(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
切断刃が外周面に形成されたカッターロールと、該切断刃を受けるアンビルロールとを具備し、両ロールの外周面間に搬送されたシートの連続体を、該切断刃により個々のシートに切断し、該シートを、別途搬送されている他の部材に間欠的に転写する間欠切断転写装置であって、
前記シートの連続体は、前記シートが連続する長手方向と該長手方向に直交する幅方向とを有し、且つ該シートを構成するシート材が該長手方向の全長に亘って連続的に存在する平面視帯状の連続部と、該シート材の存在領域と非存在領域とが該長手方向に交互に配された非連続部とを該幅方向に有し、該非連続部における該シート材の存在領域は、該連続部における該シート材の該幅方向への延出部からなり、
前記アンビルロールの外周面は、前記シートの連続体の切断時に前記連続部に対応する連続部対応部と、前記非連続部に対応する非連続部対応部とを、該アンビルロールの回転中心軸方向に有し、該非連続部対応部は、該連続部対応部に比して該シートの滑り性が高く、
前記非連続部対応部は、前記連続部対応部に比して前記アンビルロールの回転中心軸に近い位置に存しており、両対応部間に段差が生じている間欠切断転写装置。
前記連続部対応部は、前記シートを吸引保持可能になされているのに対し、前記非連続部対応部は、該シートを吸引保持可能になされていない請求項1記載の間欠切断転写装置。
前記吸収性物品は、縦長の吸収性本体及び該吸収性本体の長手方向に沿う側縁から延出するウイング部を有し、該ウイング部は、該吸収性本体の構成部材とは別体のウイング部形成シートを該吸収性本体に接合して形成されており、
前記構成部材の連続体を構成する前記構成部材は、前記ウイング部形成シートであり、前記他の部材は、前記吸収性本体の構成部材である請求項3記載の吸収性物品の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明をその好ましい実施態様に基づき、図面を参照しながら説明する。本実施態様の間欠切断転写装置10は、
図1に示すように、吸収性物品の一種である、ウイング部3を有する生理用ナプキン1の製造において、ウイング部3を形成するのに用いられる。
【0015】
図2には、本実施態様の製造方法によって製造されるナプキン1が示されている。ナプキン1は、
図2に示すように、一方向Xに長い縦長の吸収性本体2及び該吸収性本体2の長手方向Xに沿う両側縁2s,2sから延出する一対のウイング部3,3を有している。一対のウイング部3,3は、それぞれ、吸収性本体2の構成部材(後述する表面シート4、裏面シート5及び吸収体6)とは別体のウイング部形成シート30を、吸収性本体2の長手方向Xに沿う側部に接合して形成されている。
【0016】
更に説明すると、ナプキン1は、
図2に示すように、左右両側方にウイング部3,3を有する中央部Aと、ナプキン1の着用時に中央部Aよりも着用者の腹側に配される前方部Bと、ナプキン1の着用時に中央部Aよりも着用者の背側に配される後方部Cとを長手方向Xに有している。中央部Aは、一対のウイング部3,3と吸収性本体2における一対の該ウイング部3,3に挟まれた部位とからなり、ナプキン1の着用時には、吸収性本体2における該部位の肌対向面側が、着用者の液排出部(膣口)に対向配置される。
【0017】
吸収性本体2は、該吸収性本体2の肌対向面を形成する液透過性の表面シート4、該吸収性本体2の非肌対向面を形成する液不透過性又は撥水性の裏面シート5(
図1参照)、及びこれら両シート4,5間に配された液保持性の吸収体6を具備している。表面シート4、裏面シート5及び吸収体6は、何れも一方向Xに長い縦長の形状を有している。表面シート4は、
図2に示すように、中央部A、前方部B及び後方部Cの全域において、吸収性本体2の輪郭と一致する輪郭を有している。図示していないが、裏面シート5も表面シート4と同様の輪郭と有している。表面シート4及び裏面シート5は、それぞれ、吸収体6の周縁から外方に延出しており、それらの延出部においてホットメルト型接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合加工により接合されて、ラウンドシール部7を形成している。尚、ラウンドシール部7は、ウイング部3(後述する、連続部31のシート材の延出部31E)の周縁に形成されていても良い。表面シート4及び裏面シート5と吸収体6との間は、それぞれ、ホットメルト型接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段により接合されていても良い。尚、本明細書において、肌対向面は、吸収性物品(生理用ナプキン)又はその構成部材(例えば吸収性本体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。
【0018】
ウイング部3は、
図2に示すように、吸収性本体2の構成部材(表面シート4、裏面シート5及び吸収体6)とは別体のウイング部形成シート30を、吸収性本体2側に位置する内側縁30a側(後述する連続部31)が、表面シート4と裏面シート5との間に固定され、外側縁30b側〔後述する、非連続部32におけるシート材の存在領域32a(連続部31のシート材の延出部31E)〕が、吸収性本体2の長手方向Xに沿う側縁2sよりも幅方向Y(長手方向Xと直交する方向)の外方に延出するように、吸収性本体2に接合して形成されている。ウイング部形成シート30の内側縁30aは、長手方向Xに沿って延びる直線状をなしており、また、外側縁30bは、ナプキン1の輪郭に一致する形状を有しており、その長手方向Xの中央部が外方に突出した形状を有している。
【0019】
表面シート4、裏面シート5、吸収体6としては、生理用ナプキン等の吸収性物品において従来用いられている各種の材料を特に制限なく用いることができる。表面シート4としては、例えば、単層又は多層構造の不織布や、開孔フィルム等を用いることができる。裏面シート5としては、例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。吸収体6としては、例えば、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又は該集合体に吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアや、該吸収性コアを透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したものや、各種公知のポリマーシート等を用いることができる。
【0020】
ウイング部形成シート30としては、単層又は多層の不織布、紙、樹脂フィルム、不織布及び/又は紙と樹脂フィルムとの積層体等を用いることができる。これらの材料のなかでも、通気性や柔軟性の観点から、不織布が好ましく用いられる。ウイング部形成シート30として使用可能な単層の不織布としては、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布等が挙げられ、多層の不織布としては、スパンボンド−メルトブロー複合不織布(SM)や、スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド複合不織布(SMS)等が挙げられる。
【0021】
図3〜
図5には、本実施態様の間欠切断転写装置10が示されている。間欠切断転写装置10は、切断刃22が外周面21に形成されたカッターロール20と、切断刃22を受けるアンビルロール40とを具備し、両ロール20,40の外周面21,41間に搬送されたシートの連続体を、切断刃22により個々のシートに切断し、該シートを、別途搬送されている他の部材に間欠的に転写するように構成されている。カッターロール20は、回転中心線として機能する回転中心軸23を有し、アンビルロール40は回転中心線として機能する回転中心軸43を有し、両ロール20,40は、それらの回転中心軸23,43が互いに平行で且つロール20の外周面21とロール40の外周面41とが対向するように配置される。
【0022】
更に説明すると、間欠切断転写装置10は、短尺のウイング部形成シート30が一方向に複数連続した形状に形成されている長尺の連続体30L(シートの連続体)を、個々の短尺のシート30に切断し、その切断によって生じた短尺のシート30を、別途連続搬送されている裏面シート5(他の部材)に間欠的に転写する装置である。間欠切断転写装置10は、回転中心軸23回りに方向R2に回転可能に支持された円筒形状の金属製の回転体24を有するカッターロール20と、回転中心軸43回りにロール20と同期して方向R1に回転する円筒形状の金属製の回転体44を有するアンビルロール40とを具備する。間欠切断転写装置10は、各ロール20,40(回転体24,44)が回転しているときに、両ロール20,40(回転体24,44)の外周面21,41間を通過する連続体30Lを、ロール20の切断刃22とロール40の外周面41(後述するアンビル42)との間で挟んで、個々のシート30に切断するように構成されている。両ロール20,40の回転中心軸23,43は、それぞれ、被加工物である連続体30Lの搬送方向MD(Machine Direction)1と直交する垂直方向CD(Cross machine Direction)に平行に配置されている。
【0023】
切断刃22は、カッターロール20の回転中心軸23に沿って延びる直線状をなし、ロール20(回転体24)の外周面21に突出形成されている。本実施態様におけるカッターロール20は、
図5に示すように、切断刃22を2個有し、これら2個の切断刃22,22は、ロール20の中心角にして略180°の間隔を置いて外周面21に形成されている。一方、アンビルロール40(回転体44)の外周面41には、カッターロール20の切断刃22を受けるアンビル42が形成されている。アンビル42は、アンビルロール40の回転中心軸43に沿って延びる直線状をなし、両ロール20,40の回転時に切断刃22と1対1で対応するように、ロール40の周方向に所定間隔(ロール40の中心角にして略180°の間隔)を置いて、切断刃22と同数形成されている。詳細には、アンビル42は、アンビルロール40の外周面に埋め込まれており、中央部41Aの表面(外周面41)と同じ高さに調整されている。
【0024】
本実施態様においては、間欠切断転写装置10は、
図1及び
図3に示すように、カッターロール20及びアンビルロール40に加えて更に、押さえロール50をロール40の下方に具備している。押さえロール50は、他のロール20,40と同様に円筒形状をなし、回転中心線として機能する回転中心軸53を有している。押さえロール50の直径は適宜設定可能であるが、シートの押さえの安定化及び装置のコンパクト化の観点から、アンビルロール40の直径よりも小さいことが好ましく、アンビルロール40の直径の半分程度がより好ましい。両ロール40,50は、それらの回転中心軸43,53が互いに平行で且つロール40の外周面41とロール50の外周面51とが対向するように配置される。両ロール40,50の外周面41,51間には、連続体30Lの搬送方向MD1とは逆方向の搬送方向MD2に別途連続搬送される、裏面シート5(他の部材)が供給される。両ロール40,50間の最近接部(ロール40の最下部)は、切断によって生じたウイング部形成シート30を裏面シート5に転写する転写位置となる。本実施態様においては、切断によって生じたウイング部形成シート30は、斯かる転写位置にて、裏面シート5に予め塗布された接着剤により該裏面シート5に接合される。裏面シート5(他の部材)は、連続体である。
【0025】
本実施態様の間欠切断転写装置10の主たる特長の1つとして、アンビルロール40の外周面41における、ウイング部形成シート30(連続体30L)の滑り性が部分的に異なる点が挙げられる。間欠切断転写装置10の斯かる特長は、ウイング部形成シート30(連続体30L)の形状と密接に関係するため、以下では、先ず、ウイング部形成シート30(連続体30L)について説明し、次いで、アンビルロール40について説明する。
【0026】
ウイング部形成シート30の連続体30Lは、
図6に示すように、短尺のシート30が一方向X1(
図6の上下方向)に複数連続した形状に形成されており、シート30が連続する長手方向X1と該長手方向X1に直交する幅方向Y1とを有している。連続体30Lは、シート30を構成するシート材が長手方向X1の全長に亘って連続的に存在する平面視帯状(細長い矩形形状)の連続部31と、該シート材の存在領域32aと非存在領域32bとが長手方向X1に交互に配された非連続部32とを幅方向Y1に有している。非連続部32における前記シート材の存在領域32aは、連続部31における該シート材の幅方向Y1への延出部31Eからなる。ここで、「シート(ウイング部形成シート30)を構成するシート材」は、、形状を除けば、該シートそのものである。また、「シート材の非存在領域」は、斯かるシート材が存在しておらず、空間部となっている領域である。また、連続体30Lの長手方向X1は、ナプキン1(吸収性本体2)の長手方向Xに一致し、幅方向Y1は、ナプキン1(吸収性本体2)の幅方向Yに一致する。
【0027】
ウイング部形成シート30がナプキン1に組み込まれた場合、
図2に示すように、連続部31は、表面シート4と裏面シート5との間に固定され、非連続部32におけるシート材の存在領域32a(即ち、連続部31の前記シート材の延出部31E)は、吸収性本体2の長手方向Xに沿う側縁2sから幅方向Yの外方に延出し、ウイング部3として機能する。
【0028】
ウイング部形成シート30の各部の寸法について、
図2を参照して説明すると、シート30(連続部31)の長手方向Xの長さL1は、好ましくは30mm以上、更に好ましくは40mm以上、そして、好ましくは200mm以下、更に好ましくは140mm以下、より具体的には、好ましくは30〜200mm、更に好ましくは40〜140mmである。幅方向Yの長さL2は、好ましくは30mm以上、更に好ましくは40mm以上、そして、好ましくは80mm以下、更に好ましくは60mm以下、より具体的には、好ましくは30〜80mm、更に好ましくは40〜60mmである。また、連続部31の幅方向Yの長さL3は、好ましくは5mm以上、更に好ましくは10mm以上、そして、好ましくは30mm以下、更に好ましくは20mm以下、より具体的には、好ましくは5〜30mm、更に好ましくは10〜20mmである。非連続部32の幅方向Yの長さL4は、好ましくは20mm以上、更に好ましくは30mm以上、そして、好ましくは60mm以下、更に好ましくは40mm以下、より具体的には、好ましくは20〜60mm、更に好ましくは30〜40mmである。
【0029】
このような、特異な形状(幅方向Yの長さが一定でない形状)を有するウイング部形成シート30(連続体30L)に対し、これと接触するアンビルロール40の外周面41は、
図4に示すように、連続体30Lの切断時にシート30の連続部31に対応する連続部対応部45と、該シート30の非連続部32に対応する非連続部対応部46とを、ロール40の回転中心軸方向(即ち垂直方向CD)に有している。
【0030】
本実施態様においては、
図1及び
図3に示すように、2枚の連続体30L,30Lを、並列させ且つそれらの長手方向X1(
図6参照)を搬送方向MD1に一致させて、カッターロール20とアンビルロール40との間に同時に搬送しており、斯かる連続体30Lの搬送形態に対応して、アンビルロール40の外周面41は、
図4に示すように、1枚の連続体30Lに対応する、垂直方向CDに隣り合う連続部対応部45と非連続部対応部46とからなる組を、2組有している。これら2組の間隔は、搬送中の2枚の連続体30L,30Lの間隔に等しい。連続部対応部45及び非連続部対応部46は、それぞれ、アンビルロール40の周方向の全長に亘って連続しており、また、それらの垂直方向CDの長さ(幅)は、該周方向の全長に亘って一定で変化していない。
【0031】
そして、本実施態様においては、非連続部対応部46は、連続部対応部45に比してウイング部形成シート30の滑り性が高い。つまり、アンビルロール40の外周面41上においては、非連続部対応部46の方が連続部対応部45よりもウイング部形成シート30あるいはその連続体30Lあるいはこれらを構成する前記シート材が滑りやすい。アンビルロール40の外周面41におけるウイング部形成シート30の滑り性がこのように制御されていることにより、前述した、従来の間欠切断転写装置を用いた場合に見られる、「ウイング部形成シートのアンビルロールの外周面上でのズレ」(
図10参照)が効果的に抑制され、結果として、ウイング部形成シート30を他の部材の所定箇所に高精度で転写することが可能となる。
【0032】
ここで、「非連続部対応部は、連続部対応部に比してシートの滑り性が高い」は、連続部対応部45と非連続部対応部46とで材質、表面状態(凹凸の有無)等が異なることに起因して、非連続部対応部46の摩擦係数(動摩擦係数)が連続部対応部45のそれよりも低くなり、その結果として、非連続部対応部46におけるシートの滑り性が連続部対応部45に比して高くなる(連続部対応部45よりも非連続部対応部46の方がシートが滑りやすくなる)場合に限定されず、摩擦係数以外の他の要因、例えば後述するように、シートの吸引の有無に起因して、非連続部対応部46におけるシートの滑り性が連続部対応部に比して高くなる場合も含む。即ち、本発明でいう「シートの滑り性」は、両対応部45,46の材質、表面状態(摩擦係数)と関係のあるものに限定されず、摩擦係数以外の他の要因(シートの吸引の有無等)と関係のあるものも含む。たとえ連続部対応部45と非連続部対応部46とで材質、表面状態が同じで摩擦係数に差が無かったとしても、摩擦係数以外の他の要因(シートの吸引の有無等)が関係することによって、非連続部対応部46におけるシートの滑り性が連続部対応部45に比して高くなるのであれば、その「他の要因」が関係する実施形態は、本発明の範囲内である。
【0033】
本実施態様においては、
図3〜
図5に示すように、連続部対応部45には、ウイング部形成シート30(連続体30L)を吸引保持する平面視円形形状の吸引口47が複数形成されている。複数の吸引口47は、アンビルロール40(回転体44)の周方向の全長に亘って等間隔に配されて吸引口列を形成しており、連続部対応部45には、該周方向に延びる該吸引口列が1列形成されている。アンビルロール40には、吸引手段(図示せず)が接続されていると共に、アンビルロール40の内部には、吸引口47と該吸引手段とを連通させる連通孔(図示せず)が穿設されており、該吸引手段を作動させることにより、吸引口47にウイング部形成シート30を吸引保持させる吸引力が発生する。
【0034】
これに対し、非連続部対応部46には、ウイング部形成シート30を吸引保持し得る吸引口は形成されていない。つまり、本実施態様においては、連続部対応部45は、複数の吸引口47により、ウイング部形成シート30あるいはその連続体30Lあるいはこれらを構成する前記シート材を吸引保持可能になされているのに対し、非連続部対応部46は、これらを吸引保持可能になされていない。従って、連続部対応部45の吸引口47にウイング部形成シート30を吸引保持させる吸引力が発生している場合、斯かる吸引力が発生していない非連続部対応部46は、連続部対応部45に比してウイング部形成シート30の滑り性が高い状態となる。
【0035】
また、本実施態様においては、
図3〜
図5に示すように、非連続部対応部46は、連続部対応部45に比してアンビルロール40の回転中心軸43に近い位置に存しており、両対応部45,46間に段差48が生じている。より具体的には、アンビルロール40の外周面41における垂直方向CDの左右両側部41B,41Bは、それぞれ、中央部41Aに比してロール40の直径方向(回転中心軸方向と直交する方向)の内方に存しており、この外周面41の中央部41Aにおける、中央部41Aと側部41Bとの境界近傍に連続部対応部45が位置し、側部41Bにおける該境界の近傍に非連続部対応部46が位置している。要するに、アンビルロール40の非連続部対応部46は、連続部対応部45に比して回転中心軸43からの半径が小さく形成されている。このように、アンビルロール40の外周面41において、非連続部対応部46が連続部対応部45に比してロール40の回転中心軸43に近い位置に存していることにより、ウイング部形成シート30(連続体30L)が両対応部45,46を垂直方向CDに跨ぐように外周面41上に搬送されたときに、シート30の連続部31の略全域が連続部対応部45と接触するのに対し、シート30の非連続部32は非連続部対応部46とほとんど接触せず、そのため、非連続部32と非連続部対応部46との間に摩擦がほとんど発生しなくなり、結果として、非連続部対応部46は、連続部対応部45に比して、ウイング部形成シート30あるいはその連続体30Lあるいはこれらを構成する前記シート材の滑り性が高い状態となる。
【0036】
前述したように、本実施態様においては、アンビルロール40に関し、下記構成1及び2を採用することによって、「非連続部対応部46は、連続部対応部45に比してウイング部形成シート30の滑り性が高い」を実現している。下記構成2において、段差48の高さT(
図5参照)は、非連続部対応部46におけるウイング部形成シート30の滑り性の高さを安定的に維持する観点から、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.2mm以上、そして、好ましくは10mm以下、更に好ましくは2mm以下、より具体的には、好ましくは0.1〜10mm、更に好ましくは0.2〜2mmである。
・構成1:連続部対応部45は、ウイング部形成シート30(連続体30L)を吸引保持可能になされているのに対し、非連続部対応部46は、ウイング部形成シート30(連続体30L)を吸引保持可能になされていない。
・構成2:非連続部対応部46は、連続部対応部45に比してアンビルロール40の回転中心軸43に近い位置に存しており、両対応部45,46間に段差48が生じている。
【0037】
前記構成2において、段差48の高さT(
図5参照)は、ウイング部形成シート30(連続体30L)の非連続部32とアンビルロール40の外周面41(非連続部対応部46)との面接触を防ぐ観点から、シート30(連続体30L)の厚みの2〜5倍程度が好ましい。段差48の高さTが、シート30(連続体30L)の厚みとの関係において斯かる範囲にあることにより、搬送中のシートの大きなばたつきが一層発生し難くなる。シート30(連続体30L)の厚みは、好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは1.0mm以下、より具体的には、好ましくは0.1〜1.0mmである。シートの厚みは次のようにして測定される。即ち、定磐に置いた測定対象のシート上に、直径56.5mm、厚み1.852mm(0.5g/平方センチメートル)のアルミプレートを乗せ、レーザ偏位測定装置を用いて、該シートの厚みと該アルミプレートの厚みとの合計を測定し、その測定値から該アルミプレートの厚み(1.852mm)を差し引いた値を、目的のシートの厚みとする。
【0038】
次に、前述した間欠切断転写装置10を用いてナプキン1を連続的に製造する方法、即ち、本発明の吸収性物品の一実施態様について、
図1及び
図3を参照しながら説明する。本実施態様の製造方法は、ウイング部形成シート30(吸収性物品の構成部材)が一方向に複数連続した形状に形成されている連続体30L(構成部材の連続体)を、カッターロール20とアンビルロール40との間に搬送し、連続体30Lを、切断刃22とロール40の外周面41(アンビル42)との間で挟んで個々のシート30に切断する切断工程と、切断によって生じたシート30を、別途連続搬送されている裏面シート5(他の部材)に間欠的に転写する転写工程とを備え、更に、前記切断工程の前に、ウイング部形成シート30の連続体30Lを形成する連続体形成工程を備える。尚、連続体30Lの搬送方向MD1及びそれとは逆方向の搬送方向MD2は、連続体30Lの長手方向X1(ナプキン1の長手方向X)と平行であり、垂直方向CD(ロール20,40の回転中心軸方向)は、連続体30Lの幅方向Y1(ナプキン1の幅方向Y)と平行である。
【0039】
先ず、ロール状に巻回された、ウイング部3の形状を有していない平面視帯状(細長い矩形形状)のウイング部形成シート原反30’を巻き出し、その長手方向を搬送方向MD1に一致させてカッター機構60に搬送し、カッター機構60により、搬送方向MD1に沿って延びる波線状の切断線にて、原反30’をウイング部3の形状を有するように切断し、一対のウイング部形成シート30の連続体30L,30Lを形成する(連続体形成工程)。カッター機構60は、カッターロール61とアンビルロール62とから構成され、カッターロール61の外周面の中央部分に、切断刃61aが形成されている。切断刃61aは、ウイング部3の外形(平面視した場合の輪郭)に相当する略台形が交互に連なるような波状のものである。
【0040】
カッター機構60を通過した直後の一対の連続体30L,30Lの一方と他方とは、長手方向位置(搬送方向MD1の位置)が半ピッチ分ずれており、且つ一方のウイング部3と他方のウイング部3とが互いに内側で対向している。ここで、「1ピッチ」は、1枚の連続体30Lにおける、長手方向(搬送方向MD1)に互いに隣接するウイング部形成シート30,30の長手方向中心線(幅方向に沿った線)の間隔である。本実施態様においては、このように半ピッチ分ずれてウイング部3が互いに内側で対向している、一対の連続体30L,30Lの配置を、その搬送経路においてターンバー等の図示しない位置調整機構により変更し、
図1及び
図3に示すように、両連続体30L,30Lの長手方向(搬送方向MD1)の位相を合わせ、且つ両連続体30L,30Lの各ウイング部3が垂直方向CDの外方を向くように、一方の連続体30Lと他方の連続体30Lとを配置転換している。
【0041】
次いで、一対の連続体30L,30Lを、間欠切断転写装置10におけるカッターロール20とアンビルロール40との間に同時に搬送し、切断刃22とアンビル42との間で挟んで個々のウイング部形成シート30に同時に切断し(切断工程)、その切断によって生じた一対のシート30,30を、搬送方向MD1とは逆方向の搬送方向MD2に別途連続搬送されている平面視帯状(細長い矩形形状)の裏面シート5(他の部材)に間欠的に転写する(転写工程)。裏面シート5は連続体であることが好ましい。一対の連続体30L,30Lは、それぞれ、切断刃22による1回の切断から次の切断までの間に、1枚のシート30に相当する長さ分がアンビルロール40の外周面41上に所定の供給速度で供給され、また、該長さ分の供給に先立つ切断によって生じたシート30は、ロール40の外周面41上で吸引口47により吸引保持されつつロール40の方向R1への回転により、所定の転写位置(アンビルロール40と押さえロール50との最近接部)まで搬送される。シート30の供給速度はロール40の回転速度(及び裏面シート5の搬送速度)よりも遅く設定されているため、連続体30Lの1回の切断と次の切断との間において、ロール40上で連続体30Lは滑りながら切断長さまで供給され、先行する1回の切断によって生じた一対のシート30,30は、それぞれ、ロール40の外周面41上に吸着固定され所定の転写位置まで搬送される。
【0042】
切断によって生じた一対のウイング部形成シート30,30は、所定の転写位置(アンビルロール40と押さえロール50との最近接部)にて、アンビルロール40の外周面41に吸引保持された状態で、搬送中の裏面シート5のシート接合予定位置と重ね合わされる。裏面シート5の該シート接合予定位置には、
図1中黒塗りの逆三角で示す、接着剤塗布手段により予め接着剤が塗布されており、その接着剤塗布部にシート30が重ね合わされることにより、シート30は接着剤を介して裏面シート5に接合される。こうしてシート30がアンビルロール40の外周面41から裏面シート5の一面(裏面シート5がナプキン1に組み込まれた場合に肌対向面となる面)に転写されることにより、連続帯状のウイング部付き裏面シート5’(ウイング部付き連続体)が得られる。こうして得られたウイング部付き裏面シート5’は、
図1に示すように、搬送ロール63,64及びニップロール65によって、搬送方向MD2からそれとは逆方向の搬送方向MD1に方向変換される。
【0043】
本実施態様においては、前述したように、アンビルロール40に関して前記構成1及び2の両方が採用されていることにより、ロール40の外周面41上でウイング部形成シート30のズレ(
図10参照)が起こり難く、そのため、シート30を裏面シート5(他の部材)の前記シート接合予定位置に高精度で転写することができる。従って、ウイング部付き裏面シート5’においては、
図11に示すように、シート30の搬送方向MD(
図1及び
図3では搬送方向MD2)の前端部30F及び後端部30Rそれぞれの、裏面シート5の搬送方向MDに沿う側縁5sからの離間距離F,Rに着目した場合に、離間距離Fと離間距離Rとの差(R−F)が少なくなる。
【0044】
また別途、
図1に示すように、平面視帯状(細長い矩形形状)の表面シート4を、ニップロール65,66間に向けて搬送方向MD1に連続搬送し、ニップロール65,66間に到達する前に、表面シート4の一面(表面シート4がナプキン1に組み込まれた場合に非肌対向面となる面)上に、予め製造した複数の吸収体6を搬送方向MD1に所定間隔を置いて載置する。
【0045】
そして、ニップロール65,66間にて、搬送方向MD2(
図1中、右斜め上方から左斜め下方に向かう方向)から搬送方向MD1(
図1中、左斜め下方から右斜め上方に向かう方向)へ方向転換中のウイング部付き裏面シート5’と、吸収体6が載置された表面シート4(ウイング部形成シートが接合されていない、吸収性本体の他の構成部材の連続体)とが合流されて、ナプキン連続体1’(吸収性物品連続体)とされる。ナプキン連続体1’は、ニップロール65,66よりも搬送方向MD1の下流側に配置された図示しないシール手段に導入され、ナプキン連続体1’における、1個のナプキン1に対応する部分の周囲が、該シール手段で加熱加圧されて、ラウンドシール部7(
図2参照)が形成される。尚、表面シート4とウイング部付き裏面シート5’とを合流させる前(ニップロール65,66間の通過前)に、図示しない接着剤塗布手段により、両シート4,5’の一方又は両方の所定箇所に接着剤を塗布しても良い。
【0046】
次いで、ナプキン連続体1’を、裁断機構70のカッターロール71とアンビルロール72との間に搬送し、ロール71の外周面に形成されたカッター刃71aにより、個々のナプキン1に裁断する。例えば、カッター刃71aは、1個のトリム8(ナプキン連続体1’における、隣接する2個のナプキン1,1の端部)のに対応する形状をなしており、ナプキン連続体1’は、カッター刃71aに裁断されることによって、ナプキン1(製品部分)とトリム8とに分離される。トリム8は、ナプキン連続体1’において搬送方向MD1に隣り合う2個のナプキン1,1の間に位置する部分であり、切れ端として通常廃棄される。一方、ナプキン1は、必要に応じ種々の加工が施されて、最終製品とされる。
【0047】
図7には、本発明の間欠切断転写装置の他の実施態様におけるアンビルロール40Aが示されている。尚、後述する他の実施態様については、前述した実施態様と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、前述した実施態様についての説明が適宜適用される。
【0048】
アンビルロール40Aは、以下に説明するように、前記構成1を有し、連続部対応部45と非連続部対応部46とでシートの吸引の有無の違いはあるが、前記構成2は有していない。即ち、非連続部対応部46は、連続部対応部45に比してアンビルロール40Aの回転中心軸43に近い位置に存しておらず、両対応部45,46は、ロール40A(回転体44)の直径方向において同位置に存している。アンビルロール40Aは、前述した実施態様と同様に、カッターロール20の切断刃22と1対1で対応するように、回転中心軸43に沿って延びる直線状のアンビル(図示せず)を有している。この図示しないアンビルは、アンビルロール40Aの外周面41に埋め込まれており、外周面41と同じ高さに調整されている。
【0049】
アンビルロール40Aの基本構成は、
図10に示す従来の間欠切断転写装置におけるアンビルロール90のそれと同様であり、ロール40Aの外周面41における、該外周面41上を搬送されるウイング部形成シート30(連続体30L)に対応するシート対応領域49には、該シート30を吸引保持する平面視円形形状の吸引口47が所定パターンで複数形成されており、該所定パターンは、複数の吸引口47が、ロール40A(回転体44)の周方向の全長に亘って等間隔に配されて吸引口列を形成していると共に、該吸引口列が、ロール40Aの回転中心軸方向(垂直方向CD)に多列(
図7では4列)に形成されているパターンである。
図7に示す実施態様においては、
図1及び
図3に示すように、2枚の連続体30L,30Lが並列状態で同時に搬送されるので、ロール40Aの外周面41には、斯かる連続体30Lの搬送形態に対応して、シート対応領域49,49が垂直方向CDに所定間隔を置いて2箇所形成されている。
【0050】
斯かる基本構成を有するアンビルロール40Aの外周面41において、連続体30Lの切断時にウイング部形成シート30の非連続部32に対応する非連続部対応部46(4列の前記吸引口列のうちの外側3列を含む部分)には、
図7に示すように、空気を通さない非通気性シート55が、非連続部対応部46に存する全吸引口47を被覆するように貼り付けられているのに対し、シート30の連続部31に対応する連続部対応部45(4列の前記吸引口列のうちの内側1列を含む部分)には、非通気性シート55は貼り付けられておらず、吸引口47は露出したままとなっている。これにより、ロール40Aの外周面41においては、連続部対応部45は、複数の吸引口47により、ウイング部形成シート30あるいはその連続体30Lあるいはこれらを構成する前記シート材を吸引保持可能になされているのに対し、非連続部対応部46は、これらを吸引保持可能になされていない。従って、連続部対応部45の吸引口47にウイング部形成シート30を吸引保持させる吸引力が発生している場合、斯かる吸引力が発生していない非連続部対応部46(非通気性シート55によって被覆されている部分)は、ウイング部形成シート30を吸引しないことと非通気性シート55自体の表面平滑性の高さとにより、連続部対応部45に比してウイング部形成シート30の滑り性が高い状態となる。表面平滑性の高い非通気性シート55としては、例えば、テフロン(登録商標)テープ、フッ素樹脂コートガラスクロステープ等を用いることができる。
【0051】
アンビルロール40Aを用いた場合にも、アンビルロール40を用いた場合と同様に、外周面41上でのウイング部形成シート30のズレ防止効果が奏され、それによってシート30を裏面シート5の所定箇所に高精度で転写することができるが、後述する実施例1と実施例2との比較から明らかなように、アンビルロール40の方が、前記構成1に加えて前記構成2を有している分、斯かるズレ防止効果に一層優れており、シート30を裏面シート5の所定箇所により高精度で転写することができる。
【0052】
本発明で適用可能なシートは、
図6に示すウイング部形成シート30に限定されず、例えば、
図8に示す如き形状のシートであっても良い。
図8(a)に示すシート35は、連続体35Lの長手方向X1に延びる平面視帯状(細長い矩形形状)の1本の連続部31と、該連続部31の幅方向Y1の左右両外方それぞれに配された2本の非連続部32,32とを有し、各非連続部32は、シート35を構成するシート材の存在領域32a(連続部31の該シート材の延出部31E)と非存在領域32bとが長手方向X1に交互に配されて形成されている。一方の非連続部32と他方の非連続部32とは、長手方向X1の位相が同じであり、非連続部32の外縁(輪郭)は、シート35(連続体35L)を幅方向Y1に二分する仮想直線(図示せず)を引いた場合に、その仮想直線に対して線対称に形成されている。
【0053】
図8(b)に示すシート36は、連続体36Lの長手方向X1に延びる平面視帯状(細長い矩形形状)の帯状シート33と、帯状シート33の一面に一部が該シート33から幅方向Y1の外方に延出するように貼り付けられた、平面視矩形形状のシート片34とからなり、連続部31が、帯状シート33と該シート33上に位置するシート片34の一部とからなり、非連続部32が、シート片34の残りの部分(該シート33からの延出部)からなる。
【0054】
以上、本発明について説明したが、本発明は、前述した実施態様に制限されず適宜変更可能である。例えば、前記実施態様では、
図1に示すように、連続体30Lの切断によって生じたウイング部形成シート30を、裏面シート5に転写・接合していたが、表面シート4に転写・接合しても良い。また、切断刃22の形状は、前記実施態様の如き直線状に制限されず、V字形状、逆V字形状、鋸刃状、波形状等であっても良い。また、押さえロール50に代えて、コンベアベルトを用いることもできる。
【0055】
また、前記実施態様では、カッターロール20の切断刃22による連続体30Lの切断を、該連続体30Lの長手方向における、前記シート材の非存在領域32bが位置する部位で実施していたが、前記シート材の存在領域32aが位置する部位で実施しても良い。
【0056】
また、本発明で製造する生理用ナプキンは、
図2に示すものに制限されず、例えば
図9に示すような態様であっても良い。
図9(a)に示すナプキン1Aは、左右一対のウイング部3を長手方向Xに二対有している。長手方向Xの一方側の一対のウイング部3,3と他方側の一対のウイング部3,3とは、吸収性本体2の長手方向Xに所定間隔を置いて配されており、全ウイング部3は同形状同寸法である。また、
図9(b)に示すナプキン1Bにおける一対のウイング部3A,3Aは、それぞれ、その長手方向Xに沿う側縁の中央に、平面視三角形形状の括れ部37を有している。尚、ナプキン1A及び1Bの言及しない他の構成は、前記実施態様のナプキン1と同じである。
【0057】
また、本発明で製造する吸収性物品は、生理用ナプキンに制限されず、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含し、生理用ナプキンの他、使い捨ておむつ、失禁パッド、パンティライナー等も包含される。
【0058】
前述した本発明の実施態様に関し、更に以下の付記(間欠切断転写装置、吸収性物品の製造方法)を開示する。
【0059】
<1> 切断刃が外周面に形成されたカッターロールと、該切断刃を受けるアンビルロールとを具備し、両ロールの外周面間に搬送されたシートの連続体を、該切断刃により個々のシートに切断し、該シートを、別途搬送されている他の部材に間欠的に転写する間欠切断転写装置であって、
前記シートの連続体は、前記シートが連続する長手方向と該長手方向に直交する幅方向とを有し、且つ該シートを構成するシート材が該長手方向の全長に亘って連続的に存在する平面視帯状の連続部と、該シート材の存在領域と非存在領域とが該長手方向に交互に配された非連続部とを該幅方向に有し、該非連続部における該シート材の存在領域は、該連続部における該シート材の該幅方向への延出部からなり、
前記アンビルロールの外周面は、前記シートの連続体の切断時に前記連続部に対応する連続部対応部と、前記非連続部に対応する非連続部対応部とを、該アンビルロールの回転中心軸方向に有し、該非連続部対応部は、該連続部対応部に比して該シートの滑り性が高い間欠切断転写装置。
【0060】
<2> 前記連続部対応部は、前記シートを吸引保持可能になされているのに対し、前記非連続部対応部は、該シートを吸引保持可能になされていない前記<1>記載の間欠切断転写装置。
【0061】
<3> 前記非連続部対応部には、前記シートあるいは前記シートの連続体を吸引保持する吸引口が複数形成されていると共に、空気を通さない非通気性シートが、該非連続部対応部に存する全ての該吸引口を被覆するように貼り付けられている前記<2>記載の間欠切断転写装置。
<4>前記非通気性シートは、テフロン(登録商標)テープ又はフッ素樹脂コートガラスクロステープである前記<3>記載の間欠切断転写装置。
【0062】
<5> 前記非連続部対応部は、前記連続部対応部に比して前記アンビルロールの回転中心軸に近い位置に存しており、両対応部間に段差が生じている前記<1>〜<4>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
【0063】
<6> 前記アンビルロールの外周面における該ロールの回転中心軸方向の左右両側部は、それぞれ、該外周面における該ロールの回転中心軸方向の中央部に比して、該ロールの回転中心軸方向と直交する方向の内方に存している前記<5>記載の間欠切断転写装置。
<7> 前記アンビルロールの外周面の前記中央部における、該中央部と前記側部との境界近傍に前記連続部対応部が位置し、該側部における該境界の近傍に前記非連続部対応部が位置している前記<6>記載の間欠切断転写装置。
<8> 前記段差の高さは、好ましくは0.1〜10mm、更に好ましくは0.2〜2mmである前記<5>〜<7>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<9> 前記段差の高さは、前記シートの厚みの2〜5倍程度である前記<5>〜<8>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
【0064】
<10> 前記切断刃は、前記カッターロールの回転中心軸に沿って延びる直線状をなしている前記<1>〜<9>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<11> 前記アンビルロール40の外周面には、前記カッターロールの前記切断刃を受けるアンビルが形成されている前記<1>〜<10>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<12> 更に、押さえロールを前記アンビルロールの下方に具備している前記<1>〜<11>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<13> 前記連続部対応部及び前記非連続部対応部は、それぞれ、前記アンビルロールの周方向の全長に亘って連続しており、また、それらの該ロールの回転中心軸方向の長さは、該周方向の全長に亘って一定で変化していない前記<1>〜<12>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<14> 前記連続部対応部には、前記シートあるいは前記シートの連続体を吸引保持する吸引口が複数形成されている前記<1>〜<13>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
【0065】
<15> 前記シートの連続体及び前記シートは、それぞれ、前記幅方向の長さが一定でない形状を有している前記<1>〜<14>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<16> 前記シートは、前記連続部の前記幅方向の左右両外方それぞれに配された2本の前記非連続部を有する前記<1>〜<15>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<17> 前記シートは、前記長手方向に延びる平面視帯状(細長い矩形形状)の帯状シートと、該帯状シートの一面に一部が該シートから前記幅方向の外方に延出するように貼り付けられたシート片とからなる前記<1>〜<15>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
<18> 前記他の部材は、連続体である前記<1>〜<17>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置。
【0066】
<19> 前記<1>〜<18>の何れか一項に記載の間欠切断転写装置を用いた吸収性物品の製造方法であって、
前記シートの連続体からなる吸収性物品の構成部材の連続体を、前記カッターロールと前記アンビルロールとの間に搬送し、該構成部材の連続体を、前記切断刃と該アンビルロールの外周面との間で挟んで個々の構成部材に切断する切断工程と、
切断によって生じた構成部材を、別途連続搬送されている他の部材に間欠的に転写する転写工程とを備える、吸収性物品の製造方法。
【0067】
<20> 前記切断工程において、2枚の前記連続体を並列させ且つそれらの前記長手方向を搬送方向に一致させて、前記カッターロールと前記アンビルロールとの間に同時に搬送する前記<19>記載の吸収性物品の製造方法。
<21> 前記切断工程において、前記カッターロールの前記切断刃による前記連続体の切断を、該連続体の長手方向における、前記シート材の非存在領域が位置する部位で実施する前記<19>又は<20>記載の吸収性物品の製造方法。
<22> 前記切断工程において、前記カッターロールの前記切断刃による前記連続体の切断を、該連続体の長手方向における、前記シート材の存在領域が位置する部位で実施する前記<19>又は<20>記載の吸収性物品の製造方法。
【0068】
<23> 前記吸収性物品は、縦長の吸収性本体及び該吸収性本体の長手方向に沿う側縁から延出するウイング部を有し、該ウイング部は、該吸収性本体の構成部材とは別体のウイング部形成シートを該吸収性本体に接合して形成されており、
前記構成部材の連続体を構成する前記構成部材は、前記ウイング部形成シートであり、前記他の部材は、前記吸収性本体の構成部材である前記<19>〜<22>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
【0069】
<24> 前記吸収性本体の構成部材(前記他の部材)は、連続体である前記<23>に記載の吸収性物品の製造方法。
<25> 前記切断工程の前に、前記ウイング部形成シートの連続体を形成する連続体形成工程を備え、
前記連続体形成工程において、ウイング部形成シート原反を巻き出し、カッター機構により、該原反を前記ウイング部の形状を有するように切断し、一対の前記ウイング部形成シートの連続体を形成する前記<23>又は<24>に記載の吸収性物品の製造方法。
<26> 前記切断工程の前に、前記連続体形成工程で形成された一対の前記ウイング部形成シートの連続体の配置を位置調整機構により変更し、両連続体の搬送方向の位相を合わせ、且つ両連続体の一方と他方とを配置転換する前記<25>記載の吸収性物品の製造方法。
<27> 一対の前記ウイング部形成シートの連続体を、前記カッターロールと前記アンビルロールとの間に同時に搬送する前記<25>又は<26>記載の吸収性物品の製造方法。
<28> 前記切断工程における前記連続体の切断によって生じた前記ウイング部形成シートを、前記アンビルロールの外周面上で(前記吸引口により)吸引保持しつつ、該ロールの回転により所定の転写位置(該アンビルロールと前記押さえロールとの最近接部)まで搬送する前記<23>〜<27>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<29> 前記転写工程において、前記切断工程における前記連続体の切断によって生じた前記ウイング部形成シートを、接着剤を介して、前記吸収性本体の構成部材(裏面シート)の連続体に接合し、ウイング部付き連続体を得る前記<24>〜<28>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<30> 前記転写工程の後に、前記ウイング部付き連続体と、前記ウイング部形成シートが接合されていない、前記吸収性本体の他の構成部材の連続体(吸収体が載置された表面シート)とを合流し、吸収性物品連続体を得る前記<29>記載の吸収性物品の製造方法。
<31> 前記吸収性物品連続体を、裁断機構のカッターロールとアンビルロールとの間に搬送し、該カッターロールの外周面に形成されたカッター刃により、個々の吸収性物品に裁断する前記<30>記載の吸収性物品の製造方法。
【0070】
<32> 前記ウイング部形成シートは、その前記吸収性本体側に位置する内側縁側(前記連続部)が、該吸収性本体を構成する表面シートと裏面シートとの間に固定されている前記<23>〜<31>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<33> 前記ウイング部形成シートの前記内側縁は、前記長手方向に沿って延びる直線状をなしており、該ウイング部形成シートの外側縁は、前記吸収性物品の輪郭に一致する形状を有しており、その前記長手方向の中央部が外方に突出した形状を有している前記<32>記載の吸収性物品の製造方法。
【実施例】
【0071】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
【0072】
〔実施例1〕
図3〜
図5に示す間欠切断転写装置10と同様の構成を有する間欠切断転写装置を用い、
図1に示す製造方法により、
図2に示す生理用ナプキン1を製造した。実施例1で用いた間欠切断転写装置において、アンビルロール40における連続部対応部45と非連続部対応部46との間の段差48の高さT(
図5参照)は、0.5mmであった。
【0073】
実施例1で製造した生理用ナプキン1の構成部材は次の通り。表面シート4としては、坪量25g/m
2の液透過性のエアスルー不織布を用いた。裏面シート5としては、坪量20g/m
2の液不透過性且つ透湿性のポリエチレン製樹脂フィルム(炭酸カルシウム配合)を用いた。吸収体6としては、フラッフパルプ150g/m
2と吸水性ポリマー210g/m
2との均一混合物からなる総坪量360g/m
2の吸収性コアの外面を、坪量16g/m
2の液透過性のティッシュペーパーで被覆したものを用いた。ウイング部形成シート30としては、厚み0.20mm、坪量40g/m
2のポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維からなるスパンボンド不織布を用い、該シート30の各部の寸法(
図2参照)は次の通り。シート30(連続部31)の長手方向Xの長さL1は120mm、幅方向Yの長さL2は58mm、連続部31の幅方向Yの長さL3は20mm、非連続部32の幅方向Yの長さL4は38mm。
【0074】
〔実施例2〕
間欠転写装置10において、アンビルロール40に代えて、
図7に示すアンビルロール40Aを用いた以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作製した。非通気性シート55として、テフロン(登録商標)テープ(中興化成工業(株)製、商品名「チューコーフロー」)を用いた。
【0075】
〔比較例1〕
間欠転写装置10において、アンビルロール40に代えて、
図10に示すアンビルロール90を用いた以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作製した。前述したように、アンビルロール90は、アンビルロール40Aと同様の基本構成を有し、外周面91に非通気性シート55が貼り付けられていない点以外は、アンビルロール40Aと実質的に同じ構成である。
【0076】
〔評価〕
各実施例及び比較例において、製造中間体として得られる連続帯状のウイング部付き裏面シート5’(
図1参照)について、
図11に示すように、ウイング部形成シート30(枚葉シート)の搬送方向MDの前端部30F及び後端部30Rそれぞれの、裏面シート5(他の部材)の搬送方向MDに沿う側縁5sからの離間距離F,Rを測定し、それらの差R−Fを算出した。より具体的には、各実施例及び比較例のウイング部付き裏面シート5’において、垂直方向CDに相対向する100対のウイング部形成シート30,30それぞれのうちの一方〔オペレーター(OP)側〕及び他方〔ドライブ(DR)側〕について、前端部30Fの側縁5sからの離間距離Fと後端部30Rの側縁5sからの離間距離Rとを測定し、それらの差R−Fを算出し、その100個の差R−Fの値の平均値を算出した。その結果を、100個の差R−Fの値の最大値及び最小値並びに標準偏差と共に下記表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
表1に示すように、実施例1及び2は、比較例1に比して差R−Fが小さく、ウイング部形成シート30を裏面シート5の所定箇所に高精度で転写・接合できていた。また、実施例1と実施例2とを比較すると、前記構成1及び2の両方を有しているアンビルロール40(
図3〜
図5参照)を用いた実施例1の方が、前記構成1は有するが前記構成2は有していないアンビルロール40A(
図7参照)を用いた実施例2に比して、差R−Fが小さかった。このことから、この種の間欠切断転写装置におけるアンビルロールが前記構成1及び2の両方を有することの有効性は明白である。