特許第6016586号(P6016586)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016586
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】携帯端末及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/18 20090101AFI20161013BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20161013BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20161013BHJP
【FI】
   H04W52/18
   H04W4/06 170
   H04W92/18
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-248047(P2012-248047)
(22)【出願日】2012年11月12日
(65)【公開番号】特開2014-96740(P2014-96740A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2015年7月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(72)【発明者】
【氏名】畑川 養幸
(72)【発明者】
【氏名】北川 幸一郎
(72)【発明者】
【氏名】小西 聡
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−093564(JP,A)
【文献】 特開2002−186033(JP,A)
【文献】 特開2000−268090(JP,A)
【文献】 特開2009−017560(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/083811(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を受信する複数の受信端末と送受信可能な携帯端末であって、
配信対象となる情報を配信情報として記憶する記憶部と、
電波を発信することにより情報を送信する無線通信部と、
前記配信情報の属性に基づいて前記無線通信部が発信する前記電波の出力強度を段階的に増加させるタイミングを決定するとともに、前記タイミング及び前記配信情報の属性に基づいて前記出力強度を調整する調整部と、
前記調整部で調整した出力強度の電波にのせて前記無線通信部に前記配信情報を送信させることにより、前記複数の受信端末のうち前記無線通信部から前記出力強度に応じた範囲内に位置するものに、前記配信情報を配信する配信部と、
を備える携帯端末。
【請求項2】
前記調整部は、時間の経過にしたがって前記出力強度を段階的に増加させる、
請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記配信部は、前記複数の受信端末のユーザの属性情報を取得し、当該属性情報に基づいて前記複数の受信端末の中から配信情報の配信対象となる端末を選択し、当該選択した端末に前記配信情報を配信する、
請求項1又は2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記配信部は、前記配信情報を配信するエリアを指定する配信エリア情報を送信する、
請求項1からのいずれか一項に記載の携帯端末。
【請求項5】
情報を受信する複数の受信端末と、当該複数の受信端末と送受信可能な携帯端末と、当該複数の受信端末及び当該携帯端末と無線通信可能な基地局とを備える通信システムであって、
前記携帯端末は、
配信対象となる情報を配信情報として記憶する記憶部と、
電波を発信することにより情報を送受信する第1無線通信部と、
前記配信情報の属性に基づいて前記第1無線通信部が発信する前記電波の出力強度を段階的に増加させるタイミングを決定するとともに、前記タイミング及び前記配信情報の属性に基づいて前記出力強度を決定し、前記第1無線通信部に、決定した出力強度に調整する許可の要求を含む要求情報を前記基地局に送信させ、前記第1無線通信部が前記基地局から前記出力強度を調整することを許可する旨を示す許可情報を受信すると、前記出力強度を調整する調整部と、
前記調整部で調整した出力強度の電波にのせて前記第1無線通信部に前記配信情報を送信させることにより、前記複数の受信端末のうち前記第1無線通信部から前記出力強度に応じた範囲内に位置するものに、前記配信情報を配信する配信部と、
を有し、
前記基地局は、
電波を発信することにより情報を送受信する第2無線通信部と、
前記第2無線通信部が前記携帯端末から前記要求情報を受信すると、前記基地局と無線通信可能な他の端末との通信に対する影響の大きさに基づいて、前記許可情報を前記携帯端末に送信するか否かを判定する判定部と、
を有する通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信情報を配信する携帯端末及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定のエリアに位置する携帯端末に対し、選択的に情報を配信する方法が知られている。例えば、特許文献1では、広告を配信する配信用サーバが、広告配信エリア内の広告の配信を許可している携帯端末に対して広告を配信する広告配信方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、携帯端末が、電波の強度及び感度の少なくともいずれかを制限して通信を行うことによって、電波が届く範囲内の通信相手を特定し、特定した相手と情報を送受信する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−359166号公報
【特許文献2】特開2001−156704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された広告配信方法によって情報を配信する場合、配信用サーバは、広告の配信を許可している携帯端末の位置を把握し、携帯端末に電波が届く基地局を介して広告を配信する。したがって、配信用サーバは、広告を配信する前に携帯端末の位置情報を取得しなければならなかった。
【0005】
配信用サーバが携帯端末の位置情報を取得するためには、配信用サーバは携帯電話網の基地局に、広告を配信する対象となる携帯端末の位置情報を取得するよう要求し、基地局がそれぞれの携帯端末の位置情報を収集して配信用サーバに通知しなければならない。したがって、携帯端末の位置情報を取得するために、基地局と携帯端末との間の無線通信回線のトラフィック量が増加してしまうという問題があった。
【0006】
特許文献2に記載されている方法は、電波の強度及び感度の少なくともいずれかを制限して通信を行うことによって、電波が届く範囲内の通信相手を特定する方法に過ぎないため、例えば、携帯端末のユーザが発信する情報の属性に応じて、適切な範囲に発信することができないという問題がある。すなわち、携帯端末のユーザが、気軽に商品を売買するために、当該携帯端末から100m以内に位置する端末に情報を発信したり、買い手を多く募るために当該携帯端末から1km以内の範囲に位置する他の端末のユーザに対して情報を発信したりするといったように、情報の属性に応じて、適切な範囲に情報を配信することができなかった。
【0007】
本発明は、基地局と携帯端末との間の無線通信回線のトラフィック量を軽減し、かつ、適切な範囲に情報を配信することができる携帯端末及び通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る携帯端末は、情報を受信する複数の受信端末と送受信可能な携帯端末であって、配信対象となる情報を配信情報として記憶する記憶部と、電波を発信することにより情報を送信する無線通信部と、前記配信情報の属性に基づいて前記無線通信部が発信する前記電波の出力強度を調整する調整部と、前記調整部で調整した出力強度の電波にのせて前記無線通信部に前記配信情報を送信させることにより、前記複数の受信端末のうち前記無線通信部から前記出力強度に応じた範囲内に位置するものに、前記配信情報を配信する配信部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る携帯端末では、前記調整部は、時間の経過にしたがって前記出力強度を段階的に増加させてもよい。
【0010】
また、本発明に係る携帯端末では、前記調整部は、前記配信情報の属性に基づいて、前記出力強度の段階的に増加させるタイミングを決定してもよい。
【0011】
また、本発明に係る携帯端末では、前記配信部は、前記複数の携帯端末のユーザの属性情報を取得し、当該属性情報に基づいて前記複数の携帯端末の中から配信情報の配信対象となる端末を選択し、当該選択した端末に前記配信情報を配信してもよい。配信部は、前記配信情報を配信するエリアを指定する配信エリア情報を送信してもよい。
【0012】
本発明に係る通信システムは、情報を受信する複数の受信端末と、当該複数の受信端末と送受信可能な携帯端末と、当該複数の受信端末及び当該携帯端末と無線通信可能な基地局とを備える通信システムであって、前記携帯端末は、配信対象となる情報を配信情報として記憶する記憶部と、電波を発信することにより情報を送受信する第1無線通信部と、前記配信情報の属性に基づいて前記第1無線通信部が発信する前記電波の出力強度を決定し、前記第1無線通信部に、決定した出力強度を調整する要求を含む要求情報を前記基地局に送信させ、前記第1無線通信部が前記基地局から前記出力強度を調整することを許可する旨を示す許可情報を受信すると、前記出力強度を調整する調整部と、前記調整部で調整した出力強度の電波にのせて前記第1無線通信部に前記配信情報を送信させることにより、前記複数の受信端末のうち前記第1無線通信部から前記出力強度に応じた範囲内に位置するものに、前記配信情報を配信する配信部と、を有し、前記基地局は、電波を発信することにより情報を送受信する第2無線通信部と、前記第2無線通信部が前記携帯端末から前記要求情報を受信すると、前記基地局と無線通信可能な他の端末との通信に対する影響の大きさに基づいて、前記許可情報を前記携帯端末に送信するか否かを判定する判定部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、基地局と携帯端末との間の無線通信回線のトラフィック量を軽減し、かつ、適切な端末に情報を配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1の実施形態に係る通信システムの概要図である。
図2】第1の実施形態に係る携帯端末の機能構成図である。
図3】第1の実施形態に係る携帯端末の制御部による処理の流れを説明するフローチャートである。
図4】第2の実施形態に係る携帯端末の制御部による処理の流れを説明するフローチャートである。
図5A】第2の実施形態に係る無線通信部の出力強度が最も弱い状態の携帯端末の配信可能範囲を示す図である。
図5B】第2の実施形態に係る無線通信部の出力強度が最も弱い状態から一段階強い状態の携帯端末1の配信可能範囲を示す図である。
図6】第3の実施形態に係る基地局の機能構成図である。
図7】第3の実施形態に係る基地局、携帯端末及び受信端末間の通信シーケンス図である。
図8】第4の実施形態に係る携帯端末の配信可能範囲を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
[通信システムSの概要]
図1は、第1の実施形態に係る通信システムSの概要図である。
通信システムSは、携帯電話回線等の無線通信回線W1を介して基地局3と通信可能な携帯端末1と、情報を受信する複数の受信端末2とを備える。携帯端末1と複数の受信端末2とは、無線通信回線W2を介して互いに送受信可能である。ここで、無線通信回線W1は、例えばCDMA(Code Division Multiple Access)2000方式、W−CDMA方式、LTE(Long Term Evolution)方式、LTE−A(LTE-Advanced)方式又はWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)方式を用いた、基地局3を使用する無線通信回線である。無線通信回線W2は、例えばWi−Fi、IDMA(Interleave-Division Multiple Access)方式又はLTE帯域の無線リソースの一部を利用して端末間通信(D2D)を実現する方式(以下の参考文献を参照)を用いた、基地局3を使用しない無線通信回線である。
[参考文献]
Tsolkas, Dimitris; Liotou, Eirini; Passas, Nikos; Merakos, Lazaros; "A graph-coloring secondary resource allocation for D2D communications in LTE networks," 2012 IEEE 17th International Workshop on Computer Aided Modeling and Design of Communication Links and Networks (CAMAD), pp.56-60, 17-19 Sept. 2012
【0016】
図1における破線は、携帯端末1が送信する電波が届く範囲を示している。破線a1は、携帯端末1が第1の出力強度で電波を送信した場合に当該電波が届く範囲を示す。破線a2は、携帯端末1が第1の出力強度よりも強い第2の出力強度で電波を送信した場合に当該電波が届く範囲を示す。例えば、携帯端末1は、配信情報の属性に基づいて、無線通信を行う際の電波の出力強度を第2の出力強度に調整し、受信端末2A、2B及び2Cのうち、第2の出力強度に応じた範囲内に位置する受信端末2A及び2Bに当該配信情報を配信する。
【0017】
[携帯端末1の構成例]
続いて、携帯端末1について詳細な説明を行う。
図2は、第1の実施形態に係る携帯端末1の機能構成図である。携帯端末1は、図2に示すように、表示部11と、入力部12と、無線通信部13と、記憶部14と、制御部15とを備える。
【0018】
表示部11は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等で構成される。表示部11は、文字や図形等を表示する。
入力部12は、例えば、表示部11に重畳して配置される接触センサやボタン等により構成される。入力部12は、携帯端末1のユーザから操作入力を受け付ける。
【0019】
無線通信部13は、ベースバンド回路部、RF回路部及びアンテナ等(不図示)により構成されており、電波を発信することにより情報を送信する。無線通信部13は、無線通信回線W1を介して基地局3との通信を行う。また、無線通信部13は、無線通信回線W2を介して複数の受信端末2との通信を行う。
【0020】
記憶部14は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部14は、携帯端末1を機能させるための各種プログラムを記憶する。また、記憶部14は、配信対象となる情報を配信情報として記憶する。ここで、配信情報は、例えば、携帯端末1のユーザが購入を所望する物品の情報、広告情報、商品の売買情報、及びコミュニケーション相手の募集を示す情報である。
【0021】
また、記憶部14は、配信情報と、当該配信情報の属性を示す属性情報とを関連付けて記憶する。配信情報の属性情報は、例えば、配信情報が関連する商品の分類を示す情報であり、スポーツ用品、衣料品、飲料、及び食料等である。配信情報の属性情報は、例えば、性別、年齢といった、配信情報を受け取って欲しい受信端末2のユーザの属性を示す情報であってもよい。配信情報の属性情報は、配信情報を配信する目的を示す情報であってもよく、例えば、オークション、売買、広告である。配信情報が、売買する商品に関する情報である場合には、配信情報の属性情報は、商品の売買価格又は商品の売買期間のような売買条件であってもよい。配信情報の属性情報は、配信情報を再送する間隔又は再送する回数の上限値のような送信条件であってもよい。
【0022】
さらに、記憶部14は、配信情報の属性情報と、当該配信情報を発信する場合に無線通信部13が送信する電波の出力強度とを関連付けた出力強度情報を記憶する。具体的には、記憶部14は、携帯端末1から比較的近い範囲内で配信すべき配信情報に対しては、第1の出力強度を示す第1出力強度情報(例えば、「弱」レベル)を記憶し、携帯端末1から比較的遠い範囲内で配信すべき配信情報に対しては、第1の出力強度よりも強い第2の出力強度を示す第2出力強度情報(例えば、「強」レベル)を記憶する。記憶部14は、出力強度情報として、例えば電波の強度に関連付けられた数値を記憶する。
【0023】
例えば、商品の販売価格が所定の金額よりも安い場合に遠くの人に販売すると、販売価格が安いにもかかわらず譲渡の手間がかかって効率が悪いので、記憶部14は、販売価格が所定の価格よりも安い商品と第1出力強度情報とを関連付けて記憶する。他方、記憶部14は、商品の販売価格が所定の価格よりも高い商品と第2出力強度情報とを関連付けて記憶する。
同様に、記憶部14は、商品の販売期間が所定の期間よりも短い商品と第1出力強度情報とを関連付けて記憶し、商品の販売期間が所定の期間よりも長い商品と第2出力強度情報とを関連付けて記憶する。
【0024】
また、記憶部14は、再送する間隔が所定の間隔よりも短い配信情報又は再送する回数が所定の回数よりも多い配信情報と第1出力強度情報とを関連付けて記憶し、再送する間隔が所定の間隔よりも長い配信情報又は再送する回数が所定の回数よりも少ない配信情報と第2出力強度情報とを関連付けて記憶する。記憶部14が、このように配信情報の送信回数に関連する属性情報と出力強度情報とを関連付けて記憶することで、広い範囲に高い頻度で電波が発信されることを抑制でき、無線通信回線W1の輻輳及び無線通信回線W2の輻輳を防止できる。
【0025】
制御部15は、例えば、CPUにより構成される。制御部15は、記憶部14に記憶されている各種プログラムを実行することにより、携帯端末1に係る機能を統括的に制御する。制御部15は、選択部151と、調整部152と、配信部153とを備える。
【0026】
選択部151は、入力部12を介して携帯端末1のユーザから配信情報の選択操作を受け付けたことに応じて、記憶部14に記憶された配信情報から、受信端末2に送信する配信情報を選択する。
調整部152は、選択部151が選択した配信情報の属性に基づいて無線通信部13が発信する電波の出力強度を調整する。具体的には、調整部152は、記憶部14に記憶されている出力強度情報を参照し、選択部151が選択した配信情報の属性に関連付けて記憶された出力強度を特定する。
【0027】
選択部151が選択した配信情報が複数の種類の属性を有する場合には、調整部152は、複数の種類の属性に関連付けて記憶された複数の出力強度に基づいて、当該配信情報の配信時の出力強度を算出する。例えば、調整部152は、複数の属性のそれぞれに関連付けられた出力強度の平均値を配信時の出力強度とする。
【0028】
配信部153は、無線通信部13に、無線通信回線W2を介して通信を行わせることによって、配信情報を配信する。具体的には、配信部153は、調整部152で調整した出力強度の電波にのせて無線通信部13に配信情報を送信させることにより、複数の受信端末2のうち、無線通信部13から当該出力強度に応じた範囲内に位置する受信端末2に、当該配信情報を配信する。
【0029】
配信部153による配信手順について具体的に説明する。まず、配信部153は、無線通信部13を介して、複数の受信端末2のそれぞれに対して、ユーザの属性情報を要求するための要求情報を含む確認情報を発信する。複数の受信端末2のうち、確認情報を受信した受信端末2は、ユーザの属性情報を含む応答情報を携帯端末1に送信する。ここで、応答情報に含まれるユーザの属性情報は、例えば、受信端末2のユーザが購入したい商品の属性情報である。なお、ユーザの属性情報は、性別や年齢といった、受信端末2のユーザに関わる情報であってもよい。
【0030】
配信部153は、確認情報を受信した受信端末2から送信された応答情報を取得する。続いて、配信部153は、記憶部14に記憶されている配信属性情報と、取得した応答情報に含まれるユーザの属性情報に基づいて、複数の受信端末2の中から配信情報の配信対象となる端末を選択する。続いて、配信部153は、当該選択した端末に配信情報を配信する。
【0031】
なお、配信部153は、確認情報を発信せずに、複数の受信端末2に配信情報を直接配信してもよい。すなわち、配信部153は、配信情報の配信対象となる端末を選択せずに、調整部152で調整した出力強度の電波にのせて無線通信部13に配信情報を送信させることにより、複数の受信端末2のうち無線通信部13から出力強度に応じた範囲内に位置するものに、配信情報を配信してもよい。
【0032】
[携帯端末1の動作フローチャート]
続いて、携帯端末1の制御部15による処理の流れの一例について説明する。図3は、携帯端末1の制御部15による処理の流れを説明するフローチャートである。
【0033】
まず、選択部151は、入力部12を介して携帯端末1のユーザから配信情報の選択操作を受け付けたことに応じて、当該配信情報を選択する(S1)。続いて、調整部152は、ステップS1において選択された配信情報の属性に基づいて、無線通信部13が発信する電波の出力強度を調整する(S2)。続いて、配信部153は、確認情報を配信し、確認情報を受信した受信端末2から、確認情報に対する応答情報を受信する(S3)。
【0034】
続いて、配信部153は、応答情報に含まれるユーザの属性情報と、記憶部14に記憶されている配信情報の属性情報に含まれる属性情報とを比較する。配信部153は、ユーザの属性情報と配信情報の属性情報との一致度又は類似度に基づいて、第2の配信情報の配信対象となる受信端末2を選択し(S4)、当該選択した受信端末2に対して配信情報を配信する(S5)。
【0035】
[第1実施形態に係るユースケース]
続いて、配信情報がネットオークションの出品情報である場合の処理について説明する。
まず、携帯端末1のユーザは、入力部12を操作して、ネットオークションに係るアプリケーションを起動させ、商品名、入札開始価格、最低落札価格及び入札終了時刻を含む出品情報を登録する。
【0036】
例えば、出品する商品が「ワイン」、入札開始価格が「500円」、最低落札価格が「1000円」、入札終了時刻が「15分後」であるとする。また、記憶部14に記憶されている出力強度情報において、1000円未満の入札開始価格、2000円未満の最低落札価格、30分以内の入札終了時刻に対応する出力強度が「弱」(上記の第1の出力強度相当)であるものとする。この場合において、調整部152は、記憶部14に記憶されている出力強度情報を参照することにより、出力強度を「弱」レベルに調整する。
【0037】
続いて、配信部153は、調整部152で調整した「弱」レベルの出力強度の電波にのせて、無線通信部13に確認情報を送信させる。複数の受信端末2のうち、確認情報を受信したものは、ユーザの属性情報を含む応答情報を携帯端末1に送信する。配信部153は、ユーザの属性情報として「20歳以上」の年齢情報を含んでいる応答情報を送信した受信端末2に対して、出品情報を配信する。
【0038】
受信端末2は、出品情報を受信すると、受信端末2のユーザに出品情報を表示する。具体的には、受信端末2は、オークションの対象となっているワインの写真、入札開始価格及び入札終了時刻を表示する。受信端末2は、ユーザから入札価格を取得すると、携帯端末1に対して入札価格及び電話番号を含む入札情報を送信する。
【0039】
携帯端末1は、入札情報を受信すると、配信部153において、入札情報が落札条件を満たすか否かを判定する。例えば、配信部153は、入札情報に含まれる入札価格が、携帯端末1のユーザが予め設定した最低落札価格を上回っている場合には、落札を通知するメッセージを受信端末2に送信する。配信部153は、入札情報に含まれる受信端末2の電話番号宛に発呼してもよい。
【0040】
別の例として、出品する商品が「宝石」、入札開始価格が「1万円」、最低落札価格が「3万円」、入札終了時刻が「1時間後」であるとする。また、記憶部14に記憶されている出力強度情報において、1000円以上の入札開始価格、2000円以上の最低落札価格、30分以上の入札終了時刻に対応する出力強度が「強」レベルであるものとする。この場合において、調整部152は、記憶部14に記憶されている出力強度情報を参照することにより、出力強度を「強」レベルに調整する。調整部152は、入札終了時刻が「20分後」である場合のように、複数の属性情報のうちの一部が異なる出力強度に関連付けられている場合には、3つの属性に関連付けられた出力強度のうち、入札終了時刻に関連付けられた出力強度が「弱」なので、第1の出力強度と第2の出力強度との間の出力強度に調整する。
【0041】
[第1の実施形態における効果]
以上のとおり、第1の実施形態に係る通信システムSでは、携帯端末1の調整部152は、配信情報の属性に基づいて無線通信部13が発信する電波の出力強度を調整する。次に、配信部153は、調整部152で調整した出力強度の電波にのせて無線通信部13に配信情報を送信させることにより、複数の受信端末2のうち、無線通信部13から出力強度に応じた範囲内に位置するものに、配信情報を配信する。このようにすることで、携帯端末1は、基地局3と携帯端末1との間の無線通信回線のトラフィック量を増加させることなく、適切な範囲に情報を配信することができる。
【0042】
第1の実施形態に係る通信システムSでは、携帯端末1の配信部153は、複数の受信端末2のユーザの属性情報を取得し、当該属性情報に基づいて複数の受信端末2の中から配信情報の配信対象となる端末を選択し、当該選択した端末に配信情報を配信する。このようにすることで、携帯端末1は、不要な通信トラフィックの増加を抑制することができる。
【0043】
<第2の実施形態>
[調整部が段階的に電波の出力強度を調整する]
続いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、調整部152が段階的に出力強度を変化させる点で第1の実施形態と異なり、その他の点では同じである。
【0044】
[第2の実施形態に係る携帯端末1の構成例]
第2の実施形態に係る携帯端末1の機能構成は、図2に示す第1の実施形態に係る携帯端末1の機能構成と同じであるので、図2を用いて説明を行う。
第2の実施形態に係る携帯端末1の調整部152及び配信部153は、第1の実施形態に係る調整部152及び配信部153と機能が異なる。その他の構成は、第1の実施形態に係る機能と同じであるため、説明を省略する。
【0045】
調整部152は、時間の経過にしたがって無線通信部13が発信する電波の出力強度を段階的に増加させる。具体的には、調整部152は、配信部153が配信情報を配信したことに応じて計時を開始する。そして、調整部152は、無線通信部13が、計時した時間内に、配信情報に対応する応答情報を受信しなかった場合において、無線通信部13が発信する電波の出力強度を増加させる。
【0046】
上記の説明において、調整部152は、応答情報を受信しなかった場合に、電波の出力強度を段階的に増加させるか否かを判定することとしたが、出力強度を増加させる条件はこれに限らない。例えば、調整部152は、所定の時間内に受信した応答情報の数が所定の数より少ない場合に、電波の出力強度を段階的に増加させてもよい。無線通信部13が応答情報を受信しなかったときに配信部153が配信情報を再送する場合には、調整部152は、配信情報を再送するタイミングに同期して出力強度を増加させてもよい。
【0047】
調整部152は、選択部151が選択した配信情報の属性に基づいて、無線通信部13が発信する電波の出力強度を段階的に増加させるタイミングを決定してもよい。具体的には、調整部152は、記憶部14が、配信情報の属性に関連付けて記憶している、電波の出力強度を増加させるタイミングを示す情報を参照して、上記のタイミングを決定する。
【0048】
例えば、調整部152は、商品の販売期間が所定の期間よりも短い場合に、商品の販売期間が所定の期間よりも長い場合に比べて短い間隔で電波の出力強度を増加させる。調整部152がこのように出力強度を調整することにより、商品の販売期間が短い場合に、短期間のうちに配信情報の配信範囲を広げることができるので、早く商品を販売することができる。
【0049】
調整部152は、再送回数の上限値が比較的少ない場合に、比較的短い間隔で出力強度を増加させてもよい。調整部152がこのように出力強度を調整することにより、短期間のうちに配信情報の配信範囲を広げることができるので、限られた再送回数の範囲内で、できるだけ早く商品を販売することができる。
【0050】
[第2の実施形態に係る携帯端末1のフローチャート]
続いて、第2の実施形態に係る携帯端末1の制御部15による処理の流れの一例について説明する。図4は、第2の実施形態に係る携帯端末1の制御部15による処理の流れを説明するフローチャートである。
【0051】
まず、選択部151は、入力部12を介して携帯端末1のユーザから配信情報の選択操作を受け付けたことに応じて、当該配信情報を選択する(S11)。続いて、調整部152は、選択部151が選択した配信情報の属性に基づいて、無線通信部13が発信する電波の出力強度を段階的に増加させるタイミングを決定する(S12)。続いて、調整部152は、S1において選択された配信情報の属性に基づいて、無線通信部13が発信する電波の出力強度を調整する(S13)。続いて、配信部153は、複数の受信端末2に対して確認情報を配信する(S14)。
【0052】
続いて、配信部153は、確認情報に対する応答情報を受信すると、当該応答情報に含まれるユーザの属性情報と記憶部14に記憶されている配信情報の属性情報とを比較して、配信情報の配信対象の受信端末2を選択し(S15)、当該選択した受信端末2に対して配信情報を配信する(S16)。続いて、調整部152は、所定時間内に受信端末2から応答があったか否かを判定する(S17)。調整部152は、応答があったと判定した場合、本フローチャートに係る処理を終了する。調整部152は、応答がないと判定した場合、S13に処理を移し、出力強度を調整するタイミングにおいて出力強度を調整する。
【0053】
[第2実施形態に係るユースケース]
続いて、図5を参照しながら、配信情報が物品の購入に係る情報である場合の処理について説明する。図5Aは、出力強度が最も弱い状態の携帯端末1の配信可能範囲を示す図であり、図5Bは、出力強度が最も弱い状態から一段階強い状態の携帯端末1の配信可能範囲を示す図である。
【0054】
まず、携帯端末1のユーザは、入力部12を操作して、物品の購入に係るアプリケーションを起動させ、当該アプリケーションにおいて配信情報として、ユーザが購入したい物品の情報を登録する。例えば、外出中のユーザが、子供用のおむつが急に必要になった場合、ユーザは、購入したい物品の情報を「おむつ」、購入価格を「100円」、購入までの時間を「10分」として登録する。ここで、記憶部14に記憶されている出力強度情報において、購入価格が100円、購入までの時間が10分の場合の配信情報の属性情報に対応する出力強度が「最弱」レベルであるとする。
【0055】
この場合において、調整部152は、出力強度を「最弱」レベルに決定するとともに、配信情報の属性情報に基づいて、無線通信部13が発信する電波の出力強度を段階的に増加させるタイミングを決定する。例えば、調整部152は、購入までの時間が10分であることを示す属性情報に基づいて、当該属性情報が示す購入までの時間よりも短い1分間隔で出力強度を強くする。
【0056】
続いて、配信部153は、調整部152で調整した出力強度の電波にのせて、無線通信部13に購入情報を送信させる。ここで、調整部152は、出力強度が「最弱」レベルで購入情報を配信するため、図5Aに示されるように、受信端末2Aにしか購入情報が配信されない。
【0057】
受信端末2Aは、購入情報を受信したことに応じて、受信端末2Aの表示部に対して購入情報を表示させ、販売するか否かの選択を受け付ける。購入情報を受信した受信端末2Aのユーザが、所定時間内に販売する旨の選択をしなかった場合、携帯端末1は、購入情報に対する応答を受信しないので、調整部152は、無線通信部13が発信する電波の出力強度を増加させる。無線通信部13が、受信端末2Aのユーザから販売を許可することを示す情報を受信した場合であっても、販売価格がユーザの所望の価格でない場合、調整部152は、ユーザの指示に応じて、電波の出力強度を増加させてもよい。
【0058】
続いて、配信部153は、調整部152で調整して増加させた出力強度の電波にのせて、無線通信部13に購入情報を送信させる。配信部153は、出力強度を「最弱」レベルから一段階増加させたレベルで購入情報を配信するため、図5Bに示されるように、受信端末2Bにも購入情報が配信される。調整部152は、いずれかの受信端末2から購入情報に対する応答を受けるまで、段階的に出力強度を大きくする。
【0059】
[第2の実施形態における効果]
以上のとおり、第2の実施形態に係る通信システムSでは、携帯端末1の調整部152は、時間の経過にしたがって無線通信部13が発信する電波の強度を段階的に増加させる。このようにすることで、携帯端末1は、時間の経過に伴って、情報を配信する範囲を変化させることができる。よって、携帯端末1のユーザは、当該ユーザと近い位置に所在する他のユーザから順にコミュニケーションを図ることができる。
【0060】
また、第2の実施形態に係る通信システムSでは、携帯端末1の調整部152は、配信情報の属性に基づいて、無線通信部13が発信する電波の強度を段階的に増加させる。このようにすることで、携帯端末1は、配信情報の属性に基づいて、当該配信情報の配信範囲を変化させるタイミングの緩急をつけることができる。
【0061】
<第3の実施形態>
[基地局3が、調整部152で調整した出力強度の電波の発信を許可する]
続いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、調整部152により決定された出力強度で電波を発信することを基地局3が許可したことに応じて無線通信部13が電波を発信する点で第1の実施形態と異なり、その他の点では同じである。
【0062】
図6は、第3の実施形態に係る基地局の機能構成図である。図6に示すように、基地局3は、第2無線通信部としての基地局側通信部31と、判定部32とを備える。
基地局側通信部31は、電波を発信することにより情報を発信する。
判定部32は、基地局側通信部31が携帯端末1から要求情報を受信すると、基地局3と無線通信可能な他の端末との通信に対する影響の大きさに基づいて、許可情報を携帯端末1に送信するか否かを判定する。
【0063】
図7は、第3の実施形態に係る基地局3、携帯端末1及び受信端末2A、2B及び2C間の通信シーケンス図である。
第3の実施形態の調整部152は、配信情報の属性に基づいて無線通信部13が発信する電波の出力強度を決定し、無線通信部13に、決定した出力強度に調整する許可の要求を含む要求情報を基地局3に送信させる。
【0064】
基地局3の基地局側通信部31が携帯端末1から要求情報を受信すると、判定部32は、基地局3のセル内における無線通信回線W1の無線通信チャネルの使用状況と、受信した要求情報に含まれる出力強度とに基づいて、当該出力強度に調整することを許可するか否かを判定する。例えば、判定部32は、無線通信回線W1の無線通信チャネルの使用率が低い場合には、携帯端末1が電波の出力強度を強くすることにより無線通信回線W1の無線通信チャネルに与える影響が小さいので当該出力強度に調整することを許可し、無線通信回線W1の無線通信チャネルの使用率が高い場合には、当該出力強度に調整することを許可しない。
【0065】
判定部32は、要求情報に含まれる、携帯端末1が使用している無線通信回線W2の周波数と、基地局3のセル内で使用されている無線通信回線W1の無線通信チャネルの周波数との周波数差に基づいて、出力強度の増加を許可するか否かを判定してもよい。また、判定部32は、無線通信回線W2の周波数と、基地局3のセル内で使用されている無線通信回線W1の無線通信チャネルの周波数との周波数差が所定の値よりも小さい場合に、携帯端末1の位置情報と、無線通信回線W1を使用している端末の位置情報とに基づいて、両者の距離が、携帯端末1から要求された出力強度において電波が届く距離よりも大きい場合には、出力強度の増加を許可すると判定してもよい。
【0066】
基地局側通信部31は、携帯端末1が出力強度を調整することを許可すると判定部32が判定した場合、携帯端末1に許可情報を送信する。基地局側通信部31は、携帯端末1が出力強度を調整することを拒否すると判定部32が判定した場合、携帯端末1に当該出力強度に調整することを許可しない旨を示す拒否情報を送信する。
【0067】
続いて、携帯端末1の調整部152は、無線通信部13が基地局3から出力強度を調整することを許可する旨を示す許可情報を受信すると、基地局3に許可を要求した出力強度「強」に調整する。また、調整部152は、無線通信部13が基地局3から出力強度を調整することを許可しない旨を示す拒否情報を受信すると、例えば基地局3により許可された出力強度「弱」に調整する。
【0068】
[第3の実施形態における効果]
以上のとおり、第3の実施形態に係る通信システムSでは、携帯端末1の調整部152は、配信情報の属性に基づいて無線通信部13が発信する電波の出力強度を決定し、無線通信部13に、決定した出力強度を調整する要求を含む要求情報を基地局3に送信させる。基地局3の判定部32は、基地局側通信部31が携帯端末1から要求情報を受信すると、基地局3と無線通信可能な他の端末との通信に対する影響の大きさに基づいて、基地局側通信部31に許可情報を携帯端末1に送信させる。そして、携帯端末1の調整部152は、無線通信部13が基地局3から出力強度を調整することを許可する旨を示す許可情報を受信すると、出力強度を調整する。
【0069】
このようにすることで、通信システムSは、例えば、無線通信回線W1が混雑している場合や、無線通信回線W1で使用されている無線通信チャネルの周波数と無線通信回線W2で使用される周波数とが近い場合に、電波の出力強度を強くすることを許可しないので、無線通信チャネル間の干渉を防止できる。
【0070】
<第4の実施形態>
[携帯端末1が、通信情報を配信するエリアを指定する]
続いて、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、携帯端末1が、配信情報の配信時に、配信情報を配信するエリアを指定する点で、第1の実施形態と異なり、その他の点では同じである。
【0071】
[第4の実施形態に係る携帯端末1の構成例]
第4の実施形態に係る携帯端末1の機能構成は、図2に示す第1の実施形態に係る携帯端末1の機能構成と同じであるので、図2を用いて説明を行う。
第4の実施形態に係る携帯端末1は、選択部151及び配信部153が、第1の実施形態に係る選択部151及び配信部153と異なる。その他の構成は、第1の実施形態に係る機能と同じであるため、説明を省略する。
【0072】
図8は、第4の実施形態に係る携帯端末の配信可能範囲を示す図である。
選択部151は、入力部12を介して携帯端末1のユーザから配信情報の選択操作を受け付けたことに応じて、当該配信情報を選択する。また、選択部151は、入力部12を介して、配信情報の配信エリアの指定を受け付ける。ここで、選択部151は、携帯端末1の無線通信部13の出力強度を最大とした場合の配信エリアを表示部11に表示させて配信エリアの指定を受け付けてもよい。ここで、配信エリア情報は、例えば、4つの地点の緯度経度を示す情報であり、この4つの地点を結ぶ鎖線a3に囲まれた範囲が配信エリアとなる。
【0073】
配信部153は、無線通信部13を介して、複数の受信端末2のそれぞれのユーザの属性情報を要求するための要求情報と、選択部151が受け付けた配置エリア情報とを含む、確認情報を発信する。複数の受信端末2のうち、確認情報を受信した受信端末2は、配信エリア情報が示す配信エリアに自身が含まれているか否かを判定し、配信エリアに含まれていると判定した場合、例えばユーザの属性情報及び位置情報を含む応答情報を携帯端末1に送信する。図8においては、受信端末2Aは、配信エリアa3の外にあるので応答情報を送信しない。受信端末2B及び2Cは、配信エリアa3の内側にあるので応答情報を送信する。
【0074】
配信部153は、受信端末2B及び2Cから送信された応答情報を取得する。続いて、配信部153は、記憶部14に記憶されている配信情報の属性情報と、取得した応答情報に含まれるユーザの属性情報に基づいて、複数の受信端末2B及び2Cの中から配信情報の配信対象となる端末を選択する。続いて、配信部153は、当該選択した端末に配信情報を配信する。
【0075】
[第4の実施形態における効果]
以上のとおり、第4の実施形態に係る通信システムSでは、携帯端末1の選択部151は、入力部12を介して、配信情報の配信エリアの指定を受け付ける。また、携帯端末1の配信部153は、無線通信部13を介して、複数の受信端末2のユーザの属性情報を要求するための要求情報と、選択部151が受け付けた配置エリア情報とを含む確認情報を発信し、当該配信エリア情報に基づいて応答情報を送信した受信端末2に対して配信情報を配信する。
【0076】
このようにすることで、携帯端末1のユーザは、無線通信部13による通信が可能なエリアから、配信情報を配信したいエリアを選択し、選択したエリア内の受信端末2に対して配信情報を配信することができる。
【0077】
なお、第4の実施形態においては、調整部152が配信情報の属性に基づいて無線通信部13が発信する電波の出力強度を調整することで、配信情報を配信する範囲を制御する代わりに、配信部153が、配信情報の属性に基づいて決定した上記の配信エリア情報を含む確認情報を、無線通信部13を介して無線通信回線W2を用いて同報送信することで、配信情報を配信する範囲を制御してもよい。この場合に、配信部153は、第2の実施形態に記載したように、配信情報の属性及び時間の経過の少なくとも1つに基づいて、配信エリア情報により指定する配信エリアを段階的に広げてもよい。また、配信部153は、第3の実施形態に記載したように、基地局3から配信エリアを変化させる許可を受けてから、配信エリア情報を送信してもよい。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、第1の実施形態において、ネットオークションに係る事例について説明したが、第2実施形態において、ネットオークションに係る事例を適用させてもよい。例えば、配信部153がネットオークションに係る配信情報を配信し、無線通信部13が、所定時間内に入札に係る情報を受信しない場合において、調整部152が、無線通信部13の電波の出力強度を増加させてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1・・・携帯端末、2・・・受信端末、3・・・基地局、11・・・表示部、12・・・入力部、13・・・無線通信部、14・・・記憶部、15・・・制御部、31・・・基地局側通信部、32・・・判定部、151・・・選択部、152・・・調整部、153・・・配信部、S・・・通信システム
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8