特許第6017030号(P6017030)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6017030着脱式ハンドルを有する内視鏡アクセス装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017030
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】着脱式ハンドルを有する内視鏡アクセス装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/04 20060101AFI20161013BHJP
   A61B 17/34 20060101ALI20161013BHJP
   A61B 10/02 20060101ALI20161013BHJP
   A61B 8/12 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   A61B10/04
   A61B17/34
   A61B10/02 300A
   A61B8/12
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-520389(P2015-520389)
(86)(22)【出願日】2013年6月25日
(65)【公表番号】特表2015-527904(P2015-527904A)
(43)【公表日】2015年9月24日
(86)【国際出願番号】US2013047546
(87)【国際公開番号】WO2014008035
(87)【国際公開日】20140109
【審査請求日】2015年4月8日
(31)【優先権主張番号】13/793,434
(32)【優先日】2013年3月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/667,195
(32)【優先日】2012年7月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511193846
【氏名又は名称】クック・メディカル・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】COOK MEDICAL TECHNOLOGIES LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】ケネディ, ケネス, シー.
(72)【発明者】
【氏名】マクグラス, ダラク
【審査官】 冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−513692(JP,A)
【文献】 特表2012−513286(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0228312(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0260199(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/00 − 10/06
A61B 8/00 − 8/15
A61B 1/00 − 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位側ハンドルセグメントと遠位側ハンドルセグメントを含むハンドルと、
前記遠位側ハンドルセグメントから遠位方向に延びるシースと、
近位および遠位端と、それらの間に延びるルーメンと、を有する柔軟カニューレであって、前記シースのルーメンを通って移動させられる大きさの柔軟カニューレと、
を含む内視鏡アクセス装置において、
前記ハンドルは、前記近位側ハンドルセグメントが前記遠位側ハンドルセグメントと係合する連結状態を有し、前記柔軟カニューレが前記連結状態における前記近位側および遠位側ハンドルセグメントの両方からなるハンドルの少なくとも一部を通って配置されるようにされ、
前記ハンドルは、前記近位側ハンドルセグメントが前記遠位側ハンドルセグメントから切り離された非連結状態とすることができ、前記非連結状態においては前記柔軟カニューレが遠位側ハンドルセグメントのみを通して配置される内視鏡アクセス装置。
【請求項2】
前記近位側ハンドルセグメントの遠位領域が、前記遠位側ハンドルセグメントの近位領域に1つまたは複数の結合要素を使って解放可能に連結されるように構成される、請求項1に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項3】
前記近位側ハンドルセグメントが、前記連結状態において前記柔軟カニューレの一部を円周方向に取り囲む、相互に隣接する第一と第二のセグメントを含み、前記近位側ハンドルセグメントの前記第一と第二のセグメントが前記非連結状態においては相互に切り離されて、前記柔軟カニューレの前記近位端を露出させ、前記柔軟カニューレの前記近位端の操作が可能となる、請求項1に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項4】
前記近位側ハンドルセグメントが、前記近位側ハンドルセグメントの把持部を通って軸方向に延びるスロットを含み、前記スロットが、第一の状態において前記柔軟カニューレの少なくとも一部を受ける大きさであり、前記柔軟カニューレが、第二の状態において、前記柔軟カニューレの前記近位端を前記スロットに関して半径方向に外側に移動させることによって前記スロットから切り離されるように構成される、請求項1に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項5】
前記柔軟カニューレの前記近位端が、前記連結状態と非連結状態の両方において、前記ハンドルより近位側に延びる、請求項1に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項6】
前記柔軟カニューレの前記ルーメンの中に取り外し可能に配置されたスタイレットをさらに含む、請求項1に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項7】
前記スタイレットが穿刺用遠位先端と、前記穿刺用遠位先端から近位方向に延びる柔軟本体長さと、前記穿刺用遠位先端に直に隣接して配置されたエコー発生スタイレット部と、を含み、前記エコー発生スタイレット部が、体内での前記柔軟カニューレを有効に誘導できるような解像度で前記エコー発生スタイレット部の超音波画像を生成するのに十分な超音波を反射するように構成される、請求項6に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項8】
前記近位側ハンドルセグメントが把持部と、近位シャフトの周囲で移動可能なカニューレアジャスタと、を含み、前記把持部の移動は、前記柔軟カニューレの前記遠位端が前記シースから出て延びる長さを調整するために移動されるようになされており、前記カニューレアジャスタは、前記近位シャフトに解放可能に連結されて、前記把持部と前記柔軟カニューレの遠位方向への移動を制限するようになされている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
近位側ハンドルセグメントと遠位側ハンドルセグメントを含むハンドルと、
前記遠位側ハンドルセグメントから遠位方向に延びるシースと、
近位および遠位端と、それらの間に延びるルーメンと、を有する柔軟カニューレであって、前記シースのルーメンの中で移動させられる大きさの柔軟カニューレと、
を含む内視鏡アクセス装置において、
第一の状態において、前記柔軟カニューレの近位領域が前記近位側および遠位側ハンドルセグメントの中に配置され、
第二の状態において、前記近位側ハンドルセグメントが前記柔軟カニューレとの重複関係から外され、前記近位側ハンドルセグメントの移動中に、前記遠位側ハンドルセグメントと前記柔軟カニューレは相対的な軸方向の位置付けを保持するようにされた内視鏡アクセス装置。
【請求項10】
前記ハンドルが、前記近位側ハンドルセグメントが前記遠位側ハンドルセグメントと係合する連結状態を有し、前記連結状態では前記柔軟カニューレが前記近位側および遠位側ハンドルセグメントの両方からなる前記ハンドルの少なくとも一部を通して配置され、前記ハンドルが、前記近位側ハンドルセグメントが前記遠位側ハンドルセグメントから切り離される非連結状態を有し、前記非連結状態では前記柔軟カニューレが前記遠位側ハンドルセグメントを通してのみ配置される、請求項9に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項11】
前記近位側ハンドルセグメントの遠位領域が、前記遠位側ハンドルセグメントの近位領域に1つまたは複数の結合要素を使って解放可能に連結されるように構成される、請求項10に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項12】
前記連結状態において、前記近位側ハンドルセグメントが前記柔軟カニューレの一部を円周方向に取り囲む、相互に隣接する第一と第二のセグメントを含み、前記非連結状態においては前記近位側ハンドルセグメントの前記第一と第二のセグメントが相互に切り離されて、前記柔軟カニューレの前記近位端を露出させ、前記柔軟カニューレの前記近位端が操作しやすくなるようにした、請求項10に記載の内視鏡アクセス装置。
【請求項13】
前記近位側ハンドルセグメントが前記近位側ハンドルセグメントの把持部を通って軸方向に延びるスロットを含み、前記スロットが、第一の状態において前記柔軟カニューレの少なくとも一部を受ける大きさであり、前記柔軟カニューレが、第二の状態において、前記柔軟カニューレの前記近位端を前記スロットに関して半径方向に外側に移動させることによって前記スロットから切り離されるように構成される、請求項9に記載の内視鏡アクセス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本発明は、2013年3月11日に出願され、“Endoscopic Access System Having A Detachable Handle”と題する米国仮特許出願第13/793,434号明細書の優先権の利益を主張し、さらに、2012年7月2日に出願され、“Endoscopic Access System Having A Detachable Handle”と題する米国仮特許出願第61/667,195号明細書の優先権の利益を主張するものであり、その各々の全文を参照によって本願に援用する。
【0002】
本発明の実施形態は一般に医療機器に関し、より詳しくは内視鏡アクセス装置に関する。
【背景技術】
【0003】
内視鏡装置と処置は、体内器官の精密な検査による様々な状態の診断、モニタおよび治療に使用できる。背景として、従来の内視鏡は一般に、体内領域の内部を視覚化するための装置と、1つまたは複数の治療機器を挿入するためのルーメンと、を有する器具である。一般的な内視鏡の分野には多岐にわたる用途が開発されており、これには例えば、上顎洞鏡、血管内視鏡、気管支鏡、胆道鏡、結腸内視鏡、サイトスコープ、十二指腸内視鏡、腸鏡、上部消化管内視鏡(胃内視鏡)、腹腔鏡、咽頭鏡、鼻咽腔ネプロスコープ、S状結腸鏡、胸腔鏡、子宮鏡(個々に、およびまとめて「内視鏡」という)が含まれる。
【0004】
内視鏡装置の一部においては、体内領域の視覚化がビデオカメラによって実現されることがある。ビデオカメラは視野を提供し、その視野内での手術器具の使用と手技を観察できるようにする。医療用超音波もまた、視野内の手術手技のモニタに使用されてきた。超音波内視鏡(EUS)検査は、高周波数の音波を利用して生体組織またはエコー発生面の画像を生成する。超音波は、内視鏡の遠位端に位置付けられたトランスデューサから発せられる。エコー発生面を有する手術器具は超音波を反射し、これによって内視鏡医は患者の体内の機器の位置をモニタできる。
【0005】
いくつかの処置において、医療機器が内視鏡に挿入されて体内器官に到達する。例えば、針やカテーテル等の長尺状の機器が内視鏡の補助通路に挿入されてもよい。針は、例えば組織または細胞検体を採取するため、薬剤または診断用流体を注入するため、または組織を穿刺して特定の領域に到達できるようにするために使用されてもよい。穿刺吸引細胞診(FNA)は、体内器官の創傷、腫瘍新生物、またはその他の病変の診断における病理学的または組織学的分析のための組織検体を取得する方法として広く受け入れられている。EUSおよびEUSガイド下穿刺吸引(EUS−FNA)は今や、組織と細胞の病変を評価するための重要なツールである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
EUS装置の使用に際し、重要なのは、内視鏡医が医療機器の遠位端を正確な角度で操作できることであり、それによって超音波が発生されるEUS平面内で先端が見える。これに加えて、医療機器の遠位端を正しい角度で操作できれば、医師は特定の角度で別の導管内にアクセスでき、または後に使用する医療機器を適正な方向に誘導できうる。しかしながら、多くの場合、EUS装置のハンドルは、1つまたは複数の医療機器を所望の領域へと、または所望の向きで操作する能力を制限する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、近位側ハンドルセグメントと遠位側ハンドルセグメントを含むハンドルを含む内視鏡アクセス装置を提供する。シースが遠位側ハンドルセグメントから遠位方向に延びる。近位および遠位端と、それらの間に延びるルーメンと、を有する柔軟カニューレは、シースのルーメンを通って移動させられる大きさである。ハンドルは、近位側ハンドルセグメントが遠位側ハンドルセグメントと係合し、柔軟カニューレが近位側および遠位側ハンドルセグメントの両方の少なくとも一部の中に配置される連結状態を有する。ハンドルはさらに、近位側ハンドルセグメントが遠位側ハンドルセグメントから切り離され、柔軟カニューレが遠位側ハンドルセグメントの中にのみ配置される非連結状態を有する。
【0008】
一実施形態において、近位側ハンドルセグメントの遠位領域は遠位側ハンドルセグメントの近位領域に、例えば1つまたは複数の結合要素を使って解放可能に連結される。ある代替的実施形態において、近位側ハンドルセグメントは、隣接する第一と第二のセグメントを含み、これらは連結状態において柔軟カニューレの一部を円周方向に取り囲み、第一と第二のセグメントは非連結状態において相互に切り離され、柔軟カニューレの近位端が露出し、医師が柔軟カニューレの近位端を操作しやすくなる。
【0009】
またさらなる代替案において、近位側ハンドルセグメントは、近位側ハンドルセグメントの把持部を通って軸方向に延びるスロットを含む。このスロットは、第一の状態において柔軟カニューレの少なくとも一部を受ける大きさであり、柔軟カニューレは、第二の状態において柔軟カニューレの近位端をスロットに関して半径方向に外側に移動させることによって、スロットから切り離されるように構成される。
【0010】
有利な点として、本明細書に記載の各種の実施形態において、近位側ハンドルセグメントは、柔軟カニューレに関する重複位置から移動させることができ、すると柔軟カニューレは近位側ハンドルセグメントによる制約を受けずに操作できる。特に、柔軟カニューレの近位端は、医師があらゆる方向に移動および/または回転させて、柔軟カニューレの近位端に所望の効果を及ぼすことができる。
【0011】
本発明の他の装置、方法、特徴、利点は、以下のような図面と詳細な説明をよく見て、読むことにより当業者にとって明らかであり、または明らかとなるであろう。このような他の装置、方法、特徴、利点はすべて、本発明の範囲内に含まれ、後述の特許請求の範囲により包含されるものとする。
【0012】
本発明は、以下のような図面と説明を参照することにより、よりよく理解できる。図中の構成要素は必ずしも正確な縮尺によらず、その代わりに、本発明の原理を説明することに重点が置かれている。さらに、異なる図面を通じて、図中の同様の参照番号は対応する部品を示す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1-5】内視鏡アクセス装置の第一の実施形態の例示的な使用順序を示す斜視図であり、図4A〜4Iは、近位側および遠位側ハンドルセグメント間の各種の例示的な連結を示す。
図6-8】内視鏡アクセス装置の代替的実施形態の例示的な使用順序を示す斜視図である。
図9-10】内視鏡アクセス装置の他の代替的実施形態の例示的使用順序を示す上面図である。
図11】内視鏡アクセス装置の他の代替的実施形態の特徴を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本願において、「近位」という用語は、医療処置中に概して医師に向かう方向を指し、「遠位」という用語は、医療処置中に概して患者の体内の標的部位に向かう方向を指す。
【0015】
図1〜5を参照すると、第一の実施形態の内視鏡アクセス装置20が示されている。装置20は一般に、ハンドル30と、ハンドル30から遠位方向に延びるシース100と、長尺状の柔軟カニューレ110と、スタイレット120と、を含む。
【0016】
ハンドル30は、近位側ハンドルセグメント40と、分割領域60と、遠位側ハンドルセグメント80と、を含む。近位側ハンドルセグメント40の少なくとも一部は、遠位側ハンドルセグメント80から着脱可能であり、これについては以下のような図4〜5に関連して後述する。
【0017】
図1に示されているように、近位側ハンドルセグメント40は把持部42とカニューレアジャスタ44と、を含む。カニューレアジャスタ44は把持部42の遠位側に位置付けられ、柔軟カニューレ110がシース100から外に延びる長さを特定するように構成されており、これについては以下のような図2に関連してさらに説明する。カニューレアジャスタ44は、ハンドル30の近位シャフト48に沿って移動してもよく、柔軟カニューレ110がシース100から出て延びる長さに関する標識49を含んでいてもよい。ロック機構52を使って、カニューレアジャスタ44を所定の位置に解放可能にロックしてもよい。例えば、カニューレアジャスタ44が図1に示されるように0に合わせられている場合、柔軟カニューレ110が内視鏡を通して挿入するためにシース100の中に位置付けられていることを示す。これに対して、カニューレアジャスタ44が3または4に合わせられている時は、柔軟カニューレ110がシース100の遠位端の外に所定の量だけ延びていることを示す。
【0018】
遠位側ハンドルセグメント80はシースアジャスタ82を含み、これは測定標識89を有する遠位シャフト88の周囲で移動可能である。ロック機構92を使って、シースアジャスタ82を遠位シャフト88に関する所定の位置に解放可能にロックしてもよい。シースアジャスタ82は、ロック機構92が外された時にシース100に関して近位方向または遠位方向に移動されてもよく、それによってシースアジャスタ82は遠位シャフト88の周囲でシース100に関してスライドでき、これは装置20を様々な内視鏡に適合できるようにするのに役立つ。
【0019】
遠位側ハンドルセグメント80は近位側ハンドルセグメント40から分割領域60によって分離される。一実施形態において、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62は遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72に解放可能に連結され、これは以下のような図4〜5においてより詳しく示されている。近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62は近位シャフト48と一体に形成されてもよく、その一方で遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72は遠位シャフト88と一体に形成されてもよく、これは図1〜3では連結状態で、図4〜5では非連結状態で示されている。
【0020】
装置20の長尺状の柔軟カニューレ110は、カニューレ110の遠位端114と近位端111との間に延びるルーメン112を含み、これは図2〜5に示されている(近位端111は図5において最もよくわかる)。長尺状の柔軟カニューレ110の少なくとも一部の柔軟性は好ましくは、体腔またはその他の通路内で、ルーメン112にしわを寄せたり、またはそれ以外にこれを閉塞させたりする危険性をさほど伴わずに誘導できるように十分な押しやすさと追従性を提供する。一実施形態において、長尺状の柔軟カニューレ110はステンレススチールのハイポチューブまたはニッケルチタン合金で構成されてもよい。他の例として、一実施形態はポリエーテルブロックアミド(PEBA)、PEBAX、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ePTFE、PTFEまたはPETカニューレを含んでいてもよく、編組構成および/または金属成分を有するポリマを含むその他のポリマ材料もまた使用してよく、これも本発明の範囲内であることがわかるであろう。この押し込みやすさと追従性は、取り外し可能なスタイレット120によって改善される
【0021】
図2A〜2Bに示されるように、取り外し可能なスタイレット120はカニューレ110のルーメン112を通り、そこから遠位方向に延びていてもよい。スタイレット120は穿刺先端128を含み、これはメス状の構成またはあらゆる他の面取り構成で提供されてもよく、これには組織を有効に穿刺するように構成されたあらゆる設計が含まれる。組織は、説明的な例として、膵偽嚢胞の外側、胃壁、腸壁、または、内視鏡的にアクセス可能な部位と標的部位との間のその他の人工または自然構造であってもよく、例えば経管腔的内視鏡(NOTES)手術手技のための開口部の創設を含む。スタイレット120は長尺状の柔軟カニューレ110の中で長手方向に延び、長尺状の柔軟カニューレ110に対し、組織の穿刺および/または検体採取前に硬さを付与する。
【0022】
スタイレット120はエコー発生面を含んでいてもよく、当業界で知られている何れの材料から作製されてもよい。例えば、これらに限定されないが、スタイレット120のための材料は、ステンレススチール、形状記憶合金、例えばニッケルチタン、複合材および/または同様の合金を含んでいてもよい。スタイレット120はまた、ポリマで構成され、および/または被覆されていてもよく、これには例えば、WheatleyらのPCT特許出願国際公開第02/078611号パンフレットに記載されているようなエコー発生ポリマが含まれる。医療機器上のエコー発生マーカの例は米国特許出願公開第2006/0247530号明細書において見出されるかもしれず、その全文を参照によって本願に援用する。
【0023】
図2Bの例において、スタイレット120の遠位側の窪みのあるエコー発生領域126は、超音波を反射して医療用超音波装置(例えば、外部の超音波装置、超音波内視鏡装置等)で視覚化可能な画像を生成するように構成される。他の実施形態、例えばスタイレット120がエコー発生ポリマで構成または被覆されていてもよい実施形態において、領域126は窪みを有するものとは異なる表面構成を有していてもよいが、最も好ましくは、重複しているカニューレ110の位置特定と誘導を提供する超音波視覚化可能形状を提供する。スタイレットおよび/またはカニューレ上のエコー発生領域のその他の例は、米国特許出願公開第2010/0160731号明細書に記載されており、その全文を参照によって本願に援用する。
【0024】
引き続き図1〜5を参照し、装置20の例示的な動作を説明する。図1において、装置20には連結状態でハンドル30が設けられており、この場合、近位側および遠位側ハンドルセグメント40および80が分割領域60を介して相互に連結されている。カニューレアジャスタ44は図1に示されるように0に合わせられており、これは柔軟カニューレ110が、およびスタイレット120もまた、内視鏡を通じて挿入するためにシース100の中に位置付けられていることを意味する。
【0025】
内視鏡の遠位領域が体腔内で標的組織部位へと移動される。内視鏡の遠位端は、標的組織の近接位置で操作される。次に、シース100が内視鏡の近位端に、内視鏡の補助通路を通じて装填される。すると、シース100はそれが付属通路の遠位端付近に到達するまで移動される。
【0026】
図2A〜2Bを参照すると、次のステップで、カニューレアジャスタ44と把持部42が近位シャフト48に関して遠位方向に移動されてもよい。図2Aにおいて、カニューレアジャスタ44が目盛り4に合わせられ、これは柔軟カニューレ110が所定の量、この場合、最大量だけシース100の遠位端より先まで延びていることを示している。柔軟カニューレ110がシース100の遠位端より先まで延びている様子が図2A〜2Bに示されている。これに加えて、スタイレット120はこの時、柔軟カニューレ110の遠位端114より遠位方向へと延びている。
【0027】
図1〜5のこの実施形態において、ロック機構52、例えばつまみねじがカニューレアジャスタ44の一部であり、近位シャフト48に選択的に圧力を加える。柔軟カニューレ110の近位端111における接続手段118は当初、近位ハンドル40に連結されている。近位ハンドル40はカニューレ110をアジャスタ44まで前方に選択的に移動させることができる。
【0028】
上述の柔軟カニューレ110および/またはスタイレット120のエコー発生という特徴によって、標的組織部位付近の視覚化が改善される。このような改善された視覚化を利用して、柔軟カニューレ110とスタイレット120を遠位方向に移動させて、図2A〜2Bの状態のスタイレット120のメス先端で標的組織を穿刺する。
【0029】
ここで図3を参照すると、次のステップで、近位ノブ122を引くことによってスタイレット120が近位側に引き戻されてもよい。スタイレット120を近位側に引っ込めると、柔軟カニューレ110の遠位領域が図3に示されるような所定の曲線形をとってもよい。この例において、柔軟カニューレ110は予め決定された形状を含み、これは、比較的剛性のスタイレット120をカニューレ110の遠位領域内から移動させた時に形成される。この所定の曲線により、所望の角度で体内の通路内にアクセスしやすくなりうる。例えば、柔軟カニューレ110および/または、そこを通って送達されるコンポーネント、例えば柔軟ワイヤガイドは、柔軟カニューレ110の所定の曲線による案内により、また内視鏡による視覚化の下で、曲がった導管や通路にアクセスできる。希望に応じて、この時点で、スタイレット120をカニューレ110のルーメン112から、およびハンドル30から完全に引き抜いて、医療機器をカニューレ110のルーメン112の中で移動させることができ、および/またはカニューレ110の全長に沿って全体的な柔軟性を持たせることができる。
【0030】
図4を参照すると、次のステップで、近位側ハンドルセグメント40が遠位側ハンドルセグメント80から切り離される。各種の異なる機構を使って、近位側および遠位側ハンドルセグメント40および80を解放可能に連結することができ、これは図4A〜4Iに示されている。1つの非限定的な例として、図4A〜4Bにおいて、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62は遠位面64を有し、それが1つまたは複数の結合要素、例えばピン65を含み、これは遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72の近位面74の1つまたは複数の穴75に対応する。近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62のピン65は遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72の穴75に、例えばスナップフィット式接続またはその他の摩擦係合を使って解放可能に連結されてもよい。
【0031】
代替的実施形態において、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62は遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72に、磁気的装置を使って解放可能に連結されてもよく、この場合、近位側ハンドルセグメント40の遠位面64は第一の磁荷を含み、遠位側ハンドルセグメント80の近位面74は第二の、反対の磁荷を含む。他の代替的実施形態において、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62は遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72に、接着剤またはその他の連結要素を使って解放可能に連結されてもよい。
【0032】
図4C〜4Dに示される他の代替的実施形態において、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62は遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72に、ねじ式係合93を使って解放可能に連結されてもよい。この例では、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62を遠位ハンドルセグメント80の近位領域72に関して回転させて、2つのセグメントを切り離してもよい。
【0033】
図4E〜4Fに示される他の代替的実施形態において、機械的機構を利用してもよく、これは例えば、領域62と72の1つまたは複数の結合要素95bと係合する1つまたは複数の結合要素95aを持ち、それによって連結状態において近位側ハンドルセグメント40を遠位側ハンドルセグメント80に保持するカバーまたはリング94である。すると、カバーまたはリング94を作動させることによって、非連結状態において、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62を遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72から切り離すことができる。カバーまたはリング94は、連結状態において、少なくとも部分的に円周方向および/または半径方向に分割領域60の外側部分を取り囲むように配置されてもよい。
【0034】
図4G〜4Hの他の代替案において、任意選択による作動機構、例えばボタン96がハンドルに設けられてもよく、これが近位側および遠位側ハンドルセグメント40および80を相互に隣接した位置に保持する機構を切り離す。図4G〜4Hにおいて、ボタン96が遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72に連結され、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62にある穴97の中に配置される。ボタン96が穴97の周辺より半径方向に内側に押されると、近位側および遠位側ハンドルセグメント40および80は切り離されて、相互に関して長手方向に移動できる。
【0035】
図4Iの他の代替案においては、ヒンジ98の形態の作動機構が設けられる。ヒンジ98は一般に、近位側ハンドルセグメント40の遠位領域62の一部である。ヒンジ98の近位端98aが半径方向に内側に押されると、それまで遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72を拘束していたヒンジ98の遠位端98bが半径方向に外側に移動して、遠位側ハンドルセグメント80の近位領域72とのその係合を解除してもよい。
【0036】
解放可能な連結の例は本明細書において開示されている実施形態に限定されず、近位側ハンドルセグメント40を遠位側ハンドルセグメント80に解放可能に連結するためのその他の装置と技術を使用してもよいことがわかるであろう。
【0037】
ここで図5を参照すると、次のステップにおいて、近位側ハンドルセグメント40は、柔軟カニューレ110に関する重複位置から移動させることができる。1つの例において、柔軟カニューレ110の近位端111にある接続手段118は一時的にカニューレ110から外されてもよく、それによって図5に示されるように、近位側ハンドルセグメント40をカニューレ110の全体を越して近位方向に引き戻すことができる。ある代替的実施形態において、接続手段118はカニューレ110に連結されたままであってもよく、近位側ハンドルセグメント40は通路59を含んでいてもよく、その内径は接続手段118の外径より大きい。あるいは、近位側ハンドルセグメント40は柔軟カニューレ110に関する重複位置から、以下のような図6〜11の代替的実施形態に示される技術を使って移動させることができる。
【0038】
近位側ハンドルセグメント40は、例として図に示されているように、ハンドルの完全な、または部分的なギャップ、またはハンドルの分離を通じて、機器の長さ方向でスライドさせることによってカニューレ110と接続手段118に沿って引き戻すことができる。例示的実施形態において、接続手段118はハンドル全体を通って延びる。
【0039】
有利な点として、近位側ハンドルセグメント40が柔軟カニューレ110に関する重複位置から移動されると、柔軟カニューレ110は近位側ハンドルセグメント40の制約を受けずに操作できる。特に、図5に示される状態で、柔軟カニューレ110の近位端111は、医師があらゆる方向に移動させ、および/または回転させて、柔軟カニューレ110の遠位端114に所望の効果を及ぼすことができる。例えば、柔軟カニューレ110はさらに、近位側ハンドルセグメント40が切り離されると遠位方向に体内通路内へと移動されてもよい。医師はまた、柔軟カニューレ110の遠位端114が所望の位置および/または向きにある状態で、柔軟なワイヤガイドまたはその他の医療用コンポーネントを接続手段118と柔軟カニューレ110のルーメン112の中に挿入してもよい。
【0040】
この実施形態では、図1〜3に示される手順の初期段階中、近位側ハンドルセグメント40だけが柔軟カニューレ110を把持できる。それゆえ、近位側ハンドルセグメント40が切り離されると、柔軟カニューレ110は遠位側ハンドルセグメント80に固定されていないため、柔軟カニューレ110は自由に移動および/または回転できる。
【0041】
ここで、図6〜8を参照すると、代替的な超音波視覚化可能内視鏡アクセス装置20’が示されている。図6〜8の代替的な装置20’は図1〜5の装置20と同様であるが、主な例外は、スロット58を有する代替的な近位側ハンドルセグメント40’が設けられている点である。スロット58は把持部42’と、固定部55と、遠位領域62’と、を通って軸方向に延びる。スロット58は図6に示されるように、長尺状の柔軟カニューレ110の少なくとも一部を受ける大きさである。1つまたは複数の固定要素、例えばつまみねじ56が近位側ハンドルセグメント40’の固定部55に連結されていてもよく、柔軟カニューレ110に圧力を加え、近位側ハンドルセグメント40’をカニューレ110に固定するように選択的に作動されてもよい。
【0042】
図6〜8の代替的な装置20’の使用は、上で図1〜5のステップにおいて説明した装置20の使用と同様である。1つの相違点は、医師が柔軟カニューレ110を近位側ハンドルセグメント40’との重複関係から移動させたい場合、医師は柔軟カニューレ110の近位端111に、図7に示されているように柔軟カニューレ110をスロット58との係合状態から引き離すのに十分な半径方向の力を加えてもよい点である。この時、固定要素56を外すと、柔軟カニューレ110は近位側ハンドルセグメント40による制約を受けずに操作できる。特に、図7に示されている状態において、柔軟カニューレ110の近位端111は、医師があらゆる方向に移動および/または回転させて、柔軟カニューレ110の遠位端114に所望の効果を及ぼすことができる。その後、医師は前述のように、ワイヤガイドまたはその他の医療用コンポーネントを接続手段118と柔軟カニューレ110のルーメン112に挿入して医療処置を完遂させてもよい。希望に応じて、医師はこれに加えて、図8に示されるように、近位側ハンドルセグメント40’を遠位側ハンドルセグメント80から、上で図4に関して説明した連結要素65またはその他の技術を使って切り離してもよい。近位側ハンドルセグメント40’を遠位側ハンドルセグメント80から切り離すことによって、柔軟カニューレ110の近位端111の、およびひいては遠位端114の操作がさらに改善されうる。
【0043】
ここで図9〜10を参照し、代替的な超音波視覚化可能内視鏡アクセス装置20’’を説明する。図9〜10の代替的な装置20’’は図1〜5の装置20および図6〜8の装置20’と同様であり、主な例外は、代替的な装置20’’が、図9〜10に示されるように、隣接し、また相互に解放可能に連結される第一と第二のセグメント40aと40bを有する代替的な近位側ハンドルセグメント40’’を含むことである。図9〜10の代替的な装置20’’の使用は、上で図1〜5のステップにおいて説明した装置20の使用と同様である。1つの相違点は、医師が柔軟なカニューレ110を近位側ハンドルセグメント40’’との重複関係から移動させたい場合、医師はハンドルを、第一と第二のセグメント40aと40bが相互から切り離されるように作動させてもよい点である。近位側ハンドルセグメント40’’の第一と第二のセグメント40aと40bの切り離しは、図4の近位側および遠位側ハンドルセグメント40および80の切り離しと同様の方法で実現されてもよい。例えば、これに限定されないが、第一と第二のセグメント40aと40bの内面47は、1つまたは複数の結合要素、例えば図4の連結要素65を含んでいてもよい。第一のセグメント40aの結合要素は第二のセグメント40bの結合要素に、スナップフィット式接続またはその他の摩擦係合を使って解放可能に連結されてもよい。例えば、医師は、第一のセグメント40aおよび/または第二のセグメント40bに、図10に示されるように、第一と第二のセグメント40aと40bを相互との係合状態から引き離すのに十分な半径方向に外側への力を加えてもよい。代替的実施形態において、第一と第二のセグメント40aと40bは、図4に関して上で一般的に説明した磁気的装置を使って、接着剤またはその他の接続要素または機械的機構を使って、またはその他の適当な機構を使って解放可能に連結されてもよい。任意選択により、ボタン等の作動機構をハンドルに設けてもよく、これによって第一と第二のセグメント40aと40bを相互に隣接した位置に保持する機構を外すことができる。
【0044】
図10に示される第一と第二のセグメント40aと40bが切り離されると、柔軟カニューレ110は、近位側ハンドルセグメント40’’による制約を受けずに操作できる。特に、図10に示されている状態において、柔軟カニューレ110の近位端111は、医師があらゆる方向に移動および/または回転させて、所望の効果を柔軟カニューレ110の遠位端114に及ぼすことができる。その後、医師は前述のように、ワイヤガイドまたはその他の医療用コンポーネントを接続手段118と柔軟カニューレ110のルーメン112に挿入して医療処置を完遂させてもよい。
【0045】
図11を参照すると、図9〜10の装置20’’が示されており、これは代替的な柔軟カニューレ110’を有し、その長さは柔軟カニューレ110より長く、それによって柔軟カニューレ110’の近位端111’は常にハンドル40’’より近位方向へと延びている。図11の実施形態により、図10において説明したように、近位側ハンドルセグメント40’’が切り離された時に医師が利用できる操作部の長さをより長くすることができる。特に、より長い代替的な柔軟カニューレ110’はまた、上述の図1〜5および図6〜8の実施形態でも使用してよい。
【0046】
本発明の各種の実施形態を説明したが、本発明は付属の特許請求の範囲とその均等物を考慮する以外には限定されない。さらに、本明細書で説明した利点が必ずしも本発明の利点のすべてであるとはかぎらず、本発明のすべての実施形態が必ずしも説明されたすべての利点を実現するとはかぎらない。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11