(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1テザーが前記カートリッジ本体の対応する第1部上で取り外し可能に支持され、前記第2テザーが前記カートリッジ本体の対応する第2部上で取り外し可能に支持される、請求項1に記載の外科用ステープルカートリッジ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の出願者は、参考としてその全体が本明細書に援用される、本願と同じ日に出願された「Surgical Fastener Instruments」と題する米国特許出願(代理人整理番号第END6844USNP/100529号)もまた所有する。
【0014】
本明細書で開示される装置並びに方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が与えられるよう、特定の例示的実施形態について以下に説明する。これらの実施形態の1以上の例を添付図面に示す。本明細書で詳細に説明され、添付の図面に示される装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であること、並びに、本発明の各種の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることは、当業者には理解されよう。1つの例示的な実施形態との関連において例示又は説明された特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。かかる修正及び変更は本発明の範囲内に含まれるものと意図される。
【0015】
本明細書全体を通して、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「実施形態」等の参照は、その実施形態との関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「1つの実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしも全てが、同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態で、任意の好適なやり方で組み合わせることができる。故に、一実施形態に関して図示又は記載される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。かかる修正及び変更は本発明の範囲内に含まれるものと意図される。
【0016】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準にして用いられている。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上、及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、「下」などの、空間的用語は、本明細書では、図面に関連して使用し得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0017】
腹腔鏡下及び最小侵襲の外科手技を実施するための様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、本明細書で開示する様々な方法及び装置が、例えば「切開」外科手技を含めて、多数の外科手技及び用途で用いられ得ることが、当業者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進むにつれて、当業者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、天然の開口部を通じて、組織に形成された切開又は穿刺穴を通じてなど、任意のやり方で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の実働部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入されてもよく、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長シャフトを進めることが可能な実働チャネルを有するトロカールのようなアクセス装置を通じて挿入されてもよい。
【0018】
いくつかの図を通して同様の数字が同様の構成要素を表す図を参照すると、
図1は、本発明のユニークな便益を実行することが可能な外科用ステープル留め及び切断器具10の一実施形態を図示する。外科用器具10の様々な形態は、参照によりその全ての開示が本明細書に組み込まれる「Endoscopic Surgical Instrument With a Handle That Can Articulate With Respect to the Shaft」と題する米国特許第7,753,904号に開示されている。したがって、本発明の様々な実施形態及び形態を理解するために必要ではない装置の構成及び動作に関する詳細は本明細書では特段繰り返さない。
図1に描かれている外科用器具は、電動機駆動式すなわち「電動器具」である。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進むにつれて、当業者は、本発明の実施形態のユニーク及び新規な態様が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、ステープルの発射及び組織の切断のための機械的な(非電動式の)システムを採用する外科用ステープル留め及び切断器具との関連においても有効に採用され得ることを理解するであろう。
【0019】
図1に見られるように、外科用器具10の一形態は、細長い管アセンブリ30の遠位端部に取り付けられたエンドエフェクタ12に作動運動を伝達するように構成されたハンドル6に動作可能に取り付けられた細長い管アセンブリ30を有するハンドル6を備えている。エンドエフェクタ12は、より詳細に以下に説明される本発明の様々なステープルカートリッジの形態を支持するように連結されるチャネル22を含む。アンビル24は、細長い管アセンブリ30の様々な部分によりそれに適用される開放運動及び閉鎖運動に応じてチャネル22に対して可動に支持される。
【0020】
ハンドル6はピストル把持部26を含み、臨床医はこれに向かってクロージャトリガー18を枢動可能に引くことによりエンドエフェクタ12のステープルチャネル22に対するアンビル24の締め付けすなわち閉鎖を引き起こすことができる。発射トリガー20は閉鎖トリガー18の更に外側に設けられている。
図2に示されるように、エンドエフェクタ12は、前述のチャネル22及びアンビル24に加えて、ナイフ・スレッド駆動部材32、内部の複数の未形成のステープル90を支持するステープルカートリッジ50、螺旋ねじシャフト36、及びチャネル構造体22に取り付けられた軸受38を含むことができる。アンビル24は、近接した転心でチャネル22に枢動式に接続することができる。一実施形態では、例えば、アンビル24は、チャネル22の近位端の近くに形成された枢軸開口23と枢動式に係合する、横方向に突出した枢軸ピン25をその近位端に含む。クロージャトリガー18が作動される、つまり、器具10の使用者によって引き寄せられる際、アンビル24のトラニオン25は、チャネル22内の枢軸開口23内で転心の周囲で枢動して、締め付けられたすなわち閉鎖された位置になることができる。エンドエフェクタ12の締め付けが十分であれば、操縦者は発射トリガー20を作動することができ、発射トリガー20がハンドル6の電動機/伝送装置(図示せず)を起動すると、螺旋ねじシャフト36に回転運動が付加されて、チャネル22に沿ってナイフ/スレッド駆動部材32の移動が引き起こされ、それにより、エンドエフェクタ12の内部で締め付けられている組織を切断し、未形成のステープル90を駆動して、アンビル24の下側と接触し、形成させる。本明細書で使用するとき、ステープルに関しての用語「発射」は、ステープルカートリッジ内の未形成のステープル90をそれらのそれぞれのステープルポケットの外に駆動して、対応するアンビルの部分と接触して、形成させることに伴う動作を指す。しかしながら、読者は、本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進むにつれて、本発明のユニーク及び新規な態様が、例えば、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる「Surgical Stapler With Universal Articulation and Tissue Pre−Clamp」と題する米国公開特許出願第2006/0011699号(A1)に開示されている装置のようないわゆる使い捨て装填ユニットとともに使用するために構成された外科用ステープル留めユニットを含む他の様々な外科用ステープラー及び外科用ステープル留め器具とともに有利に使用されてもよいことを理解するであろう。したがって、本発明の様々な実施形態に与えられている保護の範囲は、1つの特定の型式の外科用ステープル留め器具との使用に制限されるべきではない。
【0021】
ナイフ/スレッド駆動部材32がステープルカートリッジ50の遠位端部に対して駆動された後、臨床医が発射トリガー20を解放して、発射トリガー20を開いた位置に戻らせると、ナイフ/スレッド駆動部材32に格納運動が付加されて、ナイフ/スレッド駆動部材32が近位に、開始位置へと移動する。ナイフ/スレッド駆動部材32がステープルカートリッジ50の外の開始位置に移動したら、臨床医はハンドル上の開放ボタン30手段によりクロージャトリガー18を解除して開いた位置に移動させ、それによりアンビル24の枢動を引き起こしてアンビル24を開き、分割及びステープル留めされた組織を解放することができる。
【0022】
図3及び4に描かれている実施形態では、ステープルカートリッジ50は、内部に複数の未形成のステープル90を支持するカートリッジ本体51を含む。カートリッジ本体51は、カートリッジデッキを第1デッキ部53と第2デッキ部54とに分割している中央に配置されたスロット55を有する。スロット55は、ナイフ/スレッド駆動部材32がカートリッジ本体51内を長手方向に駆動される際にそれを受容する。本発明の様々な実施形態は、第1デッキ部53に一時的にすなわち取り外し可能に支持される又は取り付けられる第1ベース材料60を含む。同様に、第2材料70は第2デッキ部54に一時的にすなわち取り外し可能に支持される又は取り付けられる。例えば、第1ベース材料60はそれに対応する第1デッキ部53に、第2ベース材料70はそれに対応する第2デッキ部54に、接着剤(天然及び人工の両方)で、又はデッキの変形部分によって機械的に、又は生体適合性及び/又は吸収性締結具の使用によって、それぞれ取り外し可能に取り付けることができる。様々な実施形態で、ベース材料60及び70は生体吸収性のメッシュ材料から作製することができる。例えば、ベース材料60及び70はVicryl(又は他の吸収性の)縫合糸若しくはコラーゲンベースの材料から作製することができる。他の実施形態では、ベース材料60及び70は、例えばウシ心膜、GorTex(登録商標)などから製作される「バットレス」材料を含むことができる。
【0023】
図3及び4からわかるように、例えば、ベース材料60及び70のそれぞれの様々な実施形態は、それに取り付けられた少なくとも1つの細長いテザーを有する。具体的には、第1の細長いテザー62は第1ベース材料60の周囲に完全に延在することができ、例えば、接着剤(天然及び人工の両方)によって、又はデッキの部分的変形によって機械的に、又は生分解性及び/又は吸収性の締結具の使用によって、そのベース材料に取り付けることができる。他の実施形態では、第1の細長いテザー62は、第1ベース材料の単一の部分(例えば、曲がり角、辺、端部、上面又は底面)から延在するようにそこに取り付けられる。同様に、第2の細長いテザー72は、同じ又は同様の材料及び/又は方法によって第2ベース材料70に取り付けられる。
図3及び4に図示した実施形態では、第1及び第2の細長いテザー62、72は、それぞれ多様な長さで提供されてよい。一実施形態では、例えば、第1及び第2テザー62、72は、カートリッジ50の長さ「L」の概ね少なくとも2倍の長さをそれぞれ有することができる。
図2を参照。しかし、第1及び第2テザー62、72は、以下により詳述に説明されるように、より短い長さ又はより長い長さをそれぞれ有してもよい。更に他の実施形態では、細長いテザー62又は72の一方が他方の細長いテザー62又は72より短い。
図2は、テザー62及び72がそれぞれ対応する第1及び第2ベース材料60、70の遠位端部に取り付けられているのを図示しているが、他の実施形態ではテザー62、72はそれぞれ対応する第1及び第2ベース材料60、70の近位端部に取り付けられてもよく、あるいは他の実施形態では、一方のテザー62又は72がその対応するベース材料60、70の遠位端部に取り付けられ、もう一方のテザー62又は72がその対応するベース材料の近位端部に取り付けられてもよい。例として
図2Aを参照。更に他の実施形態では、テザー62、72は、
図2Bに示されるようにそれらの対応するベース材料60、70の両端部に取り付けられてもよい。また更に他の実施形態では、テザー62、72はそのそれぞれ対応するベース材料60、70のそれぞれの曲がり角に取り付けられてもよい。
【0024】
図5及び6は、血管80を切断及びステープル留めするためのステープルカートリッジ50の使用の1つを図示している。
図5に見られるように、エンドエフェクタ12は、切断及びステープル留めされる血管80の部分がアンビル24とステープルカートリッジ50のデッキ52との間に受け取られるように血管80に対して位置づけられる。次いで、アンビル24は、(クロージャトリガー18を引き、定位置で係止することによって)閉じられる。次いで、発射トリガー20を圧して、ステープル90を発射し、血管を2つの血管端部82、84に切断する。発射後、第1ベース材料60はステープル90のクラウン部と第1血管端部82との間に捉えられる。同様に、第2ベース材料70はステープル90のクラウン部と第2血管端部84との間に捉えられる。
図6を参照。切断及びステープル留め処置が完了し、アンビル24が開放位置に移動して、分割された血管端部82、84をエンドエフェクタ12から開放した後、エンドエフェクタ12をその部位から格納することができる。この実施形態では、テザー62、72はカートリッジ本体51に前もって取り付けられておらず、それらのそれぞれ対応する第1及び第2ベース材料60、70から下に垂れたまま留まっている。したがって、臨床医は、分割された血管端部82、84を再取得又は識別する必要がある場合、対応するテザー62、72を見つけ、別の器具(例えば、把持器具、鉗子など)を使用して、それらの血管端部を近づけることができる。そのような構成は、ステープル留め後に更に操作する必要があり得る組織を切断するために使用するときはとりわけ、先行技術の切断及びステープル留め装置及び方法と比べてはるかに改良されている。
【0025】
図7に示されるように、エンドエフェクタ12及び細長いシャフトアセンブリ30は、患者に挿入されたトロカールアセンブリ900を通じて挿入されるサイズであり得る。そのようなトロカールアセンブリは当該技術分野で周知であるので、その構成及び動作の詳細は本明細書では説明しない。例えば、Frederickらの「Method For Using a Trocar For Penetration and Skin Incision」と題する米国特許第6,017,356号は、様々なトロカールアセンブリを開示しており、その全体は参考として本明細書に援用される。しかし、本発明の様々な実施形態が本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに様々な異なるトロカール、カニューレなどの構成とともに有効に使用され得ることは、当然、読者に理解されよう。したがって、本発明の様々な実施形態及びそれらと同等の構造物は、いかなる場合においても、例として本明細書に記載されている特定のタイプのトロカールとの使用に限定されるべきでない。
【0026】
患者の内部の手術部位へのアクセス経路を提供するトロカール、カニューレなどとの関連において使用されるとき、第1及び第2テザー62、72のそれぞれに、トロカール900への容易なアクセスを提供するためにトロカール900の外側にテザー62、72が延びることを可能にする長さをもたらすことができる。そのような構成においては、例えば、切除されることになる組織の一部に1つのステープル線が取り付けられている場合は、テザーを使用してその組織をトロカールカニューレ902の方へ引き、それを通じて出すことができる。
図7を参照。そのようなユニークかつ新規な構成は、トロカールは取り外されているがテザーは体腔の開口部の外へ延びているときにも採用することができる。したがって、トロカールが取り外された後でさえも、ステープルされた組織を体腔の外からテザーを使用して操作することができる。
【0027】
図8及び9は、以下に述べる相違を除き上述のカートリッジ50と実質的に同一の別のカートリッジの実施形態150を図示する。この実施形態では、例えば、カートリッジ150はスロット155によって第1デッキ部153と第2デッキ部154に分割されたカートリッジデッキ152を有する。上述の様々なやり方で、第1ベース材料60は第1デッキ部153に一時的に取り付けられる又は取り外し可能に支持され、第2ベース材料70は第2デッキ部154に一時的に取り付けられる又は取り外し可能に取り付けられる若しくは支持される。しかし、この実施形態では、第1テザー62の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第1溝又はポケット156が第1デッキ部153に提供される。同様に、第2テザー72の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるための第2溝又はポケット157が第2デッキ部154に形成される。
図9を参照。第1溝又はポケット156は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第1テザーを溝156内に保持するように第1テザー62がその内部に押し付けられ、次いで、第1ベース材料60が組織に貼付され、エンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に、第1溝156からそれが引き出されることが可能なように、第1テザー62に相対したサイズであってよい。同様に、第2溝157は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第2テザーを溝157内に保持するように第2テザー72がその内部に押し付けられ、次いで、第2ベース材料70が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第2溝157から引き出されることが可能なように、第2テザー72に相対したサイズであってよい。他の実施形態では、第1テザー62は生体適合性の接着剤、ゲルなどによって第1溝156内に一時的に保持される場合があり、第2テザー72は生体適合性の接着剤、ゲルなどによって第2溝157内に一時的に保持される場合がある。
【0028】
図10及び11は、以下に述べる相違を除き上述のカートリッジ50と実質的に同一の別のカートリッジの実施形態250を図示する。この実施形態では、例えば、カートリッジ250は細長いスロット255によって第1デッキ部253と第2デッキ部254に分割されたカートリッジデッキ252を有する。第1ベース材料60は、第1デッキ部253に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。同様に、第2ベース材料70は、上述の様々なやり方で第2デッキ部254に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。しかし、この実施形態では、第1テザー62の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第1溝、ポケット、区域又は領域257がカートリッジのノーズ部256に提供される。同様に、第2テザー72の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第2溝、ポケット、区域又は領域258、又はポケットがカートリッジのノーズ部256に形成される。
図11を参照。第1溝又はポケット257は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第1テザーを溝257内に保持するように第1テザー62がその内部に押し付けられ、次いで、第1ベース材料60が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第1溝257から引き出されることが可能なように、第1テザー62に相対したサイズであってよい。同様に、第2溝258は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第2テザーを溝258内に保持するように第2テザー72がその内部に押し付けられ、次いで、第2ベース材料70が組織に貼付されてエンドエフェクタが手術部位から引き戻された後に第2溝258から引き出されることが可能なように、第2テザー72に相対したサイズであってよい。他の実施形態では、第1テザー62は接着剤又は摩擦によって第1溝257内に一時的に保持される場合があり、第2テザー72は接着剤又は摩擦によって第2溝258内に一時的に保持される場合がある。
【0029】
図12及び13は、以下に述べる相違を除き上述のカートリッジ50と実質的に同一の別のカートリッジの実施形態350を図示する。この実施形態では、例えば、カートリッジ350は細長いスロット355によって第1デッキ部353と第2デッキ部354に分割されたカートリッジデッキ352を有するカートリッジ本体351を有する。第1ベース材料60は、第1デッキ部353に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。同様に、第2ベース材料70は、上述の様々なやり方で第2デッキ部354に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。しかし、この実施形態では、第1テザー62の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第1溝、ポケット、区域又は領域358がカートリッジのノーズ部356の側部357に提供される。同様に、第2テザー72の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第2溝、ポケット、区域又は領域359がカートリッジのノーズ部356の側部357に形成される。
図13を参照。第1溝又はポケット358は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第1テザーを溝358内に保持するように第1テザー62がその内部に押し付けられ、次いで、第1ベース材料60が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第1溝358から引き出されることが可能なように、第1テザー62に相対したサイズであってよい。同様に、第2溝359は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第2テザーを溝359内に保持するように第2テザー72がその内部に押し付けられ、次いで、第2ベース材料70が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第2溝359から引き出されることが可能なように、第2テザー72に相対したサイズであってよい。他の実施形態では、第1テザー62は接着剤又は摩擦によって第1溝358内に一時的に保持される場合があり、第2テザー72は接着剤又は摩擦によって第2溝359内に一時的に保持される場合がある。
【0030】
図14及び15は、以下に述べる相違を除き上述のカートリッジ50と実質的に同一の別のカートリッジの実施形態450を図示する。この実施形態では、例えば、カートリッジ450は細長いスロット455によって第1デッキ部453と第2デッキ部454に分割されたカートリッジデッキ452を有するカートリッジ本体451を有する。第1ベース材料60は、第1デッキ部453に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。同様に、第2ベース材料70は、上述の様々なやり方で第2デッキ部454に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。しかし、この実施形態では、第1テザー62の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第1溝、ポケット、区域又は領域457がカートリッジ450のノーズ部456に提供される。同様に、第2テザー72の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第2溝、ポケット、区域又は領域458がノーズ部456に形成される。
図15を参照。第1溝又はポケット457は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第1テザーを溝457内に保持するように第1テザー62がその内部に押し付けられ、次いで、第1ベース材料60が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第1溝453から引き出されることが可能なように、第1テザー62に相対したサイズであってよい。同様に、第2溝458は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間、第2テザーを溝458内に保持するように第2テザー72がその内部に押し付けられ、次いで、第2ベース材料70が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第2溝458から引き出されることが可能なように、第2テザー72に相対したサイズであってよい。他の実施形態では、第1テザー62は接着剤又は摩擦によって第1溝457内に一時的に保持される場合があり、第2テザー72は接着剤又は摩擦によって第2溝458内に一時的に保持される場合がある。
【0031】
図16及び17は、以下に述べる相違を除き上述のカートリッジ50と実質的に同一の別のカートリッジの実施形態550を図示する。この実施形態では、例えば、カートリッジ550は細長いスロット555によって第1デッキ部553と第2デッキ部554に分割されたカートリッジデッキ552を有するカートリッジ本体551を有する。第1ベース材料60は、第1デッキ部553に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。同様に、第2ベース材料70は、上述の様々なやり方で第2デッキ部554に一時的に取り付けられる、又は取り外し可能に取り付けられる、又は支持される。しかし、この実施形態では、第1テザー62の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第1溝、ポケット、区域又は領域(図示せず)がカートリッジ550の第1横側部556に提供される。同様に、第2テザー72の少なくとも一部を内部に一時的に受け入れるように適応された第2溝、ポケット、区域又は領域558がカートリッジ550の第2横側部557に形成される。
図17を参照。第1溝又はポケットは、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間に、第1テザーを溝内に保持するように第1テザー62がその内部に押し付けられ、次いで、第1ベース材料60が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第1溝から引き出されることが可能なように、第1テザー62に相対したサイズであってよい。同様に、第2溝558は、エンドエフェクタ12が手術部位に導入される間に、第2テザーを溝558内に保持するように第2テザー72がその内部に押し付けられ、次いで、第2ベース材料70が組織に貼付されてエンドエフェクタ12が手術部位から引き戻された後に第2溝558から引き出されることが可能なように、第2テザー72に相対したサイズであってよい。他の実施形態では、第1テザー62は接着剤又は摩擦によって第1溝内に一時的に保持される場合があり、第2テザー72は接着剤又は摩擦によって第2溝558内に一時的に保持される場合がある。この実施形態では、切断された組織部分にベース材料60、70がステープル留めされ、手術部位からエンドエフェクタ12が引き戻された後に、第1及び第2テザーがそれらのカートリッジ550のそれぞれ対応する溝から引き出されるためにあるいは他の何らかの方法でカートリッジ550の横側部から引き離されるために十分な隙間を提供するように、チャネル(
図2)の直立側壁23、25とカートリッジ550の第1及び第2横側部との間に十分な隙間が提供される。
【0032】
上述の実施形態のそれぞれは第1及び第2ベース材料60及び70を使用する。しかし、分割/ステープル留めされた組織の一部のみを操作する能力が望ましい用途では、1つのベース材料のみが使用されてもよい。したがって、本発明の様々な実施形態は、エンドエフェクタ12のカートリッジ又は他の部分に一時的に取り付けられた若しくは別の方法で取り外し可能に支持される少なくとも1つのベース材料を備え、このベース材料はそれ自体に取り付けられた少なくとも1つの細長いテザーを有する。
【0033】
本明細書において開示される装置は、1回の使用の後に処分されるような設計とするか、又は複数回使用されるような設計とすることができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後、再使用のために再調整されることができる。再調整は、装置の分解工程、これに続く洗浄工程又は特定部品の交換工程、及びその後の再組み付け工程の任意の組み合わせを含むことができる。詳細には、装置は分解可能であり、装置の任意の数の特定の部品又は部材を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外すことができる。特定の部材の洗浄及び/又は交換に際し、装置を再調整施設において、あるいは外科手技の直前に手術チームによって再組み付けしてからその後の使用に供することができる。当業者であれば、装置の再調整に、分解、洗浄/交換、及び再組み付けのための様々な技術を利用できる点は認識されるであろう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て、本出願の範囲内にある。
【0034】
好ましくは、本明細書で説明した本発明は、外科手技の前に処理される。まず、新しい又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次に、器具を滅菌することができる。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの閉鎖かつ密封された容器に器具を入れる。次いで容器及び器具を、ガンマ線、X線又は高エネルギー電子線などの、容器を貫通することができる放射線野の中に置く。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は医療施設において開封されるまで器具を無菌状態に保つ。
【0035】
全体又は部分において、本明細書に参照により組み込まれると称されるいずれの特許公報又は他の開示物も、組み込まれた事物が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0036】
以上、本発明を例示的な構成を有するものとして説明したが、本発明は本開示の趣旨及び範囲内で更に改変することができる。したがって、本出願はその一般的原理を利用した本発明のあらゆる変更、使用又は適応を網羅するものとする。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における公知の、又は従来の実施に含まれるところの本開示からの発展形を網羅するものとする。
【0037】
〔実施の態様〕
(1) 分割された組織の操作方法であって、
一片の組織を2片の分離した組織セグメントに分割することにおいて、それぞれの前記組織セグメントが切断された端部を有する、ことと、
それらの第1組織セグメントと第2組織セグメントの切断された端部をステープル留めすることと、
前記ステープル留め中に前記第1及び第2組織セグメントの切断された端部の少なくとも一方に少なくとも1つのテザーを貼付することと、
前記テザーに操作運動を付加することにより、前記少なくとも1つのテザーが貼付された前記切断された端部を操作することと、を含む、方法。
(2) 前記貼付することが、
少なくとも1つの前記テザーが連結された第1ベース材料を、前記ステープル留め中に前記切断された端部の一方に貼付することと、
少なくとももう1つの前記テザーが連結された第2ベース材料を、前記ステープル留め中に前記切断された端部のもう一方に貼付することと、を含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記分割することが、
外科用切断及びステープル留め器具のエンドエフェクタを患者の開口部に挿入することを含み、前記エンドエフェクタが、
複数の未形成のステープルを内部で支持する本体部分を有するステープルカートリッジと、
組織切断部材と、
前記外科用器具により付加される開放運動及び閉鎖運動に応じた前記ステープルカートリッジのデッキ表面に向かう方向及び前記デッキ表面から遠ざかる方向への可動移動のために支持されているアンビルと、
前記デッキ表面上で一時的に支持され、少なくとも1つの細長いテザーが取り外し不能に連結された、少なくとも1つのベース材料と、を備え、前記分割することが、更に、
前記アンビルと前記ステープルカートリッジとの間で切断される前記組織を締め付けることと、
前記組織を分割するために前記組織切断部材に駆動運動を付加することと、を含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記貼付することが、前記少なくとも1つのベース材料を前記組織の前記切断された端部の一方にステープル留めすることを含む、実施態様3に記載の方法。
(5) 前記挿入することが、前記少なくとも1つのテザーの少なくとも1つの一部分が前記患者の外部にてアクセス可能に留まるように、前記エンドエフェクタを前記患者の開口部に挿入することを含み、前記操作することが、前記患者の外部に留まる前記少なくとも1つのテザーのそれぞれの部分に引き運動を付加することを含む、実施態様3に記載の方法。
【0038】
(6) 前記第1及び第2ベース材料並びに前記細長いテザーのそれぞれが生体吸収性材料で作製される、実施態様2に記載の方法。
(7) 前記第1及び第2ベース材料が、生体吸収性のバットレス材料を含む、実施態様2に記載の方法。
(8) 前記ベース材料が生体吸収性の接着剤によって前記デッキ表面上に取り外し可能に保持される、実施態様3に記載の方法。
(9) 前記少なくとも1つの細長いテザーが前記カートリッジ本体の対応する部分上で取り外し可能に支持される、実施態様3に記載の方法。
(10) 前記細長いテザーのそれぞれが、前記カートリッジ本体部分に提供される対応する溝内で取り外し可能に支持される、実施態様9に記載の方法。
【0039】
(11) 前記少なくとも1つの対応する溝が、前記カートリッジ本体の横側部に提供される、実施態様10に記載の方法。
(12) 前記少なくとも1つの対応する溝が、前記カートリッジ本体部分のノーズ部に提供される、実施態様11に記載の方法。
(13) 外科用ステープルカートリッジであって、
内部に複数の外科用ステープルを動作可能に支持しているカートリッジ本体において、
デッキ表面と第1及び第2の横側部と、
前記デッキ表面を第1デッキ部と第2デッキ部に分割する、前記カートリッジ本体の中央に配置されたスロットと、を備える、カートリッジ本体と、
前記第1デッキ部上に取り外し可能に保持される第1ベース材料セグメントにおいて、前記第1ベース材料がそれ自体に取り外し不能に貼付された少なくとも1つの第1テザーを有する、第1ベース材料セグメントと、
前記第2デッキ部上に取り外し可能に保持される第2ベース材料セグメントにおいて、前記第2ベース材料がそれ自体に取り外し不能に貼付された少なくとも1つの第2テザーを有する、第2ベース材料セグメントと、を備える、外科用ステープルカートリッジ。
(14) 前記第1ベース材料及び前記第2ベース材料がメッシュ材料を備える、実施態様13に記載の外科用ステープルカートリッジ。
(15) 前記カートリッジ本体が本体長を有し、前記少なくとも1つの細長いテザーの少なくとも一方が前記本体長と少なくとも同じ長さのテザー長を有する、実施態様13に記載の外科用ステープルカートリッジ。
【0040】
(16) 前記第1テザーが前記カートリッジ本体の対応する第1部上で取り外し可能に支持され、前記第2テザーが前記カートリッジ本体の対応する第2部上で取り外し可能に支持される、実施態様13に記載の外科用ステープルカートリッジ。
(17) 前記第1テザーのそれぞれが前記カートリッジ本体部分の前記第1部内に提供される対応する第1溝内で取り外し可能に支持され、前記第2テザーのそれぞれが前記カートリッジ本体の前記第2部内に提供される対応する第2溝内で取り外し可能に支持される、実施態様16に記載の外科用ステープルカートリッジ。
(18) 前記第1溝が前記カートリッジ本体の第1横側部に提供され、前記第2溝が前記カートリッジ本体の第2横側部に提供される、実施態様17に記載の外科用ステープルカートリッジ。
(19) 前記第1及び第2テザーの一部分が、前記カートリッジ本体部分のノーズ部内の少なくとも1つの溝内で取り外し可能に支持される、実施態様13に記載の外科用ステープルカートリッジ。
(20) 外科用器具とともに使用するための外科用エンドエフェクタであって、
前記外科用器具に動作可能に連結可能な細長いチャネルと、
前記細長いチャネル内で動作可能に支持されているカートリッジ本体を有するステープルカートリッジにおいて、前記カートリッジ本体が、第1デッキ部と第2デッキ部の間に延在する長手方向のスロットによって実質的に第1デッキ部と第2デッキ部に分割されているデッキ表面を有し、前記カートリッジ本体が、その内部で前記第1デッキ部に対応する第1の複数の未形成のステープル及び前記第2デッキ部に対応する第2の複数の未形成のステープルを動作可能に支持している、ステープルカートリッジと、
前記外科用器具による切断作動運動の付加に応じて前記長手方向のスロット内で軸方向に前進するように前記カートリッジ本体内で動作可能に支持されている組織切断部材と、
前記外科用器具によって付加される開放運動及び閉鎖運動に応じた、前記デッキ表面に向かう方向及び前記デッキ表面から離れる方向への可動移動のために支持されているアンビルと、
前記第1デッキ部上で取り外し可能に支持されている第1ベース材料と、
前記第1ベース材料に取り外し不能に取り付けられた少なくとも1つの第1テザーと、
前記第2デッキ部上に取り外し可能に支持されている第2ベース材料と、
前記第2ベース材料に取り外し不能に取り付けられた少なくとも1つの第2テザーと、を備える、外科用エンドエフェクタ。