【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度、総務省、「ICTを活用した次世代ITSの確立」のうち「歩車間通信技術の開発」の委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記動作モード選択部は、前記他の歩行者端末装置から、自身の歩行者端末装置の識別IDを含む前記代表通信状態通知を受信した場合に、前記グループ内端末動作モードを選択することを特徴とする請求項1に記載の歩行者端末装置。
前記通信停止処理部は、前記グループ内端末動作モードが解除されたときに、前記歩車間通信部による前記歩車間通信を再開することを特徴とする請求項3に記載の歩行者端末装置。
前記動作モード選択部は、使用者の手動設定に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の歩行者端末装置。
前記動作モード選択部は、自身の歩行者端末装置または前記他の歩車歩行者端末装置のバッテリ残量情報または給電情報に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の歩行者端末装置。
前記動作モード選択部は、自身の歩行者端末装置または前記他の歩行者端末装置の使用者が歩行補助車または軽車両に乗車していること、または自身の歩行者端末装置または前記他の歩行者端末装置が歩行補助車または軽車両に搭載されていることを示す情報に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の歩行者端末装置。
前記動作モード選択部は、前記歩車間通信部または前記歩行者端末間通信部を用いて受信した道路沿いに配置された固定端末からの指示に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の歩行者端末装置。
前記動作モード選択部は、前記歩車間通信部により前記車載端末装置から代表端末決定通知を受信した場合に、前記代表端末動作モードを選択することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の歩行者端末装置。
前記歩車間通信部は、前記歩行者端末装置の電池残量に関する属性情報を前記車載端末装置に送信することを特徴とする請求項12または請求項13に記載の歩行者端末装置。
前記他の歩行者端末装置から、自身の歩行者端末装置の識別IDを含む前記代表通信状態通知を受信した場合に、前記グループ内端末動作モードを選択することを特徴とする請求項17に記載の歩車間通信方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、車両に搭載された車載端末装置との間で歩車間通信を行うための歩行者が携帯する歩行者端末装置であって、前記車載端末装置との間で歩車間通信を行う歩車間通信部と、他の歩行者端末装置との間で前記歩車間通信よりも短距離かつ小電力の短距離無線通信を行う歩行者端末間通信部と、前記他の歩行者端末装置を代表して前記車載端末装置との間で前記歩車間通信を行う代表端末動作モード、または前記代表端末動作モードで動作する他の歩行者端末装置との間で前記短距離無線通信を行うグループ内端末動作モードのいずれかを選択する動作モード選択部とを備え、前記動作モード選択部により前記代表端末動作モードが選択された場合に、
自身の歩行者端末装置の周囲の前記他の歩行者端末装置に対して、自身の歩行者端末装置の位置情報を含む代表通信状態通知を
ブロードキャストで送信し、
前記ブロードキャスト送信を受信した前記他の歩行者端末装置から、前記代表通信状態通知の応答として
ブロードキャストで送信される代表通信要求通知を受信したとき、前記代表通信要求通知に含まれる前記他の歩行者端末装置の位置情報に基づいて、
前記代表通信要求通知を送信してきた前記他の歩行者端末装置との距離を算出し、
前記代表通信要求通知を送信してきた前記他の歩行者端末装置のうち、前記距離が所定距離以内
の前記他の歩行者端末装置に対して、当該他の歩行者端末装置の識別IDを含む代表通信状態通知を
ブロードキャストで送信し、
このブロードキャストで送信した前記識別IDの他の歩行者端末装置を代表して前記車載端末装置との間で前記歩車間通信を行うことを特徴とする。
【0012】
この第1の発明に係る歩行者端末装置によれば、代表端末動作モードが選択された歩行者端末装置は、グループ内端末動作モードが選択された歩行者端末装置との間で、歩車間通信よりも短距離かつ小電力の短距離無線通信で通信することができるので、自身の歩行者端末装置の省電力化を図ることができる。
【0013】
また、第2の発明では、上記第1の発明において、前記動作モード選択部は、前記他の歩行者端末装置から、
自身の歩行者端末装置の識別IDを含む前記代表
通信状態通知を受信した場合に、前記グループ内端末動作モードを選択することを特徴とする。
【0014】
この第2の発明に係る歩行者端末装置によれば、動作モード選択部は、他の歩行者端末装置から代表端末状態通知を受信した場合に、歩行者端末装置がグループ内端末動作モードで動作することが可能となる。
【0015】
また、第3の発明では、上記第1の発明において、前記歩車間通信部による歩車間通信を停止する通信停止処理部をさらに備え、前記動作モード選択部で前記グループ内端末動作モードが選択された場合に、前記通信停止処理部は、前記歩車間通信部による前記歩車間通信を停止することを特徴とする。
【0016】
この第3の発明に係る歩行者端末装置によれば、グループ内端末動作モードが選択された歩行者端末装置は、歩車間通信部による歩車間通信を停止することができるので、自身の歩行者端末装置のバッテリ消費を抑制することができる。
【0017】
また、第4の発明では、上記第3の発明において、前記通信停止処理部は、前記グループ内端末動作モードが解除されたときに、前記歩車間通信部による前記歩車間通信を再開することを特徴とする。
【0018】
この第4の発明に係る歩行者端末装置によれば、グループ内端末動作モードが選択された歩行者端末装置は、グループ内端末動作モードが解除されたときに歩車間通信部による歩車間通信を再開することができる。これにより、自身の歩行者端末装置の歩行者情報の車載端末装置への送信の再開が可能となる。
【0019】
また、第5の発明は、上記第1から第4のいずれかの発明において、前記代表端末動作モードにおいて、前記グループ内端末動作モードで動作する前記他の歩行者端末装置から前記代表端末動作モードで動作することを要求する代表
通信要求通知を所定の間隔で受信し、前記代表
通信要求通知を所定の時間受信しなかった場合に、前記代表端末動作モードを解除することを特徴とする。
【0020】
この第5の発明に係る歩行者端末装置によれば、代表端末動作モードが選択された歩行者端末装置は、グループ内端末動作モードで動作する歩行者端末装置から代表
通信要求通知を所定時間受信しなかった場合に、代表端末動作モードを解除することができるので、代表端末動作モードを所定のタイミングで解除することが可能となる。
【0021】
また、第6の発明は、上記第1から第5のいずれかの発明において、前記グループ内端末動作モードにおいて、前記代表端末動作モードで動作する前記他の歩行者端末装置から前記代表
通信状態通知を所定の間隔で受信し、前記代表
通信状態通知を所定の時間受信しなかった場合に、前記グループ内端末動作モードを解除することを特徴とする。
【0022】
この第6の発明に係る歩行者端末装置によれば、グループ内端末動作モードが選択された歩行者端末装置は、代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置から代表
通信状態通知を所定時間受信しなかった場合に、グループ内端末動作モードを解除することができるので、グループ内端末動作モードを所定のタイミングで解除することが可能となる。
【0023】
また、第7の発明は、上記第1から第6のいずれかの発明において、前記代表端末動作モードにおいて、前記歩行者端末間通信部は、前記他の歩行者端末装置から前記歩行者位置情報を含む歩行者情報を受信し、前記歩車間通信部は、前記グループ内端末動作モードで動作する他の歩行者端末装置から受信した前記歩行者位置情報を含む前記歩行者情報、あるいはグループ内端末情報を加味したグループ情報を、前記車載端末装置に送信することを特徴とする。
【0024】
この第7の発明に係る歩行者端末装置によれば、代表端末動作モードが選択された歩行者端末装置は、グループ内端末動作モードが選択された歩行者端末装置から歩行者位置情報を含む歩行者情報を受信し、受信した歩行者情報、あるいはグループ内端末情報を加味したグループ情報を車載端末装置に送信することができる。これにより、車載端末装置は、代表端末動作モードが選択された歩行者端末装置からの情報を取得することができ、その情報を参照して安全運転を行うことが可能となる。
【0025】
また、第8の発明は、上記第1から第7のいずれかの発明において、前記動作モード選択部は、使用者の手動設定に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする。
【0026】
この第8の発明に係る歩行者端末装置によれば、前記動作モード選択部は、使用者の手動設定に基づいて、動作モードを選択することができるので、代表端末動作モードまたはグループ内端末動作モードを、使用者の所望に応じて選択することが可能となる。
【0027】
また、第9の発明は、上記第1から第7のいずれかの発明において、前記動作モード選択部は、自身の歩行者端末装置または前記他の歩車歩行者端末装置のバッテリ残量情報または給電情報に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする。
【0028】
この第9の発明に係る歩行者端末装置によれば、代表端末動作モードまたはグループ内端末動作モードを、自身の歩行者端末装置または前記他の歩車歩行者端末装置のバッテリ残量情報または給電情報に基づいて選択することが可能となるので、バッテリ残量の多い歩行者端末装置や、周囲から給電可能な歩行者端末装置を代表端末動作モードに選択することが可能となる。
【0029】
また、第10の発明は、上記第1から第7のいずれかの発明において、前記動作モード選択部は、自身の歩行者端末装置または前記他の歩行者端末装置の使用者が歩行補助車または軽車両に乗車していること、または自身の歩行者端末装置または前記他の歩行者端末装置が歩行補助車または軽車両に搭載されていることを示す情報に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする。
【0030】
この第10の発明に係る歩行者端末装置によれば、歩行補助車または軽車両に乗車している使用者が所持する歩行者端末装置、または歩行補助車または軽車両に搭載されている歩行者端末装置を代表端末動作モードに選択することができるので、歩行補助車または軽車両から給電または充電可能な歩行者端末装置を代表端末動作モードに選択することが可能となる。
【0031】
また、第11の発明は、上記第1から第7のいずれかの発明において、前記動作モード選択部は、前記歩車間通信部または前記歩行者端末間通信部を用いて受信した道路沿いに配置された固定端末からの指示に基づいて、前記代表端末動作モードまたは前記グループ内端末動作モードのいずれかを選択することを特徴とする。
【0032】
この第11の発明に係る歩行者端末装置によれば、代表端末動作モードまたはグループ内端末動作モードを、車載端末装置または道路沿いに配置された固定端末からの指示に基づいて選択することが可能となるので、車載端末装置または固定端末から送信される様々な指示に基づいて動作モードに選択することが可能となる。
【0033】
また、第12の発明は、
上記第1から第7のいずれかの発明において、前記動作モード選択部は、前記歩車間通信部により前記車載端末装置から代表端末決定通知を受信した場合に、前記代表端末動作モードを選択することを特徴とする。
【0034】
この第12の発明に係る歩行者端末装置によれば、動作モード選択部は、歩車間通信部により車載端末装置から代表端末決定通知を受信した場合に、歩行者端末装置が代表端末動作モードで動作することが可能となる。
【0035】
また、第13の発明は、上記第12の発明において、前記歩車間通信部は、前記歩行者端末装置の使用状態に関する属性情報を前記車載端末装置に送信することを特徴とする。
【0036】
この第13の発明に係る歩行者端末装置によれば、歩行者端末装置の使用状態に関する属性情報を車載端末装置に送信することができるので、車載端末装置は、歩行者端末装置の使用状態に関する属性情報に基づいて、代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置を決定することが可能となる。
【0037】
また、第14の発明は、上記第12または第13の発明において、前記歩車間通信部は、前記歩行者端末装置の電池残量に関する属性情報を前記車載端末装置に送信することを特徴とする。
【0038】
この第14の発明に係る歩行者端末装置によれば、歩行者端末装置の電池残量に関する属性情報を車載端末装置に送信することができるので、車載端末装置は、歩行者端末装置の電池残量に関する属性情報に基づいて、代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置を決定することが可能となる。
【0041】
また、第
15の発明は、上記第1から第11のいずれかの発明に係る歩行者端末装置と、前記歩行者端末装置との間で歩車間通信を行う車載端末装置とを備えた歩車間通信システムである。
【0042】
また、第
16の発明は、上記第12から第14のいずれかの発明に係る歩行者端末装置と、
前記歩行者端末装置との歩車間通信により受信した前記歩行者端末装置の属性情報に基づいて、他の歩行者端末装置を代表して歩車間通信を行う代表端末を決定する車載端末装置とを備えた歩車間通信システムである。
【0043】
また、第17の発明は、車両に搭載された車載端末装置との間で歩車間通信を行うための歩行者が携帯する歩行者端末装置による歩車間通信方法であって、他の歩行者端末装置を代表して前記車載端末装置との間で歩車間通信を行う代表端末動作モード、または代表端末動作モードで動作する他の歩行者端末装置との間で前記歩車間通信よりもよりも短距離かつ小電力の短距離無線通信を行うグループ内端末動作モードのいずれかを選択するステップと、前記代表端末動作モードが選択された場合に、前記代表端末動作モードが選択された場合に、
自身の歩行者端末装置の周囲の前記他の歩行者端末装置に対して、自身の歩行者端末装置の位置情報を含む代表通信状態通知を
ブロードキャストで送信するステップと、
前記ブロードキャスト送信を受信した前記他の歩行者端末装置から、前記代表通信状態通知の応答として
ブロードキャストで送信される代表通信要求通知を受信したとき、前記代表通信要求通知に含まれる前記他の歩行者端末装置の位置情報に基づいて、
前記代表通信要求通知を送信してきた前記他の歩行者端末装置との距離を算出するステップと、
前記代表通信要求通知を送信してきた前記他の歩行者端末装置のうち、前記距離が所定距離以内
の前記他の歩行者端末装置に対して、当該他の歩行者端末装置の識別IDを含む代表通信状態通知を
ブロードキャストで送信するステップと、
このブロードキャストで送信した前記識別IDの他の歩行者端末装置を代表して前記車載端末装置との間で前記歩車間通信を行うステップとを有することを特徴とする。
【0044】
また、第
18の発明は、
上記第17の発明において、前記他の歩行者端末装置から、
自身の歩行者端末装置の識別IDを含む前記代表
通信状態通知を受信した場合に、
前記グループ内端末動作モードを選択することを特徴とする。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0046】
図1は、本発明による歩車間通信システムの一例を示す模式図である。図に示されるように、歩行者1は携帯可能な歩行者端末装置2を所持し、車両3には車載端末装置4が搭載されている。歩行者端末装置2は、スマートフォンや携帯電話等の携帯情報端末5と一体的に接続されているが、携帯情報端末5に予め内蔵されていてもよい。車載端末装置4は、カーナビゲーション6と一体的に接続されているが、カーナビゲーション6に予め内蔵されていてもよい。歩行者端末装置2および車載端末装置4は、GPS(全地球測位網)やQZSS(準天頂衛星システム)を構成する複数の衛星7からの信号を受信し、自身の位置情報を生成することができる公知の衛星測位機能をそれぞれ有する。
【0047】
図2(A)は、歩行者端末装置2の概略ブロック図である。歩行者端末装置2は、衛星7からの信号を受信し、自身の位置情報を取得する位置情報取得部21と、車両3の車載端末装置4との間で歩車間通信を行う歩車間通信部22と、他の歩行者端末装置との間で歩車間通信よりも短距離かつ小電力の短距離無線通信を行う歩行者端末間通信部23と、携帯情報端末5との間での情報の処理を行う携帯端末処理部24と、全体の制御を例えばCPUを用いたプログラム処理で行う制御部25とを含んで構成されている。制御部25には、他端末情報取得部25aと、動作モード選択部25bと、通信停止処理部25cとが、それぞれプログラムにより構成されている。
【0048】
歩車間通信部22は、安全運転支援無線システムであるITS(Intelligent Transport System)用周波数を用いて、自身の位置情報(歩行者端末位置情報)を含む所定の歩行者情報をブロードキャストとして無線信号により送信すると共に車載端末装置4から送信される無線信号を受信する。歩車間通信部22には、信号の送受信を行うためのアンテナ22aが接続されている。ITS用周波数として700MHz帯を使用すると、同じくITS用の周波数である5.8GHz帯を使用する場合と比べて、電波の回折量が多く、電波が障害物(建物や大型車両等)の裏に回り込んで到達し得るため、歩行者端末装置2および車載端末装置4が互いに見通せない位置関係にある場合でも確実な情報伝達が可能となる。
【0049】
歩行者端末間通信部23は、無線LAN(例えば、Wi−Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の公知の近距離無線通信技術を用いて、自身の位置情報(歩行者端末位置情報)を含む所定の歩行者情報をブロードキャストとして無線信号により送信すると共に、他の歩行者端末装置2から送信される無線信号を受信する。歩行者端末間通信部23には、信号の送受信を行うためのアンテナ22aが接続されている。また、詳細は後述するが、歩行者端末間通信部23は、代表通信状態通知、代表通信要求通知、歩車間通信部22が車載端末装置4から受信した車両情報を、他の歩行者端末装置2に送信することができる。
【0050】
歩行者端末間通信部23は、4GHz/5GHz帯域(無線LAN規格)または2.4GHz帯(Bluetooth(登録商標)規格)の周波数を使用して、半径数メートル〜数十メートルの距離の無線通信を行う。歩車間通信部22で行われる歩車間通信は半径約100mの通信なので、歩行者端末間通信部23で行われる通信は、歩車間通信部22で行われる歩車間通信よりも短距離の無線通信となる。以降、歩行者端末間通信部23で行われる通信を、「短距離無線通信」と称する。また、歩行者端末間通信部23で行われる短距離無線通信は、歩車間通信部22で行われる歩車間通信よりも消費電力の小さい、10mW以下(無線LAN規格、Bluetooth(登録商標)規格)の電力で行われる。このように、歩行者端末間通信部23は、近距離無線通信技術を用いて、他の歩行者端末装置2との間で、短距離かつ小電力の短距離無線通信を行うことができる。なお、歩行者端末間通信部23で用いられる近距離無線通信技術は、無線LANやBluetooth(登録商標)に限定されるものではなく、赤外線通信等の他の技術または規格を用いてもよい。
【0051】
他端末情報取得部25aは、歩行者1(歩行者端末装置2)や他の車両(他の車載端末装置4)の情報を取得する。取得した情報は、必要に応じて、携帯情報端末5を介して、歩行者1に提供される。
【0052】
動作モード選択部25bは、他の歩行者端末装置を代表して車載端末装置4との間で歩車間通信を行う代表端末動作モード、または代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置2との間で短距離無線通信を行うグループ内端末動作モードのいずれかを選択する。
【0053】
通信停止処理部25cは、動作モード選択部25bでグループ内端末動作モードが選択され、他の歩行者端末装置から後述する代表通信状態通知を受信した場合に、歩車間通信部22による歩車間通信を停止する。また、グループ内端末動作モードが解除された場合に、歩車間通信部22による歩車間通信を再開する。
【0054】
図2(B)は、車載端末装置4の概略ブロック図である。車載端末装置4は、衛星7からの信号を受信し、自身の位置情報を取得する位置情報取得部31と、歩行者端末装置2との間で歩車間通信を行う歩車間通信部32と、カーナビゲーション6との間での情報の処理を行うカーナビゲーション処理部33と、全体の制御を例えばCPUを用いたプログラム処理で行う制御部34とを含んで構成されている。制御部34には、他端末情報取得部34aと、代表端末決定部34bとが、それぞれプログラムにより構成されている。
【0055】
歩車間通信部32は、自身の位置情報(車載端末位置情報)を含む所定の車両情報をブロードキャストとして無線信号により送信すると共に、歩行者端末装置2から送信される無線信号を受信する。歩車間通信部32には、送受信を行うためのアンテナ32aが接続されている。
【0056】
他端末情報取得部34aは、歩行者1(歩行者端末装置2)や他の車両(他の車載端末装置4)の情報を取得する。取得した情報は、必要に応じて、カーナビゲーション6を介して、運転手に提供される。
【0057】
代表端末決定部34bは、歩行者端末装置2から受信した歩行者情報に基づいて、代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置2を決定する。
【0058】
図3は、車道8の脇に歩行者1が位置し、歩行者1に向かう車両3が車道8を走行している状態の歩行者1および車両3の位置関係を示す図である。また、図には、車載端末装置4の歩車間通信部32(
図2(B)参照)から送信された電波の到達範囲である歩車間通信圏41と、歩行者端末装置2の歩車間通信部22(
図2(A)参照)から送信された電波の到達範囲である歩車間通信圏42とが示されている。これら歩車間通信圏41、42の各半径Rc、Rwは、それぞれの歩車間通信部22、32から発せられる出力の大きさによるが、見通しの良い場所で例えばそれぞれ100m程度であってよい。
【0059】
(第1実施例)
以上のように構成された本発明の歩車間通信システムの第1実施例を、
図4〜
図6を参照して説明する。
【0060】
図4および
図5は、車道8を走行し、交差点10に向かう車両3と、車道8に沿って延在する歩道9にいる歩行者W1、W2、W3(以下、単に歩行者とする場合の符号はWとする)との位置関係を示す図である。歩行者W1は歩行者端末装置2Aを、歩行者W2は歩行者端末装置2Bを、歩行者W3は歩行者端末装置2Cをそれぞれ所持している。歩行者端末装置2A、2B、2Cは、本発明の歩行者端末装置2である。歩行者W1は、歩行補助車(電動車両)であるシニアカーSに乗車している。なお、説明の便宜上、ここでは、歩行者Wの人数は3名としているが、歩行者Wの人数は、これに限定されるものではない。
【0061】
図4は、歩行者W1〜W3が所持する歩行者端末装置2A〜2Cと、車両3に搭載されている車載端末装置4との間で歩車間通信が行われている状態を示しており、
図5は、歩行者W1が所持する歩行者端末装置2Aと、歩行者W2〜W3が所持する歩行者端末装置2B〜2Cとの間で短距離無線通信が行われている状態を示している。短距離無線通信とは、上述したように、無線LAN(例えば、Wi−Fi)やBluetooth(登録商標)等の公知の近距離無線通信技術を使用して行う、歩車間通信よりも短距離かつ小電力の無線通信である。
【0062】
図6は、歩行者端末装置2A〜2Cと車載端末装置4との間の信号授受を示すシーケンス図である。
図6の縦軸は時間軸に相当する。また、T1は、歩行者端末装置2A〜Cの歩車間通信部22と車載端末装置4の歩車間通信部32との間で行われる歩車間通信を示し、T2は、歩行者端末装置2A〜2Cの歩行者端末間通信部23間で行われる短距離無線通信を示す。なお、信号授受の制御は、例えば公知のCPUにおけるプログラム処理により実行され、以下の説明における種々の処理は、歩行者端末装置2A〜2Cの制御部25(他端末情報取得部25a、動作モード選択部25b、通信停止処理部25c)、および車載端末装置4の制御部34(他端末情報取得部34a、代表端末決定部34b)によるプログラム処理で実行されるものとする。
【0063】
図4に示すように、交差点10の近くの歩道9に歩行者W1、W2、W3がいる場合、車載端末装置4は、交差点11に近付くにつれて、
図6に示すように、歩車間通信により、歩行者端末装置2A〜2Cから送信された歩行者情報P(2A)、P(2B)、P(2C)を順次受信する。各歩行者端末装置2から送信される歩行者情報Pは、各歩行者端末装置2の位置情報が含まれている。また、歩行者情報Pには、各歩行者端末装置2の識別ID(IPアドレスやMACアドレス等)が含まれており、これにより、以降の各歩行者端末装置2と車載端末装置4との間の通信が可能となる。
【0064】
さらに、歩行者情報Pには、歩行者端末装置2の属性情報が含まれる。この属性情報としては、残電池容量あるいは残通信可能時間等の歩行者端末装置2のバッテリに関するバッテリ残量情報または給電情報、歩行者端末装置2が歩行状態あるいはシニアカー搭乗状態あるいは電動自転車を含む軽車両搭乗状態のいずれで使用されているかを示す使用状態情報等がある。ここでは、歩行者W1の歩行者端末装置2Aから送信される歩行者情報P(2A)には、歩行者W1がシニアカーSに乗車していることを示す使用状態情報が含まれているものとする。
【0065】
車載端末装置4は、歩行者端末装置2A〜2Cから受信した歩行者情報Pに基づいて、代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置2(以降、「代表端末」と称する)を決定する。代表端末とは、他の歩行者端末装置2を代表して車載端末装置4との間で歩車間通信を行う端末のことである。歩行者端末装置2Aから受信した歩行者情報P(2A)には、歩行者端末装置2Aを所持する歩行者W1がシニアカーSに乗車していることを示す使用状態情報が含まれているので、その使用状態情報に基づいて、歩行者端末装置2Aを代表端末として決定する。シニアカーSに乗車している歩行者Wの歩行者端末装置2を代表端末として決定するのは、シニアカーSに乗車している場合は、歩行者端末装置2の電池が消耗した場合でも、シニアカーSから電源供給を受けることが可能だからである。
【0066】
また、シニアカーと歩行者との事故を防ぐために(シニアカーと歩行者との事故も近年増加している)、歩行者とシニアカーとの間での通信が必要とされていることも、シニアカーSに乗車している歩行者Wの歩行者端末装置2を代表端末として決定する理由である。ここでは、シニアカーを代表端末に選定した場合について示したが、シニアカー以外に自転車や農機等に乗車している歩行者の歩行者端末装置を代表端末に選定することも可能である(自転車や農機等と歩行者との事故も近年増加している)。
【0067】
なお、車載端末装置4は、歩行者情報Pに含まれるバッテリ残量情報から最も残電池容量の大きい歩行者端末装置2あるいは最も残通信可能時間の長い歩行者端末装置2を代表端末として決定するようにしてもよい。車載端末装置4の代表端末決定部34bが歩行者端末装置2の代表端末を決定する方法には、他にも様々な方法がある。詳細については後述する。
【0068】
車載端末装置4で歩行者端末装置2Aが代表端末として決定されると、歩行者端末装置2Aが歩行者端末装置2の代表端末に決定されたことを通知する代表端末決定通知が、車載端末装置4から歩行者端末装置2Aに送信される。代表端末決定通知は、車両3の車両情報Cと共に送信してもよいし、車両3の車両情報Cと別々に送ってもよい。車両情報Cに歩行者端末装置2Aの識別IDを含めることにより、車載端末装置4から歩行者端末装置2Aへの送信が可能となる。
【0069】
代表端末決定通知を受信した歩行者端末装置2Aは、代表端末動作モードに移行する。そして、歩行者端末装置2A(代表端末)は、他の歩行者端末装置2B、2Cに、歩行者端末装置2Aが代表端末動作モードに移行したことを知らせる代表通信状態通知N1を送信する。代表通信状態通知N1には、歩行者端末装置2Aの識別ID(IPアドレスやMACアドレス等)と位置情報が含まれている。代表通信状態通知N1は、歩行者端末装置2Aの歩行者端末間通信部23による短距離無線通信を用いて、ブロードキャストとして送信される。代表通信状態通知N1は、定期的に所定の時間間隔で繰り返し送信される。これは、周囲の他の歩行者端末装置が代表通信状態通知N1を受信できない場合や、グループ内端末動作モードに移行している歩行者端末装置が代表端末との距離を逐次算出し、代表端末との距離が離れた場合に、車載端末との歩車間通信を速やかに再開することができるようにするためである。また、新たに近づいてくる歩行者端末装置が代表通信状態の歩行者端末装置を認識できるようにするためでもある。
【0070】
歩行者端末装置2Bは、歩行者端末装置2A(代表端末)から代表通信状態通知N1を受信すると、代表通信状態通知N1に含まれている歩行者端末装置2Aの位置情報に基づいて、歩行者端末装置2B、2A間の距離を算出する。算出された距離が予め定められた所定距離以内である場合は、歩行者端末装置2Aが代表端末動作モードで動作することを要求する代表通信要求通知N2を、歩行者端末装置2Aに送信する。代表通信要求通知N2には、歩行者端末装置2Bの識別IDと位置情報が含まれている。また、代表通信要求通知N2に、歩行者端末装置2Aの識別IDを含めることにより、歩行者端末装置2Bから歩行者端末装置2Aへの送信が可能となる。算出された距離が予め定められた距離を超える場合は、歩行者端末装置2Aとの間の通信が不能または困難であると判断し、代表通信要求通知N2は送信しない。
【0071】
歩行者端末装置2A(代表端末)は歩行者端末装置2Bから代表通信要求通知N2を受信すると、代表通信要求通知N2に含まれている歩行者端末装置2Bの位置情報に基づいて、歩行者端末装置2A、2B間の距離を算出する。算出された距離が予め定められた所定距離以内である場合は、歩行者端末装置2Bに代表通信状態通知N1を歩行者端末装置2Bの識別IDを付与して再度送信する。代表通信状態通知N1には、前回同様、歩行者端末装置2Aの識別IDと位置情報が含まれている。代表通信状態通知N1は、車両情報Cと共に送信してもよいし、車両情報Cと別々に送ってもよい。算出された距離が予め定められた距離を超える場合は、歩行者端末装置2Bとの間の通信が不能または困難であると判断し、代表通信状態通知N1に歩行者端末装置2Bの識別IDは付与しない。このように、代表通信状態通知N1を再度送信するのは、歩行者端末装置2A(代表端末)が歩行者端末装置2Bから代表通信要求通知N2を受信したことを通知するためである。
【0072】
歩行者端末装置2Bが歩行者端末装置2Bの識別IDが付与された代表通信状態通知N1を受信すると、グループ内端末動作モードに移行し、歩車間通信部22による歩車間通信を停止する。以降、歩行者端末装置2Bは、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信によって、歩行者端末装置2A(代表端末)との間で通信を行う。
図6のT1の時間軸において、歩車間通信を送信している状態を実線で示し、停止している状態を破線で示す。
【0073】
歩行者端末装置2Bの場合と同様に、歩行者端末装置2Cは、歩行者端末装置2A(代表端末)から代表通信状態通知N1を受け取ると、代表通信状態通知N1に含まれている歩行者端末装置2Aの位置情報に基づいて、歩行者端末装置2A、2C間の距離を算出し、算出された距離が予め定められた距離以内である場合に、歩行者端末装置2Aに代表通信要求通知N2を送信する。算出された距離が予め定められた距離を超える場合は、歩行者端末装置2Aとの間の通信が不能または困難であると判断し、代表通信要求通知N2は送信しない。
【0074】
歩行者端末装置2Aは、歩行者端末装置2Cから代表通信要求通知N2を受信すると、代表通信要求通知N2に含まれている歩行者端末装置2Cの位置情報に基づいて歩行者端末装置2A、2C間の距離を算出する。そして、算出された距離が予め定められた所定距離以内である場合は、歩行者端末装置2Cに代表通信状態通知N1を歩行者端末装置2Cの識別IDを付与して再度送信する。算出された距離が予め定められた距離を超える場合は、歩行者端末装置2Cとの間の通信が不能または困難であると判断し、代表通信状態通知N1に歩行者端末装置2Cの識別IDは付与しない。
【0075】
歩行者端末装置2Cは、歩行者端末装置2Cの識別IDが付与された代表通信状態通知N1を受信すると、グループ内端末動作モードに移行し、歩車間通信部22による歩車間通信を停止する。以降、歩行者端末装置2Cは、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信によって、歩行者端末装置2A(代表端末)との間で通信を行う。
【0076】
図6の例では、歩行者端末装置2Aと歩行者端末装置2B、2Cとの間で行われる、代表通信状態通知N1、代表通信要求通知N2の短距離無線通信での送受信は、ブロードキャスト信号を使用して行っている。なお、上記の歩行者端末装置2Aと歩行者端末装置2B、2Cとの間で行われる、代表通信状態通知N1、代表通信要求通知N2の送受信は、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信ではなく、歩車間通信部22を介した歩車間通信によって行ってもよい。しかし、前述したように、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信は、歩車間通信部22を介した歩車間通信よりも電力消費が小さいので、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信を用いる方が好ましい。
【0077】
以降、歩行者端末装置2A(代表端末)は、車載端末装置4との間で歩車間通信を行い(
図5参照)、車載端末装置4に歩行者端末装置2Aの歩行者情報P(2A)を送信すると共に、車載端末装置4から車両3の車両情報Cを受信する。そして、歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4から受信した車両情報Cを、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信によって、歩行者端末装置2B、2Cに同時に送信する。上記の歩車間通信および短距離無線通信は、予め設定された時間間隔で定期的に行ってもよいし、端末間の距離に応じて行ってもよい。
【0078】
端末間の距離に応じて行う場合は、例えば、歩行者端末装置2Aと車載端末装置4との距離が離れている場合は時間間隔を長くし、近づくにつれて時間間隔を短くしてもよい。例えば、距離が100m以上離れている場合は2秒間隔、100m〜50mの場合は、1.5秒間隔、50m以下の場合は1秒間隔にするとよい。また、歩行者端末装置2Aと交差点10との距離が離れている場合は時間間隔を長くし、近づくにつれて時間間隔を短くしてもよい。また、歩行者端末装置2B(2C)と車載端末装置4との距離や、歩行者端末装置2B(2C)と交差点10との距離に応じて時間間隔等を変更してもよい。また、端末間の距離と時間間隔の関係は、歩行者端末装置と車載端末装置の速度に応じて変化させてもよい。例えば、歩行者端末装置と車載端末装置の相対速度が、50km/sの場合は、歩行者端末装置と車載端末装置との距離が100〜50m離れていれば、時間間隔を1.5秒間隔にし、前記相対速度が100km/sの場合は、時間間隔は1秒間隔にするとよい。
【0079】
このようにして、歩行者端末装置2B、2Cは、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信によって、歩行者端末装置2A(代表端末)から車両3の車両情報Cを受け取ることができる。歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信は、歩車間通信部32を介した歩車間通信よりも消費電力が少ないので、歩行者端末装置2B、2Cの電力消費を抑制することができる。また、この実施例1では、歩行者端末装置2A(代表端末)は、グループ内端末動作モードに移行後の歩行者端末装置2B、2Cに対して、車両情報Cを歩行者端末装置2B、2Cに同時に送信している。このように、歩行者端末装置2A(代表端末)が、グループ内端末動作モードに移行後の歩行者端末装置2B、2Cとの間で1対多の関係で通信を行うことにより、歩行者端末装置2A(代表端末)と歩行者端末装置2B、2Cとの間の信号の送受信を効率的に行うことが可能となる。また、これにより、歩行者端末装置2A(代表端末)の電力の負担の軽減を図ることができる。
【0080】
また、車両3の運転手は、歩行者端末装置2Aから、歩行者W1の歩行者情報P(位置情報)を受け取ることができるので、歩行者端末装置2B、2Cとの間の歩車間通信T1が停止し、歩行者端末装置2B、2Cから歩行者W2、W3の歩行者情報P(位置情報)を受け取ることができなくなっても、歩行者W1の歩行者情報Pに基づいて安全運転を行うことができる。
【0081】
(第2実施例)
次に、
図7を参照して、本発明の歩車間通信システムの第2実施例を説明する。上記の第1実施例では、代表端末である歩行者端末装置2Aは、グループ内端末動作モードに移行後の歩行者端末装置2B、2Cに対して、1対多の関係で通信を行っているが、この第2実施例は、代表端末である歩行者端末装置2Aは、グループ内端末動作モードに移行後の歩行者端末装置2B、2Cに対して、1対1の関係で通信を行う。他の点は第1実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。以下、歩行者端末装置2Aが、歩行者端末装置2B、2Cに、代表通信状態通知N1を再度送信した時点以降の信号の送受信について説明する。
【0082】
歩行者端末装置2A(代表端末)は、歩行者端末装置2Bに代表通信状態通知N1を再度送信した後、車載端末装置4との間で歩車間通信を行い、車載端末装置4に歩行者端末装置2Aの歩行者情報P(2A)を送信すると共に、車載端末装置4から車両3の車両情報Cを受信する。そして、歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4から受信した車両情報Cを、歩行者端末装置2Bに送信する。
【0083】
歩行者端末装置2Bの場合と同様に、歩行者端末装置2A(代表端末)は、歩行者端末装置2Cに代表通信状態通知N1を再度送信した後、車載端末装置4との間で歩車間通信を行い、車載端末装置4に歩行者端末装置2Aの歩行者情報P(2A)を送信すると共に、車載端末装置4から車両3の車両情報Cを受信する。そして、歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4から受信した車両情報Cを、歩行者端末装置2Cに送信する。
【0084】
このように、この第2実施例では、歩行者端末装置2Aは、グループ内端末モードに移行後の歩行者端末装置2B、2Cに対して、1対1の関係で通信を行う。これにより、歩行者端末装置2Aと歩行者端末装置2B、2Cとの間の信号の送受信をより確実に行うことが可能となる。
【0085】
(第3実施例)
次に、
図8を参照して、本発明の歩車間通信システムの第3実施例を説明する。上記の第1実施例では、代表端末である歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4に、歩行者端末装置2Aの歩行者情報P(2A)のみを送信していた。しかし、この第3実施例は、歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4に、歩行者端末装置2Aの歩行者情報P(2A)だけでなく、歩行者端末装置2B、2Cの歩行者情報P(2B)、P(2C)も送信する。他の点は、上記の第1実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。以下、歩行者端末装置2Aが、歩行者端末装置2B、2Cに、代表通信状態通知N1を再度送信した時点以降の信号の送受信について説明する。
【0086】
歩行者端末装置2Bは、歩行者端末装置2A(代表端末)から代表通信状態通知N1を再度受信すると、歩行者端末装置2Aに、歩行者端末装置2Bの位置情報を含む歩行者情報P(2B)を送信する。
【0087】
歩行者端末装置2Bの場合と同様に、歩行者端末装置2Cは、歩行者端末装置2A(代表端末)から代表通信状態通知N1を再度受信すると、歩行者端末装置2Aに、歩行者端末装置2Cの位置情報を含む歩行者情報P(2C)を送信する。
【0088】
歩行者端末装置2A(代表端末)は、歩行者端末装置2B、2Cから歩行者情報P(2B)、歩行者情報P(2C)を受信すると、車載端末装置4との間で歩車間通信を行い、車載端末装置4に歩行者端末装置2A、2B、2Cの歩行者情報P(2A、2B、2C)を送信すると共に、車載端末装置4から車両3の車両情報Cを受信する。そして、歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4から受信した車両情報Cを、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信によって、歩行者端末装置2B、2Cに同時に送信する。
【0089】
このように、この第3実施例では、代表端末である歩行者端末装置2Aは、歩行者端末装置2B、2Cから受信した歩行者情報P(2B)、P(2C)を、車載端末装置4に送信することができる。これにより、車載端末装置4は、歩行者端末装置2Aだけでなく、歩行者端末装置2B、2Cの歩行者情報Pも受信することができるので、歩行者W2、W3についてのより詳細な情報を受け取ることが可能となる。
図9に代表端末が車載端末装置に送信する歩行者情報の例を示す。
【0090】
また、代表端末が全グループ内端末の歩行者情報Pを車載端末へ送信するのでなく、グループ情報としてまとめて送信してもよい。
図10、
図11を使って説明する。
図10は、グループを形成している代表端末とグループ内端末の位置関係を示す図であり、(A)は全端末が長方形で示す領域内に存在する場合を示し、(B)は、楕円もしくは円の領域に存在する場合を示している。この代表端末とグループ内端末の存在エリアをグループ情報として、代表端末が車載端末装置へ送信してもよい。グループ情報は存在エリアを特定できる情報で、例えば、エリアの中心や端点の位置情報(緯度、経度、高度)とエリアの形状(形、長さ、幅)から構成される。この場合に代表端末が車載端末装置に送信する歩行者情報の例を
図11に示す。
【0091】
(第4実施例)
次に、
図12を参照して、本発明の歩車間通信システムの第4実施例を説明する。上記の第3実施例では、代表端末である歩行者端末装置2Aは、グループ内端末モードに移行後の歩行者端末装置2B、2Cに対して、1対多の関係で通信を行っているが、この第2実施例は、代表端末である歩行者端末装置2Aは、グループ内端末モードに移行後の歩行者端末装置2B、2Cに対して、1対1の関係で通信を行う。他の点は第3実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。以下、歩行者端末装置2Aが、歩行者端末装置2B、2Cに、代表通信状態通知N1を再度送信した時点以降の信号の送受信について説明する。
【0092】
歩行者端末装置2Bは、歩行者端末装置2A(代表端末)から代表通信状態通知N1を再度受信すると、歩行者端末装置2Aに、歩行者端末装置2Bの位置情報を含む歩行者情報P(2B)を送信する。
【0093】
歩行者端末装置2Aは、歩行者端末装置2Bから歩行者情報P(2B)を受信すると、車載端末装置4との間で歩車間通信を行い、車載端末装置4に歩行者端末装置2A、2Bの歩行者情報P(2A、2B)を送信すると共に、車載端末装置4から車両3の車両情報Cを受信する。そして、歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4から受信した車両情報Cを、歩行者端末装置2Bに送信する。
【0094】
歩行者端末装置2Bの場合と同様に、歩行者端末装置2Cは、歩行者端末装置2A(代表端末)から代表通信状態通知N1を再度受信すると、歩行者端末装置2Aに、歩行者端末装置2Cの位置情報を含む歩行者情報P(2C)を送信する。
【0095】
歩行者端末装置2Aは、歩行者端末装置2Cから歩行者情報P(2C)を受信すると、車載端末装置4との間で歩車間通信を行い、車載端末装置4に歩行者端末装置2A、2Cの歩行者情報P(2A、2C)を送信すると共に、車載端末装置4から車両3の車両情報Cを受信する。そして、歩行者端末装置2Aは、車載端末装置4から受信した車両情報Cを、歩行者端末装置2Cに送信する。
【0096】
このように、この第4実施例では、歩行者端末装置2Aは、グループ内端末モードに移行した歩行者端末装置2B、2Cに対して、1対1の関係で通信を行う。これにより、歩行者端末装置2Aと歩行者端末装置2B、2Cとの間との信号の送受信をより確実に行うことが可能となる。
【0097】
なお、上記の第1〜第4実施例では、代表端末動作モードに移行した歩行者端末装置2Aが、歩行者端末装置2B、2Cに対して代表通信状態通知N1を送信することにより、歩行者端末装置2Aと歩行者端末装置2B、2Cとの間での信号の送受信処理が開始されているが、グループ内端末モードに移行した歩行者端末装置2B、2Cが、代表端末動作モードに移行した歩行者端末装置2Aに対して代表通信要求通知N2を送信することにより、信号の送受信処理が開始されるようにしてもよい。また、第1〜第4実施例以外にも、1対1の関係の通信と1対多の関係の通信を組み合わせての使用形態が考えられる。全グループ内端末に通知すべき車両情報Cと共に送信する場合は1対多の通信を使用し、それ以外は1対1通信を使用するなど、情報の伝達相手や要求される通信信頼度に応じて、通信形態を変更してもよい。
【0098】
また、上記の第1〜第4実施例では、歩行者端末装置2の使用状態情報に基づいて歩行者端末装置2の代表端末を決定したが、歩行者端末装置2の代表端末の決定は、他の様々な方法を用いて決定することができる。例えば、歩行者情報Pに含まれる各歩行者端末装置2の位置情報を参照して、車両3に最も近い歩行者端末装置2を代表端末として決定してもよい。または、歩行者情報Pに、歩行者端末装置2のバッテリ情報が含まれるようにし、バッテリの残量が多いものを代表端末として決定するようにしてもよい。または、歩行者情報Pに歩行者Wの危険行動履歴が含まれるようにし、危険行動が多いものを代表端末として決定するようにしてもよい。または、歩行者情報Pの信号受信レベル等を参照し、電波状態の良いものを代表端末として決定するようにしてもよい。さらに、複数の代表端末を決定しておいて、予め定められた所定期間毎に、代表端末を交互に切り替えるようにしてもよい。また、予め定められた所定期間毎に、新しい代表端末を決定するようにしてもよい。また、歩行者端末装置の位置や移動方向の情報により、集団の先頭にいると判断された歩行者端末装置を代表端末として決定してもよい。児童の集団登下校時によるグループの形成などの場合、一般に集団のリーダが先頭を歩いている場合が多いため、この集団のリーダを代表端末として決定するようにする。
【0099】
また、上記の第1〜第4実施例では、車載端末装置4の代表端末決定部34bで歩行者端末装置2の代表端末を決定したが、歩行者端末装置2の代表端末の決定は、歩行者端末装置2の動作モード選択部25bで行うようにしてもよい。例えば、歩行者端末装置2は、他の歩行者端末装置2と通信を行って各歩行者端末装置2の位置情報を含む歩行者情報Pを取得し、取得した位置情報に基づいて、車両3に最も近い歩行者端末装置2を代表端末として決定してもよい。または、歩行者情報Pに、歩行者端末装置2のバッテリ情報、危険行動履歴、使用状態情報(例えば、シニアカーに乗車していることを示す情報)が含まれるようにし、これらの情報に基づいて、歩行者端末装置2の代表端末を決定するようにしてもよい。または、道路沿いに配置された固定端末から情報や指示等を取得し、取得した情報や指示等に基づいて歩行者端末装置2の代表端末を決定するようにしてもよい。
【0100】
(第5実施例)
上記の第1〜第4実施例では、代表端末動作モードに移行した歩行者端末装置2Aが、代表通信要求通知N2を受信したことを送信した歩行者端末装置2B、2Cが認識できるように明示的に識別IDを付与する等を行っているが、代表端末動作モードに移行した歩行者端末装置2Aが、代表通信要求通知N2を受け取ったことを明示的に示さない実施例を
図13に示す。
【0101】
図13では、車載端末装置4が歩行者端末装置2Aを代表端末として決定し、代表端末決定通知を送信しているが、上述した他の方法で決定してもよい。代表端末決定通知を受信した歩行者端末装置2Aは、代表端末動作モードに移行し、車両情報Cを短距離無線通信のブロードキャスト通信を用いて送信する。代表端末動作モードは所定の時間継続する。継続時間が他の歩行者端末装置から判断できるように、車両情報Cを載せたブロードキャスト信号に時間情報tを載せる。
図13では、所定の値を100として、時間情報t=100を送信している。その後、時間経過とともに、時間情報はカウントダウンする。時間情報が0になった時点で、代表端末動作モードを終了する。時間情報の単位は、1秒でも5秒でも、10秒でもよい。また、ブロードキャスト信号には、送信出力情報や歩行者端末装置2Aの位置情報を付与してもよい。
【0102】
一方、歩行者端末装置2Bは、歩行者端末装置2Aからの車両情報Cを載せたブロードキャスト信号を受信すると、ブロードキャスト信号の信号強度や歩行者端末装置2Aの位置情報に基づいて歩行者端末装置2Aとの距離を算出し、算出された距離が予め定められた所定距離以下であるか否かを判定する。算出された距離が前記所定距離以下であると判定された場合は、グループ端末動作モードに移行する。さらに歩行者端末装置2Aが、自分よりも前方に位置するとき等の条件を付けてもよい。
【0103】
歩行者端末装置2Cも同様にグループ端末動作モードに移行判定を行う。歩行者端末装置2B(2C)は、歩行者端末装置2Aからのブロードキャスト信号の時間情報tを監視し、所定の値を下回った場合に、代表通信要求通知N2をブロードキャストで送信する。
図13では、時間情報t=10になった時点で、代表通信要求通知N2を送信している。歩行者端末装置2Aは、代表通信要求通知N2を受信すると、時間情報tを初期値に戻して、代表端末動作モードを継続する。
【0104】
上記のように、歩行者端末装置2Aは、グループを形成する全ての歩行者端末を認識する必要がなく、簡単にグループ形成、グループ離脱、グループ解除を行うことができる。
【0105】
次に、歩行者端末装置2Aの代表端末動作モードの処理の流れと、歩行者端末装置2B、2Cのグループ内端末動作モードの処理の流れについて、
図14および
図15を参照して説明する。以下の処理は、歩行者端末装置2A〜2Cの制御部25(他端末情報取得部25a、動作モード選択部25b、通信停止処理部25c)によるプログラム処理で実行されるものとする。
【0106】
図14は、歩行者端末装置2Aの代表端末動作モードの処理の流れを示すフロー図である。
図14を参照して、まず、代表端末動作モードが選択された歩行者端末装置2Aは、他の歩行者端末装置2B、2Cに対して、代表通信状態通知N1をブロードキャストで送信する(ST101)。このブロードキャスト送信は、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信によって行われる。代表通信状態通知N1には、歩行者端末装置2Aの識別ID(IPアドレスやMACアドレス等)と位置情報が含まれている。
【0107】
次に、歩行者端末装置2Aは、歩行者端末装置2B(または2C)から、代表通信要求通知N2を受信したか否かを判定する(ST102)。代表通信要求通知N2を受信したと判定された場合は、ステップST103に進み、受信していないと判定された場合は、ステップST102に戻る。代表通信要求通知N2には、歩行者端末装置2B(2C)の識別ID(IPアドレスやMACアドレス等)と位置情報が含まれている。
【0108】
ステップST103では、歩行者端末装置2Aは、代表通信要求通知N2に含まれている歩行者端末装置2B(2C)の位置情報に基づいて歩行者端末装置2Aと歩行者端末装置2B(2C)との間の距離を算出し、算出された距離が予め定められた所定距離以下であるか否かを判定する。算出された距離が前記所定距離以下であると判定された場合は、ステップST104に進み、前記所定距離を超えると判定された場合は、ステップST102に戻る。この判定には、歩行者端末装置間の距離だけでなく歩行者端末装置2B(2C)からの短距離無線通信の信号レベルを用いてもよい。つまり距離が所定距離以下でも信号レベルが所定のレベル以上であれば、ステップST104に進み、以下と判定された場合は、ステップST102に戻る。信号レベルを判定に利用することにより、代表端末とグループ内端末間の短距離無線通信での情報交換の品質を上げることができ、情報の取りこぼしを少なくすることができる。
【0109】
ステップST104では、歩行者端末装置2Aは、代表通信要求通知N2を送信した歩行者端末装置2B(2C)に対して、代表通信状態通知N1を、歩行者端末装置2B(2C)の識別IDを付与して再び送信する。代表通信状態通知N1は、ブロードキャストで送信してもよいし、1対1通信で送信してもよい。歩行者端末装置2B(2C)から受信した代表通信要求通知N2には歩行者端末装置2B(2C)の識別IDが含まれているので、歩行者端末装置2Aは、代表通信要求通知N2を送信した歩行者端末装置2B(2C)に対して代表通信状態通知N1を送信することができる。このように、代表通信状態通知N1を再び送信するのは、歩行者端末装置2Aが歩行者端末装置2B(2C)からの代表通信要求通知N2を受信したことを通知するためである。
【0110】
そして、ステップST105では、歩行者端末装置2Aは、歩行者端末装置2A〜2Cを代表して車載端末装置4との間で歩車間通信を行う代表端末としての動作を開始する。歩行者端末装置2Aの代表端末動作モードは、使用者の所望に応じて終了することができる。または、歩行者端末装置2B(2C)が歩行者端末装置2Aに代表通信要求通知N2を定期的に送信するようにし、歩行者端末装置2Aが、歩行者端末装置2B(2C)からの代表通信要求通知N2を所定期間受信しなかった場合に、代表端末動作モードを終了するように設定してもよい。
【0111】
図15は、歩行者端末装置2B、2Cのグループ内端末動作モードの処理の流れを示すフロー図である。
図15を参照して、まず、グループ内端末動作モードが選択された歩行者端末装置2B(または2C)は、歩行者端末装置2Aから、代表通信状態通知N1を受信したか否かを判定する(ST201)。代表通信状態通知N1を受信したと判定された場合はステップST202に進み、受信していないと判定された場合はステップST201に戻る。代表通信状態通知N1には、歩行者端末装置2Aの識別ID(IPアドレスやMACアドレス等)と位置情報が含まれている。
【0112】
ステップST202では、歩行者端末装置2B(2C)は、代表通信状態通知N1に含まれている歩行者端末装置2Aの位置情報に基づいて歩行者端末装置2B(2C)と歩行者端末装置2Aとの間の距離を算出し、算出された距離が予め定められた所定距離以下であるか否かを判定する。算出された距離が前記所定距離以下であると判定された場合は、ステップST203に進み、前記所定距離を超えると判定された場合は、ステップST201に戻る。この判定には、歩行者端末装置間の距離だけでなく歩行者端末装置2Aからの短距離無線通信の信号レベルを用いてもよい。つまり距離が所定距離以下でも信号レベルが所定のレベル以上であれば、ステップST203に進み、以下と判定された場合は、ステップST201に戻る。信号レベルを判定に利用することにより、代表端末とグループ内端末間の短距離無線通信での情報交換の品質を上げることができ、情報の取りこぼしを少なくすることができる。
【0113】
ステップST203では、歩行者端末装置2B(2C)は、代表通信状態通知N1を送信した歩行者端末装置2Aに対して、代表通信要求通知N2を送信する。歩行者端末装置2Aから受信した代表通信状態通知N1には、歩行者端末装置2Aの識別ID(IPアドレスやMACアドレス等)が含まれているので、歩行者端末装置2B(2C)は、歩行者端末装置2Aに対して代表通信要求通知N2を送信することができる。なお、代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置2が複数存在する場合もあり得るが、そのような場合でも、歩行者端末装置2B(2C)は、代表通信状態通知N1に含まれている識別IDに基づいて、歩行者端末装置2B(2C)に対して代表通信状態通知N1を送信した歩行者端末装置2Aを識別することができる。
【0114】
続くステップST204では、歩行者端末装置2B(2C)は、歩行者端末装置2Aから、歩行者端末装置2B(2C)の識別IDが付与された代表通信状態通知N1を再び受信したか否かを判定する。自端末の識別IDが付与された代表通信状態通知N1を受信したと判定された場合はステップST205に進み、受信していないと判定された場合はステップST201に戻る。このように、代表通信要求通知N2の送信後に、歩行者端末装置2Aから、代表通信要求通知N2を送信した歩行者端末装置2B(2C)の識別IDが付与された代表通信状態通知N1を再度受信することにより、歩行者端末装置2Aが歩行者端末装置2B(2C)からの代表通信要求通知N2を受信したことを確認することができる。
【0115】
そして、ステップST205では、歩行者端末装置2B(2C)は、グループ内端末動作モードとしての動作を開始し、歩車間通信部22を介した歩車間通信を停止する。以降は、歩行者端末間通信部23を介した短距離無線通信によって、歩行者端末装置2Aと通信を行う。歩行者端末装置2B(2C)のグループ内端末動作モードは、使用者の所望に応じて終了することができる。または、歩行者端末装置2Aが歩行者端末装置2B(2C)に代表通信状態通知N1を定期的に送信するようにし、歩行者端末装置2B(2C)が、歩行者端末装置2Aからの代表通信状態通知N1を所定期間受信しなかった場合に、グループ内端末動作モードを終了するように設定してもよい。または、歩行者端末装置2Aが歩行者端末装置2B(2C)に歩行者端末装置2Aの位置情報を定期的に送信するようにし、歩行者端末装置2B(2C)と歩行者端末装置2Aとの間の距離が所定距離以上となったときに、グループ内端末動作モードを終了するように設定してもよい。
【0116】
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。なお、上記実施形態に示した本発明に係る歩行者端末装置およびこれを備えた歩車間通信システムならびに歩車間通信方法の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
【解決手段】歩行者1が携帯する歩行者端末装置2は、他の歩行者端末装置2を代表して車載端末装置4との間で歩車間通信を行う代表端末動作モード、または代表端末動作モードで動作する歩行者端末装置2との間で、歩車間通信よりも短距離かつ小電力の短距離無線通信を行うグループ内端末動作モードのいずれかを選択する動作モード選択部25bを含む。代表端末動作モードが選択された歩行者端末装置2は、グループ内端末動作モードで動作する歩行者端末装置2との間で、歩車間通信よりも短距離かつ小電力の短距離無線通信で通信するので、自身の歩行者端末装置の省電力化を図ることができる。