【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による回転ユニットは、主軸が、チューブ状の外軸と、外軸の内側に配置された内軸とを備え;外軸の外面には、軸方向の力を伝達するための軸方向支持面が提供され;内軸には、回転モーターからトルクを受け取るための第1の伝達部材が後端に提供され、内軸の前端には、掘削機器にトルクを伝達するための第2の伝達部材が提供されることを特徴とする。
【0007】
本発明による削岩ユニットは、回転ユニットが独立請求項1によるものであることを特徴とする。
【0008】
本発明による方法は、掘削時に主軸にチューブ状の外軸が提供される回転ユニットを使用することであって、内軸は、チューブ状の外軸の内側に配置される、回転ユニットを使用することと;完全に内軸を通してトルクを伝達することと;完全に外軸を通して軸方向の力を伝達することとを特徴とする。
【0009】
開示される解決策のアイデアは、回転ユニットの主軸が2つの軸片から構成されることである。したがって、主軸は、外軸と内軸とを備える。外軸は、チューブ状の構成を有し、内軸は、チューブ状の外軸の内側に位置している。外軸には、適する軸方向支持面又は回転ユニットの本体と掘削機器との間に軸方向の力を伝達するための要素が提供される。内軸は、後端及び前端に、トルクを受け取り伝達するための伝達部材を備える。
【0010】
開示される解決策の有利な点は、主軸が、2つの異なる目的のための、即ち、軸方向の力及びトルクを伝達するための2つの別個の専用軸片を備える点である。外軸は、軸方向の荷重に上手く耐えられるように、設計され、寸法が決定され、支持され得る。他方で、内軸は、所望の回転及びトルクが問題なく伝達され得るように、設計され、構築され得る。したがって、開示される解決策は、回転ユニットの耐久性及び信頼性を改善する。専用の軸片の使用により、主軸の構造に妥協する必要性が取り除かれる。
【0011】
実施形態によれば、内軸の前端及び後端は、外面のトルクを伝達するための長手方向のスプライン、又は一組の溝を備える。スプラインは、トルクを伝達し、軸方向の移動を可能にする。回転ユニットのスプラインの整備のため、特別なツール又はスキルが不要となるので、内軸の装着及び取り外しが容易になる。
【0012】
実施形態によれば、内軸の対向する端部部分は、回転及びトルクを伝達するためのスプラインを備える。内軸のスプライン及びそれらの適合する表面は、回転ユニットの使用中に相対的な軸方向の移動に曝されることはなく、これによって、スプラインの耐久性が改善する。外軸は、軸方向の移動が内軸に曝されるように、主軸の構造を支持するように構成される。
【0013】
実施形態によれば、内軸は、外軸を解体せずに回転ユニットから取り外される。内軸は、回転ハブ、前カバー又は回転ユニットの前端に位置する任意の他の構造が最初に取り外された後に、回転ユニットの正面から取り外され得る。内軸は、伝達部材として機能するスプラインを含み得、このスプラインは、取り外しを促進する。内軸には、軸受が全くなくてもよく、これによりまた、内軸の取り外しが速く容易になる。
【0014】
実施形態によれば、内軸は、細長構造を有する。実地試験によれば、細長内軸は、軸が衝撃を与える又は脈動する回転要素(impacting or pulsating rotation components)を含む回転移動に曝されるときに、耐久性に関して有利であることが示されている。そのような振動する回転構成要素の形成は、例えば、DTH掘削に典型的である。
【0015】
実施形態によれば、外軸は、第1の最大直径を有し、内軸は、第2の最大直径を有する。外軸の第1の最大直径は、内軸の第2の最大直径に対して少なくとも2倍である。細長構造を有する内軸は、脈動トルクに上手く耐える。軸方向の力を伝達する能力に関しては、外軸が回転ユニットの基本構成によって許される最大外径を有することが有利である。
【0016】
実施形態によれば、外軸の前端には、掘削方向に向いた軸方向の固定面を含むフランジ又は対応する要素が提供される。軸方向の固定面は、軸方向の力を伝達し、回転ハブ又は掘削機器を外軸に結合可能とし得る。固定面は、結合ねじ山、高速接合要素又は前面要素を装着するための任意の他の結合手段若しくは要素を備え得る。
【0017】
実施形態によれば、内軸と、ハブ又は掘削機器などの前面要素との間の結合点は、外軸の内部に位置する。したがって、内軸の前端は、外軸の前端から距離を置いて外軸の内側に位置する。他方で、内軸の後端は、外軸の後端から突出するように配置され得る。本実施形態では、結合可能な前面要素の結合要素は、外軸の内面と内軸の外面との間に位置しており、したがって上手く支持され得る。
【0018】
実施形態によれば、回転ユニットの本体に対する外軸の軸方向の移動は、防止される。外軸には、外面上に軸受が提供され、軸受は、本体と外軸との間に軸方向の力を伝達する軸方向支持要素として機能し得る。外軸の軸受は、実質的に軸方向の移動又は隙間なく外軸を本体に支持するように配置され得る。外軸の軸方向の移動が防止されると、回転ユニットの構成要素の摩耗が低減され得る。したがって、内軸の回転伝達部材と適合する構成要素との間の相対的な移動は、例えば、低減され得る。
【0019】
実施形態によれば、外軸は、転がり軸受のみを有する本体に軸受装着される(bearing mounted)。外軸は、2つの転がり軸受によって本体に支持され得、軸受は、外軸を半径方向及び軸方向に支持する。外軸は、実質的に軸方向の移動又は隙間がないように支持され得る。
【0020】
実施形態によれば、外軸内側の内軸は、外軸に直接結合することはない。内軸は、チューブ状の外軸の基本構造を容易に通過し得る。
【0021】
実施形態によれば、外軸には、外面に軸受が提供され、内軸には、軸受が全くない。内軸に軸受がないので、構造の解体及び装着が速く容易である。
【0022】
実施形態によれば、内軸は、回転ユニットの使用中にトルクだけに曝される。この特性のため、内軸は、細長く寸法が決定され得、内軸の耐久性は良い。外軸は、軸方向の力を受け取り、伝達する。
【0023】
実施形態によれば、回転ユニットの前端には、主軸の前面固定手段に結合可能な別個の片である回転ハブがある。回転ハブの前端部分は、掘削チューブなどの掘削機器を固定するための固定手段を備える。回転ハブの後端部分は、外軸の前部分の内側に配置される後スリーブ部分を備え、かつ後スリーブ部分の内面に長手方向のスプライン又は対応する要素を備える。回転ハブのスプラインは、内軸のスプラインと接触している。外軸との結合のため、回転ハブの後端部分は、外軸の第1の固定面との結合を可能にする第2の固定面を備える。ハブの第2の固定面は、外軸に向いた軸方向の面であり得、例えば、フランジに形成され得る。したがって、回転ハブのスプラインは、トルクを伝達し、第2の固定面は、軸方向の力を伝達する。
【0024】
実施形態によれば、回転ユニットの前端には、シャフトと結合可能な掘削機器との間でアダプター又は接合要素としての機能を果たす回転ハブが提供される。回転ハブは、圧力媒体を掘削機器に伝導するための少なくとも1つのチャネルを備える。回転ハブ周囲には、圧力媒体が送られ得る前面ハウジングがあり得る。圧力媒体は、前面ハウジングの内側圧力媒体空間に送られ得、回転ハブは、内空と接触する圧力媒体にある一又は複数の横チャネルを備え得る。したがって、回転ハブは、圧力媒体を圧力空間から回転ハブの中心チャネルに、更に中心チャネルに沿って回転ハブに結合される掘削機器に伝導するための一又は複数のチャネルを有する。圧力媒体は、例えば、圧搾空気であり得る。
【0025】
実施形態によれば、内軸には、圧力媒体を掘削機器に伝導するための少なくとも1つの軸方向チャネルが提供される。回転ユニットが回転ユニットの前端に結合される回転ハブを備える場合、次に回転ハブには、圧力媒体を掘削機器に送ることができる軸方向チャネルも提供される。
【0026】
実施形態によれば、外軸と内軸との間には、圧力媒体を掘削機器の方に伝導するための環状チャネルがある。したがって、内軸の外径及び外軸の内径は、所望の環状チャネルが形成されるように寸法が決定される。
【0027】
実施形態によれば、回転ユニットの回転モーターは、主軸の後端の側面に位置決めされ、回転モーター及び主軸は、同一軸線上に配置される。
【0028】
実施形態によれば、回転モーターは、ギアシステム及び/又は伝達部材を含む伝達システムを介して内軸を回転させるように構成される。回転モーター及び伝達システムは、主軸の後端に位置決めされる。
【0029】
実施形態によれば、回転モーターは、遊星ギアを介して内軸に回転を伝達するように配置される。遊星ギアは、物理的にかなり小さく、また軸方向に短いことがあり得るので、配置が容易である。
【0030】
実施形態によれば、削岩ユニットは、送りデバイスによって送りビーム上に移動するキャリッジを備える。回転ユニットの本体は、キャリッジに固定して取り付けられる。したがって、回転ユニット及びその本体は、常にキャリッジに沿って移動する。
【0031】
実施形態によれば、回転ユニットは、打撃デバイスが全くなくても単なる回転及び送り力の影響によって掘削が行われる回転掘削を対象としている。
【0032】
実施形態によれば、回転ユニットは、回転ユニット及び打撃デバイスが掘削機器の対向する端部部分にあるDTH掘削を対象としている。よって、回転ユニットには打撃デバイスがないが、掘削機器と結合している。掘削ビットは、通常、打撃デバイスに直接取り付けられる。
【0033】
実施形態によれば、回転モーターは、油圧モーターである。
【0034】
実施形態によれば、回転モーターは、電気モーターである。
【0035】
実施形態によれば、回転ユニットは、ギアシステムを全く備えていないが、他の伝達部材によって、トルクが主軸に伝達される。回転モーターは、直接駆動モーターと呼ばれる種類のものである。直接駆動回転モーターの回転速度及びトルクは、用途の広い正確な方法で制御することができる。直接駆動モーターは、別個のギアシステムを必要としない方法で寸法を決定することができる。この種のモーターは、油圧作動モーター及び電気作動モーターとして利用できる。ギアシステムは回転ユニットから省略できるので、維持され損傷に曝される構成要素はわずかである。更に、回転ユニットは、より小さくすることができる。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態が、添付された図面の中でより詳しく説明されるだろう。