特許第6016822号(P6016822)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016822
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】ゲーム機
(51)【国際特許分類】
   A63F 11/00 20060101AFI20161013BHJP
   A63F 13/90 20140101ALI20161013BHJP
【FI】
   A63F11/00 A
   A63F13/90
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-10630(P2014-10630)
(22)【出願日】2014年1月23日
(65)【公開番号】特開2015-136532(P2015-136532A)
(43)【公開日】2015年7月30日
【審査請求日】2015年12月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100161425
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 幸枝
(72)【発明者】
【氏名】吉野 高広
(72)【発明者】
【氏名】富田 弘一
【審査官】 宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−088616(JP,A)
【文献】 特開2007−325881(JP,A)
【文献】 特開昭54−117008(JP,A)
【文献】 特開平10−216356(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/00−13/98
B44C 1/26
G09F 19/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機本体と、
前記ゲーム機本体に設けられ、該ゲーム機本体の正面側から背面側に向けて窪むとともに、内側側面が反射面である窪み部と、
前記窪み部によって画成される空間内に、少なくとも一部が位置するように配置され、前記反射面により反射像が形成される反射対象物と
を備え
前記窪み部の内側側面に、前記ゲーム機本体の内部へアクセス可能なアクセス部が設けられている、ゲーム機。
【請求項2】
前記窪み部の内側側面は、正面側から見て前記窪み部の右側に位置する平面状の右側面と、正面側から見て前記窪み部の左側に位置する平面状の左側面とを有し、
前記右側面および前記左側面は、それぞれの面の法線が正面側で交差するように配置されている、請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記窪み部の上側に設けられ、前記ゲーム機本体の正面側から張り出す張出部をさらに備える、請求項1または2に記載のゲーム機。
【請求項4】
前記反射対象物の端部の少なくとも一部が、前記窪み部の内側側面に接している、請求項1〜のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項5】
前記反射対象物が透光性材料で構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項6】
前記反射対象物が透光性パネルであり、
前記透光性パネルの端面に取り付けられ、該端面から光を入射する光源をさらに備える、請求項に記載のゲーム機。
【請求項7】
前記反射対象物が発光体である、請求項1〜のいずれか一項に記載のゲーム機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンターなどの遊技施設に設置されるゲーム機は、下記特許文献1(例えば図1)や下記特許文献2(例えば図2)に開示されているように、ゲーム画像を表示する表示部、スピーカおよび各種装飾物を備えるのが一般的である。
【0003】
装飾物は、プレイヤやゲーム機の周囲の客の注目を集めるためのものであるため、通常は、視線が注がれやすい位置(例えば、表示部の周囲)に設けられる。そのため、装飾物の設置に適しているとは言えない箇所(プレイヤの足下である筐体下部等)には、メンテナンス用の無装飾の扉が設けられたり、一部のゲーム機では、低音再生用のスピーカ(ウーファ)等が設置されたりすることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−84251号公報
【特許文献2】国際公開第2009/48001号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、従来のゲーム機においては装飾物の設置箇所には実質的な制限があり、たとえば筐体下部等は、装飾の観点からは無駄なスペースとなっている。ただし、筐体下部等のスペースであっても、周囲の客の目をひくことができさえすれば、装飾スペースとして十分に利用することができ、ゲーム機をアピールすることができる。
【0006】
本技術分野では、周囲の客に対するアピール向上が図られたゲーム機を提供することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係るゲーム機は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体に設けられ、該ゲーム機本体の正面側から背面側に向けて窪むとともに、内側側面が反射面である窪み部と、窪み部によって画成される空間内に、少なくとも一部が位置するように配置され、反射面により反射像が形成される反射対象物とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るゲーム機の斜視図である。
図2図1のゲーム機のII−II線断面図である。
図3】実施形態に係る反射対象物を示した図である。
図4図1のゲーム機の窪み部の縦断面図である。
図5図1のゲーム機における制御系のブロック図である。
図6】反射対象物の実像および反射像による視覚効果を示したゲーム機正面側からの模式図である。
図7】反射対象物の実像および反射像による視覚効果を示したゲーム機の斜視模式図である。
図8A】異なる態様の反射対象物を示した図である。
図8B】異なる態様の反射対象物を示した図である。
図9】異なる態様の反射対象物を示した図である。
図10】異なる態様の反射対象物を示した図である。
図11】異なる態様の反射対象物を示した図である。
図12】異なる態様の反射対象物を示した図である。
図13】異なる態様の反射対象物を示した図である。
図14】異なる態様の窪み部を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
実施形態に係るゲーム機1は、たとえばゲームセンターなどの遊技施設に設置され、音楽に関連付けたプレイを楽しむゲーム(一般に、音楽ゲームやリズムゲームと呼ばれる。)を提供する装置である。ゲーム機1が提供するゲームは、具体的には、プレイヤが音楽やリズムに合わせてタッチパネル操作をすることで進行する。
【0011】
まず、ゲーム機1の物理的な構成について説明する。ゲーム機1は、図1に示すように、ゲーム機本体10を備えている。ゲーム機本体10は、筐体12、モニタ14、スピーカ16およびフロントパネル18を有している。
【0012】
ゲーム機本体10は正面側と背面側とを有し、正面側とは、ゲーム機1をプレイするプレイヤが正対する側であり、また、ゲーム機1が1台のときも複数台並べられたときも露出する側である。背面側は、正面側とは反対の側である。上述したモニタ14、スピーカ16およびフロントパネル18は、ゲーム機本体10の正面側に設けられている。
【0013】
筐体12は、高さ方向に長い縦長の箱体であり、その内部にゲームの提供に必要な装置や配線、回路基板等が収容されている。
【0014】
モニタ14は、筐体12の上側に配置されており、上下に並べられたメインモニタ14Aおよびサブモニタ14Bで構成されている。下側のメインモニタ14Aは、タッチパネル式の液晶ディスプレイであり、ゲーム中にゲームの内容や成績を表示したり待機中にデモ画面を表示したりする表示装置としての機能と、プレイヤからの操作を受け付ける操作入力装置としての機能を有する。上側のサブモニタ14Bは、主に、ゲームのルール表示や、周囲の客に対する演出に用いられ、ゲームのプレイ中にゲームに関する画像を表示するために用いられることもある。
【0015】
スピーカ16は、筐体12におけるメインモニタ14Aとサブモニタ14Bとの間の高さ位置に、左右一対で設けられている。スピーカ16は、ゲームに関連する音楽や効果音を出力したり、待機中のデモ画面に関連する音楽や効果音を出力したりする。
【0016】
フロントパネル18は、ゲーム機本体10の正面側から張り出した張出部である。フロントパネル18は、より詳しくは、メインモニタ14Aの下側、かつ、後述する窪み部20の上側に設けられ、ゲーム機本体10の正面側(すなわち、プレイヤ側)に所定長さだけ張り出した庇状の部分である。図1に示した態様では、フロントパネル18には、コイン受付部18aやカードリーダ・ライタ18b、プラグ差込口18cといった装置が設けられている。
【0017】
コイン受付部18aは、プレイヤがゲームの提供を受ける対価としてコインを投入する部分であり、投入されたコインは、後述する筐体12内部の収容部に収容される。
【0018】
カードリーダ・ライタ18bは、プレイヤのIDカードの読み書きをおこなう装置であり、カードリーダ・ライタ18bの所定領域にIDカードを翳すことで、プレイヤIDやゲーム成績等の個人データをIDカードから読み込んだり、更新された個人データをIDカードに書き込んだりする処理がおこなわれる。
【0019】
プラグ差込口18cは、ヘッドフォンのプラグを差し込む部分であり、スピーカ16の代わりにヘッドフォンにゲームに関連する音楽や効果音を出力させることができる。
【0020】
なお、フロントパネル18は、上述したコイン受付部18aやカードリーダ・ライタ18b、プラグ差込口18cを設ける必要はない。また、フロントパネル18に所定のボタンやレバー等を設け、フロントパネル18を、プレイヤからゲームに関する操作を受け付けるコントロールパネルの形態とすることもできる。
【0021】
上述したゲーム機本体10においては、フロントパネル18より下側の筐体12に、窪み部20が形成されている。
【0022】
窪み部20は、図2に示すように、ゲーム機本体10の正面側から背面側に向けて窪んでいる。窪み部20の内側側面22は、正面側から見て窪み部20の右側に位置する右側面22Aと、正面側から見て窪み部20の左側に位置する左側面22Bとで構成されている。右側面22Aと左側面22Bはいずれも平面状であり、本実施形態では、後述するアクセス扉24の部分以外の面は全て鏡面反射を生じ得る反射面となっている。
【0023】
右側面22Aおよび左側面22Bは、それぞれの面の法線が正面側で交差するように配置されている。また、右側面22Aと左側面22Bとは互いに直交するように配置されている。そのため、右側面22Aと左側面22Bとの接合部には直角の角部が形成されている。右側面22Aと左側面22Bの寸法は実質的に同一であり、その結果、窪み部20は左右対称となるように窪んでいる。より詳しくは、窪み部20の内側側面22によって画成される空間は、図2の断面図に示すように、左右対称であり、かつ、直角二等辺三角形である三角柱状となっている。
【0024】
ここで、窪み部20の右側面22Aの上側には、アクセス扉24(アクセス部の一例)が設けられている。アクセス扉24は、ゲーム機本体10の筐体12の内部空間へ通じており、このアクセス扉24を開けることで、ゲーム機本体10の内部空間に配置されたメンテナンス機器26に、ゲーム機本体10の正面側からアクセス可能である。メンテナンス機器26としては、コイン受付部18aに投入されたコインの収容部や、遊技施設の従業員がゲーム機1の各種設定を調整するために用いる調整モジュール等がある。アクセス部は、扉の形態以外に、内側側面に対して着脱可能な蓋状部材の形態であってもよい。
【0025】
窪み部20の内側には、透光性パネルである反射対象物30が配置されている。図3に示すように、反射対象物30は、所定厚さを有する正三角形の板状部材であり、透光性材料(たとえば、アクリル樹脂)で構成されている。
【0026】
反射対象物30は、窪み部20の内側側面22に対して立て掛けられるように配置されている。より詳しくは、反射対象物30の一端面30aが窪み部20の床面23に対向し、その他の端面30b、30cが右側面22Aおよび左側面22Bにそれぞれ対向するように配置される。反射対象物30の端面30b、30cに関しては、右側面22Aおよび左側面22Bに対して直接的に接している。
【0027】
ここで、反射対象物30の端面30aには、図3に示すように、反射対象物30に光を入射する光源としてLED32が取り付けられている。具体的には、反射対象物30の端面30aに沿って、複数個(図3では12個)のフルカラーLED素子34が並設されており、各素子34の光軸が端面30aに向けられている。このように、反射対象物30の端面30aにはLED32が取り付けられているため、図4に示すように、床面23に対して直接的には接しておらず、床面23から浮いた状態で支持具36によって裏面30eから支持されている。
【0028】
LED32の光が反射対象物30の端面30aに入射されると、他の2端面30b、30cに達した光が、これらの2端面30b、30cから出射される。このような端面30b、30cからの光の出射を阻害しないように、端面30b、30cを内側側面22に対して固定する際には、固定具を、端面30b、30cではなく、端面30b、30c付近の表面30dや裏面30eに取り付けることが好ましい。
【0029】
なお、光源としては、フルカラーLED素子の他、単色LED素子やEL素子を用いることもできる。
【0030】
反射対象物30の表面30dおよび裏面30eに関しては、平坦面であってもよいが、図3に示したような模様を設けてもよい。模様は、たとえば、印刷により設けたり、溝を刻んで設けたり、ブラスト処理等の粗面化によって設けたりすることができる。このような模様は、表面30dおよび裏面30eのいずれに設けてもよい。
【0031】
窪み部20に配置された反射対象物30の奥側の空間(すなわち、反射対象物30、内側側面22および床面23で画成される空間)には、図4に示すように、低音再生用のスピーカ(ウーファ)40が、反射対象物30に向けられて設置されている。なお、この空間は、後述する窪み部20の視覚効果には影響しないため、ウーファ40を用いないゲーム機であれば空にしてもよく、また、窪み部20の内側側面22をこの空間を埋めるように拡張させてもよい。
【0032】
次に、ゲーム機1の制御系の構成について、図5を参照しつつ説明する。
【0033】
ゲーム機1は、上述したゲーム機本体10の内部に、主に内部的な処理をおこなう要素として、CPU101、RAM102およびROM103等を備えている。CPU101は、ROM103に記憶されている制御プログラムやゲーム用データに基づいて、ゲームの提供に必要な各種処理を実行する。RAM102は、各種変数やパラメータなど、ゲーム用各種データを一時的に記憶する。ROM103は、制御プログラムや各種パラメータなどを記憶する。
【0034】
また、ゲーム機1は、外部入出力に関わる要素として、描画処理部104、音声再生部105、発光制御部106、外部入出力制御部107および外部機器制御部108を備えている。
【0035】
描画処理部104は、モニタ14に表示させる画像のデータを生成する。
【0036】
音声再生部105は、スピーカ16およびウーファ40に出力させる、ゲームに関連する音楽や効果音のデータを生成する。
【0037】
発光制御部106は、図3に示したLED32の発光を制御する。より詳しくは、発光制御部106は、LED32のLED素子34の発光タイミング、発光の色、発光強度等を制御する。LED32の発光態様の例としては、常時点灯や点滅等がある。LED32の複数のLED素子34が、順次点灯するように制御してもよい。LED32の発光のタイミングに関しては、ゲームの進行状況や音楽に連動するように発光させてもよく、ゲームの進行状況や音楽とは無関係に発光させてもよい。
【0038】
外部入出力制御部107は、コイン受付部18a、カードリーダ・ライタ18bおよびメインモニタ14Aのタッチパネル操作に係る信号を入力する操作入力部などの外部機器に対する制御信号を生成する。また、外部機器からの検出信号を受信してCPU101に送出する。
【0039】
外部機器制御部108は、コイン受付部18a、カードリーダ・ライタ18bおよびメインモニタ14Aのタッチパネル操作に係る信号を入力する操作入力部などの外部機器から、各種入力を受け付けるなどの制御をおこなう。
【0040】
続いて、上述したゲーム機本体10の窪み部20における視覚効果について、図6、7を参照しつつ説明する。なお、図6、7においては、理解容易化のためアクセス扉24の記載を省略しているが、アクセス扉24の有無による視覚効果の程度の差異については限定的である。
【0041】
図6は、ゲーム機本体10の正面側からの窪み部20の視覚効果を示した模式図である。図6に示すように、窪み部20によって画成される内部空間に反射対象物30が配置されると、内側側面22の右側面22Aおよび左側面22Bにおける鏡面反射により、ゲーム機本体10の正面側から見たときに、内側側面22における反射像(鏡像)として、右側面22Aには反射対象物30の反射像51が映り、左側面22Bには反射対象物30の反射像52が映る。すなわち、ゲーム機本体10の正面側から、反射対象物30の実像に加えて、反射対象物30の反射像51、52が視認可能である。
【0042】
図7は、ゲーム機本体10の左斜め前側からの窪み部20の視覚効果を示した斜視模式図である。図7でも、図6同様、右側面22Aには反射対象物30の反射像51が映り、左側面22Bには反射対象物30の反射像52が映る。ただし、図7では、左側面22Bにおける反射像52は、反射対象物30よりも奥側の左側面22Bに映る。このとき、反射像52を画成する稜線52a、52bも、反射対象物30よりも奥側の左側面22Bに映る。このように、ゲーム機本体10の左斜め前側から反射像52およびその稜線52a、52bを視認できるのは、反射対象物30が透光性材料で構成されており、反射対象物30により反射像52およびその稜線52a、52bが遮られにくくなっているためである。反射対象物30が透光性材料で構成されておらず、透光性を有しない場合には、当然に、ゲーム機本体10の左斜め前側から反射像52およびその稜線52a、52bを視認することはできない。
【0043】
このとき、反射対象物30の端面30b、30cが面22A、22Bのそれぞれに接しているため、反射対象物30の実像と反射像51、52とにより、あたかも一体的な立体像(図6、7ではピラミッド像)50が存在するかのような目の錯覚(錯視)が起こり、三次元的な視覚効果が得られる。このような視覚効果は、図6に示した真正面側や図7に示した左斜め前側等、ゲーム機本体10の正面側のいずれの方向から見たときでも得られる。特に、図7の左斜め前側から見たときには、反射対象物30が透光性材料で構成されているため、反射対象物30の奥側の左側面22Bに映る反射像52およびその稜線52a、52bを、反射対象物30を通して視認することができる。このように、反射像52およびその稜線52a、52bが視認できるときには、立体像50がより三次元的に見えやすい。なお、右斜め前側から見たときには、反射対象物30の奥側の右側面22Aに反射像51およびその稜線が、反射対象物30を通して視認できることは言うまでもない。
【0044】
特に、反射対象物30の端面30aには、LED32が取り付けられており、LED32を点灯させることで端面30b、30cがライン状に光り、そのライン状の光に相当する立体像50の稜線が際立つとともに、立体像50が鮮明に映し出される。なお、LED32の点灯は必ずしも必要ではなく、LED32を点灯させない場合や、LED32を反射対象物30に取り付けない場合であっても、自然光や室内灯のみで窪み部20に立体像50を映し出し、上述した三次元的な視覚効果を得ることができる。
【0045】
反射対象物30の形状は、正三角形の板状に限らず、四角形や円形等の板状の他、ブロック状であってもよい。少なくとも反射対象物30が稜線を有する形状であれば、その稜線の反射像が内側側面に映って、三次元的な視覚効果が得られる。
【0046】
なお、本実施形態のゲーム機1において窪み部20が設けられた箇所は、フロントパネル18の下側であり、プレイヤからも周囲の客からもあまり視認性が良くなく、従来のゲーム機では装飾スペースとしての利用は十分に図られていない。
【0047】
そこで発明者らは、装飾の観点からは無駄なスペースと考えられてきた箇所を有効利用することで周囲の客に対してアピールする技術について検討を重ね、上記実施形態に示すようなゲーム機1を見出すに至った。すなわち、ゲーム機1は、従来のゲーム機に装飾物を追加したり新たに装飾スペースを設けたりするのではなく、従来のゲーム機にも備わっていた箇所を装飾スペースとして有効利用するものである。実際のところ、本実施形態で窪み部20を設けたフロントパネル18の下側は、従来は、筐体内部のメンテナンス機器にアクセスするアクセス扉が設けられる箇所であり、装飾スペースとして利用されることはほとんどなかった。
【0048】
ゲーム機1においては、フロントパネル18の下側の窪み部20に立体像50を映し出すという三次元的な視覚効果により、周囲の客に対して視覚的な面白みを提供することでアピール向上が図られている。特に、ゲーム機本体10の真正面方向からの立体像50の見え方と斜め方向からの見え方とが異なるため、斜め方向からのゲーム機1に近づく客が、ゲーム機本体10の真正面方向からはどのように立体像50が見えるだろうという興味を持ちやすい。そのため、ゲーム機1の周囲の客を真正面の位置にまで容易に誘導することができ、それによりゲーム機1のゲーム自体に興味をもたせる機会が得られるため、ゲームへの吸引力の向上につながる。
【0049】
ゲーム機1では、窪み部20の右側面22Aに、アクセス扉24が設けられているため、従来のゲーム機と同様に、ゲーム機本体10の正面側から内部のメンテナンス機器26にアクセスすることができる。
【0050】
特に、ゲーム機1では、ゲームに関するプレイヤの操作入力を、タッチパネル式のメインモニタ14Aで受け付けることができるため、フロントパネル18に設けるべき装置が少なく、フロントパネル18の正面側への張り出し量が小さい。そのため、プレイヤや周囲の客が見下ろす位置に窪み部20があるが、見下ろした際に、フロントパネル18が窪み部20の視覚効果を遮りにくい構造となっている。すなわち、ゲーム機1においては、張り出し量の小さいフロントパネル18により、窪み部20の視認性向上が図られている。
【0051】
なお、反射対象物30は、内側側面22に接していなくてもよい。反射対象物30が内側側面22に接しない場合は、反射対象物30の実像と反射像51、52とが別個の像として視認される。このとき、あたかも内側側面22の奥(ゲーム機1の背面側)に空間が存在し、その空間に反射対象物30が存在しているような錯視が起こる。このような錯視によっても、視覚的な面白みが提供されるため、ゲーム機1の周囲の客に対してアピールすることができる。
【0052】
また、上述した反射対象物30に対して光源から光を入射する態様に代えて、反射対象物30そのものが発光する態様であってもよい。すなわち、反射対象物30が発光体であってもよい。この場合、内側側面22の右側面22Aおよび左側面22Bに反射対象物30の反射像51、52が鮮明に映し出されて、三次元的な視覚効果として立体像50(ピラミッド状像)が映し出される。特に、立体像50のフレーム部分だけを映し出すときには、反射対象物30に代えて、反射対象物30の端面30a、30b、30cに相当する位置に反射対象物としてライン状の発光体(たとえばチューブライト)を配置すればよい。
【0053】
なお、反射対象物は、必ずしも全体を透光性材料で構成する必要はなく、その一部を透光性材料で構成したり、または、透光性を有しない材料で構成したりすることもできる。この場合も、窪み部の内側側面には反射対象物の反射像が映し出され、上述した三次元的な視覚効果が得られる。ただし、本実施形態に示したように反射対象物を透光性材料で構成した場合には、上述したとおり、反射対象物により三次元的な視覚効果が遮られにくく、反射対象物の奥側の内側側面に映る反射像を視覚効果に利用できる点で好ましい。
【0054】
続いて、異なる態様の反射対象物について、図8A、8Bおよび図9〜13を参照しつつ説明する。
【0055】
図8A、8Bは、窪み部20に、球状の立体像50Aを映し出す態様である。この態様における反射対象物30Aの形状としては、球体の中心を通る中心線に関して球体を4等分した形状が採用される。このような形状の反射対象物30Aが、図8Aに示すように右側面22Aと左側面22Bとの間の角部に嵌るように配置されることで、図8Bに示すような反射像51A、52Bが映し出されて、一体的な球状の立体像50Aが存在するかのような錯視が起こる。
【0056】
このような球状の立体像50Aによっても、上述した実施形態同様、視覚的な面白みが提供されるため、ゲーム機1の周囲の客に対してアピールすることができる。
【0057】
図9は、窪み部20に、立方体状の立体像50Bを映し出す態様である。この態様における反射対象物30Bの形状としては、直角二等辺三角形の断面を有する三角柱が採用される。このような形状の反射対象物30Bが、右側面22Aと左側面22Bとの間の角部に嵌るように配置されることで、反射像51B、52B、53Bが映し出されて、一体的な立方体状の立体像50Bが存在するかのような錯視が起こる。
【0058】
このような立方体状の立体像50Bによっても、上述した実施形態同様、視覚的な面白みが提供されるため、ゲーム機1の周囲の客に対してアピールすることができる。
【0059】
図10は、窪み部20に、正八角錐状の立体像50Cを映し出す態様である。この態様における反射対象物30Cの形状としては、正八角錐の中心を通る中心線(すなわち、頂点を通る底面の法線)に関して正八角錐を稜線に沿って4等分した形状が採用される。このような形状の反射対象物30Cが、右側面22Aと左側面22Bとの間の角部に嵌るように配置されることで、反射像51C、52Cが映し出されて、一体的な正八角錐状の立体像50Cが存在するかのような錯視が起こる。
【0060】
このような正八角錐状の立体像50Cによっても、上述した実施形態同様、視覚的な面白みが提供されるため、ゲーム機1の周囲の客に対してアピールすることができる。
【0061】
図11は、窪み部20に、リング状の反射対象物30Dを配置して、立体像50Dを映し出す態様である。リング状の反射対象物30Dは、右側面22Aと左側面22Bとの間の角部に接し、かつ、角部を二等分(すなわち、右側面22Aおよび左側面22Bから45度傾斜)する向きおよび姿勢で配置される。リング状の反射対象物30Dがこのように配置されることで、リング状の反射像51D、52D、53Dが映し出されて、4つのリングが一体的に連結された立体像50Dが存在するかのような錯視が起こる。
【0062】
このような立体像50Dによっても、上述した実施形態同様、視覚的な面白みが提供されるため、ゲーム機1の周囲の客に対してアピールすることができる。なお、反射対象物30Dは、リング状ではなく、円板状であってもよい。
【0063】
図12は、窪み部20に、半リング状の反射対象物30Eを配置して、立体像50Eを映し出す態様である。半リング状の反射対象物30Eは、右側面22Aと左側面22Bとの間の角部に接し、かつ、角部を二等分(すなわち、右側面22Aおよび左側面22Bから45度傾斜)する向きおよび姿勢で配置される。半リング状の反射対象物30Eがこのように配置されることで、半リング状の反射像51E、52E、53Eが映し出されて、2つのリングが直角に交差する立体像50Eが存在するかのような錯視が起こる。
【0064】
このような立体像50Eによっても、上述した実施形態同様、視覚的な面白みが提供されるため、ゲーム機1の周囲の客に対してアピールすることができる。なお、反射対象物30Eは、半リング状(アーチ状)ではなく、半円板状であってもよい。
【0065】
図13は、窪み部20に、フレーム構造の反射対象物30Fを配置して、立体像50Fを映し出す態様である。反射対象物30Fは、上下に位置する湾曲部37、38と、湾曲部37、38の端部を交差するように結ぶX字状の連結部39とで構成されている。湾曲部37、38はいずれも、真円状のリングを4等分した形状を有しており、端面が右側面22Aおよび左側面22Bに対向するように水平に配置されている。
【0066】
このようなフレーム構造の反射対象物30Fが、右側面22Aと左側面22Bとの間の角部に配置されることで、フレーム構造の反射像51F、52F、53Fが映し出されて、網状の周側面を有する筒体状の立体像50Fが存在するかのような錯視が起こる。
【0067】
このような立体像50Fによっても、上述した実施形態同様、視覚的な面白みが提供されるため、ゲーム機1の周囲の客に対してアピールすることができる。
【0068】
特に、図8A、8Bおよび図9〜13に例示した態様のように構成することで、右側面22Aと左側面22Bとの接合部周りに反射対象物30A〜30Fの複数の反射像が周期的に並ぶような三次元的な視覚効果が得られる。このような視覚効果は、図8A、8Bおよび図9〜13に例示した態様に限られるものではなく、さらに種々の態様を採用し得る。
【0069】
なお、図8A、8Bおよび図9〜13に例示した態様はいずれも、所定形状の反射対象物30A〜30Fを窪み部20に配置するやり方を示しているが、窪み部20の内側側面22に所定形状の孔を設けて、その孔から、筐体12内に配置した物体の一部を露出させるやり方もある。一例として、図8A、8Bに示す態様では、筐体12の内部に球体を配置し、この球体のうちの反射対象物30Aと同一形状の部分だけを内側側面22に設けた孔から露出させるようにすれば、図8Bに示す球状の立体像50Aが映し出される。
【0070】
また、図8A、8Bおよび図9〜13に例示した反射対象物30A〜30Fは、反射対象物30同様に透光性材料で構成されていてもよく、透光性を有しない材料で構成されていてもよく、発光体であってもよい。
【0071】
本発明は上述した実施形態に限定されることなく、適宜の形態にて実施することができる。
【0072】
たとえば、窪み部は、必ずしもフロントパネルの下側に設ける必要はなく、必要に応じて、フロントパネルの上側(たとえば、サブモニタ14Bの上側等)に設けてもよい。ただし、フロントパネルの下側は、従来は装飾スペースとして用いられていないスペースを有効利用する点、および、ゲーム中のプレイヤの視野内に入らない点で、窪み部を設けるのに好ましい。
【0073】
窪み部の形状は、図2等に示した三角形断面の形状に限らず、図2等において右側面と左側面とが左右方向に離間したような台形状断面の形状であってもよい。また、窪み部を画成する右側面と左側面とのなす角は、90度に限らず、必要に応じて広げたり狭めたりすることができる。さらに、上記実施形態では、窪み部の内側側面が平面状の右側面及び左側面を含む場合を例に説明したが、窪み部の内側側面は、一部又は全部が球面状であってもよい。
【0074】
図14に、窪み部の変形例の一例を示す。図14に示す窪み部20は、台形状断面を有している。図14の窪み部20は、上述した右側面22Aと左側面22Bとの間に介在する平面状の奥側面22Cと、右側面22Aと、左側面22Bとで画成されている。奥側面22Cは、その法線がゲーム機本体の正面方向(図14における下方向)を向いている面であり、鏡面反射を生じうる反射面である。図14の窪み部20の内側には、たとえば半球状であり、発光体である反射対象物30Gを配置することができる。反射対象物30Gは、その平面側が奥側面22Cに対向するように、奥側面22Cに取り付けられる。図14に示した態様では、右側面22Aおよび左側面22Bに反射対象物30Gの反射像が映り、かつ、奥側面22Cの領域のうちの反射対象物30Gで覆われていない領域にも反射対象物30Gの反射像が映る。このように、図14に示した台形状断面を有する窪み部20であっても、反射対象物30Gの反射像を右側面22A、左側面22Bおよび奥側面22Cに映し出すことで、三次元的な視覚効果を生じさせることができる。なお、図14の窪み部20の奥側面22Cは、上述したような平面状に限らず、たとえば図14の二点鎖線で示したようにゲーム機本体の正面側に突出するように湾曲した曲面状や、背面側に突出するように湾曲した曲面状であってもよい。
【0075】
また、上述した実施形態では、アクセス扉24の部分以外の内側側面が鏡面反射を生じ得る反射面としたが、アクセス扉を含む内側側面の全面を反射面としてもよい。内側側面の全面が反射面ではなく、一部が反射面であってもよい。ただし、窪み部20において良好な視覚効果を得るためには、少なくとも反射対象物よりも正面側の面は全て反射面であることが好ましい。なお、内側側面を部分的に反射面とするには、鏡板や高反射率のフィルムを貼付したり、高反射率の樹脂でコーティングしたり、内側側面に用いる部材を高反射率の部材にしたりすればよい。
【0076】
さらに、窪み部で画成される空間内に、必ずしも反射対象物の全体が収容されている必要はなく、反射対象物の一部が収容されている態様であってもよい。この場合も、窪み部の内側側面には反射対象物の少なくとも一部の反射像が映し出され、上述した三次元的な視覚効果が得られる。
【0077】
また、上記実施形態では、音楽に関連付けたプレイを楽しむゲームを提供するゲーム機1を説明したが、他のゲームを提供するゲーム機であってもよい。
【0078】
本発明の一側面に係るゲーム機は、ゲーム機本体(1)と、ゲーム機本体に設けられ、該ゲーム機本体の正面側から背面側に向けて窪むとともに、内側側面が反射面である窪み部(20)と、窪み部によって画成される空間内に、少なくとも一部が位置するように配置され、反射面により反射像が形成される反射対象物(30)とを備える。
【0079】
このようなゲーム機においては、窪み部によって画成された空間内の反射対象物の実像および反射像の両方を、ゲーム機本体の正面側から視認可能である。それにより、窪み部内に立体像や空間が存在するかのような三次元的な視覚効果を生じさせ、ゲーム機の周囲の客に対して視覚的にアピールすることができる。
【0080】
一実施形態では、窪み部の内側側面(22)は、正面側から見て窪み部の右側に位置する平面状の右側面(22A)と、正面側から見て窪み部の左側に位置する平面状の左側面(22B)とを有し、右側面および左側面は、それぞれの面の法線が正面側で交差するように配置されている態様であってもよい。この場合、右側面で反射した像と左側面で反射した像の両方を、ゲーム機本体の正面側から視認可能であるため、より良好な三次元的な視覚効果が得られる。
【0081】
一実施形態では、窪み部の内側側面が、右側面と左側面とで構成されている態様であってもよい。この場合、右側面と左側面との接合部周りに反射対象物の複数の反射像(51等)が周期的に並ぶような三次元的な視覚効果が得られる。
【0082】
一実施形態では、窪み部の内側側面が、右側面と左側面と奥側面とで構成され、右側面と左側面とは離間して配置されるとともに、右側面と奥側面、および、左側面と奥側面は、それぞれの一部が接合するように配置されている態様であってもよい。この場合であっても、反射対象物の反射像が周期的に並ぶような三次元的な視覚効果が得られる。
【0083】
一実施形態では、前記窪み部の上側に設けられ、前記ゲーム機本体の正面側から張り出す張出部(18;たとえば、フロントパネル)をさらに備える態様であってもよい。この場合、張出部の下側が装飾スペースとして利用される。
【0084】
一実施形態では、窪み部の内側側面に、ゲーム機本体の内部へアクセス可能なアクセス部(24;たとえば、アクセス扉)が設けられている態様であってもよい。この場合、アクセス部により、コイン収容器や基板などのメンテナンス機器に、ゲーム機本体の正面側からアクセスすることができる。
【0085】
一実施形態では、反射対象物の端部の少なくとも一部が、窪み部の内側側面に接している態様であってもよい。この場合、反射対象物の実像と反射像とが一体的に見える視覚効果が得られる。
【0086】
一実施形態では、反射対象物が透光性材料(たとえば、アクリル樹脂)で構成されている態様であってもよい。この場合、三次元的な視覚効果が、反射対象物によって遮られにくい。
【0087】
一実施形態では、反射対象物が透光性パネルであり、透光性パネルの端面に取り付けられ、該端面から光を入射する光源(たとえば、LED)をさらに備える態様であってもよい。この場合、透光性パネルの端面からライン状の光が射出され、そのライン状の光が立体像の稜線となる。
【0088】
また、反射対象物が発光体である態様であってもよい。この場合、反射対象物の反射像を内側側面に鮮明に映し出すことができる。
【符号の説明】
【0089】
1…ゲーム機、12…筐体、14…モニタ、18…フロントパネル、20…窪み部、22…内側側面、22A…右側面、22B…左側面、24…アクセス部、26…メンテナンス機器、30、30A〜30G…反射対象物、32…LED、50、50A〜50F…立体像。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14