(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通信装置が行う消費電力抑制方法であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置と接続するための第2の接続部と、を当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置が備え、
前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、
前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されている場合には、該端末が通信に利用可能な通信速度を該端末に問合せ、該問合せの返答に第1の通信速度として複数の通信速度が含まれている場合には、該複数の通信速度の内で他の通信速度よりも高速な通信速度を該端末の種別に応じた第1の通信速度として前記第1のリンクに設定する通信速度に決定し、
前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されていない場合には、前記第1のリンクに設定する通信速度を前記第1の通信速度が含む前記複数の異なる速度の何れよりも低速の第2の通信速度に決定することを特徴とする消費電力抑制方法。
通信装置であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該通信装置と接続するための第2の接続部と、を備え、
前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、
前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されている場合には、該端末が通信に利用可能な通信速度を該端末に問合せ、該問合せの返答に第1の通信速度として複数の通信速度が含まれている場合には、該複数の通信速度の内で他の通信速度よりも高速な通信速度を該端末の種別に応じた第1の通信速度として前記第1のリンクに設定する通信速度に決定し、
前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されていない場合には、前記第1のリンクに設定する通信速度を前記第1の通信速度が含む前記複数の異なる速度の何れよりも低速の第2の通信速度に決定する通信装置、としてコンピュータを機能させることを特徴とする消費電力抑制プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、IP電話装置に複数のポートを設けることにより、IP電話装置にHUBとしての機能を追加することができる。また、特許文献1に記載の技術等を用いることにより未接続のポートについては消費電力を抑制することができる。更に、特許文献2に記載の技術等を用いることによりLANケーブルを通信ポートに接続時でもデータ通信が行なわれていないときには電力を抑制することができる。
【0011】
しかしながら、これらの技術を組み合わせて利用したとしても、HUBとしての機能を有するIP電話装置において消費電力を十分に抑制する、ということはできないという問題があった。以下、その理由について説明する。
【0012】
例えばケーブルが未接続等のポートについては電源の供給を取りやめるという技術と、HUBとしての機能を有するIP電話装置とを組み合わせた場合に、情報処理端末等が接続されていなければ、PCポートの電力は抑制できるが、LANポートの電力の抑制はできない。なぜならば、IP電話装置として機能している以上、着信等に対して待機をする必要があり、LANポートには常にLANケーブルを接続している必要があるからである。
【0013】
同じく、特許文献2のようにLANケーブルを通信ポートに接続時でもデータ通信が行なわれていないときには電力を抑制する技術を採用した場合にも、PCポートの電力は抑制できるが、LANポートの電力の抑制はできない。なぜならば、IP電話装置は常に主装置等とヘルスチェック等の通信を行っているため、まったく通信をしなくなることはないからである。
【0014】
このように、未使用ポートの電力を抑制する機能や、非通信時に電力を抑制するといった一般的な技術を用いたとしても、常に通信を行える状態にある必要があるIP電話装置のLANポート等には効果がなかった。
【0015】
また、消費電力の抑制に関しては、通信速度が高速化したことに伴う更なる問題も生じている。この点について説明する。
【0016】
近年では高速通信を必要とする情報処理端末のために、スループット1Gbps(Gigabit Per Second)を実現するギガビット・イーサネットの規格に準拠した通信ポートを有するIP電話装置が登場している。
【0017】
ギガビット・イーサネットの規格に準拠することにより、それまで一般的であった100メガビット・イーサネット(ファスト・イーサネット)に比べて、高スループットな通信が実現できるという利点がある。しかし、イーサネットの消費電力は、装置のスループットに大きく依存するという特徴があるため、ギガビット・イーサネットでは、100メガビット・イーサネットに比べ、装置の動作クロックが上がってしまい、大きく電力を消費するという欠点もある。
【0018】
そして、IP電話装置自体が音声通信を行う上では、ギガビット・イーサネットによる1Gbps等の速い速度は必要無く、例えば10Mbpsでも十分であることからIP電話装置単体では本来ギガビット・イーサネットを必要とすることなく運用できる。
【0019】
しかしながら、上述したように一般的な技術ではIP電話装置が使用するLANポートの電力を抑制することができない。そのため、一般的な技術では情報処理端末等のギガビット通信が必要とされる装置が接続されていないにも関わらず無駄に電力が消費されてしまう、というこの問題にも一切対応できない。
【0020】
そして、ギガビット・イーサネットのように消費電力が大きくなると、装置の発熱にもつながり、これにより装置の故障率が高くなることから装置の寿命が低下したりする、等の更なる弊害を引き起こすことも考えられる。
【0021】
そこで、本発明は、複数のポートを有すると共に、一部のポートに関しては常時通信可能な状態にしておく必要があるIP電話装置等の機器において、利用者が意識して設定を変更することなく、全てのポートについて消費電力を抑制することが可能な、通信装置、消費電力抑制方法及び消費電力抑制プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の第1の観点によれば、通信装置であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該通信装置と接続するための第2の接続部と、を備え、前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されている場合には、
該端末が通信に利用可能な通信速度を該端末に問合せ、該問合せの返答に第1の通信速度として複数の通信速度が含まれている場合には、該複数の通信速度の内で他の通信速度よりも高速な通信速度を該端末の種別に応じた第1の通信速度として前記第1のリンクに設定す
る通信速度に決定し、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されていない場合には、前記第1のリンクに設定する通信速度を前記第1の通信速度が含む前記複数の異なる速度の何れよりも低速の第2の通信速度に決定することを特徴とする通信装置が提供される。
【0023】
本発明の第2の観点によれば、通信装置が行う消費電力抑制方法であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置と接続するための第2の接続部と、を当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置が備え、前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されている場合には、
該端末が通信に利用可能な通信速度を該端末に問合せ、該問合せの返答に第1の通信速度として複数の通信速度が含まれている場合には、該複数の通信速度の内で他の通信速度よりも高速な通信速度を該端末の種別に応じた第1の通信速度として前記第1のリンクに設定す
る通信速度に決定し、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されていない場合には、前記第1のリンクに設定する通信速度を前記第1の通信速度が含む前記複数の異なる速度の何れよりも低速の第2の通信速度に決定することを特徴とする消費電力抑制方法が提供される。
【0024】
本発明の第3の観点によれば、通信装置であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該通信装置と接続するための第2の接続部と、を備え、前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されている場合には、
該端末が通信に利用可能な通信速度を該端末に問合せ、該問合せの返答に第1の通信速度として複数の通信速度が含まれている場合には、該複数の通信速度の内で他の通信速度よりも高速な通信速度を該端末の種別に応じた第1の通信速度として前記第1のリンクに設定す
る通信速度に決定し、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されていない場合には、前記第1のリンクに設定する通信速度を前記第1の通信速度が含む前記複数の異なる速度の何れよりも低速の第2の通信速度に決定する通信装置、としてコンピュータを機能させることを特徴とする消費電力抑制プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、複数のポートを有すると共に、一部のポートに関しては常時通信可能な状態にしておく必要があるIP電話装置等の機器において、利用者が意識して設定を変更することなく、全てのポートについて消費電力を抑制することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
最初に、本発明の実施形態の構成について図面1乃至3を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態である通信システム全体を表す図である。
【0029】
図1を参照すると、本通信システムは、IP電話装置100、情報処理端末200、ハブ装置300及び主装置400を含む。
【0030】
IP電話装置100は、主装置と例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)に準拠した通信を行うことにより音声通話を実現する装置である。
【0031】
また、IP電話装置100は2つのポートを含み、この2つのポートを使用してハブとしても機能する。具体的には、IP電話装置100は、LANポート110及びPCポート120の2つのポートを含む。ここで、LANポート110は、IP電話装置100が、主装置400等が含まれているネットワークに接続するためのポートである。また、PCポート120は、情報処理端末200がIP電話装置100に接続するためのポートである。なお、PCポート120もLANの規格に準拠したポート(すなわち、LANポート)であるが、PCポート120をLANポート120と呼ぶと、LANポート110との混同を招いてしまうため便宜上「PCポート120」と呼ぶこととする。
【0032】
更に、IP電話装置100は、本実施形態特有の機能として消費電力抑制処理を行う。この処理の詳細については本通信システム内の他の機器及び機器間の接続について説明した後に説明する。
【0033】
情報処理端末200は、例えばパーソナルコンピュータであり、IP電話装置100やハブ装置300を介して、本通信システム内や外部ネットワークの他の情報処理装置(例えば、サーバ)と通信を行う。なお、この他の情報処理装置や外部ネットワークとの接続については図示を省略する。
【0034】
ハブ装置300は、特に本実施形態特有のハブである必要はなく、例えば、汎用のスイッチング・ハブ等により実現することができる。
【0035】
主装置400は、IP電話装置100による音声通話を実現するための構内交換機である。主装置400は、IP電話サーバにより実現される。また、主装置400は、PBX(Private Branch exchange)等の呼称にて呼ばれることがある。
【0036】
次に、機器間の接続について説明を行う。
【0037】
IP電話装置100は、LANポート110に挿入されたLANケーブルによりハブ装置300と接続している。この接続を以下の説明及び図面では「第1のリンク500」と呼ぶ。そして、IP電話装置100は、第1のリンク500及びハブ装置300を介して上位装置である主装置400と通信を行う。この通信は、10Mbpsの通信速度があれば足りるものであり、それ以上の高速な通信速度を要求しない通信である。
【0038】
他方で、IP電話装置100は、PCポート120に挿入されたLANケーブルにより情報処理端末200と接続している。この接続を以下の説明及び図面では「第2のリンク600」と呼ぶ。そして、情報処理端末200は、第2のリンク600、IP電話装置100及びハブ装置300を介して本通信システム内や外部ネットワークの他の情報処理装置と通信を行う。この通信は、大容量のファイルの送受信等を伴うものであり1Gbpsといった高速の通信速度を要求する通信である。
【0039】
続いて、本実施形態特有の消費電力抑制処理の概略について説明する。
【0040】
本実施形態では、複数の通信ポートを持つ通信装置(例えば、IP電話装置100)において、一方の通信ポート(例えば、PCポート120)における通信が必要でない場合は、他方の通信ポート(例えば、LANポート110)の伝送速度を変更することにより通信装置(例えば、IP電話装置100)の動作クロックを下げ、これにより、消費電力を抑制する。これが、本実施形態特有の消費電力抑制処理の概略である。
【0041】
そして、この消費電力抑制処理(本発明の「消費電力抑制方法」に相当。)は、消費電力抑制装置1000(本発明の「通信装置」に相当。)により行われる。この消費電力抑制装置1000の機能ブロックについて
図2−1を参照して説明する。
【0042】
図2−1を参照すると、消費電力抑制装置1000は、消費電力抑制部1001、第1の接続部1002及び第2の接続部1003を含む。
【0043】
第1の接続部1002及び第2の接続部1003は、上述の複数の通信ポートに相当する。また、消費電力抑制部1001は、第1の接続部1002及び第2の接続部1003の接続状況を監視し、伝送速度を変更する。本説明においては、これら各部をIP電話装置100内に含まれる各機能ブロックによって実現する。この点について、
図2−2を参照して説明する。
【0044】
図2−2は、IP電話装置100に含まれる機能ブロックを表す図であって、特に消費電力抑制装置1000を実現するための機能ブロックを表す図である。
【0045】
IP電話装置100は、LANポート110、PCポート120、制御部130、記憶部140、第1のMAC(Media Access Controller)150、第1のPHY(Physical Layer)160、第2のMAC170、第2のPHY180及びバス190を含む。そして、これら装置内の各機能ブロックに対応するデバイスは、デバイス間を物理的に接続するバスであるバス190により電話装置内で相互に接続される。
【0046】
制御部130は、本実施形態特有のプログラム(ソフトウェア)に基づいた演算処理を行うことにより各デバイス(ハードウェア)の制御を行うCPU(Central Processing Unit)である。
【0047】
記憶部140は、制御部130がプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納しているメモリである。
【0048】
LANポート110及びPCポート120は、それぞれ第1のリンク500及び第2のリンク600を形成するためのLANケーブルを接続するためのコネクタである。
【0049】
第1のPHY160及び第2のPHY180は、ネットワーク機器同士の接続を行うためのPHYであり、LANポート110及びPCポート120で受信する電気信号を論理信号へ変換する。第1のMAC150及び第2のMAC170は、それぞれ第1のPHY160及び第2のPHY180が変換した論理信号のMAC(Media Access Controller)フレームを解析することにより、論理信号を装置内の各デバイスが取り扱う形式に変換する。
【0050】
以上本実施形態では
図2−2に表される制御部130及び記憶部140が、
図2−1に表される消費電力抑制部1001に相当する。
【0051】
また、本実施形態では
図2−2に表されるLANポート110、第1のPHY160及び第1のMAC150が、
図2−1に表される第1の接続部1002に相当する。
【0052】
また、本実施形態では
図2−2に表されるPCポート120、第2のPHY180及び第2のMAC170が、
図2−1に表される第2の接続部1003に相当する。
【0053】
また、本実施形態におけるIP電話装置100は、LANポート110やPCポート120といった複数のイーサネットポートを有するのみならず、更に、制御部130の制御により対向装置の能力や対向装置の設定に応じて伝送速度及びデュプレックスを自動設定する、というオートネゴシエーション機能を有する。ここで、対向装置とはIP電話装置100に接続される装置であり、例えば、第1のリンク500を介して接続されるハブ装置300や第2のリンク600を介して接続される情報処理端末200のことを指す。
【0054】
このオートネゴシエーション機能は、イーサネット規格に準拠したものであり、接続された装置間にて対向装置がサポートしている通信速度と通信モードを検出するための信号であるFLP(Fast link pulse)バーストと呼ばれる信号を交換することにより行われる。そして、対向装置からのFLPバーストを解析することにより対向装置がサポートしている通信速度と通信モードを検出し、検出した対向装置がサポートしている通信速度と通信モードと、自身がサポートしている通信速度と通信モードを照らし合わせることにより、通信において使用する通信速度と通信モードを決定する。
【0055】
具体的には、双方がサポートする通信速度と通信モードの中で最も高速なものを選択し、選択した通信速度と通信モードにより通信を開始する。このオートネゴシエーション機能は、例えば特許文献3に記載されている。また、オートネゴシエーション機能を実現するための技術の一つであるデュプレックスの自動設定は、例えば、特許文献4に記載の技術等を用いることにより実現できる。
【0056】
そしてIP電話装置100は、これらの技術を利用することにより、PCポート120のリンク状況に応じて、LANポート110の伝送速度を再設定してオートネゴシエーションを行う。
【0057】
具体的には、PCポート120がリンクアップしている場合には、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが例えば10BaseT/Full duplex及び10BaseT/Half duplexのみではなく、1000BaseT/Full duplexや1000BaseT/Half duplexもサポートしている旨のFLPバーストを対向装置であるハブ装置300及び情報処理端末200に通知をする。これにより、ハブ装置300及び情報処理端末200も例えば1000BaseT/Full duplexや1000BaseT/Half duplexをサポートしているのであれば、1000BaseT/Full duplexや1000BaseT/Half duplexが優先的に選択され、結果第1のリンク500及び第2のリンク600において1Gbpsの通信速度にて通信が行われることとなる。
【0058】
一方で、PCポート120がリンクアップしていない場合には、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが例えば10BaseT/Full duplex及び10BaseT/Half duplexであり、1000BaseT/Full duplexや1000BaseT/Half duplexサポートしてない旨のFLPバーストを対向装置であるハブ装置300に通知をする。これにより、第1のリンク500において10Mbpsの通信速度にて通信が行われることとなり、消費電力を抑制することが可能となる。
【0059】
なお、IP電話装置100は、他にもIP電話装置として機能するための一般的な機能ブロックを更に含んでいる。しかし、このIP電話装置として機能するための一般的な機能ブロックは本実施形態の要旨ではないので、
図2−2において図示を省略する。また、これら一般的な機能ブロックを実現するための入出力、音声制御等に関してのデバイスも当業者にとって広く知られているため、その説明を省略する。
【0060】
続いて、
図3を参照してIP電話装置100の記憶部140に格納される情報の内容について説明する。
【0061】
図3を参照すると、記憶部140は、LANポート状態情報格納領域141、オートネゴシエーション設定情報格納領域142、PCポート状態情報格納領域143及びPHY伝送上限情報格納領域144を含む。
【0062】
ここで、LANポート状態情報格納領域141は、IP電話装置100のLANポート110のリンク状態を表す情報を格納する領域である。
【0063】
具体的には、前回LANポート110がリンクアップしているか否かを確認した時に、LANポート110がリンクアップしていたのか、それともリンクアップしていなかったのか、という情報が格納されている。すなわち、前回の確認時に、LANポート110に第1のリンク500を介して対向装置が接続されているのか否か、という接続状態を表す情報が格納される。
【0064】
オートネゴシエーション設定情報格納領域142は、オートネゴシエーションの設定を表す情報を格納する領域である。この設定はIP電話装置100の設定メニューから変更することができ、この領域に保存される。
【0065】
オートネゴシエーションの設定を表す情報としては例えば、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが、「10BaseT/Full duplex及び10BaseT/Half duplex」であるという第1の組と、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが、「10BaseT/Full duplex、10BaseT/Half duplex、1000BaseT/Full duplex及び1000BaseT/Half duplex」であるという第2の組と、の2つの組を表す情報を使用することが考えられる。そして、制御部130が、PCポート120がリンクアップしているか否かに応じて、この2つの組の何れかに基づいてFLPバーストを生成し、対向装置に送信する。
【0066】
また、オートネゴシエーションの設定を表す情報としては、オートネゴシエーション機能を有効とするのか無効とするのかという情報も格納する。
【0067】
PCポート状態情報格納領域143は、IP電話装置100のPCポート120のリンク状態を表す情報を格納する領域である。
【0068】
具体的には、前回PCポート120がリンクアップしているか否かを確認した時に、PCポート120がリンクアップしていたのか、それともリンクアップしていなかったのか、情報が格納されている。すなわち、前回の確認時に、PCポート120に第2のリンク600を介して対向装置が接続されているのか否か、という接続状態を表す情報が格納される。
【0069】
PHY伝送上限情報格納領域144は、第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限を表す情報を格納する領域であり、第1のPHY160及び第2のPHY180に通知した伝送速度の上限が保存される。第1のPHY160及び第2のPHY180は通知された上限の範囲内の伝送速度にて通信を行う。
【0070】
次に、
図4乃至
図5のフローチャートを参照して本実施形態の動作について詳細に説明する。
【0071】
図4は、LANポート110及びPCポート120のリンク状態を監視し、それぞれのポートに変化があった場合に、PHY伝送速度上限設定とオートネゴシエーションを実行する、という本実施形態の一連の処理を表すフローチャートの一例である。なお、PHY伝送速度上限設定とオートネゴシエーションの実行の詳細については、
図5を参照して後述する。
【0072】
まず、制御部130は、記憶部140のオートネゴシエーション設定情報格納領域142から、オートネゴシエーションの設定に関する情報を読み出し、オートネゴシエーション機能が有効となっているか無効となっているかを判断する(ステップS11)。
【0073】
ここで、オートネゴシエーション機能が無効となっている場合(ステップS11においてNo)、つまり伝送速度が固定である場合は、伝送速度を可変させる本実施形態は有効に機能しないため、本実施形態特有のプロセスは行わずに終了する。
【0074】
一方で、オートネゴシエーションが有効である場合(ステップS11においてYes)、制御部130はLANポート状態情報格納領域141及びPCポート状態情報格納領域143から、前回確認したLANポート110の接続状態及びPCポート120の接続状態を読み出す。更に、制御部130は、MAC150及びMAC170並びにPHY160及びPHY180を介してLANポート110及びPCポート120からLANポート110及びPCポート120それぞれの、現在の接続状態を取得する。そして、制御部130は、前回のLANポート110及びPCポート120の接続状態と、今回取得した現在のLANポート110及びPCポート120の接続状態を比較する。そして、接続状態に変化があるか、もしくはステップS12を行うのが初回である等の何らかの理由で前回確認したLANポート110の接続状態及びPCポート120の接続状態がそもそも保存されていないことからLANポート110の接続状態及びPCポート120の接続状態が初期値であるかを判断する(ステップS12)。
【0075】
LANポート110もしくはPCポート120に変化がない場合(ステップS12においてNo)、LANポート及びPCポート状態の監視を定周期で継続する(ステップS12)。
【0076】
一方、LANポート110及びPCポート120の何れか又は双方の接続状態に変化がある場合、若しくは前回の状態が保存されていない場合には(ステップS12においてYes)ステップS13に進む。
【0077】
ステップS13において制御部130は、現在のLANポートの接続状態をLANポート状態情報格納領域141に、現在のPCポートの接続状態をPCポート状態情報格納領域143に保存する(ステップS13)。
【0078】
そして、PHY伝送速度上限設定及びオートネゴシエーション実行処理を行う(ステップS14)。なお、ステップS14終了後も、LANポート及びPCポート状態の監視を定周期で継続する(ステップS12)。
【0079】
続いて、
図5を参照して上述したステップS14について更に詳細に説明する。
図5は、上述したステップS14において行われるLANポート110及びPCポート120のリンク状態によって、PHYに伝送速度の上限を通知するPHY伝送速度上限設定とオートネゴシエーションの実行の詳細について表すフローチャートである。
【0080】
まず、制御部130は、記憶部140のLANポート状態情報格納領域141に格納されているLANポート110の接続状態を表す情報を読み出し、LANポート110がリンクアップしているか否かを判断する(ステップS14−1)。LANポート110がリンクアップしていない場合(ステップS14−1においてNo)、伝送速度を可変させる本実施形態は有効に機能しないため、本実施形態特有のプロセスを終了する。
【0081】
一方、LANポート110がリンクアップしている場合(ステップS14−1においてYes)、次に制御部130は、PCポート状態情報格納領域143に格納されているPCポート120の接続状態を表す情報を読み出し、PCポート120がリンクアップしているか否かを判断する(ステップS14−2)。
【0082】
ここで、PCポート120がリンクアップしている場合(ステップS14−2においてYes)、情報処理端末200の要求する伝送速度を満たせるよう、伝送速度1Gbpsのギガビット通信を行う。そのため、制御部130は、まずPHY伝送上限情報格納領域144を読み出し、現在の第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限を判断する(ステップS14−3)。
【0083】
現在の第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限が既にギガビットであった場合(ステップS14−3においてYes)、何もせずプロセスを終了する。
【0084】
一方、現在の第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限が、例えば伝送速度10Mbpsの10メガビットであり、ギガビットではなかった場合(ステップS14−3においてNo)、第1のMAC150を通して、第1のPHY160へギガビットを伝送速度の上限として設定する。また、同様に第2のMAC170を通して、第2のPHY180へギガビットを伝送速度の上限として設定する(ステップS14−4)。
【0085】
そして、PHY伝送上限情報格納領域144に第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限がギガビットであることを保存する(ステップS14−5)。
【0086】
一方、LANポート110はリンクアップしているが、PCポート120はリンクアップしていない場合(ステップS14−2においてNo)、情報処理端末200は接続されていない。そのため、IP電話装置100の要求を十分に満たす伝送速度である、低速な10メガビット通信を行う。そのため、制御部130は、まずPHY伝送上限情報格納領域144を読み出し、現在の第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限を判断する(ステップS14−6)。
【0087】
現在の第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限PHY伝送速度が既に10メガビットであった場合(ステップS14−6においてYes)、何もせずプロセスを終了する。
【0088】
一方、現在の第1のPHY160及び第2のPHY180の伝送速度の上限が、例えば伝送速度1Gbpsのギガビットビットであり、10メガビットではなかった場合(ステップS14−6においてNo)、第1のMAC150を通して、第1のPHY160へ10メガビットを伝送速度の上限として設定する。また、同様に第2のMAC170を通して、第2のPHY180へ10メガビットを伝送速度の上限として設定する(ステップS14−7)。
【0089】
そして、PHY伝送上限情報格納領域144に伝送速度の上限が10メガビットであることを保存する(ステップS14−8)。
【0090】
その後、制御部142は第1のPHY160へ、オートネゴシエーションの命令を送り、第1のPHY160は上述で設定された上限でオートネゴシエーションを実行する(ステップS14−9)。
【0091】
これにより、第1のリンク500を介して行われる通信の伝送速度を10Mbpsに抑えることが可能となり、結果としてリンクアップしていないPCポート120のみならず、リンクアップしているLANポート110における消費電力を抑制することが可能となる。
【0092】
そしてこれにより、複数のポートを有すると共に、一部のポートに関しては常時通信可能な状態にしておく必要があるIP電話装置等の機器において、利用者が意識して設定を変更することなく、全てのポートについて消費電力を抑制する、という課題を解決することが可能となる。
【0093】
以上説明した本実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。その一例として、以下で3つの変形例について説明する。なお、これら3つの変形例における変形は単独でも成り立つものであるが、3つの変形例における変形を組み合わせることも可能である。
【0094】
まず、第1の変形例について説明する。
【0095】
以上説明した実施形態では、PHY伝送上限情報格納領域144に格納する伝送速度の上限を、第1のPHY160及び第2のPHY180で共通とした。しかしながら、PHY伝送上限情報格納領域144に格納する伝送速度の上限を、第1のPHY160及び第2のPHY180で異ならせるようにしても良い。例えば第1のPHY160については、PCポート120のリンクアップの状況に応じてPHY伝送上限情報格納領域144に格納する第1のPHY160の伝送速度の上限をギガビット又は10メガビットで可変とする。
【0096】
一方で、第2のPHY180についてはPCポート120のリンクアップの状況に関わらずPHY伝送上限情報格納領域144に格納する第2のPHY180の伝送速度の上限をギガビットに固定する。そして、PCポート120に関しては例えば特許文献1に記載の技術等を用いることにより未接続状態の場合には電力の供給を取りやめる。このようにすることによっても、上述の実施形態同様にLANポート110及びPCポート120の双方で消費電力を抑制することが可能となる、という効果を奏する。
【0098】
本変形例では、PCポート120がリンクアップしている場合に第1のリンク500及び第2のリンク600における伝送速度を更に複数段階設定可能とする。
【0099】
上述の説明では、オートネゴシエーション設定情報格納領域102−2に、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが、「10BaseT/Full duplex及び10BaseT/Half duplex」であるという第1の組と、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが、「10BaseT/Full duplex、10BaseT/Half duplex、1000BaseT/Full duplex及び1000BaseT/Half duplex」であるという第2の組と、の2つの組を表す情報を格納することを例示した。
【0100】
本変形例では、この第2の組に変えて、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが、「10BaseT/Full duplex、10BaseT/Half duplex、100BaseT2/Full duplex、100BaseT2/Half duplex、1000BaseT/Full duplex及び1000BaseT/Half duplex」であるという第3の組と、IP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードが、「10BaseT/Full duplex、10BaseT/Half duplex、100BaseT2/Full duplex、100BaseT2/Half duplex」であるという第4の組と、を表す情報を格納する。
【0101】
そして制御部130が、PCポート120がリンクアップしている場合には、まずこの第3の組に基づいてFLPバーストを生成し、対向装置である情報処理端末200に対して送信する。
【0102】
そして、情報処理端末200がギガビット通信をサポートしていれば、情報処理端末200よりギガビット通信をサポートしている旨のFLPバーストが送信されてくるので、オートネゴシエーション機能により第2のリンク600における伝送速度は1Gbpsとなる。この場合には、制御部130が、第3の組に基づいてFLPバーストを生成し、対向装置であるハブ装置300に対して送信する。これにより、第1のリンク500における伝送速度も1Gbpsとなる。
【0103】
ここまでは、上述した実施形態とほぼ同様である。しかしながら、情報処理端末200がギガビット通信をサポートしておらず100メガビット通信までしかサポートしていない場合も考えられる。
【0104】
この場合には、情報処理端末200より100メガビット通信までしかサポートしていない旨のFLPバーストが送信されてくるので、オートネゴシエーション機能により第2のリンク600における伝送速度は100Mbpsとなる。そのため、この場合には第1のリンク500における伝送速度は1Gbpsである必要はなく、伝送速度は100Mbpsで足りることとなる。そこで、制御部130が、第4の組に基づいてFLPバーストを生成し、対向装置であるハブ装置300に対して送信する。これにより、第1のリンク500における伝送速度も100Mbpsとなる。
【0105】
このように本変形例では、PCポート120がリンクアップしている場合に第1のリンク500及び第2のリンク600における伝送速度を一律に決定するのではなく、情報処理端末200がサポートしている通信速度に応じて、伝送速度を決定することが可能となる。これにより、第2のリンク600における伝送速度が100Mbpsであるのにも関わらず、第1のリンク500における伝送速度が1Gbpsであるという不適切な状態の発生を防止することが可能となる、という効果を奏する。
【0106】
なお、オートネゴシエーション設定情報格納領域102−2に、格納するIP電話装置100がサポートしている通信速度と通信モードの組を更に増やすことにより、第1のリンク500及び第2のリンク600にて設定可能な伝送速度を更に多くの段階に増加させることも可能である。
【0108】
上述した実施形態では、IP電話装置100は1つのPCポート120を含んでいた。本変形例ではこれを変形し、IP電話装置100がPCポート120を複数設けるようにしても良い。そして、ステップS14−2における判定において、少なくとも何れか1つのPCポート120がリンクアップしていればステップS14−2においてYESと判定し、全てのPCポート120がリンクアップしていなければステップS14−2においてNoと判定するようにしても良い。こうすることにより、1つのデスクにて1本のLANケーブルをIP電話装置100に接続するのみで、この1つのデスク上で例えばデスクトップ型とノート型の2つのパーソナルコンピュータを同時にネットワークに接続することが可能となる、という効果を奏する。
【0109】
なお、上記の消費電力抑制装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記の消費電力抑制装置により行なわれる消費電力抑制方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0110】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0111】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0112】
(付記1) 通信装置であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該通信装置と接続するための第2の接続部と、を備え、
前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されているか否かに応じて、前記第1のリンクに設定する通信速度を決定することを特徴とする通信装置。
【0113】
(付記2) 付記1に記載の通信装置であって、
前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が接続されている場合には前記第1のリンクに設定する通信速度を第1の通信速度とし、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されていない場合には前記第1のリンクに設定する通信速度を前記第1の通信速度よりも低速の第2の通信速度とすることを特徴とする通信装置。
【0114】
(付記3) 付記1又は2に記載の通信装置であって、
前記第2の接続部及び前記第2のリンクを介した通信を前記端末との間でしていても、していなくても、当該通信装置による、前記第1のリンクを経由した通信であって、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を継続させることを特徴とする通信装置。
【0115】
(付記4) 付記3に記載の通信装置であって、
前記端末は前記第1の通信速度を必要とする前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を行う端末であり、当該通信装置は前記第2の通信速度で足りる前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を行うため前記第1の通信速度までは必要としない通信装置であることを特徴とする通信装置。
【0116】
(付記5) 付記2乃至4の何れか1に記載の通信装置であって、
前記第1の通信速度には、前記第2の通信速度よりも高速な複数の通信速度が含まれると共に該複数の通信速度はそれぞれ異なる早さであり、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して接続されている端末の種別に応じて、前記第1の通信速度に含まれる複数の通信速度の何れかの通信速度を前記第1のリンクに設定することを特徴とする通信装置。
【0117】
(付記6) 付記1乃至5の何れか1に記載の通信装置であって、
当該通信装置がIP(Internet Protocol)電話機であると共に、前記第1のリンクは少なくともIP電話機である当該通信装置と主装置とが通信を行う用途に使用されることを特徴とする通信装置。
【0118】
(付記7) 通信装置が行う消費電力抑制方法であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置と接続するための第2の接続部と、を当該消費電力抑制方法を行う前記通信装置が備え、
前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されているか否かに応じて、前記第1のリンクに設定する通信速度を決定することを特徴とする消費電力抑制方法。
【0119】
(付記8) 通信装置であって、ネットワーク内の機器を第1のリンクを介して当該通信装置と接続するための第1の接続部と、端末を第2のリンクを介して当該通信装置と接続するための第2の接続部と、を備え、
前記端末による前記第1のリンク及び前記第2のリンク経由の、前記機器との間で行う通信又は前記機器を介して他の装置との間で行う通信を中継すると共に、前記第2の接続部に前記第2のリンクを介して前記端末が通信可能な状態で接続されているか否かに応じて、前記第1のリンクに設定する通信速度を決定する通信装置、としてコンピュータを機能させることを特徴とする消費電力抑制プログラム。