特許第6017561号(P6017561)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6017561改善された干渉除去のためのネットワーク協調
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017561
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】改善された干渉除去のためのネットワーク協調
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/08 20090101AFI20161020BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20161020BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20161020BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20161020BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20161020BHJP
   H04B 7/10 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   H04W72/08
   H04W72/12
   H04W8/22
   H04W16/28
   H04W16/32
   H04B7/10 A
【請求項の数】20
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2014-526227(P2014-526227)
(86)(22)【出願日】2012年8月16日
(65)【公表番号】特表2014-529949(P2014-529949A)
(43)【公表日】2014年11月13日
(86)【国際出願番号】US2012051219
(87)【国際公開番号】WO2013025943
(87)【国際公開日】20130221
【審査請求日】2014年3月13日
(31)【優先権主張番号】61/524,719
(32)【優先日】2011年8月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/364,891
(32)【優先日】2012年2月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ヨ、テサン
(72)【発明者】
【氏名】ショーエナイチ、ヘンドリク
(72)【発明者】
【氏名】ラジー、ミリアム
(72)【発明者】
【氏名】ルオ、タオ
(72)【発明者】
【氏名】マリック、シッダールタ
【審査官】 小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−136376(JP,A)
【文献】 特開2009−111782(JP,A)
【文献】 特開2010−114779(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/109540(WO,A1)
【文献】 特開2003−143654(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/081514(WO,A1)
【文献】 特表2011−527853(JP,A)
【文献】 特表2012−529785(JP,A)
【文献】 特開2010−34908(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/072178(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
H04B 7/10
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信の方法であって、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定することと、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定することと、
前記被害者ユーザ機器の性能を乱す干渉と、干渉除去によって確実に除去されることができない干渉とを備える、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルに応答して、記干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調することと
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去を実行する能力がある場合、前記サービス提供基地局と前記協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を増加させることによって経験される干渉の前記レベルを調節することを備え、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力は、前記被害者ユーザ機器への干渉の増加に基づいて改善され、
前記被害者ユーザ機器に前記干渉除去を実行する能力がない場合、前記サービス提供基地局と前記協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調することを備え、
前記渉を増加させることは、前記被害者ユーザ機器へのより高い干渉という結果をもたらすリソースブロックを使用して通信するよう前記被害者ユーザ機器をスケジューリングすることを備える、
方法。
【請求項2】
前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節することは、前記隣接基地局と前記サービス提供基地局との間でリソースを再割り当てすることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節することは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力をさらに改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、ビームフォーミングを協調させることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ビームフォーミングを協調させることは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力をさらに改善するために、前記被害者ユーザ機器にビームフォーミングすることを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ビームフォーミングを協調させることは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記被害者ユーザ機器から遠ざけるようにビームフォーミングすることを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節することは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力をさらに改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、下りリンク通信の電力レベルを調節することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
下りリンク通信の前記電力レベルを調節することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させることを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記電力レベルを調節することは、下りリンク通信の電力を減じることを備える、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記サービス提供基地局と前記協調することは、動的または半静的に行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ワイヤレス通信のための装置であって、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定する手段と、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定する手段と、
前記被害者ユーザ機器の性能を乱す干渉と、干渉除去によって確実に除去されることができない干渉とを備える、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルに応答して、記干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調する手段と
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去を実行する能力がある場合、前記サービス提供基地局と協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を増加させることによって経験される干渉の前記レベルを調節することを備え、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力は、前記被害者ユーザ機器への干渉の増加に基づいて改善され、
前記被害者ユーザ機器に前記干渉除去を実行する能力がない場合、前記サービス提供基地局と協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調することを備え、
前記渉を増加させることは、前記被害者ユーザ機器へのより高い干渉という結果をもたらすリソースブロックを使用して通信するよう前記被害者ユーザ機器をスケジューリングすることを備える、
装置。
【請求項11】
ワイヤレス通信のための、プログラムコードを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムコードは、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定するためのプログラムコードと、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定するためのプログラムコードと、
前記被害者ユーザ機器の性能を乱す干渉と、干渉除去によって確実に除去されることができない干渉とを備える、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルに応答して、記干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調するためのプログラムコードと
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去を実行する能力がある場合、前記サービス提供基地局と協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を増加させることによって経験される干渉の前記レベルを調節することを備え、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力は、前記被害者ユーザ機器への干渉の増加に基づいて改善され、
前記被害者ユーザ機器に前記干渉除去を実行する能力がない場合、前記サービス提供基地局と協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調することを備え、
前記渉を増加させることは、前記被害者ユーザ機器へのより高い干渉という結果をもたらすリソースブロックを使用して通信するよう前記被害者ユーザ機器をスケジューリングすることを備える、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
ワイヤレス通信のための装置であって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサであって、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定し、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定し、
前記被害者ユーザ機器の性能を乱す干渉と、干渉除去によって確実に除去されることができない干渉とを備える、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルに応答して、記干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去を実行する能力がある場合、前記サービス提供基地局と協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を増加させることによって経験される干渉の前記レベルを調節することを備え、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力は、前記被害者ユーザ機器への干渉の増加に基づいて改善され、
前記被害者ユーザ機器に前記干渉除去を実行する能力がない場合、前記サービス提供基地局と協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調することを備え、
記干渉を増加させることは、前記被害者ユーザ機器へのより高い干渉という結果をもたらすリソースブロックを使用して通信するよう前記被害者ユーザ機器をスケジューリングすることを備える、
装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記隣接基地局と前記サービス提供基地局との間でリソースを再割り当てするように構成することによって、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力をさらに改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、ビームフォーミングを協調させることによって、前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力をさらに改善するために、前記被害者ユーザ機器へのビームフォーミングを協調させるように構成される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記被害者ユーザ機器から遠ざけるようにビームフォーミングを協調させるように構成される、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力をさらに改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、下りリンク通信の電力レベルを調節することによって、前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させることによって、下りリンク通信の前記電力レベルを調節するように構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、下りリンク通信の電力を減じることによって前記電力レベルを調節するように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、動的または半静的に前記サービス提供基地局と協調するように構成される、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001] 本願は、Yoo他の名前で2011年8月17日に出願された米国仮特許出願番号第61/524,719号の優先権を主張し、その開示は、その全内容が引用により本明細書に明確に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002] 本開示の態様は、一般的に、ワイヤレス通信システムに関し、より詳細には、モバイルデバイスによる改善された干渉除去(interference cancellation)のためにネットワークのアクティビティを協調させることに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] ワイヤレス通信ネットワークは、音声、映像、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャスト、等といったさまざまな通信サービスを提供するために広く展開されている。これらのワイヤレスネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザをサポートできる多元接続ネットワークであり得る。ワイヤレス通信ネットワークは、多数のユーザ機器(UE)のための通信をサポートできる多数の基地局を含み得る。UEは、下りリンク(downlink)および上りリンク(uplink)を介して基地局と通信し得る。下りリンク(すなわち、フォワードリンク)は、基地局からUEへの通信リンクのことを言い、上りリンク(すなわち、リバースリンク)は、UEから基地局への通信リンクのことを言う。
【0004】
[0004] 基地局は、UEに下りリンクでデータおよび制御情報を送信することができ、および/または、UEから上りリンクでデータおよび制御情報を受信することができる。下りリンクにおいて、基地局からの送信は、隣接基地局からの、または他のワイヤレス無線周波数(RF)送信機からの送信に起因する干渉に遭遇し得る。上りリンクにおいて、UEからの送信は、他のワイヤレスRF送信機からの、または、隣接基地局と通信する他のUEの上りリンク送信からの干渉に遭遇し得る。この干渉は、下りリンクおよび上りリンクの両方でのパフォーマンスを低下させ得る。
【0005】
[0005] モバイルブロードバンドアクセスに対する要求が増加し続けるにつれ、より多くのUEが長距離ワイヤレス通信ネットワークにアクセスし、より多くの短距離ワイヤレスシステムがコミュニティにおいて展開されるのに伴い、干渉と輻輳したネットワーク(possibilities of interference and congested networks)の可能性が増す。研究および開発は、モバイルブロードバンドアクセスに対する増加する要求を満足するためだけでなく、モバイル通信によるユーザ経験を進歩および向上させるために、UMTSテクノロジーを進歩させ続けている。
【発明の概要】
【0006】
[0006] ワイヤレス通信ネットワークにおける基地局による通信は、非サービス提供基地局からの干渉を経験するモバイルデバイスによるパフォーマンスを改善するように協調させられることができる。特に、基地局の通信は、モバイルデバイスによる干渉除去のパフォーマンスを改善するように協調させられることができる。干渉を経験するユーザ機器(UE)に干渉除去の能力がある場合には、基地局は、干渉除去を実行するためのそのUEの能力を改善するように、そのユーザ機器への干渉を増加させるように協調することができる。基地局は、干渉除去を実行するためのUEの能力に関わらず、UEのための干渉を減じるように協調することもできる。モバイルデバイスのパフォーマンスの改善はまた、非サービス提供基地局によるリソースのスケジューリングを協調させることによって、干渉除去とコンパチブルの通信フォーマットを使用することによって、空間協調(spatial coordination)によって、達成されることもできる。
【0007】
[0007] ワイヤレス通信の方法が提供される。この方法は、被害者ユーザ機器(a victim user equipment)(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定することを含む。この方法はまた、干渉除去を実行するための被害者ユーザ機器の能力を決定することを含む。この方法はさらに、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調することを含む。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、サービス提供基地局と協調することは、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節すること、および/または既知の送信フォーマットを選択することを含む。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、サービス提供基地局と協調することは、被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調することを含む。
【0008】
[0008] ワイヤレス通信のための装置が提供される。この装置は、被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定する手段を含む。この装置はまた、干渉除去を実行するための被害者ユーザ機器の能力を決定する手段を含む。この装置はさらに、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調する手段を含む。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、サービス提供基地局と協調する手段は、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節する手段、および/または既知の送信フォーマットを選択する手段を含む。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、サービス提供基地局と協調する手段は、被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調する手段を含む。
【0009】
[0009] ワイヤレス通信のためのコンピュータプログラム製品が提供される。このコンピュータプログラム製品は、プログラムコードが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。このプログラムコードは、被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定するためのプログラムコードを含む。このプログラムコードはまた、干渉除去を実行するための被害者ユーザ機器の能力を決定するためのプログラムコードを含む。このプログラムコードはさらに、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調するためのプログラムコードを含む。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、サービス提供基地局と協調するためのプログラムコードは、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するためのプログラムコード、および/または既知の送信フォーマットを選択するためのプログラムコードを含む。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、サービス提供基地局と協調するためのプログラムコードは、被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調するためのプログラムコードを含む。
【0010】
[0010] ワイヤレス通信のための装置が提供される。この装置は、メモリおよびメモリに結合されたプロセッサ(単数または複数)を含む。このプロセッサ(単数または複数)は、被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定するように構成される。このプロセッサ(単数または複数)はまた、干渉除去を実行するための被害者ユーザ機器の能力を決定するように構成される。このプロセッサ(単数または複数)はさらに、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調するように構成される。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、サービス提供基地局と協調するように構成された少なくとも1つのプロセッサは、被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するように構成された少なくとも1つのプロセッサ、および/または既知の送信フォーマットを選択するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、サービス提供基地局と協調するように構成された少なくとも1つのプロセッサは、被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0011】
[0011] 本開示の特徴、本質、および利点は、同一の参照番号が全体を通して同様のものを示す図面とともに考慮されると、以下に述べられる詳細な説明から、より明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、電気通信システムの例を概念的に示すブロック図である。
図2図2は、電気通信システムにおける下りリンクフレーム構造の例を概念的に示す図である。
図3図3は、上りリンク通信における例示的なフレーム構造を概念的に示すブロック図である。
図4図4は、本開示の一態様によって構成された基地局/eノードBおよびUEの設計を概念的に示すブロック図である。
図5図5は、本開示の一態様に係る異種ネットワークにおける適応的なリソース分割を概念的に示すブロック図である。
図6A図6Aは、本開示の一態様に係るリソース割り当てを示すブロック図である。
図6B図6Bは、本開示の一態様に係る送信フォーマットの選択を示すブロック図である。
図7図7は、本開示の一態様に係る干渉除去を改善するためのネットワーク協調のための方法を示すブロック図である。
図8図8は、本開示の一態様に係る例示的な装置における異なるモジュール/手段/コンポーネント間のデータの流れを示す概念的なデータ流れ図である。
図9図9は、本開示の一態様に係る処理システムを用いる装置のためのハードウェア実装の例を示す図である。
【詳細な説明】
【0013】
[0022] 添付図面に関連して以下に述べられる詳細な説明は、さまざまな構成の説明として意図されたものであり、本明細書において説明される概念が実現され得る唯一の構成を表すことを意図したものではない。詳細な説明は、さまざまな概念の完全な理解を提供する目的で、特定の詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの特定の詳細なしに実現され得ることは、当業者にとって明らかであろう。いくつかの例では、そのような概念をあいまいにすることを避けるために、周知の構造およびコンポーネントが、ブロック図の形態で示される。
【0014】
[0023] 本明細書において説明される技法は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)のような、さまざまな無線通信ネットワーク、および他のネットワークのために使用されることができる。「ネットワーク」および「システム」という用語は多くの場合、同義で使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、米国電気通信工業会(TIA)のCDMA2000、等の無線テクノロジーを実現することができる。UTRAテクノロジーは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形を含む。CDMA2000テクノロジーは、米国電子工業会(EIA)およびTIAからの、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格を含む。TDMAネットワークは、移動通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))のような無線テクノロジーを実現することができる。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュOFDM、等の無線テクノロジーを実現することができる。UTRAおよびE−UTRAテクノロジーは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)およびLTE−アドバンスド(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの、より新しいリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する組織からの文書において説明されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する組織からの文書において説明されている。本明細書において説明される技法は、上述のワイヤレスネットワークおよび無線接続テクノロジーだけでなく、他のワイヤレスネットワークおよび無線接続テクノロジーにも使用されることができる。明確さのために、本技法のある特定の態様は、以下においてLTEまたはLTE−A(あるいは、合わせて「LTE/−A」と呼ばれる)のために説明され、以下の説明のほとんどにおいて、そのようなLTE/−Aの専門用語を使用する。
【0015】
[0024] 図1は、ワイヤレス通信ネットワーク100を示し、それは、LTE−Aネットワークであることができ、その中で、干渉除去を改善するためのネットワーク協調が実現されることができる。ワイヤレスネットワーク100は、多数の発展型ノードB(eノードB)110および他のネットワークエンティティを含む。eノードBは、UEと通信する局であり、基地局、ノードB、アクセスポイント、等とも呼ばれ得る。各eノードB110は、特定の地理的エリアのための通信カバレッジを提供し得る。3GPPにおいて、「セル」という用語は、その用語が使用される文脈に依存して、eノードBのこの特定の地理的カバレッジエリア、および/または、同カバレッジエリアにサービス提供するeノードBサブシステムを示し得る。
【0016】
[0025] eノードBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルのための通信カバレッジを提供し得る。マクロセルは一般的に、相対的に広い地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダにサービス加入しているUEによる制限のないアクセスを可能にし得る。ピコセルは一般的に、相対的により狭い地理的エリアをカバーし、ネットワークプロバイダにサービス加入しているUE(UEs with service subscriptions with the network provider)による制限のないアクセスを可能にし得る。フェムトセルもまた一般的に、相対的に狭い地理的エリア(たとえば、家)をカバーし、制限のないアクセスに加え、フェムトセルとの関連づけを有するUE(たとえば、クローズド・サブスクライバ・グループ(a closed subscriber group)(CSG)の中のUE、家の中のユーザのためのUE、等)による制限されたアクセスをも提供し得る。マクロセルのためのeノードBは、マクロeノードBと呼ばれ得る。ピコセルのためのeノードBは、ピコeノードBと呼ばれ得る。また、フェムトセルのためのeノードBは、フェムトeノードBまたはホームeノードBと呼ばれ得る。図1に示された例では、eノードB 110a、110b、および110cはそれぞれ、マクロセル102a、102b、および102cのためのマクロeノードBである。UE120xにサービス提供するeノードB 110xは、ピコセル102xのためのピコeノードBである。また、eノードB110yおよび110zはそれぞれ、フェムトセル102yおよび102zのためのフェムトeノードBである。eノードBは、1または複数(たとえば、2、3、4個、等)のセルをサポートし得る。
【0017】
[0026] ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、アップストリーム局(たとえば、eノードB、UE、等)から、データおよび/または他の情報の送信を受信し、ダウンストリーム局(たとえば、UEまたはeノードB)に、データおよび/または他の情報の送信を送る局である。中継局はまた、他のUEのための送信を中継するUEであり得る。図1に示された例において、中継局110rは、eノードB 110aとUE120rとの間の通信を容易にするために、eノードB 110aおよびUE120rと通信することができる。中継局はまた、中継eノードB、中継器、等とも呼ばれ得る。
【0018】
[0027] ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのeノードB、たとえば、マクロeノードB、ピコeノードB、フェムトeノードB、中継器、等を含む異種ネットワークであることができる。これらの異なるタイプのeノードBは、ワイヤレスネットワーク100において、異なる送信電力レベル、異なるカバレッジエリアを有し、および干渉に異なる影響を与え得る。たとえば、マクロeノードBが高い送信電力レベル(たとえば、20ワット)を有し得るのに対し、ピコeノードB、フェムトeノードB、および中継器は、より低い送信電力レベル(たとえば、1ワット)を有し得る。
【0019】
[0028] ワイヤレスネットワーク100は、同期または非同期動作をサポートし得る。同期動作のために、eノードBは、同様のフレームタイミングを有することができ、異なるeノードBからの送信は、時間的にほぼアラインメントされることができる。非同期動作のために、eノードBは、異なるフレームタイミングを有することができ、異なるeノードBからの送信は、時間的にアラインメントされないことができる。本明細書において説明される技法は、同期または非同期動作のいずれかのために使用されることができる。
【0020】
[0029] 一態様では、ワイヤレスネットワーク100は、周波数分割デュプレクス(FDD)または時分割デュプレクス(TDD)動作モードをサポートすることができる。本明細書において説明される技法は、FDDまたはTDD動作モードのいずれかのために使用されることができる。
【0021】
[0030] ネットワークコントローラ130は、eノードB 110のセットに結合し、これらのeノードB 110のための協調および制御を提供し得る。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してeノードB 110と通信することができる。eノードB 110はまた、たとえば、ワイヤレスバックホールまたは有線バックホールを介して直接的または間接的に、互いに通信することができる。
【0022】
[0031] UE120は、ワイヤレスネットワーク100全体に分散され、各UEは、固定またはモバイルであり得る。UEは、端末、モバイル局、加入者ユニット、局、等と呼ばれることもできる。UEは、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、等であり得る。UEは、マクロeノードB、ピコeノードB、フェムトeノードB、中継器、等と通信可能であり得る。図1において、両側矢印の実線は、UEとサービス提供eノードBとの間の所望の伝送を示し、サービス提供eノードBは、下りリンクおよび/または上りリンクでUEにサービス提供するように指定されたeノードBである。両側矢印の破線は、UEとeノードBとの間の伝送を干渉することを示す。
【0023】
[0032] LTEは、下りリンクで直交周波数分割多重(OFDM)を、上りリンクでシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)を、利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システム帯域幅を複数(K)個の直交サブキャリアに分割し、直交サブキャリアは一般的に、トーン、ビン、等とも呼ばれる。各サブキャリアは、データによって変調され得る。一般的に、変調シンボルは、OFDMによる周波数領域およびSC−FDMAによる時間領域において送信される。隣り合うサブキャリア間の間隔は、固定であることができ、サブキャリアの合計数(K)は、システム帯域幅に依存し得る。
【0024】
[0033] 図2は、LTEにおいて使用される下りリンクFDDフレーム構造を示す。下りリンクのための送信時系列(transmission timeline)は、無線フレームのユニットに分割され得る。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有することができ、0〜9のインデクスを有する10個のサブフレームに分割され得る。各サブフレームは、2つのスロットを含み得る。したがって、各無線フレームは、0〜19のインデクスを有する20個のスロットを含み得る。各スロットは、L個のシンボル期間、たとえば、ノーマルなサイクリックプレフィックス(cyclic prefix)のための7つのシンボル期間(図2に示す)、または拡張されたサイクリックプレフィックスのための6つのシンボル期間を含み得る。各サブフレームにおける2L個のシンボル期間は、0〜2L−1のインデックスを割り当てられ得る。利用可能な時間周波数リソースは、複数のリソースブロックに分割され得る。各リソースブロックは、1つのスロットにおいて、N個のサブキャリア(たとえば、12個のサブキャリア)をカバーし得る。
【0025】
[0034] LTEにおいて、eノードBは、eノードBにおける各セルのために、プライマリ同期信号(a primary synchronization signal)(PSCまたはPSS)およびセカンダリ同期信号(a secondary synchronization signal)(SSCまたはSSS)を送信し得る。FDD動作モードのために、プライマリおよびセカンダリ同期信号はそれぞれ、図2に示すように、ノーマルなサイクリックプレフィックスによる各無線フレームのサブフレーム0および5の各々における、シンボル期間6および5において送信され得る。同期信号は、セルの検出と捕捉のためにUEによって使用され得る。FDD動作モードのために、eノードBは、サブフレーム0のスロット1におけるシンボル期間0〜3において、物理ブロードキャストチャネル(a Physical Broadcast Channel)(PBCH)を送信し得る。PBCHは、ある特定のシステム情報を搬送し得る。
【0026】
[0035] eノードBは、図2からわかるように、各サブフレームの最初のシンボル期間において物理制御フォーマットインジケータチャネル(a Physical Control Format Indicator Channel)(PCFICH)を送信し得る。PCFICHは、制御チャネルのために使用されるシンボル期間の数(M)を伝達することができ、Mは、1、2、または3に等しく、サブフレーム毎に変わり得る。Mはまた、たとえば、10個未満のリソースブロックを有する狭いシステム帯域幅のために、4に等しいこともできる。図2に示す例では、M=3である。eノードBは、各サブフレームの最初のM個のシンボル期間において、物理HARQインジケータチャネル(a Physical HARQ Indicator Channel)(PHICH)および物理下りリンク制御チャネル(a Physical Downlink Control Channel)(PDCCH)を送信し得る。PDCCHおよびPHICHはまた、図2に示す例では、最初の3つのシンボル期間に含まれる。PHICHは、ハイブリッド自動再送(hybrid automatic retransmission)(HARQ)をサポートするための情報を搬送し得る。PDCCHは、UEのための上りリンクおよび下りリンクのリソース割り当てに関する情報、および上りリンクチャネルのための電力制御情報を搬送し得る。eノードBは、各サブフレームの残りのシンボル期間において、物理下りリンク共有チャネル(a Physical Downlink Shared Channel)(PDSCH)を送信し得る。PDSCHは、下りリンクでのデータ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを搬送し得る。
【0027】
[0036] eノードBは、eノードBによって使用されるシステム帯域幅の中心である1.08MHzにおいて、PSC、SSC、およびPBCHを送信し得る。eノードBは、これらのチャネルが送信される各シンボル期間において、システム帯域幅全体にわたり、PCFICHおよびPHICHを送信し得る。eノードBは、システム帯域幅のある特定の部分においてUEのグループにPDCCHを送信し得る。eノードBは、システム帯域幅の特定の部分においてUEのグループにPDSCHを送信し得る。eノードBは、すべてのUEに対しブロードキャストによってPSC、SSC、PBCH、PCFICH、およびPHICHを送信することができ、特定のUEに対しユニキャストによってPDCCHを送信することができ、特定のUEに対しユニキャストによってPDSCHを送信することもできる。
【0028】
[0037] 多数のリソースエレメントが各シンボル期間において利用可能であり得る。各リソースエレメントは、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーすることができ、1つの変調シンボルを送信するために使用されることができ、変調シンボルは、実数値または複素数値であることができる。制御チャネルに使用されるシンボルのために、各シンボル期間におけるレファレンスシグナルに使用されないリソースエレメントが、リソースエレメントグループ(resource element groups)(REG)に入れられ得る。各REGは、1つのシンボル期間における4つのリソース要素を含み得る。
【0029】
[0038] UEは、PHICHおよびPCFICHのために使用される特定のREGを知っていることができる。UEは、PDCCHについて、REGの異なる組み合わせを探索することができる。探索する組み合わせの数は典型的に、PDCCHにおけるすべてのUEのための許容される組み合わせの数より少ない。eノードBは、UEが探索するであろう組み合わせのうちのいずれかにおいてUEにPDCCHを送信し得る。
【0030】
[0039] UEは、複数のeノードBのカバレッジ内にあり得る。これらのeノードBのうちの1つが、UEにサービス提供するために選択され得る。サービス提供eノードBは、受信電力、パスロス(path loss)、信号対雑音比(SNR)、等といったさまざまな判定基準に基づいて選択され得る。
【0031】
[0040] 図3は、上りリンクのロングタームエボリューション(LTE)通信における例示的なFDDおよびTDD(特別でないサブフレームのみ)のサブフレーム構造を概念的に示すブロック図である。上りリンクのために利用可能な複数のリソースブロック(resource blocks)(RB)は、データセクションおよび制御セクションに分割され得る。制御セクションは、システム帯域幅の両端に形成されることができ、設定可能なサイズを有することができる。制御セクション内のリソースブロックは、制御情報の送信のためにUEに割り当てられることができる。データセクションは、制御セクションに含まれないすべてのリソースブロックを含むことができる。図3における設計は、連続するサブキャリアを含むデータセクションという結果をもたらし、それは、単一のUEにデータセクション内の連続するサブキャリアのすべてが割り当てられることを可能にし得る。
【0032】
[0041] UEは、eノードBに制御情報を送信するために、制御セクション内のリソースブロックを割り当てられ得る。UEはまた、eノードBにデータを送信するために、データセクション内のリソースブロックを割り当てられ得る。UEは、制御セクション内の割り当てられたリソースブロック上の物理上りリンク制御チャネル(a Physical Uplink Control Channel)(PUCCH)において制御情報を送信し得る。UEは、データセクション内の割り当てられたリソースブロック上の物理上りリンク共有チャネル(a Physical Uplink Shared Channel)(PUSCH)において、データのみ、またはデータと制御情報の両方を送信し得る。上りリンク送信は、図3に示すように、サブフレームの両方のスロットにわたることができ、周波数にわたってホッピングすることができる。一態様によると、緩和されたシングルキャリア動作(relaxed single carrier operation)では、パラレルなチャネルがULリソース上で送信され得る。たとえば、制御およびデータチャネル、パラレル制御チャネル、およびパラレルデータチャネルが、UEによって送信され得る。
【0033】
[0042] 図4は、基地局/eノードB110およびUE120の設計のブロック図を示し、これらは、図1における基地局/eノードBのうちの1つ、およびUEのうちの1つであり得る。基地局110は、図1におけるマクロeノードB110cであることができ、UE120は、UE120yであることができる。基地局110はまた、何らかの他のタイプの基地局であることができる。基地局110は、アンテナ434a〜434tを備えることができ、UE120は、アンテナ452a〜452rを備えることができる。
【0034】
[0043] 基地局110において、送信プロセッサ420は、データソース412からデータを、およびコントローラ/プロセッサ440から制御情報を、受け取ることができる。この制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH、等のためのものであり得る。このデータは、PDSCH、等のためのものであり得る。プロセッサ420は、データおよび制御情報を処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれ、データシンボルおよび制御シンボルを得ることができる。プロセッサ420はまた、たとえば、PSS、SSSのためのレファレンスシンボル、およびセルに固有のレファレンスシグナル(cell-specific reference signal)を生成し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ430は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、および/またはレファレンスシンボルに空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行することができ、出力シンボルストリームを変調器(MOD)432a〜432tに供給し得る。各変調器432は、(たとえば、OFDM、等のために)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを得ることができる。各変調器432はさらに、出力サンプルストリームを処理(たとえば、アナログ変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、下りリンク信号を得ることができる。変調器432a〜432tからの下りリンク信号は、それぞれ、アンテナ434a〜434tを介して送信され得る。
【0035】
[0044] UE120において、アンテナ452a〜452rは、基地局110から下りリンク信号を受信することができ、受信された信号を、それぞれ、復調器(DEMOD)454a〜454rに供給し得る。各復調器454は、受信されたそれぞれの信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを得ることができる。各復調器454はさらに、(たとえば、OFDM、等のために)入力サンプルを処理して、受信シンボルを得ることができる。MIMO検出器456は、すべての復調器454a〜454rから受信シンボルを得て、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを供給し得る。受信プロセッサ458は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調、デインタリーブ、復号)し、データシンク460にUE120のための復号されたデータを供給し、コントローラ/プロセッサ480に復号された制御情報を供給し得る。
【0036】
[0045] 上りリンクでは、UE120において、送信プロセッサ464は、データソース462から(たとえば、PUSCHのための)データを、およびコントローラ/プロセッサ480から(たとえばPUCCHのための)制御情報を、受け取って処理することができる。プロセッサ464はまた、レファレンスシグナルのためのレファレンスシンボルを生成し得る。送信プロセッサ464からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ466によってプリコーディングされ、(たとえば、SC−FDM、等のために)変調器454a〜454rによってさらに処理され、基地局110に送信され得る。基地局110において、UE120からの上りリンク信号が、アンテナ434によって受信され、復調器432によって処理され、適用可能な場合にはMIMO検出器436によって検出され、受信プロセッサ438によってさらに処理されて、UE120によって送信された、復号されたデータおよび制御情報が得られうる。プロセッサ438は、データシンク439に復号されたデータを供給し、コントローラ/プロセッサ440に復号された制御情報を供給し得る。基地局110は、たとえば、X2インターフェース441によって他の基地局にメッセージを送信することができる。
【0037】
[0046] コントローラ/プロセッサ440および480は、それぞれ、基地局110およびUE120における動作を指示し得る。プロセッサ440および/または基地局110における他のプロセッサおよびモジュールは、本明細書において説明される技法のためのさまざまな処理の実行を遂行または指示し得る。プロセッサ480および/またはUE120における他のプロセッサおよびモジュールはまた、方法のフローチャート図6〜7を用いて示した機能ブロック、および/または本明細書において説明される技法のための他の処理の実行を遂行または指示し得る。メモリ442および482は、それぞれ、基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。スケジューラ444は、下りリンクおよび/または上りリンクでのデータ伝送のためにUEをスケジューリングし得る。
【0038】
異種ネットワーク(HETEROGENEOUS NETWORKS)
[0047] ワイヤレスネットワークは、異なる電力クラスのeノードBを有し得る。たとえば、3つの電力クラスは、降順の電力クラスで、マクロeノードB、ピコeノードB、フェムトeノードBとして定義され得る。そのような異なる電力クラスのeノードBを特徴とするネットワークは、異種ネットワークと呼ばれることができる。マクロeノードB、ピコeノードB、およびフェムトeノードBが同一チャネル展開されて(in a co-channel deployment)いる場合、マクロeノードB(攻撃者eノードB(aggressor eNodeB))の電力スペクトル密度(power spectral density)(PSD)は、ピコeノードBおよびフェムトeノードB(被害者eノードB(victim eNodeBs))のPSDよりも大きく、ピコeノードBおよびフェムトeノードBに対する大量の干渉を生み出し得る。保護されたサブフレームが、ピコeノードBおよびフェムトeノードBに対する干渉を低減または最小化するために使用され得る。すなわち、保護されたサブフレームが、攻撃者eノードBに対する禁止されたサブフレームに対応するように、被害者eノードBのためにスケジューリングされ得る。
【0039】
[0048] 図1を再び参照すると、異種ワイヤレスネットワーク100は、単位エリア毎のシステムのスペクトル効率を改善するために、eノードB110の多様なセット(すなわち、マクロeノードB、ピコeノードB、フェムトeノードB、および中継器)を使用する。マクロeノードB110a〜cは普通、ワイヤレスネットワーク100のプロバイダによって慎重に計画され、設置される。マクロeノードB110a〜cは一般的に、高い電力レベル(たとえば、5W〜40W)で送信する。ピコeノードB110xおよび中継器110rは、一般的に大幅により低い電力レベル(たとえば、100mW〜2W)で送信するが、マクロeノードB110a〜cによって提供されるカバレッジエリアにおけるカバレッジホールを解消し、ホットスポットにおける容量を改善するために、相対的に無計画な手法で展開され得る。フェムトeノードB110y〜zは、典型的にはワイヤレスネットワーク100とは無関係に展開されるが、それにもかかわらず、それらの管理者(単数または複数)によって権限を付与された場合にはワイヤレスネットワーク100への潜在的なアクセスポイントとして、または、少なくともリソースの協調および干渉管理の協調を実行するためにワイヤレスネットワーク100の他のeノードB110と通信し得るアクティブでアウェアな(active and aware)eノードBとして、のいずれかで、ワイヤレスネットワーク100のカバレッジエリアに組み込まれ得る。フェムトeノードB110y〜zもまた典型的に、マクロeノードB110a〜cよりも大幅に低い電力レベル(たとえば、100mW〜2W)で送信する。
【0040】
[0049] ワイヤレスネットワーク100のような異種ネットワークの動作において、各UEは普通、より良好な信号品質を有するeノードB100によってサービス提供されるが、その一方で、他のeノードB110から受信される所望されない信号は、干渉として扱われる。そのような動作原理が最適状態には到底及ばないパフォーマンス(significantly sub-optimal performance)をもたらし得る一方で、ネットワークのパフォーマンスの向上(gains in network performance)が、eノードB110間のインテリジェントなリソース協調、より良好なサーバ選択ストラテジ、および効率的な干渉管理のためのより進歩した技法を使用することによって、ワイヤレスネットワーク100において実現される。
【0041】
[0050] ピコeノードB、たとえば、ピコeノードB 110xは、マクロeノードB、たとえば、マクロeノードB110a〜cと比較すると、大幅により低い送信電力によって特徴づけられる。ピコeノードBはまた、普通、アドホック方式で、ワイヤレスネットワーク100のようなネットワークの方々に設置されるだろう。この無計画な展開のせいで、ワイヤレスネットワーク100のようなピコeノードBの設置を有するワイヤレスネットワークは、干渉状況への低い信号を伴う広いエリアを有することが予期され、それは、カバレッジエリアまたはセルのエッジにおけるUE(「セルエッジ」UE)への制御チャネル送信のためのよりチャレンジングなRF環境を助長し得る。さらに、マクロeノードB110a〜CとピコeノードB 110xの送信電力レベル間の潜在的に大きな不均衡(たとえば、約20dB)は、混合した展開では、ピコeノードB 110xの下りリンクのカバレッジエリアが、マクロeノードB 110a〜cの下りリンクのカバレッジエリアよりもはるかに小さくなるであろうことを暗に意味する。
【0042】
[0051] しかしながら、上りリンクのケースでは、上りリンク信号の信号強度は、UEによって左右されるので、どのタイプのeノードB 110によって受信された場合にも同様であるだろう。eノードB 110のための上りリンクのカバレッジエリアはほぼ同一または同様であるので、上りリンクのハンドオフ境界は、チャネル利得に基づいて決定されるだろう。これは、下りリンクのハンドオーバー境界と上りリンクのハンドオーバー境界との間の不一致をもたらし得る。追加のネットワークによる助けがなければ、この不一致は、下りリンクと上りリンクのハンドオーバー境界がより緊密に一致しているマクロeノードBのみの同種ネットワークにおけるよりも、ワイヤレスネットワーク100において、サーバの選択またはUEのeノードBへの関連づけをより困難にするだろう。
【0043】
適応的なリソース分割
[0052] たとえば、サブフレームは、3つのクラスのサブフレーム、すなわち、保護されたサブフレーム(Uサブフレーム)、禁止されたサブフレーム(Nサブフレーム)、および共通サブフレーム(Cサブフレーム)間で、割り当てられ得る。保護されたサブフレームは、第1のeノードBによる排他的な使用のために第1のeノードBに割り当てられる。保護されたサブフレームはまた、隣接するeノードBからの干渉がないことに基づいて、「クリーンな」サブフレームとも呼ばれ得る。禁止されたサブフレームは、隣接eノードBに割り当てられたサブフレームであり、第1のeノードBは禁止されたサブフレーム中、データを送信することを禁止される。たとえば、第1のeノードBの禁止されたサブフレームは、干渉する第2のeノードBの保護されたサブフレームに対応し得る。したがって、第1のeノードBは、第1のeノードBの保護されたサブフレーム中にデータを送信する唯一のeノードBである。共通サブフレームは、複数のeノードBによるデータ送信のために使用され得る。共通サブフレームはまた、他のeノードBからの干渉の可能性ゆえに、「クリーンでない」サブフレームとも呼ばれ得る。
【0044】
[0053] 少なくとも1つの保護されたサブフレームが、期間毎に静的に割り当てられる。いくつかのケースでは、保護されたサブフレームが1つだけ静的に割り当てられる。たとえば、期間が8ミリ秒である場合、1つの保護されたサブフレームが、毎8ミリ秒中にeノードBに静的に割り当てられ得る。他のサブフレームは、動的に割り当てられ得る。
【0045】
[0054] 適応的なリソース分割情報(Adaptive resource partitioning information)(ARPI)は、静的に割り当てられないサブフレームの動的な割り当てを可能にする。保護された、禁止された、または共通サブフレームのいずれかが、動的に割り当てられ得る(それぞれ、AU、AN、ACサブフレーム)。動的な割り当ては、急速に、たとえば、毎100ミリ秒以下で変化し得る。
【0046】
[0055] 図5は、本開示の一態様に係る異種ネットワークにおけるTDM分割を示すブロック図である。1行目のブロックは、フェムトeノードBのためのサブフレームの割り当てを示し、2行目のブロックは、マクロeノードBのためのサブフレームの割り当てを示す。eノードBの各々は、他のeノードが禁止された静的なサブフレームを有する最中、保護された静的なサブフレームを有する。たとえば、フェムトeノードBは、サブフレーム0における禁止されたサブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム0における保護されたサブフレーム(Uサブフレーム)を有する。同様に、マクロeノードBは、サブフレーム7における禁止されたサブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム7における保護されたサブフレーム(Uサブフレーム)を有する。サブフレーム1〜6は、保護されたサブフレーム(AU)、禁止されたサブフレーム(AN)、および共通サブフレーム(AC)のいずれかとして、動的に割り当てられる。動的に割り当てられるサブフレーム(AU/AN/AC)は、本明細書において「X」サブフレームと総称される。サブフレーム5および6における動的に割り当てられる共通サブフレーム(AC)中、フェムトeノードBとマクロeノードBはどちらもデータを送信することができる。
【0047】
[0056] 保護されたサブフレーム(たとえば、U/AUサブフレーム)は、攻撃者eノードBが送信を禁止されるので、減じられた干渉と高いチャネル品質を有する。禁止されたサブフレーム(たとえば、N/ANサブフレーム)は、低い干渉レベルでのデータの送信を被害者eノードBに可能にさせるために、データ送信を有しない。共通サブフレーム(たとえば、C/ACサブフレーム)は、データを送信する隣接eノードBの数に依存したチャネル品質を有する。たとえば、隣接eノードBが共通サブフレームでデータを送信している場合、その共通サブフレームのチャネル品質は、保護されたサブフレームよりも低いものであり得る。共通サブフレームでのチャネル品質はまた、攻撃者eノードBによって強く影響を受ける拡張された境界エリア(EBA)のUEについて、より低いものであり得る。EBA UEは、第1のeノードBに属し得るが、第2のeノードBのカバレッジエリア内にも位置し得る。たとえば、フェムトeノードBのカバレッジの範囲限界の近くの、マクロeノードBと通信するUEは、EBA UEである。
【0048】
[0057] LTE/−Aにおいて用いられ得る例示的な別の干渉管理スキームは、低速での適応的な干渉管理である。干渉管理に対するこのアプローチを使用すると、リソースは、スケジューリング間隔よりもはるかに長い時間スケールにわたって、交渉され、割り当てられる。このスキームの目的は、ネットワークのトータルの有用性を最大化する、時間または周波数リソースのすべてにわたる、送信するeノードBとUEのすべてのための、送信電力の組み合わせを見つけることである。「有用性」は、ユーザのデータレート、サービス品質(QoS)フローの遅延、および公平性のメトリックの関数として定義され得る。そのようなアルゴリズムは、最適化を解決するために使用される全情報へのアクセスを有し、全送信エンティティに対する制御を有する、集中エンティティ(a central entity)、たとえば、ネットワークコントローラ130(図1)によって計算され得る。この集中エンティティは、常に実用的であるわけではなく、それどころか所望されないことさえある。したがって、代替の態様では、ある特定のノードのセットからのチャネル情報に基づいてリソースの使用の決定を行う分散アルゴリズムが使用され得る。したがって、低速での適応的な干渉アルゴリズムは、集中エンティティを使用して、または、ネットワークにおけるノード/エンティティのさまざまなセットにわたりアルゴリズムを分散させることによって、のいずれかで、展開され得る。
【0049】
[0058] ワイヤレスネットワーク100のような異種ネットワークの展開では、UEは、UEが1つ以上の干渉するeノードBからの高い干渉を観察し得る支配的な干渉のシナリオ(a dominant interference scenario)において動作し得る。支配的な干渉のシナリオは、制限された関連づけによって生じ得る。たとえば、図1において、UE 120yは、フェムトeノードB 110yの近くにあり、そのeノードB 110yに関し高い受信電力を有し得る。しかしながら、UE 120yは、制限された関連づけゆえにフェムトeノードB 110yにアクセス不可能であり得て、(図1に示すごとく)マクロeノードB 110cに接続し得るか、または、(図1に示していないが)より低い受信電力でまたフェムトeノードB 110zに接続し得る。すると、UE120yは、下りリンクではフェムトeノードB 110yからの高い干渉を観察し、また、上りリンクではeノードB 110yに対し高い干渉をもたらし得る。協調干渉管理を使用して、eノードB 110CおよびフェムトeノードB 110yは、リソースを交渉するためにバックホールによって通信し得る。この交渉において、フェムトeノードB 110yは、そのチャネルリソースのうちの1つでの送信を停止することに同意するので、UE 120yは、それがその同一のチャネルによってeノードB 110cと通信する場合ほど多くの、フェムトeノードB 110yからの干渉は経験しないだろう。
【0050】
[0059] そのような支配的な干渉のシナリオにおいてUEで観察される信号電力の矛盾に加え、下りリンク信号のタイミング遅延もまた、同期システムにおいてさえ、UEと複数のeノードBとの間の異なる距離ゆえに、UEにより観察され得る。同期システムにおけるeノードBは、システムにわたり仮定に基づいて同期される。しかしながら、たとえば、マクロeノードBから5kmの距離にあるUEを考慮すると、そのマクロeノードBから受信される任意の下りリンク信号の伝搬遅延は、約16.67μs(5km÷3×108、すなわち、光速、「c」)だけ遅延するだろう。マクロeノードBからのその下りリンク信号を、はるかにより近いフェムトeノードBからの下りリンク信号と比較すると、タイミングの差は、時間トラッキングループ(a time tracking loop)(TTL)誤りのレベルに近づき得る。
【0051】
[0060] さらに、そのようなタイミングの差は、UEにおける干渉除去に影響し得る。干渉除去は多くの場合、同一の信号の複数のバージョンの組み合わせ間の相互相関特性を使用する。同一の信号の複数のコピーを組み合わせることにより、干渉はより容易に識別され得る。これは、おそらく信号の各コピーに干渉が存在するが、おそらくそれは同一の位置におけるものではないからである。組み合わせられた信号の相互相関を使用して、実際の信号部分が、決定され、干渉と区別され得るので、干渉の除去を可能にする。
【0052】
ネットワーク協調干渉除去
[0061] 複数の基地局(eノードB)およびモバイル端末(UE)を有するセルラーシステムでは、チャネルは典型的に干渉制限される。干渉を許容可能なレベルまで減じるために、さまざまな手法が用いられ、または考慮され得る。そのような技法は、基地局がアプリケーション空間領域、電力制御、干渉除去、およびリソース分割技法において協働する、協調マルチポイント(coordinated multipoint)(CoMP)通信を含み得る。リソース分割のために、リソースは、周波数、時間、または符号によって分割されることができ、分割は、静的または動的であることができる。特定のリソース分割スキームは、周波数の再利用と、マクロ、ピコ、およびフェムトセル間の異種ネットワークにおける時間領域の分割(静的、半静的(semi-static)、または動的のいずれかである)と、および干渉を回避するためのeノードB間シグナリングを介したスケジューラの協調とを含む。
【0053】
[0062] 上記技法の中で、リソース分割および電力制御は、干渉を低減または回避するために意図される。協調ビームフォーミング(coordinated beamforming)(CBF)のようないくつかの協調マルチポイント(CoMP)スキームもまた、干渉を低減または回避するために意図される一方で、ジョイント送信(joint transmission)(JT)のようなより洗練された協調マルチポイント(CoMP)スキームが、干渉信号の影響を低減または除去するために意図される。
【0054】
[0063] リソース分割、電力制御、および協調マルチポイントが、eノードBの振る舞いにフォーカスした干渉緩和スキームである一方で、干渉除去は、UEが、干渉によって劣化した信号を受信し、干渉信号を能動的に検出および復号して、それらを除去し、所望の信号を分離する、UEの振る舞いにフォーカスした干渉緩和スキームである。
【0055】
[0064] 干渉除去の1つの利点は、利用可能な時間/周波数/空間次元が干渉を減じるために犠牲にされ得る干渉回避スキームとは違って、干渉除去は、リソースのそのような損失を招かないことである。たとえば、適応的なリソース分割に関連して上述したように、マクロ(攻撃者)およびピコ(被害者)セル間の時間領域のリソース分割では、攻撃者は、被害者UEへの干渉を回避するために、ある特定のサブフレーム(「N」または「AN」サブフレーム)で、それら自身を沈黙させることを余儀なくされ得る。このシナリオにおいて、被害者UEに対する攻撃者による干渉の解消は、マクロUEをスケジューリングするために利用可能な時間リソース(たとえば、サブフレーム)を犠牲にすることによって達成される。一方、干渉除去に基づいたアプローチでは、攻撃者は、攻撃者の干渉信号が被害者UEによって低減または除去されるので、それらのサブフレームでも信号を送信することができる。したがって、干渉除去技法は、そうでなければ干渉回避スキームによって浪費され得る損失リソース(たとえば、「N」または「AN」サブフレーム)を取り戻すことができる。上記技法を使用すると、時間/周波数/空間領域のリソース(たとえば、AU/ANサブフレーム)は、干渉除去を実行する能力があるかまたは弱い干渉を経験するUEのために利用可能な共通/共有使用リソース(たとえば、C/ACサブフレーム)へと変換されることができる。
【0056】
[0065] 2種類の干渉除去は、コードワードレベル干渉除去(codeword level interference cancellation)(CWIC)およびシンボルレベル干渉除去(symbol level interference cancellation)(SLIC)である。コードワードレベル干渉除去では、UEは、受信された干渉信号から干渉データを復号し、受信された信号全体からその干渉データを除去する。LTEでは、物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel)(PDSCH)においてコードワードレベル干渉除去を適用するために、UEは、変調およびコーディングフォーマット(modulation and coding format)(MCS)、リソース割り当て、空間スキーム(spatial scheme)、冗長バージョン(redundancy version)、およびトラヒック対パイロット比(traffic-to-pilot ratio)(TPR)を知っているか、または決定しなくてはならない。これは本質的に、UEが、干渉PDSCHに関連づけられた物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel)(PDCCH)を復号するか、そのような情報を別の手法で得るか、のいずれかをする必要があることを意味する。
【0057】
[0066] シンボルレベル干渉除去では、UEは、受信された干渉信号から干渉する変調シンボルを検出し、受信された信号全体から干渉する変調シンボルを除去する。LTEでは、PDSCHにおいてシンボルレベル干渉除去を適用するために、UEは、変調フォーマット(コーディングフォーマットは必ずしもではない)、リソース割り当て、および空間スキーム、およびトラヒック対パイロット比(TPR)を知っているか、または決定しなくてはならない。これらは、ブラインド検出された干渉PDSCHに関連づけられたPDCCHを復号することによって提供され得るか、または、別の手法によってUEにより得られ得る。シンボルレベル干渉除去は、コードワードレベル干渉除去よりも少ない知識を必要とし、より容易に実現されるが、一般的に、より良好なパフォーマンスは、コードワードレベル干渉除去を使用して達成される。
【0058】
[0067] 干渉除去しようとするUEの試みは、常に成功するわけではない。干渉除去の成功は、干渉の強さを含む多数のファクターに依存する。干渉が強ければ強いほど、干渉除去からの結果はより良好になる。また、ある特定の変調およびコーディングフォーマットは、干渉除去による改善された結果を提供する。たとえば、4相位相シフト・キーイング(a quadrature phase-shifted keying)(QPSK)による変調シンボルは、64直交振幅変調(64−QAM)による変調シンボルよりも容易に検出および除去される。
【0059】
[0068] 干渉除去は従来、UE中心のソリューションであるが、本明細書に開示されるさまざまな態様は、ワイヤレス通信のネットワーク側での(たとえば、eノードBでの)信号の協調によって干渉除去パフォーマンスを改善する。そのようなネットワーク協調は、UEにおける干渉除去のパフォーマンスを改善することができるので、システム全体のパフォーマンスを改善する。
【0060】
[0069] 本開示の一態様において、eノードBは、PDSCH干渉除去を支援するために協調させられる。協調は、スケジューラによるリソースの割り当て、送信フォーマットの選択、空間協調、電力制御の形態であるか、または他の技法によるものであり得る。本開示の別の態様では、システムのスループットは、PDSCH干渉除去をイネーブルにすることによりリソース再利用係数を増加させることによって、改善され得る。たとえば、異種ネットワークリソース分割のコンテキストにおいて、AU/ANサブフレームは、AC/ACサブフレームに変換されることができる。PDSCH干渉除去を支援するためのeノードB協調のための特定の方法が以下に説明される。
【0061】
スケジューリング協調
[0070] 干渉除去パフォーマンスを改善する1つの方法は、eノードBの一部でのスケジューリング協調によるものである。この態様では、攻撃者と被害者のeノードBのスケジューラは、被害者セルがそのUEをスケジューリングするリソース(たとえば、リソースブロック/サブフレーム)で、(i)所与の被害者セルのUEが、PDSCH干渉除去の能力があり、攻撃者からの「強い」干渉(すなわち、成功したPDSCH干渉除去をサポートするに足るほど強い干渉)を見るか、または(ii)所与の被害者セルのUEが、攻撃者からの「弱い」干渉(すなわち、通信パフォーマンスがPDSCH干渉除去なしで満足するに足るほど弱い干渉)を見るか、のいずれかであるように、通信を協調させる。このように、協調スケジューリングは、「適度な干渉」レベル(すなわち、UEのパフォーマンスを乱すに足るほどなおも強いので、回避/低減/除去に値するが、PDSCH干渉除去によって確実に除去されることはできないほど弱い干渉レベル)を回避することができる。本開示において、「強い」、「適度な」、および「弱い」干渉という用語は、上に定義したように使用される。
【0062】
[0071] そのようなスケジューリング協調の一例は、マクロセルの送信がそうでなければPDSCH干渉除去がない場合に許可されていなかったであろうリソース(たとえば、リソースブロック/サブフレーム)(すなわち、マクロセルのNおよびANサブフレーム)でのマクロセルによるマクロUEの便宜主義的なスケジューリングである。この手法でマクロUEをスケジューリングするために、マクロカバレッジエリアにおいてピコセルによってサービスされているUE(ピコUE)は、(i)PDSCH干渉除去の能力があり、PDSCH干渉除去を成功裏に実行するに足るほど強いマクロセルからの干渉(マクロ干渉)を見るか、または(ii)通信パフォーマンスがPDSCH干渉除去なしで満足するようなマクロセルからの弱い干渉を見るか、のいずれかであろう。
【0063】
[0072] 別の例は、そのようなピコUEのスケジューリングがそうでなければPDSCH干渉除去がない場合に不可能だったであろうリソースでのピコセルによるピコUEの便宜主義的なスケジューリングである。PDSCH干渉除去がなければ、セル範囲拡張(cell range expansion)(CRE)エリアにおけるピコUEは普通、強いマクロ干渉により、N、AN、およびACサブフレームでスケジューリングされることができない。しかしながら、PDSCH干渉除去を用いると、PDSCH干渉除去の能力があり、PDSCH干渉除去を成功裏に実行するに足るほど強いマクロ干渉を見るそれらのCREピコUEは、それらのサブフレームでもスケジューリングされることができる。これは、ピコセルのいくつかのNおよびANサブフレームをC/ACサブフレームに変換することを可能にし得る。それらの共有サブフレームで、ピコセルは、(i)PDSCH干渉除去に足るほど強いマクロ干渉を見るそれらのセル範囲拡張(CRE)ピコUE、および(ii)マクロセルからの弱い干渉を見るピコUEに、サービス提供する。
【0064】
[0073] 便宜主義的なスケジューリングの説明図が図6Aに示される。ピコセル602は、ピコUE604、606、および608にサービス提供する。マクロセル610は、マクロUE612および614にサービス提供する。ピコUE1 604は、PDSCH干渉除去の能力があり、マクロセル610からの強いマクロ干渉を見るであろうし、ピコUE2 606は、PDSCH干渉除去の能力があるが、ピコセルにより近いので適度なマクロ干渉を見、ピコUE3 608は、適度なまたは強いマクロ干渉を見るであろうが、PDSCH干渉除去の能力がない。便宜主義的なマクロスケジューリングのケースでは、ピコセル602が、リソースブロック1(サブフレーム1)でピコUE1 604に、リソースブロック2(サブフレーム2)でピコUE2 606に、リソースブロック3(サブフレーム3)でピコUE3 608に、サービス提供している場合、マクロセル610は、リソースブロック1でそのマクロUE612および614にサービス提供し得るが、リソースブロック2または3ではしない。便宜主義的なピコスケジューリングのケースでは、マクロセル610が、ある特定のリソースブロック(またはサブフレーム)でそのUE612および614にサービス提供している場合、ピコセル602は、マクロセルのリソース(サブフレーム)でピコUE1 604にサービス提供し得る。
【0065】
[0074] マクロセルによる使用のためのリソースは、動的に(すなわち、スケジューリング決定毎に)または半静的に決定され得る。半静的にリソースを予約する(set aside)ための1つの手法は、各ピコセルが、それに関連づけする複数のUEの中から、強い干渉者としてマクロセルを見る一部を識別することであろう。各ピコセルは次に、この一部をマクロセルに知らせ、マクロセルは、どれほど多くのリソースを半静的に予約(reserve)すべきかを決定する。
【0066】
送信フォーマット/スキームの協調
[0075] 干渉除去パフォーマンスを改善する別の方法は、eノードBの一部での送信フォーマット/スキームの協調によるものである。この態様では、攻撃者マクロセルは、被害者UEによるPDSCH干渉除去を支援するために既知の送信フォーマットを選択することができる(たとえば、特定の限られた数または互いに協調させられたMCSのみが共有リソース上で使用され得る)。この協調は、PDSCH干渉除去のために使用される情報(たとえば、MCS、空間スキーム、等)を得ようとする、またはブラインド推定しようとする被害者UEの試みを減じることができる。このように、マクロセルは、UEによるPDSCH干渉除去を補助するであろう通信フォーマット(たとえば、QPSK変調または別の協調変調スキーム)を選択し得る。あるいは、マクロセルは、近くのピコまたはフェムトセルと通信フォーマットの選択を協調させることができる。たとえば、図6Bでは、ピコUE2 606は干渉除去の能力があるが、マクロセル610からの適度な干渉を見ていて、マクロセル610は、ピコUE2 606が干渉除去を実行するのを支援するために、リソース2のためにQPSK変調フォーマットを選択し得る。
【0067】
[0076] そのような送信フォーマット/スキームの協調の例は、マクロセルが、ピコUEがPDSCH干渉除去を実行するリソースでQPSK変調を常に使用することを含む。たとえば、図6Bを再び参照すると、QPSKはまた、ピコUE1 604に干渉除去の能力があるで、リソース1でのマクロセルの変調フォーマットとしても選択されることができる。他の変調フォーマット、たとえば、64QAMが、リソース0のような他のリソースのために選択されることができる。リソース0はマクロセルによって使用され、ピコセルによって使用されないので、任意の変調フォーマットまたは空間スキームが、ピコUEへの干渉の懸念なしにマクロセルによって使用されることができる。シンボルレベルPDSCH干渉除去を実行するピコUEは、干渉するPDCCHを復号する必要なしに、干渉するPDSCHの変調次数(modulation order)の減じられた不確実性を有する。QPSKはまた一般的に、UEのための干渉除去を容易化する。リソースが半静的に予約される場合、これらのリソースのサブセットは、QPSKのために予約されることができ、補完サブセットが、より高次の変調(higher order modulation)のために予約される。たとえば、図6Bを参照すると、リソース0は、リソース1および2が上述したようにQPSKのために予約される場合、リソース0を使用するピコUEがないことに起因して、より高次の変調のために使用されることができる。
【0068】
[0077] 別の例において、複数の送信アンテナを有するマクロセルは、適用可能な場合、ピコUEがPDSCH干渉除去を実行するリソースで、既知の空間スキーム、たとえば、空間周波数ブロックコーディング(space-frequency block coding)(SFBC)、および既知のランクおよびプリコーディングマトリクス情報(precoding matrix information)(PMI)を選択することができる。したがって、シンボルレベルPDSCH干渉除去を実行するピコUEは、干渉するPDCCHを復号する必要なしに、干渉するPDSCHの空間スキームにおける減じられた不確実性を有する。たとえば、図6Bに示すように、ピコUE1 604およびピコUE2 606に干渉除去を実行する能力があるので、SFBCが、リソース1および2のためにマクロセルにより空間スキームとして選択され得る。
【0069】
[0078] 別の例において、マクロセルは、ピコUEがPDSCH干渉除去を実行するリソースで、ある特定の変調およびコーディングフォーマット(MCS)、たとえば、MCS 0を選択し得る。したがって、コードワードレベルPDSCH干渉除去を実行するピコUEは、干渉するPDCCHを復号する必要なしに、干渉するPDSCHの変調フォーマットにおける減じられた不確実性を有する。MCS 0の使用はまた、コードワードレベルPDSCH干渉除去パフォーマンスを改善する。
【0070】
[0079] 別の例において、マクロセルは、ピコUEがPDSCH干渉除去を実行するリソースで既知のトラヒック対パイロット比(TPR)を使用し得る。したがって、シンボルレベルまたはコードワードレベルのPDSCH干渉除去を実行するピコUEは、干渉するPDSCHの送信電力レベルにおける減じられた不確実性を有する。
【0071】
空間協調
[0080] 干渉除去パフォーマンスを改善する別の方法は、協調マルチポイント(CoMP)システムにおける空間協調によるものである。この態様において、攻撃者マクロセルは、被害者UEによるPDSCH干渉除去を支援するために、そのCoMPスキームおよび/またはビーム方向を協調させ/調節することができる。
【0072】
[0081] 1つの構成において、マクロセルは、CREピコUEにもたらされる干渉が回避されるか強化されるかのいずれかであるように、ビームを形成する。たとえば、所与のマクロセルにおけるX個のピコUEに対し、マクロeノードBは、セル範囲拡張(CRE)ピコUE(PDSCH干渉除去の能力があるべきである)のうちの1つに対する干渉が「強い」レベルまでブーストされるように、協調ビームフォーミングを使用し得る。残りのX−1個のセル範囲拡張(CRE)ピコUE(PDSCH干渉除去の能力を有していても有していなくてもよい)に対する干渉は、「弱い」レベルに抑制される。
【0073】
電力制御
[0082] 干渉除去パフォーマンスを改善する別の方法は、eノードBによる電力制御調節によるものである。この態様において、攻撃者マクロセルは、被害者UEによるPDSCH干渉除去を支援するために、それの時間/周波数リソースにわたるそれの送信電力を調節することができる。すなわち、マクロセルは、ピコUEがPDSCH干渉除去を実行するリソースでそれの送信電力をブーストし得る一方で、マクロセルは、他ではそれの送信電力を減じる(またはそれ自身を沈黙させる)ことができる。たとえば、図6Aのシナリオを参照すると、ピコUE2 606は、干渉除去の能力があるが、マクロセル610からの適度な干渉を見ており、マクロセル610は、(ピコセル602と通信するためにピコUE2 606によって使用される)リソース2でそれの送信電力をブーストすることによって、ピコUE2 606への干渉を増加させ、干渉除去を実行するためのそれの能力を改善することができる。別の例では、図6Aのシナリオを再び参照すると、マクロセル610は、ピコUE2 606への干渉を減じるために、リソース2でそれの送信電力を減じることができる。そのような電力制御方法はまた、上りリンク通信中にも適用されることができる。
【0074】
[0083] eノードBによるネットワーク協調は、X2、ファイバー、等の、eノードBを接続する任意のリンクによることができる。上述した例はLTEネットワークの例を使用し得るが、上述した方法は、LTEシステムに限定されず、他の通信ネットワークとともに使用されることもできる。また、上述した例は、PDSCH干渉除去のために与えられ得るが、上述した方法は、他の形態の干渉除去(たとえば、PDCCH干渉除去、等)のために適用可能であり得る。さらに、上述した例は、時間領域リソース分割の下であり得るが、上述した方法は、より一般的なシナリオに適用可能である。同様に、マクロ/ピコネットワークが上述した例を示すために説明されているが、本方法は、他のネットワーク構成(たとえば、フェムトセル、リモート無線ヘッド(RRH)、等)にも適用可能である。
【0075】
[0084] 図7は、eノードBが1つ以上の被害者UEのための干渉を調節するために別のeノードBと協調し得る方法を示す。
【0076】
[0085] ブロック702において、被害者UEが隣接基地局からの干渉を経験していることが決定される。この決定は、隣接基地局によって、またはサービス提供基地局によって実行されることができる。被害者UEは、経験した干渉のインジケーションをそのサービス提供基地局に送信し得る。サービス提供基地局は次に、図4に示すX−2インターフェース441のようなバックホール通信チャネルによって、または他のチャネルによって、隣接基地局にそのインジケーションを送信し得る。
【0077】
[0086] 図7のブロック704において、干渉除去(IC)を実行するための被害者UEの能力が決定される。この決定は、隣接基地局によって、またはサービス提供基地局によって実行されることができる。被害者UEからサービス提供基地局へのインジケーションは、干渉除去を実行するための被害者UEの能力に関する情報を含み得る。この情報は、被害者UEが本当に干渉除去を実行することができるかどうか、ならびに、UEの干渉除去の努力が、ある特定の通信環境下で、および/または、ある特定の通信リソースのために、どれほど有効かに関する詳細情報、を含み得る。
【0078】
[0087] ブロック706において、隣接基地局およびサービス提供基地局は、被害者UEへの干渉を調節するように協調することができる。干渉のインジケーションの通信による場合、隣接基地局およびサービス提供基地局は、図4に示すX−2インターフェース441のようなバックホール通信チャネルによって、または他のチャネルによって、干渉調節を協調させることができる。
【0079】
[0088] (図7のブロック708において決定されたときに)UEに干渉除去を実行する能力がない場合には、隣接基地局およびサービス提供基地局は、ブロック712に示すように、被害者UEへの干渉を減少させるように協調する。干渉は、上述したように減少させられることができる。たとえば、被害者UEへの干渉を減少させることは、隣接基地局とサービス提供基地局との間で通信リソースを再割り当てし、両方の基地局が被害者UEへの干渉をもたらすようにリソースを使用することを回避することを含み得る。干渉を減少させることはまた、干渉を減じるために、被害者UEから遠ざけるように隣接基地局によってビームフォーミングすることを含み得る。干渉を減少させることはまた、干渉を減じるために、隣接の下りリンク通信の電力レベルを調節することを含み得る。干渉を減少させることはまた、被害者UEの通信を、干渉を受ける可能性がより少ないリソースブロックに向けることを含み得る。干渉を減少させるための他の技法もまた使用されることができる。干渉は、動的または半静的に減少させられることができる。
【0080】
[0089] (図7のブロック708において決定されたときに)UEに干渉除去を実行する能力がある場合には、隣接基地局およびサービス提供基地局は、ブロック710に示すように、被害者UEへの干渉を調節するように協調し、既知の送信フォーマットを選択することができる。被害者UEへの干渉は、干渉を減少させるように調節され得るか、または干渉除去を実行するための被害者UEの能力を改善するよう干渉を増加させるように調節され得る。干渉は、動的または半静的に調節されることができる。干渉は上述されたように調節されることができる。たとえば、干渉の調節は、被害者UEへの干渉を増加させるか減少させるかのいずれかのために、隣接基地局とサービス提供基地局との間で通信リソースを再割り当てすることを含み得る。協調させられたビームフォーミングが、被害者UEへの干渉を増加または減少させ得る。下りリンク通信の電力レベルが、被害者UEへの干渉を増加または減少させるように調節されることができる。干渉を調節することはまた、被害者UEの通信を、干渉を受ける可能性がより多いまたはより少ないリソースブロックに向けることを含み得る。
【0081】
[0090] 既知の送信フォーマットが、上述したように選択されることができる。既知の送信フォーマットが、被害者UEによる干渉除去を補助するように選択されることができる。既知の送信フォーマットが、被害者UEのトラヒック対パイロット比に基づいて選択されることができる。既知の送信フォーマットは、既知の空間スキーム、たとえば、空間周波数ブロックコーディング(SFBC)、および/または既知のランクおよびプリコーディングマトリクス情報(PMI)であることができる。既知の送信フォーマットは、既知の変調次数、たとえば、QPSKであることができる。
【0082】
[0091] 図8は、例示的な装置801における異なるモジュール/手段/コンポーネント間のデータの流れを示す概念的なデータ流れ図800である。装置801は、アンテナ(または他の外部通信デバイス)854から通信を受信するモジュール802を含む。通信は、UEまたはeノードBからのメッセージを含み得る。このメッセージは、インジケータを含むことができ、それは、テーブルエントリ、ビットフラグ、データ構造、または、他のインジケータであることができ、それは、干渉を経験するUEの干渉除去を実行するための能力を示す。このインジケータは、受信モジュール802から決定モジュール804に渡される。決定モジュール804は、被害者UEが干渉を経験しているかどうか、およびUEに干渉除去の能力があるかどうかを決定するために、そのインジケータを読み取る。決定モジュール804は次に、被害者UEおよび干渉除去を実行するためのそれの能力を識別するデータフィールドを含むデータを協調モジュール806に渡す。決定モジュール804はまた、被害者UEのサービス提供基地局、被害者UEに干渉をもたらす隣接基地局、および/または、ユーザによって経験される干渉のレベルを調節するために指定された動作を識別するデータを協調モジュール806に渡し得る。協調モジュール806は次に、調節スキーム、隣接基地局、等を含むデータを、通信デバイス854による適切なUE(単数または複数)および/または基地局(単数または複数)への送信のために、送信モジュール814に渡す。
【0083】
[0092] 装置801は、図7における上述したフローチャートにおける処理のブロックの各々を実行する追加のモジュールを含むことができる。したがって、図7における上述したフローチャートにおける各ブロックはモジュールによって実行されることができ、その装置は、それらのモジュールのうちの1つ以上を含むことができる。モジュールは、説明された処理を実行するように特に構成されるか、説明された処理を実行するように構成されたプロセッサによって実現されるか、プロセッサによる実現のためにコンピュータ読み取り可能な媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組み合わせである、1つ以上のハードウェアコンポーネントであることができる。
【0084】
[0093] 図9は、処理システム914を用いる装置801’のためのハードウェア実装の例を示す図である。処理システム914は、バス924によって一般的に表されたバスアーキテクチャを用いて実現されることができる。バス924は、処理システム914の特定の用途と全体的な設計の制約に依存して、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含むことができる。バス924は、プロセッサ904、モジュール802および804、およびコンピュータ読み取り可能な媒体906によって表された、1つ以上のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールを含むさまざまな回路をともにリンクさせる。バス924はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、および電力管理回路、といったさまざまな他の回路をリンクさせることもできるが、これらは、当該技術でよく知られているので、これ以上説明しない。
【0085】
[0094] 処理システム914は、トランシーバ910に結合され得る。トランシーバ910は、1つ以上のアンテナ920に結合される。トランシーバ910は、伝送媒体を介してさまざまな他の装置と通信するための手段を提供する。処理システム914は、コンピュータ読み取り可能な媒体906に結合されたプロセッサ904を含む。プロセッサ904は、コンピュータ読み取り可能な媒体906に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ904によって実行されると、処理システム914に、任意の特定の装置に関し前述されたさまざまな機能を実行させる。コンピュータ読取可能な媒体906はまた、ソフトウェアを実行する際にプロセッサ904によって操作されるデータを記憶するために使用されることもできる。処理システムはさらに、モジュール802および804のうちの少なくとも1つを含む。モジュールは、プロセッサ904において走行し、コンピュータ読み取り可能な媒体906に存在し/記憶されたソフトウェアモジュール、プロセッサ904に結合された1つ以上のハードウェアモジュール、またはそれらの何らかの組み合わせであることができる。処理システム914は、eノードB110のコンポーネントであることができ、メモリ442、および/または、送信プロセッサ420、受信プロセッサ438、およびコントローラ/プロセッサ440のうちの少なくとも1つ、を含むことができる。
【0086】
[0095] 1つの構成において、ワイヤレス通信のための装置102/801’は、決定する手段および協調する手段を含む。上記手段は、装置801の上述したモジュール、および/または、上記手段によって記載された機能を実行するように構成された装置801’の処理システム914、のうちの1つ以上であることができる。上述したように、処理システム914は、メモリ442、および/または、送信プロセッサ420、受信プロセッサ438、アンテナ434、スケジューラ444、X−2インターフェース441、およびコントローラ/プロセッサ440のうちの少なくとも1つ、を含み得る。別の態様において、上記手段は、上記手段によって記載された機能を実行するように構成された任意のモジュールまたは任意の装置であることができる。
【0087】
[0096] 当業者はさらに、本明細書における開示に関連して説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組み合わせとして実現され得る、ということを理解するだろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に説明するために、さまざまな例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点で一般的に上述されている。そのような機能がハードウェアとして実現されるかソフトウェアとして実現されるかは、システム全体に課された設計の制約および特定の用途に依存する。当業者は、説明された機能を、特定の用途ごとに異なる手法で実現することができるが、そのような実現の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものとして解釈されるべきではない。
【0088】
[0097] 本明細書における開示に関連して説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、本明細書において説明された機能を実行するように設計された汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせを用いて、実現または実行されることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであることができるが、その代わりに、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと結合された1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として、実現されることもできる。
【0089】
[0098] 本明細書における開示に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、または両者の組み合わせで、具現化されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当該技術で周知の任意の他の形態の記憶媒体の中に存在することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。あるいは、記憶媒体は、プロセッサに組み込まれることができる。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在することができる。ASICは、ユーザ端末内に存在することができる。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内の離散コンポーネントとして存在することができる。
【0090】
[0099] 1つ以上の例示的な設計において、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実現されることができる。ソフトウェアで実現される場合、その機能は、コンピュータ読み取り可能な媒体において、1つ以上の命令またはコードとして、記憶または伝送されることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体とコンピュータ記憶媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされることができる任意の入手可能な媒体であることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、または他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶デバイス、または、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用されることができ、かつ、汎用または専用コンピュータ、または汎用または専用プロセッサによってアクセスされることができる任意の他の媒体を備え得る。また、任意の接続は、コンピュータ読み取り可能な媒体と適切に称される。たとえば、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書において使用される場合、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は普通、磁気的にデータを再生するが、ディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上述したものの組み合わせもまた、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0091】
[0100] 本開示の先の説明は、本開示を製造または使用することをいずれの当業者にも可能にさせるために提供される。本開示に対するさまざまな変更は、当業者に容易に理解され、本明細書において定義された一般的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱せずに、他の変形例に適用されることができる。したがって、本開示は、本明細書において説明された例および設計に限定されることは意図せず、本明細書に開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が付与されるべきである。
なお、本願の出願当初の請求項と同一の記載を以下に付記する。
[C1] ワイヤレス通信の方法であって、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定することと、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定することと、
前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調することと
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、前記サービス提供基地局と前記協調することは、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節することと、既知の送信フォーマットを選択することと、のうちの少なくとも1つを備え、
前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記サービス提供基地局と前記協調することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調することを備える、方法。
[C2] 前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節することは、前記隣接基地局と前記サービス提供基地局との間でリソースを再割り当てすることを備える、C1に記載の方法。
[C3] 前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節することは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、ビームフォーミングを協調させることを備える、C1に記載の方法。
[C4] ビームフォーミングを協調させることは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するために、前記被害者ユーザ機器にビームフォーミングすることを備える、C3に記載の方法。
[C5] ビームフォーミングを協調させることは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記被害者ユーザ機器から遠ざけるようにビームフォーミングすることを備える、C3に記載の方法。
[C6] 前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節することは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、下りリンク通信の電力レベルを調節することを備える、C1に記載の方法。
[C7] 下りリンク通信の前記電力レベルを調節することは、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力に少なくとも部分的に基づいて、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するために、前記被害者ユーザ機器への干渉を増加させることを備える、C6に記載の方法。
[C8] 下りリンク通信の前記電力レベルを調節することは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させることを備える、C6に記載の方法。
[C9] 前記電力レベルを調節することは、下りリンク通信の電力を減じることを備える、C8に記載の方法。
[C10] 前記サービス提供基地局と前記協調することは、動的または半静的に行われる、C1に記載の方法。
[C11] 前記既知の送信フォーマットは、干渉除去を実行するために前記被害者ユーザ機器に通信される、C1に記載の方法。
[C12] 前記既知の送信フォーマットは、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するように選択される、C1に記載の方法。
[C13] 前記既知の送信フォーマットは、前記被害者ユーザ機器に通信される、C1に記載の方法。
[C14] 前記既知の送信フォーマットは、空間スキームを備える、C1に記載の方法。
[C15]
前記空間スキームは、空間周波数ブロックコーディングである、C14に記載の方法。
[C16] 前記既知の送信フォーマットは、変調次数を備える、C1に記載の方法。
[C17] 前記変調次数は、4相位相シフト・キーイングである、C16に記載の方法。
[C18] 前記既知の送信フォーマットは、トラヒック対パイロット比を備える、C16に記載の方法。
[C19] 干渉の前記レベルを調節することは、前記被害者ユーザ機器へのより高い干渉という結果をもたらすリソースブロックを使用して通信するよう前記被害者ユーザ機器をスケジューリングすることを備える、C1に記載の方法。
[C20] ワイヤレス通信のための装置であって、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定する手段と、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定する手段と、
前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調する手段と
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、前記サービス提供基地局と協調する前記手段は、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節する手段と、既知の送信フォーマットを選択する手段と、のうちの少なくとも1つを備え、
前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記サービス提供基地局と協調する前記手段は、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調する手段を備える、装置。
[C21] ワイヤレス通信のためのコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、
プログラムコードが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を備え、前記プログラムコードは、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定するためのプログラムコードと、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定するためのプログラムコードと、
前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調するためのプログラムコードと
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、前記サービス提供基地局と協調するための前記プログラムコードは、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節するためのプログラムコードと、既知の送信フォーマットを選択するためのプログラムコードと、のうちの少なくとも1つを備え、
前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記サービス提供基地局と協調するための前記プログラムコードは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調するためのプログラムコードを備える、コンピュータプログラム製品。
[C22] ワイヤレス通信のための装置であって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサであって、
被害者ユーザ機器(UE)が隣接基地局からの干渉を経験していると決定し、
干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の能力を決定し、
前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉のレベルを調節するようにサービス提供基地局と協調する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、前記サービス提供基地局と協調するように構成された前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節するように構成された前記少なくとも1つのプロセッサと、既知の送信フォーマットを選択するように構成された前記少なくとも1つのプロセッサと、のうちの少なくとも1つを備え、
前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記サービス提供基地局と協調するように構成された前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させるように協調するように構成された前記少なくとも1つのプロセッサを備える、装置。
[C23] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記隣接基地局と前記サービス提供基地局との間でリソースを再割り当てするように構成することによって、前記被害者ユーザ機器によって経験される干渉の前記レベルを調節するように構成される、C22に記載の装置。
[C24] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、ビームフォーミングを協調させることによって、前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節するように構成される、C22に記載の装置。
[C25] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がある場合、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するために、前記被害者ユーザ機器へのビームフォーミングを協調させるように構成される、C24に記載の装置。
[C26] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器に干渉除去の能力がない場合、前記被害者ユーザ機器から遠ざけるようにビームフォーミングを協調させるように構成される、C24に記載の装置。
[C27] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記干渉を除去するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するか、または干渉を減少させるか、のいずれかのために、下りリンク通信の電力レベルを調節することによって、前記被害者ユーザ機器への干渉の前記レベルを調節するように構成される、C22に記載の装置。
[C28] 前記少なくとも1つのプロセッサは、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力に少なくとも部分的に基づいて、干渉除去を実行するための前記被害者ユーザ機器の前記能力を改善するために、前記被害者ユーザ機器への干渉を増加させることによって、下りリンク通信の前記電力レベルを調節するように構成される、C27に記載の装置。
[C29] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器への干渉を減少させることによって、下りリンク通信の前記電力レベルを調節するように構成される、C27に記載の装置。
[C30] 前記少なくとも1つのプロセッサは、下りリンク通信の電力を減じることによって前記電力レベルを調節するように構成される、C29に記載の装置。
[C31] 前記少なくとも1つのプロセッサは、動的または半静的に前記サービス提供基地局と協調するように構成される、C22に記載の装置。
[C32] 前記既知のフォーマットは、空間スキームを備える、C22に記載の装置。
[C33] 前記空間スキームは、空間周波数ブロックコーディングである、C32に記載の装置。
[C34] 前記既知の送信フォーマットは、変調次数を備える、C22に記載の装置。
[C35] 前記変調次数は、4相位相シフト・キーイングである、C34に記載の装置。
[C36] 前記既知の送信フォーマットは、トラヒック対パイロット比を備える、C34に記載の装置。
[C37] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記被害者ユーザ機器へのより高い干渉という結果をもたらすリソースブロックを使用して通信するよう前記被害者ユーザ機器をスケジューリングすることによって、干渉の前記レベルを調節するように構成される、C22に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9