(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一方側の面において、前記他方の帯板のうち、少なくとも前記複数のLED取付部の間の長手方向領域を、前記樹脂部により完全に被覆した請求項2記載のLED照明用帯状基板。
前記一方側の面において、前記他方の帯板のうち、長手方向端部および前記複数のLED取付部を除く全ての領域を、前記樹脂部により被覆した請求項1記載のLED照明用帯状基板。
他方側の面において、前記他方の帯板が前記樹脂部から露出した面積を、前記一方の帯板が前記樹脂部から露出した面積よりも大きくした請求項1記載のLED照明用帯状基板。
前記樹脂部が双方の帯板の一方側の面および他方側の面を被覆し、一方側の面を被覆する前記樹脂部に前記複数のLED取付部を設けると共に、他方側の面を被覆する前記樹脂部に、他部材に取り付けるための取付面を設けた請求項1記載のLED照明用帯状基板。
請求項1記載のLED照明用帯状基板と、前記複数のLED取付部に取り付けられた複数のLEDとを備えたLED照明。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LED照明は、白熱灯や蛍光灯などと比べて消費電力が小さく、製品寿命が長いという利点を有する反面、熱に変換されるエネルギーの割合が高い上、LEDの表面積が小さいため、LEDが高温になりやすい。LEDが高温になると、基板の反りや亀裂、電気回路の不具合、あるいは基板やLEDの劣化による製品寿命の低下等を招く恐れがあるため、LED照明では放熱対策が非常に重要となる。
【0005】
上記のような帯状基板は、熱伝導性に優れた金属製の帯板がLEDと接触しているため、LEDの熱が帯板に伝達される。しかし、帯板の大部分は、金属より熱伝導性が大きく劣る樹脂部で被覆されているため、帯板からの放熱が樹脂部で阻害され、放熱が十分に行われない恐れがある。例えば、帯板を樹脂部から大きく露出させれば、放熱効果を高めることができる。しかし、正極用および負極用の帯板の双方を樹脂部から大きく露出させると、偶発的に金属部品(例えばクリップ等)が双方の帯板に接触して正極と負極が短絡するおそれが高くなる。
【0006】
また、上記の樹脂部の材料として放熱性樹脂を用いれば、放熱性を高めることができる。しかし、一般に金属と樹脂の熱伝導率の差はかなり大きく、例えば、錫の熱伝導率は67[W/mK]であるのに対し、PEEKの熱伝導率は0.26[W/mK]である。また、一般的な放熱性樹脂を用いると50〜60[W/mK]の性能を得ることも可能ではあるが、これらの放熱性樹脂に用いられる充填材は導電性のものであるため、絶縁性が要求される帯状基板の樹脂部の材料としては不適である。絶縁性を確保しつつ放熱性を持たせようとすると、一般的に樹脂の熱伝導率は2〜5[W/mK]程度にしかならず、十分な放熱性があるとは言えない。
【0007】
本発明が解決すべき技術的課題は、LED照明の放熱性を高めると共に、正極と負極の短絡を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するためになされた本発明に係るLED照明用帯状基板は、導電性金属からなる正極用および負極用の帯板と、双方の帯板をインサートした射出成形で形成され、双方の帯板を絶縁状態で一体に保持する樹脂部と、長手方向に離間して設けられ、双方の帯板に通電可能にLEDを接続するための複数のLED取付部とを備えたLED照明用帯状基板であって、少なくとも一方側の面において、一方の帯板が前記樹脂部から露出した面積を、他方の帯板が前記樹脂部から露出した面積よりも大きくしたものである。このLED照明用帯状基板のLED取付部にLEDを取り付ければ、LED照明として使用できる。
【0009】
上記のように、各帯板が樹脂部から露出した面積を異ならせることで、一方の帯板を樹脂部から大きく露出させて放熱性を高めると共に、他方の帯板の多くを樹脂部で覆うことにより両帯板の短絡を防止することができる。
【0010】
上記の帯状基板の一方側の面にLED取付部を設け、このLED取付部にLEDを取り付けると、帯板の一方側の面からLEDが突出した形状となる(
図5参照)。このLED照明に、偶発的に金属部品(例えばクリップ等)が接触した場合、LED取付部の長手方向領域では、金属部品が双方の帯板に同時に接触するにはLEDを幅方向に跨ぐ必要があるため、双方の帯板が金属部品を介して短絡する可能性は比較的低い。一方、複数のLED取付部の間の長手方向領域では、LEDを跨ぐことなく金属部品が双方の帯板に同時に接触可能であるため、双方の帯板が金属部品を介して短絡する可能性が比較的高い。従って、帯状基板の一方側の面において、他方の帯板のうち、少なくとも複数のLED取付部の間の長手方向領域を樹脂部により完全に被覆すれば、この領域で金属部品が双方の帯板に同時に接触することがないため、両帯板の短絡を防止できる。
【0011】
また、帯状基板の一方側の面において、他方の帯板のうち、長手方向端部および複数のLED取付部を除く全ての領域を樹脂部により被覆すれば、両帯板の短絡を確実に防止できる。
【0012】
また、他方の帯板の外側縁部を樹脂部で被覆すれば、両帯板の短絡をより確実に防止できる。
【0013】
上記の帯状基板の一方側の面において、一方の帯板より多く樹脂部から露出させることで高い放熱性が得られる。十分に高い放熱性を得るには40%以上露出させることが好ましい。
【0014】
上記の帯状基板の一方側の面だけでなく、他方側の面においても、双方の帯板の樹脂部からの露出面積を異ならせれば、短絡を防止しながら放熱効果をさらに高めることができる。このとき、帯状基板の両面において一方の帯板を樹脂部から大きく露出させると、一方の帯板と樹脂部との接触面積が小さくなり、一方の帯板の樹脂部による保持力が不足するおそれがある。そこで、帯状基板の他方側の面では、一方側の面とは逆に、他方の帯板の樹脂部からの露出面積を一方の帯板の樹脂部からの露出面積よりも大きくすれば、一方の帯板と樹脂部との接触面積が確保され、これにより双方の帯板の樹脂部による保持力を確保できる。
【0015】
上記のような帯状基板では、例えば、双方の帯板の一方側の面および他方側の面を樹脂部で被覆し、一方側の面を被覆する樹脂部に複数のLED取付部を設けると共に、他方側の面を被覆する樹脂部に、他部材(照明器具や構造体など)に取り付けるための取付面が設けることができる。このような帯状基板では、通常、一方側の面(発光面)が他方側の面(取付面)よりも広い空間に面することが多いため、一方側の面において、一方の帯板を樹脂部から大きく露出させることで、効率よく放熱することができる。
【0016】
樹脂部を放熱性樹脂で形成すれば、放熱性をさらに高めることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上に示すように、本発明によれば、一方の帯板の樹脂部からの露出面積を大きくしてLED照明の放熱性を高めると共に、他方の帯板の樹脂部からの露出面積を小さくして両帯板の短絡を防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1に示すLED照明装置1は、本発明の一実施形態に係る帯状基板2、および、帯状基板2の延びる方向に離間して配置された複数のLED3からなるLED照明1aと、LED照明1aに接続され、LED3に電力を供給する電源部4とを備えている。
【0021】
帯状基板2は、
図2〜
図5に示すように、二枚の帯板21,22を平行に配置し、これらを樹脂部24で一体に保持した帯板状の形態を有する。二枚の帯板21,22は、何れも厚さ0.01mm〜3mm程度(例えば0.1mm)の可撓性に富む導電性金属(例えば、銅板、アルミ板、ステンレス鋼板等)で形成される。図示例では、二枚の帯板21,22が同一平面上に配される。帯板21,22の端部には、電源部4に接続するための端子23が形成されている。帯板21,22の表面には、必要に応じて錫メッキ等で導電性の金属被膜を形成することもできる。
【0022】
樹脂部24は、端子23を除く帯板21,22の両面をその長手方向(
図2及び
図3の左右方向)全体にわたって被覆し、かつ、帯板21,22間の隙間を充足している。この樹脂部24は、後述のように帯板21,22をインサートして射出成形することで形成される。樹脂材料は、放熱性、絶縁性に優れた放熱性樹脂を使用することが好ましく、例えば、MgO、Si
3N
4、BN等が使用可能である。
【0023】
樹脂部24には、帯板21,22の延びる方向に沿って適宜のピッチ(等ピッチあるいは不等ピッチ)で複数のLED取付部としての窓部26が形成される。窓部26は、
図5に示すように、二枚の帯板21,22の間で帯状基板2の一方側の面(LED3の装着側の面、以下「表面」と称する。)および他方側の面(以下、「裏面」と称する)に開口している。窓部26内には二枚の帯板21,22の各内縁部が突出しており、突出した帯板21,22の内縁部よりも表面側では、窓部26の内面がLED3を収容できる形状になっている。窓部26内に突出した帯板21,22の内縁部は端子27として機能し、これをLED3の端子32(後述する)に接触させることでLED3への電力供給を行うことが可能となる。また、樹脂部24のうち、二枚の帯板21,22間の領域には、その表裏面を貫通する複数の取り付け孔28が適宜の間隔で形成されている(
図2参照)。
【0024】
樹脂部24の表面では、窓部26および取り付け孔28の周囲が他所よりも盛り上がっている(
図4および
図5参照)。この盛り上がり部分26a,28aを除き、樹脂部24は均一な厚さT1を有する。
図4中の矢印Wで示すように、帯状基板2をその表面側を凸として湾曲可能とするため、樹脂部24の各部の厚さは極力薄くする。具体的には、樹脂部24の上記肉厚T1は0.3mm〜1.5mm程度(例えば1mm)、最大肉厚となる盛り上がり部26a,28aの厚さTmaxは1.5mm〜4mm程度(例えば2mm)とする。樹脂部24の裏面は、凹凸のない平坦面であり、この面が他部材(本実施形態では構造体8の溝81の底面82、
図9参照)への取付面29となる。
【0025】
上記の帯状基板2は、表面及び裏面のそれぞれにおいて、各帯板21,22の樹脂部24からの露出面積が異なる。本実施形態では、帯状基板2の表面では、
図2に示すように、一方の帯板22の樹脂部24からの露出面積が、他方の帯板21の樹脂部24からの露出面積よりも大きくなっている。一方の帯板22は、樹脂部24に保持されるために必要最小限の領域が樹脂部24で被覆される。放熱性を得るためには、帯状基板2の表面において、一方の帯板22のできるだけ広い部分を樹脂部24から露出させればよいが、十分に高い放熱性を得るためには、帯状基板2の表面において、一方の帯板22の40%以上、好ましくは50%以上を樹脂部24から露出させることが望ましい。帯板22の幅方向寸法をあえて大きくして、放熱面積を増すことも有効である。図示例では、一方の帯板22の幅方向略中央より一方側(図中上側)の全域が樹脂部24から露出している。他方の帯板21の表面は、少なくとも隣り合う窓部26の間の長手方向領域が樹脂部24で完全に被覆される。図示例では、他方の帯板21の表面のうち、長手方向端部(端子23)および窓部26を除く全ての領域が、樹脂部24で被覆される。他方の帯板21の外側縁部は、他方の帯板21の表面を被覆する樹脂部24で被覆されている(
図5参照)。
【0026】
帯状基板2の裏面では、
図3に示すように、表面とは逆に、他方の帯板21の樹脂部24からの露出面積が、一方の帯板22の樹脂部24からの露出面積よりも大きくなっている。他方の帯板21は、樹脂部24に保持されるために必要最小限の領域が樹脂部24で被覆される。放熱性を得るためには、帯状基板2の表面において、他方の帯板21のできるだけ広い部分を樹脂部24から露出させればよいが、十分に高い放熱性を得るためには、他方の帯板21の40%以上、より好ましくは50%以上を樹脂部24から露出させることが望ましい。帯板21の幅方向寸法をあえて大きくして、放熱面積を増すことも有効である。図示例では、他方の帯板21の幅方向略中央より他方側(図中上側)が露出している。一方の帯板22の裏面は、少なくとも隣り合う窓部26の間の長手方向領域が樹脂部24で完全に被覆される。図示例では、一方の帯板22の裏面のうち、長手方向端部(端子23)および窓部26を除く全ての領域が、樹脂部24で被覆される。一方の帯板22の外側縁部は、一方の帯板22の裏面を被覆する樹脂部24で被覆される(
図5参照)。
【0027】
LED3としては、
図6に示すような表面実装型(あるいはチップ型)と呼ばれるものが使用される。LED3の構成・形態は任意であり、
図6では、複数(図示例では3つ)の発光素子31を有するマルチチップであって、薄肉の直方体状にパッケージングされたLED3を例示している。マルチチップの他に、シングルチップも使用可能である。LED3は、発光素子31の数に対応した一対もしくは複数対の端子32を有する。端子32は断面L字型をなし、LED3の側面の高さ方向中央部付近から外部に突出して側面および底面に沿うように延びている。LED3の発光色は任意であり、例えば白色を使用することができる。尚、LED3としては、表面実装型に限らず、いわゆる砲弾型を使用することもできる。
【0028】
このLED3は、
図4に示すように、樹脂部24の窓部26内に一つずつ嵌め込むことで帯状基板2に装着される。この際、LED3の端子32を窓部26内に突出した帯板21,22の端子27に接触させることで、帯板21,22とLED3の端子32との間での通電性が確保される。帯板21,22の端子27をプレス加工等により弾性変形可能な形状に加工し、さらに帯状基板2側にLED3と係合する抜け止め構造を設けることで、端子27、32同士を圧接させて通電状態の安定化を図ることができる。抜け止め構造は、例えば樹脂部24の窓部26内面にLED3の外装面に対する締め代を持たせ、あるいは帯板21,22にプレス加工等でLED3の端子32の上面32a(
図5および
図6参照)と係合する係合部を形成することで構成することができる。LED3の装着後は、LED3の上面レベルを、樹脂部24の盛り上がり部26aの上面と同レベル(
図5参照)とし、もしくは盛り上がり部26aの上面よりも低くするのが好ましい。これにより、人が踏みつけるような場所にLED照明装置1を取り付ける場合であっても、LED3が直接踏みつけられることがないため、LED3に加わる負荷を軽減して損傷を防止することができる。尚、LED3の帯状基板2への装着方法は上記に限らず、例えばLED3の端子32と帯状基板2の帯板21,22とを半田付けにより固定してもよい。
【0029】
図7に本発明にかかる照明装置1の回路図を示す。図示のように、この回路には、電源部4および本体部5が設けられる。電源部4は、直流電源としての電池41と、スイッチ42と、スイッチ42の開閉を制御するスイッチ制御部43と、スイッチ制御部43の入力側に接続された検知部44とを備える。電池41としては、一次電池および二次電池のどちらも使用可能である。二次電池を使用する場合は、電池41に商用電源あるいは太陽電池等を接続して充電可能に構成する。検知部44は、外乱の有無を検知するもので、その代表例としてセンサを用いることができる。センサの種類は検知対象となる外乱の種類に応じて任意に選択することができ、一例としては振動センサ、温度センサ、あるいは人感センサの何れかを使用することが可能である。尚、直流電源は、電池に限らず、例えば交流電流を変換機を介して直流電流に変換して供給するものを含む。
【0030】
本体部5は、二つの帯板21,22と、帯板21,22間で並列接続されたLED3とで構成される。電池41の正極側が一方の帯板21の端子23に接続され、電池41の負極側がスイッチ42を介して他方の帯板22の端子23に接続される。スイッチ42は電池41の正極側に配置することもできる。以上の構成から、一方の帯板21が本体部5の正極側配線51、他方の帯板22が本体部5の負極側配線52となる。LED3を並列接続することにより、上記のように一部の窓部26へのLED3の装着を省略した場合でも、窓部26に装着したLED3を点灯させることが可能となる。尚、帯板21,22の形状を変更して回路を変更し、全ての窓部26にLED3を装着することで、LED3を直列に接続することもできる。電源部4には電流制限抵抗45が設けられ、例えば電池41と正極側の帯板21(正極側配線51)との間に設けられる。尚、電流制限抵抗45の配置箇所は上記に限らず、例えば電池41とスイッチ42との間や、スイッチ42と負極側の帯板22(負極側配線52)との間に配置してもよい。
【0031】
以上に述べた照明装置1は、以下の手順で製作することができる。
【0032】
先ず、
図7に示すように、間隔をあけて平行にガイドした二枚の帯板21,22を射出成形機7に所定ピッチで間欠的に送り込み、型内に樹脂を射出することで樹脂部24を形成する。これにより、二枚の帯板21,22を樹脂部24で一体に保持し、かつ二枚の帯板21,22間を樹脂部24で絶縁した帯状基板2が得られる。帯板21,22をプレス加工により打ち抜き、あるいは塑性変形させることもでき、その場合には、射出成形機7への送り込み前、あるいは射出成形機7内でこれらの加工が行われる。
【0033】
次いで射出成形機7から搬出された基板2の窓部26にLED3を装着する。LED3装着を装着した基板2は順次巻き取ってロール状にし、後加工工程に移送する。後加工工程では、基板2をロールから引き出して所定寸法に切断し、さらに樹脂部24の一端を除去して端子23を露出させることにより、LED照明1aが形成される(
図2参照)。尚、端子23の形成方法はこれに限らず、例えば、帯板21,22の端部を露出させた状態で樹脂部24を射出成形し、この露出した部分を端子23としてもよい。その後、複数のLED照明1aをコネクタ11を介して連結し、各LED照明1aの基板2の端子23に電源部4を接続することで、照明装置1が完成する。尚、電源部4の基板2への接続や、帯状基板2に対するLED3の装着および取り外しは、ユーザーが行うこともできる。
【0034】
図8では、分離された状態の二枚の帯板21,22を射出成形機7に供給する構成を例示したが、一枚の帯板を順送りして射出成形機7の直前で切断し、帯板を二つに分断してからこれらを射出成形機7に供給することもできる。
【0035】
本発明の照明装置1を構造体8に取り付ける際には、例えば
図9に示すように、構造体8の表面に溝81を形成し、照明装置1を溝81内に収容する。次いで取り付け孔28にタッピングネジ等のねじ部材をねじ込み、照明装置1を溝81の底面82(被装着面)に取り付ける。取り付け後は、樹脂部24のフラットな裏面(取付面29)の全体が溝81の底面82に密着する。その後、端子23に接続した電源部4を適所に設置することで照明装置1の取り付けが完了する。同図中に二点鎖線で示すように、照明装置1を溝81に取り付けた後で、透明樹脂等からなるカバー83を溝81に取り付けて照明装置1を封止すれば、美観を改善し、さらには水滴や異物による帯板21,22の短絡防止を図ることもできる。カバー83の材料は軽くて丈夫で透明度が高いものであればよく、例えばアクリル等が考えられる。この様にカバー83を設ける場合などには、両側の帯板を露出させて放熱効果を高めることもできる。
【0036】
照明装置1を取り付ける構造体8としては、家屋(ビルや住居)内の廊下、階段の踏み込み面や蹴り上げ面、手すり、壁面等が考えられる。この他、縁石やガードレールといった屋外構造物の壁面に照明装置1を装着することもできる。照明装置1の取り付けは、上記のようにネジで行うほか、両面テープ等で樹脂部24の取付面29を被装着面に貼着することで行うこともできる。特に不具合がなければ、溝81を形成することなく照明装置1を構造体の表面(被装着面)に直付けしても構わない。
【0037】
この照明装置1では、
図7に示すように、常時はスイッチ制御部43により全てのスイッチ42が開いた状態(スイッチオフ)に保持される。この状態では、電源部4および本体部5に電流が流れず、各LED3は消灯状態にある。一方、外乱の発生による非常時への移行を検知部44が検知すると、その信号がスイッチ制御部43に入力され、これを受けてスイッチ制御部43からスイッチ42に信号が伝達され、スイッチ42が閉じられる(スイッチオン)。これにより、電源部4および本体部5に電池41からの電流が流れ、各LED3が点灯する。そのため、停電した場合でも照明を確保することができる。検知部44に振動センサを使用すれば地震発生時の照明装置1として利用することができ、温度センサを使用すれば火災発生時の照明装置1として使用することができる。また、検知部44に人感センサを使用すれば、歩行者の接近時にのみ点灯する照明装置1として使用することができる。
【0038】
上記の照明装置1によれば、帯状基板2自体が薄肉であるため、照明装置1全体の厚さを薄肉(数mm程度)にできる。そのため、カバー83で覆った場合でもなお薄型化することができ、構造体8に取り付けた場合でも構造体8の美観を害さず、また、構造体8の設置面が有する本来の機能(例えば通路としての機能)を損なうことがない。
【0039】
また、正極側の帯板21および負極側の帯板22が樹脂部24で被覆されて絶縁状態にあるため、水や異物による両帯板21,22間の短絡を防止できる。上記の帯状基板2では、表面において一方の帯板22を樹脂部24から大きく露出させて放熱性を高めているが、この場合でも、他方の帯板21の大部分を樹脂部24で被覆しているため、両帯板21,22間の短絡を確実に防止できる。本実施形態では、他方の帯板21の表面のうち、少なくとも複数の窓部26の間の長手方向領域(すなわちLED3の無い長手方向両域)が樹脂で被覆されているため、この領域での双方の帯板21,22間の短絡を防止できる。特に、図示例では、他方の帯板21の表面のうち、長手方向端部および窓部26を除く全ての領域が樹脂部24で被覆されているため、他方の帯板21の表面は、長手方向端部(端子23)を除く全ての領域が樹脂部24あるいはLED3で覆われて一切露出しないため、帯板21,22間の短絡を確実に防止できる。さらに、本実施形態では、他方の帯板22の外側縁部を樹脂部24で被覆しているため、この外側縁部を介した短絡も防止できる。
【0040】
また、上記の帯状基板2では、裏面において、他方の帯板21を樹脂部24から大きく露出させて放熱性を高めると共に、一方の帯板22を樹脂部24で被覆して両帯板21,22間の短絡を防止している。このとき、一方の帯板22は裏面において樹脂部24と広い面積で接触し、他方の帯板21は表面において樹脂部24と広い面積で接触する。これにより、両帯板21,22ともに樹脂部24との接触面積が確保され、両帯板21,22を樹脂部24により確実に保持できる。
【0041】
以下、本発明の他の実施形態を説明する。
【0042】
図10に示すLED照明1aは、帯状基板2の樹脂部24が、帯板21,22の長手方向端部を除く裏面全面を被覆し、且つ、窓部26の裏面側の開口部を閉鎖している点で、上記の実施形態と異なる。これにより、帯状基板2の裏面における帯板21,22間の短絡を確実に防止できる。尚、樹脂部24で帯板21,22の端部を除く裏面全面を被覆する構成と、樹脂部24で窓部26の裏面側の開口部を閉鎖する構成のうち、何れか一方を適用することもできる。
【0043】
図11に示すLED照明1aは、帯板21,22の双方の裏面が、樹脂部24から大きく露出している点で上記の実施形態と相異する。具体的には、帯板21,22の裏面のうち、各帯板21,22の幅方向略中央部より外側部分が樹脂部24から露出している。これにより、上記の実施形態と比べて帯板21の樹脂部24からの露出面積が広がり、放熱機能が高められる。
【0044】
また、上記の実施形態では、樹脂部24で帯板21,22の外側縁部を被覆しているが、これに限らず、例えば
図12に示すように、樹脂部24で帯板21,22の外側縁部を被覆しなくてもよい。図示例では、樹脂部24の外側縁部と帯板21,22の外側縁部とが面一になっている。
【0045】
図13は、二つの帯状基板2を、コネクタ11を介して電気的に接続する実施形態を示す。かかる構成であれば帯状基板2の長さを延長することができ、長大な照明装置1を提供することが可能となる。コネクタ11の対向面のそれぞれには、帯状基板2の二つの雄型端子23と適合する正極用および負極用の雌型端子12が設けられている。隣接する二つの基板2の各雄型端子23をコネクタ11の各雌型端子12に挿入することで、正極側の帯板21同士および負極側の帯板22同士を通電可能に接続することができる。この場合、
図14に示すように、帯状基板2の長手方向両端に端子23を形成するのが望ましい。このように二枚の帯状基板2をコネクタ11を介して接続した後、帯状基板2がコネクタ11から脱落しないように、コネクタ11と各基板2との間に機械的な抜け止め構造を設けるのが好ましい。
【0046】
以上に述べた本発明にかかる照明装置1の構成や使用態様、および機能は一例にすぎない。例えば以上の説明では、帯状基板2を平面状の被装着面に取り付ける場合を説明したが被装着面の形状は任意であり、曲面状の被装着面に帯状基板2を取り付けることができる。
【0047】
以上の説明では、帯状基板2の全ての窓部26にLED3がはめ込まれているが(
図1等参照)、求められる照度によっては、全ての窓部26にLED3をはめ込む必要はなく、一部の窓部26にのみLED3を装着し、他の窓部26へのLEDの装着を省略してもよい。この場合、LEDが装着されない窓部26は、何らかの短絡防止処理を施してもよい。短絡防止処理として、例えば、LEDが装着されない窓部26に、発光素子を有さないダミーチップを装着することができる。
【0048】
また、以上の説明では、検知部44としてセンサを使用しているが、検知部44にはセンサ以外も使用することができる。例えば商用電源(AC電源)の配線中に電源が落ちたこと(停電)を検知可能な検知部44を組み込むこともでき、かかる構成であれば商用電源の停電時に自動点灯する照明装置1を提供することが可能となる。あるいは、緊急地震放送信号や緊急地震メール、あるいは火災報知機の無線信号を受信することのできる検知部44を組み込むこともできる。