に冷却し、排気管(61)周辺の安全性を高めることができる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】コンバインの右側面図である。
図2】コンバインの左側面図である。
図3】コンバインの平面図である。
図4】第1実施形態の要部説明用の背面図である。
図5】第1実施形態の要部説明用の拡大背面図である。
図6】第1実施形態の要部説明用の右側面図である。
図7】第1実施形態のDPFユニットと唐箕の配置説明用の右側面図である。
図8】第1実施形態の要部説明用の平面図である。
図9】第2実施形態の要部説明用の右側面図である。
図10】テールパイプの右側面図である。
図11】キャビンを取外したコンバインの右側面図である。
図12】サンバイザーを取付けた図12のコンバインの右側面図である。
図13】サンバイザーを取付けた図12のコンバインの平面図である。
図14】エンジンルームの要部説明用の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の第1実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするため、便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
【0022】
図1〜3に示すように、コンバインは、圃場を走向する左右一対のクローラからなる走行装置3と、機体2の前端位置で圃場から穀桿を刈取る刈取装置4と、その後方で穀桿の脱穀・選別を行なう脱穀装置5と、脱穀装置5の右側に並設され脱穀・選別された穀粒を貯留するグレンタンク6とを備え、グレンタンク6の前側で刈取装置5の背面に臨む部位には、操縦者が着席する操縦席7Aを有するキャビン7を備えている。
また、グレンタンク6の後側には貯留された穀粒を機外に排出する排出オーガ8を備え、キャビン7の下方後側のエンジンルームEにはエンジン9が搭載されている。
【0023】
<脱穀装置>
刈取装置4によって刈取られた穀稈は、脱穀装置5に揚上搬送され、脱穀装置5によって脱穀・選別される。脱穀装置5は、上部に穀稈の脱穀を行う扱室と、下部に穀稈の選別を行なう選別室を備えている。図6に示すように、扱室には、複数の扱歯を有する扱胴が前後方向に延在する扱胴軸に軸支され、選別室には、揺動選別装置の前部に、脱穀装置5の右側面及び左側面に形成された吸気口11Aから吸気した空気を送風する第1唐箕(請求項における唐箕)11と、揺動選別装置から漏下する穀粒を回収する1番受樋12と、揺動選別装置の後部のシーブに空気を送風する第2唐箕(図示省略)と、揺動選別装置から漏下する枝梗等が付着した穀粒を回収する2番受樋13とが前側から順に配置されている。
【0024】
1番受樋12によって回収された穀粒は、脱穀装置5の右側に配置された第1揚穀装置14によってグレンタンク6に揚送される。第1揚穀装置14は、円筒鋼材からなる第1揚穀筒と、穀粒を揚送する第1揚穀螺旋とから構成され、第1揚穀装置14の下部は、脱穀装置5の右側下部に形成された排出口に連通し、第1揚穀装置14の上部は、グレンタンク6の投入口に連通している。また、第1揚穀装置14は、脱穀装置5とグレンタンク6によって挟まれた空間S1を下部から上部に向かい前上がり傾斜して配置されている。
【0025】
2番受樋13によって回収された枝梗等が付着した穀粒は、脱穀装置5の右側に配置された第2揚穀装置15によって2番処理室に揚送される。第2揚穀装置15は、円筒鋼材からなる第2揚穀筒と、枝梗等が付着した穀粒を揚送する第2揚穀螺旋とから構成され、第1揚穀装置14の下部の後方に位置する第2揚穀装置15の下部は、脱穀装置5の右側下部に形成された排出口に連通し、第2揚穀装置15の上部は、2番処理室の投入口に連通している。また、第2揚穀装置15は、脱穀装置5とグレンタンク6によって挟まれた空間S1を下部から上部に向かい前上がり傾斜して配置されている。
【0026】
枝梗等が付着した穀粒を処理して還元する2番処理室の内部には、外周面に間欠螺旋羽根を備えた二番処理胴が架設されている。2番処理室に供給された枝梗等が付着した穀粒は、回転する二番処理胴によって前方に搬送されつつ穀粒と枝梗とが分離され、二番処理物還元口から揺動選別装置に落下し、扱室からの被処理物と合流して再選別される。
【0027】
<グレンタンク>
第1揚穀装置14によって上方へ搬送された穀粒は、グレンタンク6に貯留される。図4,5に示すように、グレンタンク6は、前後方向に間隔をおいて配置した前壁および後壁と、左右方向に間隔をおいて配置した右壁および左壁と、天井壁と、底壁で構成される。左壁の上部には穀粒を投入する投入口が形成され、グレンタンク6の底部には排出オーガ8に穀粒を移送する排出螺旋が設けられている。
【0028】
グレンタンク6の右壁および左壁は、多量の穀粒を貯留するために、上下方向に垂直に延在する垂直壁22Aで形成され、脱穀装置5とグレンタンク6との間に形成された空間S1を有効に活用するために、左壁の垂直壁22Aには、第1揚穀装置14と、第2揚穀装置を配置する凹部22Bを有している。なお、凹部22Bは、垂直壁22Aの機体前後方向で高さが異なる段差部によって形成されている。
【0029】
グレンタンク6の底壁は、貯留された穀粒を能率良く排出螺旋に排出するために、底壁の右側部は、右側から左側に安息角度を持つ傾斜した傾斜壁23Aで形成され、底壁の左側部は、左側から右側に安息角度を持つ傾斜した傾斜壁23Bで形成されている。傾斜壁23Bには、ディーゼル微粒子捕集フィルタであるDPFユニット40の排気管60を配置する凹部23Cを有している。なお、凹部23Cは、傾斜壁23Bの機体前後方向で高さが異なる段差部によって形成されている。
傾斜壁23Bの凹部23Cに、高温状態のDPFユニット40の排気管60を配置することによって、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥が促進され穀粒の搬送を能率良く行なうことができる。
【0030】
<エンジン>
キャビン7の下方のエンジンルームE内に配置されたエンジン9は、エンジン9の振動を抑制するために、防振マウントを介して機体2に装着されている。図8に示すように、エンジン9の上面には、エンジン9に空気を供給する吸気タービン30Aと排気ガスを排出する排気マニホールド30Bを有する過給器30と、エンジン9に排気ガスの一部を混入させる排気再循環装置(EGR)31が並設されている。
【0031】
<DPFユニット>
図6に示すように、エンジン9から排出される排気ガスに含まれる不純物を除去するために、エンジン9の排気マニホールド30Bには、接続管50を介してDPFユニット40(請求項における排気浄化装置)の流入口が接続されている。DPFユニット40は、流入口側の酸化触媒(DOC)と、流出口側のパティキュレートフィルタ(DPF)からなり、排気ガスに含有されている未燃燃料はDOCによって酸化され、排気ガスに含有されている粒状化物質はDPFによって除去される。また、機体2の後部に配置された燃料タンクからエンジン9に燃料を供給する配管は、DPFユニット40の右側に配置されている。
【0032】
図4,5に示すように、DPFユニット40は、DPFユニット40からの放熱によってグレンタンク6内に貯留された穀粒を乾燥させるために、グレンタンク6の底壁の傾斜壁23Bの下方に配置されている。また、図8に示すように、DPFユニット40の流出口は、グレンタンク6の左壁の垂直壁22Aの左側に位置している。
【0033】
図5,6に示すように、DPFユニット40は、鋼材からなる覆い部材42によって機体2に装着されている。覆い部材42は、DPFユニット40の前後方向の中間部を上下から挟み込んで支持する前後2本の下側支持部材43,43および上側支持部材44,44と、上側支持部材44,44の外周部に設けられたステーに装着された内側カバー(請求項における「第1内側カバー」)45と、内側カバー45の外周部に設けられたステーに装着された遮熱板46とを備えて構成されている。
また、覆い部材42の内部の温度上昇を抑制するために、脱穀装置5の第1唐箕11の吸気口11Aに対向する覆い部材42の内側カバー45の左側は開放され開口部42Aが形成されている。
【0034】
図6に示すように、DPFユニット40とピッチングシリンダ57の取付けアーム58との干渉を防止して、DPFユニット40をグレンタンク6の底壁の傾斜壁23Bから所定の間隔を空けて下方に配置するために、DPFユニット40の後方に、走行装置3の前後方向の傾斜角度を調整するピッチングシリンダ57を配置するのが好適である。ピッチングシリンダ57の基部を支持部材を介して2番受樋13の下方の機体2に回動自在に装着し、ピッチングシリンダ57の先端部を1番受樋12まで延出させ、ピッチングシリンダ57の先端部と走行装置3の前後方向の中間部を連結する取付けアーム58をDPFユニット40の後方に配置している。これによりグレンタンク6の底壁の傾斜壁23Bに凹部23Cを形成する必要が無くなり、グレンタンク6を安価に製作でき、また、大きな貯留容量を確保することもできる。
【0035】
グレンタンク3を開放して走行装置3の左右方向の傾斜角度を調整するローリングシリンダ59の保守・点検作業を容易に行えるようにするために、図8に示すように、DPFユニット40の下方には、グレンタンク6側に偏倚してローリングシリンダ59を配置している。
【0036】
図5に示すように、下側支持部材43の上端部は、縦断面形状が円形状に形成されたDPFユニット40の外周部を支持するために略半円弧状に形成され、DPFユニット40内に溜まった水を外部に排出する排水パイプ54を挿設するために、略半円弧状の左右方向の中間部には略四角状の切欠き部が開口されている。
また、下側支持部材43の下部は、DPFユニット40を強固に支持するために、内側カバー45の第4カバーおよび遮熱板46の第3板よりも右側に延出した延出部が形成されている。
【0037】
上側支持部材44の下端部は、下側支持部材43と連結して縦断面形状が円形状に形成されたDPFユニット40の外周部を挟時するために略半円弧状に形成され、上側支持部材44の外周部は、折曲げ加工された内側カバー45の装着を容易にするために5辺をから形成された多角形状に形成されている。なお、反時計回りに数えて、第1辺は8時から10時に位置し、第2辺は10時から11時に位置し、第3辺は11時から1時に位置し、第4辺は1時から2時に位置し、第5辺は2時から4時に位置している。
また、下側支持部材43と上側支持部材44は、左右両端部において締結部材によって連結されている。
【0038】
図5,8に示すように、上側支持部材44の外周部には、DPFユニット40からの放熱によってDPFユニット40の周辺に堆積した藁屑等の引火を防止するために、内側カバー45が装着されている。
内側カバー45は、折曲げ加工された4片から形成された側部カバー45Aと、側部カバー45Aの前端部に装着された前側カバー45Bと、側部カバー45Aの後端部に装着された後側カバー45Cを備えて構成されている。
【0039】
側部カバー45Aは、ステーを介して締結部材によって上側支持部材44の外周部に着脱自在に装着されている。第1唐箕11によって吸気される外気をDPFユニット40からの放熱によって加熱するために、反時計回りに数えて、側部カバー45Aの第1カバーは10時から11時に位置し、第2カバーは11時から1時に位置し、第3カバーは1時から2時に位置し、第4カバーは2時から4時に位置して、第4カバーの終端部は下側支持部材43の延出部の上方に臨んでいる。すなわち、側部カバー45Aの第1カバーは上側支持部材44の第2辺面に装着され、側部カバー45Aの第2カバーは上側支持部材44の第3辺面に装着され、側部カバー45Aの第3カバーは上側支持部材44の第4辺面に装着され、側部カバー45Aの第4カバーは上側支持部材44の第5辺面に装着されており、第1唐箕11に対向するDPFユニット40の外周部位には側部カバー45Aが設けられておらず開放され開口部42Aが形成されている。
【0040】
前側カバー45Bの外周端部には、後側に向かって折曲げられた後折曲げ部が形成され、側部カバー45Aの前端部に締結手段によって着脱自在に装着されている。また、後側カバー45Cの外周端部には、前側に向かって折曲げられた前折曲げ部が形成され、側部カバー45Aの後端部に締結手段によって着脱自在に装着されている。
【0041】
図5,8に示すように、内側カバー45の側部カバー45Aの外周部には、覆い部材42の上方に配置されるセンサー47が高温の外気に曝されることによる誤作動を防止するために、遮熱板46が装着されている。
遮熱板46は、ステーを介して締結部材によって側部カバー45Aの外周部に着脱自在に装着されている。遮熱板46は、折曲げ加工された3片から形成されており、反時計回りに数えて、第1板は11時から12時に位置し、第2板は12時から2時に位置し、第3板は2時から4時に位置して、第3板の終端部は下側支持部材43の延出部の上方に臨んでいる。すなわち、第1板は、側部カバー45Aの第1カバーの上部に位置する第1板の始端部から右側に向かって上がり傾斜して側部カバー45Aの第2カバーの上方に位置する第1板の終端部まで延在し、第2板は、第1板の終端部でもある始端部から右側に向かって下がり傾斜して側部カバー45Aの第3カバーの終端部に位置する第2板の終端部まで延し、第3板は、第2板の終端部でもある始端部から下方に向かって延在して終端部は下側支持部材43の延出部の上方に臨み、側部カバー45Aの第2カバーと遮熱板46の第1板および第2板で区画される空間S2を形成している。
【0042】
図6に示すように、遮熱板46の上方には、DPFユニット40の温度、圧力状態を監視するセンサー47が配置されている。
センサー47が装着された横断面形状が略逆U字状のブラケット48の下部は、内側カバー45の側部カバー45Aを装着するステーに装着され、側部カバー45Aの第3カバーおよび遮熱板46の第1板には、ブラケット48を挿通するスリットが開口されている。
【0043】
図6に示すように、DPFユニット40の流入口は、接続管50を介して排気マニホールド30Bに接続され、DPFユニット40の流出口には、不純物等が除去された排気ガスを外部に排出する排気管60が接続され、DPFユニット40の排水口には、排水パイプ54が接続されている。なお、排水パイプ54は、走行装置3の左右一対のクローラの間に後下がり傾斜して延在している。また、接続管50は、覆い部材42に開口された連結孔を通って覆い部材42の内部に挿入され、排気管60は、覆い部材42の下側を通って覆い部材42の外部に至る。
【0044】
接続管50は、鋼管からなる第1接続管51と、エンジン9の振動の伝播を低減する可撓性を有するステンレス管からなるフレキシブルチューブ(請求項における接続管)52と、鋼管からなる第2接続管53を備えて構成されている。
【0045】
図10に示すように、排気管60は、鋼管からなるテールパイプ(請求項における排気管)61と、テールパイプ61への雨水等の浸入を防止する湾曲形状または屈折形状に形成されたカバー62を備えて構成されている。
【0046】
テールパイプ61は、DPFユニット40の流出口に接続されるテールパイプ61の吸気口から前方上側に向かって延在し、第1揚穀装置14の前側にステーを介して着脱自在に取り付けられている。また、テールパイプ61には、その外周を包囲するテールパイプカバー61Aが設けられている。このテールパイプカバー61Aは、テールパイプ61の外周面とステー等の取付部材により連結されている。
【0047】
テールパイプ61内に排出された排気ガスの温度を下げるために、テールパイプ61の吸気口の内径をDPFユニット40の流出口の外径に対して大径に形成するのが好適である。テールパイプ61の吸気口とDPFユニット40の流出口との間に所定の隙間が形成され、DPFユニット40からテールパイプ61へ排出される排気ガスの流れによってディフューザ効果が発生してテールパイプ61内に外気が吸い込まれて、テールパイプ61内に排出された排気ガスの温度を下げることができる。また、カバー62の開口部62Cからテールパイプ61内に浸入してきた雨水等を前記隙間から機外に排水することもできる。
【0048】
カバー62は、テールパイプ61の排気口に接続される内側カバー(請求項における「第2内側カバー」)62Aと、内側カバー62Aを覆う外側カバー62Bを備えて構成され2重構造に形成されている。
【0049】
内側カバー62Aは、縦断面形状が半円弧状に形成され、後部に開口部62Dが形成されている。また、内側カバー62Aは、上側テールパイプ63Bの上端部の外周面にボルト等の連結部材によって連結されている。内側カバー62Aは、下端の吸気口から上方に向かって延在した後、後方に向かって湾曲して形成されている。
【0050】
内側カバー62Aの外側を覆う外側カバー62Bは、縦断面形状が半円弧状に形成され、外側カバー62Bの後部には開口部62Cが形成されている。外側カバー62Bの下部は、筒状に形成されており、外側カバー62Bの下部は、内側カバー62Aの外面の前部に連結されるとともに、テールパイプカバー61Aの上部に被せられている。
【0051】
(DPFユニットの配置位置)
図6,9示すように、覆い部材42に支持されたDPFユニット40は前後方向では、エンジン9の後面と第1揚穀装置14の間でピッチングシリンダ57の取付けアーム58の可動範囲よりも前方に配置されている。また、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させるために、DPFユニット40は、グレンタンク6の前側に偏倚して配置されている。
【0052】
図5,7に示すように、DPFユニット40は、上下方向では、第1唐箕11のファンの中心位置に配置され、ローリングピッチングシリンダ58よりも高い位置に配置されている。また、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させるために、DPFユニット40の上部は、グレンタンク6の底壁よりも低い位置に配置されている。
【0053】
図4,8に示すように、DPFユニット40は、左右方向では、脱穀装置3とグレンタンク6の間に配置され、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させるために、DPFユニット40の右側上部は、グレンタンク6の底壁の傾斜壁23Bに臨んでいる。また、グレンタンク6に貯留された穀粒の乾燥を促進させるために、DPFユニット40の中心は、グレンタンク6に偏倚して配置されている。
【0054】
(第2実施形態)
図9に示すように、第2実施形態は、DPFユニット40の上側に尿素SCRユニット(請求項における尿素選択還元触媒装置)70を装着して覆い部材42で覆っている。尿素SCRユニット70は、DPFユニット40の流出口から排出される排気ガス中の窒素酸化物と、尿素水に由来する還元剤としてのアンモニアを反応させて、排気ガス中の窒素酸化物を浄化するユニットである。なお、同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
【0055】
DPFユニット40は、前述したDPFユニット40と前後方向を逆さまにして配置している。すなわち、DPFユニット40の流入口が後側に位置し、DPFユニット40の流出口が前側にして配置されている。
【0056】
DPFユニット40は、覆い部材42によって機体2に装着されている。覆い部材42は、DPFユニット40の前後方向の中間部を上下から挟み込んで支持する前後2本の下側支持部材43,43および上側支持部材44,44と、上側支持部材44,44の外周部に設けられたステーに装着された内側カバー45とを備えて構成されている。なお、内側カバー45の外周部にステーを設けて遮熱板46を装着することもできる。
また、覆い部材42の内部の温度上昇を抑制するために、脱穀装置5の第1唐箕11に対向する覆い部材42の内側カバー45の左側は開放され開口部42Aが形成されている。
【0057】
尿素SCRユニット70は、前後2本の支持部材71,71の上端部を連結するブラケット72上に着脱自在に装着されている。支持部材71,71は、内側カバー45の側部カバー45Aを装着する上側支持部材44,44に設けられたステーに装着されている。
【0058】
DPFユニット40とピッチングシリンダ57の取付けアーム58との干渉を防止するために、ピッチングシリンダ57は、DPFユニット40の後方に配置するのが好適である。また、DPFユニット40の温度、圧力状態を監視するセンサー47は、配線を延長してエンジンルームEのエンジン9の上方に配置されている。
【0059】
図9に示すように、DPFユニット40の流入口は、接続管50を介してエンジン9の排気マニホールド30Bに接続され、DPFユニット40の流出口は、連結管73を介して尿素SCRユニット70の流入口に接続され、DPFユニット40の排水口には、排水パイプ54が接続されている。また、尿素SCRユニット70の流出口には、不純物等が除去された排気ガスを外部に排出する排気管60が接続されている。なお、接続管50は、覆い部材42に開口された連結孔を通って覆い部材42の内部に挿入され、排気管60は、覆い部材42の下側を通って覆い部材42の外部に至る。
【0060】
図9に示すように、排気管60のテールパイプ61は、尿素SCRユニット70の流出口に接続されるテールパイプ61の吸気口から前方上側に向かって延在し、第1揚穀装置14の前側にステーを介して着脱自在に取り付けられている。
【0061】
テールパイプ61内に排出された排気ガスの温度を下げるために、テールパイプ61の吸気口の内径を尿素SCRユニット70の流出口の外径に対して大径に形成するのが好適である。テールパイプ61の吸気口と尿素SCRユニット70の流出口との間に所定の隙間が形成され、尿素SCRユニット70からテールパイプ61へ排出される排気ガスの流れによってディフューザ効果が発生してテールパイプ61内に外気が吸い込まれて、テールパイプ61内に排出された排気ガスの温度を下げることができる。また、カバー62の開口部62Cからテールパイプ61内に浸入してきた雨水等を前記隙間から機外に排水することもできる。なお、テールパイプ61の排気口には、内側カバー62Aと外側カバー62Bを備えて構成された2重構造のカバー62が装着されている。
【0062】
図9に示すように、尿素水を入れる尿素水タンク75と尿素SCRユニット70を接続する接続管の長さを短くするために、尿素水タンク75をエンジンルームEのエンジン9の上方に配置するのが好適である。しかし、尿素水タンク75への尿素水の補充作業を容易に行なうためには、機体2の後部に配置されている燃料タンクの左右方向の一側に配置することもできる。
【0063】
図11に示すように、操縦者にDPFユニット40およびテールパイプ61からの放熱が伝播することを防止するために、操縦席7Aとグレンタンク6の前壁との間に弾性板65を張設することが好適である。また、走行装置3の走行等によって発生する振動によってグレンタンク6の左壁とテールパイプ61の接触を防止するために、前後方向において、テールパイプ61をグレンタンク6の収納時にグレンタンク6の左壁を掛止する脱穀装置5に設けられた掛止部65と第1揚穀装置14の間に配置するのが好適である。
【0064】
図12,13に示すように、操縦者とテールパイプ61の接触による火傷を防止するために、直射日光を防止するサンバイザー67を支持する左側のフレーム67Aの基部を操縦席7Aの中心部とテールパイプ61の中心部を結ぶ仮想線L上に配置するのが好適である。なお、図13,14は、キャビン7を取外した状態のコンバインを図示している。
【0065】
<エンジンルーム>
図14に示すように、キャビン7の下方にはエンジンルームEが設けられている。
【0066】
エンジンカバー95には、目抜き鉄板等からなる濾過体が設けられている。エンジンカバー95の内側には、外側から順に、インタークーラ93、オイルクーラ92、ラジエータ91,ファン90、エンジン9が配置されている。
【0067】
インタークーラ93は、エンジン9の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、ラジエータ91の外側に設けられた支持部材96に装着されている。インタークーラ93の排気口は、ゴムホース93Aを介してエンジン9の吸気口に接続され、支持部材96は、支持部材96の上部に設けられた前後方向に延存する支軸を中心として左右方向に回動する 支持部材96の回動時に発生するゴムホース93Aの変形に伴う破損を防止するために、ゴムホース93Aの変形量を一定以下に規制する規制ガイド94を設けるのが好適である。
また、ゴムホース93Aに換えて熱伝導効率が高いアルミ配管を使用することもでき、アルミ配管の外周には放熱フィンを設けるのがさらに好適である。
【0068】
オイルクーラ92は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、ラジエータ91の外側に設けられた支持部材96に装着されている。なお、用途毎に複数個のオイルクーラ92を設けることもできる。
【0069】
ラジエータ91は、エンジン9により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン9の冷却水経路であるマニホールドに接続されている。
ラジエータ91は、オイルクーラ92とファン90の間に配置され、ラジエータ91の外側には、インタークーラ93及びオイルクーラ92を装着する支持部材が設けられ、ラジエータ91の内側には、ファン90の吸入効率を高めるため、ファン90を取り囲むシュラウドが設けられている。
シュラウドの形状は、ファン90の外周に沿わせて円形状あるいは多角形状に形成し、ファン90による外気の吸入の抵抗を小さくするため薄板状の鋼板により成形加工するのが好適である。
【0070】
ファン90は、正転駆動状態にあっては、エンジンカバー95の濾過体を介して外気を吸入し、ラジエータ91、エンジン9を冷却し、逆転駆動状態にあっては、濾過体を介して機体内側の内気を排気し、併せて、濾過体に付着した藁屑、塵埃等を除去する機器である。
【符号の説明】
【0071】
2 機体
3 走行装置
5 脱穀装置
6 グレンタンク
9 エンジン
11 第1唐箕(唐箕)
11A 吸気口
30B 排気マニホールド
40 DPFユニット(排気浄化装置)
42 覆い部材
42A 開口部
43 下側支持部材
44 上側支持部材
45 内側カバー(第1内側カバー)
47 センサー
1 テールパイプ(排気管)
62 カバー
62A 内側カバー(第2内側カバー)
62B 外側カバー
70 尿素SCRユニット(尿素選択還元触媒装置)
75 尿素水タンク
E エンジンルーム
S1 空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14