(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017042
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】単一光ファイバーの障害処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04L 12/707 20130101AFI20161013BHJP
H04L 12/70 20130101ALI20161013BHJP
【FI】
H04L12/707
H04L12/70 100Z
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-526865(P2015-526865)
(86)(22)【出願日】2013年8月13日
(65)【公表番号】特表2015-525046(P2015-525046A)
(43)【公表日】2015年8月27日
(86)【国際出願番号】CN2013081332
(87)【国際公開番号】WO2014026585
(87)【国際公開日】20140220
【審査請求日】2015年3月11日
(31)【優先権主張番号】201210293448.8
(32)【優先日】2012年8月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509024525
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】彭 媛媛
(72)【発明者】
【氏名】焦 琳
【審査官】
衣鳩 文彦
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第102035680(CN,A)
【文献】
特開2007−060184(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0032945(US,A1)
【文献】
中国特許出願公開第102075415(CN,A)
【文献】
特開2011−091657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00〜12/955
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の非決定ノードが、多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出した場合、前記非決定ノードと前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であるかどうかを判断し、前記通信リンクが異常であると、前記警報情報を、相手端保護グループとされる送信光ファイバー端にマッピングするステップを含む単一光ファイバーの障害処理方法。
【請求項2】
前記相手端保護グループが、前記警報情報により保護の多重化セクション障害を検出した後、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の決定ノードをトリガーして保護スイッチングプロトコル計算を行うステップ、
を更に含む、請求項1に記載の単一光ファイバーの障害処理方法。
【請求項3】
前記警報情報を検出した前記非決定ノードが、決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であることを判断した場合、前記警報情報を前記決定ノードに通知するステップと、
前記決定ノードが、前記警報情報を受信した場合、保護スイッチングプロトコル演算を行うステップと、
を更に含む、請求項1に記載の単一光ファイバーの障害処理方法。
【請求項4】
前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の決定ノードが、多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出した場合、保護スイッチングプロトコル演算を行い、多重化セクション保護グループの保護スイッチング動作をトリガーするステップ、
を更に含む、請求項1に記載の単一光ファイバーの障害処理方法。
【請求項5】
前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の各ノードは、相手端から送信したフレーム構造におけるオーバーヘッドフィールド情報を検出することにより、前記警報情報を検出する、
ことを特徴とする、請求項1、3又は4に記載の単一光ファイバーの障害処理方法。
【請求項6】
クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループにおけるノードに応用する単一光ファイバー障害処理装置であって、前記装置は、
多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出するように設定される警報情報検出ユニットと、
多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出した際、本ノードがクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループで決定ノードであるか非決定ノードであるかを判断するように設定される役割判断ユニットと、
前記役割判断ユニットが、本ノードが非決定ノードであると判断した場合、本ノードと前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループにおける決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であるかどうかを判断し、前記通信リンクが異常である場合、相手端保護グループとされる送信光ファイバー端に前記警報情報をマッピングするように設定される障害処理ユニットと、
を含む単一光ファイバー障害処理装置。
【請求項7】
前記障害処理ユニットは、更に、前記役割判断ユニットが、本ノードが決定ノードであると判断した場合、保護スイッチングプロトコル演算を行い、フレーム構造におけるKバイト情報により相手端ノードとインタラクションを行い、多重化セクション保護グループの保護スイッチング動作をトリガーするように設定される、
ことを特徴とする、請求項6に記載の単一光ファイバー障害処理装置。
【請求項8】
前記障害処理ユニットは、更に、前記役割判断ユニットが、本ノードが非決定ノードであるとともに本ノードと決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であると判断した場合、前記警報情報を前記決定ノードに通知するように設定される、
ことを特徴とする、請求項6に記載の単一光ファイバー障害処理装置。
【請求項9】
前記障害処理ユニットは、更に、相手端保護グループが送信した警報情報を受信した場合、前記警報情報により保護の多重化セクション障害を検出した後、相手端をトリガーして保護スイッチングプロトコル計算を行うように設定される、
ことを特徴とする、請求項6、7又は8に記載の単一光ファイバー障害処理装置。
【請求項10】
前記警報情報検出ユニットは、相手端から送信したフレーム構造におけるオーバーヘッドフィールド情報を検出することにより、前記警報情報を検出するように設定される、
ことを特徴とする、請求項6、7又は8に記載の単一光ファイバー障害処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野に関し、特に単一光ファイバーの障害処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector、国際電気通信連合電気通信標準化部門)G.841に線形多重化セクション保護が定義されている。それは、SDH(SynchronouS Digital Hierarchy、同期ディジタルハイアラーキ)ネットワークの多重化セクション層に保護を提供し、専用又は共用の保護メカニズムであり、ポイントツーポイントの物理ネットワークに適用する。1つの多重化セクションは、一定の数量のワーキング多重化セクションを保護することに用いることができるが、ノード障害に保護を提供することができない。多重化セクションはシングルエンド又はダブルエンドで作動することができる。なお、保護がアイドル状態にある際、更に保護を必要しない付加サービスを開始することに用いることができる。
【0003】
図1に示すのは、従来の単一ノード多重化セクション保護グループである。ノードAとノードBの間に単一ノードの多重化セクション保護グループを配備して、ノードAとノードBの間のリンクを保護する。ワーキング多重化セクションに障害が生じた際、リンク障害を検出したノードは保護スイッチングプロトコル演算を行い、Kバイト情報により相手端ノードとインタラクションを行う。そして、多重化セクション保護グループの保護スイッチング動作をトリガーし、フローを保護多重化セクションにスイッチングして、ノードAとノードBの間のリンクに対する保護を実現する。
【0004】
ネットワーク技術の発展に従って、実際の応用においてクロスネットワーク要素の多重化セクション保護のシーン需要がある。
図2aに示すのは、2つのネットワーク要素からなる保護シーンであり、ノードBとノードCの間に通信リンクを有し、2つのノードの正常な通信を実現することができる。ノードBとノードCという2つの異なるネットワーク要素は、クロスネットワーク要素の保護グループを構成し、ノードCと単一ノードAの間の通信リンクがノードBとノードAの間の通信リンクに対する保護機能を実現する。
【0005】
前記のクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループにおいて、プロトコル決定を行う1つのノードであって、保護グループの相手端ノードの間のKバイトと交換されるノードを本文において決定ノードと称する。他のネットワーク要素は非決定ノードと称する。1つのクロスネットワーク要素の保護グループに対して、常に1つの決定ノードのみを有し、他のノードはいずれも非決定ノードである。正常な場合には、各非決定ノードに決定ノードとの間の通信リンクを確立し、決定ノードは通信リンクにより決定結果を非決定ノードに通知して実行する必要がある。同時に、非決定ノードは現在の最新の状態を決定ノードに通知し決定に参加する必要がある。一旦、通信リンクに障害が発生すると、決定ノードと非決定ノードの間の連絡も中断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通信リンクに障害が生じた際、該通信リンクが所在するクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループは正常に通信することができない場合がある。この場合、ワーキング多重化セクションに障害が生じるとともに、非決定ノードは該障害情報を決定ノードに通知することができないため、前記の設備間の多重化セクション保護グループは該障害に対してアクティブに応答して保護スイッチングすることができない。相手端の保護グループにもKバイト情報で通知されたスイッチング動作がないと、保護の失効を引き起こし、通信が中断する。
【0007】
また、一本の光ファイバーが二本の送受信光ファイバーからなるので、一本の光ファイバーに障害が発生した際、光ファイバーの伝送特性により、隣接するポートは一端のみが急速に感知することができる。このような場合には、1種の単一光ファイバー障害のシーンが生じれば、フローが中断し、保護グループの保護が発効することができないシーンが生じる。
【0008】
図2aにおける2つのネットワーク要素からなるクロスネットワーク要素の保護グループの例において、ノードAとノードBの間の多重化セクションは作動セクションであり、ノードCとノードAのリンクは保護セクションである。ノードCがノードB、Cネットワーキングのクロスネットワーク要素の保護グループの決定ノードである。ノードBとノードCの間の通信リンクに障害が生じ、ノードAとノードBの間のワーキング多重化セクションに更に
図2bに示す単一光ファイバーの障害状況が発生した際、まず、ノードAはリンク障害を感知することができなく、いずれの保護スイッチング動作も発生しない。次に、ノードBはメッセージ受信端として障害を感知することができるが、決定能力を有しないため障害状況を決定ノードCに通知し決定をトリガーする必要がある。この際、ノードBとノードCの間の通信リンクに障害が生じており通信が中断するので、障害状況を決定ノードCに通知することができない。このようなシーンの下で、ノードB、Cからなる保護グループはいずれの保護スイッチング動作を発生することができなく、スイッチングフローが中断する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例は、通信リンクに障害を発生するか又は単一本の光ファイバーに障害が発生する際フローが中断する問題を解決することができる単一光ファイバーの障害処理方法及び装置を提供する。
【0010】
本発明の実施例は、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の非決定ノードは多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出した場合、非決定ノードと前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であるかどうかを判断し、前記通信リンクが異常であると、前記警報情報を相手端保護グループとする送信光ファイバー端にマッピングすることを含む単一光ファイバーの障害処理方法を提供する。
【0011】
好ましくは、前記方法は、前記相手端保護グループは前記警報情報により保護の多重化セクション障害を検出した後、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の決定ノードをトリガーして保護スイッチングプロトコル計算を行うこと、を更に含む。
【0012】
好ましくは、前記方法は、前記警報情報を検出した前記非決定ノードは、決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であることを判断する際、前記警報情報を前記決定ノードに通知することと、前記決定ノードは前記警報情報を受信する際、保護スイッチングプロトコル演算を行うことと、を更に含む。
【0013】
好ましくは、前記方法は、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の決定ノードは多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出した場合、保護スイッチングプロトコル演算を行い、多重化セクション保護グループの保護スイッチング動作をトリガーすること、を更に含む。
【0014】
好ましくは、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の各ノードは、相手端から送信したフレーム構造におけるオーバーヘッドフィールド情報を検出することにより、前記警報情報を検出する。
【0015】
本発明の実施例は、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループにおけるノードに応用する単一光ファイバー障害処理装置を提供し、前記装置は、多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出するように設定される警報情報検出ユニットと、多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出した際、本ノードがクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループで決定ノードであるか非決定ノードであるかを判断するように設定される役割判断ユニットと、前記役割判断ユニットは本ノードが非決定ノードであることを判断する際、本ノードとクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループにおける決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であるかどうかを判断し、前記通信リンクが異常である場合、前記警報情報を相手端保護グループとする送信光ファイバー端にマッピングするように設定される障害処理ユニットと、を含む。
【0016】
好ましくは、前記障害処理ユニットは、更に、前記役割判断ユニットが、本ノードが決定ノードであることを判断する際、保護スイッチングプロトコル演算を行い、フレーム構造におけるKバイト情報により相手端ノードとインタラクションを行い、多重化セクション保護グループの保護スイッチング動作をトリガーするように設定される。
【0017】
好ましくは、前記障害処理ユニットは、更に、前記役割判断ユニットが、本ノードが非決定ノードであるとともに、本ノードと決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であることを判断する際、前記警報情報を前記決定ノードに通知するように設定される。
【0018】
好ましくは、前記障害処理ユニットは、相手端保護グループが送信した警報情報を受信する際、前記警報情報により保護の多重化セクション障害を検出した後、相手端をトリガーして保護スイッチングプロトコル計算を行うように設定される。
【0019】
好ましくは、前記警報情報検出ユニットは、相手端から送信したフレーム構造におけるオーバーヘッドフィールド情報を検出することにより、前記警報情報を検出するように設定される。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの単一光ファイバー障害に用いる保護スイッチング方法を提供し、クロスネットワーク要素の通信リンクの障害状況の下での保護スイッチングを実現し、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護の品質を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】単一ネットワーク要素の多重化セクション保護グループのネットワーキング模式図である。
【
図2a】クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループのネットワーキング模式図である。
【
図2b】クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの単一光ファイバー障害模式図である。
【
図3】本発明の実施例が提供する単一光ファイバーの障害処理方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の実施例のクロスネットワーク要素の保護処理フローチャートである。
【
図5】本発明の応用例のクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループと単一ネットワーク要素多重化セクション保護グループのネットワーキング模式図である。
【
図6】本発明の応用例のクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループとクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループのネットワーキング模式図である。
【
図7】本発明の実施例の単一光ファイバー障害処理装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例を詳しく説明する。なお、衝突しない場合には、本願における実施例及び実施例における特徴は互いに任意に組み合わせられることができる。
【0023】
本実施形態は単一光ファイバーの障害処理方法を提供し、主に以下の技術案を採用する。
【0024】
保護ポートのリンク障害に対応する非決定ノードを検出し、決定ノードとの間の通信リンクの状態を判断し、前記通信リンクに障害が発生した場合に、対応の警報情報を単一発光ファイバーの送信端にマッピングし、それにより、相手端が障害を検出する。
【0025】
図3には、本発明の実施例が提供するクロスネットワーク要素の多重化セクション保護システムに用いる単一光ファイバーの障害処理方法として、以下のステップを含むことが示されている。
【0026】
S301において、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の各ネットワーク要素は、受信したフレーム構造におけるオーバーヘッドフィールドを検出する。
【0027】
S302において、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループにおけるネットワーク要素は、多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報があることを検出した場合、ステップS303を実行する。
【0028】
S303において、前記警報情報を検出したノードは、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループにおける役割を判断する。決定ノードであるとステップS304を実行し、非決定ノードであるとステップS305を実行する。
【0029】
S304において、リンク障害を検出したノードがクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの決定ノードである場合に、リンク障害がプロトコル計算に参加し、保護スイッチング動作を行う。
【0030】
S305において、リンク障害を検出した非決定ノードは、決定ノードとの通信リンク状態を判断する必要がある。決定ノードとの通信リンクが異常であるとステップS306を実行し、決定ノードとの通信リンクが正常であるとステップS307を実行する。
【0031】
S306において、非決定ノードと決定ノードの通信リンクがdownである場合に、検出した多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を送信光ファイバー端にマッピングする。例えば、警報情報などの動作を挿し込むことにより、保護グループ相手端とする送信光ファイバー端はリンク障害を検出して、保護スイッチング動作を行うことができる。
【0032】
S307において、前記非決定ノードは、対応する警報情報を決定ノードに通知してプロトコル計算を行う。
【0033】
図4は本発明の実施例のクロスネットワーク要素の多重化セクションの単一光ファイバー障害のフローチャートであり、以下の主なステップを含む。
【0034】
ステップ401において、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内の各ネットワーク要素は、相手から送信されたフレーム構造におけるオーバーヘッドフィールド情報を検出する。
【0035】
ステップ402において、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループ内のネットワーク要素は、警報情報を検出する。
【0036】
ステップ403において、前記障害を検出したノードはそれが保護グループでの役割を判断する必要があり、保護グループの決定ノードであるかどうかを判断する。
【0037】
ステップ404aにおいて、前記ノードが前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの非決定ノードであると、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの決定ノードとの間のリンク状態を判断する必要がある。
【0038】
ステップ404bにおいて、前記ノードと前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの決定ノードとの間の通信リンクが異常状態であると、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの非決定ノードは、検出した多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を送信多重化セクションにマッピングし、それにより、相手端は同じ警報情報を検出する。
【0039】
ステップ405において、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの決定ノードは、リンク障害を検出した後、プロトコル演算を行って保護スイッチング動作をトリガーする。
【0040】
ステップ404に対して、相手端保護グループは、保護の多重化セクション障害を検出した後、相手端プロトコル保護グループをトリガーしてプロトコル計算を行う。G841プロトコルの規定に従って、両端の保護グループは、一端がリンク障害を検出するといずれもスイッチングし、且つフレーム構造におけるK1、K2バイトインタラクションにより、スイッチング動作を完成する。このように、前記クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループは、非決定ノードが検出したリンク障害情報を受信しなくても、相手端から送信したK1、K2バイト情報によりスイッチング動作をトリガーし、リンクフローの正常を保証する。
【0041】
以下、具体的な応用例を合わせて、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0042】
図5に示すのは、2つのネットワーク要素のクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループと単一ネットワーク要素の多重化セクション保護グループからなる保護ネットワーキング図である。ノードA、Bはクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループを構成する。ノードBは決定ノードであり、ノードAは非決定ノードである。ノードA、Bの間は通信リンクで接続され、ノードCに配置されたのは、単一ネットワーク要素の多重化セクション保護グループである。
【0043】
正常な場合には、ノードA、Bの間の通信リンクが正常であり、ノードAがノードA、Cの間のリンク障害を検出した際、ノードAは警報情報を決定ノードBに通知し、ノードBでG841プロトコルを運行する相手端の単一ノード保護グループとK1、K2バイトによりスイッチング情報をインタラクションし、保護スイッチング動作を完成する。同様に、ノードCは先にノードA、Cの間のリンク障害を検出すると、K1、K2バイトをも送信し相手端クロスネットワーク要素の保護グループとともにスイッチング動作を完成する。
【0044】
ノードA、Bの間の通信リンクに障害が発生した場合、ノードAはリンク障害を検出したが、ノードA、Bの間の通信リンクにより決定ノードBに通知することができないため、クロスネットワーク要素の保護グループはスイッチング動作を開始しない。相手端のノードCも障害を検出しない場合サービスは中断する。このような場合には、ノードAは検出した障害を送信端にマッピングすることができ、それによりノードCが障害を感知し、保護スイッチングをトリガーする。
【0045】
図6に示すのは、2つのネットワーク要素からなる2つのクロスネットワーク要素の保護グループのドッキング状態である。一端の保護グループの通信リンクに障害が発生するとともに非決定ノードに保護ポートの多重化セクション層の上に警報がある際、警報情報を送信端にマッピングする必要があり、それにより、相手端保護グループがサービス中断を感知する。それにより、保護スイッチング動作をトリガーすることを確保する。
【0046】
以上のように、本発明の実施例は、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの単一光ファイバー障害に用いる保護スイッチング方法を提供し、クロスネットワーク要素の通信リンクの障害状況の下での保護スイッチングを実現し、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護の品質を保証する。
【0047】
なお、本発明の実施例は更に、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護システムに応用する単一光ファイバー障害処理装置を提供する。
図7に示すように、該装置は、多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出するように設定される警報情報検出ユニットと、多重化セクション保護グループのスイッチングをトリガーする警報情報を検出した際、本ノードがクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループで決定ノードであるか非決定ノードであるかを判断するように設定される役割判断ユニットと、前記役割判断ユニットは本ノードが非決定ノードであることを判断する際、決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であるかどうかを判断し、前記通信リンクが異常である場合、前記警報情報を相手端保護グループとする送信光ファイバー端にマッピングするように設定される障害処理ユニットと、を含む。
【0048】
好ましくは、前記障害処理ユニットは、前記役割判断ユニットが、本ノードが決定ノードであることを判断する際、保護スイッチングプロトコル演算を行い、フレーム構造におけるKバイト情報により相手端ノードとインタラクションを行い、多重化セクション保護グループの保護スイッチング動作をトリガーするように設定される。
【0049】
好ましくは、前記障害処理ユニットは、前記役割判断ユニットが、本ノードが非決定ノードであるとともに、本ノードと決定ノードとの間の通信リンク状態が正常であることを判断する際、前記警報情報を前記決定ノードに通知するように設定される。
【0050】
好ましくは、前記障害処理ユニットは、相手端保護グループが送信した警報情報を受信する際、前記警報情報により保護の多重化セクション障害を検出した後、相手端をトリガーして保護スイッチングプロトコル計算を行うように設定される。
【0051】
好ましくは、前記警報情報検出ユニットは、相手端から送信したフレーム構造におけるオーバーヘッドフィールド情報を検出することにより、前記警報情報を検出するように設定される。
【0052】
上記は単に本発明の好ましい実施例であるだけで、本発明を限定するためのものではない。本発明は、更に他の多種の実施例を有することができ、本発明の精神とその実質から逸脱しない場合には、当業者は、本発明により各種の相応の変更と変形を行うことができる。これらの相応の変更と変形は、いずれも本発明に付属する請求項の保護範囲に属するべきである。
【0053】
著しく、当業者は、上記の本発明の各モジュール又は各ステップは汎用の計算装置によって実現することができ、それらは単一の計算装置に集積してよいし、又は複数の計算装置からなるネットワークに配布されてもよい。選択的に、それらは、計算装置が実行可能なプログラムコードで実現されてよい。それにより、それらを記憶装置に記憶して計算装置で実行してよい。且つある場合には、本明細書における順序と異なる順序において示された又は記述されたステップを実行してよい。又は、それらをそれぞれ各集積回路モジュールに製造して、又はそれらにおける複数のモジュール又はステップを単一の集積回路モジュールに製造して実現してよいことを了解すべきである。このように、本発明はいずれの特定のハードウェアとソフトウェアの組み合わせに限定されたものではない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の実施例はクロスネットワーク要素の多重化セクション保護グループの単一光ファイバー障害に用いる保護スイッチング方法を提供し、クロスネットワーク要素の通信リンクの障害状況の下での保護スイッチングを実現し、クロスネットワーク要素の多重化セクション保護の品質を保証する。