(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
詳細な説明
この発明は、レーザパワー変換器の各接合における吸収によって入来単色光を分割する、実質的に等しいバンドギャップを有する同様のまたは異なる材料の多接合形成を提供する。一般に、この発明のレーザパワー変換器は、入射レーザ光を受ける第1のまたは上部サブセル(全体を通して「接合」と交換可能に使用される)と、第1サブセルの下方にあり、レーザ光を次に受ける第2のサブセルと、第1のサブセルと第2のサブセルとの間のトンネル接合とを少なくとも含む。接合が2つまたは3つの設計が開示されているが、より多くの接合がこの発明の範囲内にある。そのような場合、トンネル接合は、複数のサブセルの各々同士の間に配置される。
【0012】
サブセルが多数あるデバイスでは、半導体材料は、多数のp−n(またはn−p)接合を形成するために格子整合されてもよい。p−n(またはn−p)接合は、ホモ接合タイプまたはへテロ接合タイプのものであり得る。接合でレーザエネルギを受けると、接合に隣接する半導体材料の伝導帯および価電子帯に少数キャリア(すなわち電子および正孔)が生成される。それにより電圧が接合の両端に生成され、そこから電流を利用することができる。吸収されなかった(および変換されなかった)レーザエネルギは電圧および電流への変換のために次の接合へと通過するため、全体的な変換効率の向上および出力電圧の増加が得られる。
【0013】
図1は、この発明の一実施例に従ったレーザパワー変換システム100を示す。システム100は、一例ではGaAsまたは同様のレーザダイオードからなるレーザ源である、単色照明の源102と、一例では光ファイバである、単色照明をレーザパワー変換器104に伝送するための伝送手段103とを含んでいる。次に、レーザパワー変換器104から電流および電圧106が出力される。
【0014】
図2は、この発明の一実施例に従った二接合レーザパワー変換器204を示す図である。レーザパワー変換器204は、核形成層およびバッファ(双方とも図示せず)の形成に続き、一例ではGaAsまたはゲルマニウム(Ge)といった半絶縁材料で構成された基板210の上に形成された、光学的に厚い底部接合またはサブセル220を含んでいる。次に、薄く低吸収の相互接続トンネル接合230が、サブセル220の上に形成されている。通常、トンネル接続は、変換器に入射するレーザ光よりもバンドギャップエネルギが好ましくは高い、高ドープ半導体材料の1〜数百オングストロームの薄い層を含む。次に、微調整され、厚さが調節された第2の接合またはサブセル240がトンネル接合230の上に形成されて、二接合積層体を形成している。
【0015】
一例ではGaAsおよび/またはアルミニウムガリウム砒素(Al
xGa
(1-x)As、こ
こでxは約3モルパーセント〜約5モルパーセント)から選択された材料を用いたレーザパワー変換器204の二接合設計は、約810nm〜約840nmの波長での単色照明の下で約2ボルトの出力を産出する。第1および第2の接合は同じ材料系であってもよいが、この発明は、接合の材料が異なり得ることを考えている。
【0016】
底部サブセル220は、上部サブセルを通って受けられた単色光の残りを完全に吸収するよう形成されており、一例では約5,400Å〜約30,000Å、好ましくは約20,000Å〜約30,000Åの厚さを有する。
【0017】
多接合積層体では、サブセル間で電気的接続を行なう必要がある。好ましくは、これらの接点は、サブセル間の電力損失を非常に少なくするべきであり、ひいては最小の電気抵抗を有するべきである。トンネル接合は、低い抵抗率、少ない光エネルギ損失、および上部サブセルと底部サブセルとの結晶学的互換性を有するべきである。トンネル接合230は、レーザ光吸収を最小限に抑えるために、好ましくはバンドギャップがより大きい材料で形成される。GaAsデバイスの実現のための、トンネル接合用のバンドギャップがより大きい材料の一例として、インジウムガリウムリン(InGaP)およびAlGaAsが含まれるが、これらに限定されない。トンネル接合230は、あらゆる目的のためにここに引用により援用される米国特許第5,407,491号に示すような、太陽電池の技術分野において周知の設計に従って構築されてもよい。
【0018】
サブセル240の厚さは、直列接続された構成における最適な効率を得るために、底部サブセル220との電流整合条件を達成するよう調節される。上部サブセルの厚さの簡単な概算は、以下の式から得ることができる。
【0019】
目標厚さ=ln(0.5)/波長での吸収係数
GaAsダイオードの吸収係数および基本デバイス特性といった利用可能な材料特性に基づいたモデル化計算が、
図3に要約されている。このグラフは、モデル化計算に基づいた、
図2の二接合レーザパワー変換器における上部サブセルの厚さの関数としての電流生成を図示している。実現のために選択された他の半導体材料に基づいたモデル化計算も、この発明の範囲内にある。
【0020】
このモデル化計算は、2つのサブセル間のトンネル接合における吸収損失を考慮に入れていなかった。サブセル間のトンネル接合および他の層における光学的損失に対処するには、上部サブセル240が全電流のうち約44%〜約48%を生成するよう、上部サブセル240の厚さを調節する必要がある。したがって、上部サブセル240の厚さは、この実施例では、約5,4000Å〜約5,600Å、好ましくは約5,000Åに保たれるよう計算される。しかしながら、上部セルの厚さは、レーザの選択および半導体材料の選択に依存して変わってもよい。
【0021】
図には示されてはいないものの、各サブセル220および240は、たとえばあらゆる目的のためにここに引用により援用されている米国特許第5,800、630号に示すような太陽電池に使用されているものと同様のベースおよびエミッタを含んでいる。各サブセル220および240は、太陽電池の技術分野で同様に公知であり、たとえばあらゆる目的のためにここに引用により援用されている米国特許第5,407,491号に示すような窓層および/または裏面電界層を、任意で含んでいてもよい。サブセルについての記載された厚さおよび組成は、各サブセルにおける主吸収層に言及しており、言い換えれば、ホモ接合サブセルについてはベースおよびエミッタ層に、または、へテロ接合エミッタサブセルについてはベースのみに言及している。
【0022】
サブセル220および240のバンドギャップは実質的に等しく、一例では約1.39
eV〜約1.45eVである。一実施例では、双方のサブセルの格子定数も実質的に同じである。これにより、デバイスの効率を著しく低下させ得る結晶構造における欠陥の形成が回避される。「格子整合された」という用語をここで使用する場合、それは、材料間の格子定数の差が0.3%以下であることを表している。
【0023】
この発明のレーザパワー変換器を形成する異なる半導体層(たとえば基板210、底部サブセル220、トンネル接合230、および上部サブセル240)は、有機金属気相エピタキシ(MOVPE)、液相エピタキシ(LPE)、有機金属化学気相成長(MOCVD)、分子線エピタキシ(MBE)、有機金属分子線エピタキシ(MOMBE)、およびガスソース分子線エピタキシ(GSMBE)といった、当該技術分野において周知のさまざまな手法によって形成されてもよい。そのような方法に従い、半導体層を構成する特定の材料は、特定の状況の要件を満たすよう変更および最適化されてもよい。
【0024】
レーザパワー変換器204は、変換器204の微細構成の上に配置された反射防止(AR)層またはコーティング(図示せず)を通過する入射光を受けることができる。反射防止層は、変換器上方の光学的に透明の媒体(たとえば空気、ガラス、またはポリマー)と変換器204の半導体層との間の表面反射を最低限に抑えるよう意図されており、それにより、より多くの光子が変換器に入ることができるようにする。反射防止コーティングは単一層または多数の層からなることができ、TiO
2、Ta
2O
5、SiO
2、およびMgF
2といった周知の材料から作製可能である。反射防止コーティング層の厚さは変更可能であり、一例では約500オングストローム〜約1200オングストロームである。
【0025】
図4は、この発明の別の実施例に従った三接合レーザパワー変換器404を示す図である。レーザパワー変換器404の層は、
図2および
図3に関して上述した二接合レーザパワー変換器204と同様である。しかしながら、レーザパワー変換器404は三つの接合またはサブセル420、440および460を含んでおり、トンネル接合430および450が、サブセル420と440との間、およびサブセル440と460との間にそれぞれ配置されている。サブセルおよびトンネル接合の積層体は、基板410の上に形成されている。
【0026】
上述のレーザパワー変換器204と同様に、基板410、サブセル420、440および460、ならびにトンネル接合430および450はすべて、有機金属気相エピタキシ(MOVPE)、液相エピタキシ(LPE)、有機金属化学気相成長(MOCVD)、分子線エピタキシ(MBE)、有機金属分子線エピタキシ(MOMBE)、およびガスソース分子線エピタキシ(GSMBE)といった、当該技術分野において周知のさまざまな手法によって堆積されてもよい。
【0027】
一例では、GaAsおよび/またはAl
xGa
(1-x)As(ここでxは0モルパーセント〜約5モルパーセント)材料をここでも接合に使用して、約810nm〜約840nmの範囲の単色照明の下で約3ボルトの出力を産出してもよい。ここでもGeが基板410に使用可能である。
【0028】
サブセル420、440および460の厚さも、互いとの電流整合条件を達成するよう調節される。したがって、この実施例では、サブセル460の厚さは約1,000Å〜約3,000Åに保たれる。サブセル440も、この実施例では、約1,000Å〜約3,000Åに保たれる。サブセル420は、この実施例では、単色照明の残りを完全に吸収するよう形成され、約30,000Åよりも大きい厚さを有するよう形成される。
【0029】
レーザ光吸収を最小限に抑えるために、ここでもバンドギャップがより大きい材料のトンネル接合が好ましくは使用される。GaAsデバイスの実現のための、トンネル接合用
のバンドギャップがより大きい材料の一例として、インジウムガリウムリン(InGaP)およびAlGaAsが含まれるが、これらに限定されない。
【0030】
上述の実施例ではある特定の材料、波長、および層厚が説明されたが、この発明はそう限定されない。設計および用途仕様に基づいて、他の材料、波長、および層厚が利用されてもよい。以下の表1は、接合、基板、およびレーザ照明に利用され得る他の材料および波長を列挙している。
【0031】
【表1】
【0032】
見てわかるように、サブセルに利用される好ましい半導体は、GaAsおよびAlGaAsといったIII−V族複合材料を含む。ガリウムインジウム砒素リン(GaInAsP)、アルミニウムインジウムガリウムリン(AlInGaP)、インジウムガリウム砒素(InGaAs)、アルミニウムインジウムガリウム砒素(AlInGaAs)、およびガリウムアンチモン(GaSb)といった他の吸収接合材料が使用されてもよい。有利には、バンドギャップがより大きい半導体で形成された接合を利用することは、たとえば上部接合において810−840nmの波長範囲で、吸収係数を低下させつつ電力出力を増加させることを可能にする。より少ない吸収によって、より厚い上部接合の成長が可能になり、このため、たとえば層のMOVPE成長を実行する際、製造パラメータが緩和される。
【0033】
Geは、基板210に有利に使用可能である。Geは、GaAsよりもコストが低く、より頑強であり、処理が容易である。GeはGaAsよりも熱転写特性が優れており、通常、同等の面積のGaAs基板よりも薄いため、より良好なデバイス冷却が期待される。
【0034】
基板の格子定数に整合していない変成材料も、この発明の別の実施例に従って、さらに幅広い範囲の可能なレーザ波長に対処するために使用されてもよい。一例では、GaAsまたはGe基板上に構築された変成Al
xGa
(1-x)Asデバイス(ここでInの組成は約15モルパーセント〜約23モルパーセントの範囲内にある)によって、980nmのレーザ波長が対処されてもよい。
【0035】
さらに、多数のフォトリソグラフィステップおよびメタライゼーションステップを用いて構造を処理し、同一平面に(通常放射形状の)多数の区分を有するモノリシックデバイスを製造する水平集積も可能である。このため、この発明の多接合の性質により、単一接合法を用いて可能なものよりも水平区分または区画が少ない、より高電圧のデバイスの形成が可能になる。したがって、垂直集積および水平集積の双方により、デバイス作製プロセスの簡略化が可能になり、活性の平面区画の電気的絶縁を行なう最中の垂直エッチングに関連する活性領域の損失を伴わずに、より活性の領域を維持することができる。
【0036】
図5は、この発明の別の実施例に従った、水平に集積された区分または区画を有する多接合レーザパワー変換器を示す図である。より高い電圧構成および他の可能な電圧構成を達成するために、レーザパワー変換器の個々の区分を、水平レベルにおいて電気的に絶縁し、それから相互接続することが可能である。たとえば、6つの二接合GaAsデバイスは約12ボルトを生成し、一方、直列に相互接続された薄いGaInPAs/厚いGaInPAsのサブセルは、約13ボルト〜約14ボルトを生成する。半絶縁基板上への水平集積に三接合構成が使用される場合、たとえばGaAs、AlGaAs、およびGaInPAs接合で作られた、直列に接続された4つの三接合デバイスを用いて、12−14ボルトのデバイスが構築可能である。
【0037】
したがって、
図5は、水平に集積された6つの区分510、520、530、540、550および560を有するレーザパワー変換器504を示している。レーザパワー変換器504が2つの接合を含む場合、それは約12ボルト〜約14ボルトを出力するかもしれない。レーザパワー変換器504が3つの接合を含む場合、それは約18ボルト〜約20ボルトを出力するかもしれない。
【0038】
図6および
図7は、多数の電圧および電流を提供可能な、水平に集積された区分を有する多接合レーザパワー変換器の異なる実施例を示している。分割された電圧および/または不平衡電流の要件に対処するために、正および負双方のより高い電圧の区分、およびより低い電圧/より高い電流の区分が可能である。
【0039】
ここで
図6を参照すると、レーザパワー変換器604の内側区分610は入射光の大部分を受け、電極630および630′によって示されるように、約2ボルトが、レーザパワー変換器604の二接合実現において生成されるかもしれない。外輪として集積されている外側区分620は、より少ない入射光を受け、このためより少ない電流を生成する。しかしながら、外側区分620は、より高い電圧、およびバイポーラ実現さえも作り出すために、より小さくモノリシックに集積された区分へと再分割されてもよい。たとえば、内側区分が低電圧(たとえば約2ボルト)および高電流出力(たとえば150mA)を生成する一方で、外側区分620は、高電圧および低電流出力を生成するよう構成されてもよい。外側区分はまた、バイポーラ電圧源として、または、さらにより高い電圧を有する単一極性のデバイスとして構成されてもよい。
図6を見てわかるように、外側区分620は8つの区分620a−620hへと構成されてバイポーラ電圧源を形成しており、これにより、電極640、640′および650、650′によってそれぞれ示すように、1mAで+8ボルト、および1mAで−8ボルトを生成する。
【0040】
ここで
図7に示す多電圧の実施例を参照すると、レーザパワー変換器704は、
図6に示すレーザパワー変換器604と同様である。活性区域のの内側区分710は入射光の大部分を受け、電極730および730′によって示されるように、約2ボルトが、レーザパワー変換器
704の二接合実現において生成されるかもしれない。外側区分720も外輪として集積され、より少ない入射光を受け、このためより少ない電流を生成する。外側区分720は、より高い電圧、およびバイポーラ実現さえも作り出すために、より小さくモノリシックに集積された区分へと再分割されてもよい。たとえば、外側区分720は、4つの区分およびバイポーラ電圧源へと構成されており、これにより、電極740、740′および750、750′によってそれぞれ示すように、1mAで+4ボルト、および1mAで−4ボルトを生成する。一例では、ファイバ760から放射された光のガウス形円錐が
図7に、垂直線(すなわち光ファイバ)に接続された点線によって示されている。
【0041】
レーザパワー変換器の多電圧実現の形成は、半導体業界で採用されている標準的なフォトリソグラフィ手法を用いて行なわれる。1つの可能な実現順序は、化学的エッチングス
テップによる形成を介した絶縁を含んでいてもよい。そのようなプロセスは、中央の円形区分(たとえば内側区分610および710)を、周辺のより小さな区分(たとえば外側区分620および720)とともに規定してもよい。第2のステップは、表面上への金属の形成を伴い得る。材料の選択に依存して、このステップは、N型接点およびP型接点を堆積させる1つ以上のステップを含んでいてもよい。ARコーティングステップが次に続いてもよい。
【0042】
図8は、この発明の別の実施例に従った、上部サブセル用のヘテロ接合エミッタを含む二接合レーザパワー変換器を示す図である。
図2および
図3に関して上に開示した実施例と同様に、二接合レーザパワー変換器804は、基板810と、GaAsベース層820およびGaAsエミッタ層830を含む底部接合とを含んでいる。エミッタ層830の上にトンネル接合840が形成されている。
【0043】
しかしながら、この実施例では、上部接合のGaAsエミッタが、バンドギャップがより大きい材料、たとえばGaAsベース850の上のInGaPエミッタ860と置き換えられている。バンドギャップが大きいヘテロ接合エミッタはレーザ光に対して光学的に透明であり、このため、エミッタ860は、バンドギャップがより小さい材料を用いる場合よりも厚く作製されてもよく、それにより、シート抵抗率が低下し、面積抵抗損失の低減およびグリッド線の曖昧さの低減によってデバイス性能が向上する。別の利点は、上部接合のベースを他の場合よりも厚く成長させることができることであり、それにより、電子特性および製造考慮事項が改良される。同様のヘテロ接合エミッタは三接合構成において実現可能であり、特に上部二接合について利点をもたらす。
【0044】
上述の実施例はこの発明を説明しているものの、この発明を制限してはいない。この発明は宇宙船の状況において特に有用であり得るが、センサおよび他の光電子デバイスといった他の用途および状況がこの発明の範囲内にあると考えられる。また、この発明の原理に従って多くの修正および変更が可能であることが理解されるべきである。したがって、この発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ規定される。
また、本願は以下に記載する態様を含む
(態様1)
レーザパワー変換器であって、
単色照明を受け、第1の電流出力を生成する第1のサブセルと、
第1のサブセルが単色照明を受けた後で単色照明の一部を受ける第2のサブセルとを含み、第2のサブセルは、第1の電流出力と実質的に等しい第2の電流出力を生成し、前記レーザパワー変換器はさらに、
第1のサブセルと第2のサブセルとの間に配置されたトンネル接合を含む、レーザパワー変換器。
(態様2)
第1のサブセルはベースとエミッタとを含む、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様3)
ベースはGaAsで構成され、エミッタはInGaPで構成されている、態様2に記載のレーザパワー変換器。
(態様4)
第1のサブセルは、第1のサブセルおよび第2のサブセルによって生成された全電流の約44%〜約49%を生成する、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様5)
第1のサブセルは約5,000Å〜約6,000Åの厚さを有し、第2のサブセルは約6,000Å〜約30,000Åの厚さを有する、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様6)
第1のサブセルおよび第2のサブセルは、GaAs、GaInPAs、GaInP、AlInGaP、InGaAs、GaSb、およびAl
xGa
(1-x)As(ここでxは約3モルパーセント〜約5モルパーセントである)からなる群から選択される材料で構成されている、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様7)
第2のサブセルはベースとエミッタとを含む、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様8)
第1のサブセルおよび第2のサブセルは実質的に等しいバンドギャップを有する、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様9)
第1のサブセルおよび第2のサブセルは異なる材料で構成されている、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様10)
第1のサブセルおよび第2のサブセルは同じ材料で構成されている、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様11)
単色照明はレーザによって提供される、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様12)
単色照明は、約810nm〜約840nm、および約630nm〜約670nmからなる群から選択される波長範囲で提供される、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様13)
単色照明は、約980nm、約1310nm、および約1550nmからなる群から選択される波長で提供される、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様14)
単色照明は、光ファイバおよび大気からなる群から選択される伝送手段を介して提供される、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様15)
トンネル接合は約100Å〜約1,000Åの厚さを有する、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様16)
トンネル接合は、InGaPおよびAlGaAsからなる群から選択される材料で構成されている、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様17)
半絶縁基板をさらに含み、第2のサブセルは基板とトンネル接合との間に位置している、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様18)
半絶縁基板は、GaAs、Ge、およびInPからなる群から選択される材料で構成されている、態様17に記載のレーザパワー変換器。
(態様19)
第2のサブセルに隣接する第3のサブセルと、第2のサブセルと第3のサブセルとの間に配置された第2のトンネル接合とをさらに含む、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様20)
第1のサブセルは約1,000Å〜約3,000Åの厚さを有し、第2のサブセルは約1,000Å〜約3、000Åの厚さを有し、第3のサブセルは30,000Åよりも大きい厚さを有する、態様19に記載のレーザパワー変換器。
(態様21)
第1、第2、および第3のサブセルは、GaAs、GaInPAs、GaInP、AlInGaP、InGaAs、GaSb、およびAl
xGa
(1-x)As(ここでxは約0モルパーセント〜約5モルパーセントである)からなる群から選択される材料で構成されている、態様20に記載のレーザパワー変換器。
(態様22)
第2のサブセルに隣接する複数のサブセルと、複数のサブセル間に配置された複数のトンネル接合とをさらに含む、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様23)
第1および第2のサブセルの水平に集積された複数のサブセルをさらに含み、水平に集積された複数のサブセルは電気的に直列に連結されている、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様24)
第1のサブセルは第1の部分と第2の部分とを含み、第1の部分は第2の部分とは異なる電流出力を生成する、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様25)
第1のサブセルは第1の部分と第2の部分とを含み、第1の部分は第2の部分とは異なる電圧出力を生成する、態様1に記載のレーザパワー変換器。
(態様26)
多電圧実現を有するレーザパワー変換器であって、
単色照明を受け、第1の電流出力を生成する第1のサブセルと、
第1のサブセルが単色照明を受けた後で単色照明の一部を受ける第2のサブセルとを含み、第2のサブセルは、第1の電流出力と実質的に等しい第2の電流出力を生成し、前記レーザパワー変換器はさらに、
第1のサブセルと第2のサブセルとの間に配置されたトンネル接合を含み、
第1および第2のサブセルは、第1および第2のサブセルの第1の部分が、第1および第2のサブセルの第2の部分とは異なる電流および電圧出力を生成するような、水平に集積されたサブセルを含む、レーザパワー変換器。
(態様27)
第1の部分は、第2の部分に比べてより低い電流およびより高い電圧出力を生成する、態様26に記載のレーザパワー変換器。
(態様28)
第1の部分は中央の円形区分であり、第2の部分は、直列相互接続された多数のより小さい区分を含む周辺区分であり、第1の部分は第2の部分に比べてより高い電流を生成し、第2の部分は第1の部分に比べてより低い電流でより高い電圧を生成する、態様26に記載のレーザパワー変換器。
(態様29)
レーザパワー変換システムであって、
単色照明を提供するレーザ源と、
単色照明をレーザパワー変換器に伝送するための手段とを含み、前記レーザパワー変換器は、
伝送するための手段を介してレーザ源から単色照明を受け、第1の電流出力を生成する第1のサブセルと、
第1のサブセルが単色照明を受けた後で単色照明の一部を受ける第2のサブセルとを含み、第2のサブセルは、第1の電流出力と実質的に等しい第2の電流出力を生成し、前記レーザパワー変換器はさらに、
第1のサブセルと第2のサブセルとの間に配置されたトンネル接合を含む、レーザパワー変換システム。
(態様30)
伝送するための手段は、光ファイバおよび大気からなる群から選択される、態様29に記載のシステム。
(態様31)
レーザパワーを変換する方法であって、
第1のサブセルを通る伝送によって、単色光を第1の電流出力に変換するステップと、
第1のサブセルからの単色光の一部を、トンネル接合を通して伝送するステップと、
第2のサブセルを通る伝送によって、トンネル接合からの単色光を第2の電流出力に変換するステップとを含み、第2の電流出力は第1の電流出力と実質的に等しい、方法。
(態様32)
第1のサブセルの第1の部分が、第1のサブセルの第2の部分とは異なる電流および電圧出力を生成するよう、第1のサブセルの水平に集積されたサブセルを提供するステップをさらに含む、態様31に記載の方法。
(態様33)
第1の部分は、第2の部分に比べてより低い電流およびより高い電圧出力を生成する、態様32に記載の方法。
(態様34)
第1および第2のサブセルの水平に集積された複数のサブセルを提供するステップをさらに含み、水平に集積された複数のサブセルは電気的に直列に連結されている、態様31に記載の方法。
(態様35)
レーザパワー変換器であって、
高電流を生成する中央の集光および電気変換領域と、
中央の集光および電気変換領域の周辺に沿った複数の区分とを含み、複数の区分は直列に相互接続されており、前記レーザパワー変換器はさらに、
中央の集光および電気変換領域、ならびに周辺に沿った複数の区分への独立した接点を含む、レーザパワー変換器。
(態様36)
中央の集光および電気変換領域、ならびに複数の区分は各々、トンネル接合を間に挟んだ少なくとも2つのサブセルで形成されている、態様35に記載のレーザパワー変換器。