(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017231
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】ポリイオンコンプレックスによる有用金属・有害金属の捕集方法
(51)【国際特許分類】
C02F 1/62 20060101AFI20161013BHJP
C02F 1/64 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
C02F1/62 Z
C02F1/64 Z
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-191413(P2012-191413)
(22)【出願日】2012年8月31日
(65)【公開番号】特開2014-46265(P2014-46265A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2015年2月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003506
【氏名又は名称】第一工業製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100124707
【弁理士】
【氏名又は名称】夫 世進
(72)【発明者】
【氏名】浅井 千穂
(72)【発明者】
【氏名】橋本 賀之
【審査官】
金 公彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−172815(JP,A)
【文献】
特開2013−173991(JP,A)
【文献】
特開2011−132573(JP,A)
【文献】
特開2006−075818(JP,A)
【文献】
特開2007−275762(JP,A)
【文献】
特開2002−080915(JP,A)
【文献】
特開2009−154095(JP,A)
【文献】
特開2007−275757(JP,A)
【文献】
特表平11−506501(JP,A)
【文献】
国際公開第1991/007354(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0272693(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/52− 1/64
B01D 21/01
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体中に溶存する金属を捕集する方法であって、
捕集対象金属を含む液体にアニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物をそれぞれ0.1〜10000ppm添加し、これらアニオン性高分子化合物とカチオン性高分子化合物の添加比率を、含有するアニオン成分とカチオン成分とのモル比を基準として1:4〜4:1の範囲内とし、生成したポリイオンコンプレックスとともに捕集対象金属を共沈させる工程を有し、
前記アニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物の重量平均分子量が、それぞれ500〜1,000,000であり、
前記アニオン性高分子化合物が、スチレン・マレイン酸ハーフエステル共重合体、リン酸エステル化デンプン、及びこれらの塩化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする、有用金属及び/又は有害金属の捕集方法。
【請求項2】
前記カチオン性高分子化合物が下記一般式(5)〜(7)のいずれかで表される構成単位又はその塩を1種類以上含む高分子化合物である
ことを特徴とする、請求項1に記載の有用金属及び/又は有害金属の捕集方法。
【化1】
但し、式(5)〜(7)中、R
1〜R
8は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状又は分岐のアルキル基又はアリール基を表し、R
1〜R
3及び/又はR
4〜R
5がそれぞれ環状構造をとっていてもよい。
【請求項3】
先にアニオン性高分子化合物を添加し、次にカチオン性高分子化合物を添加することにより、正電荷に帯電している金属を捕集することを特徴とする、請求項1又は2に記載の
有用金属及び/又は有害金属の捕集方法。
【請求項4】
先にカチオン性高分子化合物を添加し、次にアニオン性高分子化合物を添加することにより、負電荷に帯電している金属を捕集することを特徴とする、請求項1又は2に記載の有用金属及び/又は有害金属の捕集方法。
【請求項5】
上記アニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物の添加濃度及びアニオン性基とカチオン性基との添加割合を変化させることで、捕集する有用金属・有害金属の選択性を調整することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有用金属及び/又は有害金属の捕集方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工業廃水、温泉水、地熱水、海水等の水溶液からレアメタルを捕集するためのイオン交換体及びそれを用いたレアメタルの捕集方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レアメタルは、IT、自動車など幅広い産業分野で利用されている。日本ではレアメタルの消費量が増大しているが、国内には原料の鉱物が埋蔵しておらず、供給は国外からの輸入に頼っている。そのため、レアメタルの供給安定化は大きな課題であり、工業廃水、温泉水、地熱水、海水等の水溶液からレアメタルを捕集する方法が得られれば、レアメタルの供給安定化につながることが期待できる。
【0003】
一方で、工業廃水を始めとする金属含有廃液は、毒性の高い金属が含まれている場合、含有金属濃度を下げる処理を行なう必要があり、金属含有溶液から有害金属を吸着除去する方法の開発も求められている。
【0004】
水溶液中の有用金属・有害金属を捕集する方法としては、イオン交換樹脂を用いる方法や凝集沈殿法がある。また、キレート形成基を有する金属吸着剤により金属イオンを捕集する方法、藻類による希土類金属の捕集方法等が提案されている(特許文献1,2)。
【0005】
しかし、従来の方法には、吸着剤が高価であったり、大量の凝集剤が必要であったり、選択的な捕集を行うことができないなどの問題があり、十分満足のいく捕集方法は未だ得られていない。また、通常使用されるイオン交換体は、耐熱性・耐久性が低いため水の存在する高温下で使用することができないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−26588号公報
【特許文献2】特開平6−212309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、溶液中に含まれる有用金属や有害金属を安価な材料で選択的に捕集可能な方法を提供することを目的とする。また、高温下でも水溶液中の有用金属・有害金属を捕集できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の有用金属及び/又は有害金属(以下、「有用金属・有害金属」と記載する)の捕集方法は、液体中に溶存する金属を捕集する方法であって、上記の課題を解決するために、捕集対象金属を含む液体にアニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物をそれぞれ0.1〜10000ppm添加し、これらアニオン性高分子化合物とカチオン性高分子化合物の添加比率を、含有するアニオン成分とカチオン成分とのモル比を基準として1:4〜4:1の範囲内とし、生成したポリイオンコンプレックスとともに捕集対象金属を共沈させる工程を有し、
上記アニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物の重量平均分子量が、それぞれ500〜1,000,000であり、上記アニオン性高分子化合物は、スチレン・マレイン酸ハーフエステル共重合体、リン酸エステル化デンプン、及びこれらの塩化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含むものとする。
【0009】
上記本発明の捕集方法においては
、上記カチオン性高分子化合物が下記一般式(5)〜(7)のいずれかで表される構成単位又はその塩を1種類以上含む高分子化合物であることが好ましい。
【化1】
【0010】
但し、式(5)〜(7)中、R
1〜R
8は水素原子又は炭素数1〜20の直鎖状又は分岐のアルキル基又はアリール基を表し、R
1〜R
3及びR
4〜R
5はそれぞれ環状構造をとっていてもよい。
【0011】
上記本発明の上記捕集方法で正電荷に帯電している金属を捕集するためには、先にアニオン性高分子化合物を添加し、次にカチオン性高分子化合物を添加することが好ましい。
【0012】
また、負電荷に帯電している金属を捕集するためには、先にカチオン性高分子化合物を添加し、次にアニオン性高分子化合物を添加することが好ましい。
【0013】
上記本発明の捕集方法では、アニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物の添加濃度及びアニオン性基とカチオン性基との添加割合を変化させることで、捕集する有用金属・有害金属の選択性を調整することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の捕集方法によれば、従来よりも安価な材料を用いて、水溶液中に含まれる有用金属・有害金属を選択的に捕集することができる。また、耐熱性・耐久性が高いため、温泉水や地熱水などの熱水からも、高温のまま、有用金属・有害金属を捕集することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の有用金属・有害金属の捕集方法においては、捕集対象金属を含有する溶液にアニオン性高分子化合物とカチオン性高分子化合物を共に添加し、静電気相互作用によってポリイオンコンプレックスを生成させる。
【0017】
本発明で用いられるアニオン性高分子化合物の例としては
、スチレン・マレイン酸ハーフエステル共重合体
、リン酸エステル化デンプン
、及びこれらの塩化合物などが挙げられる。中でも、吸着効率の面から、スチレン・マレイン酸ハーフエステル共重合体が好ましい。
【0018】
次に、上記カチオン性高分子化合物は、下記一般式(5)〜(7)のいずれかで表される構成単位又はその塩を1種類以上含む高分子化合物であり、複数のカチオン性高分子化合物を併用することもできる。
【化4】
【0019】
式(5)〜(7)中、R
1〜R
8は水素原子、又は置換基を有していても良い炭素数1〜20の直鎖状又は分岐のアルキル基又はアリール基を表す。R
1〜R
3及びR
4〜R
5のいずれか一方又は双方は、それぞれ環状構造をとっていてもよい。
【0020】
本発明で用いられるカチオン性高分子化合物の例としては、ポリジアリルジメチルアンモニウム、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム、ジメチルアミン・エピクロロヒドリン系ポリマー、ポリスチレン4級アンモニウム、ポリビニルアミジン、キトサン、ポリビニルイミダゾリニウム及びこれらの塩化合物などが挙げられる。中でも、吸着効率の面から、ポリジアリルジメチルアンモニウムが好ましい。
【0021】
上記アニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物の重量平均分子量はそれぞれ500〜1,000,000であることが好ましく、1,000〜500,000であることがより好ましい。重量平均分子量が500未満であると安定したコンプレックスを得ることができず、1,000,000を超えると水への溶解性が低くなり、扱いにくくなる。
【0022】
本発明の液体中に溶存する有用金属・有害金属を捕集する方法においては、上記アニオン性高分子化合物とカチオン性高分子化合物をそれぞれ特定の濃度となるように添加し、ポリイオンコンプレックスを生成させ、生成したポリイオンコンプレックスとともに捕集対象金属を共沈させる。
【0023】
アニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物の添加量は、捕集対象となる有用金属・有害金属の種類及び含有量によって適宜設定することができるが、通常、溶液中の濃度がそれぞれ0.1ppm〜10000ppmとなる量であることが好ましく、すべての金属を捕集するには100ppm〜5000ppmが好ましく、特定の金属を選択的に捕集するには100ppm以下で適宜調整することが好ましい。
【0024】
また、アニオン性高分子化合物とカチオン性高分子化合物の添加比率は、含有するアニオン性基、カチオン性基のモル比を基準として1:4〜4:1の範囲内であることが好ましい。ここでアニオン性基、カチオン性基とは、上記式(1)〜(7)が示す構成単位をいう。モル比が上記範囲から外れると、ポリイオンコンプレックスがゲル化する傾向が生じ、ろ別が困難となる。
【0025】
アニオン性高分子化合物及びカチオン性高分子化合物の添加量、すなわち上記濃度及びアニオン性基とカチオン性基との割合を変化させることで、捕集する有用金属・有害金属の選択性を調整することができる。
【0026】
金属は水溶液中では金属イオンM
n+のように正電荷に帯電した状態で存在する場合が多い。しかし、オキソアニオン[M
xO
y]
n−やアニオン性金属錯体[M
x−L
y]
n−のように負電荷に帯電することもある(Mは金属原子、Lは配位子、n、x、yは1以上の整数を表す)。
【0027】
そこで、捕集する有用金属・有害金属が正電荷に帯電している場合は、先にアニオン性高分子化合物を添加し、次にカチオン性高分子化合物を添加することで、効率よく対象金属を捕集することができる。
【0028】
一方、捕集する有用金属・有害金属が負電荷に帯電している場合は、先にカチオン性高分子を添加し、次にアニオン性高分子を添加することで、効率よく対象金属を捕集することができる。
【0029】
本発明の捕集方法により有用金属・有害金属を捕集する際の温度は、0℃から150℃の範囲内が好ましい。
【0030】
沈殿したポリイオンコンプレックスはろ別し、吸着した有用金属・有害金属を酸で溶出させることができる。あるいは、有用金属・有害金属が吸着したポリイオンコンプレックスを焼成することによって有用金属・有害金属を取り出すこともできる。
【0031】
上記有用金属・有害金属を溶出させるための酸としては、特に限定されるものではないが、例えば塩酸、硫酸、酢酸、硝酸、燐酸等を用いることができ、0.01〜0.5mol/Lの酸水溶液を用いることが好ましい。
【0032】
本発明の捕集方法により捕集する有用金属・有害金属は、水中に溶存している金属であれば特に限定されないが、例えば、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、セシウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロジウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、銀、タリウム、鉛、ビスマス、ポロニウム、フランシウム、ラジウム等が挙げられる。
【0033】
有用金属・有害金属を含有する溶液の例としては、例えば、地下水、土壌水、海水、河川水、湖水、温泉水、地熱水、工業廃水、生活廃水、下水処理水等が挙げられる。
【実施例】
【0034】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例・比較例における金属含有量の測定は、ICP発光分光分析装置により行った。
【0035】
[模擬試料の調製]
原子吸光用標準液を蒸留水に添加し、模擬試料を調製した。模擬試料中の金属含有量を測定した結果を表1に示す。
【表1】
【0036】
[実施例
4,6〜11
、参考例1〜4]
表2に示す以下のアニオン性高分子化合物を上記模擬試料に添加し、次いで以下のカチ
オン性高分子化合物を添加して、所定の温度で2時間撹拌した。なお、処理温度150℃
の場合にはオートクレーブ中で処理を行なった。次いで、生成したポリイオンコンプレッ
クスをろ別し、ろ液の金属含有量を測定し、次式により吸着率を求めた。結果を表2に示
す。
【数1】
【0037】
a:吸着試験前の模擬試料の金属含有量(ppm)
b:吸着試験後のろ液の金属含有量(ppm)
【0038】
アニオンA:ポリアクリル酸ナトリウム(第一工業製薬株式会社製 製品名「シャロールAN−144P」)
アニオンB:ポリアクリル酸アンモニウム(第一工業製薬株式会社製 製品名「シャロールAH−103P」)
アニオンC:スチレン・マレイン酸コポリマーアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製 製品名「DKSディスコートN−10」)
アニオンD:スチレン・マレイン酸ハーフエステルコポリマーアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製 製品名「DKSディスコートN−14」)
アニオンE:ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(第一工業製薬株式会社製 製品名「ラベリンFM−45」)
アニオンF:リン酸エステル化デンプン(王子コーンスターチ(株)製 エースP−130)
【0039】
カチオンa:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(第一工業製薬株式会社製 製品名「シャロールDC−303P」)
カチオンb:ポリアルキレンポリアミンアルキレンオキシド付加物(第一工業製薬株式会社製 製品名「ディスコール202」)
カチオンc:ポリアリルアミン(日東紡績株式会社製 製品名「PAA−HCL−3L」)
カチオンd:ポリビニルイミダゾリニウムアセテート(下記製造例1により製造)
【0040】
[製造例1]
オートクレーブにポリアクリロニトリル10g、エチレンジアミン60g、酢酸15g、1−プロパノール100gを仕込み、120℃で5時間反応を行った。得られた液体を減圧乾燥することによりポリビニルイミダゾリニウムアセテートを得た。
【0041】
【表2】
【0042】
[実施例4,12〜22、比較例1〜3]
上記模擬試料を用いて以下の通り金属の吸着試験及び脱着試験を行った。
【0043】
[吸着試験]
アニオンDを模擬試料に添加し、次いでカチオンaを添加して、90℃で2時間撹拌した。次いで、生成したポリイオンコンプレックスをろ別し、ろ液の金属含有量を測定し、上記式により吸着率を求めた。結果を表3に示す。
【表3】
【0044】
[脱着試験]
吸着試験後のポリイオンコンプレックスを用いて脱着試験を行った。上記実施例1〜9の処理後にろ別したポリイオンコンプレックスを0.1N塩酸に浸漬し、室温で7時間浸漬した。次いで、ポリイオンコンプレックスをろ別し、ろ液の金属含有量を測定し、次式により脱着率を求めた。結果を表4に示す。
【数2】
【0045】
a:吸着試験前の模擬試料の金属含有量
b:吸着試験後(脱着試験前)のろ液の金属含有量(ppm)
c:脱着試験後のろ液の金属含有量(ppm)
【0046】
【表4】
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の捕集方法は、地下水、土壌水、海水、河川水、湖水、温泉水、地熱水、工業廃水、生活廃水、下水処理水等の有用金属・有害金属の捕集に利用できる。また、その優れた耐熱性・耐久性により、海水よりも多くの有用金属・有害金属を含有する温泉水や地熱水からも高温のまま、有用金属・有害金属を捕集することができる。