(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017577
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】送信機−受信機間の阻止のためのインピーダンス平衡
(51)【国際特許分類】
H04B 1/50 20060101AFI20161020BHJP
H03H 7/46 20060101ALI20161020BHJP
H03H 7/09 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
H04B1/50
H03H7/46 Z
H03H7/09 Z
【請求項の数】25
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-539086(P2014-539086)
(86)(22)【出願日】2012年10月26日
(65)【公表番号】特表2014-535217(P2014-535217A)
(43)【公表日】2014年12月25日
(86)【国際出願番号】US2012062276
(87)【国際公開番号】WO2013063506
(87)【国際公開日】20130502
【審査請求日】2014年6月3日
(31)【優先権主張番号】13/282,354
(32)【優先日】2011年10月26日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】サホタ、ガーカンワル・シン
(72)【発明者】
【氏名】ボッス、フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】セティノネリ、バーク
【審査官】
野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第02296286(EP,A1)
【文献】
特表平08−507660(JP,A)
【文献】
特表2002−526956(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0116423(US,A1)
【文献】
特開2011−055457(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0299431(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0195351(US,A1)
【文献】
特開平07−143183(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/50
H03H 7/09
H03H 7/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信経路に結合された1次側の中央ポートと、受信経路に結合された2次側とを有する、トランスと、
前記トランスの前記1次側の第1の端部のポートに結合され、アンテナに結合するように構成された、アンテナ同調ネットワークと、
前記トランスの前記1次側の第2の端部のポートに結合され、調整ユニットにおけるインピーダンスが前記アンテナ同調ネットワークにおけるインピーダンスに等しくなることを可能にするために調整されるように構成された調整ユニットと、
前記トランスの前記1次側の前記第2の端部のポートに結合され、前記調整ユニットと並列に接地電圧に結合された抵抗器を含む、レプリカポートと、
を備えるトランシーバ。
【請求項2】
前記アンテナ同調ネットワークおよび前記調整ユニットの各々に結合され、前記アンテナ同調ネットワークにおけるインピーダンスを検知するように構成された、アンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニットをさらに備える、請求項1に記載のトランシーバ。
【請求項3】
前記受信経路と前記調整ユニットとの間に結合され、前記受信経路の入力における送信漏れの量を測定するように構成された、信号処理回路をさらに備える、請求項1に記載のトランシーバ。
【請求項4】
前記信号処理回路が、少なくとも1つの信号を前記調整ユニットへ、その調整を可能にするために伝達するようにさらに構成される、請求項3に記載のトランシーバ。
【請求項5】
トランシーバであって、前記トランシーバは以下を含む、
少なくとも1つのトランスであって、
レプリカポートおよび送信経路の各々に結合され、アンテナに結合するように構成された、1次側、ここにおいて、前記1次側の第1の端部のポートが前記レプリカポートに結合され、前記1次側の第2の端部のポートが前記アンテナに結合され、および前記1次側の中央ポートが前記送信経路に結合され、前記レプリカポートは、少なくとも1つの調整可能構成要素に結合され、前記調整可能構成要素と並列に接地電圧に結合された抵抗器を含む、と、
受信経路に結合されたポートを有する2次側と、
を含むトランス。
【請求項6】
トランシーバであって、前記トランシーバは以下を含む、
1次側と2次側とを有する第1のトランスであって、前記第1のトランスの前記1次側が、送信経路およびレプリカポートの各々に結合され、アンテナに結合するように構成され、ここにおいて、前記第1のトランスの前記1次側の第1の端部のポートが前記レプリカポートに結合され、前記第1のトランスの前記1次側の第2の端部のポートが前記アンテナに結合され、および前記第1のトランスの前記1次側の中央ポートが前記送信経路に結合され、前記レプリカポートは、少なくとも1つの調整可能構成要素に結合される、第1のトランスと、
1次側と2次側とを有する第2のトランスであって、前記第2のトランスの前記1次側の第1の端部のポートが、前記第1のトランスの前記2次側の第1の端部のポートに結合され、前記第2のトランスの前記1次側の第2の端部のポートが、前記第1のトランスの前記2次側の第2の端部のポートに結合され、前記第2のトランスの前記2次側のポートが、受信経路に結合される、第2のトランス。
【請求項7】
前記レプリカポートと前記第2のトランスの前記2次側の1つの端部との間に結合され、前記少なくとも1つの調整可能要素を含む、フィードフォワード経路をさらに備える、
請求項6に記載のトランシーバ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの調整可能要素が、前記レプリカポートと接地電圧との間に結合される、請求項5に記載のトランシーバ。
【請求項9】
前記少なくとも1つのトランスの前記2次側の中央ポートと接地電圧の間に結合され、コモンモードキャンセルのために構成された、キャパシタをさらに備える、請求項8に記載のトランシーバ。
【請求項10】
前記レプリカポートと前記少なくとも1つのトランスの前記2次側の1つの端部との間に結合され、前記少なくとも1つの調整可能要素を含む、フィードフォワード経路をさらに備える、
請求項5に記載のトランシーバ。
【請求項11】
第1のトランスの1次側の第1の端部に結合されたアンテナポートにおけるインピーダンスを検知すること、ここにおいて前記第1のトランスの前記1次側の中央ポートに送信経路が結合され、前記第1のトランスの2次側に受信経路が結合される、と、
前記アンテナポートにおける前記インピーダンスを、前記第1のトランスの前記1次側の第2の端部に結合された調整ユニットによって、前記第1のトランスの前記1次側の第2の端部に結合された調整ポートにおけるインピーダンスと整合させるために、前記調整ポートにおける前記インピーダンスを調整すること、ここにおいて、前記第1のトランスの前記1次側の前記第2の端部に、前記調整ユニットと並列に接地電圧に結合された抵抗器を含む、レプリカポートが結合される、と、
を備える方法。
【請求項12】
前記検知することが、第1のトランスの1次側の前記第1の端部に結合された前記アンテナポートにおける前記インピーダンスを検知することを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記調整することが、前記第1のトランスの前記1次側の前記第2の端部に結合された前記調整ポートにおける前記インピーダンスを調整することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のトランスの2次側に結合された受信経路における送信漏れの量を検知することをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記受信経路における前記送信漏れの量を検知することに応答して、前記調整ポートをさらに調整することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記調整ポートを介して前記第1のトランスに結合された第2のトランスの2次側に結合されたダイバーシティ受信経路における、送信漏れの量を検知することと、
前記ダイバーシティ受信経路における前記送信漏れの量を検知することに応答して、前記第2のトランスの1次側の1つの端部に結合されたダイバーシティ調整ポートを調整することと、
をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
送信経路に結合された1次側の中央ポートと、第1の受信経路に結合された2次側とを有する、第1のトランスと、
前記第1のトランスの前記1次側の第1の端部のポートに結合され、1次アンテナに結合するための、アンテナ同調ネットワークと、
第2の受信経路に結合された2次側を有する、第2のトランスと、
前記第1のトランスの前記1次側の第2の端部のポートおよび前記第2のトランスの1次側の中央ポートの間に結合された、前記アンテナ同調ネットワークのインピーダンスと整合するための第1の平衡ネットワークと、
前記第2のトランスの前記1次側の第1の端部のポートに結合された、ダイバーシティアンテナのインピーダンスと整合するための第2の平衡ネットワーク、ここで、前記第2のトランスは、前記ダイバーシティアンテナに結合するように構成される、と、
を備えるトランシーバ。
【請求項18】
前記アンテナ同調ネットワークにおけるインピーダンスを検知することと、
前記第1のトランスに結合された前記第1の受信経路上の送信信号を検知することと、
前記第2のトランスに結合された前記第2の受信経路上の送信信号を検知することと、
前記第1の平衡ネットワークおよび前記第2の平衡ネットワークのうちの少なくとも1つを調整することと、
を行うように構成された少なくとも1つのコントローラをさらに備える、請求項17に記載のトランシーバ。
【請求項19】
前記第1のトランスおよび前記第2のトランスのうちの少なくとも1つに関連付けられた送信漏れを測定するように構成された、信号処理回路をさらに備える、請求項17に記載のトランシーバ。
【請求項20】
トランスの2次側に結合された受信経路上の送信信号を測定すること、ここにおいて、前記トランスの1次側の第1の端部のポートに、調整ユニット、および前記調整ユニットと並列に接地電圧に結合された抵抗器を含むレプリカポート、が結合され、前記トランスの前記1次側の中央ポートに送信経路が結合され、前記トランスの前記1次側の第2の端部のポートにアンテナが結合される、と、
前記受信経路上の前記送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、前記調整ユニットを調整することと、
を備える方法。
【請求項21】
前記測定することが、前記トランスの2次側に結合された前記受信経路上の送信漏れを測定することを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記調整することが、前記受信経路上の前記送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、前記調整ユニットの位相および前記調整ユニットの振幅のうちの少なくとも 1つを調整することを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
トランスの1次側の第1の端部に結合されたアンテナポートにおけるインピーダンスを検知するための手段、ここにおいて、前記トランスは、送信経路に結合された前記1次側の中央ポートと、受信経路に結合された2次側と、を有する、と、
前記アンテナポートにおける前記インピーダンスを、前記トランスの前記1次側の第2の端部に結合された調整ユニットにおけるインピーダンスと整合させるために、前記調整ユニットにおける前記インピーダンスを調整するための手段、ここにおいて、前記トランスの前記1次側の前記第2の端部に、前記調整ユニットと並列に接地電圧に結合された抵抗器を含む、レプリカポートが結合される、と、
を備えるデバイス。
【請求項24】
トランスに結合された受信経路上の送信信号を測定するための手段、ここにおいて、前記トランスは、送信経路に結合された1次側の中央ポートと、アンテナに結合された前記1次側の第1の端部のポートと、および受信経路に結合された2次側と、を有する、と、
前記受信経路上の前記送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、前記トランスの前記1次側の第2の端部のポートに結合された調整ユニットを調整するための手段、ここにおいて、前記トランスの前記1次側の前記第2の端部のポートに、前記調整ユニットと並列に接地電圧に結合された抵抗器を含む、レプリカポートが結合される、と、
を備えるデバイス。
【請求項25】
前記少なくとも1つの調整可能要素が、前記レプリカポートと接地電圧との間に結合される、請求項6に記載のトランシーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にトランシーバに関する。より詳細には、本発明は、トランシーバ内のインピーダンス平衡、トランシーバ内のフィードフォワードキャンセル(feed forward cancellation)、または両方に基づいた、送信機−受信機間の阻止に関する。
【背景技術】
【0002】
当業者によって諒解されるように、ワイヤレスデバイスは、2つの周波数チャネル上でデータを同時に送信および受信することが可能であり得る。デュプレクサは、アンテナからのRF入力信号を受信機へルーティングするように、かつ、送信機からの送信信号をアンテナへルーティングするように構成され得る。単一のアンテナを共有する送信機と受信機との間で分離を提供し得るデュプレクサは、送信フィルタ処理と受信フィルタ処理の両方を実行し得る。より詳細には、デュプレクサは、送信信号が受信チェーンに漏れ出して受信チェーンを飽和させないように、受信バンドにおけるストップバンド減衰(たとえば、約50dB)(すなわち、受信周波数バンドにおいて無関係のソースからの信号を強く減衰させるために)と、送信バンドにおけるストップバンド減衰(たとえば、約50dB)とを提供し得る。そのようなデュプレクサの不在下では、従来のトランシーバは、十分な性能を可能にしないことがある。
【0003】
典型的には、デュプレクサは、トランシーバ中で一般に最大かつ最もコストがかかる構成要素である。既存のマルチバンド/モードセルラーデバイスは、無線周波数バンドごとに個別のデュプレクサと、電力増幅器と、専用の低雑音増幅器入力とを使用し、時々より多くのものを使用する。バンドの数の増加とともに、このことはコストがかかると判明している。単一のデュプレクサと、電力増幅器と、低雑音増幅器(LNA)とを使用することができる、統合された解決策が、サイズとコストとを低減するために望ましい。十分な送信機−受信機間の阻止を提供するために、トランシーバ内のインピーダンスを平衡させること、受信機内のフィードフォワードキャンセル、または両方のための、方法、システム、およびデバイスの必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】本発明の例示的な実施形態による、トランスを含むトランシーバを示す図。
【
図2】本発明の例示的な実施形態による、1次トランスとダイバーシティトランス(diversity transformer)とを含む別のトランシーバを示す図。
【
図3】本発明の例示的な実施形態による、別のトランシーバを示す図。
【
図4】本発明の例示的な実施形態による、送信信号センス回路を含むトランシーバを示す図。
【
図5】本発明の例示的な実施形態による、送信信号センス回路を含むトランシーバを示すブロック図。
【
図6A】本発明の例示的な実施形態による、送信信号センス回路を示すブロック図。
【
図6B】本発明の例示的な実施形態による、送信信号センス回路を示すブロック図。
【
図7】本発明の例示的な実施形態による、複数のトランスを含むトランシーバを示す図。
【
図8】本発明の例示的な実施形態による、複数のトランスを含む別のトランシーバを示す図。
【
図9】本発明の例示的な実施形態による、トランスを含む別のトランシーバを示す図。
【
図10】本発明の例示的な実施形態による、トランスを含む別のトランシーバを示す図。
【
図11】本発明の例示的な実施形態による、トランスを含むさらに別のトランシーバを示す図。
【
図12】様々な構成要素値による絶縁の量を示すプロット。
【
図13】周波数に対する、および最適な構成要素値による絶縁の量を示すプロット。
【
図14】本発明の例示的な実施形態による、方法を示すフローチャート。
【
図15】本発明の例示的な実施形態による、別の方法を示すフローチャート。
【
図16】本発明の例示的な実施形態による、送信機および受信機の各々に結合された同調可能ユニットを含むシステムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0005】
添付の図面とともに以下に示す詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態について説明するものであり、本発明が実施され得る唯一の実施形態を表すものではない。この明細書全体にわたって使用する「例示的」という用語は、「例、事例、または例示の働きをすること」を意味し、必ずしも他の例示的な実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈すべきではない。詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態の完全な理解を与える目的で具体的な詳細を含む。本発明の例示的な実施形態はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、本明細書で提示する例示的な実施形態の新規性を不明瞭にしないように、よく知られている構造およびデバイスをブロック図の形式で示す。
【0006】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、少なくとも1つのトランスを含み、十分な送信機−受信機間の阻止を可能にするために、インピーダンス平衡および/またはフィードフォワードキャンセルを提供するために構成された、トランシーバに関する。より詳細には、例示的な実施形態は、トランシーバの受信経路および送信経路の各々に結合された少なくとも1つのトランスを有する、トランシーバを含み得る。さらに、トランシーバは、アンテナとトランスの第1のポートとの間に結合されたアンテナ同調ネットワークと、トランスの別のポートに結合された平衡ネットワークとを含み得る。アンテナ同調ネットワークのインピーダンスに実質的に整合するように、平衡ネットワークのインピーダンスを実質的に平衡させることは、十分な送信機−受信機間の阻止を提供することができる。
【0007】
図1は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ100の一部分を示す。トランシーバ100は電力増幅器107を含む送信経路103を含み、それはトランス105の第1の側(たとえば、1次側の中央ポート)に結合される。トランシーバ100は、低雑音増幅器(LNA)102と同調可能バンドパス整合ネットワーク104とを含む、受信経路101をさらに含む。受信経路101、およびより詳細には、同調可能バンドパス整合ネットワーク104は、トランス105の第2の側(たとえば、2次側)に結合される。
【0008】
さらに、トランシーバ100は、調整ユニット106と、アンテナ同調ネットワーク108と、アンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニット110と、アンテナ112とを含む。例示的な一実施形態によれば、調整ユニット106は、インピーダンス平衡ネットワークを備え得る。別の例示的な実施形態によれば、調整ユニット106は、フィードフォワードキャンセルユニットを備え得る。
図1に示すように、アンテナ同調ネットワーク108は、アンテナ112とトランス105の第1の側との間に結合される。より詳細には、たとえば、アンテナ同調ネットワーク108は、アンテナ112とトランス105の1次側のアンテナポートとの間に結合される。さらに、アンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニット110は、アンテナ112、アンテナ同調ネットワーク108、および調整ユニット106の各々に結合される。アンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニット110は、アンテナ112のインピーダンスを検知し、ネットワーク108を同調させるように構成され得る。その上、調整ユニット106は、トランス105の第1の側に結合される。より詳細には、単にたとえば、調整ユニット106は、トランス105の1次側の平衡ポートに結合される。インピーダンスセンサーおよび制御ユニット110が、調整ユニット106のインピーダンスを検知および制御し得ることに留意されたい。
【0009】
トランシーバ100は、電力増幅器整合回路をさらに含み、電力増幅器整合回路は、キャパシタC1と、キャパシタC2と、インダクタL1とを含む。以下でより十分に説明するように、トランシーバ100は、LNA102の出力から調整ユニット106へのフィードバック経路を含み得る。フィードバック経路は、受信機入力における(すなわち、LNA102の入力における)送信信号(すなわち、送信漏れ)の強度を検知し、したがって、受信機入力における送信信号がキャンセルされることを可能にするように構成され得る。トランス105、調整ユニット106、アンテナ同調ネットワーク108、ならびにアンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニット110は、合わせて「同調可能ユニット」と呼ばれ得ることに留意されたい。
【0010】
本発明の例示的な実施形態によれば、トランシーバ100、およびより詳細には、トランス105、調整ユニット106、アンテナ同調ネットワーク108、ならびにアンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニット110は、デュプレクサをエミュレートし、したがって、送信経路103から受信経路105までの十分な阻止を提供することができる。より詳細には、この実施形態では、調整ユニット106は、インピーダンス平衡ネットワークを備え得る。さらに、アンテナ同調ネットワーク108、調整ユニット106、または両方は、調整ユニット106におけるインピーダンスがアンテナ112におけるインピーダンスに実質的に等しくなることを可能にするために、動的に調整され得る。当業者によって諒解されるように、調整ユニット106におけるインピーダンスがアンテナ112におけるインピーダンスに実質的に等しい場合、送信経路103から受信経路105までの十分な阻止が提供され得る。したがって、トランシーバ100は、上記で説明したようなインピーダンス平衡、以下でより十分に説明するような送信漏れキャンセル、または両方を提供するように構成され得る。トランシーバ100の企図された動作中に、アンテナ112によって(すなわち、外部ソースから)受信された電力の半分が、受信経路105へ伝達され得、受信された電力の半分が、調整ユニット106へ伝達され得ることに留意されたい。同様に、送信経路103から伝達された電力の半分が、アンテナ112において受信され得、送信経路103から伝達された電力の半分が、調整ユニット106において受信され得る。本明細書で説明する例示的な実施形態のいずれにおいても、トランス105を平衡させることは必要とされないことに留意されたい。たとえば、トランスは、当業者によって諒解されるように、1つまたは複数の関連付けられたアンテナからより多くの電力を得るために、不平衡にされ得る。
【0011】
図2は、本発明の別の例示的な実施形態による、トランシーバ200を示す。トランシーバ200は、1次アンテナ202と第1のトランス204とを含む。トランシーバ200は、第1のトランス204の第1のポートに結合された第1のネットワーク206と、第1のトランスの第2のポートに結合された第2のネットワーク208とをさらに含み、第1のネットワーク206および第2のネットワーク208の各々は、第1のトランス204の第1の側に結合される。より詳細には、単にたとえば、第1のネットワーク206は、第1のトランス204の1次側のアンテナポートに結合され、第2のネットワーク208は、第1のトランス204の1次側の平衡ポートに結合される。単にたとえば、第1のネットワーク206は、
図1に示すアンテナ同調ネットワーク108など、アンテナ同調ネットワークを備え得る。さらに、第2のネットワーク208は、インピーダンス平衡ネットワークを備え得る。加えて、電力増幅器210の出力(すなわち、送信経路)は、第1のトランス204の第1の側に結合され(たとえば、中央ポートに結合され)、1次低雑音増幅器(LNA)212の入力(すなわち、受信経路)は、第1のトランス204の第2の側に結合される。
【0012】
その上、トランシーバ200は、各々が第2のトランス216の第1の側に結合された、ダイバーシティアンテナ214と第3のネットワーク220とを含む。さらに、第2のネットワーク208は、第2のトランス216の第1の側に(たとえば、中央ポートにおいて)結合され、ダイバーシティ低雑音増幅器(LNA)218の入力(すなわち、受信経路)は、第2のトランス216の第2の側に結合される。単に例として、第3のネットワーク220は、別のインピーダンス平衡ポートを備え得る。トランシーバ200はまた、第1のコントローラ222と第2のコントローラ224とを含む。単に例として、第1のコントローラ222および第2のコントローラ224は、インピーダンスレベルを検知および調整し、ならびに、受信経路上の送信信号レベル(たとえば、LNA212またはLNA218からの出力)を検知するように構成され得る。より詳細には、第1のコントローラ222は、1次アンテナ202におけるインピーダンスを検知し、第1のネットワーク206および第2のネットワーク208の各々を動的に調整し(たとえば、アンテナ202を同調させる、第2のネットワーク208におけるインピーダンスを調整する、または両方)、LNA212からの送信信号出力のレベルを検知するように構成され得る。第2のコントローラ224は、LNA218からの送信信号出力のレベルを検知し、LNA218の入力における送信信号がキャンセルされることを可能にするように、第3のネットワーク220を動的に調整するように構成され得る。トランス204および216、第1のネットワーク206、第2のネットワーク208、第3のネットワーク220、ならびに第1のコントローラ222、および第2のコントローラ224は、「同調可能ユニット」と呼ばれ得ることに留意されたい。
【0013】
トランシーバ200の企図された動作中に、電力増幅器210からの送信信号出力は、第1のネットワーク206および第2のネットワーク208の間で分割され得る。より詳細には、電力増幅器210から受信された電力の実質的に半分は、平衡ポート206を介してアンテナ202へ伝達され、アンテナ202によって送信され得、電力の実質的に半分は、第2のネットワーク208へ伝達され得る。トランシーバ100と同様に、第2のネットワーク208は、第2のネットワーク208におけるインピーダンスがアンテナ202におけるインピーダンスに実質的に等しくなることを可能にするために、動的に調整され得る。したがって、トランシーバ200は、1次アンテナ202に関連付けられた送信経路から、1次アンテナ202に関連付けられた受信経路までの、十分な阻止を提供することができる。
【0014】
さらに、第2のネットワーク208へ伝達された電力は、第2のトランス216へさらに伝達され得る。第2のトランス216に達すると、送信信号の電力の半分(すなわち、電力増幅器210から伝達された電力の4分の1)は、ダイバーシティアンテナ214へ伝達され、ダイバーシティアンテナ214によって送信され得、電力の他方の半分(すなわち、電力増幅器210から伝達された電力の4分の1)は、第3のネットワーク220へ伝達され得る。さらに、第3のネットワーク220は、ダイバーシティLNA218を通して伝達された送信信号(すなわち、送信漏れ)のいかなる部分もキャンセルするために、動的に調整され得る。
【0015】
図3を参照すると、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ250が示される。トランシーバ250は、第1のアンテナ252とトランス254とを含む。トランシーバ250は、第1のネットワーク256と第2のネットワーク258とをさらに含み、第1のネットワーク256および第2のネットワーク258の各々は、トランス254の第1の側に結合される。より詳細には、第1のネットワーク256は、トランス254の1次側のアンテナポートに結合され得、第2のネットワーク258は、トランス254の1次側の平衡ポートに結合され得る。加えて、電力増幅器260の出力は、トランス254の1次側の中央ポートに結合され得る。さらに、1次低雑音増幅器(LNA)262の入力は、トランス254の2次側に結合される。トランシーバは、第2のネットワーク258を介してトランス254の第1の側に結合された、第2のアンテナ264をさらに含む。複数のアンテナは、より多くの送信出力電力の回復を可能にするために利用され得ることに留意されたい。したがって、
図3に示すようなデュアルアンテナの使用は、受信機ダイバーシティに限定されない。
【0016】
図4は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ300のブロック図である。上記で説明したトランシーバと同様に、トランシーバ300は、第1の側を有するトランスを含み、第1の側はアンテナ、平衡ポート、および送信経路に結合される。さらに、トランシーバ300は、受信経路に結合された第2の側を含む。その上、例示的な実施形態によれば、トランシーバ300は、受信経路上の送信漏れを最小限に抑え、調整ユニット106におけるインピーダンスがアンテナ同調ネットワーク108におけるインピーダンスに実質的に整合することを可能にするために、受信経路上の送信信号(すなわち、送信漏れ)を検知(たとえば、LNA102から出力された送信信号の量を検知)し、信号を調整ユニット106へ、その適切な調整のために伝達するように構成された、信号処理回路302を含む。
【0017】
図5は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ300のより詳細なブロック図である。一例として、信号処理回路302(
図4参照)は、I送信信号とQ送信信号とをダウンコンバートするためのミキサ304および305を含み得る。さらに、回路302は、フィルタ306および307と、アナログデジタル変換器308および309と、デジタルフィルタ310および311とを含み得る。その上、ミキサ/加算器312〜317、および変調器318は、調整ユニット106(
図1参照)とアンテナ112との間の不平衡を検知するように構成され得る。回路302はまた、低域フィルタ319および320と、積分ユニット321および322と、実数調整ユニット323と、虚数調整ユニット324とを含み得る。調整ユニット106(
図4参照)は、実数調整ユニット323と虚数調整ユニット324とを備え得ることに留意されたい。その上、例として、アンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニット110(
図4参照)は、アナログデジタル変換器326と、状態機械328と、デジタル制御330とを備え得る。
【0018】
図6Aは、回路302(
図4参照)の別の例を示す。この例では、回路302は、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の位相および振幅差を判断するように構成され得る。
図6Aに示すように、回路302は、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の振幅および位相差を判断するように構成された第1の経路332と、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の位相差を判断するように構成された第2の経路334とを含み得る。第1の経路332は、送信機信号周波数において動作する直交I/Qダウンコンバータ335および336と、2乗ユニット337および338と、加算器339と、フィルタ340とを備え得る。第2の経路334は、リミッタ347と、直交I/Qダウンコンバータ341および342と、2乗ユニット343および344と、加算器345と、フィルタ346とを含み得る。調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の振幅および位相差を判断するように構成された第1の経路332は、調整ユニット106の実数部を制御するために使用され得、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の位相差を判断するように構成された第2の経路334は、調整ユニット106の虚数部を制御するために使用され得ることに留意されたい。
【0019】
図6Bは、回路302(
図4参照)の別の例を示す。この例では、回路302は、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108(たとえば、
図1参照)との間の位相および振幅差を判断するように構成され得る。
図6Bに示すように、回路302は、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の振幅および位相差を判断するように構成された第1の経路532と、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の位相差を判断するように構成された第2の経路534とを含み得る。回路302は、送信機信号周波数において動作する直交I/Qダウンコンバータ535および536を備え得る。さらに、第1の経路532は、2乗ユニット537および538と、加算器539と、フィルタ540とを含む。第2の経路334は、リミッタ549および547と、2乗ユニット543および544と、加算器545と、フィルタ546とを含み得る。調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の振幅および位相差を判断するように構成された第1の経路532は、調整ユニット106の実数部を制御するために使用され得、調整ユニット106とアンテナ同調ネットワーク108との間の位相差を判断するように構成された第2の経路534は、調整ユニット106の虚数部を制御するために使用され得ることに留意されたい。
【0020】
図7は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ400の回路図である。以下でより十分に説明するように、トランシーバ400は、フィードフォワードキャンセルがあるデュアルトランスを含む。トランシーバ400は、インダクタL2、L3、およびL4を有する第1のトランス402に結合されたアンテナ401を含む。より詳細には、第1のトランス402の1次側は、インダクタL2およびL3を含み、第1のトランスの2次側は、インダクタL4を含む。単に例として、第1のトランス402は、
図1に示すトランス105の第1の(すなわち、1次)側を備え得る。さらに、トランシーバ400は、インダクタL5およびL6を含む第2のトランス404を含み、第1のトランス402のインダクタL4は、整合キャパシタC
matchを介して第2のトランス404のインダクタL6に結合される。第2のトランス404の1次側はインダクタL6を含み、第2のトランスの2次側はインダクタL5を含むことに留意されたい。単に例として、第2のトランス402は、
図1に示すトランス105の第2の(すなわち、2次)側を備え得る。
【0021】
トランシーバ400はまた、インダクタL2に結合される、抵抗器Z
replicaを含むレプリカポートを含み得る。その上、電力増幅器406は、インダクタL2とL3との間で、トランス402の中央ポートに結合される。トランシーバ400はまた、ノードAとインダクタL5との間に結合された、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含み得る。たとえば、
図1に示すような調整ユニット106は、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含むフィードフォワードキャンセルユニットを備え得る。加えて、トランシーバ400は、
図1のLNA102を備え得る、LNAの入力に結合された、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを含む。例として、同調可能バンドパス整合ネットワーク104(
図1参照)は、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを備え得る。
【0022】
トランシーバ400は、インダクタL5とキャパシタC
compとの間のノードBに結合されたインダクタL
shuntをさらに含み得る。インダクタL
shuntは、RFにおける低インピーダンス経路を表し得、補償を可能にし得る。抵抗器R
compおよびキャパシタC
compの値は、受信機ポートにおいて測定された送信機信号(すなわち、送信漏れ)の強度に基づいて調整され得ることに留意されたい。2次トランス404は、LNAの入力における送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、LNAに戻すように送信信号の小部分を注入し得、送信信号の位相および振幅は、最大送信信号キャンセルを得るために、キャパシタC
compおよび抵抗器R
compの値によって制御されることにさらに留意されたい。キャパシタC
compおよび抵抗器R
compの値は、
図5または
図6に示す信号処理回路302などの回路によって制御され得る。
【0023】
図8は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ450の回路図である。以下でより十分に説明するように、トランシーバ450は、フィードフォワードキャンセルがないデュアルトランスを含む。トランシーバ450は、インダクタL2、L3、およびL4を有する第1のトランス402に結合されたアンテナ401を含む。さらに、トランシーバ400は、インダクタL5およびL6を含む第2のトランス404を含み、インダクタL4または第1のトランス402は、整合キャパシタC
matchを介して第2のトランス404のインダクタL6に結合される。その上、電力増幅器406は、インダクタL2とL3との間に結合される。
【0024】
トランシーバ450はまた、インダクタL2に結合される、抵抗器Z
replicaを含むレプリカポートを含み得る。トランシーバ400はまた、抵抗器Z
replicaと並列に結合された、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含み得る。たとえば、
図1に示すような調整ユニット106は、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含むフィードフォワードキャンセルユニットを備え得る。抵抗器R
compおよびキャパシタC
compの値は、受信機ポートにおいて測定された送信機信号(すなわち、送信漏れ)の強度に基づいて調整され得ることに留意されたい。キャパシタC
compおよび抵抗器R
compの値は、
図5または
図6に示す信号処理回路302などの回路によって制御され得る。抵抗器Z
replicaと並列であるために、キャパシタC
compおよび抵抗器R
compは、プロセス変動と誤差とを容易に許容するように適切に制御され得る。加えて、トランシーバ400は、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを含む。例として、同調可能バンドパス整合ネットワーク104(
図1参照)は、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを備え得る。
図7および
図8に示すようなトランス402および404、キャパシタC
comp、および抵抗器R
compは、「同調可能ユニット」と呼ばれ得ることに留意されたい。
【0025】
図9は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ500の回路図である。以下でより十分に説明するように、トランシーバ500は、フィードフォワードキャンセルがある単一のトランスを含む。トランシーバ500は、インダクタL2、L3、およびL4を有するトランス402に結合されたアンテナ401を含む。トランシーバ500はまた、トランス402のインダクタL2に結合される、抵抗器Z
replicaを含むレプリカポートを含み得る。その上、電力増幅器406は、トランス402の中央ポートに(すなわち、インダクタL2とL3との間に)結合される。トランシーバ450はまた、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含み得、抵抗器R
compの一方の端部はノードCに結合され、キャパシタC
compの一方の端部は、インダクタL4とインダクタL
shuntとの間に結合される。たとえば、
図1に示すような調整ユニット106は、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含むフィードフォワードキャンセルユニットを備え得る。加えて、トランシーバ500は、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを含む。例として、同調可能バンドパス整合ネットワーク104(
図1参照)は、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを備え得る。
【0026】
抵抗器R
compおよびキャパシタC
compの値は、受信機ポートにおいて測定された送信機信号(すなわち、送信漏れ)の強度に基づいて調整され得ることに留意されたい。当業者によって理解され得るように、トランシーバ500は、LNAの入力における送信信号(すなわち、送信漏れ)を少なくとも部分的にキャンセルするために、LNAに戻すように送信信号の一部分を注入するように構成され、送信信号は、抵抗器R
compおよびキャパシタC
compの値によって制御された振幅および位相を有する。キャパシタC
compおよび抵抗器R
compの値は、
図5または
図6に示す信号処理回路302などの回路によって制御され得る。デュアルトランスを含む、
図7および
図8に示すトランシーバと比較して、単一のトランスを含むトランシーバは、より少ない損失を示し得る。
【0027】
図10は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ550の回路図である。トランシーバ550は、
図1に示すトランシーバ100の例示的な実装形態を備え得ることに留意されたい。以下でより十分に説明するように、トランシーバ550は、フィードフォワードキャンセルがない単一のトランスを含む。トランシーバ550は、インダクタL2、L3、およびL4を有するトランス402に結合されたアンテナ401を含む。トランシーバ550はまた抵抗器Z
replicaを含むレプリカポートを含み得、それはトランス402のインダクタL2に結合される。その上、電力増幅器406は、トランス402の中央ポートに(すなわち、インダクタL2とL3との間に)結合される。トランシーバ550はまた、抵抗器Z
replicaと並列に結合された、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含み得る。たとえば、
図1に示すような調整ユニット106は、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含むフィードフォワードキャンセルユニットを備え得る。抵抗器R
compおよびキャパシタC
compの値は、受信機ポートにおいて測定された送信機信号(すなわち、送信漏れ)の強度に基づいて調整され得ることに留意されたい。キャパシタC
compおよび抵抗器R
compの値は、
図5または
図6に示す信号処理回路302などの回路によって制御され得る。抵抗器Z
replicaと並列であるために、キャパシタC
compおよび抵抗器R
compは、プロセス変動と検知回路誤差とを容易に許容するように適切に制御され得る。
【0028】
加えて、トランシーバ550は、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを含む。例として、同調可能バンドパス整合ネットワーク104(
図1参照)は、キャパシタC
matchとインダクタL
matchとを備え得る。トランシーバ550は、シングルエンド構成を備えることに留意されたい。その上、トランシーバ550は、接地電圧とトランス402の2次側の中央ポートとの間に結合された、キャパシタC
trapを含む。キャパシタC
trapは、送信機に関してコモンモードキャンセルを可能にし得る。
【0029】
図11は、本発明の例示的な実施形態による、トランシーバ600の回路図である。トランシーバ600は、
図1に示すトランシーバ100の例示的な実装形態を備え得ることに留意されたい。以下でより十分に説明するように、トランシーバ600は、フィードフォワードキャンセルがない単一のトランスを含む。トランシーバ600は、インダクタL2、L3、およびL4を有するトランス452に結合されたアンテナ402を含む。トランシーバ450はまた、トランス452のインダクタL2に結合される、抵抗器Z
replicaを含むレプリカポートを含み得る。その上、電力増幅器406は、インダクタL2とL3との間に結合される。トランシーバ400はまた、抵抗器Z
replicaと並列に結合された、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含み得る。たとえば、
図1に示すような調整ユニット106は、キャパシタC
compと抵抗器R
compとを含むフィードフォワードキャンセルユニットを備え得る。抵抗器R
compおよびキャパシタC
compの値は、受信機ポートにおいて測定された送信機信号の強度に基づいて調整され得ることに留意されたい。キャパシタC
compおよび抵抗器R
compの値は、
図5または
図6に示す信号処理回路302などの回路によって制御され得る。抵抗器Z
replicaと並列であるために、キャパシタC
compおよび抵抗器R
compは、プロセス変動と誤差とを容易に許容するように適切に制御され得る。当業者によって諒解されるように、トランシーバ600はシングルエンドであるが、
図10に示すトランシーバ550は完全に差動である。
【0030】
加えて、トランシーバ600は、LNAに結合された、キャパシタC
match1およびC
match2と、インダクタL
match1およびL
match2とを含む。例として、同調可能バンドパス整合ネットワーク104(
図1参照)は、キャパシタC
match1およびC
match2と、インダクタL
match1およびL
match2とを備え得る。その上、トランシーバ600は、接地電圧とトランス402の2次側の中央ポートとの間に結合された、キャパシタC
trapを含む。上述のように、キャパシタC
trapは、送信機コモンモードキャンセルを可能にし得る。
図9〜
図11に示すようなトランス402、キャパシタC
comp、および抵抗器R
compは、「同調可能ユニット」と呼ばれ得ることに留意されたい。
【0031】
図7〜
図11に示す例示的な実施形態では、トランスが不平衡にされると仮定され、送信経路からアンテナポートまでの電力損失が、最大電力伝達およびシステム効率の場合に3dB未満であるが、アンテナポートから受信経路までの損失が、雑音指数(NF)を犠牲にして増大させられるようになることに留意されたい。さらに、受信機−アンテナ損失によるNF低下は、より高い入力インピーダンス(たとえば、50オーム、100オーム、または200オーム)のLNAの使用によって低減されると仮定される。
【0032】
図12は、キャパシタC
compのための様々な値による、dB単位(すなわち、y軸)の絶縁(すなわち、送信−受信)の量を示すプロット500である。さらに、各曲線は、抵抗器R
compのための異なる値を表す。
図12に示した例では、306オームの抵抗器R
compのための値、および2.6pFのキャパシタC
compのための値が、参照番号504によって示される最適な絶縁を与える。
図13は、周波数に対する、ならびにキャパシタC
compおよび抵抗器R
compのための最適値による、dB単位(すなわち、y軸)の絶縁(すなわち、送信−受信)の量を示す別のプロット550である。
図13の信号552によって示すように、関連付けられたトランシーバは、約0.85GHzにおいて約−80dBの絶縁を与える。
【0033】
図14は、1つまたは複数の例示的な実施形態による、方法770を示すフローチャートである。方法770は、(数字772によって示す)トランスの第1の部分に結合されたアンテナポートにおけるインピーダンスを検知することを含み得る。さらに、方法780は、(数字774によって示す)アンテナポートにおけるインピーダンスを、トランスの第2の部分に結合された調整ユニットにおけるインピーダンスと実質的に整合させるために、調整ユニットにおけるインピーダンスを調整することを含み得る。
【0034】
図15は、1つまたは複数の例示的な実施形態による、別の方法780を示すフローチャートである。方法780は、(数字782によって示す)トランスに結合された受信経路上の送信信号を測定することを含み得る。さらに、方法780は、(数字784によって示す)受信経路上の送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、トランスに結合された調整ポートを調整することを含み得る。
【0035】
図16は、受信機804および送信機806の各々に結合された同調可能ユニット802を備えるシステム800を示す。さらに、同調可能ユニット802は、アンテナ805に結合するために構成され得る。同調可能ユニット802は、上記で説明した実施形態のうちの1つまたは複数を備え得ることに留意されたい。同調可能ユニット802は、受信機804の受信経路および送信機806の送信経路の各々に結合された、1つまたは複数のトランスを含み得る。同調可能ユニット802は、十分な送信機−受信機間の阻止を可能にするために、インピーダンス平衡を提供するために構成され得る。さらに、同調可能ユニット802は、フィードフォワードキャンセルのために構成され得、したがって、受信経路上の送信漏れ信号の少なくとも一部分をキャンセルし得る。
【0036】
情報および信号は様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0037】
さらに、本明細書で開示する例示的な実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本発明の例示的な実施形態の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0038】
本明細書で開示する例示的な実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としても実装され得る。
【0039】
本明細書で開示する例示的な実施形態に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)(登録商標)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在することができる。ASICはユーザ端末中に存在することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として存在することができる。
【0040】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく、例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるとき、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0041】
開示する例示的な実施形態の前述の説明は、当業者が本発明を実施または使用できるようにするために提供したものである。これらの例示的な実施形態への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、本明細書に示す例示的な実施形態に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきある。
以下に本願出願当初の特許請求の範囲を付記する。
[C1] 送信経路に結合された第1の側と受信経路に結合された第2の側とを有する、トランスと、
前記第1の側の第1の部分に結合され、アンテナに結合するために構成された、アンテナ同調ネットワークと、
前記第1の側の第2の部分に結合され、調整ユニットにおけるインピーダンスが前記アンテナ同調ネットワークにおけるインピーダンスに実質的に等しくなることを可能にするために調整されるために構成された、調整ユニットとを備えるトランシーバ。
[C2] 前記アンテナ同調ネットワークおよび前記調整ユニットの各々に結合され、前記アンテナ同調ネットワークにおけるインピーダンスを検知するために構成された、アンテナインピーダンスセンサーおよび制御ユニットをさらに備える、C1に記載のトランシーバ。
[C3] 前記トランスの前記第1の側が、1次側を備え、前記トランスの前記第2の側が、2次側を備える、C1に記載のトランシーバ。
[C4] 前記送信経路が、前記トランスの1次側の中央ポートに結合され、前記受信経路が、前記トランスの2次側に結合される、C1に記載のトランシーバ。
[C5] 前記受信経路と前記調整ユニットとの間に結合され、前記受信経路の入力における送信漏れの量を測定するように構成された、信号処理回路をさらに備える、C1に記載のトランシーバ。
[C6] 前記信号処理回路が、少なくとも1つの信号を前記調整ユニットへ、その調整を可能にするために伝達するようにさらに構成される、C5に記載のトランシーバ。
[C7] レプリカポートおよび送信経路の各々に結合され、アンテナに結合するために構成された、1次側と、
受信経路および前記レプリカポートの各々に結合された2次側であって、前記レプリカポートは、少なくとも1つの調整可能構成要素に結合され、送信信号漏れキャンセルのために構成される、2次側と
を含む少なくとも1つのトランスを備えるトランシーバ。
[C8] 前記少なくとも1つのトランスが、
1次側と2次側とを有する第1のトランスであって、前記第1のトランスの前記1次側が、前記送信経路および前記レプリカポートの各々に結合され、前記アンテナに結合するために構成される、第1のトランスと、
1次側と2次側とを有する第2のトランスであって、前記第2のトランスの前記1次側が、前記第1のトランスの前記2次側に結合され、前記第2のトランスの前記2次側が、前記レプリカポートおよび前記受信経路の各々に結合される、第2のトランスとを含む、C7に記載のトランシーバ。
[C9] 前記レプリカポートと前記受信経路との間に結合され、前記少なくとも1つの調整可能要素を含む、フィードフォワード経路をさらに備える、C8に記載のトランシーバ。
[C10] 前記少なくとも1つの調整可能要素が、前記レプリカポートと接地電圧との間に結合される、C7に記載のトランシーバ。
[C11] 前記少なくとも1つのトランスの前記2次側に結合され、コモンモードキャンセルのために構成された、キャパシタをさらに備える、C10に記載のトランシーバ。
[C12] 前記レプリカポートと前記受信経路との間に結合され、前記少なくとも1つの調整可能要素を含む、フィードフォワード経路をさらに備える、C7に記載のトランシーバ。
[C13] トランスの第1の部分に結合されたアンテナポートにおけるインピーダンスを検知することと、
前記アンテナポートにおける前記インピーダンスを、前記トランスの第2の部分に結合された調整ポートにおけるインピーダンスと実質的に整合させるために、前記調整ポートにおける前記インピーダンスを調整することとを備える方法。
[C14] 前記検知することが、第1のトランスの1次側の前記第1の部分に結合された前記アンテナポートにおける前記インピーダンスを検知することを備える、C13に記載の方法。
[C15] 前記調整することが、前記第1のトランスの前記1次側の前記第2の部分に結合された前記調整ポートにおける前記インピーダンスを調整することを備える、C14に記載の方法。
[C16] 前記トランスの第3の部分に結合された受信経路における送信漏れの量を検知することをさらに備える、C13に記載の方法。
[C17] 前記受信経路における前記送信漏れの量を検知することに応答して、前記調整ポートをさらに調整することをさらに備える、C16に記載の方法。
[C18] 前記調整ポートを介して前記第1のトランスに結合された第2のトランスの一部分に結合されたダイバーシティ受信経路における、送信漏れの量を検知することと、
前記ダイバーシティ受信経路における前記送信漏れの量を検知することに応答して、前記第2のトランスの別の部分に結合されたダイバーシティ調整ポートを調整することとをさらに備える、C13に記載の方法。
[C19] 第1のトランスの第1のポートに結合され、1次アンテナに結合するための、アンテナ同調ネットワークと、
前記第1のトランスの第2のポートおよび第2のトランスの第1のポートの各々に結合された、第1の平衡ネットワークと、
前記第2のトランスの第2のポートに結合された、第2の平衡ネットワークであって、前記第2のトランスは、ダイバーシティアンテナに結合するために構成される、第2の平衡ネットワークとを備えるトランシーバ。
[C20] 前記アンテナ同調ネットワークにおけるインピーダンスを検知することと、
前記第1のトランスに結合された受信経路上の送信信号を検知することと、
前記第2のトランスに結合された受信経路上の送信信号を検知することと、
前記第1の平衡ネットワークおよび前記第2の平衡ネットワークのうちの少なくとも1つを調整することとを行うために構成された少なくとも1つのコントローラをさらに備える、C19に記載のトランシーバ。
[C21] 前記第1のトランスおよび前記第2のトランスのうちの少なくとも1つに関連付けられた送信漏れを測定するように構成された、信号処理回路をさらに備える、C19に記載のトランシーバ。
[C22] トランスに結合された受信経路上の送信信号を測定することと、
前記受信経路上の前記送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、前記トランスに結合された調整ユニットを調整することとを備える方法。
[C23] 前記測定することが、前記トランスの2次側に結合された前記受信経路上の送信漏れを測定することを備える、C22に記載の方法。
[C24] 前記調整することが、前記第1のトランスの1次側に結合された前記調整ユニットを調整することを備える、C22に記載の方法。
[C25] 前記調整することが、前記受信経路上の前記送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、前記調整ユニットの位相および前記調整ユニットの振幅のうちの少なくとも1つを調整することを備える、C22に記載の方法。
[C26] トランスの第1の部分に結合されたアンテナポートにおけるインピーダンスを検知するための手段と、
前記アンテナポートにおける前記インピーダンスを、前記トランスの第2の部分に結合された調整ユニットにおけるインピーダンスと実質的に整合させるために、前記調整ユニットにおける前記インピーダンスを調整するための手段とを備えるデバイス。
[C27] トランスに結合された受信経路上の送信信号を測定するための手段と、
前記受信経路上の前記送信信号を少なくとも部分的にキャンセルするために、前記トランスに結合された調整ユニットを調整するための手段とを備えるデバイス。