特許第6016370号(P6016370)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016370
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】工事看板
(51)【国際特許分類】
   G09F 15/02 20060101AFI20161013BHJP
   G09F 15/00 20060101ALI20161013BHJP
   G09F 7/00 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   G09F15/02
   G09F15/00 D
   G09F7/00 E
【請求項の数】5
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-21417(P2012-21417)
(22)【出願日】2012年2月3日
(65)【公開番号】特開2013-160865(P2013-160865A)
(43)【公開日】2013年8月19日
【審査請求日】2015年2月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109152
【氏名又は名称】株式会社デザインアーク
(73)【特許権者】
【識別番号】593227039
【氏名又は名称】東洋シール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千葉 雅治
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 良彰
(72)【発明者】
【氏名】小森 啓午
(72)【発明者】
【氏名】三谷 裕司
(72)【発明者】
【氏名】杉本 哲也
【審査官】 佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−079081(JP,A)
【文献】 特開2005−290095(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3110515(JP,U)
【文献】 特開2007−146560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F15/00−17/00
G09F1/00−7/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事現場に設置される工事看板であって、
シート状に形成された表示シートと、情報を記載する個別のシートとを備え、
個別のシートは、生分解性プラスチックを用いた粘着性ラベルであり、表示シートに貼り付けおよび剥離可能であることを特徴とする工事看板。
【請求項2】
表示シートの裏面側には表示シートを固定する表示シート固定板が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の工事看板。
【請求項3】
表示シートは剥離可能な状態で表示シート固定板に貼り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の工事看板。
【請求項4】
表示シート固定板はプラスチック段ボールを用いて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の工事看板。
【請求項5】
表示シートは枠体に収容されており、枠体は表示シートの裏面を支持する背板と、表示シートの両側辺を支持する第1支持部と、表示シートの下端辺を支持する第2支持部とを備え、上部には表示シートを出し入れ可能な開口部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の工事看板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新築工事現場などに設置する工事看板に関する。
【背景技術】
【0002】
新築工事現場などでは、確認済証交付者、建築主、設計者、工事施工者、工事現場管理者などを表示するために工事看板が設置される。工事看板は、工事期間中、工事現場に設置され、工事が完了した後に撤去される。建築主などの個人情報が表示された表示シートは他の工事現場に転用することができないので、産業廃棄物処理業者によって回収される。処理業者は回収した表示シートを焼却し、あるいは埋め立て地に埋めて処分する。
【0003】
特許文献1には、合成樹脂が含浸等されたシート状の看板面体を備え、有害なガスを発生させることなく焼却処分することができる立看板が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−83883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
処理業者が表示シートを埋め立て地に埋めて処分した場合には、埋め立て地が掘り起こされて埋めた表示シートが露出する場合がある。表示シートが露出した状態で放置されると、工事看板に表示された建築主などの個人情報が人目に晒されるという問題がある。
特許文献1に記載の立看板においても、看板面体を埋め立て地に埋めて処分した場合には、看板面体に表示された個人情報が人目に晒される可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、このような課題を解決するもので、建築主などを表示する表示部を埋め立て処分した埋め立て地が掘り起こされた場合であっても、表示部に表示された個人情報が人目に晒されることがない工事看板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために請求項1の発明は、工事現場に設置される工事看板であって、シート状に形成された表示シートと、情報を記載する個別のシートとを備え、個別のシートは、生分解性プラスチックを用いた粘着性ラベルであり、表示シートに貼り付けおよび剥離可能であるものである。
【0008】
請求項2の発明は、表示シートの裏面側には表示シートを固定する表示シート固定板が設けられているものである。
請求項3の発明は、表示シートが剥離可能な状態で表示シート固定板に貼り付けられているものである。
【0009】
請求項4の発明は、表示シート固定板がプラスチック段ボールを用いて形成されているものである。
請求項5の発明は、表示シートが枠体に収容されており、枠体は表示シートの裏面を支持する背板と、表示シートの両側辺を支持する第1支持部と、表示シートの下端辺を支持する第2支持部とを備え、上部には表示シートを出し入れ可能な開口部が形成されているものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によると、表示シートは生分解性プラスチックを用いて形成されており、地中に埋められたとき微生物によって水や二酸化炭素に分解可能であるので、表示シートを埋め立て処分した埋め立て地が掘り起こされた場合であっても表示シートに表示された個人情報が人目に晒されることがない。
請求項2の発明によると、表示シートの裏面側には表示シート固定板が設けられているので、表示シートを表示シート固定板に固定して設置することができる。
請求項3の発明によると、表示シートは、引き剥がし可能な状態で表示シート固定板に貼り付けられるので、工事期間中は表示シート固定板に表示シートを貼り付けて表示することができ、工事終了後には表示シート固定板から引き剥がして処分することができる。
請求項4の発明によると、表示シート固定板を安価に作成することができるとともに、表示シートを表示シート固定板からいっそう容易に引き剥がすことができる。
【0011】
請求項5の発明によると、工事期間中は表示シートを枠体に収容して表示することができ、工事終了後は表示シートを枠体の開口部から取り出して簡単に廃棄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る工事看板の外観図である。
図2】本発明の第2の実施の形態に係る工事看板の外観図である。
図3】表示シートを枠体に収容する手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の第1の実施の形態について図1に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る工事看板1の外観図である。工事看板1は、表示シート2と、表示シート2の裏面側に設置される表示シート固定板3とを備える。表示シート2は、生分解性プラスチックを用いた粘着性ラベルである。表示シート2として、たとえば東洋シール社製バイオマスラベルTF−35Jが用いられる。東洋シール社製バイオマスラベルTF−35Jは、ポリ乳酸を用いて形成されており厚みが35μmである。
【0014】
表示シート2には、確認済証交付者、建築主、設計者、工事施工者、工事現場管理者などが表示される。表示シート2の裏面側には表示シート2を表示シート固定板3に貼り付けるための粘着剤が塗布されている。表示シート2の粘着剤は、表示シート2を表示シート固定板3に貼り付けて固定することができ、表示シート固定板3に貼り付けた表示シート2を容易に剥離することができる粘着力を備えている。
【0015】
表示シート2が貼り付けられる表示シート固定板3は、プラスチック段ボールを用いて、たとえば長方形の平板状に形成される。プラスチック段ボールの表面は波打った凹凸状に形成されているので、表示シートを表示シート固定板からいっそう容易に引き剥がすことができるとともに、表示シート固定板を安価に作成することができる。
【0016】
表示シート固定板3に貼り付けられた表示シート2は、工事期間中、建築主などを表示する工事看板1として使用される。工事終了後、表示シート2は、表示シート固定板3に貼り付けられた状態で工事現場から撤去される。工事現場から撤去された表示シート2は産業廃棄物回収業者によって回収される。表示シート2は、回収業者によって表示シート固定板3から剥離された後に焼却処分され、あるいは埋め立て地に埋めて処分される。
表示シート2はポリ乳酸を用いた生分解性プラスチックによって形成されており、埋め立て地に埋められた表示シート2は、地中の微生物によって水や二酸化炭素に分解されるので、表示シート2が埋められた埋め立て地が掘り起こされた場合であっても、表示シート2に表示された個人情報が人目に晒されることが防止される。
【0017】
なお、表示シート2が剥離された表示シート固定板3は、プラスチックの原料として再利用される。表示シート2を形成する生分解性プラスチックはポリ乳酸を用いたものに限定されるものではなく、たとえばPBS(ポリブチレンサクシネート)系樹脂を用いたものであっても良い。表示シート2の裏面全体に粘着剤を塗布することなく、表示シート2の裏面に塗布される粘着剤の範囲を限定することによっても、表示シート固定板3に貼り付けられた表示シート2をいっそう容易に剥離することができる。
【0018】
図示しないが、表示シート2を表示シート固定板3に貼り付けることなく、剥離紙に粘着した状態の表示シート2をそのまま表示シート固定板3に係止するものでも良い。たとえば、剥離紙に粘着した状態の表示シート2を表示シート固定板3にクリップ止めすることができる。工事終了後、表示シート2が剥離紙とともに埋め立て地に埋めて処分された場合であっても、表示シート2は水や二酸化炭素に分解可能であり、表示シート2に表示された個人情報が人目に晒されることを防止することができる。
【0019】
図2は本発明の第2の実施の形態に係る工事看板11の外観図である。本発明の第2の実施の形態について図2に基づいて説明する。第1の実施の形態についての説明と重複する部分については説明を省略し同一の参照符を用いる。建築主などの個人情報は、個別のシート12に記載される。個別のシート12は、生分解性プラスチックを用いた粘着性ラベルである。個別のシート12として、たとえば東洋シール社製バイオマスラベルTF−35Jを用いることができる。東洋シール社製バイオマスラベルTF−35Jは、ポリ乳酸を用いて形成されており厚みが35μmである。
【0020】
個別のシート12は、工事期間中、表示シート2の該当する表示欄13に貼り付けて表示され、工事終了後、焼却処分され、あるいは埋め立て地に埋めて処分される。表示シート2は他の工事現場で繰り返し使用することができるので、廃棄物の量を削減することができる。埋め立て地に埋められた個別のシート12は、地中の微生物によって水や二酸化炭素に分解されるので、個別のシート12が埋められた埋め立て地が掘り起こされた場合であっても、個別のシート12に表示された個人情報が人目に晒されることを防止することができる。個別のシート12は封筒などに収容可能なサイズとすることができるので、回収業者は表示シート2から剥離した個別のシート12を封筒などに入れて回収することができる。表示シート2は、他の工事現場で繰り返し使用することができる。
【0021】
図3は表示シート2を枠体22に収容する手順を示す図である。本発明の第3の実施の形態について図3に基づいて説明する。第1または第2の実施の形態についての説明と重複する部分については説明を省略し同一の参照符を用いる。本実施の形態に係る工事看板21は枠体22を備える。表示シート2は、剥離紙23に粘着した状態で剥離紙23とともに枠体22に収容される。
枠体22は、表示シート2の裏面を支持する背板22aと、背板22aと一体的に形成され表示シート2の両側辺を支持する第1支持部22bと、背板22aの下端に設けられ表示シート2の下端辺を支持する第2支持部22cとを備える。枠体22に収容された表示シート2の表面側には、表示シート2が弛まないように透明なアクリル板24が設けられ、表示シート2が収容された枠体22の上部はカバー22dで覆われる。表示シート2の表面側に設けられる板はアクリル板に限定されるものではなく、ガラス製あるいは他の樹脂製の板を用いることができる。
【0022】
剥離紙23に粘着した状態の表示シート2は、枠体22に収容されて、工事期間中、工事看板21として使用される。工事終了後、工事現場から撤去された表示シート2は、回収業者によって回収されて剥離紙23とともに焼却処分され、あるいは埋め立て地に埋めて処分される。表示シート2は剥離紙23に粘着した状態で枠体22に収容されるので、表示シート2を固定する表示シート固定板3が不要である。
【0023】
表示シート2が剥離紙23とともに埋め立て地に埋めて処分された場合には、表示シート2は地中の微生物によって水や二酸化炭素に分解可能であり、表示シート2を埋めた埋め立て地が掘り起こされた場合であっても、表示シート2に表示された個人情報が人目に晒されることを防止することができる。
【0024】
このように、工事現場に設置される工事看板1は、生分解性プラスチックを用いてシート状に形成され地中に埋められたとき微生物によって水や二酸化炭素に分解可能な表示シート2を備えるので、表示シート2を埋め立て処分した埋め立て地が掘り起こされた場合であっても、表示シート2に表示された個人情報が人目に晒されることを防止することができる。
【0025】
さらに、表示シート2の裏面側には表示シート2を固定する表示シート固定板3が設けられているので、表示シート2を表示シート固定板3に固定した状態で設置することができる。
【0026】
さらに、表示シート2は剥離可能な状態で表示シート固定板3に貼り付けられているので、工事期間中は表示シート2を表示シート固定板3に貼り付けて表示することができ、工事終了後には表示シート2を表示シート固定板3から引き剥がして処分することができる。
【0027】
さらに、表示シート固定板3はプラスチック段ボールを用いて形成されているので、表示シート固定板3を安価に作成することができるとともに、表示シート固定板3から表示シート2をいっそう容易に剥離することができる。
【0028】
さらに、表示シート2は枠体22に収容されており、枠体22は表示シート2の裏面を支持する背板22aと、表示シート2の両側辺を支持する第1支持部22bと、表示シート2の下端辺を支持する第2支持部22cとを備え、上部には表示シート2を出し入れ可能な開口部が形成されているので、工事期間中は表示シート固定板3を設けることなく表示シート2を枠体22に収容して表示することができ、工事終了後は枠体22の開口部から表示シート2を取り出して簡単に廃棄することができる。
【符号の説明】
【0029】
1,11,21 工事看板
2 表示シート
3 表示シート固定板
12 個別のシート
13 表示欄
22 枠体
22a 背板
22b 第1支持部
22c 第2支持部
22d カバー
23 剥離紙
24 アクリル板
図1
図2
図3