(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記特定のユーザにつながっているユーザを記述する情報と前記ソーシャル取引とのマッチングを行うことによって、提案された前記一組の他のユーザが決定される、請求項5に記載のコンピュータ実装された方法。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の各実施形態は、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザにソーシャル取引を提供する。ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザは、ソーシャル取引、またはこのソーシャル取引に関連するソーシャル・ネットワーキング・システム上に表されるオブジェクト、たとえば画像、ビデオ、もしくはコメントとの対話を実行する。ソーシャル・ネットワーキング・システム内の所与のユーザにつながる他のユーザの対話が、特定の判定基準を満たす場合に、この取引がユーザに提供される。たとえば、特定のユーザにつながっている所与の閾値数を超えるユーザが、ソーシャル取引のプロバイダの場所にチェックインする場合、ソーシャル取引がこのユーザに提供される。
【0007】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、このソーシャル取引を記述する情報を記憶する。ソーシャル・ネットワーキング・システムは、このソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザとソーシャル取引に関連するオブジェクトとの間の対話を監視する。たとえば、ソーシャル取引において示されたソーシャル取引に関連するオブジェクトは画像でもよく、ユーザは、この画像をダウンロードし、この画像を気に入ったことを表明し、またはこの画像にコメントを残すことによって、この画像と対話してもよい。特定のユーザに対して、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、この特定のユーザにつながる他のユーザによって実行される観察された対話を識別する。特定のユーザにつながる他のユーザによって実行される観察された対話が所定の判定基準を満たす場合、この特定のユーザにソーシャル取引が提供される。
【0008】
本明細書に記載される特徴および利点は包括的なものではなく、具体的には、各図面、明細書、および特許請求の範囲に鑑みて、多くのさらなる特徴および利点が当業者には明らかになるであろう。さらに、明細書中に使用される用語は、主として、読みやすさおよび教示のために選択されたものであって、発明の主題を詳述、または発明の主題を限定するために選択されるものではないことに留意されたい。
【0009】
各図は、例示のみを目的として、本発明の様々な実施形態を示す。本明細書に記載の本発明の原理から逸脱することなく、本明細書に示される構造および方法の代替実施形態を利用してもよいことが、以下の議論から当業者には容易に理解されるであろう。
【0010】
各実施形態では、ソーシャル・ネットワーキング・システムを使用して、ユーザのソーシャル情報を組み込んで、ユーザと取引との対話を改善する。ソーシャル情報を組み込むことにより、ユーザが取引と対話する際により良好な体験をすることによって、より多くのユーザが取引に関心をもつようになる。これにより、プロバイダは、取引を提供することによって潜在的な顧客の数を増やそうとするため、プロバイダの目標が高くなる。さらに、取引によって、ユーザへのソーシャル体験、およびソーシャル・ネットワーキング・システムとの貴重な対話がもたらされる。ソーシャル・ネットワーキング・システムが価値あるものと気づいたユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システムに傾倒する可
能性が高くなる。ソーシャル・ネットワーキング・システムへのユーザの傾倒度合いが増すと、ソーシャル・ネットワーキング・システムを通じて広告および取引を提供するプロバイダをより多く引きつける可能性がある。ソーシャル・ネットワーキング・システムは広告から収入を得るので、プロバイダをより多く引きつけることによって、ソーシャル・ネットワーキング・システムに対する収入が増大する。
【0011】
各実施形態がソーシャル情報を取引に組み込む方式の一つは、ソーシャル・ネットワーキング・システムを通じてつながっている複数のユーザが取引に参加できるようにすることによる。ソーシャル・ネットワーキング・システムを通じてつながっているユーザが参加することによって有効化される取引を、ソーシャル取引と呼ぶ。ソーシャル・ネットワーキング・システムによって、複数のユーザがソーシャル取引に参加し、ソーシャル取引を有効化する前に、参加者の間でコネクションが存在するか否かをチェックできるようにしてもよい。あるいは、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、たとえばユーザ・インターフェースを用いて、ソーシャル取引におけるユーザの参加を既存の参加者のコネクションに制限してもよい。
【0012】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ソーシャル取引内のユーザの参加についての情報を、ニュースフィードおよび通知を含む通信チャネルを通じてユーザのコネクションに広める。ソーシャル取引について学習するコネクションは、該コネクションの友達がソーシャル取引をどのように使用し、また該ソーシャル取引からどのような特典を受けたかを見る機会を得るので、ソーシャル取引にさらに関心をもつ可能性が高い。その結果、該コネクションは、コネクション自身がソーシャル取引に関心をもつ可能性が高い。よって、ソーシャル取引に関する情報がウィルス感染のように広がっていく。ウィルス感染のように広がっていく情報は、ウェブサイトでの従来の広告を通じて伝搬する情報よりも速く伝搬する可能性が高い。
取引を記述する情報
取引はユーザへの申し出に関連しており、取引を受け入れると特定の特典がユーザにもたらされる。取引によって提供される特典は、取引の価値または取引の価格に対応する。たとえば、より大きな特典を提供する取引は、より低い特典を提供する取引と比較して、より高い価値をもたらす。一実施形態では、ユーザは、取引に対する価格分を支払うことによって、その取引を購入することができる。ユーザは続いて、購入または取引を行うことによって、その取引を引き換えることができる。プロバイダは、自己の広告とともにユーザに取引を提示することもある。通常、取引によって提供される特典は、トランザクション、たとえば、プロバイダが提供する製品またはサービスの購入に関連する。顧客とプロバイダの間のトランザクションには、ユーザとプロバイダの間での交換が含まれており、顧客がプロバイダに金銭を支払い、プロバイダが1つもしくは複数の製品および/またはサービスを顧客に提供する。しかし、取引を含むトランザクションは、ユーザにさらなる特典をもたらす。
【0013】
取引によって提供される特典には、製品および/またはサービスの価格の値引きが含まれ得る。あるいは、取引によってもたらされる特典には、送料無料、次回購入時のクーポン、同一のトランザクションにおいて購入した異なる商品の価格の値引き、消費税分なし、などの利点が含まれ得る。取引に関する特典は、取引の価値または取引の価格と呼ばれる。
【0014】
取引は、期間に関連してもよい。たとえば、取引は、開始日後、かつ終了日前に使用されることができる。取引は、購入に対する他の制限に関連してもよい。たとえば、取引は、トランザクションにおいて購入された全ての商品に適用してもよく、特定の日になされた全ての購入に適用してもよく、または単一の商品に適用してもよい。取引に適用可能な、購入に対するこれらの制限は、取引の最大償還(maximum redemptio
n)と呼ばれる。
【0015】
取引はまた、場所に関連してもよい。たとえば、所与の場所の店では取引を提供してもよいが、他の場所では提供しなくてもよい。取引はまた、イベントに関連してもよい。取引は、オンライン購入とは対照的に店内での購入に適用してもよく、オンライン購入だけのためのものでもよい。取引はまた、特定の償還方法を有してもよい。たとえば、取引は、ユーザがクーポンまたはクーポン・コードを提示することを求めてもよく、購入すると自動的に提供してもよく、特定のタイプのクレジット・カードまたはデビット・カードを含む、特定のタイプの支払い機構の使用を求めてもよく、またはクラブにおける会員資格の証明の提示を求めてもよい。
【0016】
取引は、他の条件に関連してもよく、たとえば、ユーザが行った購入の回数が所与の閾値を超えなければならず、または購入品の総価値がある一定量を超えなければならない。取引に関連する必要条件が満たされると、この取引は有効化されたとみなされる。取引を有効化するには、その取引のプロバイダによる明瞭なステータス変更を必要としてもよい。あるいは、有効化は、必要とする条件を満たすと自動的に行ってもよく、ユーザは、適用可能なトランザクションを完了すると取引の特典を享受する。ユーザは、購入に関連するトランザクションを完了して、有効化された取引を引き換えるよう求められることがある。
【0017】
取引の有効化は、この取引をユーザがいつでも使用できるようにする工程を含む。たとえば、有効化された取引は、ユーザが引き換えることのできるクーポンとして、ユーザに提示されることができる。取引の有効化は、複数のユーザが実行すべき一定のアクションを必要とすることがある。たとえば、取引の有効化は、複数のユーザがプロバイダに関連する所与の場所に存在するよう求めてもよい。ユーザに加えて、該ユーザの閾値数を超える友達が所与の場所にチェックインしている場合、取引が有効化される。この取引の有効化に参加している各ユーザは、取引の参加者と呼ばれる。この取引は、1人のユーザまたは取引の参加者全てに特典を提供してもよい。たとえば、レストランにいる複数の友達によって有効化されたレストランの取引は、単一のユーザによる支払いに対して値引きを提供してもよく、または個別に支払う各参加者に対して値引きを提供してもよい。一実施形態では、取引の有効化は、その取引を引き換えることを含む。たとえば、ユーザの閾値数を超えるコネクションが、所与のイベント(たとえば、コンサート)のチケットをソーシャル・ネットワーキング・システム経由で購入する場合、ソーシャル取引は、そのチケットを値引き価格で提供する。この場合、取引が引き換えられると、この取引の有効化が起きる。
【0018】
本開示における取引への言及は、特定のユーザまたはプロバイダが提供する取引のタイプに関連する取引のインスタンスを指すことがある。本開示の文脈により、所与の取引が、特定のタイプの1つまたは複数の取引のインスタンスを指すか否かが明確になる。たとえば、ある取引は、所与の日付より前に購入した場合、商品に20%の値引きを提供する特定のプロバイダからの申し出を指すことがある。所与の取引はまた、ユーザに特有であり、そのユーザのコネクションの参加を必要とするソーシャル取引のインスタンスを指すことがある。互いに異なるユーザに対して、作成された取引の複数のインスタンスが存在してもよい。取引の各インスタンスは、その取引に特有の情報、たとえばそのインスタンスに参加しているユーザの情報を記憶する。
取引システム環境
図1は、本発明の一実施形態に応じた、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザがソーシャル取引と対話できるようにするためのシステム環境の図である。ユーザ135が、クライアント・デバイス105を使用してソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話する。プロバイダ・システム120(本明細書では「プロバイダ」とも
呼ぶ)が、ソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話して、取引を記述している情報を提供する。システム100、120、および130の実施形態によっては、本明細書に記載のモジュールとは異なるモジュールおよび/または他のモジュールを有し、ここで説明されるものとは異なる方式で各機能を各モジュール間で分散させることができる。
【0019】
図1および他の図は、同一の参照番号を使用して、同一の要素を識別する。「130A」など参照番号の末尾の文字は、この文字が、具体的にはその特定の参照番号を有する要素を指していることを示す。「130」など末尾に文字がないテキストでの参照番号は、その参照番号を有する各図における各要素のうち任意のものまたはその全てを指す(たとえば、テキストでの「130」は、図中の参照番号「130A」および/または「130B」を指す)。
【0020】
プロバイダ・システム120は、プロバイダ・アプリケーション・プログラム・インターフェース(API)モジュール125を備えており、このモジュールは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100がプロバイダ・システムと対話できるようにする。一実施形態では、プロバイダAPI125は、ウェブ・サービスとして実装されてもよい。プロバイダAPI125によって、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、情報を求める要求をプロバイダ・システム120に送信し、プロバイダ・システム120から取引に関連する情報を受信することができる。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、プロバイダ・システム120に要求を送信して、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザが、プロバイダ・システム120の既存の顧客か否かを決定してもよい。
【0021】
一実施形態では、ソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話するためにユーザ135が使用するクライアント・デバイス105は、パーソナル・コンピュータ(PC:personal computer)、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック、タブレットPCであってもよく、これらは、たとえば、Microsoft Windows(登録商標)互換のオペレーティング・システム(OS:operating system)、Apple OS X、および/またはLinux(登録商標)ディストリビューションなどのオペレーティング・システムを実行する。他の実施形態では、クライアント・デバイス105は、携帯型情報端末(PDA:personal digital assistant)、携帯電話、スマートフォンなど、コンピュータ機能を有する任意のデバイスであってもよい。
【0022】
クライアント・デバイス105は、ダッシュボード130と呼ばれるユーザ・インターフェースを実行して、ユーザ135がソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話できるようにする。ダッシュボード130によって、ユーザ135は、取引に関連する様々なアクションを実行できる。これらのアクションには、ユーザにとって関心のある可能性が高い取引を記述する情報を取り出すこと、ユーザのコネクションに取引を推薦すること、ソーシャル取引に参加すること、取引プロバイダに関連する場所にチェックインすること、およびこの取引を使用して購入することが含まれる。一実施形態では、ダッシュボード130は、インターネットまたは専用ネットワークからユーザが情報を取り出し、提示できるようにするブラウザ・アプリケーションを通じてユーザに提示される。
【0023】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、そのユーザに、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の他のユーザと通信し、対話する機能を提供する。ユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100に加わり、次いで、ユーザ自身がつながりたいと考えるソーシャル・ネットワーキング・システム100の複数の他のユーザとのコネクションを追加する。本明細書では、用語「友達」とは、ソーシャル・ネットワ
ーキング・システム100を通じて、所与のユーザが、接続、関連、または関係を形成した相手先である他の任意のユーザを指す。友達という用語は、各ユーザが実生活において実際に友達であることを必要とせず(これは、概してメンバーのうちの1人が企業または他のエンティティである場合に当てはまる)、単に、ソーシャル・ネットワーキング・システム100におけるコネクション(つながり)を意味する。
【0024】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、実態を表す様々なタイプのオブジェクト、たとえば、ユーザ・プロファイル・オブジェクト175、コネクション・オブジェクト195、イベント・オブジェクト190、取引オブジェクト180、およびプロバイダ・オブジェクト185を保持する。関連するエンティティの各インスタンスにおいて、オブジェクトが記憶され得る。ユーザ・プロファイル・オブジェクト175は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザを記述する情報を記憶する。コネクション・オブジェクト195は、ソーシャル・ネットワーキング・システムの2人のユーザ間、または概して、ソーシャル・ネットワーキング・システム100において示される2つのエンティティ間の関係を記述する情報を記憶する。イベント・オブジェクト190は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100における実世界のイベントの表現を記憶する。取引オブジェクト180は取引を表し、プロバイダ・オブジェクトはソーシャル・ネットワーキング・システム100におけるプロバイダを表す。これらのオブジェクトについて、本明細書においてさらに詳細に述べる。
【0025】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、外部システム・インターフェース110、ダッシュボード・マネジャ115、および
図2に説明する様々なモジュールを備える。ダッシュボード・マネジャ115によって、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザは、ダッシュボード130のユーザ・インターフェースを通じて取引と対話できる。ダッシュボード・マネジャ115は、ユーザに関心のある取引を記述する情報を提示する。たとえば、ダッシュボード・マネジャは、互いに異なる関心をもつ2人のユーザに様々なタイプの取引を提示してもよい。
【0026】
ダッシュボード・マネジャ115によって、ユーザ135は、取引に関連する様々なアクションを実行できる。これらのアクションには、取引を購入すること、この取引をコネクションに推薦すること、取引についてコメントすること、取引をフォローすること、取引を気に入ったことを表明すること、ソーシャル取引に参加すること、取引に関連する画像をアップロードすること、たとえば、ユーザ・プロファイルの一部分として表示するために、取引に関連する場所で撮った画像をアップロードすることが含まれる。ユーザは、取引を利用するトランザクションを完了することによって、この取引を購入する。たとえば、取引が、製品の購入に対して20%の値引きを提供する場合、この製品を購入し、該購入に対する取引を引き換えることによって、ユーザはこの取引を購入する。
【0027】
ダッシュボード・マネジャ115は、取引に関連するアクションの実行を求めるユーザ135からの要求を受信する。ユーザ135は、ダッシュボード130を通じて、ダッシュボード・マネジャ115に要求を送信する。たとえば、ユーザ135aは、このユーザ135aのコネクション(たとえば、ユーザ135b)に取引を推薦する要求を送信してもよい。ダッシュボード・マネジャ115は、
図2に示されるソーシャル・ネットワーキング・システム100の他のモジュールを呼び出して、要求されたアクションを実行してもよい。
【0028】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100の外部システム・インターフェース110によって、このソーシャル・ネットワーキング・システム100の様々なモジュールが、プロバイダ・システム120を含む外部システムと対話できる。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のモジュールは、ユーザ135が実行するトラン
ザクションを記述する情報でプロバイダ・システム120を更新してもよい。外部システム・インターフェース110は、プロバイダ・システム120と対話するためのプロバイダAPI125を呼び出す。外部システム・インターフェース110によって、外部システムは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話して、たとえば、ソーシャル・ネットワーク情報にアクセスすること、またはソーシャル・ネットワーキング・システム100に存在する情報を更新することもできる。外部システム・インターフェース110は、外部システムがソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話できるようにするAPIを提供する。たとえば、プロバイダ・システム120は、外部システム・インターフェース110がサポートする適切なAPIを呼び出すことによって、プロバイダからの新規の取引を記述する情報を送信してもよい。外部システムから受信した要求が、ソーシャル・ネットワーキング・システム100によって認証されて、要求されたアクションを実行するための許可をこの外部システムが有することを保証する。
【0029】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、
図1に示されるモジュール以外のモジュール、たとえば、本明細書でさらに説明される
図2に示されるモジュールを備える。
ソーシャル・ネットワーキング・システム・アーキテクチャ
図2は、本発明の一実施形態に応じた、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザがソーシャル取引と対話できるようにするための、ソーシャル・ネットワーキング・システムのシステム・アーキテクチャの図である。ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、ウェブ・サーバ220、ニュースフィード生成部235、ダッシュボード・マネジャ115、外部システム・インターフェース110、アクション・ロガー240、アクション・ログ245、ソーシャル取引マネジャ250、取引値付けモジュール255、イベント・マネジャ280、ユーザ・プロファイル・ストア265、コネクション・ストア230、取引ストア225、イベント・ストア260、およびプロバイダ・ストア275を備える。他の実施形態では、ソーシャル・ネットワーキング・システム100には、様々なアプリケーション向けの、追加の、より少ない、または互いに異なるモジュールが含まれ得る。システムの詳細を曖昧にしないよう、ネットワーク・インターフェース、セキュリティ機構、ロードバランサ、フェールオーバ・サーバ、管理およびネットワーク操作コンソールなど従来の構成要素は図示されない。
【0030】
本明細書に記載される通り、ソーシャル・ネットワーキング・システム100によって、ユーザは、互いに通信または他の方法で対話し、コンテンツにアクセスできる。ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、ユーザ・プロファイル・オブジェクト175をユーザ・プロファイル・ストア265に記憶する。ユーザ・プロファイル・ストア265に記憶された情報は、職務経験、学歴、性別、性的嗜好、習慣または趣味、場所など、個人的、人口統計上、および他のタイプの記述的情報を含み、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザについて記述される。ユーザ・プロファイル・ストア265はまた、たとえば、画像、ビデオ、コメント、状況更新など、ユーザが提供する情報を記憶してもよい。ユーザの画像は、画像に表示された適切なユーザの識別情報でタグ付けされてもよい。
【0031】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100を使用して特定のユーザが行う任意のアクションは、データベースまたは他のデータ・リポジトリ内に保持されている情報を通じて、ユーザ・プロファイル175に関連する。このようなアクションには、たとえば、とりわけ、その他のユーザにコネクションを加えること、その他のユーザにメッセージを送信すること、その他のユーザからのメッセージを読むこと、その他のユーザに関連するコンテンツを視聴すること、他のユーザがどの取引を気に入っているか、またはフォローしているかを見ること、他のユーザが投稿したイベントに出席することが含まれ得る。さらに、他のオブジェクトに関する以下に述べる複数のアクションが特定のユーザに向けら
れ、その結果、これらのアクションはこれらの特定のユーザにも関連する。
【0032】
コネクション・ストア230は、たとえば、コネクション・オブジェクト195に表されるように、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の様々なユーザ間のコネクションを記述するデータを記憶する。コネクションがユーザによって形成されることによって、該ユーザは他のユーザとの自らの関係を指定できる。たとえば、このコネクションにより、ユーザは、友達、同僚、仲間などユーザの実生活での関係に相当する他のユーザとの関係を生成できる。実施形態によっては、コネクションは、たとえば、家族または友達または同僚などの関係のタイプに基づいてコネクション・タイプを指定する。ユーザは、所定のタイプのコネクションから選択してもよく、または必要に応じてユーザ自身のコネクション・タイプを定義してもよい。
【0033】
コネクションは、たとえば、ユーザが特定の他のユーザを友達に選択するなど、ユーザによって明示的に加えられてもよく、または、ユーザ(たとえば、同一の教育機関の卒業生であるユーザ)の共通特性に基づいて、ソーシャル・ネットワーキング・サイトによって自動的に作成されてもよい。ソーシャル・ネットワーキング・システム100におけるコネクションは、通常は双方向であるが、双方向である必要はなく、したがって「コネクション」および「友達」という用語は、参照の枠組みに応じる。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム100において、ボブとジョーが両者とも互いにつながっている場合、ボブとジョーは両者ともユーザであり、互いの友達でもある。ユーザ間のコネクションは直接のコネクションでもよいが、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の実施形態によっては、このコネクションは、1つまたは複数の段階のコネクションを通じた間接的なものでもよい。コネクションはまた、たとえば様々なタイプのエンティティ間で確立してもよく、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、学校を表すオブジェクトを有することができ、同一の学校で勉強する、または、その学校の卒業生であるソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100において、その学校とつながることができる。
【0034】
取引ストア225は、取引、たとえば取引オブジェクト180として表される取引を記述する情報を記憶する。取引オブジェクト180は、取引を記述するメタデータに関連しており、かつ、その取引のインスタンスに特有のデータを含む。取引のインスタンスは、その取引に関連する一定のアクションを実行する各ユーザについて作成されてもよい。たとえば、取引を有効化するのにユーザのコネクションによる参加が必要である場合、取引オブジェクト180は、この取引での参加者を記述する情報を記憶する。ユーザの他のコネクションが、取引の有効化に寄与するアクションを実行するとき、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、取引オブジェクト180に記憶された情報を更新する。
【0035】
取引オブジェクト180に記憶される情報は、取引の記述、たとえばその間に取引を利用できる開始日と終了日など1つまたは複数の期限、取引に関連する場所、取引のタイプ、取引についての償還方法、取引に関連する最大償還、たとえば価格の値引率など取引によって提供される特典の記述、取引に関連する任意の条件または規則、ソーシャル・ネットワーキング・システム100での取引に関連するプロファイル・ページ、および他の情報を含む。たとえば、取引の有効化にユーザのコネクションの参加が必要になる場合、取引オブジェクトは、取引プロバイダ120を識別する情報、取引に関連するユーザ、および取引に関連するユーザのコネクションも記憶する。たとえば、取引が外部システムから取り込んだ取引か、もしくは取引が取引プロバイダ120によってソーシャル・ネットワーキング・システム100に追加された取引か、または取引がソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザによって開始された取引か、取引オブジェクト180は取引の元を記述する情報を記憶してもよい。
【0036】
取引オブジェクトは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザを含む様々なタイプのソーシャル情報、ソーシャル・ネットワーキング・システム100において表されるイベント、取引に関連するユーザが実行するアクションなどに関連してもよい。この情報は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内の様々なデータ・ストアに記憶されてもよい。複数の取引オブジェクト180間の関連、および取引に関連するソーシャル情報は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内に明示的に記憶されるか、または必要に応じて決定されるかのいずれかでもよい。取引オブジェクト180は、取引に関連するユーザのアクションに関連してもよく、たとえば、この取引を気に入ったユーザ、もしくはこの取引をフォローしているユーザ、この取引を申し込んだユーザ、この取引を購入したユーザ、この取引を共有または贈呈したユーザ、この取引に関連する場所にチェックインしたユーザのアクション、または、この取引にユーザが残したコメントに関連してもよい。
【0037】
取引ストア225はまた、取引に関連する製品またはサービスのタイプを記述するカテゴリであって、各取引に関連するカテゴリを記憶する。取引のカテゴリの例には、「食事」、「買い物」、「専門家サービス」、「美容とスパ」、「健康とフィットネス」、「自動車」、「ペットの世話」、「金融サービス」、「旅行」、および「芸術と娯楽」が含まれる。一実施形態では、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、様々なビジネスを分類するために形成されるビジネス・カテゴリのリストを有していてもよい。ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、ビジネス・カテゴリから取引カテゴリへのマッピングを記憶して、ビジネス・カテゴリに関連するオブジェクトが取引カテゴリとマッチングされるようにする。たとえば、ビジネス・カテゴリ「レストラン」および「バー」は、取引カテゴリ「食事」にマッピングされる。同様に、ビジネス・カテゴリ「ホテル」、「空港」、および「トランジット・ストップ」は、カテゴリ「旅行」にマッピングされる。
【0038】
イベント・ストア260は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100に関連するイベントを記述する情報を記憶する。イベント・オブジェクト190は、誕生日パーティなど実世界のイベント向けに形成されてもよい。そのイベントへの出席に関心のあるユーザは、イベント・オブジェクトとのコネクションを確立してもよい。ユーザは、時刻と場所、招待客のリストなど、イベントについての情報を形成することにより、イベント・オブジェクト190を作成してもよい。他のユーザは、招待への返事(RSVPメッセージ)、すなわち招待を受けるか辞退するかの返事を送信し、イベントにコメントし、ユーザ自身のコンテンツ(たとえば、イベントからの写真)を投稿し、イベント185向けにソーシャル・ネットワーキング・システム100によって使用可能になる任意の他のアクションを実行してもよい。したがって、イベント・オブジェクト190の作成者ならびにイベントの招待客は、イベント・オブジェクト190に関連する様々なアクションを実行してもよい。イベントは取引に関連していてもよく、たとえば、コンサートを表すイベント・オブジェクトは、そのコンサート向けの値引き価格を提供する取引に関連してもよい。イベント・ストア260は、イベントと取引の間の関連をストアする。
【0039】
プロバイダ・ストア275は、プロバイダ120を記述する情報をストアするプロバイダ・オブジェクト185をストアする。プロバイダ120を記述する情報には、プロバイダが提供する製品/サービスに関連するカテゴリ、プロバイダに関連する場所、およびプロバイダAPI125と対話するために必要となる情報が含まれる。一実施形態では、プロバイダ・オブジェクト185は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100が頻繁に使用するプロバイダを記述した情報をローカルにキャッシュする。ローカルにキャッシュされた情報は、たとえば定期的なスケジュールに基づいて、またはプロバイダ・システム120に記憶された情報が変更される度に、プロバイダ・システム120に記憶された情報と同期される。ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、プロバイダ・
オブジェクト185とプロバイダ120が提供する取引との間の関連を記憶する。
【0040】
ウェブ・サーバ220は、ネットワーク210を通じて、ソーシャル・ネットワーキング・システム100を1つまたは複数のクライアント・デバイス105にリンクし、ウェブ・サーバ220は、ウェブ・ページならびにフラッシュ(Flash)、XMLなど他のウェブ関連のコンテンツにサービスを提供する。ウェブ・サーバ220は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100と、クライアント・デバイス105ならびに他の外部システム、たとえばプロバイダ・システム120との間で、メッセージを受信し転送する機能を提供する。これらのメッセージは、インスタント・メッセージ、待機型メッセージ(たとえば、電子メール)、テキスト、およびSMS(short message service)(ショート・メッセージ・サービス)メッセージ、または任意の他の適切なメッセージング技法とすることができる。実施形態によっては、ユーザが他のユーザに送信したメッセージは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の他のユーザ、たとえばこのメッセージを受信するユーザのコネクションによって閲覧することができる。メッセージの受信者以外の、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の他のユーザによって閲覧することができるメッセージのタイプの一例は、ウォールへの投稿である。
【0041】
アクション・ロガー240は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100上のおよび/またはソーシャル・ネットワーキング・システム100から離れたユーザ・アクションについて、ウェブ・サーバ220から通信を受け取ることができる。アクション・ロガー240は、ユーザ・アクションに対する情報をアクション・ログ245に入力して、ユーザ・アクションをフォローする。特定のユーザが他のユーザに対して行う任意のアクションは、データベースまたはアクション・ログ245など他のデータ・リポジトリ内に保持される情報を通じて、各ユーザのプロファイルに関連する。このようなアクションには、たとえば、とりわけ、その他のユーザにコネクションを加えること、その他のユーザにメッセージを送信すること、その他のユーザからのメッセージを読むこと、その他のユーザに関連するコンテンツを視聴すること、別のユーザが投稿したイベントに出席することが含まれ得る。さらに、他のオブジェクトに関する以下に述べる複数のアクションが特定のユーザに向けられ、その結果、これらのアクションはこれらの特定のユーザにも関連する。ソーシャル・ネットワーキング・システム100を使用してユーザがアクションを実行するとき、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、そのアクションについてのエントリをログ245に加える。
【0042】
ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引およびソーシャル取引に関連するアクションを記述する情報を保持する。ソーシャル取引マネジャ250は、この取引に関連するメタデータを保持し、このメタデータは、取引を有効化するために必要なアクションのタイプ、このアクションをユーザが実行しなければならないのか、それともユーザのコネクションが実行しなければならないのか、および、取引を有効化するのに必要な各タイプのアクションの数を含む。ソーシャル取引を有効化できるアクションのタイプの例には、場所にチェックインすること、購入すること、取引の推薦をコネクションに送信すること、プロバイダに登録することなどが含まれる。ソーシャル取引マネジャ250は、ユーザのコネクションが実行するアクション、およびユーザが実行するアクションを監視して、このソーシャル取引に関連するアクションが実行されているか否かを決定する。ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引の状態、たとえば、これまでに取引の有効化に向けて実行された様々なタイプのアクションの数、および取引の有効化に対するアクション数の残りとアクションのタイプを管理する。
【0043】
実施形態によっては、システム100はソーシャル・ネットワーキング・システムではないが、ソーシャル・ネットワーキング・システムと通信して、必要なソーシャル・ネッ
トワーク情報を得る。システム100は、たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システムが提供するAPIを使用して、ソーシャル・ネットワーキング・システムと通信してもよい。これらの実施形態では、
図2に示されるモジュールによっては、システム100で実行されてもよいモジュールもあるが、遠隔ソーシャル・ネットワーキング・システムで実行されてもよいモジュールもある。たとえば、取引値付けモジュール255を含むモジュールは、システム100で実行されてもよいが、モジュール取引ストア225、ユーザ・プロファイル・ストア265、コネクション・ストア230、およびアクション・ログ245は、別個のソーシャル・ネットワーキング・システムにおいて存在してもよい。
【0044】
クライアント・デバイス105とソーシャル・ネットワーキング・システム100との間の対話、およびプロバイダ120とソーシャル・ネットワーキング・システム100との間の対話は、通常、ネットワーク210、たとえばインターネットを通じて実行される。ネットワーク250によって、クライアント・デバイス220とソーシャル・ネットワーキング・システム210との間の通信が可能になる。一実施形態では、ネットワーク210は、標準の通信技術および/またはプロトコルを使用する。他の実施形態では、各エンティティは、上記のデータ通信技術の代わりに、またはそれに加えて、特注および/または専用のデータ通信技術を使用することができる。実施形態に応じて、ネットワーク210は、インターネットなど他のネットワークとのリンクを含むこともできる。
取引ダッシュボード
ダッシュボード130は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザが、取引との対話を見ることができるようにするためのユーザ・インターフェースを提供する。
図3には、本発明の一実施形態に応じたダッシュボードのスクリーン・ショットが示される。ダッシュボード130は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100との様々なタイプのユーザ対話を可能にする、ユーザ・インターフェースの一部分であることができる。ソーシャル・ネットワーキング・システム100上のユーザの情報300を(たとえば、ユーザのホームページから)見るユーザは、ボタンまたはリンク350を押すことによって、ソーシャル・ネットワーキング・システム100に様々なタイプの情報を要求することができる。ユーザが要求する様々なタイプの情報には、ユーザにとって興味深いニュースフィード記事、ソーシャル・ネットワーキング・システム100を通じてユーザが受信したメッセージ、ユーザのコネクション、ユーザに関連するイベントなどが含まれる。ユーザは、ボタン320をクリックすることによって、ユーザに関連する取引を記述する情報を要求することができる。
【0045】
ユーザが取引情報を要求するとき、ダッシュボード・マネジャ115は、提案モジュール265によって提案される通りに、ユーザに関連する取引を受信する。提案モジュール265は、様々な取引を、そのユーザとの関連に基づいてランク付けし、そのユーザに提案するための取引を選択する。ユーザは、このユーザに提示された特定の取引310を選択し、この取引を記述するより多くの情報を要求することができる。
図4には、ユーザによって選択された特定の取引に関連するソーシャル情報を提示する、ユーザ・インターフェースのスクリーン・ショットが示される。
図4には、取引を記述する詳細情報、たとえば、取引の場所420、取引価格440、および取引に関連する製品/サービスを説明する画像450が示される。
図4に提示されるユーザ・インターフェースによって、取引を購入すること、取引をコネクションに推薦すること、取引にコメントすること、取引を気に入ったことを表明すること、ソーシャル取引に参加すること、取引に関連する画像をアップロードすることなどを含め、取引に関連するユーザ・アクション410が可能になる。ダッシュボード130はまた、取引に関連する様々なタイプのソーシャル情報、たとえば、取引に関連するアクションを実行するユーザのコネクション430、取引に関連するイベント、取引に関連するソーシャル・グループ、取引に関連する画像などを提示してもよい。
【0046】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、取引に関連する一定のアクションを実行するようユーザに要求してもよい。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、ユーザのコネクションに取引を提案するようユーザに要求してもよい。
図5には、本発明の一実施形態に応じた、ソーシャル取引の潜在的な参加者としてのソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザのコネクションを表示するユーザ・インターフェースのスクリーン・ショットが示される。通常、ユーザが取引を購入するとき、ユーザのコネクションに取引を提案するための要求がユーザに提示される。たとえば、
図5に示される画面は、購入するためのソーシャル・ネットワーキング・システム100とのユーザ対話の一部分として提示されてもよい。
図5に示されるユーザ・インターフェースによって、ユーザは、取引を提案するためのリストにコネクションを追加(540)することができる。ユーザは、以前リストに加えたコネクションを削除(530)することができる。要求されたコネクションがリストに加えられると、ユーザは、各コネクションへの取引を記述する情報を送信(550)することができる。
【0047】
図5に提示されるユーザ・インターフェースを使用して、ユーザは、ソーシャル取引内で参加者の追加/削除をすることができる。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、ソーシャル取引内の潜在的な参加者のリストをユーザに提示することができる。ユーザは、参加者を選択し、ソーシャル・ネットワーキング・システム100に情報を送信することができる。ユーザが閾値数を超える参加者を選択する場合、ソーシャル・ネットワーキング・システム100はソーシャル取引を有効化することができる。あるいは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、選択された参加者にメッセージを送信して、参加者の取引への参加を確認することができる。閾値数を超える参加者が、取引に参加する意向を確認する場合、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、取引を有効化することができる。
ソーシャル取引の有効化
ソーシャル・ネットワーキング・システム100の一組のユーザは、ソーシャル取引、または、ソーシャル・ネットワーキング・システムにおいて表されるそのソーシャル取引に関連するオブジェクトと対話してもよい。ソーシャル取引に関連するオブジェクトの例には、画像、ビデオ、コメント、投稿などが含まれる。一実施形態では、ユーザのコネクションによって実行されるアクションの数が特定の判定基準を満たす場合、ユーザのために取引が有効化される。ソーシャル取引を有効化するための判定基準の例には、閾値数を超えるユーザのコネクションが、取引または取引に関連するオブジェクトに関連したアクションを実行することが含まれる。特定のユーザのコネクションの対話が、要求された判定基準を満たすか否かに応じて、取引を、所与のユーザに対して有効化してもよいが、他のユーザに対して有効化しなくてもよい。
【0048】
一実施形態では、取引を有効化することは、取引をユーザに提供することを含む。したがって、第1のユーザと第2のユーザの両方が、ソーシャル取引に関連するオブジェクトと対話するコネクションを有する場合でも、取引を第1のユーザに提供してもよく、また第2のユーザに提供しなくてもよい。たとえば、第1のユーザが、第2のユーザと比較して対話を実行するコネクションをより多く有する場合、または、第1のユーザのコネクションが、第2のユーザのコネクションと比較してより多くの対話を実行している場合に、取引が第1のユーザに提供され、第2のユーザに提供されない可能性がある。
【0049】
他の実施形態では、ソーシャル取引は、ユーザのコネクションに関連した、ユーザが実行するアクションによって有効化される。これらのアクションは、取引にも関連する。たとえば、ユーザの閾値数を超えるコネクションにユーザが取引を推薦する場合、ソーシャル取引を有効化してもよい。
【0050】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、通知、ニュースフィード、または他の通信チャネルを通じて、ソーシャル取引とユーザの対話を記述する情報をユーザのコネクションに提供する。所与のユーザとソーシャル取引に対する対話に関する情報を受信したユーザは、他のユーザがこのソーシャル取引と対話している事実を知る可能性が高い。たとえば、同一の大学で勉強する複数の友達は、コンサートについてのソーシャル取引に参加する可能性がある。同一の大学で勉強する参加者の他の友達は、たとえば明示的な推薦を通じて、またはこのソーシャル取引を説明するニュースフィードを通じて、その取引について知る可能性が高い。これらの友達が、ソーシャル取引に関係できる可能性が高いのは、これらの友達が、たとえば同一の大学、同一の年齢層、地理的な位置が近いことなど、複数の参加者と共通の特性を共有するからである。概して、ソーシャル・ネットワーキング・システム内のユーザ自身の友達から、ソーシャル取引を説明する情報を受信するユーザは、その情報に注意を払う可能性が高い。これにより、取引の広告ならびに取引のプロバイダの広告が、ウィルス感染のように広がっていく。
【0051】
一実施形態では、ソーシャル取引は、複数のタイプのアクションによって有効化されてもよい。ソーシャル取引は、アクションの様々なタイプ、および、取引を有効化するためにユーザのコネクションまたはユーザが実行する必要のある各タイプのアクションの数を指定してもよい。たとえば、ソーシャル取引は、ユーザの所定数のコネクションが、プロバイダの場所にチェックインするよう要求してもよく、ユーザの別の所定数のコネクションが、プロバイダから購入して取引を有効化するよう要求してもよい。
【0052】
一実施形態では、ソーシャル取引の有効化に考慮される各アクションには、スコア値が割り当てられる。取引に関連するアクションに基づいて重み付けされたスコアの総計が閾値を超えるとき、ソーシャル取引が有効化される。アクションに関連する重み付けは、アクションのタイプに応じてもよい。たとえば、取引を購入すると、その取引へのコメントの重み付けが増してもよい。同様に、取引をユーザに推薦することは、取引にコメントすることよりも重み付けが増してもよい。ユーザのコネクションが実行するアクションに関連する重み付けは、そのコネクションに関連するソーシャル情報に応じてもよい。取引を促進するための可能性が高い方のコネクション、および/またはソーシャル・ネットワーキング・システム100を介したプロバイダは、潜在的可能性が低い方のコネクションよりも重み付けが高い。多数のコネクションを有するユーザは、コネクションが非常に少ないユーザと比較して、プロバイダの製品/サービスを販売促進する潜在的可能性がより高い。同様に、ソーシャル・ネットワーキング・システム内でユーザ自身のコネクションと頻繁に対話するユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の使用頻度が少ないユーザと比較して、プロバイダの製品/サービスを販売促進する潜在的可能性がより高い。
コネクションのアクションによるソーシャル取引の有効化
図6は、本発明の一実施形態に応じた、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザに提示されるソーシャル取引のスクリーン・ショットである。
図6には、ユーザおよび/またはユーザのコネクションが携帯するスマートフォンなど、移動クライアント・デバイスを通じてソーシャル・ネットワーキング・システムが提供するユーザ・インターフェースが示される。この取引は、プロバイダ600からの取引である。取引を提示するためのユーザ・インターフェースは、メッセージ610を表示することができ、メッセージ610は取引を有効化するために必要とされるユーザのコネクションに関連するアクションの数を示す。
図6に示されるように、ユーザは、プロバイダの場所においてこのユーザに加わろうとする4人の友達を識別することによって、取引を有効化することができる。ユーザおよびコネクションは、プロバイダの場所でチェックインする(640)ことによって、その場所における存在を示すことができる。
【0053】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、(
図6におけるユーザ・インター
フェースと同様に)ユーザが潜在的な参加者をソーシャル取引に加えることができるようにするユーザ・インターフェースをこのユーザに提示してもよい。ユーザが、ユーザのいくつかのコネクションを取引に関連付ける場合、ユーザ・インターフェースによって、取引と関連してこの取引を有効化するために必要となるユーザのコネクション数の残りを示すメッセージ620が提示される。要求数のコネクションをユーザが加えるとき、取引が有効化され、取引に参加するユーザおよび/またはコネクションは、この取引が提供する特典を享受することができる。
【0054】
一実施形態では、ユーザが、ソーシャル取引を有効化するために必要とされるアクションまたは参加者の要求数に達することができない場合、このユーザは、より低い価格で取引を有効化できるようにされてもよい。たとえば、ソーシャル取引が、取引を有効化するためにユーザの10人のコネクションが参加することを要求しており、これまでにユーザの8人のコネクションしか参加していない場合、プロバイダが相対的に少ない人数の参加者に対するソーシャル取引を有効化することに同意する場合には、ユーザはソーシャル取引の相対的に低い特典を受け入れる意志があることをシステムに示すことができる。この状況では、ユーザは、ユーザ自身にとって許容できる相対的に低い特典を指定できるようになってもよい。プロバイダは、ユーザによる提案を受け入れて、ソーシャル取引を有効化する前に、それを適切に修正してもよい。たとえば、ユーザのコネクションが10人参加するときにユーザに提供される元の特典が20%の値引きである場合、ソーシャル取引は、ユーザの要求に基づき、ユーザのコネクションが8人参加するときには15%の値引きを提供するよう見直してもよい。
【0055】
図7は、本発明の一実施形態に応じた、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザのコネクションによる参加に基づいてソーシャル取引を有効化するための処理のフローチャートである。ユーザのコネクションによる参加を要求するいくつかのソーシャル取引は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100によって様々な取引プロバイダから受信されてもよい。ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、プロバイダが指定したソーシャル取引についてのターゲット判定基準に一致するユーザとソーシャル取引を関連付ける(710)。取引に関連するユーザには、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって、ソーシャル取引を説明する情報が送信されてもよい。
【0056】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザのコネクションが実行する様々なアクションを説明する情報を受信する(720)。これらのアクションは、アクション・ロガー240を含むソーシャル・ネットワーキング・システムの1つまたは複数のモジュールによって識別されてもよい。一実施形態では、ソーシャル取引マネジャ250は、ユーザまたはユーザのコネクションが実行するアクションを監視し、ソーシャル取引を有効化するために必要とされるアクションのタイプに対して、それらのアクションのマッチングを行う(730)。ソーシャル取引を有効化するために必要とされるアクションのタイプにアクションが一致するとソーシャル取引マネジャ250が決定する場合、ソーシャル取引マネジャ250は、これらのアクションの記録をとる。
【0057】
ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引に関連する情報を取引オブジェクト180に保持してもよい。取引オブジェクト180は、潜在的に取引を有効化できるアクションのリストを保持する。ソーシャル取引マネジャ250は、取引を有効化するために必要とされるアクションの総数(たとえばN)に対して一致するアクションの数をチェックする(450)。これまでに識別された一致するアクションの数が、取引を有効化するために必要とされるアクションの総数Nよりも少ない場合、ソーシャル取引マネジャ250は、取引に関連するアクションを説明する情報を受信し(720)、取引を有効化するのに必要とされるアクションのタイプとアクションの数とのマッチングを行うこと(730)を継続する。識別されたマッチングを行われるアクションの数が、取引を有効化する
のに必要とされるアクションの総数Nに達する場合、ソーシャル取引マネジャ250は取引を有効化する(740)。一実施形態では、取引を有効化することは、その取引に対応するデータ構造内で有効化されたものとして取引の状況を記述する情報を記憶することを含む。ソーシャル取引マネジャ250は、取引によってもたらされた特典を使用することができるソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザにメッセージを送信して、取引が有効化されていることをユーザに通知する(750)。
【0058】
コネクションが実行するアクションは、複数の取引に関連していてもよい。たとえば、同一の取引プロバイダが提供する2つの取引であって、同一のユーザ・アクションを使用して有効化することができる取引が存在してもよい。一実施形態では、ソーシャル取引マネジャ250は、単一の取引の有効化に向けて特定のアクションが使用されることを確実にする。たとえば、
図10に示す取引は、ユーザまたはユーザのコネクションが受信してもよい。この場合、ユーザとコネクションの両方が取引プロバイダの場所に行って、チェックイン操作を実行する場合、この複数のチェックイン操作は、一つはユーザの取引を有効化するために、またもう一つはコネクションの取引を有効化するために、二つとして考慮することができる。一実施形態では、ソーシャル取引マネジャ250は、ユーザが同一のアクションに基づいて2つの取引を有効化することを防止する。たとえば、ソーシャル取引マネジャ250は、アクションに適用可能な取引を任意に取り上げて、その取引にアクションを適用してもよい。あるいは、ソーシャル取引マネジャ250は、取引を有効化するための要求されるアクション数の残りが比較的少ない取引とアクションを関連付ける。一実施形態では、ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引を管理するためのユーザ・インターフェースであって、アクションが適用すべき取引をユーザが選択できるようにするユーザ・インターフェースを提示する。このユーザ・インターフェースによって、ユーザは、特定の取引に向けて使用されるアクションを選択し、このアクションを異なる取引に再適用することができる。
【0059】
一実施形態では、ユーザは、特定の期間において、所与のタイプの取引を利用することを中止されてもよい。たとえば、ユーザが、ソーシャル取引に参加することによって、プロバイダが提供した取引を利用する場合、プロバイダは、所定の期間において別の取引にユーザの参加を制約してもよい。ユーザが取引を利用できない期間の長さは、取引のカテゴリまたは取引に関連するビジネスのタイプに応じてもよい。たとえば、ユーザがアイスクリーム店からのソーシャル取引に参加する場合、同日に、このプロバイダからの別のソーシャル取引への参加を許可されないことがある。一方で、ユーザがコンサートのソーシャル取引に参加する場合、そのコンサート・プロバイダからの別のソーシャル取引に参加することが許可されるまでに数週間待つことを求められることがある。
ユーザのアクションによるソーシャル取引の有効化
ソーシャル取引は、ユーザが実行するアクションであって、ユーザのコネクションおよびソーシャル取引に関連するアクションによって有効化することができる。たとえば、ユーザの閾値数を超えるコネクションが取引に関連する場所にチェックインするとき、ソーシャル取引を有効化してもよい。別の例として、閾値数を超えるユーザのコネクションにユーザが取引を推薦する場合、ソーシャル取引を有効化してもよい。
【0060】
図8は、本発明の一実施形態に応じた、ユーザと該ユーザのコネクションとの対話に基づいてソーシャル取引を有効化するための処理のフローチャートである。ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引を有効化するための要求をユーザから受信する(810)。ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引に参加する可能性の高い、ユーザの一組のコネクションを選択する(820)。
【0061】
ソーシャル取引マネジャ250は、コネクションを選択する(820)ための様々な判定基準を利用してもよい。ソーシャル取引への潜在的な参加者としてのコネクションを選
択する(820)ための判定基準には、取引プロバイダが提供する取引についての取引ターゲット判定基準が含まれる。ソーシャル取引マネジャ250は、選択された(820)コネクションが、年齢、性別、地理的な位置、または他の人口統計上の判定基準を含む取引ターゲット判定基準を満たすことを確実にする。選択する(820)ための別の判定基準は、潜在的な参加者の関心と取引または取引のカテゴリとの一致である。ユーザの関心は、ユーザが明示的に提供したユーザ・プロファイル情報から、または、ユーザが取り出した情報のタイプ、ユーザが残したコメント、ユーザが残した推薦などを含むソーシャル・ネットワーキング・システム100に記憶されたユーザに関連する過去の履歴データから決定されることができる。コネクションを選択する(820)ための他の判定基準には、コネクションとユーザの間の親和性、コネクションが現在の取引と同一のカテゴリに属する取引に以前参加したか否か、またコネクションが、同一のプロバイダからの取引に参加したか否かが含まれる。一実施形態では、ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引に現在加えられているコネクションを使用して、ユーザに提案されている潜在的な参加者を決定する。たとえば、ソーシャル取引マネジャ250は、潜在的参加者と取引の現在の参加者として示されたコネクションとの間の親和性を考慮する。
【0062】
ソーシャル取引マネジャ250は、選択されたコネクションをユーザに提示する(830)。選択されたコネクションは、たとえば、
図5に示されるユーザ・インターフェースと同様のユーザ・インターフェースを使用して、ダッシュボード130を通じてダッシュボード・マネジャ115によって提示されてもよい。ユーザは、取引での潜在的な参加者としてユーザに提示されたコネクションのサブセットを選択することができる。ソーシャル取引マネジャ250は、潜在的な参加者のリストをユーザから受信する(830)。一実施形態では、ユーザが提供する潜在的な参加者の数が閾値を超える場合、ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引を有効化する(840)。あるいは、ソーシャル取引マネジャ250は、潜在的な参加者がソーシャル取引に参加することに関心があるか否か本人に確認するメッセージを、これら潜在的な参加者に送信してもよい。ソーシャル取引マネジャ250は、ユーザが選択した閾値数を超える潜在的な参加者から確認メッセージを受信する場合、このソーシャル取引を有効化する。ソーシャル取引マネジャ250は、取引の有効化をユーザに通知する(850)メッセージをユーザに送信する。
【0063】
一実施形態では、参加者であるユーザの各コネクションは、この取引に参加者を加えることが許されている。これにより、ユーザのコネクションのコネクションが、取引への参加者として含まれる。これにより、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザのアクションは、ウィルス感染のように取引と関連する。ユーザの各コネクションは、コネクションのコネクションが実行するアクションを関連付けるので、取引に関連するアクションの数は、高速に増大することができる。
【0064】
一実施形態では、取引によって各参加者に提供される特典は、その取引に参加している各ユーザのコネクションの数に応じる。たとえば、第1のユーザの5人のコネクションが取引に参加し、第2のユーザの3人のコネクションだけが取引に参加する場合、第1のユーザは、この取引に基づいて、第2のユーザと比較してより大きな特典を得る。この例では、第1のユーザは、所与の購入において20%の値引きを入手し、第2のユーザは同様の購入において15%の値引きしか入手できなくてもよい。一実施形態では、取引によって各参加者に提供される特典は、取引に参加している各ユーザのコネクションが実行するこの取引に関連するアクションの数に応じる。取引に参加しているユーザの同一のコネクションは、取引を有効化するための有効なアクションとして取引によって指定された複数のアクションを実行することができる。たとえば、同一のユーザが、取引に関連する場所にチェックインすること、購入すること、プロバイダに登録することを含め、2つ以上の互いに異なるタイプのアクションを実行してもよく、各アクションは取引の有効化に考慮される。その結果、取引に参加しているユーザのコネクションの数が少なくても、ユーザ
は、取引の有効化に考慮される複数のアクションをユーザの各コネクションが実行する場合には、取引の大きな特典を得てもよい。
取引のソーシャル化
一実施形態では、ソーシャル取引マネジャ250は、所与の取引をソーシャル取引に変換する。たとえば、既存の取引では、単一のユーザによる参加を要求する場合がある。しかし、取引は、追加のユーザ、たとえばユーザのコネクションによる参加を要求することによってソーシャル取引に変換することができる。ソーシャル取引マネジャ250は、取引をソーシャル取引にすることによって、プロバイダまたはソーシャル・ネットワーキング・システム100のいずれかに利点があるか否かを決定する。ソーシャル取引マネジャ250は、取引のタイプに基づいて、その取引をソーシャル取引化するか否か決定することができる。所与のタイプの取引、たとえばレストランの取引、コンサートの取引などは通常、社会活動と関連する。ソーシャル取引マネジャ250は、たとえば、過去におけるソーシャル取引をユーザがどの程度首尾よく行ってきたかなど、ユーザに関連する過去の情報に基づいて取引をソーシャル取引化するか否かを決定することもできる。取引をソーシャル取引化することによって、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、プロバイダならびにソーシャル・ネットワーキング・システム100を使用するソーシャル・アクティビティが提供する製品またはサービスを販売促進する。
【0065】
ソーシャル取引マネジャ250は、様々な判定基準を使用して、取引をソーシャル取引化するか否かを決定してもよい。ソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100に記憶された過去の履歴情報を使用して、様々なカテゴリにおいてソーシャル取引がどの程度成功しているか決定することができる。たとえば、食事、ゴルフなどの娯楽、コンサートまたは映画などのソーシャル・イベントを含む所与のタイプのアクティビティは、一般的に複数の人の参加を含む。ソーシャル取引は、複数の人の参加を含むカテゴリの取引において、より成功する可能性が高い。取引をソーシャル取引化するか否かを決定するための別の判定基準には、ユーザに関する過去の履歴データが含まれる。たとえば、ソーシャル取引マネジャ250は、ユーザの過去のアクションに基づいて、特定のユーザが他のユーザよりもソーシャル取引に参加する可能性が高いと決定してもよい。たとえば、あるユーザは多数のコネクションを有しており、過去においていくつかのソーシャル取引に参加している。このソーシャル取引マネジャ250は、ソーシャル取引への参加リクエストを行ったことのないユーザであって、ソーシャル・ネットワーキング・システム100において友達が非常に少ない他のユーザと比較して、この多数のコネクションを有するユーザに対して取引をソーシャル取引化する可能性が高い。
【0066】
ソーシャル取引マネジャ250は、取引がソーシャル取引化される各ユーザについてのソーシャル取引の特定の属性を決定してもよい。たとえば、ソーシャル取引マネジャ250は、ユーザに関連するソーシャル情報を解析して、取引を有効化するために必要とされる閾値数のアクションを決定することができる。一実施形態では、ユーザのコネクションが解析されて、ソーシャル取引における潜在的な参加者の総数が決定される。ソーシャル取引マネジャ250は、ユーザの各コネクションに対して、ソーシャル取引への参加可能性を示すスコアを決定してもよい。閾値を超えるスコアを有するユーザのコネクションは、潜在的な参加者として決定される。ソーシャル取引を有効化するための、ソーシャル取引に必要とされる参加者の総数、またはユーザのコネクションに要求されるアクションの総数は、潜在的な参加者の総数に基づいて決定される。潜在的な参加者の数に応じて、取引が提供する特典が決定されてもよい。たとえば、多数の潜在的な参加者を有するユーザには、参加者の少ないユーザと比較して大きな特典を提供してもよい。ソーシャル取引化された取引を記述する情報がユーザに提示される。
代替用途
本明細書に記載された特徴および利点は包括的なものではなく、具体的には、各図面、明細書、および特許請求の範囲に鑑みて、多くのさらなる特徴および利点が当業者には明
らかになるであろう。さらに、明細書中に使用されている用語は、主として、読みやすさおよび教示のために選択されたものであって、発明の主題を詳述し、または発明の主題を限定するために選択されたものではないことに留意されたい。
【0067】
本発明の各実施形態の前述の説明は、例示するために提示されたものであり、全てを網羅するものではなく、または開示された厳密な形態に本発明を限定するものでもない。上記開示に照らして、多くの修正形態および変形形態が可能になることが、当業者には理解されるであろう。
【0068】
本説明の一部分では、情報操作のアルゴリズムおよび象徴的表現の点から、本発明の各実施形態が説明される。これらアルゴリズムの説明および表現は、通常、データ処理技術の分野における当業者によって使用されて、その仕事の本質は他の当業者に効果的に伝えられる。これらの操作は、機能的、コンピュータ的、または論理的に説明されており、コンピュータ・プログラムまたは同等な電気回路、マイクロコードなどによって実装されるものと理解される。さらに、一般性を失うことなく、モジュールとしての操作のこれら構成に言及することも、時に好都合であることが証明される。記述された動作、およびそれに関連するモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せとして実施されてもよい。
【0069】
本明細書に記載の工程、操作、または処理のいずれも、1つもしくは複数のハードウェアまたはソフトウェア・モジュール単独で、または他のデバイスとの組合せとして、実行または実装されてもよい。一実施形態では、ソフトウェア・モジュールは、コンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ読取り可能な媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品において実装され、このコンピュータ・プログラム・コードは、説明される工程、操作、もしくは処理のうちのいずれかまたはその全てを実行するためのコンピュータ・プロセッサによって実行することができる。
【0070】
本発明の実施形態はまた、本明細書における操作を実行するデバイスに関する。このデバイスは、要求された目的のために特別に構成されてもよく、かつ/または、コンピュータに記憶されたコンピュータ・プログラムによって選択的に有効化され、もしくは再構成された汎用のコンピューティングデバイスを備えてもよい。このようなコンピュータ・プログラムは、有形のコンピュータ読取り可能なストア媒体、または電子的な命令を記憶するのに適しており、コンピュータのシステム・バスに結合された任意のタイプの媒体でもよい。さらに、本明細書で言及される任意のコンピューティング・システムは、単一のプロセッサを備えてもよく、またはコンピューティング能力を増大させるために複数プロセッサの設計を採用するアーキテクチャでもよい。
【0071】
最後に、本明細書中に使用される用語は、主として、読みやすさおよび教示のために選択されたものであって、発明の主題を詳述し、または発明の主題を限定するために選択されたものではない。したがって、本発明の範囲は、この詳細な説明によって限定されるものではなく、本発明に基づいて明細書に記載されるいずれかの請求項によって限定されるものである。したがって、本発明の各実施形態の開示は、例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものではなく、以下の特許請求の範囲に記載される。