【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、穿孔工具を管腔または脈管内に固定するための固定装置および方法を提供することを対象とし、また本発明は、穿孔工具を管腔または脈管内に固定するための、バルーンカテーテルに取り付けるアダプタをさらに対象とする。本発明は、穿孔工具を管腔または脈管内に固定するためのアダプタとバルーンカテーテルとの組合せ体をさらに対象とし、また本発明は、固定装置またはアダプタと穿孔工具との組合せ体をさらに対象とする。さらに本発明は、固定装置と、固定装置を管腔または脈管内の遠隔部位に送達する送達装置との組合せ体を対象とする。
【0010】
本発明によれば、穿孔工具を管腔または脈管内の部位に固定するための固定装置が提供され、固定装置は、管腔または脈管内で固定装置を中に固定するために拡張するように適合された拡張可能な要素であり、固定装置を、管腔または脈管内の部位に送達する送達装置に固定されるように適合された拡張可能な要素と、穿孔工具を案内するために、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方を収容するように貫通して延在する案内穴を画定する案内要素と、穿孔工具を固定装置に対して案内要素の外方向に押し進めることができるように穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方に係合させるための、案内要素および拡張可能な要素のうちの一方に関連付けられた係合手段と、を備える。
【0011】
本発明の一態様では、拡張可能な要素が主中心軸を規定し、また案内要素の案内穴は、二次中心軸を規定する。
【0012】
本発明の一実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して実質的に平行に延在するように、拡張可能な要素に対して構成される。
【0013】
本発明の他の実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸と実質的に一致するように、拡張可能な要素に対して構成される。
【0014】
本発明の代替の実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸からオフセットされるように、拡張可能な要素に対して構成される。
【0015】
本発明の他の代替の実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対してゼロを超える角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成される。
【0016】
案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して1°から90°の間の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成されることが好ましい。
【0017】
本発明の一実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して20°から35°の間の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成される。案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して約30°の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成されることが好ましい。
【0018】
本発明の他の実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して35°から55°の間の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成される。案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して約45°の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成されることが好ましい。
【0019】
本発明のさらなる実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して55°から70°の間の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成される。案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して約60°の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成されることが好ましい。
【0020】
本発明のさらに他の実施形態では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して70°から90°の間の角度で延在するように、拡張可能な要素に対して構成される。案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、拡張可能な要素により規定される主中心軸に対して約90°の角度で延在するように拡張可能な要素に対して構成されることが好ましい。
【0021】
本発明の一態様では、案内要素は、拡張可能な要素から延在する。本発明の他の態様では、案内要素は、拡張可能な要素内に位置する。
【0022】
本発明の一実施形態では、係合手段は、案内穴および拡張可能な要素のうちの一方に位置する内側の一次ねじ山を備える。好ましくは、一次ねじ山は、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方の対応する外側のねじ山に係合するように適合される。
【0023】
本発明の一実施形態では、係合手段は、案内要素の案内穴の中に位置する。
【0024】
拡張可能な要素は、可逆的に拡張可能であることが好ましい。拡張可能な要素は、それに対して作用する半径方向外側の圧力に応じて拡張可能であると有利である。理想的には、拡張可能な要素は、弾性材料からなる。
【0025】
本発明の一実施形態では、拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材に解放可能に固定されるように適合される。
【0026】
拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材に取り付けられるように適合されることが好ましい。拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材に係合するように適合されると有利である。拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材と解放可能に係合するように適合されることが好ましい。
【0027】
本発明の一態様では、拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材の外側表面に係合するように適合される。
【0028】
本発明の他の態様では、固定手段が、拡張可能な要素を、送達装置の拡張可能な部材に固定するように提供される。固定手段は、拡張可能な要素を、送達装置の拡張可能な部材に解放可能に固定するように適合されることが好ましい。固定手段が、拡張可能な要素の内部に形成された摩擦表面を備えると有利である。理想的には、固定手段は、拡張可能な要素の内部表面から内側方向に延在した、少なくとも1つの円周方向に延在する隆起部を備える。
【0029】
代替的に、固定手段は、二次ねじ山を備える。二次ねじ山は、一次ねじ山とはねじ方向が左右逆であることが好ましい。
【0030】
本発明の他の態様では、停止手段が、拡張可能な要素と送達装置の間の相対的な回転を阻止するように提供される。停止手段は、拡張可能な要素の内部表面から内側方向に延在した、少なくとも1つの長手方向に延在する隆起部を備えることが好ましい。
【0031】
拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材と共に拡張可能であると有利である。
【0032】
拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材と共に可逆的に拡張可能であることが好ましい。
【0033】
本発明の他の態様では、拡張可能な要素は、バルーンカテーテル上に位置する膨張可能なバルーンに係合するように適合される。拡張可能な要素は、バルーンカテーテルの遠位端に隣接して配置された膨張可能なバルーンに係合するように適合されることが好ましい。
【0034】
本発明の他の態様では、拡張可能な要素はシート材料からなる。
【0035】
本発明の他の態様では、拡張可能な要素は穴が開けられた材料からなる。
【0036】
本発明のさらなる態様では、拡張可能な要素はプラスチック材料からなる。
【0037】
代替的には、拡張可能な要素は金属材料からなる。拡張可能な要素は、形状記憶金属からなることが好ましい。拡張可能な要素は、ニチノール金属からなると有利である。
【0038】
本発明の他の実施形態では、案内要素は半剛性材料からなる。案内要素は、剛性材料からなることが好ましい。
【0039】
本発明の一態様では、案内要素はプラスチック材料からなる。
【0040】
本発明の他の態様では、案内要素は金属材料からなる。
【0041】
本発明のさらなる態様では、案内要素の材料は、拡張可能な要素の材料と同様のものであるが、案内要素においては拡張不能であるように構成された材料からなる。
【0042】
固定装置は、カテーテルにより管腔または脈管内の部位に送達されるように構成可能であると好ましい。
【0043】
本発明はまた、本発明による固定装置と、固定装置の案内要素の案内穴を通って延在するように固定装置と協動可能な穿孔工具と、を備える組合せ体を提供する。
【0044】
穿孔工具は、穿孔要素および搬送要素を備えることが好ましい。
【0045】
搬送要素が、細長い搬送ワイヤを備えると有利である。
【0046】
穿孔要素は、搬送ワイヤの遠位端に取り付けられ、そこから延在することが好ましい。
【0047】
穿孔要素が、搬送要素と同軸に延在すると有利である。
【0048】
本発明の一態様では、穿孔要素および搬送要素のうちの一方が、外側のねじ山を備え、外側のねじ山は、穿孔要素を案内要素に対して押し進めるために、固定装置の一次内側のねじ山と協動可能であるように適合される。
【0049】
穿孔要素は、遠位の穿孔先端部を備えることが好ましい。
【0050】
有利には、外側のねじ山は、穿孔要素上に、その穿孔先端部と搬送要素の中間に設けられる。
【0051】
本発明の一態様では、組合せ体は、固定装置を管腔または脈管内の部位に送達するための送達装置をさらに備える。
【0052】
本発明の他の態様では、送達装置は、そこに取り付けられた拡張可能な部材を備え、固定装置の拡張可能な要素は、送達装置の拡張可能な部材と解放可能に係合可能である。
【0053】
本発明のさらなる態様では、送達装置はバルーンカテーテルを含み、また固定装置の拡張可能な要素は、バルーンカテーテルのバルーンと解放可能に係合可能である。
【0054】
バルーンカテーテルのバルーンは、バルーンカテーテルの遠位端に隣接して配置されることが好ましい。
【0055】
さらに、本発明は、本発明による固定装置とバルーンカテーテルとを含む組合せ体を提供し、固定装置の拡張可能な要素は、バルーンカテーテルのバルーンと解放可能に係合可能である。
【0056】
バルーンカテーテルは、細長いカテーテルと、カテーテルに取り付けられたバルーンと、を備えることが好ましい。
【0057】
バルーンカテーテルのバルーンは、カテーテル上に、その遠位端に隣接して配置されると有利である。
【0058】
理想的には、固定装置の拡張可能な要素は、バルーンカテーテルのバルーン上に、バルーンの遠位端に隣接して取り付けられる。
【0059】
本発明はまた、バルーンカテーテルのカテーテルの遠位端に固定するためのアダプタを提供し、アダプタは、貫通して延在する案内穴を画定する案内要素であり、案内穴が、穿孔工具を案内するために、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方を収容するように適合される、案内要素と、アダプタをカテーテルに結合するように適合される結合手段と、穿孔工具をアダプタに対して案内要素の外方向に押し進めることができるように、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方に係合するための、案内要素および結合手段のうちの一方における係合手段と、を備える。
【0060】
本発明の一態様では、係合手段は、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方の対応する外側のねじ山と協動する内側の一次ねじ山を備える。係合手段は、案内要素の案内穴の中に位置することが好ましい。
【0061】
本発明の他の態様では、結合手段は、アダプタを、バルーンに隣接してバルーンカテーテルのカテーテルに結合するように適合される。
【0062】
結合手段は、アダプタを、バルーンの遠位端に隣接してカテーテルに結合するように適合されることが好ましい。結合手段は、カテーテルの遠位端に結合するように適合されると有利である。理想的には、結合手段は、アダプタを、バルーンの近位端に隣接してカテーテルに結合するように適合される。結合手段は、アダプタを、バルーンカテーテルに対して解放可能に結合するように適合されることが好ましい。
【0063】
本発明の他の態様では、連通穴が結合手段を貫通して延在し、連通穴は、穿孔工具および搬送要素のうちの一方を通して案内穴に収容するように案内穴と連通しており、穿孔工具および搬送要素のうちの一方を、カテーテルを貫通して延在する穴から案内要素の案内穴へと収容するために、バルーンカテーテルのカテーテルを通して長手方向に延在する細長い穴と連通するように適合される。
【0064】
結合手段は、アダプタをバルーンカテーテルに解放可能に固定するための二次ねじ山を備えると有利である。二次ねじ山は、結合手段の連通穴の中に位置する内側の二次ねじ山を備えることが好ましい。二次ねじ山は、結合手段が、カテーテルの遠位端にねじ込まれると、カテーテルの遠位端に隣接してカテーテル上に対応するねじ山を形成するように適合されると有利である。理想的には、二次ねじ山は、一次ねじ山側に対してねじ方向が左右逆である。
【0065】
本発明の他の態様では、結合手段は、使用時に、バルーンカテーテルにより規定される長手方向に延在する中心軸に対して実質的に平行に延在するように適合された主中心軸を規定し、また案内要素の案内穴は、二次中心軸を規定する。案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸に対して実質的に平行に延在するように、結合手段に対して構成されることが好ましい。案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸と実質的に一致するように、結合手段に対して構成されると有利である。代替的には、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸からオフセットされるように、結合手段に対して構成される。
【0066】
本発明の他の代替の態様では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸に対してゼロを超える角度で延在するように、結合手段に対して構成される。案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸に対して1°から90°の間の角度で延在するように、結合手段に対して構成されることが好ましい。
【0067】
本発明の一態様では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸に対して20°から35°の間の角度で延在するように、結合手段に対して構成される。
【0068】
本発明の他の態様では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸に対して35°から55°の間の角度で延在するように、結合手段に対して構成される。
【0069】
本発明のさらなる態様では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸に対して55°から70°の間の角度で延在するように、結合手段に対して構成される。
【0070】
本発明のさらに他の態様では、案内要素は、案内要素の案内穴により規定される二次中心軸が、結合手段により規定される主中心軸に対して約90°の角度で延在するように結合手段に対して構成される。
【0071】
案内要素は、結合手段から延在することが好ましい。
【0072】
本発明の他の態様では、アダプタは、剛性材料および半剛性材料のうちの一方からなる。
【0073】
本発明の他の態様では、アダプタは、プラスチック材料からなる。
【0074】
本発明の代替の態様では、アダプタは金属材料からなる。
【0075】
本発明はまた、本発明によるアダプタと、アダプタの案内要素の案内穴を通って延在するようにアダプタと協動可能な穿孔工具と、を備える組合せ体を提供する。
【0076】
本発明の他の態様では、組合せ体は、アダプタを管腔または脈管内の部位に送達するためのバルーンカテーテルをさらに備える。
【0077】
アダプタは、結合手段により、バルーンカテーテルのカテーテルに、その遠位端に隣接して結合されることが好ましい。
【0078】
本発明の一実施形態では、バルーンカテーテルのバルーンは、バルーンカテーテルの遠位端に隣接して位置する。
【0079】
本発明はまた、本発明によるアダプタと、細長いカテーテルおよびカテーテルに取り付けられたバルーンを備えるバルーンカテーテルと、を備える組合せ体を提供し、アダプタは、結合手段によりカテーテルに、その遠位端に隣接して結合される。
【0080】
さらに本発明は、管腔または脈管内の部位に穿孔工具を固定するための固定装置を提供し、固定装置は、管腔または脈管内で固定装置を固定するために拡張するように適合された拡張可能な要素であり、送達カテーテルの長手方向に延在する送達穴を通して部位に送達されるように適合され、部位に隣接して管腔または脈管内に固定装置を固定するために、部位に隣接する送達カテーテルの送達穴の外に押し進めると外方向に拡張するように適合された自己拡張性の要素を備える、拡張可能な要素と、穿孔工具を案内するために、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方を収容するように貫通して延在する案内穴を画定する案内要素と、穿孔工具を固定装置に対して案内要素の外方向に押し進めることができるように、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方に係合するための、案内要素および拡張可能要素のうちの一方に関連付けられた係合手段と、を備える。
【0081】
本発明の一態様では、貫通する穴を有する搬送管は、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方をその中を通して案内要素の案内穴に収容するように、拡張可能な要素から延在する。
【0082】
拡張可能な要素は、搬送管と案内要素の間に位置することが好ましい。
【0083】
拡張可能な要素は、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方を、搬送管から案内要素の案内穴に収容すると有利である。
【0084】
本発明はまた、遠隔部位に隣接して管腔または脈管内に穿孔工具を固定するための方法を提供し、方法は、拡張可能な要素を、送達装置の拡張可能な部材上に取り付けた状態で、本発明による固定装置を送達装置に配置するステップと、そこに固定装置を配置した送達装置を、管腔または脈管内の遠隔部位に押し進めるステップと、送達装置の拡張可能な部材を拡張させて、遠隔部位に隣接する管腔または脈管内で固定装置の拡張可能な要素を拡張し、固定装置を管腔内に固定するステップと、穿孔工具および搬送要素のうちの一方を係合手段に係合させて、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方を、案内要素の案内穴の中に配置するステップと、穿孔工具を、固定装置に対して案内要素の案内穴の外方向に押し進めるステップと、を含む。
【0085】
本発明の一実施形態では、拡張可能な要素を拡張する前に、固定装置の案内要素の案内穴が、穿孔工具によって開口部が作られる領域と実質的に位置合せされるように、固定装置は、遠隔部位に隣接して管腔内に配置される。
【0086】
本発明の他の態様では、穿孔工具は、開口部が作られる領域と係合するように押し進められて、開口部を形成する。
【0087】
本発明のさらなる態様では、固定装置は、管腔または脈管内の閉塞部に隣接する遠隔部位へと押し進められ、穿孔工具は、閉塞部と係合するように押し進められて、閉塞部を貫通する開口部を形成する。
【0088】
さらに本発明は、遠隔部位に隣接して管腔または脈管内に穿孔工具を固定するための方法を提供し、方法は、本発明によるアダプタをバルーンカテーテルに固定するステップと、アダプタが固定されたバルーンカテーテルを管腔または脈管内の遠隔部位に押し進めるステップと、アダプタを、遠隔部位に隣接して管腔または脈管内に固定するために、バルーンカテーテルのバルーンを膨張させるステップと、穿孔工具および搬送要素のうちの一方を係合手段に係合させて、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方を案内要素の案内穴の中に配置するステップと、穿孔工具を、アダプタに対して案内要素の案内穴の外方向に押し進めるステップと、を含む。
【0089】
本発明の他の実施形態では、バルーンを膨張させる前に、アダプタの案内要素の案内穴が、穿孔工具によって開口部が作られる領域と実質的に位置合せされるように、アダプタは、遠隔部位に隣接して管腔内に配置される。
【0090】
本発明の他の実施形態では、アダプタは、管腔または脈管内の閉塞部に隣接する遠隔部位に押し進められ、穿孔工具は、閉塞部と係合するように押し進められて、閉塞部を貫通する開口部を形成する。
【0091】
さらに本発明は、穿孔工具を、遠隔部位に隣接して管腔または脈管内に固定するための方法を提供し、方法は、本発明による固定装置を、送達カテーテルを通して管腔または脈管内の遠隔部位に押し進めるステップと、固定装置の拡張可能な要素を送達カテーテルの遠位端を通して押し進めて、遠隔部位に隣接する管腔または脈管内で、固定装置の拡張可能な要素を拡張するステップと、穿孔工具および搬送要素のうちの一方を係合手段に係合させて、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素のうちの一方を案内要素の案内穴の中に配置するステップと、穿孔工具を、固定装置に対して案内要素の案内穴の外方向に押し進めるステップと、を含む。
【0092】
本発明の一実施形態では、拡張可能な要素は、遠隔部位に隣接するカテーテルの遠位端に配置され、送達カテーテルの遠位端を通して拡張可能な要素を押し進める前に、案内要素は、穿孔工具により開口部が作られる領域に対して延在しており、したがって、拡張可能な要素を、送達カテーテルの遠位端を通して管腔の中へと押し進めると、案内穴は、開口部が作られる領域と位置合せされる。
【0093】
本発明は、バルーンカテーテルをさらに提供し、バルーンカテーテルは、近位端から遠位端に延在する細長いカテーテルと、カテーテルに配置された膨張可能なバルーンと、バルーンに隣接してカテーテルから延在する案内要素であり、穿孔工具をその中を通して案内するように貫通して延在する案内穴を備え、案内穴が、穿孔工具および穿孔工具の搬送要素を通して案内穴に収容するために、カテーテルの中心管腔、およびカテーテルに沿って延在する細長い管状部材を貫通して延在する穴のうちの一方と連通している、案内要素と、穿孔工具を、案内要素に対して案内要素の外方向に押し進めることができるように、穿孔工具および搬送要素のうちの一方に係合するための係合手段と、を備える。
【0094】
本発明の一態様では、案内要素は、バルーンの近位端に隣接してカテーテルから延在する。
【0095】
本発明の他の態様では、案内要素は、バルーンの遠位端に隣接してカテーテルから延在する。
【0096】
本発明のさらなる態様では、案内要素は、カテーテルからゼロを超える角度で延在する。
【0097】
本発明の他の態様では、案内要素は、カテーテルから1°から90°の範囲の角度で延在する。
【0098】
本発明のさらなる態様では、バルーンは、カテーテルの遠位端に隣接して配置される。