特許第6017002号(P6017002)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6017002回転ユニット、削岩ユニット及び削岩方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017002
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】回転ユニット、削岩ユニット及び削岩方法
(51)【国際特許分類】
   E21B 3/02 20060101AFI20161013BHJP
   E21B 7/00 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   E21B3/02 Z
   E21B7/00 Z
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-198230(P2015-198230)
(22)【出願日】2015年10月6日
(65)【公開番号】特開2016-79801(P2016-79801A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2015年10月6日
(31)【優先権主張番号】14188228.2
(32)【優先日】2014年10月9日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515277780
【氏名又は名称】サンドヴィック マイニング アンド コンストラクション オーワイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ウコンジャルヴィ, タピオ
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−510862(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0034387(US,A1)
【文献】 特公昭41−000122(JP,B1)
【文献】 実開平03−029587(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 1/00−49/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
打撃デバイスを有していない削岩用の回転ユニット(7)であって、
本体(20)と、
掘削機器(9)を取り付けるための結合手段を有する前端及び対向する後端とを備える細長部品である主軸(17)であって、長手方向軸に対して回転可能な軸受で前記本体(20)に支持される主軸(17)と、
少なくとも1つの回転モーター(22)と、
前記回転モーター(22)から前記主軸(17)にトルクを伝達するための伝達部材(23)と、
掘削方向(A)及び戻り方向(B)に、前記本体(20)と前記主軸(17)との間で、軸方向の力を伝達するための軸方向支持面と
を備え、
前記主軸(17)は、チューブ状の外軸(18)と、前記外軸(18)の内側に配置された内軸(19)とを備え、
前記外軸(18)の外面には、前記軸方向の力を伝達するための軸方向支持面が提供され、
前記内軸(19)には、前記回転モーター(22)からトルクを受け取るための第1の伝達部材が後端に提供され、前記内軸(19)の前端には、前記掘削機器に前記トルクを伝達するための第2の伝達部材が提供されることを特徴とする回転ユニット。
【請求項2】
前記内軸(19)の前記前端及び前記後端は、外面に長手方向のスプライン(27a、27b)を備え、前記スプラインは、トルクを伝達し、軸方向の移動を可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の回転ユニット。
【請求項3】
前記外軸(18)は、第1の最大直径(D1)を有し、前記内軸(19)は、第2の最大直径(D2)を有し、
前記第1の最大直径(D1)は、前記第2の最大直径(D2)に対して少なくとも2倍であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の回転ユニット。
【請求項4】
前記外軸(18)の前記前端には、前記掘削方向(A)に向いた軸方向固定面(32)を備えるフランジ(34)が提供され、前記掘削機器は、前記固定面(32)に結合可能であることを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の回転ユニット。
【請求項5】
前記内軸(19)の前記後端は、前記外軸(18)の前記後端から突出するように配置され、
前記内軸(19)の前記前端は、前記外軸(18)の前記前端から距離(L)を置いて前記外軸(18)の内側に位置することを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の回転ユニット。
【請求項6】
前記外軸(18)の前記本体(20)に対する軸方向の移動が防止され、
前記外軸(18)の内側の前記内軸(19)は、前記外軸(18)に直接軸方向に結合することはないことを特徴とする、請求項1から5の何れか一項に記載の回転ユニット。
【請求項7】
前記外軸(18)は、転がり軸受(21a、21b)によって前記本体(20)に支持され、前記軸受は、前記外軸(18)を半径方向及び軸方向に支持することを特徴とする、請求項1から6の何れか一項に記載の回転ユニット。
【請求項8】
前記回転ユニット(7)の前記前端には、回転ハブ(28)が提供され、
前記回転ハブ(28)の前端部分は、前記掘削機器(9)を固定するための固定手段を備え、
前記回転ハブ(28)の後端部分は、前記外軸(18)の前記前部分の内側に配置される後スリーブ部分(29)を備え、かつ前記後スリーブ部分(29)の内面に長手方向のスプライン(30)を備え、
前記回転ハブ(28)の前記後端部分は、前記回転ハブの前記後端から距離を置いて半径方向に突出するフランジ(35)を更に備え、
前記回転ハブ(28)の前記スプライン(30)は、トルクを伝達し、前記フランジ(35)は、軸方向の力を伝達することを特徴とする、請求項1から7の何れか一項に記載の回転ユニット。
【請求項9】
前記回転ユニット(7)の前記前端には、回転ハブ(28)が提供され、
前記回転ハブ(28)は、前記掘削機器(9)に圧力媒体を伝導するための少なくとも1つのチャネル(39)を備えることを特徴とする、請求項1から8の何れか一項に記載の回転ユニット。
【請求項10】
回転及びトルクを発生させるための少なくとも1つの回転モーター(22);前記トルクが伝達部材(23)によって伝達される主軸(17);及び掘削機器(9)を前記主軸(17)に取り付けるための結合部材を備える回転ユニット(7)と、
送りビーム(5)であって、前記回転ユニット(7)は、当該送りビーム(5)の支持により、掘削方向(A)及び戻り方向(B)に移動可能である、送りビーム(5)と、
送り力を発生させるための送りデバイス(6)と、
少なくとも1つの掘削チューブ(10)を備える掘削機器(9)であって、前記掘削機器(9)の第1の端は、送り力及びトルクを前記掘削機器(9)に伝達するための前記回転ユニット(7)に結合され、前記掘削機器の自由端は、岩を破壊するための掘削ビット(11)を備える、掘削機器(9)と
を備え、
前記回転ユニット(7)は、請求項1に記載のユニットであることを特徴とする削岩ユニット。
【請求項11】
少なくとも、請求項1に記載の回転ユニット(7)、送りビーム(5)、送りデバイス(6)及び掘削機器(9)を備える削岩ユニット(4)で岩を掘削することと、
前記回転ユニット(7)の主軸(17)をその長手方向軸周囲で回転させること、及び前記主軸(17)に結合された掘削機器(9)にトルクを伝達することであって、前記掘削機器(9)の最外端は、岩を破壊するための掘削ビット(11)を備える、回転させること及び伝達することと、
掘削方向(A)及び戻り方向(B)に、前記送りビーム(5)によって支持される前記送りデバイス(6)により軸方向に前記回転ユニット(7)を送ることと
を含み、
掘削の際に、回転ユニット(7)を使用することであって、前記回転ユニット(7)の前記主軸(17)にチューブ状の外軸(18)が提供され、内軸(19)は、前記チューブ状の外軸(18)の内側に配置される、使用することと、
完全に前記内軸(19)を通して前記トルクを伝達することと、
完全に前記外軸(18)を通して前記軸方向の力を伝達することと
を特徴とする削岩方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打撃デバイスを有していない、削岩用の回転ユニットに関する。回転ユニットの目的は、回転ユニットに結合される掘削機器に必要とされる回転を発生させることであり、掘削機器の最外端には、岩を破壊するための掘削ビットがある。また軸方向の力は、回転ユニットを通して伝達される。
【0002】
更に、本発明は、掘削ユニット及び削岩方法に関する。本発明の分野は、本出願の添付された特許請求の範囲の前文でより詳しく説明される。
【背景技術】
【0003】
様々な削岩機によって、岩に穴を開けることができる。掘削は、打撃と回転とを組み合わせる方法(打撃掘削)で実行され得、又は掘削は、打撃機能を含まない単なる回転(回転掘削)に基づくこともあり得る。更に、打撃掘削は、打撃デバイスが掘削中に掘削穴の外側にあるか掘削穴の中にあるかによって分類され得る。打撃デバイスが掘削穴の外側にあるとき、掘削は、通常、トップハンマー掘削と呼ばれ、打撃デバイスが掘削穴の中にあるとき、掘削は、一般に、ダウンホール掘削(DTH)と呼ばれる。トップハンマー掘削機では、打撃デバイス及び回転デバイスが、1つの実体に統合されるのに対して、回転掘削機及びDTH掘削機には、打撃デバイスを完全に含んでいない回転ユニットがある。本出願は、特に、打撃デバイスを含まないそのような回転ユニット及びその使用を対象にする。
【0004】
回転ユニットは、その長手方向軸周囲を回転する主軸を備える。回転及びトルクは、ギアシステムを通して主軸に結合される回転モーターによって発生する。掘削中に、回転ユニットは、掘削方向及び戻り方向において送りデバイスによって軸方向に送られる。したがって、回転ユニットの主軸は、回転力及び軸方向の力に曝される。現在の解決策では、主軸及び回転ユニットの耐久性が問題を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、新規の改善された回転ユニット、削岩ユニット及び削岩方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による回転ユニットは、主軸が、チューブ状の外軸と、外軸の内側に配置された内軸とを備え;外軸の外面には、軸方向の力を伝達するための軸方向支持面が提供され;内軸には、回転モーターからトルクを受け取るための第1の伝達部材が後端に提供され、内軸の前端には、掘削機器にトルクを伝達するための第2の伝達部材が提供されることを特徴とする。
【0007】
本発明による削岩ユニットは、回転ユニットが独立請求項1によるものであることを特徴とする。
【0008】
本発明による方法は、掘削時に主軸にチューブ状の外軸が提供される回転ユニットを使用することであって、内軸は、チューブ状の外軸の内側に配置される、回転ユニットを使用することと;完全に内軸を通してトルクを伝達することと;完全に外軸を通して軸方向の力を伝達することとを特徴とする。
【0009】
開示される解決策のアイデアは、回転ユニットの主軸が2つの軸片から構成されることである。したがって、主軸は、外軸と内軸とを備える。外軸は、チューブ状の構成を有し、内軸は、チューブ状の外軸の内側に位置している。外軸には、適する軸方向支持面又は回転ユニットの本体と掘削機器との間に軸方向の力を伝達するための要素が提供される。内軸は、後端及び前端に、トルクを受け取り伝達するための伝達部材を備える。
【0010】
開示される解決策の有利な点は、主軸が、2つの異なる目的のための、即ち、軸方向の力及びトルクを伝達するための2つの別個の専用軸片を備える点である。外軸は、軸方向の荷重に上手く耐えられるように、設計され、寸法が決定され、支持され得る。他方で、内軸は、所望の回転及びトルクが問題なく伝達され得るように、設計され、構築され得る。したがって、開示される解決策は、回転ユニットの耐久性及び信頼性を改善する。専用の軸片の使用により、主軸の構造に妥協する必要性が取り除かれる。
【0011】
実施形態によれば、内軸の前端及び後端は、外面のトルクを伝達するための長手方向のスプライン、又は一組の溝を備える。スプラインは、トルクを伝達し、軸方向の移動を可能にする。回転ユニットのスプラインの整備のため、特別なツール又はスキルが不要となるので、内軸の装着及び取り外しが容易になる。
【0012】
実施形態によれば、内軸の対向する端部部分は、回転及びトルクを伝達するためのスプラインを備える。内軸のスプライン及びそれらの適合する表面は、回転ユニットの使用中に相対的な軸方向の移動に曝されることはなく、これによって、スプラインの耐久性が改善する。外軸は、軸方向の移動が内軸に曝されるように、主軸の構造を支持するように構成される。
【0013】
実施形態によれば、内軸は、外軸を解体せずに回転ユニットから取り外される。内軸は、回転ハブ、前カバー又は回転ユニットの前端に位置する任意の他の構造が最初に取り外された後に、回転ユニットの正面から取り外され得る。内軸は、伝達部材として機能するスプラインを含み得、このスプラインは、取り外しを促進する。内軸には、軸受が全くなくてもよく、これによりまた、内軸の取り外しが速く容易になる。
【0014】
実施形態によれば、内軸は、細長構造を有する。実地試験によれば、細長内軸は、軸が衝撃を与える又は脈動する回転要素(impacting or pulsating rotation components)を含む回転移動に曝されるときに、耐久性に関して有利であることが示されている。そのような振動する回転構成要素の形成は、例えば、DTH掘削に典型的である。
【0015】
実施形態によれば、外軸は、第1の最大直径を有し、内軸は、第2の最大直径を有する。外軸の第1の最大直径は、内軸の第2の最大直径に対して少なくとも2倍である。細長構造を有する内軸は、脈動トルクに上手く耐える。軸方向の力を伝達する能力に関しては、外軸が回転ユニットの基本構成によって許される最大外径を有することが有利である。
【0016】
実施形態によれば、外軸の前端には、掘削方向に向いた軸方向の固定面を含むフランジ又は対応する要素が提供される。軸方向の固定面は、軸方向の力を伝達し、回転ハブ又は掘削機器を外軸に結合可能とし得る。固定面は、結合ねじ山、高速接合要素又は前面要素を装着するための任意の他の結合手段若しくは要素を備え得る。
【0017】
実施形態によれば、内軸と、ハブ又は掘削機器などの前面要素との間の結合点は、外軸の内部に位置する。したがって、内軸の前端は、外軸の前端から距離を置いて外軸の内側に位置する。他方で、内軸の後端は、外軸の後端から突出するように配置され得る。本実施形態では、結合可能な前面要素の結合要素は、外軸の内面と内軸の外面との間に位置しており、したがって上手く支持され得る。
【0018】
実施形態によれば、回転ユニットの本体に対する外軸の軸方向の移動は、防止される。外軸には、外面上に軸受が提供され、軸受は、本体と外軸との間に軸方向の力を伝達する軸方向支持要素として機能し得る。外軸の軸受は、実質的に軸方向の移動又は隙間なく外軸を本体に支持するように配置され得る。外軸の軸方向の移動が防止されると、回転ユニットの構成要素の摩耗が低減され得る。したがって、内軸の回転伝達部材と適合する構成要素との間の相対的な移動は、例えば、低減され得る。
【0019】
実施形態によれば、外軸は、転がり軸受のみを有する本体に軸受装着される(bearing mounted)。外軸は、2つの転がり軸受によって本体に支持され得、軸受は、外軸を半径方向及び軸方向に支持する。外軸は、実質的に軸方向の移動又は隙間がないように支持され得る。
【0020】
実施形態によれば、外軸内側の内軸は、外軸に直接結合することはない。内軸は、チューブ状の外軸の基本構造を容易に通過し得る。
【0021】
実施形態によれば、外軸には、外面に軸受が提供され、内軸には、軸受が全くない。内軸に軸受がないので、構造の解体及び装着が速く容易である。
【0022】
実施形態によれば、内軸は、回転ユニットの使用中にトルクだけに曝される。この特性のため、内軸は、細長く寸法が決定され得、内軸の耐久性は良い。外軸は、軸方向の力を受け取り、伝達する。
【0023】
実施形態によれば、回転ユニットの前端には、主軸の前面固定手段に結合可能な別個の片である回転ハブがある。回転ハブの前端部分は、掘削チューブなどの掘削機器を固定するための固定手段を備える。回転ハブの後端部分は、外軸の前部分の内側に配置される後スリーブ部分を備え、かつ後スリーブ部分の内面に長手方向のスプライン又は対応する要素を備える。回転ハブのスプラインは、内軸のスプラインと接触している。外軸との結合のため、回転ハブの後端部分は、外軸の第1の固定面との結合を可能にする第2の固定面を備える。ハブの第2の固定面は、外軸に向いた軸方向の面であり得、例えば、フランジに形成され得る。したがって、回転ハブのスプラインは、トルクを伝達し、第2の固定面は、軸方向の力を伝達する。
【0024】
実施形態によれば、回転ユニットの前端には、シャフトと結合可能な掘削機器との間でアダプター又は接合要素としての機能を果たす回転ハブが提供される。回転ハブは、圧力媒体を掘削機器に伝導するための少なくとも1つのチャネルを備える。回転ハブ周囲には、圧力媒体が送られ得る前面ハウジングがあり得る。圧力媒体は、前面ハウジングの内側圧力媒体空間に送られ得、回転ハブは、内空と接触する圧力媒体にある一又は複数の横チャネルを備え得る。したがって、回転ハブは、圧力媒体を圧力空間から回転ハブの中心チャネルに、更に中心チャネルに沿って回転ハブに結合される掘削機器に伝導するための一又は複数のチャネルを有する。圧力媒体は、例えば、圧搾空気であり得る。
【0025】
実施形態によれば、内軸には、圧力媒体を掘削機器に伝導するための少なくとも1つの軸方向チャネルが提供される。回転ユニットが回転ユニットの前端に結合される回転ハブを備える場合、次に回転ハブには、圧力媒体を掘削機器に送ることができる軸方向チャネルも提供される。
【0026】
実施形態によれば、外軸と内軸との間には、圧力媒体を掘削機器の方に伝導するための環状チャネルがある。したがって、内軸の外径及び外軸の内径は、所望の環状チャネルが形成されるように寸法が決定される。
【0027】
実施形態によれば、回転ユニットの回転モーターは、主軸の後端の側面に位置決めされ、回転モーター及び主軸は、同一軸線上に配置される。
【0028】
実施形態によれば、回転モーターは、ギアシステム及び/又は伝達部材を含む伝達システムを介して内軸を回転させるように構成される。回転モーター及び伝達システムは、主軸の後端に位置決めされる。
【0029】
実施形態によれば、回転モーターは、遊星ギアを介して内軸に回転を伝達するように配置される。遊星ギアは、物理的にかなり小さく、また軸方向に短いことがあり得るので、配置が容易である。
【0030】
実施形態によれば、削岩ユニットは、送りデバイスによって送りビーム上に移動するキャリッジを備える。回転ユニットの本体は、キャリッジに固定して取り付けられる。したがって、回転ユニット及びその本体は、常にキャリッジに沿って移動する。
【0031】
実施形態によれば、回転ユニットは、打撃デバイスが全くなくても単なる回転及び送り力の影響によって掘削が行われる回転掘削を対象としている。
【0032】
実施形態によれば、回転ユニットは、回転ユニット及び打撃デバイスが掘削機器の対向する端部部分にあるDTH掘削を対象としている。よって、回転ユニットには打撃デバイスがないが、掘削機器と結合している。掘削ビットは、通常、打撃デバイスに直接取り付けられる。
【0033】
実施形態によれば、回転モーターは、油圧モーターである。
【0034】
実施形態によれば、回転モーターは、電気モーターである。
【0035】
実施形態によれば、回転ユニットは、ギアシステムを全く備えていないが、他の伝達部材によって、トルクが主軸に伝達される。回転モーターは、直接駆動モーターと呼ばれる種類のものである。直接駆動回転モーターの回転速度及びトルクは、用途の広い正確な方法で制御することができる。直接駆動モーターは、別個のギアシステムを必要としない方法で寸法を決定することができる。この種のモーターは、油圧作動モーター及び電気作動モーターとして利用できる。ギアシステムは回転ユニットから省略できるので、維持され損傷に曝される構成要素はわずかである。更に、回転ユニットは、より小さくすることができる。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態が、添付された図面の中でより詳しく説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】長手方向軸周囲で掘削機器を回転させるための回転ユニットが提供される削岩リグを概略的に示す。
図2】DTH掘削の原理及びその原理での回転ユニットの動作を概略的に示す。
図3】本発明による回転ユニットの水平断面図を概略的に示す。
図4図3の回転ユニットの水平断面図を概略的に示し、回転ユニットの前面要素だけを除去することによって内軸の解体が図解される。
図5】本発明による主軸の部分断面図を概略的に示す。
図6】別の主軸の部分断面図を概略的に示し、この場合、内軸は、軸を通る圧力媒体流体の流れを可能にする軸チャネルを備える。
図7】内軸と外軸との間のチャネルを通った圧力媒体流体の流れを可能にする長手方向の環状チャネルを含む更に別の主軸の部分断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図面では、本発明のいくつかの実施形態は、明確にするために簡略化されて示される。類似の参照番号は、図面を通して類似の部品を表している。
【0039】
図1は、掘削ブーム3が提供された可動キャリア2を備える削岩リグ1を示す。ブーム3には、送りビーム5、送りデバイス6及び回転ユニット7を備える削岩ユニット4が提供される。回転ユニット7は、キャリッジ8に支持され得、代替的には、回転ユニットは、摺動部品又は送りビーム5に可動に支持される類似の支持部材を備え得る。回転ユニット7二は、互いに結合された一又は複数の掘削チューブ10、及び掘削機器の最外端に掘削ビット11を備え得る掘削機器9が提供され得る。図1の掘削ユニット4は、回転ユニット7が、掘削機器9をその長手方向軸周囲で方向Rに回転させるために使用され、同時に、回転ユニット7及び回転ユニット7に結合された掘削機器9には、送りデバイス6によって掘削方向Aに送り力Fが送られる回転掘削を対象とする。したがって、掘削ビットが、回転R及び送り力Fの影響のため岩を破壊し、掘削穴12が形成される。所望の深さまで掘削穴12が開けられると、送りデバイス6によって、掘削穴12から戻り方向Bに、掘削機器9を引っ張ることができ、回転ユニット7により掘削チューブ10の間の結合ねじ山のねじを緩めることによって、掘削機器を分解することができる。掘削機器9には、掘削機器9の結合ねじ山を締めること及び緩めることを可能にする別個の浮遊スピンドルが提供され得る。
【0040】
図2は、掘削機器9に打撃デバイス13が提供される点で図1とは異なる第2の掘削ユニット4を示す。したがって、掘削デバイス13は、掘削機器9の回転ユニット7に対して対向する端部にある。掘削中に、打撃デバイス13は、掘削穴の中にあり、掘削ビット11は、打撃デバイス13に直接結合され得る。回転ユニット7は、モジュールから成り得、主軸及びその支持要素を有する基本モジュール14と、ギアシステムモジュール15及び回転モーターモジュール16とを有し得る。モジュールは、同一の軸線上に連続的に配置され得る。
【0041】
図3は、回転ユニット7の1つの可能な実施形態を示す。回転ユニット7は、外軸18と内軸19とを備える主軸17を有する。主軸18は、チューブ状の構成を有し、内軸19は、外軸18の内側に配置される。外軸18は、ラジアル軸受及びアキシャル軸受の機能を果たし得る2つの軸受21a及び21bによって本体20に支持され得る。軸受21a及び21bは、互いから軸方向距離に位置しており、それらは、転がり軸受であってもよい。回転ユニット17は、必要な回転移動及びトルクを生成するための少なくとも1つの回転モーター22を更に備える。回転は、伝達部材23によって内軸19に伝達され得る。伝達部材23は、適する伝達要素を備え得るモジュール25及び26を通して内軸19を回転させるために結合され得る、遊星ギアなどのギアシステム24を備え得る。内軸19の前端C及び後端Dには、スプライン27a及び27b、一組の溝、又は対応する回転伝達部材を含み得る回転伝達部分がある。回転R及びトルクは、内軸19を通して、主軸17の前端Cで結合される回転ハブ28に伝達される。回転ハブ28は、主軸17と掘削機器9との間でアダプター片の機能を果たし得る。しかしながら、掘削機器9に、掘削機器9を回転ユニットに直接結合することができる、適する結合面及び要素を提供することもまた可能であり、これにより回転ハブは必要でなくなる。
【0042】
回転ハブ28は、その後端に、内軸19から回転R及びトルクを受け取るための手段と、軸方向に外軸18に固定するための手段とを備える。回転ハブ28の後端部分は、外軸18の前部分の内側に配置され得る後スリーブ部分29を備え得、後スリーブ部分29の内面に、長手方向のスプライン30又は対応する要素を備える。回転ハブのスプライン30は、内軸19のスプライン27aと接触している。 回転ハブ28は、回転ハブ28を外軸18の第2の軸方向固定面32に固定するための第1の軸方向固定面31を備え得る。回転ハブ28及び外軸18は、対向する軸方向固定面31及び32が提供されるフランジ34及び35を備え得る。固定面31及び32は、例えば、結合ねじ51によって、互いに固定され得る。しかしながら、任意の他の適する固定設備及び手段もまた、利用され得る。図3でわかるように、後スリーブ部分29は、外軸18の内面と内軸19の外面との間に形成される環状空間に位置している。更に、内軸19と回転ハブ28との間の結合部分33は、内軸19の前端が外軸18の前端から距離を置いて位置しているので、外軸18内に位置している。
【0043】
外軸18の前端におけるフランジ34はまた、軸受27a、27bを介して、本体20に軸方向の力を伝達し得る。代替的には、外軸18の外面には、一又は複数の肩部、突出部又は力伝達表面として機能する他の軸方向の面が提供され得る。図3において、破線50は、開示された構造内で軸方向の力がどのように伝達されるかを示す。軸受21a及び21bは、軸方向の隙間なく、外軸18を本体20に支持するように構成され得、これによって、結合点33に摺動することはない。したがって、回転伝達要素の摩耗は、減少し得る。
【0044】
図3は、回転ハブ28周囲には、圧力媒体を掘削機器9に送ることができる前面ハウジング36があり得ることを更に示す。ハウジング36は、送りポート37と内空38とを備え得、回転ハブ28は、中心チャネル39と一又は複数の横チャネル40とを備え得る。圧力媒体は、送りポート37を通って内空38に、及び横チャネル40を介して中心チャネル39に送られ得る。掘削機器9は、中心チャネル39を通して送られる圧力媒体を受け取る掘削チューブであり得る。ハウジング36の前端には、ハウジングを閉じるカバー41があり得る。掘削機器9は、結合ねじ山42を備え得、回転ハブ28の前端には、適合する結合ねじ山43が提供され得る。
【0045】
図4は、図3に示される回転ユニットの解体を示す。内軸19を検査又は変更する必要がある場合、回転ユニット7の全体構造を解体する必要なく、内軸19を解体することができる。解体中に、回転ユニット7は、キャリア8に固定された状態を保ち得、カバー41、ハウジング36及び回転ハブ28などの前面構成要素だけを取り外す必要がある。その後、内軸19は、自由に引き出すことができる。外軸18を取り外す必要はない。更に、回転モーター22及び伝達部材23は、主軸を解体する必要なく、取り外され補修され得る。これらの特性のため、回転ユニットの整備は、掘削場所で速く簡単に実行され得る。
【0046】
図5は、外軸18と内軸19とを備える主軸17を開示する。外軸18は、主軸17の前端Cにおいてフランジ34を備え得る。外軸18は、フランジ34において最大外径D1を有し得る。内軸は、スプライン部分27aと27bとの間に最大直径D2を有し得る。直径D1は、直径D2に対して少なくとも2倍に寸法が決定され得る。図5は、内軸19の前端と外軸18の前端との間は、例えば、直径D2の3分の1であり得る距離Lであり得ることを更に示す。図5はまた、外軸18が軸方向の力FAの伝達専用であるのに対し、内軸19は回転R及びトルクの伝達専用であることも示す。
【0047】
図6は、内軸19が固体片でない点でのみ図5に示されるものとは異なっている別の主軸構造を開示する。その代わりに、内軸19は、内軸19の前端から後端まで延びる長手方向のチャネル44を備える。チャネル44は、圧力媒体流体が送られ得る通路を提供する。代替的には、チャネルは、掘削サンプルの運搬に利用され得る。
【0048】
図7は、内軸19と外軸18との間に長手方向の環状チャネル45がある点でのみ図5に示されるものと異なっているさらに別の主軸構造を開示する。チャネル45は、主軸17を通して圧力媒体流体を送るために使用され得る。
【0049】
前述の実施形態において、回転モーターは、油圧モーターであっても電気モーターであってもよいことに留意すべきである。更に、直接駆動モーターが図3及び図4に示される回転ユニット7で使用されてもよく、この場合、図面の解決策とは異なり、回転ユニットは、ギアシステムを有していない。
【0050】
場合によっては、本出願で開示される特性は、他の特性とは無関係にそのようなものとして使用され得る。他方で、必要であれば、本出願で開示される特性は、様々な組み合わせを提供するために一体化され得る。
【0051】
図面及び関連する記述は、本発明のアイデアを示すことだけを目的とする。本発明の詳細は、特許請求の範囲内で変化し得る。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7