特許第6017297号(P6017297)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017297
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/065 20060101AFI20161013BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20161013BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   H01L25/08 B
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-273661(P2012-273661)
(22)【出願日】2012年12月14日
(65)【公開番号】特開2014-120573(P2014-120573A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2015年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100086379
【弁理士】
【氏名又は名称】高柴 忠夫
(74)【代理人】
【識別番号】100129403
【弁理士】
【氏名又は名称】増井 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 晴久
【審査官】 原田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−205260(JP,A)
【文献】 特開2006−332141(JP,A)
【文献】 特開2003−007764(JP,A)
【文献】 特開2007−073775(JP,A)
【文献】 特開2008−084951(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/065
H01L 25/07
H01L 25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有する複数のウェハが積層されたウェハ積層体を形成するウェハ積層体形成工程と、前記ウェハ積層体をダイシングするダイシング工程とを有する半導体装置の製造方法であって、
前記ウェハ積層体形成工程は、
前記複数の回路を被覆する自身のガラス転移点よりも高い温度で加熱した樹脂膜を形成し、前記樹脂膜の表面から前記回路の配線に達する第1の穴部を形成し、
前記第1の穴部に前記配線に電気的に接続された前記電極を設けることで第1のウェハを形成する第1のウェハ形成工程と、
前記複数の回路を被覆する自身のガラス転移点よりも低い温度で加熱した樹脂膜を形成し、前記樹脂膜の表面から前記回路の配線に達する第2の穴部を形成し、前記第2の穴部に前記配線に電気的に接続された前記電極を設けることで第2のウェハを形成する第2のウェハ形成工程と、
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハをそれぞれの電極側で互いに対向させ、前記第2のウェハの前記樹脂膜をガラス転移点よりも高い温度で加熱することでそれぞれの前記樹脂膜において互いに接合し、それぞれの前記電極において互いに接合して、前記ウェハ積層体の少なくとも一部を構成する前記第1のウェハと前記第2のウェハとの積層体を形成するウェハ接合工程と、を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記複数のウェハが積層される積層方向を含む断面において、
前記第1のウェハの前記電極における、前記第1のウェハの前記電極と前記第2のウェハの前記電極との接合部側の表面の長さは、前記第2のウェハの前記電極における前記接合部側の表面の長さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記複数のウェハが積層される積層方向に見たときに、
前記第1のウェハの前記電極における、前記第1のウェハの前記電極と前記第2のウェハの前記電極との接合部側の表面は、前記第2のウェハの前記電極における前記接合部側の表面の縁部内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスが設けられたウェハ同士を電気的に接続する方法として、半田バンプや金属バンプを用いて加熱や圧着して接続する方法や、異方導電性接着材料などの樹脂を用いて加熱接着により接続する方法が盛んに研究、開発されている。その中で感光性樹脂を用いたウェハの積層技術も検討されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
感光性樹脂を用いたウェハ積層技術とは、以下のような技術である。すなわち、積層するウェハの接合面に、液状の感光性樹脂をスピン塗布したりシート状の感光性樹脂を真空ラミネートしたりすることで樹脂膜を形成する。ウェハ同士を接合するために、樹脂膜を本硬化状態にしない仮硬化状態まで加熱し、フォトマスクを用いてパターンを露光して現像、ポストベイクする。接続用の電極をメッキ法、スパッタ法、蒸着法等を用いて形成する。その後、電極と樹脂膜を一緒にCMP、バイト研削等で平坦化し、加熱、加圧してウェハ同士を接合する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「飛び交う3D積層化への動き−実用化に向けた2.5D/3D積層デバイスの最先端技術と業界動向」第3回 システムインテグレーション実装技術研究会 公開研究会資料、平成23年10月25日、p.77―90
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の非特許文献1に開示された従来技術ではいくつかの問題がある。
上記従来技術の感光性樹脂を用いたパターンニングにおいて、電極を形成する前の樹脂膜に形成した穴部に、開口に近づくにしたがって拡径するような大きなテーパーが付いてしまうという問題がある。これは、露光時の光の回り込みや、本硬化状態になっていないのでベイク後に熱によるダレが生じてしまうためである。これに対しての対策は、仮硬化状態にするときの仮硬化温度を最適化しても難しく、今後、電極などの微細化が進んで行くにつれて、この方法では加工が難しくなってくる。
【0006】
この穴部内に金属を充填することで、電極を形成している。このため、各ウェハの電極の形状が接合対象となる電極に向かうにしたがって拡径するテーパー形状となり、ウェハ同士を接合する時に電極の合わせズレのマージン(余裕)が小さくなる。すなわち、電極同士を接合する位置をずらしていくと、電極同士の接合面積がすぐに変わってしまい、電極間の電気的な特性が変化しやすい。
また、樹脂膜に形成した穴部が上述のようなテーパー形状となることで電極の形状(幅)が大きくなってしまうため、電極同士の接合面積が増え、その結果、電極同士を接合するために必要な荷重が増大してしまう問題もある。この問題に関しては、接合荷重の増大が半導体装置に与える影響が大きくなることが懸念される。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、樹脂膜同士を確実に接合しつつ、電極が接合対象となる電極に向かうにしたがって拡径するテーパー形状となることを抑えた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の半導体装置の製造方法は、回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有する複数のウェハが積層されたウェハ積層体を形成するウェハ積層体形成工程と、前記ウェハ積層体をダイシングするダイシング工程とを有する半導体装置の製造方法であって、前記ウェハ積層体形成工程は、前記複数の回路を被覆する自身のガラス転移点よりも高い温度で加熱した樹脂膜を形成し、前記樹脂膜の表面から前記回路の配線に達する第1の穴部を形成し、前記第1の穴部に前記配線に電気的に接続された前記電極を設けることで第1のウェハを形成する第1のウェハ形成工程と、前記複数の回路を被覆する自身のガラス転移点よりも低い温度で加熱した樹脂膜を形成し、前記樹脂膜の表面から前記回路の配線に達する第2の穴部を形成し、前記第2の穴部に前記配線に電気的に接続された前記電極を設けることで第2のウェハを形成する第2のウェハ形成工程と、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハをそれぞれの電極側で互いに対向させ、前記第2のウェハの前記樹脂膜をガラス転移点よりも高い温度で加熱することでそれぞれの前記樹脂膜において互いに接合し、それぞれの前記電極において互いに接合して、前記ウェハ積層体の少なくとも一部を構成する前記第1のウェハと前記第2のウェハとの積層体を形成するウェハ接合工程と、を備えることを特徴としている。
【0009】
また、上記の半導体装置の製造方法において前記複数のウェハが積層される積層方向を含む断面において、前記第1のウェハの前記電極における、前記第1のウェハの前記電極と前記第2のウェハの前記電極との接合部側の表面の長さは、前記第2のウェハの前記電極における前記接合部側の表面の長さよりも短いことがより好ましい。
また、上記の半導体装置の製造方法において、前記複数のウェハが積層される積層方向に見たときに、前記第1のウェハの前記電極における、前記第1のウェハの前記電極と前記第2のウェハの前記電極との接合部側の表面は、前記第2のウェハの前記電極における前記接合部側の表面の縁部内に形成されていることがより好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、樹脂膜同士を確実に接合しつつ、電極が接合対象となる電極に向かうにしたがって拡径するテーパー形状となることを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】ダイシングされることで本発明の一実施形態の半導体装置が製造されるウェハ積層体の一部を示す模式的な平面図である。
図2図1中の切断線A−Aの断面図である。
図3】同ウェハ積層体の電極を積層方向に見た図である。
図4】同半導体装置の側面の断面図である。
図5】同半導体装置の斜視図である。
図6】本実施形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図7】同半導体装置の製造方法の第1のウェハ形成工程および第2のウェハ形成工程を示すフローチャートである。
図8】同半導体装置の製造方法の第1のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図9】同第1のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図10】同第1のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図11】同第1のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図12】同第1のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図13】同第1のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図14】同半導体装置の製造方法の第2のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図15】同第2のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図16】同第2のウェハ形成工程を説明する断面図である。
図17】本発明の変形例の実施形態の半導体装置における電極を積層方向に見た図である。
図18】本発明の変形例の実施形態の半導体装置における電極を積層方向に見た図である。
図19】本発明の変形例の実施形態の半導体装置の側面の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る半導体装置および撮像装置の一実施形態を、図1から図19を参照しながら説明する。なお、各図面は模式図であるため、形状や寸法は誇張されている(以下の図面も同様)。
図1は、ダイシングされることで本実施形態の半導体装置が製造されるウェハ積層体1の一部を示す模式的な平面図である。図2は、図1中の切断線A−Aの断面図、すなわち、ウェハ積層体1の後述する積層方向Zを含む断面図である。
図1および図2に示すように、このウェハ積層体1は、シリコンウェハからなる基板部1a上に複数の回路4Aが形成されたウェハ1A(第1のウェハ)と、シリコンウェハからなる他の基板部1a上に複数の回路4Bが形成されたウェハ1B(第2のウェハ)とを積層方向Zに積層された状態で備えている。
基板部1aの大きさや厚さは特に限定されない。ただし、基板部1aの厚さが厚すぎると、後述する接合部5を形成しにくくなるおそれがあるため、例えば、500μm〜750μm程度の厚さとすることが好ましい。
【0014】
回路4A、4Bは、それぞれ2方向(図1におけるX方向およびY方向)に格子状に配列されており、互いに対向可能な位置関係に形成されている。回路4A、4B(後述するように、回路4Aおよび回路4Bで回路部4を構成する)の平面視の形状は特に限定されないが、本実施形態では、一例として略矩形状(矩形状を含む)の領域内に形成されている。
互いに隣り合う回路4Aの配列間隔は、図1に示すように、例えば、X方向がd、Y方向がdとされている。
【0015】
配列間隔d(d)は、例えば、ダイシングブレードやレーザなどを用いたダイシング手段(図示略)によってチップに切り離すために予め設定されたスクライブラインS(S)のライン幅dよりも広い間隔になっている。また、互いに隣り合う回路4Bも同様である。
ここで、スクライブラインS、Sのライン幅は、例えば、ダイシンブブレードの刃幅やレーザダイシング時のスクライブ幅から決まる除去加工に必要な幅である。
本実施形態では、スクライブラインS(S)は、回路4A(4B)の配列間隔d(d)の略中心を通る直線上に設定されている。
【0016】
各回路4A、4Bには、図2に示すように、それぞれウェハ1A、1Bの片面側の表面に露出するように設けられた複数の電極2A、2Bが電気的に接続されている。
各電極2A、2Bは、回路4A、4Bを互いに対向させたときに、各電極2A、2Bの露出した面が互いに対向可能な位置に設けられている。
また、電極2A、2Bが設けられているウェハ1A、1Bの表面(対向面)には、それぞれスクライブラインS、Sよりも広い領域に本硬化状態にした樹脂膜3a、3aが形成されている。ここで言う、本硬化状態とは、樹脂膜3aを構成する樹脂が完全に硬化する温度で加熱し、樹脂が完全に硬化している状態を意味する。言い換えれば、樹脂膜3aを構成する樹脂のガラス転移点よりも高い温度で加熱した状態を意味する。樹脂膜3aについても同様である。
【0017】
本実施形態では、樹脂膜3a、3aは、後述する層間酸化膜3bおよび配線4aの最表層(最も接合部5側となる層)の全体に形成されており、各樹脂膜3a、3aに電極2A、2Bが埋め込まれている。言い換えると、積層方向Zにおいて、電極2A、2Bは樹脂膜3a、3aが設けられた範囲内に形成されている。
樹脂の種類としては一般的に感光性樹脂と非感光性樹脂とに分類されるが、本実施形態では、樹脂膜3a、3aとして感光性樹脂を使用している。樹脂膜3aとしては、非感光性樹脂も用いることができる。
なお、ウェハ積層体1の外表面には、例えば、回路部4をボンディングするための、接続電極が設けられているが、図1図2、および後述する図4では図示を省略している(接続電極については、図5の符号7を参照)。
【0018】
ウェハ積層体1は、このような構成のウェハ1A、1Bを積層し、電極2A、2Bの露出した面同士を当接して貼り合わせて接合させた積層体になっている。
また、ウェハ積層体1では、積層されたウェハ1A、1BのスクライブラインS、Sに重なる領域において、互いに対向する樹脂膜3a、3a同士が当接して接合されている。
このため、ウェハ積層体1において、各回路4A、4Bは、電極2A、2Bを介して電気的に接続されて積層されており、全体として回路部4を構成している。
【0019】
回路部4を構成する回路4A、4Bの種類は、半導体装置を形成するための回路であれば特に限定されないが、本実施形態では、一例として、CMOS型の撮像装置を構成するための回路(固体撮像装置回路)としている。また、回路4A、4Bは、一方のみが固体撮像装置回路であって、他方は固体撮像装置回路に付随する他の電気回路であってもよい。
回路部4の層構成は、形成する回路の種類により適宜の構成を採用することができる。例えば、図2に示すように、回路4A、4Bごとに、基板部1a上に拡散層(図示略)を設け、この拡散層上に、適宜の回路を形成する複数の配線4aを、層間絶縁膜である層間酸化膜3bを介して多層に配置し、各配線4a同士をビア4bによって電気的に接続した多層回路構成を採用することができる。
【0020】
本実施形態では、電極2A(互いに対向する少なくとも一対のチップの他方の電極)は、図2および図3に示すように、ウェハ1A、1Bが積層される積層方向Zに延びる円柱状に形成されている。一方で、電極2B(互いに対向する少なくとも一対のチップの一方の電極)は、電極2A、2B同士が接続する接合部5に近づくにしたがって拡径する円錐台状に形成されている。図2に示す断面において、電極2Aにおける接合部5側の表面2Aの長さは、電極2Bにおける接合部5側の表面2Bの長さよりも短く設定されている。さらに、図3に示す積層方向Zに見たときに、電極2Aの表面2Aは、電極2Bの表面2Bの縁部内に形成されている。この場合、表面2Bの縁部と表面2Aの縁部との間には、表面2Bの縁部の全周にわたり隙間Tが形成されている。
なお、表面2A、2Bは、それぞれが平坦な形状に形成されている。
【0021】
電極2A(2B)の材質としては、表面活性化接合が可能な金属であれば、適宜の金属を採用することができる。
電極2A(2B)は、一端が配線4aに電気的に接続されている。
ウェハ積層体1において、ウェハ1Aの樹脂膜3aとウェハ1Bの樹脂膜3a、電極2A、2Bが互いに接合することで、ウェハ1A、1Bが互いに接合されている。
【0022】
例えば、図2に示す断面において、電極2Aの表面2Aの長さをL、電極2Bの表面2Bの長さをL(ただし、L>L)とし、電極2A、2Bの長さには製造誤差はないものとする。このとき、ウェハ1A、1Bの接合時の配置誤差により、△=(L−L)/2以内のX方向の位置ずれが発生しても、電極2Aの表面2A全体が、電極2Bの表面2Bと対向する。このため、電極2A、2Bを一定の電気抵抗により電気的に接続することが可能となる。
また、電極2Aの表面2Aが電極2Bの表面2Bの範囲外に飛び出さないため、表面2Aが、この表面2Bに隣り合う他の表面2Bと接触してショートを起こすこともない。
実際には、電極2A、2Bの長さには製造誤差があるため、表面2Aの長さL、表面2Bの長さLは、このような製造誤差も考慮して適宜設定する。
【0023】
電極2A、2Bの材質は、配線4aとの接合強度が良好な適宜の金属を採用することができる。例えば、配線4aが金(Au)で形成されている場合には、電極2A、2Bに同じ材質の金(Au)を好適に採用することができる。他には、配線4aがアルミニウム(Al)で形成されている場合には、電極2A、2Bにニッケル(Ni)/金(Au)の積層電極を好適に採用することができる。
また、電極2A、2Bの材質は、後述する表面活性化処理が容易な適宜の金属を採用することができる。例えば、金(Au)が好適である。Auは、表面酸化被膜が形成されないため表面活性化処理が容易である。
【0024】
このように構成されたウェハ積層体1を、スクライブラインS、Sに沿ってダイシングすることにより、図4および図5に示す半導体装置11(撮像装置)が製造される。
半導体装置11は、ウェハ1Aが切り離されたチップ11Aと、ウェハ1Bが切り離されたチップ11Bとが、各樹脂膜3a、3aおよび電極2A、2Bによって接合された構造を有する。チップ11A、11Bの外周には、ダイシングによる切断面C、Cが形成されている。
【0025】
次に、以上のように構成された半導体装置11を製造する半導体装置11の製造方法について説明する。
図6は、本発明の実施形態の半導体装置11の製造方法を示すフローチャートである。図7は、本半導体装置11の製造方法の第1のウェハ形成工程および第2のウェハ形成工程を示すフローチャートである。
半導体装置11を製造するには、図6に示すように、ウェハ1A、1Bが積層されたウェハ積層体1を形成するウェハ積層体形成工程S1、および、ウェハ積層体1をダイシングするダイシング工程S2を、この順に行う。
【0026】
ウェハ積層体形成工程S1はウェハ積層体1を形成する工程であり、ウェハ1Aを形成する第1のウェハ形成工程S11と、ウェハ1Bを形成する第2のウェハ形成工程S12と、ウェハ1A、1Bを接合してウェハ積層体1を形成するウェハ接合工程S13とを備える。
ただし、第1のウェハ形成工程S11と、第2のウェハ形成工程S12との順序はこれに限定されるものではなく、これらの工程を逆の順序で行ってもよいし、並行して行ってもよい。
【0027】
第1のウェハ形成工程S11は、図7に示すように、回路形成工程S21、樹脂膜被覆工程S22、埋め込み穴部形成工程S23、電極形成工程S24、および表面平坦化工程S25を備える。
【0028】
回路形成工程S21は、図8に示すように、シリコンウェハからなる基板部1aの表面に層間酸化膜3bおよび配線4aを積層させて複数の回路4Aを形成する工程である。
実際は複数の半導体装置11を同時に製造しているが、図8では、1つの半導体装置11、およびその半導体装置11に対応する回路4Aのみを図示している(以下の図面も同様)。
回路4Aは、周知の半導体製造プロセスを用いて形成する。
すなわち、基板部1a上に必要な回路構成に対応する拡散層(図示略)を形成した後、層間酸化膜3bの形成、パターニング、エッチング、ビア4bおよび配線4aの形成、といったプロセスを繰り返して多層回路を形成する。
このとき、回路4Aが形成された基板部1aの表面には、層間酸化膜3bの最表層である表面s3bと、一部のビア4bとが露出されている。
【0029】
次に、層間酸化膜3bの表面s3bと一部のビア4b上、すなわち、ウェハ(基板部1a)の全面に不図示の金属膜を成膜する。本実施形態では、金属膜の一例として金(Au)を採用している。
成膜した金属膜に対して、フォトリソグラフィ、エッチングのプロセスを行い、図9に示すように、配線4aである下地電極4cを形成する。
下地電極4cのエッチング方法については、ウェットエッチング、ドライエッチングどちらでも構わない。
以上で、回路形成工程S21が終了する。
【0030】
次に、樹脂膜被覆工程S22を行う、本工程は、回路4Aが形成されたウェハ(基板部1a)の表面に回路4Aを被覆する樹脂膜3aを形成する工程である。
すなわち、図10に示すように、スピンコート法や真空ラミネート法によって、層間酸化膜3bの表面s3bおよび露出された下地電極4c上に、樹脂膜3aを形成し、表面s3bおよび下地電極4cを被覆する。被覆した樹脂膜3aを加熱することなどで本硬化状態にする。これにより、ウェハの最表面は、樹脂膜3aの表面s3a1で構成される。
以上で、樹脂膜被覆工程S22が終了する。
【0031】
次に、埋め込み穴部形成工程S23を行う。本工程は、積層方向Zに見たときに下地電極4cに重なる樹脂膜3aをエッチングして電極2Aを埋め込むための埋め込み穴部12a(第1の穴部、図11参照)を形成する。
より具体的に説明すると、本硬化状態にした樹脂膜3a上にフォトレジストの代わりとなるマスク層を形成して、フォトマスクを使用してフォトレジストを露光、現像する。次に、このマスク層をこのフォトレジストをマスクにしてパターニングする。パターニング後フォトレジストは剥離する。次に、このマスク層を用いて樹脂膜をエッチングしてパターニングする。これにより、樹脂膜3aの表面に形成した不図示のパターンに、図11に示す積層方向Zに延びる柱状の埋め込み穴部12aを形成する。これにより従来の感光性樹脂を現像後にベイクして固めるときに、埋め込み穴部12aの形状が変形することは起きず、ほぼ変形せずに柱状の形状を維持する。
【0032】
埋め込み穴部12aの形状は、電極2Aの外形に対応する穴形状であり、樹脂膜3aの表面s3a1から電極2Aが電気的に接続する下地電極4cの表面に達するまで樹脂膜3aを貫通している。すなわち、埋め込み穴部12aは、下地電極4c上に円柱状の開口を形成している。
本工程におけるエッチング方法は、樹脂膜3aに対して異方性ドライエッチングを用いる。埋め込み穴部12aのパターンニングは、例えば、樹脂膜3a上に金属膜13aを成膜して、この金属膜13aをフォトリソグラフィ、ドライエッチングでパターンニングする(前述の、パターンに相当する。)。次に、前記のようにパターンニングした金属膜13aをマスクとして樹脂膜3aを異方性ドライエッチングでエッチングする。
最後に、マスクとして使用した金属膜13aを除去する。なお、金属膜13aに代えて酸化膜を用いてもよい。
以上で、埋め込み穴部形成工程S23が終了する。
【0033】
次に、電極形成工程S24を行う。本工程は、図12に示すように、埋め込み穴部12aに金属Mを充填することで、電極2Aを形成する工程である。
金属Mの充填方法としては、例えば、電解メッキ法、無電解メッキ法、スパッタ法、CVD(化学気相成長)法、蒸着法などを挙げることができる。
本実施形態では、電極2Aは金で形成されているため、金属Mとして金を充填する。このようにして、必要な高さまで充填を続けると、電極2Aが形成される。ただし、本実施形態では、電極2Aの高さのばらつきを低減して、略均等な高さに形成するため、本電極形成工程S24の後で、表面平坦化工程S25を備える。このため、本工程では、電極2Aが上方(積層方向Zにおいて回路4Aから離間する方向)に突出し、樹脂膜3aの表面s3a1を超えて上方に盛り上がるように充填する。これにより、金属Mが埋め込み穴部12a全体に確実に充填される。
以上で、電極形成工程S24が終了する。
【0034】
次に、表面平坦化工程S25を行う。本工程は、図12に示す樹脂膜3aの表面s3a1、および電極形成工程S24で形成した電極2Aの表面s2a1を研磨加工により平坦化する工程である。
すなわち、樹脂膜3aの表面s3a1と、表面s3a1から突出された電極2Aの表面s2a1とを研磨加工して、互いに整列させる。これにより、図13に示すように、樹脂膜3aの表面s3a2と、これに対してX方向に整列する電極2Aの表面2Aとが形成される。
表面s3a1、表面2Aの研磨加工方法としては、特に限定されないが、例えば、ケミカル・メカニカル・ポリッシュ(CMP)、バイト切削とCMPとを両方用いる方法などの例を挙げることができる。本実施形態では、CMPを採用している。
以上で、表面平坦化工程S25が終了する。
そして、これまで説明してきた回路形成工程S21から表面平坦化工程S25で、第1のウェハ形成工程S11が終了し、ウェハ1Aが形成される。
【0035】
続いて、第2のウェハ形成工程S12を行う。
第2のウェハ形成工程S12は、第1のウェハ形成工程S11で行う回路形成工程S21から表面平坦化工程S25に対して、樹脂膜被覆工程S22、埋め込み穴部形成工程S23、および電極形成工程S24が異なる。
第1のウェハ形成工程S11の樹脂膜被覆工程S22では、スピンコート法や真空ラミネート法によって、図10に示すように樹脂膜3aを形成した後、樹脂を本硬化状態にしているが、第2のウェハ形成工程S12の樹脂膜被覆工程S22では形成した感光性の樹脂膜3aを仮硬化状態にとどめている点のみが異なる。ここで言う、仮硬化状態とは、樹脂が硬化する温度より低い温度で加熱した状態を意味する。言い換えれば、樹脂膜3aを構成する樹脂のガラス転移点よりも低い温度で硬化させた状態を意味する。
【0036】
埋め込み穴部形成工程S23では、仮硬化状態にとどめた樹脂膜3aに対して、フォトリソグラフィで図14に示す埋め込み穴部12b(第2の穴部)を形成する。
より具体的に説明すると、通常のフォトレジストを加工することと同じように、仮硬化状態にとどめた樹脂膜3aに、フォトマスクを使用して露光、現像する。これにより、樹脂膜3aの表面に形成した不図示のパターンに、積層方向に延びる柱状の埋め込み穴部12bを形成する。感光性の樹脂膜3aをベイクして固めるときに、図14に示すように埋め込み穴部12bの形状がダレて、回路4Bから離間するにしたがって拡径したテーパー形状になる。
埋め込み穴部12bの形状は、前述の電極2Bの外形に対応する穴形状であり、樹脂膜3aの表面s3a1から電極2Bが電気的に接続する下地電極4cの表面に到るまで樹脂膜3aを貫通している。すなわち、埋め込み穴部12bは、配線4c上に円錐台状の開口を形成している。
【0037】
電極形成工程S24では、図15に示すように埋め込み穴部12bに溶けた金属Mを充填して固化させることで、埋め込み穴部12bの形状に対応した円錐台状の電極2Bを形成する。
次に、表面平坦化工程S25において、図16に示すように電極2Bを平坦化し、表面2Bを形成する。
このようにして、ウェハ1Bが形成され、第2のウェハ形成工程S12が終了する。
【0038】
次に、ウェハ接合工程S13を行う。本工程は、ウェハ1Aとウェハ1Bとの積層体を形成する工程である。本実施形態では、ウェハ1Aにおける電極2Aの表面2Aと、ウェハ1Bにおける電極2Bの表面2Bとに、それぞれ表面活性化処理を施す。電極2Aの表面2Aと電極2Bの表面2Bとを互いに当接させて接合させ、ウェハ1Aの樹脂膜3aとウェハ1Bの樹脂膜3aとを互いに当接させて接合し、ウェハ積層体1を形成する。
まず、ウェハ1A、1Bにおける電極2Aの表面2Aと、電極2Bの表面2Bとを、真空状態で表面活性化処理する。
表面活性化方法としては、例えば、イオンガンビーム法やプラズマ照射法などを採用することができる。ここで、少なくともウェハ1Aにおける電極2Aの表面2Aと、ウェハ1Bにおける電極2Bの表面2Bとが表面活性化されていればよい。
これにより、表面2A、表面2B上の不純物や被膜などが除去され、表面2A、表面2Bが活性化される。
【0039】
次に、図2に示すように、それぞれ電極2A、2Bの表面が表面活性化されたウェハ1A、1Bを、大気チャンバー内で、電極2A、2B同士がそれぞれ対向する位置関係に配置する。
そして、ウェハ1A、1Bを対向間隔が狭まるように移動して、電極2Aの表面2Aと電極2Bの表面2Bとを互いに当接させる。
この時のウェハ1Aとウェハ1Bの接合方向(積層方向Z)に押圧し、既定の押圧力まで達した後、仮硬化状態にとどめたウェハ1Bの樹脂膜3aを、樹脂膜3aが本硬化状態になる規定温度まで加熱する。
そしてこの結果、互いに対向する電極2Aの表面2Aと電極2Bの表面2Bにおいて互いに接合して接合部5が形成されるとともに、ウェハ1A、1Bの樹脂膜3a、3aが互いに接合する。ウェハ1Bの樹脂膜3aが仮硬化状態にとどめられていたため、樹脂膜3a、3a同士を充分な接合強度で接合することができる。
ウェハ1A、1Bの押圧方法については、電極2A、2B、および樹脂膜3a、3a同士がそれぞれ接合されれば、特に限定されない。
以上で、ウェハ接合工程S13が終了する。
このようにして、ウェハ積層体1が製造され、ウェハ積層体形成工程S1が終了する。
【0040】
次に、ダイシング工程S2を行う。本工程は、ウェハ積層体1をダイシングする工程であり、本実施形態では、スクライブラインS、Sに沿って、ウェハ1A、1Bをダイシングする。ダイシング方法としては、ダイシングブレードを用いる方法などの周知のダイシング方法を採用することができる。
ダイシングを行うと、例えば、ダイシングブレードの幅やレーザ照射によるスクライブなどによって、スクライブラインS、Sの領域の全部または一部が積層方向Zに除去される。これにより、図4および図5に示すように、ウェハ1Aが切り離されたチップ11Aと、ウェハ1Bが切り離されたチップ11Bとの側面には、ダイシング手段による切断面C、Cが形成され、半導体装置11が切り離される。
以上で、ダイシング工程S2が終了する。
このようにウェハ積層体1をダイシングすることにより、半導体装置11(撮像装置)が製造される。
【0041】
以上説明したように、本実施形態の半導体装置11および半導体装置11の製造方法によれば、樹脂膜3aを本硬化状態にして電極2Aを設けたウェハ1A、および樹脂膜3aを仮硬化状態にとどめて電極2Bを設けたウェハ1Bの電極2A、2B同士を当接させて、ウェハ1Bの樹脂膜3aが本硬化状態になる規定温度まで加熱する。ウェハ1Bの樹脂膜3aが仮硬化状態にとどめられていたため、樹脂膜3a、3a同士、さらにはウェハ1A、1B同士を充分な接合強度で接合することができる。
また、ウェハ1Aでは樹脂膜3aを本硬化状態にしてから埋め込み穴部12aを形成している。このため、埋め込み穴部12aの形状はほぼ変形しないため、回路4Aから離間するにしたがって拡径したテーパー形状になるのが抑えられる。これにより、埋め込み穴部12aに充填させた金属Mの電極2Aが、接合対象となる電極2Bに向かうにしたがって拡径するテーパー形状となることを抑えることができる。
【0042】
ウェハ積層体1の積層方向Zを含む断面において、電極2Aの表面2Aの長さは電極2Bの表面2Bの長さよりも短く設定されている。このため、ウェハ1A、1B同士を接合する時に、この断面において、電極2Bに対して電極2AがX方向にずれて接合された場合であっても電極2A、2B同士の接合面積が一定となり、電極2A、2Bを一定の電気抵抗により電気的に接続することができる。さらに、電極2Bに対して電極2AがX方向にずれて接合された場合であっても、電極2Aがこの電極2Bに対してX方向に隣り合う他の電極2Bに接触してしまうことを抑制することができる。
積層方向Zに見たときに、電極2Aの表面2Aは、電極2Bの表面2Bの縁部内に形成されている。このため、電極2Bに対して電極2AがX方向だけでなくY方向にずれて接合された場合であっても電極2A、2B同士の接合面積が一定となり、電極2A、2Bを一定の電気抵抗により電気的に接続することができる。
【0043】
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせなども含まれる。
たとえば、前記実施形態では、図2に示す断面において電極2Aの表面2Aの長さは電極2Bの表面2Bの長さよりも短く設定されているとともに、積層方向Zに見たときに、電極2Aの表面2Aは、電極2Bの表面2Bの縁部内に形成されているとした。
しかし、電極2Aの表面2A、電極2Bの表面2Bの形状はこれに限定されない。例えば、図17に示すように、図2に示す断面に相当する基準面Uによる断面において、電極2Aの表面2Aの長さは電極2Bの表面2Bの長さに等しく設定されているとともに、積層方向Zに見たときに、電極2Aの表面2Aは、電極2Bの表面2Bの縁部内に形成されているとしてもよい。この場合、表面2Bの縁部と表面2Aの縁部との間には、表面2Bの縁部の一部に隙間Tが形成されている。
また、例えば、図18に示すように、基準面Uによる断面において、電極2Aの表面2Aの長さは電極2Bの表面2Bの長さよりも短く設定されているとともに、積層方向Zに見たときに、電極2Aの表面2Aは電極2Bの表面2Bの縁部内に形成されていないように構成してもよい。
【0044】
各電極2Bには1つの電極2Aが接合されているとしたが、各電極2Bに接合される電極2Aの数に制限はない。例えば、図19に示すウェハ積層体2のように、各電極2Bに2つの電極2Aが接合されているとしてもよい。
前記実施形態では、電極2Aは積層方向Zに延びる円柱状に形成されているとした。しかし、電極2Aの形状は、これに限ることなく柱状であれば特に限定されない。柱状に形成された電極2Aの底面の形状は、楕円形状や多角形状などでもよい。さらに、電極2Aも、接合部5に近づくにしたがって拡径する程度が電極2Bに比べて小さく設定されていれば、接合部5に近づくにしたがって拡径する円錐台状に形成されていてもよい。
【0045】
第1のウェハ形成工程S11は表面平坦化工程S25を備えるとしたが、電極2A、2B同士の接合に支障がない程度の寸法に、各電極2Aの表面の高さを揃えることができれば、表面平坦化工程S25は省略することができる。第2のウェハ形成工程S12の表面平坦化工程S25も同様である。
前記実施形態では、2つのウェハ1A、1Bでウェハ積層体1を構成し、2つのチップ11A、11Bで半導体装置11を構成するとした。しかし、ウェハ積層体に備えられるウェハの数は3つ以上でもよいし、半導体装置に備えられるチップの数は3つ以上でもよい。
【符号の説明】
【0046】
1、2 ウェハ積層体
1A ウェハ(第1のウェハ)
1B ウェハ(第2のウェハ)
2A 電極(互いに対向する少なくとも一対のチップの他方の電極)
2A、2B 表面
2B 電極(互いに対向する少なくとも一対のチップの一方の電極)
3a、3a 樹脂膜
4a 配線
4A、4B 回路
4c 下地電極(配線)
5 接合部
11 半導体装置(撮像装置)
11A、11B チップ
12a 埋め込み穴部(第1の穴部)
12b 埋め込み穴部(第2の穴部)
Z 積層方向
図1
図2
図3
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図5
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