(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
駐車場の周辺の店舗には、前記携帯端末と通信可能な割引認証機が配置されており、前記割引認証機は、駐車場の利用者が店舗で支払った支払い金額と、店舗を識別する店舗IDを、前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、支払い金額と、店舗IDと、利用者IDを、ネットワークを介して前記駐車場管理サーバへ送信し、
前記駐車場管理サーバは、受信した支払い金額と、店舗IDを、利用者IDと関連付けて、支払い金額及び店舗IDが利用者IDと関連付けられて記録される店舗支払いデータベースに記録し、
車両が車室から出庫する時には、
前記駐車場管理サーバは、利用者IDに基づいて前記店舗支払いデータベースを検索し、利用者IDと関連づけられて記録された店舗ID及び支払い金額を求め、求められた店舗ID及び支払い金額に基づいて、店舗IDによって識別される店舗ごとに定められた支払金額と割引金額との関係が記録された割引データベースを検索して割引金額を求め、駐車料金と共に、求められた割引金額又は割引金額が減額された駐車料金を、ネットワークを介して前記携帯端末へ送信する請求項1〜8の何れか一項に記載の駐車場管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本明細書で開示する駐車場管理システムの好ましい第1実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【0015】
本実施形態の駐車場管理システム1(以下、単にシステム1ともいう)は、駐車場の利用者が、駐車料金の支払いを、利用者が有する携帯端末を用いて電子決済により行うので、料金精算機に対する駐車料金の精算が不要となり、駐車料金の支払い処理が低減される。また、駐車場の管理者は、料金精算機の売上金の回収及び料金精算機の保守等が不要となる。
【0016】
図1は、本明細書に開示する駐車場管理システムの第1実施形態のシステム構成図(サーバを含む)である。
図2は、本明細書に開示する駐車場管理システムの第1実施形態のシステム構成図(駐車場を含む)を示す図である。
【0017】
システム1は、駐車場の利用者2が有する携帯端末10と、ネットワークを介して通信可能な駐車場管理サーバ20を備える。
【0018】
駐車場管理サーバ20は、インターネットネットワークINに接続されている。携帯端末10は、移動体通信網MNを介してインターネットネットワークINへ接続可能である。
【0019】
また、インターネットネットワークINには、携帯端末10が、駐車料金の電子決済を実行する際に接続する決済サーバ21が接続されている。
【0020】
携帯端末10は、演算部11と、記憶部12と、計時部13と、表示部14と、操作部15と、通信部16と、位置検出部17を有する。
【0021】
演算部11は、記憶部12に予め記憶されている所定のプログラムに従い、携帯端末10の各要素の制御及び各種処理を行い、処理中に生じるデータを一時的に保存するために記憶部12を利用する。
【0022】
計時部13は、年月日及び時刻を作成する。演算部11は、計時部13が作成した年月日及び時刻を用いて、各種処理を行う。
【0023】
表示部14は、演算部11の動作によって、各種の情報を表示する。表示部14としては、例えば、液晶パネルを用いることができる。
【0024】
操作部15は、利用者2によって操作されて、各種の情報を入力する。操作部15としては、例えば、タッチパネルを用いることができる。演算部11は、操作部15から入力された各種の情報を用いて、各種処理を行う。
【0025】
通信部16は、移動体通信網MNとの間でデータの送受信を行う。また、通信部16は、後述する駐車場の車室に配置された入出庫管理装置42との間でデータの送受信を行う。更に、通信部16は、無線電話機能も有しており、移動体通信網MNに接続して、他の無線電話との間で音声データの送受信を行う。
【0026】
位置検出部17は、携帯端末10の現在の端末位置情報を作成する。位置検出部17は、例えば、GPS機能を備えており、このGPS機能を用いて現在の端末位置情報を取得しても良い。演算部11は、位置検出部17が作成した端末位置情報を用いて、各種処理を行う。
【0027】
携帯端末10としては、例えば、多機能型携帯電話機、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ等を用いることができる。
【0028】
駐車場40は、道路Rと接続しており、車両が駐車する複数の車室41を有する。
【0029】
各車室41には、駐車場の利用者2が有する携帯端末10と通信可能な入出庫管理装置42が配置される。入出庫管理装置42は、車室に車両が入庫している状態を示す在車モード及び車室に車両が入庫していない状態を示す空車モードを有する。入出庫管理装置42は、デフォルトとして、空車モードを有するようにしても良い。
【0030】
入出庫管理装置42は、図示しない演算部と記憶部と表示部と操作部と、通信部42aを有する。入出庫管理装置42は、例えば、ボードコンピュータ又はマイクロコンピュータ等のコンピュータを用いて構成され得る。
【0031】
入出庫管理装置42が有する在車モード又は空車モードは、例えば、記憶部に各モードを示すフラグとして記憶される。
【0032】
入出庫管理装置42は、通信部42aを用いて、携帯端末10と直接通信する。携帯端末10と入出庫管理装置42の通信部42aとの間の通信には、例えば、近距離無線通信を用いることができる。近距離無線通信としては、例えば、ISO/IEC 18092又は21481として規定されるNFC(Near Field Communication)が挙げられる。携帯端末10と通信部42aとの間の通信にNFCを用いる場合には、利用者2が携帯端末10を通信部42aに近接させることにより、両者の間で通信が行われる。
【0033】
入出庫管理装置42は、配置された車室を識別する車室IDを有している。入出庫管理装置42は、車室41に入庫する利用者2の携帯端末10に対して、車室IDを送信する。車室IDは、駐車場を識別する駐車場識別部と、駐車場内の車室を識別する車室識別部を有する。各車室に配置される入出庫管理装置42の車室IDは、共通の駐車場識別部と、車室ごとに異なる車室識別部を有する。
【0034】
図2に示すように、入出庫管理装置42は、入退出規制装置43及び車両検知器44を有する。入退出規制装置43及び車両検知器44は、通信可能に入出庫管理装置42と接続されており、入出庫管理装置42によって制御される。
【0035】
入退出規制装置43は、車室への車両の進入又は/及び車室からの車両の退出を規制する阻止板43aを有する。なお、入退出規制装置43は、利用者2に対して、車室41への車両3の進入又は/及び車室41からの車両3の退出を禁止することを伝達する機能を有していれば良く、サイン若しくは言葉の表示又は音声案内であっても良い。
【0036】
入退出規制装置43は、入出庫管理装置42によって制御されて、車室41からの車両3の入退出を規制する。具体的には、車両3が車室41に入庫する時には、入出庫管理装置42は、入退出規制装置43を、車室41への車両3の進入を許容する状態へ移行させた後、車両3が車室41に入庫すると、車室41からの車両3の退出を阻止する状態へ移行させる。また、車両3が車室41から出庫する時には、入出庫管理装置42は、入退出規制装置43を、車室41からの車両3の退出を許容する状態へ移行させた後、車両3が車室41から出庫すると、車室41への車両3の進入を阻止する状態へ移行させる。
【0037】
車両検知器44は、車両3が車室41に入庫しているか否かを検知して、検知した結果を入出庫管理装置42に送信する。
【0038】
図2に示す例では、車両検知器44は、車室41の地下に埋設されたループコイルを有する。車両検知器44は、ループコイルを用いて、車両3が車室41に入庫することによる磁場の変化を感知することにより、車両3が車室41に入庫したことを検知する。
【0039】
また、車両検知器44として、金属を感知するセンサ、車両の入庫による光線の遮断若しくは反射を感知する光センサ、又はカメラを用いて撮影した画像から車両の存在を認識する装置等を用いても良い。
【0040】
駐車場管理サーバ20は、ネットワークを介して携帯端末10と通信を行うことにより、利用者2が、駐車場40を利用した駐車時間に基づいた駐車料金を求め、求めた駐車料金を、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0041】
システム1は、駐車場管理サーバ20と接続される複数のデータベース(DB)を備えている。駐車場管理サーバ20は、各DBを検索して、駐車料金の計算等の処理を実行する。具体的には、システム1は、利用者データベース(DB)31と、在車データベース(DB)32と、料金データベース(DB)33と、店舗支払いデータベース(DB)34と、割引データベース(DB)35と、予約データベース(DB)36と、不正駐車データベース(DB)37を備える。
【0042】
次に、各データベース(DB)について、図面を参照して、以下に説明する。
【0043】
図3は、利用者DB31に記録される利用者登録表31aを示す。
【0044】
利用者登録表31aには、システム1を利用することが登録されている駐車場の利用者名と、利用者の住所又は電話番号等の利用者情報と、利用者2が駐車している駐車場IDが、利用者2を識別する利用者IDと関連付けられて記録されている。また、利用者登録表31aには、携帯端末10が駐車場管理サーバ20との通信を開始するための暗証番号が、利用者IDと関連付けられて記録されていても良い。
【0045】
図4は、在車DB32に記録される在車表32aを示す。
【0046】
在車表32aは、システム1が管理する駐車場を識別する駐車場IDによって識別される。即ち、在車DB32には、システム1が管理する駐車場毎に在車表が記録される。
【0047】
在車表32aには、車両3が駐車している車室41を識別する車室IDと、利用者2の車両3が駐車場の車室41に入庫した入庫時刻と、利用者2の車両3が駐車場の車室41から出庫した出庫時刻とが、利用者IDと関連付けられて記録される。
【0048】
本明細書では、入庫時刻又は出庫時刻等の時刻は、時分と共に、年月日を含む意味である。
【0049】
図5は、料金DB33に記録される駐車料金表33aと、予約料金表33bを示す。
【0050】
駐車料金表33aは、システム1が管理する駐車場を識別する駐車場IDによって識別される。即ち、料金DB33には、システム1が管理する駐車場毎に駐車料金表が記録される。
【0051】
駐車料金表33aには、駐車時間と駐車料金との関係が記録される。
【0052】
予約料金表33bには、駐車場の利用者2が駐車場の車室の予約を利用した場合の予約料金が、駐車場IDと関連付けられて記録される。即ち、予約料金は、駐車場によって異なる場合がある。
【0053】
図6は、店舗支払いDB34に記録される店舗支払い金額表34aを示す。
【0054】
詳しくは後述するが、駐車場の周辺の店舗には、携帯端末10と通信可能な割引認証機が配置されており、この割引認証機は、駐車場の利用者2が店舗で支払った支払い金額と、店舗を識別する店舗IDを、携帯端末に送信する。システム1は、利用者2が店舗で支払った支払い金額に応じた割引金額を、駐車料金から減額する。店舗支払い金額表34aは、この処理の際に使用される。
【0055】
店舗支払い金額表34aには、店舗IDと、割引認証機を識別する認証機IDと、支払い金額と、利用者が支払金額を店舗で支払った支払い時刻とが、利用者IDと関連付けられて記録される。また、店舗支払い金額表34aは、駐車場IDによって識別される。
【0056】
図7は、割引DB35に記録される割引金額表35aを示す。
【0057】
割引金額表35aには、店舗IDによって識別される店舗ごとに定められた支払金額と割引金額との関係が記録される。また、各店舗の割引金額は、駐車場との関係で定められているので、割引金額表35aは、店舗IDと駐車場IDとによって識別さる。
【0058】
図8は、予約DB36に記録される予約表36aを示す。
【0059】
システム1では、駐車場の利用者2による駐車場の車室の予約を行うことができる。
【0060】
予約表36aには、駐車場の車室への駐車が予約された予約時間帯と、予約された車室を識別する車室IDと、予約された車室IDで識別される車室への駐車を開始した駐車開始時刻と、予約されていた車室IDで識別される車室への駐車を終了した駐車終了時刻とが、利用者IDと関連付けられて記録される。ここで、予約時間帯は、駐車開始予定時刻と、駐車終了予定時刻とを含む。
【0061】
図9は、不正駐車DB37に記録される第1不正駐車表37a及び第2不正駐車表37bを説明する図である。
【0062】
詳しくは後述するが、システム1は、駐車場の車室41に不正に車両が駐車された場合には、駐車している車両の画像が撮影されて、撮影された画像が、車室IDと関連づけられて不正駐車DB37の所定の領域に記録される。
【0063】
第1不正駐車表37aには、撮影された画像を識別する画像IDと、画像が撮影された時刻である撮影時刻と、車両が車室に不正に入庫した時刻である不正入庫時刻と、不正に入庫した車両が車室から出庫した時刻である不正出庫時刻とが、車室IDと関連づけられて記憶される。
【0064】
また、システム1は、駐車場の車室41に不正に車両が駐車された場合には、駐車している車両を識別する車両情報が認識されて、認識された車両情報が、車室IDと関連づけられて不正駐車DB37に記録される。
【0065】
第2不正駐車表37bには、認識された車両情報と、車両情報が認識された時刻である認識時刻と、車両が車室に不正に入庫した時刻である不正入庫時刻と、不正に入庫した車両が車室から出庫した時刻である不正出庫時刻とが、車室IDと関連づけられて記録される。
【0066】
次に、本実施形態のシステム1の動作例を、
図10〜
図15を参照して、以下に説明する。
【0067】
まず、車両が車室に入庫する時のシステム1の動作を以下に説明する。
【0068】
図10(A)に示すように、車両3を運転する駐車場の利用者2は、駐車場40の車両が車室に入庫していない車室41の前で停車する。この時、入退出規制装置43は、阻止板43aが立ち上がっており、車室41への車両3の進入を阻止する状態にある。
【0069】
利用者2が、携帯端末10を入出庫管理装置42の通信部42aに近づける等の動作を実行することにより、入出庫管理装置42と携帯端末10との間の距離が通信可能な範囲内になると、両者の間で通信が開始される。
【0070】
そして、
図11のステップS10において、入出庫管理装置42は、車室ID及び入出庫管理装置42が空車モードであることを示す空車モード情報を、携帯端末10へ送信する。
【0071】
次に、ステップS12において、携帯端末10は、車室ID及び空車モード情報を受信する。
【0072】
次に、ステップS14において、携帯端末10は、車室IDと、空車モード情報を受信した時刻である入庫時刻と、利用者IDを、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。入庫時刻は、計時部13が作成する。ここで、入庫時刻は、車室への車両の入庫を示す時刻であれば良く、入庫時刻は、入出庫管理装置42が空車モード情報を送信した時刻であっても良い。
【0073】
次に、ステップS16において、駐車場管理サーバ20は、車室IDと、入庫時刻と、利用者IDを受信する。
【0074】
次に、ステップS18において、駐車場管理サーバ20は、利用者DB31の利用者登録表31aを検索して受信した利用者IDが登録されているかを判断する。そして、受信した利用者IDが利用者登録表31aに登録されている場合には、ステップS20に進む。一方、受信した利用者IDが利用者登録表31aに登録されていない場合には、ステップS30に進む。
【0075】
ステップS20に進んだ場合、駐車場管理サーバ20は、利用者が登録利用者であることを、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0076】
次に、ステップS22において、利用者が登録利用者であることを受信した携帯端末10は、入出庫管理装置42を在車モードへ移行させる指示を、入出庫管理装置42へ送信する。
【0077】
次に、ステップS24において、入出庫管理装置42は、在車モードへ移行する指示を受信して、在車モードへ移行する。
【0078】
次に、ステップS26において、入出庫管理装置42は、阻止板43aを倒すように入退出規制装置43aを制御して、入退出規制装置43aを車室41への車両3の進入を許容する状態へ移行させる(
図10(B)参照)。
【0079】
そして、
図10(C)に示すように、利用者2は、車両3を運転して、車室41へ進入して入庫する。
【0080】
その後、
図10(D)に示すように、入出庫管理装置42は、車両検知器44が車両3が車室41に入庫したことを検知すると、阻止板43aを立ち上げるように入退出規制装置43aを制御して、入退出規制装置43aを車室41からの車両3の退出を阻止する状態へ移行させる。なお、車両検知器44を配置せずに、在車モードへ移行する指示を受信して所定の時間が経過した後、阻止板43aを立ち上げるように入出庫管理装置42が入退出規制装置43aを制御しても良い。
【0081】
また、駐車場管理サーバ20は、ステップS28において、受信した車室ID及び入庫時刻を、受信した利用者IDと関連づけて、駐車場IDで識別される在車表32aに記録する。駐車場IDは、車室IDが有する駐車場識別部から読み取られる。また、駐車場管理サーバ20は、読み取った駐車場IDを、利用者IDと関連づけて、利用者登録表31aに記録する。利用者IDと関連づけられて利用者登録表31aに駐車場IDが記録されている利用者は、駐車場IDによって識別される駐車場を利用している状態にある。
【0082】
一方、ステップS30に進んだ場合、駐車場管理サーバ20は、利用者が登録利用者でないことを、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0083】
次に、ステップS32において、利用者が登録利用者でないことを受信した携帯端末10は、登録利用者でないことを表示部14に表示する。
【0084】
次に、ステップS34において、携帯端末10は、登録利用者でない利用者が、駐車場を利用する代替手段を表示部14に表示する。
【0085】
次に、車両が車室から出庫する時のシステム1の動作を以下に説明する。
【0086】
図12(A)に示すように、駐車場の利用者2は、携帯端末10を入出庫管理装置42の通信部42aに近づける等の動作を実行することにより、入出庫管理装置42と携帯端末10との間の距離が通信可能な範囲内になると、両者の間で通信が開始される。
【0087】
そして、
図13のステップS40において、入出庫管理装置42は、車室ID、及び在車モードであることを示す在車モード情報を、携帯端末10へ送信する。
【0088】
次に、ステップS42において、携帯端末10は、車室ID及び在車モード情報を受信する。
【0089】
次に、ステップS44において、携帯端末10は、受信した車室IDと、在車モード情報を受信した時刻である出庫時刻と、利用者IDを、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。出庫時刻は、計時部13が作成する。ここで、出庫時刻は、車室からの車両の出庫を示す時刻であれば良く、出庫時刻は、入出庫管理装置42が在車モード情報を送信した時刻であっても良い。
【0090】
次に、ステップS46において、駐車場管理サーバ20は、車室IDと、出庫時刻と、利用者IDを受信する。
【0091】
次に、ステップS48において、駐車場管理サーバ20は、受信した利用者IDに基づいて在車表32aを検索し、利用者IDと関連づけられて記録された入庫時刻の車室IDを読み取り、入庫時刻の車室IDが、受信した車室IDと一致しているかを調べる。在車表32aは、利用者IDに基づいて利用者登録表31aが検索されて読み取られた駐車場IDを用いて識別される。以降、駐車場管理サーバ20が在車表32aを用いる場合には、同様の処理が行われる。そして、入庫時刻の車室IDが、受信した車室IDと一致している場合には、ステップS54に進む。一方、入庫時刻の車室IDが、受信した車室IDと一致していない場合には、ステップS50に進む。
【0092】
ステップ54(
図14参照)に進んだ場合、駐車場管理サーバ20は、受信した利用者ID及び車室IDに基づいて在車表32aを検索し、利用者ID及び車室IDと関連づけられて記録された入庫時刻を読み取り、読み取られた入庫時刻及び受信した出庫時刻に基づいて駐車時間を求め、求められた駐車時間に基づいて、料金DB33の駐車料金表33aを参照して駐車料金を求める。駐車料金表33aは、利用者IDに基づいて利用者登録表31aが検索されて読み取られた駐車場IDを用いて識別される。以降、駐車場管理サーバ20が駐車料金表33aを用いる場合には、同様の処理が行われる。
【0093】
ここで、駐車料金を、入庫時刻と関係づけて決定しても良い。例えば、入庫時刻が、夜間等の時間帯、又は、休日若しくは祭日である場合には、単位時間あたりの駐車料金を通常とは異なる料金としたり、特定の記念日等は、駐車時間にかかわらず一定の料金とすることができる。この場合には、入庫時刻及び駐車時間と駐車料金との関係が、駐車料金表33aに記録される。
【0094】
次に、ステップS56において、駐車場管理サーバ20は、求められた駐車料金を、入庫時刻と共に、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0095】
次に、ステップS58において、携帯端末10は、駐車料金と、入庫時刻を受信する。
【0096】
次に、ステップS60において、携帯端末10は、駐車料金を表示部14に表示する。
【0097】
図15は、携帯端末の表示部を示す図である。
【0098】
携帯端末10の表示部14には、駐車場名及び利用者の氏名が表示される。
【0099】
また、表示部14には、入庫時刻である駐車場の利用開始時刻が、利用開始時刻表示部14aに表示され、駐車料金が、駐車料金表示部14bに表示され、利用者2への請求金額である利用料金が、利用料金表示部14eに表示される。ここでは、利用料金表示部14eに表示される料金は、駐車料金表示部14bに表示された料金と同じである。
【0100】
また、詳しくは後述するが、予約料金が発生している場合には、利用料金表示部14eには、予約料金が加算された駐車料金が表示される。また、割引金額が発生している場合には、利用料金表示部14eには、割引金額が減額された駐車料金が表示される。
【0101】
また、表示部14には、利用者2によって選択される電子決済手段を選択する決済手段選択ボタン14f、14gが表示される。電子決済手段としては、例えば、クレジットカード又は電子通貨が挙げられる。決済手段選択ボタン14f、14gの選択は、操作部15により入力される。クレジットカードの番号、電子通貨のID番号、又は駐車料金が支払われる決済相手情報等の決済情報は、記憶部12に記憶されている。
【0102】
更に、表示部14には、選択された電子決済手段による決済を操作する決済ボタン14hが表示される。決済ボタン14hの操作は、操作部15により入力される。
【0103】
次に、ステップS62において、利用者2が、決済手段選択ボタン14f、14gを選択し、且つ、決済ボタン14hを操作すると、携帯端末10は、ネットワークを介して決済サーバ21と接続する。携帯端末10は、駐車料金及びその他の決済情報を、ネットワークを介して決済サーバ21へ送信する。そして、決済サーバ21は、駐車料金の決済を実行した後、決済完了通知をネットワークを介して携帯端末10へ送信し、携帯端末10は、決済完了通知を受信する。
【0104】
次に、ステップ64において、決済完了通知を受信した携帯端末10は、入出庫管理装置42を空車モードへ移行させる指示を入出庫管理装置42へ送信する。
【0105】
次に、ステップ66において、入出庫管理装置42は、空車モードへ移行する指示を受信して、空車モードへ移行する。
【0106】
次に、ステップ68において、入出庫管理装置42は、阻止板43aを倒すように入退出規制装置43aを制御して、入退出規制装置43aを、車室41からの車両3の退出を許容する状態へ移行させる(
図12(A)参照)。
【0107】
そして、
図12(B)に示すように、利用者2は、車両3を運転して、車室41から退出して出庫する。
【0108】
その後、
図12(C)に示すように、入出庫管理装置42は、車両検知器44が車両が車室に入庫していないことを検知すると、阻止板43aを立ち上げるように入退出規制装置43aを制御して、車室41への車両の進入を阻止する状態へ移行させる。なお、車両検知器44を配置せずに、空車モードへ移行する指示を受信して所定の時間が経過した後、阻止板43aを立ち上げるように、入出庫管理装置42が入退出規制装置43aを制御しても良い。
【0109】
また、ステップS70において、携帯端末10は、駐車料金の決済が完了したことを、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。
【0110】
次に、ステップS72において、駐車場管理サーバ20は、駐車料金の決済が完了したことを受信する。
【0111】
次に、ステップS74において、駐車場管理サーバ20は、受信した出庫時刻を、利用者ID及び車室IDと関連づけて在車表32aに記録する。そして、駐車場管理サーバ20は、利用者IDに基づいて利用者登録表31aを検索し、利用者IDと関連付けられている駐車場IDを、利用者登録表31aから削除する。利用者IDと関連づけられて利用者登録表31aに駐車場IDが記録されていない利用者は、駐車場を利用していない状態にある。
【0112】
一方、ステップS50(
図13参照)に進んだ場合、駐車場管理サーバ20は、受信した車室IDが、入庫時刻の車室IDと一致していないことを、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0113】
次に、ステップS52において、送信した車室IDが、入庫時刻の車室IDと一致していないことを受信した携帯端末10は、送信した車室IDが、入庫時刻の車室IDと一致しないことを表示部14に表示する。
【0114】
上述した本実施形態の駐車場管理システムによれば、駐車場40の車室41への車両3の入庫及び出庫の管理と、駐車料金の決済とが、利用者2の有する携帯端末10と、駐車場管理サーバ20及び決済サーバ21との間の通信によって実行されるので、駐車料金の精算に関する駐車場の利用者の手間を低減できる。また、駐車場の管理者は、料金精算機の売上金の回収又は料金精算機の保守等の作業を行う必要がなくなるので、駐車場の管理者の管理の手間を低減できる。
【0115】
また、本実施形態によれば、駐車料金の改定があった場合には、料金DB33に記録された駐車料金表33aの駐車時間と駐車料金との関係を変更することにより、駐車料金の改訂を容易に行うことができる。
【0116】
上述した本実施形態では、入出庫管理装置42は、車室からの車両の入退出を規制する入退出規制装置43を有していたが、入出庫管理装置42は、車室への車両の進入を規制する進入規制機能のみを有していても良い。以下、進入規制機能のみを有する入退出規制装置を、進入規制装置ともいう。この場合、車両が車室に入庫していない車室に入庫する時には、入出庫管理装置42は、入出庫管理装置42を在車モードへ移行させる指示を受信した後、進入規制装置を、車室41への車両3の進入を許容する状態へ移行させ、携帯端末10が駐車料金を決済した後、空車モードへ移行させる指示を受信した入出庫管理装置42は、進入規制装置を、車室への車両の進入を阻止する状態へ移行させる。
【0117】
また、入出庫管理装置42は、車室からの車両の退出を規制する退出規制機能のみを有していても良い。以下、退出規制機能のみを有する入退出規制装置を、退出規制装置ともいう。この場合、車両が車室に入庫していない車室に入庫する時には、入出庫管理装置42は、入出庫管理装置42を在車モードへ移行させる指示を受信した後、退出規制装置を、車室からの車両の退出を阻止する状態へ移行させ、携帯端末10が駐車料金を決済した後、空車モードへ移行させる指示を受信した入出庫管理装置42は、退出規制装置を、車室からの車両の退出を許容する状態へ移行させる。
【0118】
次に、上述した駐車場管理システムの他の実施形態を、
図16〜
図22を参照しながら以下に説明する。他の実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。
【0119】
まず、第2実施形態の駐車場管理システムについて、以下に説明する。
【0120】
本実施形態の駐車場管理システムでは、駐車場の利用者2が、駐車場の周辺の店舗で買い物をした場合、店舗で支払った支払い金額に応じて、駐車料金が減額される。
【0121】
図16は、店舗の様子を説明する図である。
【0122】
本実施形態のシステム1では、駐車場の周辺の店舗50において、商品52を購入した駐車場の利用者2は、商品52の代金を支払う。店舗50の店員50aは、店舗50に配置された割引認証機51を操作して、利用者2が店舗で支払った支払い金額を割引認証機51に入力する。
【0123】
割引認証機51は、携帯端末10と直接通信する通信部51aを有する。携帯端末10と割引認証機51の通信部51aとの間の通信には、例えば、近距離無線通信を用いることができる。近距離無線通信としては、例えば、ISO/IEC 18092又は21481として規定されるNFC(Near Field Communication)が挙げられる。携帯端末10と通信部51aとの間の通信にNFCを用いる場合には、利用者2が携帯端末10を通信部51aに近接させることにより、両者の間で通信が行われる。割引認証機51は、例えば、レジスタに組み込んでも良い。
【0124】
次に、本実施形態のシステム1の動作例を、
図17及び
図18を参照して、以下に説明する。
【0125】
まず、駐車場の利用者2が店舗50で支払い代金を支払った時のシステム1の動作を以下に説明する。
【0126】
ステップS80において、割引認証機51は、支払い金額と、店舗を識別する店舗IDと、駐車場の利用者2が店舗50で支払い金額を支払った支払い時刻と、割引認証機51を識別する認証機IDを、携帯端末10へ送信する。
【0127】
次に、ステップS82において、携帯端末10は、支払い金額と、店舗IDと、支払い時刻と、認証機IDを受信する。
【0128】
次に、ステップS84において、携帯端末10は、支払い金額と、店舗IDと、支払い時刻と、認証機IDを、利用者IDと共に、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。
【0129】
次に、ステップS86において、駐車場管理サーバ20は、支払い金額と、店舗IDと、支払い時刻と、認証機IDを、利用者IDと共に受信する。
【0130】
次に、ステップS88において、駐車場管理サーバ20は、受信した支払い金額と、店舗IDと、支払い時刻と、認証機IDを、利用者IDと関連付けて、店舗支払いDB34の店舗支払い金額表34aに記録する。
【0131】
次に、車両が車室から出庫する時のシステム1の動作を以下に説明する。以下のシステム1の動作は、
図14のステップS54とステップS60との間に行われる。
【0132】
まず、ステップS90において、駐車場管理サーバ20は、利用者IDに基づいて店舗支払い金額表34aを検索し、利用者IDと関連づけられて記録された店舗ID及び支払い金額及び支払い時刻を求め、支払い時刻が、在車表32aに記録された入庫時刻と出庫時刻との間にあるかを判断する。
【0133】
次に、ステップS92に進む。ステップS92では、ステップS92a及びS92b若しくはステップS92cが実行される。
【0134】
まず、ステップS92aにおいて、駐車場管理サーバ20は、支払い時刻が、在車表32aに記録された入庫時刻と出庫時刻との間にある場合には、求められた店舗ID及び支払い金額に基づいて、駐車場IDによって識別される割引表35aを検索して割引金額を求め、割引金額が減額された駐車料金を求める。割引表35aは、利用者IDに基づいて利用者登録表31aが検索されて読み取られた駐車場IDを用いて識別される。以降、駐車場管理サーバ20が割引表35aを用いる場合には、同様の処理が行われる。
【0135】
次に、ステップS92bにおいて、駐車場管理サーバ20は、割引金額が減額された駐車料金と、割引金額と、入庫時刻を、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0136】
次に、ステップS94において、携帯端末10は、割引金額が減額された駐車料金と、割引金額と、入場時刻を受信する。
【0137】
そして、携帯端末10は、
図14のステップS60において、駐車料金及び入庫時刻を表示する。
【0138】
携帯端末10の表示部14の駐車料金表示部14b(
図15参照)には、割引料金が減額される前の駐車料金が表示される共に、割引金額表示部14dに割引金額が表示される。ここで、割引金額が減額される前の駐車料金は、割引金額が減額された駐車料金に対して割引料金が加算された値である。そして、利用料金表示部14eには、割引金額が減額された駐車料金が表示される。
【0139】
一方、ステップS92cにおいて、支払い時刻が、入庫時刻と出庫時刻との間ではない場合には、駐車場管理サーバ20は、入庫時刻と、割引金額を減額されない駐車料金を、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。これは、利用者2が店舗50で商品の購入をした時刻が、駐車場の利用時間内ではないと判断されたためである。
【0140】
次に、ステップS96において、携帯端末10は、入庫時刻と、割引金額を減額されない駐車料金を受信する。
【0141】
そして、携帯端末10は、
図14のステップS60において、駐車料金及び入庫時刻を表示する。
【0142】
上述した本実施形態の駐車場管理システムによれば、駐車場の周辺の店舗50で商品の購入を行った駐車場の利用者2に対して、駐車料金の減額を行うことにより、利用者2による駐車場の利用を促進することができる。また、駐車場の周辺の店舗50における利用者2による商品の購入を促進することができる。
【0143】
なお、利用者2が、駐車時間内に、複数の支払いを行った場合には、支払い金額それぞれの割引金額が、駐車料金から減額されるようにしても良い。
【0144】
また、システム1は、利用者2が店舗で支払った支払い金額に応じて、利用者に付与されるポイントを、利用者IDと関連づけて記録するポイントDBを有していても良い。このポイントは、ポイントが付与された店舗で買い物をする際に、支払い金額の割引に用いられる。
次に、第4実施形態の駐車場管理システムについて、
図19及び
図20を参照して、以下に説明する。
【0145】
本実施形態のシステム1では、駐車場の利用者2が駐車場の車室の予約を行うことができる。そして、駐車場の車室の予約が利用された場合には、予約料金が駐車料金に加算される。
【0146】
利用者2は、駐車場を利用する前に携帯端末10を操作して、駐車場管理サーバ20に対して、駐車場への駐車を予約する。
【0147】
駐車場管理サーバ20は、駐車場への駐車が予約された予約時間帯と、予約された車室を識別する車室IDを、利用者IDと関連付けて、予約DB36の駐車場IDによって識別される予約表36aに記録する。また、駐車場管理サーバ20は、利用者2の携帯端末10に対して、駐車場の車室の予約が完了したことと、予約時間帯と、予約された車室を識別する車室IDを、ネットワークを介して送信する。
【0148】
利用者2は、携帯端末10が受信した車室IDに基づいて、予約された車室へ車両を駐車することができる。
【0149】
まず、車両が予約された車室へ入庫する時のシステム1の動作を以下に説明する。
【0150】
図10(A)に示すように、車両3を運転する駐車場の利用者2は、駐車場40の予約された車室41の前で停車する。予約された車室41には、車両が車室に入庫していない。この時、入退出規制装置43は、阻止板43aが立ち上がっており、車室41への車両3の進入を阻止する状態にある。
【0151】
利用者2が、携帯端末10を入出庫管理装置42の通信部42aに近づける等の動作を実行することにより、入出庫管理装置42と携帯端末10との間の距離が通信可能な範囲内になると、両者の間で通信が開始される。
【0152】
そして、
図19のステップS100において、入出庫管理装置42は、車室ID及び入出庫管理装置42が空車モードであることを示す空車モード情報を、携帯端末10へ送信する。
【0153】
次に、ステップS102において、携帯端末10は、車室ID及び空車モード情報を受信する。
【0154】
次に、ステップS104において、携帯端末10は、車室IDと、空車モード情報を受信した時刻である入庫時刻と、利用者IDを、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。
【0155】
次に、ステップS106において、駐車場管理サーバ20は、車室IDと、入庫時刻と、利用者IDを受信する。
【0156】
次に、ステップS107において、駐車場管理サーバ20は、利用者DB31の利用者登録表31aを検索して受信した利用者IDが登録されているかを判断する。そして、受信した利用者IDが利用者登録表31aに登録されている場合には、ステップS108に進む。一方、受信した利用者IDが利用者登録表31aに登録されていない場合には、ステップS30に進む。ステップS30へ進んだ場合の動作は、上述した第1実施形態と同様である。
【0157】
ステップS108に進んだ場合には、駐車場管理サーバ20は、受信した入庫時刻が、予約表36aに記録された予約時間帯に含まれているかを判断する。そして、入庫時刻が、予約表36aに記録された予約時間帯に含まれている場合には、ステップS111に進む。一方、入庫時刻が、予約表36aに記録された予約時間帯に含まれていない場合には、ステップS109に進む。
【0158】
ステップS111に進んだ場合には、駐車場管理サーバ20は、利用者が、予約が有効な登録利用者であることを、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。ステップS22へ進んだ場合の動作は、上述した第1実施形態と同様である。
【0159】
また、駐車場管理サーバ20は、ステップS112において、受信した車室IDを、受信した利用者IDと関連づけて、駐車場IDで識別される在車表32aに記録すると共に、受信した入庫時刻を、利用者IDと関連づけて、駐車開始時刻として予約表36aに記録する。予約表37aは、利用者IDに基づいて利用者登録表31aが検索されて読み取られた駐車場IDを用いて識別される。以降、駐車場管理サーバ20が予約表37aを用いる場合には、同様の処理が行われる。
【0160】
一方、ステップS109に進んだ場合には、駐車場管理サーバ20は、利用者に対して予約時間帯を確認することを、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0161】
次に、ステップS110において、携帯端末10は、利用者に対して予約時間帯を確認するように表示部14に表示する。
【0162】
次に、車両が車室から出庫する時のシステム1の動作を以下に説明する。
【0163】
図12(A)に示すように、駐車場の利用者2は、携帯端末10を入出庫管理装置42の通信部42aに近づける等の動作を実行することにより、入出庫管理装置42と携帯端末10との間の距離が通信可能な範囲内になると、両者の間で通信が開始される。
【0164】
この後のシステム1の動作は、以下に説明する動作を除いては、上述した第1実施形態と同様である。
【0165】
以下のシステム1の動作は、
図14のステップS54とステップS60との間に行われる。
【0166】
まず、
図20のステップS114において、駐車場管理サーバ20は、受信した利用者IDに基づいて予約表37aを検索し、利用者IDと関連づけられて記録された駐車開始時刻が記録されているか判断する。
【0167】
次に、ステップS116に進む。ステップS116では、ステップS116a及びS116b若しくはステップS116cが実行される。
【0168】
まず、ステップ116aにおいて、利用者IDと関連づけられて記録された駐車開始時刻又は予約時間帯が、予約表37aに記録されている場合には、駐車場管理サーバ20は、駐車場IDに基づいて予約料金表33bを参照して予約料金を求める。ここで、駐車場IDは、利用者IDに基づいて利用者登録表31aが検索されて読み取られる。
【0169】
次に、ステップS116bにおいて、駐車場管理サーバ20は、入庫時刻と、駐車料金と、求められた予約料金を、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。なお、駐車場管理サーバ20は、駐車料金と、求められた予約料金が加算された駐車料金を、ネットワークを介して携帯端末10へ送信しても良い。
【0170】
次に、ステップS118において、携帯端末10は、入庫時刻と、駐車料金と、予約料金を受信する。
【0171】
そして、携帯端末10は、
図14のステップS60において、駐車料金を表示する。
【0172】
携帯端末10の表示部14の駐車料金表示部14bには、予約料金が加算される前の駐車料金が表示される共に、予約料金表示部14cに予約料金が表示される。そして、利用料金表示部14eには、予約料金が加算された駐車料金が表示される。
【0173】
一方、ステップS116cにおいて、利用者IDと関連づけられて記録された駐車開始時刻が、予約表37aに記録されていない場合には、駐車場管理サーバ20は、予約が利用されていないと判断して予約料金を加算することなく、入庫時刻と、
図14のステップS54で求められた駐車料金を、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。
【0174】
次に、ステップS120において、携帯端末10は、駐車料金と、入庫時刻を受信する。
【0175】
上述した本実施形態の駐車場管理システムによれば、駐車場の車室41の予約を利用した利用者2に対する予約料金の決済が、駐車料金の決済と同様に、利用者2の有する携帯端末10と、駐車場管理サーバ20との間の通信によって実行されるので、予約料金の支払い処理を低減できる。
【0176】
なお、駐車場を予約した利用者が、予約された車室を利用しなかった場合でも、駐車場管理サーバ20は、予約時間帯が経過した後に、駐車場IDに基づいて予約料金表33bを参照して予約料金を求めて、利用者に対して予約料金の請求処理を行う。
【0177】
次に、第4実施形態の駐車場管理システムについて、
図21を参照して、以下に説明する。
【0178】
本実施形態のシステム1では、
図21(A)〜
図21(C)に示すように、入出庫管理装置42は、入退出規制装置等を有していない。また、入出庫管理装置42は、車室41に不正に入庫している車両を撮影する撮影部42bを有する。更に、入出庫管理装置42は、インターネットネットワークINを介して、駐車場管理サーバ20へ通信可能である。
【0179】
本実施形態のシステム1の動作は、入退出規制装置の動作がない点を除いては、上述した第1実施形態と同様である。
【0180】
本実施形態のシステム1によれば、入退出規制装置等が車室に配置されないので、駐車場を設置する際の費用及び保守費用を低減することができる。また、利用者の車両が、入退出規制装置等と接触して損傷することも回避される。
【0181】
ただし、車室41に入退出規制装置が配置されていないので、車両が車室に不正に駐車されるおそれがある。
【0182】
そこで、本実施形態のシステム1は、撮影部42bを用いて、車室41に不正に入庫している車両を撮影する。
【0183】
以下に、本実施形態のシステム1の動作を説明する。
【0184】
まず、
図21(A)及び
図21(B)に示すように、不正の利用者は、車両の進入が阻止されることなく、車両3を運転して車室41へ進入して入庫できる。
【0185】
次に、入出庫管理装置42は、車両3が車室41に入庫したことを車両検知器44が検知すると、車両3が車室41に入庫した時刻を不正入庫時刻として、車室IDと共に、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。入庫した時刻は、例えば、入出庫管理装置42が有する計時部が作成する。なお、この時点では、車両が不正に駐車されたとはまだ判断されていない。
【0186】
次に、駐車場管理サーバ20は、受信した不正入庫時刻を、受信した車室IDと関連づけて第1不正駐車表37aに記録する。第1不正駐車表37aは、利用者IDに基づいて利用者登録表31aが検索されて読み取られた駐車場IDを用いて識別される。以降、駐車場管理サーバ20が第1不正駐車表37aを用いる場合には、同様の処理が行われる。
【0187】
ここで、不正の利用者は、携帯端末を用いて、入出庫管理装置42と通信を開始することはない。従って、入出庫管理装置42は、車室IDと、空車モード情報を、携帯端末へ送信することはない。
【0188】
次に、入出庫管理装置42は、車両3が車室41に入庫したことを車両検知器44が検知した時から所定の時間が経過するまでに、車室IDと、空車モード情報を、携帯端末へ送信できない場合には、不正駐車と判断して、撮影部42bを用いて車室に入庫している車両を撮影する。
【0189】
次に、入出庫管理装置42は、撮影部42bが撮影した画像と、画像が撮影された撮影時刻と、車室IDを、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20に送信する。
【0190】
次に、駐車場管理サーバ20は、受信した画像及び画像が撮影された撮影時刻を、車室IDと関連づけて第1不正駐車表37aに記録する。具体的には、受信した画像は、車室IDと関連づけられて不正駐車DB37の所定の領域に記録され、撮影された画像を識別する画像IDが、車室IDと関連づけられて第1不正駐車表37aに記録される。
【0191】
また、車両3が車室41から出庫して、車両3が車室41に駐車していないことを車両検知器44が検知すると、入出庫管理装置42は、車両3が車室41を出庫した時刻を不正出庫時刻として、車室IDと共に、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。出庫した時刻は、入出庫管理装置42が有する計時部が作成する。
【0192】
次に、駐車場管理サーバ20は、出庫時刻を、受信した車室IDと関連づけて第1不正駐車表37aに記録する。
【0193】
駐車場の管理者等は、不正駐車DB37又は第1不正駐車表37aに記録された情報に基づいて、不正の利用者を特定し、駐車料金の請求を行うことができる。
【0194】
次に、第4実施形態の駐車場管理システムの変型例について、
図22を参照して、以下に説明する。
【0195】
本変型例では、入出庫管理装置42が、車室41に入庫している車両3を識別する車両情報を認識する車両情報認識部42cを有している点が、上述した第4実施形態とは異なる。
【0196】
車両情報認識部42cとしては、例えば、車両の車両番号を撮影して、文字認識により車両番号を認識する装置を用いることができる。また、車両を識別する車両IDが記録されたRFIDタグが、車両に取り付けられている場合には、RFIDリーダを用いて、RFIDタグに記録された車両IDを読み取るようにしても良い。更に、車両にETC(登録商標)車載器が取り付けられている場合には、DSRC路側機等を用いて車両を識別する車両IDを読み取るようにしても良い。
【0197】
本変型例の動作は、車両情報認識部42cが車室41に入庫している車両3の車両情報を認識する点を除いては、上述した第4実施形態と同様である。
【0198】
以下、上述した第4実施形態に対する相違点を中心に、本変型例の動作を説明する。
【0199】
入出庫管理装置42は、車両3が車室41に入庫したことを車両検知器44が検知した時から所定の時間が経過するまでに、車室IDと、空車モード情報を、携帯端末へ送信できない場合には、不正駐車と判断して、車両情報認識部42cを用いて車室に入庫している車両の車両情報を認識する。
【0200】
次に、入出庫管理装置42は、車両情報認識部42cが認識した車両情報と、車両情報が認識された認識時刻と、車室IDを、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20に送信する。
【0201】
次に、駐車場管理サーバ20は、受信した車両情報及び認識時刻を、車室IDと関連づけて第2不正駐車表37bに記録する。第2不正駐車表37bは、利用者IDに基づいて利用者登録表31aが検索されて読み取られた駐車場IDを用いて識別される。以降、駐車場管理サーバ20が第2不正駐車表37bを用いる場合には、同様の処理が行われる。
【0202】
駐車場の管理者等は、第2不正駐車表37bに記録された情報に基づいて、不正の利用者を特定し、駐車料金の請求を行うことができる。
【0203】
本発明では、上述した実施形態の駐車場管理システムは、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
【0204】
例えば、駐車場管理システムでは、利用者2が、携帯端末10を用いて、現在までの駐車料金を確認できるようにしても良い。
【0205】
具体的には、携帯端末10が、現在までの駐車料金の要求と、利用者IDを、ネットワークを介して駐車場管理サーバ20へ送信する。次に、駐車場管理サーバ20は、受信した利用者IDに基づいて在車表32aを検索し、利用者IDと関連づけられて記録された入場時刻を読み取り、読み取られた入場時刻と、現在の時刻に基づいて求められた駐車時間とに基づいて、駐車料金表33aを参照して、現在までの駐車料金を求め、求められた現在までの駐車料金を、入場時刻と共に、ネットワークを介して携帯端末10へ送信する。次に、携帯端末10は、受信した入場時刻および駐車料金を表示部14に表示する。