特許第6016726号(P6016726)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016726
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】両面引出し式ロッカー
(51)【国際特許分類】
   A47B 67/04 20060101AFI20161013BHJP
   A47B 88/00 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   A47B67/04 501D
   A47B88/00 M
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-151735(P2013-151735)
(22)【出願日】2013年7月22日
(65)【公開番号】特開2015-19940(P2015-19940A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2015年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134800
【氏名又は名称】株式会社ナナミ
(74)【代理人】
【識別番号】100092923
【弁理士】
【氏名又は名称】石垣 達彦
(72)【発明者】
【氏名】名波 久司郎
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−228896(JP,A)
【文献】 実開昭57−076543(JP,U)
【文献】 特開平11−318611(JP,A)
【文献】 米国特許第2716046(US,A)
【文献】 米国特許第1453121(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 67/04
A47B 88/00−88/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出を抽出収納部から前後両側に引出すことができる両面引出し式ロッカーにおいて、抽出における前後両側板の内側にラッチ機構を対設し、該ラッチ機構における上向きのラッチは、外側が垂直面で内側が傾斜面の先端部がバネ力により上昇して、抽出収納部における上位板の下面前後に僅かな余地を残して形成した上側ガイド溝の前後両端に係合し、このラッチをバネ力に抗して下降作動させるプッシュボタンを、抽出における前後両側板から外側に突出させ、且つ抽出の上げ底板と抽出収納部の下位板との間に形成された空間部に摺動駒を挿入し、この摺動駒の下面に設けた突子を抽出収納部における下位板の上面前後に前記上位板の余地より長い余地を残して形成した下側ガイド溝に摺動自在に嵌入したことを特徴とする両面引出し式ロッカー。
【請求項2】
抽出の少なくとも一方の前側板を、抽出の左右両側板及び上げ底板の端面に固定した内板と、この内板の外面に着脱可能に装着した外板とにより構成し、且つ内板の下端に、摺動駒が通過可能な大きさの切欠き部を形成した請求項1記載の両面引出し式ロッカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出を脱落させることなく前後に大きく引出すことができる両面引出し式ロッカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許第3013224号公報には、扉の開放端側裏面にラッチ機構を設け、該ラッチ機構におけるラッチの先端部外側を垂直面とし、先端部内側を傾斜面とし、この先端部をバネ力によりラッチケースより側方へ突出させて、キャビネット等の側板内面に固定した受座に係合させ、扉から突出したプッシュボタンを押込むことにより、ラッチをケース内に後退させて扉を開放するラッチ機構が開示されている。
【0003】
このラッチ機構を、両面抽出における前後両前側板の内面に固定し、抽出収納部における上位板の下面の前後に受座を固定するときは、前後両側板から突出したプッシュボタンを押してラッチを後退させることにより、抽出を前側又は後側に引出すことはできるが、例えば、前側に勢い良く引出した場合、後側のラッチは、先端部内側が傾斜面のために、前側の受座を乗り越えてしまい、抽出を抽出収納部から脱落させる虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3013224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、抽出を脱落させることなく、前後に大きく引出すことができる両面引出し式ロッカーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る請求項1の両面引出し式ロッカーは、抽出を抽出収納部から前後両側に引出すことができる両面引出し式ロッカーにおいて、抽出における前後両側板の内側にラッチ機構を対設し、該ラッチ機構における上向きのラッチは、外側が垂直面で内側が傾斜面の先端部がバネ力により上昇して、抽出収納部における上位板の下面前後に僅かな余地を残して形成した上側ガイド溝の前後両端に係合し、このラッチをバネ力に抗して下降作動させるプッシュボタンを、抽出における前後両側板から外側に突出させ、且つ抽出の上げ底板と抽出収納部の下位板との間に形成された空間部に摺動駒を挿入し、この摺動駒の下面に設けた突子を抽出収納部における下位板の上面前後に前記上位板の余地より長い余地を残して形成した下側ガイド溝に摺動自在に嵌入している。
【0007】
上記請求項1の発明にあっては、抽出の前側板から突出したプッシュボタンを押してラッチを下降させ、先端部を上側ガイド溝から離脱させて抽出を引くと抽出は抽出収納部から大きく引出され、引出し方向に対して後ろ側の前側板の内面により押されて前進する摺動駒の突子が下側ガイド溝の前端に達すると抽出は停止する。従って、抽出を勢い良く引出すことがあっても、抽出収納部から脱落することがない。
【0008】
本発明に係る請求項2の両面引出し式ロッカーは、請求項1の両面抽出式ロッカーにおいて、抽出の少なくとも一方の前側板を、抽出の左右両側板及び上げ底板の端面に固定した内板と、この内板の外面に着脱可能に装着した外板とにより構成し、且つ内板の下端に、摺動駒が通過可能な大きさの切欠き部を形成している。
【0009】
前側板における外板を内板から離脱した後、抽出を一旦抽出収納部内に押込んで下側ガイド溝の端部を露出させ、この露出した下側ガイド溝に摺動駒の突子を摺動自在に嵌入する。そこで抽出を手前に引出して外板を内板に取付けることにより、空間部への摺動駒の組込みを行う。上記請求項2の発明は、請求項1の発明と同様に、抽出を勢い良く引出すことがあっても、抽出収納部から脱落することがない。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る請求項1及び請求項2の両面引出し式ロッカーは、抽出を大きく引出そうとする場合、引出す方向に対して後側の前側板により押された摺動駒の突子が下側ガイド溝の前端に到達すると抽出は停止し、抽出収納部からの脱落が阻止されるため、子供も安心して使用することができる。
【0011】
請求項2の両面引出し式ロッカーにあっては、抽出における前側板の外板が取外し可能であり、しかも内板には摺動駒が通過可能な大きさの切欠き部を形成したから、摺動駒の空間部への挿入、空間部からの離脱が可能であり、従ってロッカーにおける抽出収納部への抽出の挿入、及び抽出収納部からの抽出の取外しを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る両面抽出式ロッカーの実施形態を示す一部縦断正面図である。
図2】同上実施形態の縦断側面図である。
図3】同上実施形態における要部を示す縦断面図である。
図4】同上実施形態における引出し状態の要部を示す縦断面図である。
図5】同上実施形態における抽出であって、外板を離脱した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る両面抽出式ロッカーの実施形態を図1乃至図5を参照して詳細に説明する。
【0014】
符号Aは保育園、幼稚園等で使用する両面抽出式ロッカーであり、該ロッカーは前後に開口した多数の抽出収納部1を形成し、各抽出収納部1には前後に引出せる抽出Bを挿入している。この抽出Bは、図5に示すように前後両側板2と左右両側板3及び上げ底板4とにより構成され、前記の前後両側板2は、左右両側板3と上げ底板4との端面に固定された内板5と、その外側面にネジ6により着脱自在に取付けた把手7付きの外板8とにより形成している。また内板5の下端中央部には、後記する摺動駒が通過し得る大きさの切欠き部9を形成している。
【0015】
符号Cは前後両側板1の上端中央部に固定したラッチ機構であり、ケース10内には、バネ11の弾力により先端部をケース10の上端より突出させたラッチ12を設けている。このラッチ12の先端部は、図3図4図5に示すように外側が垂直面12aで内側が傾斜面12bで形成されている。またケース10の前面を貫通したプッシュボタン13は、前後両側板2を貫通して先端を前後両側板2から外側へ進退可能に突出し、内端下面に形成したテーパー面14をラッチ12の横孔15に挿入している。
【0016】
符号16は前記抽出収納部1における上位板17の下面中央部に、前後に僅かな余地S1を残して形成した前後方向の上側ガイド溝であり、このガイド溝16の前後両端に、ラッチ12の先端部を係止せている。
【0017】
符号18は前記抽出収納部1における下位板19の上面中央部に、前記上位板17の余地S1より長い余地S2を残して形成した前後方向の下側ガイド溝である。更に符号20は抽出Bの上げ底板4と抽出収納部1の下位板19との間に形成された空間部であり、該空間部20には摺動駒21を挿入している。この摺動駒21の下面には突子22を設け、これを前記下側ガイド溝18に摺動自在に嵌入している。
【0018】
図3に示す状態において、抽出Bの前側板2から突出したプッシュボタン13を押してラッチ12を下降させ、先端部を上8に側ガイド溝16から離脱させて抽出Bを引くと、抽出Bは抽出収納部1から引出される。図4に示すように抽出Bの前進に伴って、後ろ側の前側板2の外板8に押された摺動駒21の突子22が下側ガイド溝18の前端に達すると抽出Bは停止する。従って抽出Bを勢い良く引出すことがあっても、抽出Bは大きく開口した状態で必ず停止するため、子供も安心して使用することができる。
【0019】
尚上記実施形態は、抽出Bにおける前側板2の外板8を内板5から離脱した後、一旦抽出Bを抽出収納部1内に押込んで下側ガイド溝18の端部を露出させ、この露出部分に摺動駒21の突子22を摺動自在に嵌入して、抽出Bを手前に引き、切欠き部9により摺動駒21を通過した内板5に外板8を取付けることにより、抽出収納部1への抽出Bの挿入を行う。
【0020】
抽出Bを抽出収納部1から離脱する場合は、前記と同様に、抽出Bにおける前側板2の外板8を内板5から取外し、摺動駒21が切欠き部9を通過して露出するまで抽出Bを抽出収納部1内に押込んだ後、摺動駒21を下側ガイド溝18から取外し、抽出Bを抽出収納部1から離脱する。
【0021】
前記実施形態は、前後両前側板2の両方の外板8を脱着可能とし、両方の内板5に切欠き部9を形成することにより、抽出Bを前後何れの側からも摺動駒21の組込み、及び取外しができるように構成しているが、一方の前側板2のみの内板5に切欠き部9を形成する場合もある。また抽出Bの上げ底板4を脱着式にすることにより、空間部20へ摺動駒21を挿入し、突子22を下側ガイド溝18に嵌入することも可能である。
【符号の説明】
【0022】
A 両面引出し式ロッカー
B 抽 出
C ラッチ機構
1 抽出収納部
2 前後両側板
3 左右両側板
4 上げ底板
5 内板
6 ネ ジ
8 外板
9 切欠き部
12 ラッチ
13 プッシュボタン
16 上側ガイド溝
17 上位板
18 下側ガイド溝
19 下位板
S1,S2 余 地
20 空間部
21 摺動駒
22 突 子
図1
図2
図3
図4
図5