(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
センサーの検出対象となる機器の設置場所を示す設置場所用語、当該機器の種類を示す機器種類用語及び当該センサーからの出力信号の種類を示す出力種類用語を含んで構成され、複数のセンサーのそれぞれの出力値に関連付けられているデータ名称情報に基づき前記出力値毎に生成されたデータ関連情報であって、設置場所用語及び機器種類用語を含む機器特定用語と、出力種類用語と、をそれぞれ項目値として含むデータ関連情報のうち、分析対象とするセンサーの出力値を抽出するために用いられる複数のデータ関連情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報に含まれる修正又は補完対象の機器特定用語又は出力種類用語を、当該修正対象の機器特定用語又は出力種類用語を含むデータ関連情報に含まれる項目値又は前記複数のデータ関連情報に基づき修正又は補完する修正・補完手段と、
を有することを特徴とするデータ関連情報処理装置。
前記修正・補完手段は、前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報のうち、いずれかのデータ関連情報に含まれている機器特定用語の表記に包含関係がある場合において、その包含関係がある機器特定用語の表記が予め設定された同一条件に合致する場合、当該機器特定用語から特定される機器の種別及び設置場所は同一と判定して、当該機器特定用語の表記が合致するよう修正するという修正規則に従って、データ関連情報を修正することを特徴とする請求項1に記載のデータ関連情報処理装置。
前記修正規則には、当該機器特定用語の表記を、他の機器特定用語の表記を全て含む機器特定用語の表記に合致させるべく、当該他の機器特定用語の表記を修正する規則が含まれていることを特徴とする請求項2に記載のデータ関連情報処理装置。
前記補完規則には、信号種別情報と出力種類用語との対応テーブルを参照して、当該データ関連情報に含めるべき出力種類用語を補完する規則が含まれていることを特徴とする請求項4に記載のデータ関連情報処理装置。
機器特定用語の表記が同一である複数のデータ関連情報から成る第一データ関連情報群と、前記第一データ関連情報群とは異なる表記の機器特定用語であって当該機器特定用語の表記が同一である複数のデータ関連情報から成る第二データ関連情報群と、の出力種類用語が合致する場合、機器特定用語のうち異なる表記部分の各語を同義語として、同義語が定義された用語定義情報に追加する同義語追加手段を有し、
前記修正・補完手段は、前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報の中に表記の異なる機器特定用語がある場合、用語定義情報を参照して当該機器特定用語から特定される機器の種別及び設置場所が同一か否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のデータ関連情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
機器の診断や省エネ向けの分析により適正な分析結果を得るためには、適正なデータを抽出する必要があるが、その分析のためのデータ抽出は、データ名称から特定される機器の設置場所、種類や信号名に基づき行われる。ただ、一定の命名規則があるとはいうものの、建物それぞれの管理者等機器診断や分析等を行う分析者以外の者がデータ名称を各データに付与することがあるので、データ名称の表記に揺れが発生しうる。例えば、温度を示すデータであれば、データ名称に“温度”と表記される場合もあれば、“Temp”と表記される場合もある。
【0006】
前述したように、分析ツールに適正な分析結果を出力させるためには、データ名称から当該データに対応する機器の設置場所、設備名及びデータの信号名をそれぞれ正確に特定できなければならないが、データ名称の表記に揺れがあると、データ名称から生成されるエンティティ名やプロパティ名にも、その揺れの影響が出やすい。従来においては、データ名称の平易な揺れ程度であれば、単語辞書や所定の変換ルールを利用してデータ名称に含まれる用語の統一を図り、設置場所等を正確に表記することは可能であるかもしれない。
【0007】
しかしながら、人手に入力設定されるデータ名称の表記の揺れの全てを予め推測して単語辞書に予め登録しておくことは不可能であり、また、例えばデータ名称に含めるべき信号名等を示す用語が欠落していた場合、単語辞書を利用しても信号名を特定することはできない。
【0008】
本発明は、分析に必要な情報を含むデータ関連情報を参照して、データ関連情報に含める機器の設置場所及び種類を特定する用語、又はデータの信号名を特定する用語を修正又は補完することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るデータ関連情報処理装置は、センサーの検出対象となる機器の設置場所を示す設置場所用語、当該機器の種類を示す機器種類用語及び当該センサーからの出力信号の種類を示す出力種類用語を含んで構成され、複数のセンサーのそれぞれの出力値に関連付けられているデータ名称情報に基づき前記出力値毎に生成されたデータ関連情報であって、設置場所用語及び機器種類用語を含む機器特定用語と、出力種類用語と、をそれぞれ項目値として含むデータ関連情報のうち、分析対象とするセンサーの出力値を抽出するために用いられる複数のデータ関連情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報に含まれる修正
又は補完対象の機器特定用語又は出力種類用語を、当該修正対象の機器特定用語又は出力種類用語を含むデータ関連情報に含まれる項目値又は前記複数のデータ関連情報に基づき修正
又は補完する修正・補完手段と、を有するものである。
【0010】
また、前記修正・補完手段は、前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報のうち、いずれかのデータ関連情報に含まれている機器特定用語の表記に包含関係がある場合において、その包含関係がある機器特定用語の表記が予め設定された同一条件に合致する場合、当該機器特定用語から特定される機器の種別及び設置場所は同一と判定して、当該機器特定用語の表記が合致するよう修正するという修正規則に従って、データ関連情報を修正するものである。
【0011】
また、前記修正規則には、当該機器特定用語の表記を、他の機器特定用語の表記を全て含む機器特定用語の表記に合致させるべく、当該他の機器特定用語の表記を修正する規則が含まれているものである。
【0012】
また、前記データ関連情報には、更に当該センサーからの出力信号が属する信号種別を示す信号種別情報が含まれており、前記修正・補完手段は、前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報の中に、データ関連情報に含まれるべき出力種類用語が含まれていないデータ関連情報が存在する場合、当該データ関連情報に含まれている信号種別情報に基づいて当該データ関連情報に含めるべき出力種類用語を補完するという補完規則に従って、データ関連情報を補完するものである。
【0013】
また、前記補完規則には、信号種別情報と出力種類用語との対応テーブルを参照して、当該データ関連情報に含めるべき出力種類用語を補完する規則が含まれているものである。
【0014】
また、機器特定用語の表記が同一である複数のデータ関連情報から成る第一データ関連情報群と、前記第一データ関連情報群とは異なる表記の機器特定用語であって当該機器特定用語の表記が同一である複数のデータ関連情報から成る第二データ関連情報群と、の出力種類用語が合致する場合、機器特定用語のうち異なる表記部分の各語を同義語として、同義語が定義された用語定義情報に追加する同義語追加手段を有し、前記修正・補完手段は、前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報の中に表記の異なる機器特定用語がある場合、用語定義情報を参照して当該機器特定用語から特定される機器の種別及び設置場所が同一か否かを判定するものである。
【0015】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、センサーの検出対象となる機器の設置場所を示す設置場所用語、当該機器の種類を示す機器種類用語及び当該センサーからの出力信号の種類を示す出力種類用語を含んで構成され、複数のセンサーのそれぞれの出力値に関連付けられているデータ名称情報に基づき前記出力値毎に生成されたデータ関連情報であって、設置場所用語及び機器種類用語を含む機器特定用語と、出力種類用語と、をそれぞれ項目値として含むデータ関連情報のうち、分析対象とするセンサーの出力値を抽出するために用いられる複数のデータ関連情報を取得する取得手段、前記取得手段により取得された複数のデータ関連情報に含まれる修正
又は補完対象の機器特定用語又は出力種類用語を、当該修正対象の機器特定用語又は出力種類用語を含むデータ関連情報に含まれる項目値又は前記複数のデータ関連情報に基づき修正
又は補完する修正・補完手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、分析に必要な情報を含むデータ関連情報に含まれる機器の設置場所及び種類を特定する用語、又はデータの信号名を特定する用語を、当該データ関連情報に含まれる他の項目の情報あるいは分析対象のデータを抽出するために同じ組に分類された他のデータ関連情報に基づき修正又は補完することができる。
【0017】
また、他の機器特定用語の表記を全て含む機器特定用語の表記に合致させるように、同義語として判定された機器特定用語の表記を修正するようにしたので、機器特定用語により表された情報を欠落させずにすむ。
【0018】
また、第一データ関連情報群における出力種類用語と合致する第二データ関連情報群が存在する場合、第一データ関連情報群及び第二データ関連情報群の各機器特定用語のうち異なる表記部分の各語を同義語として用語定義情報に追加することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明に係るデータ関連情報処理装置の一実施の形態を有するデータ分析システムの全体構成図である。本実施形態におけるデータ分析システムは、建物1に設置されている空調機、照明、受変電設備等の各種機器に関するデータを取得し、データに付与されているデータ名称に基づき分析対象のデータを抽出し、抽出されたデータに基づき分析や診断等を行う。なお、
図1には1つの建物1のみが図示されているが、複数の建物1からデータを取得して分析や診断等を行ってもよい。
【0022】
建物1は、例えばオフィスビルやプラント等である。建物1に設置されている機器には、各種のデータを検出する各種のセンサーが取り付けられており、センサーによって検出されたデータは、ネットワーク2を介してデータ収集装置3に送信される。データには、当該データを識別するためのデータ名称が関連付けられる。このデータ名称は、例えば、建物1の利用者によって作成される。
【0023】
データ収集装置3によって収集された各種のデータは、データ管理システム4のデータ記憶部41に記憶される。また、データに関連付けられたデータ名称はリスト化され、データ名称リストしてデータ名称リスト記憶部42に記憶される。データ管理システム4は、1又は複数のコンピュータにより形成される。各記憶部41,42は、コンピュータに搭載された1又は複数のハードディスクドライブ(HDD)にて実現される。
【0024】
データ関連情報生成装置5は、データ管理システム4に記憶されているデータ名称リストから、分析対象となるデータそれぞれに付与されたデータ名称の組(分析対象データ名称組)を抽出する。更に、データ関連情報生成装置5は、抽出した分析対象データ名称組に含まれる各データ名称を分析することで当該データが取得された機器の種別や設置場所、当該データの信号名等を特定し、それら特定した情報をそれぞれデータ項目としたデータ関連情報を生成する。そして、生成されたデータ関連情報を分析対象データ名称組でまとめることで1組のデータ関連情報(データ関連情報群)を生成する。
【0025】
なお、分析対象データ名称組は、例えば、本願と同一特許出願人による特許出願(特願2013−094260号)に記載されたデータ名称抽出装置又はプログラムを用いて生成してよい。
【0026】
データ関連情報に含まれる機器の種別等の表記は、データ名称によって揺れが発生する可能性がある。本発明に係るデータ関連情報処理装置の一実施の形態であるデータ関連情報修正・補完装置10は、この項目データの表記の揺れをなくし、また項目データの欠落を防止するよう修正・補完を行う。
【0027】
データ抽出装置6は、データ関連情報生成装置5によって抽出されたデータ名称が付与されたデータを分析対象データとしてデータ記憶部41から抽出する。分析装置7は、この分析対象データに基づき分析対象の機器の診断や分析等を行う。
【0028】
本実施の形態においては、データ分析システムを以上説明したような装置構成としたが、これに限る必要はなく、例えば、各装置5〜7,10をそれぞれ複数の装置にて実現するように構成してもよい。
【0029】
図2は、本実施の形態におけるデータ関連情報修正・補完装置10を形成するコンピュータのハードウェア構成図である。本実施の形態においてデータ関連情報修正・補完装置10を形成するコンピュータは、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、コンピュータは、
図2に示したようにCPU21、ROM22、RAM23、ハードディスクドライブ(HDD)24を接続したHDDコントローラ25、入力手段として設けられたマウス26とキーボード27、及び表示装置として設けられたディスプレイ28をそれぞれ接続する入出力コントローラ29、通信手段として設けられ、少なくともデータ関連情報生成装置5及びデータ抽出装置6との間でデータ通信を行う際に用いられるネットワークコントローラ30を内部バス31に接続して構成される。
【0030】
図3は、本実施の形態におけるデータ関連情報修正・補完装置10のブロック構成図である。本実施の形態におけるデータ関連情報修正・補完装置10は、データ関連情報取得部11、エンティティ名変換部12、プロパティ名変換部13、フィードバック部14、データ関連情報出力部15、データ関連情報記憶部16、エンティティ名変換ルール記憶部17及びプロパティ名変換ルール記憶部18を有している。データ関連情報取得部11は、取得手段として設けられ、分析対象とするセンサーの出力値を抽出するために用いられる複数のデータ関連情報を組にしてデータ関連情報生成装置5から取得し、データ関連情報記憶部16に登録することで記憶させる。データ関連情報の詳細については追って説明する。
【0031】
エンティティ名変換部12及びプロパティ名変換部13は、修正・補完手段として設けられている。このうち、エンティティ名変換部12は、エンティティ名変換ルール記憶部17に設定された変換ルール(修正規則)及び辞書を参照して、データ関連情報取得部11により取得された複数のデータ関連情報のうち修正・補完を要するエンティティ名を修正・補完する。プロパティ名変換部13は、プロパティ名変換ルール記憶部18に設定された変換ルール(補完規則)及び辞書を参照して、データ関連情報取得部11により取得された複数のデータ関連情報のうち補完を要するプロパティ名を補完する。
【0032】
フィードバック部14は、同義語追加手段として設けられ、機器特定用語の表記が同一である複数のデータ関連情報から成る第一データ関連情報群と、第一データ関連情報群とは異なる表記の機器特定用語であって当該機器特定用語の表記が同一である複数のデータ関連情報から成る第二データ関連情報群と、の信号種別用語が合致する場合、機器特定用語のうち異なる表記部分の各語を同義語として、同義語が定義された用語定義情報を記憶する辞書に追加する。データ関連情報出力部15は、エンティティ名変換部12及びプロパティ名変換部13により修正・補完されたデータ関連情報をデータ抽出装置6へ出力する。
【0033】
エンティティ名変換ルール記憶部17には、データ関連情報に含まれているエンティティ名を修正する際の変換ルールが修正規則として設定されている。例えば、データ関連情報取得部11により取得された複数のデータ関連情報のうち、いずれかのデータ関連情報に含まれている機器特定用語の表記に包含関係がある場合において、その包含関係がある機器特定用語の表記が予め設定された同一条件に合致する場合、当該機器特定用語から特定される機器の種別及び設置場所は同一と判定して、当該機器特定用語の表記が合致するよう修正するという修正規則が設定されている。より詳細は追って説明する。更に、エンティティ名変換ルール記憶部17には、設備場所及び設備名に関する同義語が定義された用語定義情報を含む辞書が記憶されている。
【0034】
プロパティ名変換ルール記憶部18には、データ関連情報に含まれているプロパティ名を補完する際の変換ルールが補完規則として設定されている。例えば、データ関連情報取得部11により取得された複数のデータ関連情報の中に、データ関連情報に含まれるべき信号種別用語が含まれていないデータ関連情報が存在する場合、当該データ関連情報に含まれている情報に基づいて当該データ関連情報に含めるべき信号種別用語を補完するという補完規則が設定されている。より詳細は追って説明する。更に、プロパティ名変換ルール記憶部18には、信号名に関する同義語が定義された用語定義情報を含む辞書が記憶されている。
【0035】
データ関連情報記憶部16には、データ関連情報取得部11により取得され、データ関連情報修正・補完装置10において修正・補完対象とされるデータ関連情報が記憶される。ここで、
図6Aを参照しながら、本実施の形態におけるデータ関連情報について説明する。
【0036】
データ関連情報は出力値(データ)毎に生成されるが、
図6Aには、4データ分のデータ関連情報が示されている。データ関連情報には、各データを識別するためのデータIDが付与される。そして、データIDに対応させて、種別名、データ名称、エンティティ名及びプロパティ名という各項目が設定される。本実施の形態では、センサーからの出力信号をその種類によって複数に分類するが、種別名は、当該センサーからの出力信号が属する信号種別を示す信号種別情報である。データ名称は、センサーからの出力信号値に付与される名称であり、本実施の形態では、所定の命名規則に従って、センサーの検出対象となる機器の設置場所を示す設置場所用語、当該機器の種類を示す機器種類用語及び当該センサーからの出力信号の種類を示す出力種類用語を含んでいる。エンティティ名には、データ関連情報生成装置5において分析されることでデータ名称から抽出された設置場所用語及び機器種類用語を含む機器特定用語が含まれる。プロパティ名には、データ関連情報生成装置5において分析されることでデータ名称から抽出された出力種類用語が含まれる。
【0037】
本実施の形態におけるデータIDは、当該機器の動作制御を行うコントローラを識別するコントローラ識別コードと、センサーからの出力信号の種類を示す信号種類コードと、各データ関連情報それぞれに付与されたシリアル番号と、を組にして生成される。
図6Aの設定例によると、この1組のデータ関連情報は全て、コントローラ識別コード“0101”に接続された機器に対応するセンサーから取得されたデータに対応する情報であることがわかる。
【0038】
なお、プロパティ名は、センサーからの出力信号に付与された信号名であり、“AI”などによって表される信号の種類(信号種類コード)により分類されると共に、“計測”などによって表される信号の種類(種別名)により分類される。信号種類コードと種別名は、同じ信号の種類を示す情報でも異なる分類基準によってプロパティ名(信号名)を分類する。例えば、データ関連情報61に対応するデータ(出力信号)は、B1F(地下1階)に設置されている空調機の給気(SA)の温度を計測するセンサーから出力されたデータであることを示している。このデータ関連情報61に対応するデータは、プロパティ名の“SA温度”から給気温度という種類を示す信号データであり、データIDにおける分類基準によると“AI”からアナログ信号で入力される信号というグループに分類されるデータである同時に、種別名における分類基準によると“計測”から計測により得られたデータというグループに分類されるデータであることがわかる。
【0039】
データ関連情報修正・補完装置10における各構成要素11〜15は、データ関連情報修正・補完装置10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU21で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部16〜18は、データ関連情報修正・補完装置10に搭載されたHDD24にて実現される。あるいは、RAM23又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0040】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0041】
次に、データ関連情報修正・補完装置10におけるデータ関連情報を修正・補完する処理について
図4に示したフローチャートを用いて説明する。
【0042】
データ関連情報取得部11は、1組のデータ関連情報がデータ関連情報生成装置5から送られてくると、それを取得し、データ関連情報記憶部16に登録する(ステップ110)。続いて、エンティティ名変換部12は、データ関連情報記憶部16に記憶された1組のデータ関連情報に対してエンティティ名変換処理を実施する(ステップ120)。このエンティティ名変換処理について
図5に示したフローチャートを用いて説明する。
【0043】
まず、エンティティ名変換部12は、1組に含まれている全てのデータ関連情報をデータ関連情報記憶部16から読み出し、各データ関連情報に含まれているエンティティ名を抽出し、更に重複しているエンティティ名があれば、その重複を解消するよう削除することで、ユニークなエンティティ名をリストアップする(ステップ121)。続いて、エンティティ名変換部12は、リストアップしたエンティティ名の中で、包含関係にあるエンティティ名の組をリストアップする(ステップ122)。
図6Aに示した1組のデータ関連情報(データ関連情報群)の例によると、データ関連情報62の“B1F系統空調機−1”というエンティティ名の表記はデータ関連情報61の“B1F系統空調機”というエンティティ名の表記の全てを含んでいるため、データ関連情報61とデータ関連情報62は包含関係にあるといえる。また、データ関連情報62,63とデータ関連情報64も同様に包含関係にある。
【0044】
そして、エンティティ名変換部12は、以上のようにして抽出した包含関係にあるエンティティ名の組それぞれに対して以下の処理を施す。
【0045】
包含関係にあるエンティティ名の表記には、共通する部分とそうでない差分とが存在する。データ関連情報61とデータ関連情報62の組においては、“B1F系統空調機”が共通部分で、“−1”が差分に相当する。なお、設備名は、設備名の命名規則によりハイフン“−”に続く数字が設備番号として指定されている。共通部分に設備番号が含まれていない場合(ステップ124でN)、エンティティ名変換部12は、その組のエンティティ名は同一と判定する(ステップ128)。一方、共通部分に設備番号が含まれている場合(ステップ124でY)、エンティティ名変換部12は、エンティティ名変換ルール記憶部17に記憶されている辞書を参照して、エンティティ名の差分に共通部分の設備名の同義語が含まれているかを判定する。同義語が含まれている場合(ステップ125でY)、エンティティ名変換部12は、その組のエンティティ名は同一と判定する(ステップ128)。一方、差分に同義語が含まれていない場合(ステップ125でN)、エンティティ名変換部12は、その組のエンティティ名は同一でないと判定する。その後、未処理の組に処理を移行する(ステップ126でN,123)。
【0046】
例えば、データ関連情報61とデータ関連情報62の組においては、共通部分“B1F系統空調機”に設備番号と推測されるハイフンに続く数字が含まれていないので(ステップ124でN)、エンティティ名変換部12は、データ関連情報61とデータ関連情報62のエンティティ名は同一と判定する(ステップ128)。また、データ関連情報62,63とデータ関連情報64の組においては、共通部分“B1F系統空調機”及び“−1”に設備番号“1”が含まれているが(ステップ124でY)、差分“AHU”が共通部分に含まれる設備名“系統空調機”の同義語として辞書に定義されていることを確認すると(ステップ125でY)、エンティティ名変換部12は、データ関連情報62,63とデータ関連情報64のエンティティ名は同一と判定する(ステップ128)。
【0047】
以上説明した処理を、包含関係にあるエンティティ名の全ての組に対して行うと(ステップ126でY)、エンティティ名変換部12は、同一と判定したエンティティ名の組に対して同一のエンティティ名を付与することで、エンティティ名として用いる用語を統一する(ステップ127)。その用語を統一した結果を
図6Bに示す。
【0048】
図6Bに示したエンティティ名65を参照するとわかるように、同一と判定されたエンティティ名をデータ関連情報64のエンティティ名の表記に変換して用語を揃えている。これは、データ関連情報64のエンティティ名の表記には、他のデータ関連情報61〜63のエンティティ名の表記を全て含んでいるからである。つまり、本実施の形態においては、同一と判定されたエンティティ名の中で、最も情報量の多いエンティティ名に統一するようにした。もちろん、予め決められた規則に従ったエンティティ名に揃えるようにしてもよいが、最も情報量の多いエンティティ名を用いることで、エンティティ名のもととなるデータ名称に対してユーザが指定した情報を欠落させずにすむ。
【0049】
続いて、プロパティ名変換部13は、データ関連情報記憶部16に記憶された1組のデータ関連情報に対してプロパティ名変換処理を実施する(ステップ130)。このプロパティ名変換処理について
図7に示したフローチャートを用いて説明する。
【0050】
まず、プロパティ名変換部13は、1組に含まれている全てのデータ関連情報をデータ関連情報記憶部16から読み出し、その中からプロパティ名の項目データの設定領域内にデータ(プロパティ名)が設定されていないデータ関連情報をリストアップする(ステップ131)。そして、プロパティ名変換部13は、リストアップしたデータ関連情報に対して以下の処理を施す。
【0051】
まず、プロパティ名変換部13は、プロパティ名変換ルール記憶部18を参照することで、データ関連情報のデータIDが示す信号の種類と種別名との組に対応するプロパティ名が登録されているかを確認する。プロパティ名変換ルール記憶部18には、プロパティ名を補完するために、データ関連情報のデータIDが示す信号の種類及び種別名との組に対応させてプロパティ名が設定された対応テーブル(図示せず)が含まれている。プロパティ名変換部13は、この対応テーブルを参照してプロパティ名を補完するという補完規則に従い、対応テーブルを参照する。そして、データ関連情報のデータIDが示す信号の種類及び種別名との組に対応するプロパティ名が対応テーブルに設定されている場合(ステップ133でY)、プロパティ名変換部13は、その対応テーブルからプロパティ名を読み出し、そのプロパティ名を当該データ関連情報のプロパティ名として設定する(ステップ134)。一方、データ関連情報のデータIDが示す信号の種類及び種別名との組に対応するプロパティ名が対応テーブルに設定されていない場合(ステップ133でN)、プロパティ名変換部13は、当該データ関連情報の種別名を当該データ関連情報のプロパティ名として設定する(ステップ135)。以上の処理をリストアップした全てのデータ関連情報に対して行うまで繰り返し行い(ステップ136でN)、全てのデータ関連情報に対して処理を施すと(ステップ136でY)、プロパティ名変換処理は終了する。
【0052】
図8Aに例示したデータ関連情報81は、リストアップする処理(ステップ131)により抽出されることになり、前述したプロパティ名変換処理を実行することでデータ関連情報81のプロパティ名84は補完される。
図8Bには、信号の種類“BV”及び種別名“状変値”との組に対応させてプロパティ名“状変値”が設定されたレコードが対応テーブルに設定されている場合において、データ関連情報81の信号の種類“BV”82及び種別名“状変値”83に基づき対応テーブルが検索されることで抽出された“状変値”でプロパティ名が補完された場合(ステップ133でY,134)、あるいは当該レコードが対応テーブルに設定されていないことからデータ関連情報81の種別名“状変値”でプロパティ名が補完されたる場合(ステップ133でN,135)の、補完後におけるデータ関連情報81が示されている。
【0053】
以上のようにして、本実施の形態においては、分析を行う際に用いられる情報としては不十分であった1組のデータ関連情報を修正・補完することになる。データ関連情報出力部15は、この修正・補完された1組のデータ関連情報をデータ抽出装置6へ出力することで(ステップ160)、データ抽出装置6により該当するデータが抽出され、分析装置7により分析が行われることになるが、フィードバック部14は、修正・補完された1組のデータ関連情報を参照して以下に示すフィードバック処理を行う。本実施の形態におけるエンティティ名変換ルール記憶部17には、機器の設置場所及び機器の名称(設備名)に関する辞書が含まれているが、以下に説明するフィードバック処理では、この辞書に同義語を追加する処理を行う。本実施の形態では、2種類のフィードバック処理を実行する。まず、第1のフィードバック処理を
図9に示したフローチャートを用いて説明する。
【0054】
フィードバック部14は、1組に含まれている全てのデータ関連情報をデータ関連情報記憶部16から読み出し、各データ関連情報に含まれているエンティティ名を抽出し、更に重複しているエンティティ名があれば、その重複を解消するよう削除することで、ユニークなエンティティ名をリストアップする(ステップ141)。続いて、フィードバック部14は、リストアップした各エンティティ名において、プロパティ名のリストを作成する(ステップ142)。そして、フィードバック部14は、エンティティ名毎に作成したプロパティ名の各リストを比較し、その結果リストしたプロパティ名が一致する組がある場合(ステップ143でY)、当該組の各エンティティ名に含まれている設備名の組を同義語として、エンティティ名変換ルール記憶部17に含まれている設備名の辞書に登録する(ステップ144)。
【0055】
以上説明した第1のフィードバック処理について
図10を用いて具体的に説明する。
図10には、ステップ141においてリストアップしたエンティティ名を含むデータ関連情報として、“B1F系統空調機”という表記のエンティティ名を含むデータ関連情報(第一データ関連情報群)と、“B1FAHU”という表記のエンティティ名を含むデータ関連情報(第二データ関連情報群)と、が示されている。第二データ関連情報群のエンティティ名“B1FAHU”は、第一データ関連情報群のエンティティ名“B1F系統空調機”とは異なる表記のエンティティ名である。ステップ142において作成された各エンティティ名のプロパティ名のリスト「SA温度、SA温度設定、バルブ制御出力、状変値」は、ステップ143における比較により一致するので、ステップ144において“B1F系統空調機”及び“B1FAHU”の各エンティティ名に含まれている設備名の組“系統空調機”及び“AHU”を同義語として設備名の辞書に登録することになる。
【0056】
プロパティ名によって特定される全てのデータ信号が一致するということは、同じ設備名が付与される同じ機器の種類から検出されたデータ信号と判断し、本実施の形態においては、前述したようにその設備名の表記を同義語として設備名の辞書に登録することにした。なお、ステップ144において同義語を自動登録せずに、機器の種類が異なるもののプロパティ名のリストが偶然にも一致する場合を考慮して辞書に登録するか否かを分析者等に問合せするなどしてもよい。
【0057】
次に、第2のフィードバック処理を
図11に示したフローチャートを用いて説明する。
【0058】
フィードバック部14は、1組に含まれている全てのデータ関連情報をデータ関連情報記憶部16から読み出し、各データ関連情報に含まれているエンティティ名の中で、設置場所名とも設備名とも判別できない単語があればそれを抽出する(ステップ151)。なお、エンティティ名の表記に含まれる語が設置場所名又は設備名であるかは、エンティティ名変換ルール記憶部17に含まれている設置場所名及び設備名の各辞書を参照することで判別しうる。続いて、フィードバック部14は、抽出した単語毎に分類した後(ステップ152)、各単語につき以下の処理を施す(ステップ153)。
【0059】
すなわち、フィードバック部14は、処理対象の単語の後に続く語に着目し、その語に異なる設備名が含まれている場合(ステップ154でY)、当該単語を設置場所名としてエンティティ名変換ルール記憶部17に含まれている設置場所名の辞書に登録する(ステップ155)。
【0060】
以上の処理をステップ151において抽出した各単語に対して実施し(ステップ156でN)、全ての単語に処理を施すと(ステップ156でY)、第2のフィードバック処理は終了する。
【0061】
以上説明した第2のフィードバック処理について
図12を用いて具体的に説明する。
図12には、ステップ151において抽出した単語をエンティティ名に含むデータ関連情報の一部が示されている。
図12では、“化粧室”という単語をエンティティ名に含むデータ関連情報が示されているが、ステップ154において単語“化粧室”の後には“系統空調機”及び“照明”という異なる設備名があるので当該単語“化粧室”を設置場所名として辞書登録する。なお、“系統空調機”及び“照明”が設備名であるかどうかは、エンティティ名変換ルール記憶部17に含まれている設備名の辞書を参照すればよい。
【0062】
前述したようにエンティティ名には、機器の設置場所と設備名が含まれており、命名規則に準じると設置場所に続いて設備名が記される。センサーの出力値(データ)毎に生成されるデータ関連情報のエンティティ名の中に、設備名により特定される機器が複数指定されることは考えにくい。従って、
図12に示した例によると、系統空調機の設置場所はB1F(地下1階)というだけでなく地下1階の化粧室などのように、本実施の形態では、設備名の直前にある単語“化粧室”は、設置場所をより詳細に説明した設置場所に関する語と判断して設備場所の辞書に登録するようにした。なお、ステップ155において、抽出された単語を自動登録せずに、辞書に登録するか否かを分析者等に問合せするなどしてもよい。
【0063】
上記実施の形態においては、データ関連情報の設定例を具体的に示して、データ関連情報に含まれる他の項目の情報あるいは同じ組に属するデータ関連情報を参照し、エンティティ名変換部12がエンティティ名の表記を修正し、あるいはプロパティ名変換部13がプロパティ名を補完する場合を例にして説明したが、これに限定する必要はない。すなわち、エンティティ名変換部12がエンティティ名を補完するようにしてもよい。また、プロパティ名変換部13がプロパティ名を修正するようにしてもよく、更に信号名に関する語の組を同義語として辞書登録してもよい。本実施の形態では、データ関連情報に含まれるエンティティ名及びプロパティ名を、データ関連情報に含まれる他の項目の情報あるいは同じ組に属するデータ関連情報に基づき行うようにしたことを特徴としている。