特許第6016900号(P6016900)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6016900複数の半導体パッケージサイズに対応するためのポケットを有するシャトルプレート
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016900
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】複数の半導体パッケージサイズに対応するためのポケットを有するシャトルプレート
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/26 20140101AFI20161013BHJP
   G01R 31/28 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   G01R31/26 Z
   G01R31/28 J
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-513787(P2014-513787)
(86)(22)【出願日】2012年6月4日
(65)【公表番号】特表2014-519039(P2014-519039A)
(43)【公表日】2014年8月7日
(86)【国際出願番号】US2012040722
(87)【国際公開番号】WO2012167242
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2015年5月29日
(31)【優先権主張番号】13/153,005
(32)【優先日】2011年6月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】ムハーク レスター ローロン ポンホン
(72)【発明者】
【氏名】ホセ カルロ ガルゾン タファッラ
(72)【発明者】
【氏名】ロスバート ガルベス アルグエレス
(72)【発明者】
【氏名】アーチー ジル フローレス ケベド
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン マルネス キダト
(72)【発明者】
【氏名】アレン ハーヴェイ サラザール バタアノン
【審査官】 續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/004844(WO,A1)
【文献】 特開2010−202392(JP,A)
【文献】 特開平08−179007(JP,A)
【文献】 特開2005−321242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/26
G01R 31/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスをテストするための方法であって、
第1のパッケージサイズを有する少なくとも1つの第1のパッケージされた半導体デバイスに第1の電気的なテストを実施することであって、それぞれ複数のポケットを含む第1及び第2のマルチパッケージシャトルプレートを含み、且つ、前記第1及び第2のマルチパッケージシャトルプレートが適合されるテストハンドラを用いて、前記第1のパッケージされた半導体デバイスを、入力領域から前記第1の電気的なテストが行われる第1のコンタクタを含むテストサイト領域に、及び前記テストサイトから出力領域のソートトレイに搬送することを含む、前記第1の電気的なテストを実施すること
第2のパッケージサイズを有する少なくとも1つの第2のパッケージされた半導体デバイスをテストするために前記テストハンドラを改変することであって、前記第1のコンタクタを第2のコンタクタに置き換えることを含み、前記第1又は前記第2のマルチパッケージシャトルプレートを置き換えること又は横方向に移動させることを含まない、前記テストハンドラを改変すること
少なくとも前記第2のパッケージされた半導体デバイスに第2の電気的なテストを実施することであって、前記第1及び第2のマルチパッケージシャトルプレートを用いて、前記第2のパッケージされた半導体デバイスを、前記入力領域から前記第2の電気的なテストが実施される前記テストサイト領域に、及び前記テストサイトから前記出力領域の前記ソートトレイに搬送することを含む、前記第2の電気的なテストを実施すること
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記複数のポケットが、第1のポケット深さで側壁部分に第1のノッチを含む第1の設置表面と、第2のポケット深さで前記側壁部分に第2のノッチを含む第2の設置表面とを含む、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記側壁部分が傾斜した側壁を含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記複数のポケットが、前記第1のパッケージされた半導体デバイス前記第2のパッケージされた半導体デバイスの両方を設置するために同じポケット設計を共有する、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1及び前記第2のマルチパッケージシャトルプレートが、前記第1及び前記第2のパッケージされた半導体デバイスのうち未テストデバイス用の入力シャトルと、前記第1及び前記第2のパッケージされた半導体デバイスのうちテスト済みデバイス用の出力シャトルとの両方として用いられる、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記第1及び前記第2のマルチパッケージシャトルプレートがそれぞれ、前記複数のポケットの、前記第1のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第1のポケット深さ前記第2のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第2のポケット深さを提供する部分を含み、
前記複数のポケットの別の部分が、前記第1のパッケージされた半導体デバイスを支持するための前記第1のポケット深さに較べて実質的に深い第のポケット深さと、前記第2のパッケージされた半導体デバイスを支持するための前記第2のポケット深さに較べて実質的に深い第のポケット深さとを提供するより深いポケットである、方法。
【請求項7】
電子テストシステムであって、
第1及び第2のマルチパッケージシャトルプレートと、少なくとも1つのテストサイト(TS)PnPネストとを含み、パッケージされた半導体デバイスを入力領域からテスト用のテストサイト領域に、及び、テストの後前記テストサイト領域から出力領域に搬送するように構成される、ピックアンドプレース(PnP)テストハンドラであって、
前記第1及び前記第2のマルチパッケージシャトルプレートが、
複数のポケットを有する金属プレートであって、前記複数のポケットが底部と側壁部とポケット深さとを有し、前記ポケット深さが前記金属プレートの頂部表面から前記底部に向かって測定される、前記金属プレートと、
第1のパッケージサイズを有する第1のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第1のポケット深さの第1の設置表面と、
第2のパッケージサイズを有する第2のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第2のポケット深さの少なくとも第2の設置表面と、
を含み、
前記第1のポケット深さが前記第2のポケット深さよりも浅く、
前記第1のパッケージサイズが前記第2のパッケージサイズよりも大きく、
前記シャトルプレートが前記テストハンドラ上に適合される、前記ピックアンドプレース(PnP)テストハンドラと、
前記テストサイト領域内の電子テスト機器及び少なくとも1つのコンタクタであって、前記パッケージされた電子デバイスが前記コンタクタに挿入されるとき、前記パッケージされた半導体デバイスをテストするために前記コンタクタが前記電子テスト機器と前記パッケージされた半導体デバイスとの間のインターフェースとして機能する、前記電子テスト機器及び少なくとも1つのコンタクタと、
を含む、テストシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のテストシステムであって、
前記第1の設置表面が、前記第1のポケット深さで前記側壁部に第1のノッチを含み、前記第2の設置表面が、前記第2のポケット深さで前記側壁部に第2のノッチを含む、テストシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のテストシステムであって、
前記側壁部が傾斜した側壁を含む、テストシステム。
【請求項10】
請求項7に記載のテストシステムであって、
前記複数のポケットが、第3のパッケージサイズを有する第3のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第3のポケット深さの第3の設置表面を更に含み、前記第2のパッケージサイズが前記第3のパッケージサイズより大きい、テストシステム。
【請求項11】
入/出力シャトルプレートであって、
複数のポケットを有する金属プレートであって、前記ポケットが底部と側壁部とポケット深さとを有し、前記ポケット深さが前記金属プレートの頂部表面から前記底部に向かって測定される、前記金属プレートと、
第1のパッケージサイズを有する第1のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第1のポケット深さの第1の設置表面と、
第2のパッケージサイズを有する第2のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第2のポケット深さの第2の設置表面と、
を含み、
前記第1のポケット深さが前記第2のポケット深さよりも浅く、
前記第1のパッケージサイズが前記第2のパッケージサイズよりも大きく、
前記シャトルプレートがテストハンドラ上に適合されるように適応される、入/出力シャトルプレート。
【請求項12】
請求項11に記載のシャトルプレートであって、
前記第1の設置表面が、前記第1のポケット深さで前記側壁部に第1のノッチを含み、前記第2の設置表面が、前記第2のポケット深さで前記側壁部に第2のノッチを含む、シャトルプレート。
【請求項13】
請求項12に記載のシャトルプレートであって、
前記側壁部が傾斜した側壁を含む、シャトルプレート。
【請求項14】
請求項11に記載のシャトルプレートであって、
前記シャトルプレートを前記テストハンドラに取り付けるためのシャトルプレートクリップをに含む、シャトルプレート。
【請求項15】
請求項11に記載のシャトルプレートであって、
前記複数のポケットが、第3のパッケージサイズを有する第3のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第3のポケット深さの第3の設置表面を更に含み、前記第2のパッケージサイズが前記第3のパッケージサイズよりも大きい、テストシステム。
【請求項16】
テストハンドラのパッケージ間変換のための切替えキットであって、
複数のピックアンドプレース(PnP)吸引カップと、
少なくとも1つの入/出力シャトルプレートであって、
複数のポケットを有する金属プレートであって、前記複数のポケットが底部と側壁部とポケット深さとを有し、前記ポケット深さが前記金属プレートの頂部表面から前記底部に向かって測定される、前記金属プレートと、
第1のパッケージサイズを有する第1のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第1のポケット深さの第1の設置表面と、
第2のパッケージサイズを有する第2のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第2のポケット深さの少なくとも第2の設置表面と、
を含み、
前記第1のポケット深さが前記第2のポケット深さよりも浅く、
前記第1のパッケージサイズが前記第2のパッケージサイズよりも大きく、
前記シャトルプレートがテストハンドラ上に適合されるように適応される、前記少なくとも1つの入/出力シャトルプレートと、
前記複数のピックアンドプレース(PnP)吸引カップの少なくとも1つを受け取る、マルチピーステストサイト(TS)PnPネストと、
を含む、キット。
【請求項17】
請求項16に記載のキットであって、
前記第1の設置表面が、前記第1のポケット深さで前記側壁部に第1のノッチを含み、前記第2の設置表面が、前記第2のポケット深さで前記側壁部に第2のノッチを含む、キット。
【請求項18】
請求項17に記載のキットであって、
前記側壁部が傾斜した側壁を含む、キット。
【請求項19】
請求項18に記載のキットであって、
前記シャトルプレートを前記テストハンドラに取り付けるためのシャトルプレートクリップをに含む、キット。
【請求項20】
請求項16に記載のキットであって、
前記複数のポケットが、第3のパッケージサイズを有する第3のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第3のポケット深さの第3の設置表面を更に含み、前記第2のパッケージサイズが前記第3のパッケージサイズよりも大きい、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される実施形態は、パッケージされた半導体デバイスを、自動電子テスト機器により入力領域からテストサイト領域における電子的なテストのための位置に搬送するためのテストハンドラ、及びテスト後の保管のため出力領域に関する。
【背景技術】
【0002】
ピックアンドプレース(PnP)ハンドラは、組立て及びテスト中のパッケージされた半導体デバイスを移動するための表面実装技術において広く用いられている。また、重力ハンドラも用いられる。
【0003】
電子テスト機器用のハンドラは、典型的にはオペレータによりロードされるテスト用ユニットが存在する入力領域から、電気的なテストが行われるコンタクタを含むテストサイト領域にデバイスを搬送する。テストフロアでのパッケージされた半導体デバイスの電子的な試験では、概して、テストのために、異なるパッケージサイズ、ピンタイプ、及びパッケージ厚みがあるとき、テストロット間のハンドラ変換動作が必要になる。この変換では、パッケージ固有のハードウェアを含む変換キット(又は切替えキット)が、いくつかのパラメータ変更を伴って、電気的なテスト中のパッケージデバイスへの接触を行うコンタクタとともに用いられる。
【0004】
変換キットにおけるPnPハンドラのためのハードウェアは、ポケットと称する窪みを有する左右の金属シャトルプレート、これらのポケットに適合する入/出力(IO)PnP吸引カップ、及びテストサイト(TS)PnPネスト(又はチャックネスト)を含む。左のTS PnPは、テスト前に左のシャトルプレートからパッケージされたデバイスを取り出し、このパッケージされたデバイスを保持し、テスト中の適切な接触及びアライメントを保証し、テスト後にテスト済みのパッケージされたデバイスを左のシャトルに戻す。右の、すなわち他方の側の、TS PnPネストは、テスト前に右のシャトルプレートからパッケージされたデバイスを取り出し、これらのデバイスを保持し、テスト中の適切な接触及びアライメントを保証し、テスト後にテスト済みのパッケージされたデバイスを右のシャトルに戻すという同じ機能を実施する。IO PnPは、左右のシャトルからすべてのテスト済みユニットを取り出し、次いで、出力領域の保管トレイにこれらのユニットをソートする。
【0005】
従来のハンドラのパッケージ間変換を実施する場合、特に、PnPハンドラのパッケージ間変換では、入力IO PnP吸引カップ、左右のシャトルプレート、及びテストサイト(TS)PnPネストを含む変換キット構成要素を変更し、再アライメントを実施する必要があるので、テストセットアップ間の変換ダウンタイムが長くなる。このような従来の変換は、概ねその実施に約3時間かかる。PnP変換キットの取替え及びハードウェア変更だけで、変換時間のうち約2時間が費やされる。これには、ハンドラエンコーダ値の新たなオフセットの決定、シャトルに対するIO PnPセンタリングアライメント、IO PnPに対するシャトルプレートアライメント、シャトルに対するTS PnPセンタリングアライメント、及びシャトルプレートの取替えに必要とされる基準点に対するシャトルプレートハードウェアストップを含む再アライメントのための少なくとも約1時間が含まれる。
【0006】
【発明の概要】
【0007】
開示される実施形態では、従来のテストハンドラの場合、異なるサイズのパッケージされたデバイスごとにそれ自体のシャトルプレートを用意しなければならないこと、及びテストサイトと入/出力(IO)転送メカニズムではパッケージ間変換中のそれらのアライメントが特定のシャトルプレートに基づいていることが認識されている。従って、このような変換中にシャトルプレートを取り替えるときはいつでも、シャトルプレートに対するテストサイト(TS)ピックアンドプレース(PnP)及びIO PnPの再アライメントが必要とされる。開示される「マルチパッケージ」シャトルプレートでは、シャトルプレートがパッケージ変換の間保たれ得るように複数の異なるパッケージサイズが設置されるように構成されることによって変換時間を節約し、そのため、変換により生じる再アライメントの必要がなくなる。
【0008】
開示されるシャトルのハードウェア変更は、テストハンドラに適合するように適応され、かつ、複数の異なるパッケージされた半導体デバイスサイズを支えるために異なるポケット深さに複数の設置表面を有するポケットを各々有する、マルチパッケージIOシャトルプレートによって早められる。一実施形態では、それぞれの設置表面が、ポケットの側壁部に異なる高さで形成されるノッチを含む。
【0009】
このように、開示されるポケットは、複数の異なるパッケージサイズをいずれも同じ中心位置で設置する。傾斜した側壁により、パッケージされた半導体デバイスを、ポケット内部に定置させ、ポケット内に挿入された時自己整合させ得る漏斗状の(上部が最も広く、内部に傾斜した側面を有する)ポケット設計が実現され得る。
【0010】
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】例示実施形態に従った、開示されるマルチパッケージシャトルプレートの透視上面図であり、異なるパッケージサイズを有する複数の異なるパッケージされた半導体デバイスを設置するために異なるポケット深さに複数の設置表面を各々含むポケットの2次元(2D)アレイを含む。
【0012】
図2A】例示実施形態に従ったシャトルプレート部分の断面図であり、異なるパッケージサイズを有する複数の異なるパッケージされた半導体デバイスを設置するための複数の設置表面を有する例示ポケットを含む。
図2B】例示実施形態に従ったシャトルプレート部分の断面図であり、異なるパッケージサイズを有する複数の異なるパッケージされた半導体デバイスを設置するための複数の設置表面を有する例示ポケットを含む。
図2C】例示実施形態に従ったシャトルプレート部分の断面図であり、異なるパッケージサイズを有する複数の異なるパッケージされた半導体デバイスを設置するための複数の設置表面を有する例示ポケットを含む。
【0013】
図3】例示実施形態に従った例示ハンドラ変換キットハードウェアの図であり、IO PnP吸引カップ、2つのプレートが含まれる開示されるシャトルプレート、及びマルチピースTS PnPネストを含む。
【0014】
図4A】例示実施形態に従った、異なるパッケージサイズを有する3つの異なるパッケージされた半導体デバイス用のTS PnPネストピースとインタフェースする開示されるマルチパッケージシャトルプレートの開示されるポケットの作用を示し、パッケージされた半導体デバイスがシャトル取出しされるところを示す。
図4B】例示実施形態に従った、異なるパッケージサイズを有する3つの異なるパッケージされた半導体デバイス用のTS PnPネストピースとインタフェースする開示されるマルチパッケージシャトルプレートの開示されるポケットの作用を示し、パッケージされた半導体デバイスがシャトル取出しされるところを示す。
図4C】例示実施形態に従った、異なるパッケージサイズを有する3つの異なるパッケージされた半導体デバイス用のTS PnPネストピースとインタフェースする開示されるマルチパッケージシャトルプレートの開示されるポケットの作用を示し、パッケージされた半導体デバイスがシャトル取出しされるところを示す。
図4D】例示実施形態に従った、異なるパッケージサイズを有する3つの異なるパッケージされた半導体デバイス用のTS PnPネストピースとインタフェースする開示されるマルチパッケージシャトルプレートの開示されるポケットの作用を示し、パッケージされた半導体デバイスがテスト後にシャトル落下されるところを示す。
図4E】例示実施形態に従った、異なるパッケージサイズを有する3つの異なるパッケージされた半導体デバイス用のTS PnPネストピースとインタフェースする開示されるマルチパッケージシャトルプレートの開示されるポケットの作用を示し、パッケージされた半導体デバイスがテスト後にシャトル落下されるところを示す。
図4F】例示実施形態に従った、異なるパッケージサイズを有する3つの異なるパッケージされた半導体デバイス用のTS PnPネストピースとインタフェースする開示されるマルチパッケージシャトルプレートの開示されるポケットの作用を示し、パッケージされた半導体デバイスがテスト後にシャトル落下されるところを示す。
【0015】
図5】例示実施形態に従った例示電子テストシステムの簡略化されたブロック図であり、第1及び第2の開示されるマルチパッケージシャトルプレートを含むPnPテストハンドラを含む。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、例示の一実施形態に従った、テストハンドラに適合されるように適応されたマルチパッケージシャトルプレート100を示し、シャトルプレート100は、異なるパッケージサイズを有する複数の異なるパッケージされた半導体デバイスを設置するために異なるポケット深さに複数の設置表面を各々含むポケット105の2次元アレイを含む金属プレート115を含む。開示されるマルチパッケージシャトルプレートは、PnPハンドラに利用され得る。開示されるポケット105の設置表面に関する詳細を、ポケットの例示断面を示す図2A図2Cに見ることができ、これらの断面図に、ポケットの側壁における例示設置表面の設計が明示されている。特定の一実施形態では、シャトルプレート100のポケット105は、下記で説明するようにノッチ付き設置表面設計を有する図2Bに示す例示ポケット240を含み得る。
【0017】
テスト済みのパッケージされたデバイスを落下させるために用いられるポケットのポケット深さに較べて浅いポケット深さのポケットを、未テストのパッケージされたデバイスの取り出し中に有することにより、パッケージされたデバイスを容易に取り出し得るのに充分に吸引カップがパッケージされたデバイスの表面に係合される。テスト済みデバイスをシャトルに落下させるために用いられるシャトルプレート上のポケットのポケット深さをより深くすると、パッケージされたデバイスとそれを保持している吸引カップとの係合を解除するのに充分な隙間が得られる。
【0018】
一実施形態では、シャトルプレート100のいずれのポケットも概ね同じに設計され、そのため、異なるサイズを有するそれぞれのパッケージされた半導体デバイスの両方を設置するために、提供される複数のポケットが同じポケット深さ及び同じポケット設計を共有する。この実施形態では、専用の入力シャトルプレート及び専用の出力シャトルプレートが存在し得る。この場合、未テストのパッケージされたデバイスを取り出すための入力シャトルプレート上のポケットのポケット深さは、テスト済みのパッケージされたデバイスを落下させるための出力シャトルプレート上のポケットのポケット深さに較べて浅くし得る。
【0019】
別の実施形態において、シャトルプレート上のいくつかのポケットは、同じシャトルプレート上の他のポケットよりも実質的に深く、そのため、所与のシャトルプレートは、未テストのパッケージされたデバイス用の入力シャトルとして、及びテスト済みのパッケージされたデバイス用の出力シャトルとして両方に機能し得る。この実施形態では、シャトルプレート上の複数のポケットの一部が、第1のパッケージされたデバイスを支持するための第1のポケット深さと、第2のパッケージされたデバイスを支持するための第2のポケット深さとを提供し、同じシャトルプレート上の複数のポケットの別の一部がより深いポケットであり、第1のパッケージされたデバイスを支持するための第1のポケット深さよりも実質的に深い深くされた第1のポケット深さと、第2のパッケージされたデバイスを支持するための第2のポケット深さよりも実質的に深い深くされた第2のポケット深さとを提供する。
【0020】
本明細書で用いるような「実質的により深い」とは、それぞれのポケット深さについて少なくとも0.2mmの深さの差を指す。この構成のシャトルプレートは、未テストのパッケージされたデバイス用の入力シャトル及びテスト済みのパッケージされたデバイス用の出力シャトルの両方として機能し得る。この構成の一つの利点は、左のTS PnPが左のシャトルとともに動作し、右のTS PnPがパッケージされたデバイスを挿入して電気テストを行うときにスループットが増えることである。
【0021】
下記で説明するように、開示されるポケットは、ポケット内で(垂直方向に)異なる高さにそれぞれのパッケージサイズを設置する。その結果、それぞれの設置位置は互いに同心になる。
【0022】
開示されるマルチパッケージシャトルプレートによって搬送され得るパッケージされた半導体デバイスの例には、従来のリード付きパッケージ、リードなしのパッケージされたデバイス、及びウェハチップスケールのパッケージ(WCSP)が含まれる。一対(第1及び第2)の開示されるマルチパッケージシャトルプレートは、パッケージされた半導体デバイスを電気的にテストするため電子テスト機器用テストハンドラに用い得る。
【0023】
本明細書で用いるようなテスト「ハンドラ」の例には、テストハンドラがインタフェースされる電子テスト機器による自動テスト用の位置に1つ又は複数のパッケージされた電子デバイスを物理的に配置する任意の装置が含まれる。電子テスト機器とテスト用の位置に置かれた任意のパッケージされた電子デバイスとの間のインタフェースは、1つ又は複数のコンタクタによって行う。コンタクタは、テスト中のデバイスのリード線を開閉する電気リード線を有するデバイスである。リード線が閉じている間は、通常、電子テスト機器は様々な電気的テストを実施している。
【0024】
シャトルプレート100は、シャトルプレート100に対してTS PnPネストをアライメントするためのセンターアライメントツール穴109を含み、図に示すシャトルプレートクリップ112により、シャトルプレート100がテストハンドラにしっかりと取り付けられる。一実施形態では、シャトルプレート100は、概して、金属、又はアルミニウム合金ALU6061などの金属合金からつくられる。
【0025】
図2A図2Cは、例示実施形態に従ったシャトルプレート部分の断面図であり、複数の異なるサイズのパッケージされた半導体デバイスを設置するために異なるポケット深さに複数の設置表面を有する例示ポケットを含む。図2Aに示すプレート部分210は、底部221と、垂直側壁として示される側壁部分217とを有するポケット220を含む。ポケット220は、dで示すポケット深さの第1の設置表面218と、ポケット深さdの底部221も含み、底部221は第2の設置表面219を提供する。ポケット深さは、金属プレート115の頂部表面116から底部221に向かって測定される。
【0026】
第1の設置表面218は、第1のパッケージサイズを有する第1のパッケージされた半導体デバイスを設置するためのものであり、第2の設置表面219は、第2のパッケージサイズを有する第2のパッケージされた半導体デバイスを設置するためのものである。第1のポケット深さdは第2のポケット深さdよりも浅く、そのため、第1のパッケージサイズは第2のパッケージサイズよりも大きい。
【0027】
図2B及び図2Cは、設置表面が、異なるポケット深さのポケットの側壁部分にノッチ(又はショルダ)を含む実施形態を示す。開示されるノッチは、切削工具又は他の適当な方法を用いて機械工場での製作により形成され得る。図2Bに示すプレート部分230は、金属プレート115の頂部表面116から深さdまで延びる傾斜した側壁237を含むポケット240を含む。ポケット240は、第1のパッケージサイズを有する第1のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第1のポケット深さdの第1のノッチ238と、第2のパッケージサイズを有する第2のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第2のポケット深さdの第2のノッチ239とを含む。第1のポケット深さdは第2のポケット深さdよりも浅く、そのため、第1のパッケージサイズは第2のパッケージサイズよりも大きい。
【0028】
図2Cに示すプレート部分250は、金属プレート115の頂部表面116から深さdまで延びる傾斜した側壁257を含むポケット260を含む。ポケット260は、第1のパッケージサイズを有する第1のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第1のポケット深さdの第1のノッチ258と、第2のパッケージサイズを有する第2のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第2のポケット深さdの第2のノッチ259と、第3のパッケージサイズを有する第3のパッケージされた半導体デバイスを支持するための第3のポケット深さdの第3のノッチ261とを含む。第1のポケット深さdは第2のポケット深さdよりも浅く、第2のポケット深さdは第3のポケット深さdよりも浅く、そのため、第1のパッケージサイズは第2のパッケージサイズよりも大きく、第2のパッケージサイズは第3のパッケージサイズよりも大きい。特定の一実施形態では、第1のパッケージサイズはx×x mmであり、第2のパッケージサイズはx−1×x−1mmであり、第3のパッケージサイズはx−2×x−2mmである(例えば、12×12mm、11×11mm、及び10×10mm)。
【0029】
図3はハンドラ変換キットハードウェア300の図であり、IO PnP吸引カップ310と、2つのプレートが含まれる(1つのみ図示)左/右シャトルプレート100と、PnPテストピース321を含む16個TS PnPネスト320とを含む。上述したように、IO PnP吸引カップ310は、テストのため又はテスト後のソートを行うためパッケージされたデバイスを取り出す機能をするIO PnPヘッド上に取り付けられる。シャトルプレート100などの開示されるシャトルプレートはマルチパッケージサイズに対応できるので、幾つかのパッケージ間ハンドラ変換キットでは、シャトルプレート100の変更が含まれず、IO PnP吸引カップ310及びTS PnPネスト320を変更するだけであり、シャトルプレート100はそのままでパッケージ間変換が行われる。
【0030】
図4A図4Fは開示されるポケットの作用を示し、ポケットは、開示されるマルチパッケージシャトルプレートの、未テストデバイス用の上述のポケット260と、ポケット260のより深い変形であり、テスト済みのパッケージされたデバイス用のポケット260’として示される。このマルチパッケージシャトルプレートは、異なるパッケージサイズを有する3つの異なるパッケージされたデバイス用のTS PnPネストピース321とインタフェースする、未テストのパッケージされたデバイス用入力シャトル及びテスト済みのデバイス用出力シャトルの両方として機能する。図4A図4Cは、それぞれのパッケージされたデバイスに対する(テスト前の)シャトル取出し動作を示し、図4D図4Fは、それぞれのパッケージされたデバイスに対する(テスト後の)シャトル落下動作を示す。上述のように、ユニット321などのTS PnPネストユニットは、シャトルプレートのポケットと共に、パッケージされた半導体デバイスを挟持する。
【0031】
図4Aは、テスト前の、開示されるマルチパッケージシャトルプレートのポケット260内のパッケージされたデバイス335を取り出す位置におけるTS PnPネストユニット321を示す。特定の一実施形態では、図4Aに示す例示寸法12.0mm×12.0mmを有するパッケージされたデバイス335は、例示寸法12.3mm×12.3mmを有する設置領域内に、第1のポケット深さdの第1のノッチ258によって設置される。図4Bは、テスト前の、開示されるマルチパッケージシャトルプレートのパッケージされたデバイス345を取り出す位置におけるTS PnPネストユニット324を示す。例示寸法11.0mm×11.0mmを有するパッケージされたデバイス345は、例示寸法11.3mm×11.3mmを有する設置領域内に、第2のポケット深さdの第2のノッチ259によって設置される。図4Cは、テスト前の、開示されるマルチパッケージシャトルプレートのポケット260上のパッケージされたデバイス355を取り出す位置におけるTS PnPネストユニット327を示す。例示寸法10.0mm×10.0mmを有するパッケージされたデバイス355は、例示寸法10.3mm×10.3mmを有する設置領域内に、第3のポケット深さdの第3のノッチ261によって設置される。このように、図4A図4Cの図は、同じポケット260が、いずれも異なる寸法/サイズを有する、パッケージされたデバイス335、パッケージされたデバイス345、及びパッケージされたデバイス355を設置することを示す。
【0032】
図4Dは、図4Aに示すパッケージされたデバイス355が、テスタによってテストされた後、ポケット260’にシャトル落下されるパッケージされたデバイス335を示す。上述のように、テスト済みのパッケージされたデバイスに用いられるポケット260’は、未テストのパッケージされたデバイス用のポケット260よりも深くし得、そのため、図4A図4Cのポケット260について示すd、d、d、及びdは、図4D図4Fではd6’、d7’、d8’、及びd9’で示され、d6’>d、d7’>d、d8’>d、及びd9’>dである。図4A図4Cのノッチ258、259、及び261は、図4D図4Fではノッチ258’、259’、及び261’として示される。図4Dに示すように、パッケージされたデバイス335は、第1のポケット深さd6’の第1のノッチ258’に設置される。図4Eは、パッケージされたデバイス345(テスト前の図4Bに示されるもの)が、テスタによってテストされた後、パッケージされたデバイス345がポケット260’にシャトル落下されて第2のポケット深さd7’の第2のノッチ259’に設置されているところを示す。図4Fは、パッケージされたデバイス355(テスト前の図4Cに示されるもの)が、テスタによってテストされた後、パッケージされたデバイス355がポケット260’にシャトル落下されて第3のポケット深さd8’の第3のノッチ261’に設置されているところを示す。
【0033】
このように、図4A図4Fに示す実施形態では、図4A図4Cに示す未テストデバイスのシャトル取出しに用いられるシャトルプレート上のポケットのポケット深さは、図4D図4Fに示すテスト済みデバイスのシャトル落下に用いられるシャトルプレート上のポケットのポケット深さに較べて浅い。上述のように、未テストのパッケージされたデバイスの取出し中のポケット深さがより浅いことにより、吸引カップが、パッケージされたデバイスを確実に取り出し得るのに充分にパッケージされたデバイス表面に係合し得る。テスト済みのパッケージされたデバイスのシャトル落下に用いられるシャトルプレートのポケットのポケット深さが実質的により深いことにより、パッケージされたデバイスとそれを保持する吸引カップとの係合を解除するのに充分な隙間が得られる。例えば、特定の一実施形態では、テスト後にテスト済みのパッケージされたデバイスを配置するためのシャトルプレート上のポケットのポケット深さは、未テストデバイスを配置するためのシャトルプレート上のポケットのポケット深さに較べて0.6〜1.2mm深くし得る。
【0034】
図5は、開示されるPnPハンドラ510を含む例示電子テストシステム500の簡略化されたブロック図であり、それぞれ左(又は第1の)マルチパッケージシャトルプレート100(a)として示す未テストデバイス用の入力シャトルと右(又は第2の)マルチパッケージシャトルプレート100(b)として示すテスト済みデバイス用の出力シャトルとの両方として機能する入力及び出力マルチパッケージシャトルプレートを含む。システム500のテスト部515は、電子テスト機器518と、電子テスト機器518とテスト用位置における任意のパッケージされた電子デバイスとの間のインターフェースとして動作するコンタクタ519とを含む。
【0035】
動作においては、PnPハンドラ510は、パッケージされた半導体デバイスを、入力領域521(例えば、オペレータによりロードされるテスト用ユニットがある場所)から電気的なテストが行われるテストサイト領域に搬送する。シャトルプレート100(a)及び100(b)は、パッケージされたデバイスを、テストサイトに領域に移動する前に、必要とされるテスト温度にする高温ソーク(hot soak)プレート又は低温ソーク(chilling soak)プレートとしても動作し得る。ソートトレイ領域522がソートトレイを含み、そこに、テスト後に、テスト済みのパッケージされたデバイスユニットがそれらの保管に基づいて置かれる。
【0036】
図5にも示されている例示電子テストシステム500に基づく例示プロセスフローを説明する。501で、IO PnPアームが、入力領域521からパッケージされたデバイスを取り出し、左のマルチパッケージシャトルプレート100(a)又は右のマルチパッケージシャトルプレート100(b)上にパッケージされたデバイスを置く。これらのパッケージされたデバイスは、高温試験のためシャトルプレート上にある間に加熱ソークされ得る。502で、左のマルチパッケージシャトルプレート100(a)又は右のマルチパッケージシャトルプレート100(b)が図示するテストサイト領域に移動する。左のTS PnPネスト320(a)が、左のマルチパッケージシャトルプレート100(a)からパッケージされたデバイスを取り出し、右のTS PnPネスト320(b)が、右のマルチパッケージシャトルプレート100(b)からパッケージされたデバイスを取り出す。
【0037】
次いで、503で、左のTS PnPネスト320(a)/右のTS PnPネスト320(b)はコンタクタ519に移動して、これらのパッケージされたデバイスを電子試験機器518による電気的なテストにかける。TS PnPネストは、パッケージされたデバイスを保持し、テスト中の適切な接触及びアライメントを保証する。テスト後、504で、左のTS PnPネスト320(a)/右のTS PnPネスト320(b)は、テスト済のパッケージされたデバイスを移動してコンタクタ519から離し、505で、テスト済みのパッケージされたデバイスは、左のマルチパッケージシャトルプレート100(a)及び/又は右のマルチパッケージシャトルプレート100(b)に配置される(テスト済みポケットに配置される)。506で、テスト済みのパッケージされたデバイスが、左のマルチパッケージシャトルプレート100(a)及び/又は右のマルチパッケージシャトルプレート100(b)からIO PnP527によって取り出され、IO PnP527は、テストでの保管判定に基づいてソートトレイ領域522のソートトレイに置く。
【0038】
半導体デバイスをテストするための一つの例示の方法が、第1のパッケージサイズを有する少なくとも1つの第1のパッケージされた半導体デバイスをテストする第1の電気的なテストを含む。第1の電気的なテストは、入力を含むテストハンドラと、テストハンドラに適合される出力マルチパッケージシャトルプレートとを用いて、第1のパッケージされた半導体デバイスを、入力マルチパッケージシャトルプレートを用いて(オペレータがテスト用ユニットをロードする)入力領域から、第1の電気的なテストが行われる第1のコンタクタを含むテストサイト領域に、及び、入力マルチパッケージシャトルプレートを用いてテストサイトから出力領域のソートトレイに搬送することを含む。
【0039】
異なるサイズを有するパッケージされた半導体デバイスを含むテストロットが提示されると、第2のパッケージサイズを有する少なくとも1つの第2のパッケージされた半導体デバイスをテストするために、テストハンドラハードウェアが改変される(かつ、概して、いくつかのソフトウェアパラメータが入力される)。この改変には、第1のコンタクタを第2のコンタクタに置き換えることが含まれる。TS PnPネスト及びIO PnP吸引カップも置き換えられる。この改変は、入力又は出力マルチパッケージシャトルプレートの置き換え又は横方向移動(例えば、異なるサイズのポケットを用いるための再位置決めへの移動)は含まない。いくつかのソフトウェアパラメータも改変され得る。例えば、設定温度設定点(例えば、25℃から130℃まで)、保管割り当て(例えば、テスト後にテスト結果に応じてどのプラットフォーム又はトレイにデバイスをソートすべきか)、変換キットパラメータ(例えば、パッケージされたデバイスがポケットの中心にくるように正しくデバイスを配置するためのトレイ及びシャトルマトリクス、並びにテストサイト接触圧力)。ハンドラの改変に続いて、少なくとも1つの第2のパッケージされた半導体デバイスに対して電気的なテストが実施される。これには、第2のパッケージされた半導体デバイスを、入力マルチパッケージシャトルプレートを用いて入力領域から第2の電気的なテストが行われるテストサイト領域に、及び、出力マルチパッケージシャトルプレートを用いてテストサイトから出力領域のソートトレイに搬送することが含まれる。
【0040】
例示のポケット設計では、選択されるパッケージサイズが標準とみなされる。デバイスパッケージサイズの組合せでは、従い得る一般規則は、或るキットのデバイスパッケージサイズの組合せにおける最大デバイスパッケージサイズが標準、すなわち基準点(又は基準線)、となることである。例えば、12×12mm、11×11mm、及び10×10mmのパッケージされたデバイスのサイズを組み合わせるマルチパッケージポケットの場合、12mm×12mmを標準とみなし得る。というのは、このパッケージの組合せにおいて12×12mmが最大パッケージであるからである。最大パッケージを標準(この例では12×12mm)とすることにより、TS PnPネストを従来のTS PnPネストと同じとし、シャトルプレートのポケットが、典型的なシャトルプレートの厚みの制約のため、より深くしか設計できずより浅くなるようには設計し得ない従来のシャトルプレートと異なり、ポケット深さを不変とすることができる。
【0041】
12×12mmの基準線で始まる設定を改変して11×11mm又は10×10mmを可能とすることは、12×12mmのパッケージされたデバイス用のポケットの側壁内の上部ノッチ(又はショルダカット)、11×11mmデバイス用の側壁内の上部ノッチより下の別のノッチ、及び10×10mmパッケージ用のポケットの底部近くの別のノッチを含むポケット260などのポケットを含む開示されるマルチパッケージシャトルプレートを用いることを含み得る。さらに、コンタクタ固定プレート(TS PnPネストのX/Y移動を制御するコンタクタの部分)の厚みは、デバイス厚みに生じ得る変化に対応するように改変され得る。
【0042】
上記の例は概して、12×12mm(1次パッケージされたデバイス)、11×11mm(2次パッケージされたデバイス)、及び10×10mm(3次パッケージされたデバイス)を設置するポケットを含むマルチパッケージシャトルプレートについて言及しているが、開示されるマルチパッケージシャトルプレートは、複数のパッケージサイズ(例えば、23×23mm、22×22mm、21×21mm、又は18×18mm、13×13mm、7×7mmなど)、或いは4つ又は5つの異なるパッケージサイズなど、4つ以上のパッケージサイズを有するパッケージサイズの、様々な他の組合せについて設計され得る。
【0043】
開示される実施形態は、変換ダウンタイムが大幅に短くなっており、かつ、必要とされるシャトルプレートハードウェアが少なくなっているために取得コストが下がっているので、自動化されたテスト設備に有用となり得る。開示される実施形態の開示されるマルチパッケージサイズの態様は、異なるハードウェアセットを購入するコストを低減し、かつ、変換中のこのようなハードウェアの変更において生じるダウンタイムを短縮し、例えば、変換時間が約1時間短くなり、その結果、生産性が改善される。
【0044】
開示される実施形態は様々なテストフローに統合され得、それによって様々な異なるICデバイス及び関連する製品がテストされ得る。本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示実施形態に改変をなし得ること、及び多くの他の実施形態が可能であることがこの開示に関係する当業者には理解されよう。
図1
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図2A