【実施例】
【0105】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約を受けるものではない。
以下に示す触媒製造例や重合例は、特に断りのない場合は乾燥窒素雰囲気下で行った。なお、実施例において各種物性は以下のように測定した。
【0106】
[元素分析]
株式会社島津製作所製ICP(誘導結合プラズマ) 発光分析法装置:ICPS-8100型を用いて測定を行った。アルミニウム、ジルコニウムの定量、定性分析には、試料を硫酸および硝酸にて湿式分解後、定容(必要に応じてろ過及び希釈含む)したものを検液とした。またケイ素の定量、定性分析には試料を炭酸ナトリウムにて溶融後、塩酸を加え溶解し、定容および希釈したものを検液とした。
[極限粘度[η]]
オレフィン重合体の極限粘度[η]は、デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。
【0107】
すなわち重合パウダーまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度η
spを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度η
spを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のη
sp/Cの値を極限粘度として求める(下式参照)。
【0108】
[η]=lim(η
sp/C) (C→0)
[MFR]
オレフィン重合体のMFRは、テスター産業製TP−406型MFR計を用いASTM D1238−89に従い、190℃、2.16kg荷重の条件下で測定した。
【0109】
[嵩密度(BD)]
オレフィン重合体の嵩密度は、ASTM D 1895−96 A法に準じて測定を行った。
【0110】
[比較例1]
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D0)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、150℃で3時間乾燥したシリカゲル(商品名:H-31、旭エスアイテック株式会社製、平均粒径=3.3μm、比表面積=819m2/g、細孔容積=0.7mL/g、SiO2=99.7%、Al=210ppm、Fe=26ppm、Ti=157ppm、Mg=17ppm、Ca=101ppm、Na=548ppm)2.64g、脱水トルエン56mLLを添加し、アイスバスにて3℃まで冷却した。トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1mol/L)2.19mLを添加し(TIBAL/シリカ比で0.05 mol/mol)、更にメチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、20%トルエン溶液、2.99mmol/リットル)16.1mL(メチルアルミノキサン/シリカ比で1.1 mol/mol)を加えた。5℃で30分反応させた後、アイスバスからオイルバスに変えて95℃で2時間反応させた。60℃にて静置後、上澄みをデカンテーションによって50mL取り除き、アルミノキサン担持シリカ(D0)のトルエンスラリーを得た。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
【0111】
[オレフィン重合用触媒(E0)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、前記工程で得られたアルミノキサン担持シリカ(D0)のトルエンスラリーをアルミニウム換算で4.22mmol入れ、その懸濁液を攪拌しながら、室温下(20℃)、ジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド0.0155mmolのトルエン溶液を加えた後、60分攪拌した。攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、精製n−ヘキサン50mLを用いて洗浄を3回行い、得られた担持触媒を50mLの精製n−ヘキサンにリスラリーし触媒懸濁液として、固体触媒成分(E0)を得た。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0283mg/mL、Al濃度2.28mg/mLであった。
【0112】
[オレフィン重合体(エチレン重合体)の製造]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製ヘプタン500mLを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。飽和後にガスを水素−エチレン混合ガス(水素濃度:1.25vol%)に切り替えた。ここに、トリイソブチルアルミニウムのn−デカン溶液(Al=1.0 mol/L) 0.25mmol、ポリアルキレンオキシグリコール(商品名:アデカプルロニックL−71、旭電化工業株式会社製)の4g/Lヘキサン溶液0.62mLを添加した。さらにオレフィン重合用触媒(E0)を固体成分換算で35.26mg装入し、75℃に昇温して、0.65MPa・Gとなるように水素−エチレン混合ガス(水素濃度:1.25vol%)を連続的に供給し、60分間重合を行った。オートクレーブを冷却および残留ガスをパージして重合を停止した。重合器の内壁にはエチレン重合体の付着が見られなかった。得られたエチレン重合体のスラリーを桐山ロート(φ95mm、ろ紙No.5B)でろ過した。ろ紙のつまりはなかった。エチレン重合体を80℃で10時間、減圧乾燥を行った。得られたエチレン重合体(PE)は52.44gであり、重合活性は48kg−PE/mmol−Zr・hr、生産性は1487g−PE/g−cat.・hrであった。ポリマー分析の結果、嵩密度は0.33g/cm
3、MFR=31.98g/10分、極限粘度[η]=1.00dL/gであった。
【0113】
[実施例1]
[チタン含有シリカ(A1)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコにテトライソプロポキシチタン(関東化学社製)0.296g(1.04mmol)をサンプリングし、脱水ヘキサン50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。磁性皿にチタン添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、300℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、チタン含有シリカ(A1)を得た。
【0114】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D1)の合成]
シリカゲル種を通常のシリカゲルから前記合成したチタン含有シリカ(A1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D1)の合成を行った。
【0115】
[オレフィン重合用触媒(E1)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E1)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0295mg/mL、Al濃度2.38mg/mLであった。
【0116】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0117】
[実施例2]
[チタン含有シリカ(A2)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から400℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A2)の合成を行った。
【0118】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D2)の合成]
シリカゲル種を通常のシリカゲルから先に合成したチタン含有シリカ(A2)、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で1.0 mol/molになるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D2)の合成を行った。
【0119】
[オレフィン重合用触媒(E2)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E2)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0270mg/mL、Al濃度2.23mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0120】
[実施例3]
[チタン含有シリカ(A3)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から500℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A3)の合成を行った。
【0121】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D3)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A3)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.75 mol/molになるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D3)の合成を行った。
【0122】
[オレフィン重合用触媒(E3)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D3)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E3)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0234mg/mL、Al濃度1.88mg/mLであった。
【0123】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E3)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0124】
[実施例4]
[チタン含有シリカ(A4)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から800℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A4)の合成を行った。
【0125】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A4)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.45mol/molになるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)の合成を行った。
【0126】
[オレフィン重合用触媒(E4)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E4)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0175mg/mL、Al濃度1.40mg/mLであった。
【0127】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成したオレフィン重合用触媒(E4)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0128】
[比較例2]
[チタン含有シリカ(A5)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から150℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A5)の合成を行った。
【0129】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D5)の合成を行った。
【0130】
[オレフィン重合用触媒(E5)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E5)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0283mg/mL、Al濃度2.20mg/mLであった。
【0131】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0132】
[比較例3]
[300℃焼成シリカの作製]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコに脱水ヘキサン50mLを加え、シリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。内容物を磁性皿に移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、300℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、300℃焼成シリカを得た。
【0133】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D6)の合成]
シリカゲル種を前記合成した300℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D6)の合成を行った。
【0134】
[オレフィン重合用触媒(E6)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持シリカ(D6)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E6)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0281mg/mL、Al濃度2.32mg/mLであった。
【0135】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E6)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0136】
[比較例4]
[400℃焼成シリカの作製]
焼成温度を300℃から400℃に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行い、400℃焼成シリカを得た。
【0137】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D7)の合成]
シリカゲル種を前記合成した400℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D7)の合成を行った。
【0138】
[オレフィン重合用触媒(E7)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E7)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0270mg/mL、Al濃度2.25mg/mLであった。
【0139】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0140】
[比較例5]
[500℃焼成シリカの作製]
焼成温度を300℃から500℃に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行い、500℃焼成シリカを得た。
【0141】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D8)の合成]
シリカゲル種を前記合成した500℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例3と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D8)の合成を行った。
【0142】
[オレフィン重合用触媒(E8)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D8)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E8)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0231mg/mL、Al濃度1.88mg/mLであった。
【0143】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E8)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0144】
[比較例6]
[800℃焼成シリカの作製]
焼成温度を300℃から800℃に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行い、800℃焼成シリカを得た。
【0145】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D9)の合成]
シリカゲル種を前記合成した800℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例4と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D9)の合成を行った。
【0146】
[オレフィン重合用触媒(E9)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D9)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E9)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0175mg/mL、Al濃度1.39mg/mLであった。
【0147】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E9)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0148】
<実施例1〜4,比較例1〜6の対比>
実施例1と比較例3を対比すると、金属成分を導入した実施例1は活性が優れる。同様に同じ焼成温度で対比、すなわち実施例2と比較例4、実施例3と比較例5、実施例4と比較例6を対比すると、金属成分を導入した実施例は活性が優れる。
【0149】
しかしながら、比較例1と比較例2の対比から焼成温度が150℃では活性向上の効果が無いことが分かる。焼成温度が、150℃では金属イオンがシリカ中に有効に組み込まれないとためと思われる。
【0150】
[比較例7]
[予備重合触媒(E’0)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、比較例1で製造したオレフィン重合用触媒(E0)のヘキサンスラリーを50mL加えた。ここに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液2.0mL、ポリアルキレンオキシグリコール(商品名:アデカプルロニックL−71、旭電化工業株式会社製)の4g/Lヘキサン溶液2.5mLを加えた。液相部にエチレンを1.5NL/hrの速度で吹き込み、20℃で1時間重合を行った。窒素で残存エチレンをパージし、攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、精製n−ヘキサン50mLを用いて洗浄を3回行い、得られた担持触媒を50mLの精製n−ヘキサンにリスラリーし触媒懸濁液として、予備重合触媒(E’0)を得た。
【0151】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’0)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0152】
[実施例5]
[予備重合触媒(E’1)の合成]
オレフィン重合用触媒(E0)を実施例1で合成したオレフィン重合用触媒(E1)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’1)の合成を行った。
【0153】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0154】
[実施例6]
[予備重合触媒(E’2)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で合成したオレフィン重合用触媒(E2)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’2)の合成を行った。
【0155】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0156】
[実施例7]
[予備重合触媒(E’3)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で合成したオレフィン重合用触媒(E3)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’3)の合成を行った。
【0157】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’3)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0158】
[実施例8]
[予備重合触媒(E’4)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で合成したオレフィン重合用触媒(E4)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’4)の合成を行った。
【0159】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’4)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0160】
[比較例8]
[予備重合触媒(E’5)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例2で合成したオレフィン重合用触媒(E5)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’5)の合成を行った。
【0161】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成した予備重合触媒(E’5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0162】
[比較例9]
[予備重合触媒(E’6)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例3で合成したオレフィン重合用触媒(E6)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’6)の合成を行った。
【0163】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’6)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0164】
[比較例10]
[予備重合触媒(E’7)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例4で合成したオレフィン重合用触媒(E7)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’7)の合成を行った。
【0165】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成した予備重合触媒(E’7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0166】
[比較例11]
[予備重合触媒(E’8)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例5で合成したオレフィン重合用触媒(E8)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’8)の合成を行った。
【0167】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’8)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0168】
[比較例12]
[予備重合触媒(E’9)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例6で合成したオレフィン重合用触媒(E9)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’9)の合成を行った。
【0169】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成した予備重合触媒(E’9)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
【0170】
【表1】
【0171】
<実施例5〜8、比較例7〜12の対比>
実施例5〜8、比較例7〜12はいずれも予備重合触媒を用いたエチレン重合体の製造例である。予備重合を行っていない触媒を用いた実施例1〜4,比較例1〜6に比べて活性が高く、これは予備重合によりジクロロ錯体がアルキル化されることで活性が向上したためと考えられる。
【0172】
実施例5と比較例7、9を対比すると、金属成分を導入した実施例は活性が優れる。同様に同じ焼成温度で対比、すなわち実施例6と比較例10、実施例7と比較例11、実施例8と比較例12を対比すると、金属成分を導入した実施例は活性が優れる。
【0173】
また、予備重合触媒を用いたこれらの実施例は、予備重合を行っていない触媒を用いた実施例1〜4に比べ、金属成分の導入による活性向上効果が大きい。予備重合により錯体が活性化されることで、金属成分による活性向上効果がさらに大きくなったと考えられる。
【0174】
実施例1〜8、比較例1〜12における、焼成温度−活性のプロットを
図1に示す。
[
図1]
【0175】
[実施例9]
[チタン含有シリカ(A10)の合成]
テトライソプロポキシチタン(関東化学社製)の添加量を1.19g(4.18mmol)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてチタン含有シリカ(A10)の合成を行った。
【0176】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D10)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A10)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D10)の合成を行った。
【0177】
[オレフィン重合用触媒(E10)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E10)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
【0178】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0179】
[実施例10]
[チタン含有シリカ(A11)の合成]
テトライソプロポキシチタン(関東化学社製)の添加量を2.97g(10.4mmol)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてチタン含有シリカ(A11)の合成を行った。
【0180】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D11)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A11)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D11)の合成を行った。
【0181】
[オレフィン重合用触媒(E11)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E11)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.18mg/mLであった。
【0182】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0183】
[比較例13]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”0)の合成]
比較例1で製造したオレフィン重合用触媒(E0)のヘキサンスラリー50mLに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液1.0mLを撹拌子で撹拌しながら加えた。20℃で3時間反応を行い、トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”0)を得た。
【0184】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”0)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0185】
[比較例14]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”7)の合成]
比較例4で製造した固体触媒(E7)のヘキサンスラリー50mLに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液1.0mLを撹拌子で撹拌しながら加えた。20℃で3時間反応を行い、トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”7)を得た。
【0186】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0187】
[実施例11]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”2)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で製造したオレフィン重合用触媒(E2)に変更することを除いては、比較例13と同様にしてトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”2)の合成を行った。
【0188】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0189】
[実施例12]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”10)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例9で製造したオレフィン重合用触媒(E10)に変更することを除いては、比較例13と同様にしてトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”10)の合成を行った。
【0190】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0191】
[実施例13]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”11)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例10で製造したオレフィン重合用触媒(E11)に変更することを除いては、比較例13と同様にしてトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E"11)の合成を行った。
【0192】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0193】
[実施例14]
[予備重合触媒(E’10)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例9で合成したオレフィン重合用触媒(E10)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’10)の合成を行った。
【0194】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E’10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0195】
[実施例15]
[予備重合触媒(E’11)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例10で合成したオレフィン重合用触媒(E11)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’11)の合成を行った。
【0196】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E’11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
【0197】
【表2】
【0198】
<実施例2、6、9〜15、比較例1、4、7、10、13、14の対比>
同じ触媒調製処方で対比、すなわち、実施例2と9と10、実施例11と12と13、実施例6、14,15を対比すると、金属成分の添加量は1.25mol%よりも、5mol%あるいは12.5mol%のほうが活性が高く、金属イオンの導入量が多いほうが活性に優れる傾向が認められる一方で、5mol%と12.5mol%では活性があまり変わらないことから、金属添加は多量には必要ないことが分かる。
【0199】
また、実施例11、12、13において予備重合を行わなくても触媒をトリイソブチルアルミニウムと接触させることで、実施例2、9、10に対して活性が向上している。実施例6、14、15は、トリイソブチルアルミニウムの存在下で予備重合を行うことで金属イオンの活性向上効果がさらに大きくなっている。
【0200】
これらの実施例、比較例における、金属添加量−活性のプロットを
図2に示す。
[
図2]
【0201】
[実施例16]
[アルミニウム含有シリカ(A12)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸アルミニウム9水和物(和光純薬工業社製)1.57g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に、および、エバポレーターでの溶媒留去条件を50℃、60mmHgに変更することを除いては、実施例2と同様にしてアルミニウム含有シリカ(A12)の合成を行った。
【0202】
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム含有シリカ(D12)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム含有シリカ(A12)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム含有シリカ(D12)の合成を行った。
【0203】
[オレフィン重合用触媒(E12)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム含有シリカ(D12)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E12)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.18mg/mLであった。
【0204】
[予備重合触媒(E’12)の合成]
オレフィン重合用触媒を先に合成したオレフィン重合用触媒(E12)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’12)の合成を行った。
【0205】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’12)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0206】
[実施例17]
[スカンジウム含有シリカ(A13)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸スカンジウム水和物(Aldrich社製)1.04g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてスカンジウム含有シリカ(A13)の合成を行った。
【0207】
[メチルアルミノキサン担持スカンジウム含有シリカ(D13)の合成]
シリカゲル種を前記合成したスカンジウム含有シリカ(A13)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持スカンジウム含有シリカ(D13)の合成を行った。
【0208】
[オレフィン重合用固体触媒(E13)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持スカンジウム含有シリカ(D13)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E13)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0266mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
【0209】
[予備重合触媒(E’13)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E13)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’13)の合成を行った。
【0210】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’13)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0211】
[実施例18]
[バナジウム含有シリカ(A14)の合成]
金属化合物の溶液(S)をバナジン酸アンモニウム(和光純薬工業社製)0.489g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてバナジウム含有シリカ(A14)の合成を行った。
【0212】
[メチルアルミノキサン担持バナジウム含有シリカ(D14)の合成]
シリカゲル種を前記合成したバナジウム含有シリカ(A14)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持バナジウム含有シリカ(D14)の合成を行った。
【0213】
[オレフィン重合用触媒(E14)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持バナジウム含有シリカ(D14)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E14)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0263mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
【0214】
[予備重合触媒(E’14)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E14)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’14)の合成を行った。
【0215】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’14)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0216】
[実施例19]
[マンガン含有シリカ(A15)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸マンガン6水和物(関東化学社製)1.20g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてマンガン含有シリカ(A15)の合成を行った。
【0217】
[メチルアルミノキサン担持マンガン含有シリカ(D15)の合成]
シリカゲル種を前記合成したマンガン含有シリカ(A15)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持マンガン含有シリカ(D15)の合成を行った。
【0218】
[オレフィン重合用触媒(E15)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持マンガン含有シリカ(D15)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E15)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.23mg/mLであった。
【0219】
[予備重合触媒(E’15)の合成]
固体触媒のヘキサンスラリーを先に合成したオレフィン重合用触媒(E15)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’15)の合成を行った。
【0220】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’15)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0221】
[実施例20]
[鉄含有シリカ(A16)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸鉄9水和物(和光純薬工業社製)1.69g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にして鉄含有シリカ(A16)の合成を行った。
【0222】
[メチルアルミノキサン担持鉄含有シリカ(D16)の合成]
シリカゲル種を前記合成した鉄含有シリカ(A16)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持鉄含有シリカ(D16)の合成を行った。
【0223】
[オレフィン重合用触媒(E16)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持鉄含有シリカ(D16)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E16)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.21mg/mLであった。
【0224】
[予備重合触媒(E’16)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E16)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’16)の合成を行った。
【0225】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’16)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0226】
[実施例21]
[コバルト含有シリカ(A17)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸コバルト3水和物(和光純薬工業社製)1.22g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてコバルト含有シリカ(A17)の合成を行った。
【0227】
[メチルアルミノキサン担持コバルト含有シリカ(D17)の合成]
シリカゲル種を前記合成したコバルト含有シリカ(A17)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持コバルト含有シリカ(D17)の合成を行った。
【0228】
[オレフィン重合用触媒(E17)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持コバルト含有シリカ(D17)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E17)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0261mg/mL、Al濃度2.15mg/mLであった。
【0229】
[予備重合触媒(E’17)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E17)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’17)の合成を行った。
【0230】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’17)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0231】
[実施例22]
[銅含有シリカ(A18)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸銅3水和物(関東化学社製)1.01g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にして銅含有シリカ(A18)の合成を行った。
【0232】
[メチルアルミノキサン担持銅含有シリカ(D18)の合成]
シリカゲル種を前記合成した銅含有シリカ(A18)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持銅含有シリカ(D18)の合成を行った。
【0233】
[オレフィン重合用触媒(E18)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持銅含有シリカ(D18)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E18)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.22mg/mLであった。
【0234】
[予備重合触媒(E’18)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E18)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’18)の合成を行った。
【0235】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’18)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0236】
[実施例23]
[亜鉛含有シリカ(A19)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸亜鉛6水和物(関東化学社製)1.24g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更したことを除いては、実施例16と同様にして亜鉛含有シリカ(A19)の合成を行った。
【0237】
[メチルアルミノキサン担持亜鉛含有シリカ(D19)の合成]
シリカゲル種を前記合成した亜鉛含有シリカ(A19)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持亜鉛含有シリカ(D19)の合成を行った。
【0238】
[オレフィン重合用触媒(E19)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持亜鉛含有シリカ(D19)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E19)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0266mg/mL、Al濃度2.16mg/mLであった。
【0239】
[予備重合触媒(E’19)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E19)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’19)の合成を行った。
【0240】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’19)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0241】
[実施例24]
[ガリウム含有シリカ(A20)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸ガリウムn水和物(和光純薬工業社製)1.07g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてガリウム含有シリカ(A20)の合成を行った。
【0242】
[メチルアルミノキサン担持亜ガリウム含有シリカ(D20)の合成]
シリカゲル種を前記合成したガリウム含有シリカ(A20)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ガリウム含有シリカ(D20)の合成を行った。
【0243】
[オレフィン重合用触媒(E20)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ガリウム含有シリカ(D20)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E20)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0249mg/mL、Al濃度2.03mg/mLであった。
【0244】
[予備重合触媒(E’20)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E20)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’20)の合成を行った。
【0245】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’20)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0246】
[実施例25]
[イットリウム含有シリカ(A21)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸イットリウム6水和物(和光純薬工業社製)1.60g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてイットリウム含有シリカ(A21)の合成を行った。
【0247】
[メチルアルミノキサン担持イットリウム含有シリカ(D21)の合成]
シリカゲル種を前記合成したイットリウム含有シリカ(A21)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持イットリウム含有シリカ(D21)の合成を行った。
【0248】
[オレフィン重合用触媒(E21)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持イットリウム含有シリカ(D21)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E21)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0266mg/mL、Al濃度2.19mg/mLであった。
【0249】
[予備重合触媒(E’21)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E21)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’21)の合成を行った。
【0250】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’21)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0251】
[実施例26]
[ジルコニウム含有シリカ(A22)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸ジルコニル(関東化学社製)1.12g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更したことを除いては、実施例16と同様にしてジルコニウム含有シリカ(A22)の合成を行った。
【0252】
[メチルアルミノキサン担持ジルコニウム含有シリカ(D22)の合成]
シリカゲル種を前記合成したジルコニウム含有シリカ(A22)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ジルコニウム含有シリカ(D22)の合成を行った。
【0253】
[オレフィン重合用触媒(E22)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持ジルコニウム含有シリカ(D22)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E22)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.20mg/mLであった。
【0254】
[予備重合触媒(E’22)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E22)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’22)の合成を行った。
【0255】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’22)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0256】
[実施例27]
[ニオブ含有シリカ(A23)の合成]
金属化合物の溶液(S)を塩化ニオブ(Aldrich社製)1.13g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更したことを除いては、実施例16と同様にしてニオブ含有シリカ(A23)の合成を行った。
【0257】
[メチルアルミノキサン担持ニオブ含有シリカ(D23)の合成]
シリカゲル種を前記合成したニオブ含有シリカ(A23)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ニオブ含有シリカ(D23)の合成を行った。
【0258】
[オレフィン重合用触媒(E23)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ニオブ含有シリカ(D23)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E23)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0264mg/mL、Al濃度2.14mg/mLであった。
【0259】
[予備重合触媒(E’23)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E23)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’23)の合成を行った。
【0260】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’23)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0261】
[実施例28]
[ルテニウム含有シリカ(A24)の合成]
金属化合物の溶液(S)をニトロ硝酸ルテニウム(Strem社製)1.33g(4.18mmol)のエタノール50mL溶液に変更したことを除いては、実施例2と同様にしてルテニウム含有シリカ(A24)の合成を行った。
【0262】
[メチルアルミノキサン担持ルテニウム含有シリカ(D24)の合成]
シリカゲル種を前記合成したルテニウム含有シリカ(A24)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ルテニウム含有シリカ(D24)の合成を行った。
【0263】
[オレフィン重合用触媒(E24)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ルテニウム含有シリカ(D24)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用固体触媒(E24)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.19mg/mLであった。
【0264】
[予備重合触媒(E’24)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E24)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’24)の合成を行った。
【0265】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’24)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0266】
[実施例29]
[ハフニウム含有シリカ(A25)の合成]
金属化合物の溶液(S)をテトラエトキシハフニウム(Alfa Aesar社製)1.50g(4.18mmol)のエタノール50mL溶液に変更したことを除いては、実施例2と同様にしてハフニウム含有シリカ(A25)の合成を行った。
【0267】
[メチルアルミノキサン担持ハフニウム含有シリカ(D25)の合成]
シリカゲル種を前記合成したハフニウム含有シリカ(A25)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ハフニウム含有シリカ(D25)の合成を行った。
【0268】
[オレフィン重合用触媒(E25)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ハフニウム含有シリカ(D25)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E25)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.19mg/mLであった。
【0269】
[予備重合触媒(E’25)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E25)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’25)の合成を行った。
【0270】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’25)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0271】
[実施例30]
[セリウム含有シリカ(A26)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸セリウム6水和物(和光純薬工業社製)1.81g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてセリウム含有シリカ(A26)の合成を行った。
【0272】
[メチルアルミノキサン担持セリウム含有シリカ(D26)の合成]
シリカゲル種を前記合成したセリウム含有シリカ(A26)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持セリウム含有シリカ(D26)の合成を行った。
【0273】
[オレフィン重合用触媒(E26)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持セリウム含有シリカ(D26)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E26)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0267mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
【0274】
[予備重合触媒(E’26)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E26)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’26)の合成を行った。
【0275】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’26)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0276】
[比較例15]
[硝酸添加後400℃焼成シリカの合成]
10mLスクリュー管に蒸留水5mL、硝酸(1.42)(関東化学社製)0.185mLL(4.18mmol)を加えた。この硝酸溶液を磁性皿上のシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)にパスツールで全体が湿るように滴下した。20℃で30分間静置した後に、実施例2と同様にしてシリカの焼成を行った。
【0277】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D27)の合成]
シリカゲル種を前記合成した焼成シリカ(A27)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D27)の合成を行った。
【0278】
[オレフィン重合用触媒(E27)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したメチルアルミノキサン担持シリカ(D27)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E27)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0272mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
【0279】
[予備重合触媒(E’27)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E27)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’27)の合成を行った。
【0280】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’27)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0281】
[比較例16]
[珪素含有シリカ(A28)の合成]
金属化合物の溶液(S)をテトライソプロポキシ珪素(東京化成工業社製)1.10g(4.18mmol)のヘキサン50mL溶液に変更することを除いては、実施例2と同様にして珪素含有シリカ(A28)の合成を行った。
【0282】
[メチルアルミノキサン担持珪素含有シリカ(D28)の合成]
シリカゲル種を前記合成した珪素含有シリカ(A28)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持珪素含有シリカ(D28)の合成を行った。
【0283】
[オレフィン重合用触媒(E28)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持珪素含有シリカ(D28)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E28)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0260mg/mL、Al濃度2.09mg/mLであった。
【0284】
[予備重合触媒(E’28)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E28)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’28)の合成を行った。
【0285】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’28)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0286】
[比較例17]
[マグネシウム含有シリカ(A29)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸マグネシウム6水和物(和光純薬工業社製)1.07g(4.18mmol)のヘキサン50mL溶液に変更することを除いては、実施例2と同様にしてマグネシウム含有シリカ(A29)の合成を行った。
【0287】
[メチルアルミノキサン担持マグネシウム含有シリカ(D29)の合成]
シリカゲル種を前記合成したマグネシウム含有シリカ(A29)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持マグネシウム含有シリカ(D29)の合成を行った。
【0288】
[オレフィン重合用触媒(E29)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持マグネシウム含有シリカ(D29)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E29)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0238mg/mL、Al濃度1.90mg/mLであった。
【0289】
[予備重合触媒(E’29)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E29)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’29)の合成を行った。
【0290】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’29)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0291】
[比較例18]
[カルシウム含有シリカ(A30)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸カルシウム4水和物(和光純薬工業社製)0.987g(4.18mmol)のヘキサン50mL溶液に変更することを除いては、実施例2と同様にしてカルシウム含有シリカ(A30)の合成を行った。
【0292】
[メチルアルミノキサン担持カルシウム含有シリカ(D30)の合成]
シリカゲル種を前記合成したカルシウム含有シリカ(A30)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持カルシウム含有シリカ(D30)の合成を行った。
【0293】
[オレフィン重合用触媒(E30)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持カルシウム含有シリカ(D30)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E30)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
【0294】
[予備重合触媒(E’30)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E30)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’30)の合成を行った。
【0295】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’30)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0296】
[実施例31]
[ルテニウム/チタン複合含有シリカ(A31)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコにニトロ硝酸ルテニウム(Strem社製)0.665g(2.14mmol)をサンプリングし、脱水エタノール50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてエタノールを留去した。グローブボックス中にて200mLナスフラスコにてサンプリングしておいたテトライソプロポキシチタン(関東化学社製)0.594g(2.14mmol)に脱水ヘキサン50mLを添加し溶解させた。先のルテニウム添加シリカゲルにこのチタン溶液を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。磁性皿にルテニウム/チタン添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、400℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、ルテニウム/チタン添加シリカ(A31)を得た。
【0297】
[メチルアルミノキサン担持ルテニウム/チタン複合含有シリカ(D31)の合成]
シリカゲル種を前記合成したルテニウム/チタン複合含有シリカ(A31)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ルテニウム/チタン複合含有シリカ(D31)の合成を行った。
【0298】
[オレフィン重合用触媒(E31)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ルテニウム/チタン複合含有シリカ(D31)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E31)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0248mg/mL、Al濃度2.00mg/mLであった。
【0299】
[予備重合触媒(E’31)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E31)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’31)の合成を行った。
【0300】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’31)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0301】
[実施例32]
[マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(A32)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコに硝酸マンガン6水和物(関東化学社製)0.600g(2.14mmol)をサンプリングし、蒸留水50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(50℃、60mmHg)にて水を留去した。グローブボックス中にて200mLナスフラスコにてサンプリングしておいたニトロ硝酸ルテニウム(Strem社製)0.665g(2.14mmol)に脱水エタノール50mLを添加し溶解させた。先のマンガン添加シリカゲルにこのルテニウム溶液を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてエタノールを留去した。磁性皿にマンガン/ルテニウム添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、400℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(A32)を得た。
【0302】
[メチルアルミノキサン担持マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(D32)の合成]
シリカゲル種を前記合成したマンガン/ルテニウム複合含有シリカ(A32)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(D32)の合成を行った。
【0303】
[オレフィン重合用触媒(E32)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(D32)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E32)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0254mg/mL、Al濃度2.08mg/mLであった。
【0304】
[予備重合触媒(E’32)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E32)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’32)の合成を行った。
【0305】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’32)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0306】
[実施例33]
[アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A33)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコに硝酸アルミニウム9水和物(和光純薬工業社製)0.695g(1.85mmol)、硝酸鉄9水和物(和光純薬工業社製)0.362g(0.896mmol)、硝酸ジルコニル(関東化学社製)0.146g(0.548mmol)をまとめてサンプリングし、蒸留水50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(50℃、60mmHg)にて水を留去した。グローブボックス中にて200mLナスフラスコにてサンプリングしておいたテトライソプロポキシチタン(関東化学社製)0.297g(1.04mmol)に脱水ヘキサン50mLを添加し溶解させた。先のアルミニウム/鉄/ジルコニウム添加シリカゲルにこのチタン溶液を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。磁性皿にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、400℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A33)を得た。
【0307】
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D33)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A33)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D33)の合成を行った。
【0308】
[オレフィン重合用触媒(E33)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D33)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E33)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
【0309】
[予備重合触媒(E’33)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E33)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’33)の合成を行った。
【0310】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’33)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
【0311】
【表3】
【0312】
<実施例14、16〜33、比較例7、10、15〜18の対比>
実施例14、16〜30と比較例7、10を対比すると、実施例14、16〜30では、周期表第3族から第13族に属する検討した金属の全てに活性向上の効果が見られる。さらに、実施例31〜33から複数の金属種を添加しても活性が向上しており、単独で添加するよりも活性向上効果が高い傾向が認められる。特に、実施例33における金属種4種混合において活性向上の効果が大きい。
【0313】
一方、比較例15と比較例10の対比から、金属硝酸塩に対応する硝酸では活性向上しない。また、比較例16と比較例10の対比から、シリカに含まれる同じ元素であるSiでは活性の向上が認められない。さらに、比較例17、18と比較例10の対比から、周期表第1族、および、第2族に属する金属では活性の向上が認められない。
【0314】
[比較例19]
[300℃焼成P−3シリカ]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製、平均粒径=13.4μm、比表面積=781m2/g、細孔容積=1.31mL/g、SiO2=99.7%、Al=57ppm、Fe=82ppm、Ti=155ppm、Mg=21ppm、Ca=65ppm、Na=257ppm)に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行った。
【0315】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D34)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、150℃で3時間乾燥した先の300℃焼成シリカゲル1.40g、脱水トルエン34mLを添加し、アイスバスにて3℃まで冷却した。トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1mol/L)0.70mLを添加した(TIBAL/シリカ比で0.03mol/mol)。アイスバスからオイルバスに変えてこのトルエンスラリーを1℃/分で昇温しながらメチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、20%トルエン溶液、2.99mmol/リットル)7.0mL(メチルアルミノキサン/シリカ比で0.9mol/mol)を50分かけて滴下した。1℃/分で昇温を続け95℃に到達してから95℃で2時間反応させた。60℃にて静置後、上澄みをデカンテーションによって27mL取り除き、アルミノキサン担持シリカ(D34)のトルエンスラリーを得た。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
【0316】
[オレフィン重合用触媒(E34)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D34)に、および、Al/Zr比を290mol/molに変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E34)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0242mg/mL、Al濃度2.08mg/mLであった。
【0317】
[予備重合触媒(E’34)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、先に製造したオレフィン重合用触媒(E34)のヘキサンスラリーを50mL加えた。ここに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液2.0mL、ポリアルキレンオキシグリコール(商品名:アデカプルロニックL−71、旭電化工業株式会社製)の4g/Lヘキサン溶液2.5mLを加えた。液相部にエチレンを0.7NL/hrの速度で吹き込み、40℃で2時間重合を行った。窒素で残存エチレンをパージし、攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、精製n−ヘキサン50mLを用いて洗浄を3回行い、得られた担持触媒を50mLの精製n−ヘキサンにリスラリーし触媒懸濁液として、予備重合固体状触媒(E’34)を得た。
【0318】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E34)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
【0319】
[実施例34]
[300℃焼成アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有P−3シリカ(A35)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製)に、焼成温度を300℃に変更することを除いては実施例33と同様にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A35)を得た。
【0320】
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D35)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A35)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D35)の合成を行った。
【0321】
[オレフィン重合用触媒(E35)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D35)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E35)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0243mg/mL、Al濃度2.09mg/mLであった。
【0322】
[予備重合触媒(E’35)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E35)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’35)の合成を行った。
【0323】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’35)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
【0324】
[実施例35]
[400℃焼成アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有P−3シリカ(A36)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製)に変更することを除いては実施例33と同様にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A36)を得た。
【0325】
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D36)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A36)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.8mol/molになるように変更したことを除いては、比較例19と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D36)の合成を行った。
【0326】
[オレフィン重合用触媒(E36)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D36)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E36)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0229mg/mL、Al濃度1.97mg/mLであった。
【0327】
[予備重合触媒(E’36)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E36)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’36)の合成を行った。
【0328】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’36)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
【0329】
[実施例36]
[500℃焼成アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有P−3シリカ(A37)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製)に、焼成温度を500℃に変更することを除いては実施例33と同様にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A37)を得た。
【0330】
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D37)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A37)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.67mol/molになるように変更することを除いては、比較例19と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D37)の合成を行った。
【0331】
[オレフィン重合用触媒(E37)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D37)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E37)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0205mg/mL、Al濃度1.77mg/mLであった。
【0332】
[予備重合触媒(E’37)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E37)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’37)の合成を行った。
【0333】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’37)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
【0334】
[比較例20]
[400℃焼成P−3シリカ]
焼成温度を400℃に変更することを除いては、比較例19と同様にしてシリカの焼成を行った。
【0335】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D38)の合成]
シリカゲル種を前記合成した400℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例35と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D38)の合成を行った。
【0336】
[オレフィン重合用触媒(E38)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D38)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E38)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0228mg/mL、Al濃度1.96mg/mLであった。
【0337】
[予備重合触媒(E’38)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E38)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’38)の合成を行った。
【0338】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’38)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
【0339】
[比較例21]
[500℃焼成P−3シリカ]
焼成温度を500℃に変更することを除いては、比較例19と同様にしてシリカの焼成を行った。
【0340】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D39)の合成]
シリカゲル種を前記合成した500℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例36と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D39)の合成を行った。
【0341】
[オレフィン重合用触媒(E39)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D39)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E39)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0203mg/mL、Al濃度1.76mg/mLであった。
【0342】
[予備重合触媒(E’39)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E39)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’39)の合成を行った。
【0343】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’39)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
【0344】
【表4】
【0345】
<実施例34〜36、比較例19〜21の対比>
実施例34〜36と比較例19〜21を対比すると、シリカ種やメチルアルミノキサン担持シリカ調整処方を実施例1〜33で用いたものから変更しても活性向上の効果が見られる。
【0346】
[比較例22]
[400℃焼成P−10シリカ]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−10(富士シリシア株式会社製、平均粒径=56.1μm、比表面積=359m2/g、細孔容積=1.30mL/g、SiO2=99.7%、Al=75ppm、Fe=94ppm、Ti=166ppm、Mg=23ppm、Ca=65ppm、Na=289ppm)に変更することを除いては、比較例4と同様にしてシリカの焼成を行った。
【0347】
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D40)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、150℃で3時間乾燥した先の400℃焼成シリカゲル2.85g、脱水トルエン70mLを添加し、オイルバスにて50℃まで加温した。トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1mol/L)1.19mLを添加し(TIBAL/シリカ比で0.03mol/mol)、さらにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、20%トルエン溶液、2.99mmol/リットル)6.65mL(メチルアルミノキサン/シリカ比で0.42mol/mol)を添加した。昇温し95℃で4時間反応させた。60℃にて静置後、上澄みをデカンテーションによって55mL取り除き、アルミノキサン担持シリカ(D40)のトルエンスラリーを得た。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
【0348】
[オレフィン重合用触媒(E40)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、前記工程で得られたアルミノキサン担持シリカ(D40)のトルエンスラリーをアルミニウム換算で0.99mmol入れ、その懸濁液を攪拌しながら、室温下(20℃)、ビス(1,3-n-ブチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド0.0071mmolのトルエン溶液を加えた後、60分間攪拌し固体触媒成分からなるオレフィン重合用触媒(E40)を得た。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0129mg/mL、Al濃度5.40mg/mLであった。
【0349】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製ヘプタン500mLを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。ここに、トリイソブチルアルミニウムのn−デカン溶液(Al=1.0mol/L)0.25mmol、脱水1−ヘキセン20mL、オレフィン重合用触媒(E40)を固体成分換算で11.01mg装入し、80℃に昇温して、0.80MPa・Gとなるようにエチレンを連続的に供給し、90分間重合を行った。オートクレーブを冷却および残留ガスをパージして重合を停止した。得られたエチレン重合体(PE)のスラリーを桐山ロート(φ95mm、ろ紙No.4)でろ過した。ろ紙のつまりはなかった。エチレン重合体を80℃で10時間、減圧乾燥を行った。得られたエチレン重合体は50.59gであり、重合活性は86kg‐PE/mmol−Zr・hr、生産性は3064g−PE/g−cat.・hrであった。エチレン重合体の分析の結果、嵩密度は0.31g/cm3、MFR=0.20g/10分、極限粘度[η]=2.93dL/gであった。結果を表5に記す。
【0350】
[実施例37]
[チタン含有シリカ(A41)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−10(富士シリシア株式会社製)に変更することを除いては、実施例9と同様にしてチタン含有シリカ(A41)の合成を行った。
【0351】
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D41)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A41)に変更することを除いては、比較例22と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D41)の合成を行った。
【0352】
[オレフィン重合用触媒(E41)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D41)に変更することを除いては、比較例22と同様にしてオレフィン重合用触媒(E41)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0129mg/mL、Al濃度5.30mg/mLであった。
【0353】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E41)に変更することを除いては、比較例22と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表5に記す。
【0354】
【表5】
【0355】
<実施例37、比較例22の対比>
実施例37と比較例22を対比すると、錯体種、シリカ種、メチルアルミノキサン担持シリカ調整処方を変更しても活性向上の効果が見られる。
【0356】
[参考例1]
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D42)の合成]
シリカゲル種をGRACE Davison社製シリカゲル(平均粒径=9.5μm、比表面積=300m2/g、細孔容積=1.1mL/g、SiO2=99.7%)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.43wt%になるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D42)の合成を行った。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
【0357】
[オレフィン重合用触媒(E42)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D42)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E42)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0162mg/mL、Al濃度1.39mg/mLであった。
【0358】
[予備重合触媒(E’42)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E42)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’42)の合成を行った。
【0359】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’42)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表6に記す。
【0360】
[参考例2]
[メチルアルミノキサン担持アルミナ(D43)の合成]
担体をGRACE Davison社製アルミナ(平均粒径=10.2μm、比表面積=330m2/g、細孔容積=1.1mL/g、Al2O3=96.2%)に変更することを除いては、参考例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミナ(D43)の合成を行った。なお、反応終了後の反応上澄み液のアルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、アルミニウムは検出されなかった。
【0361】
[オレフィン重合用触媒(E43)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミナ(D43)に変更し、参考例1と同量の、すなわち、メチルアルミノキサン担持アルミナ(D43)中のメチルアルミノキサンに対してメチルアルミノキサン/ジルコニウム比=290mol/molになるジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを添加し、参考例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E43)の合成を行った。反応終了後の反応上澄み液のジルコニウム、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、ジルコニウム、アルミニウムともに検出されなかった。
【0362】
[予備重合触媒(E’43)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E43)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’43)の合成を行った。
【0363】
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’43)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表6に記す。
【0364】
【表6】
【0365】
<参考例1、参考例2の対比>
参考例1と参考例2を対比すると、シリカゲルとアルミナで活性は同等である。