特許第6017661号(P6017661)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6017661飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6017661
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置
(51)【国際特許分類】
   A01K 5/02 20060101AFI20161020BHJP
   G01L 5/06 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   A01K5/02
   G01L5/06 Z
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-220332(P2015-220332)
(22)【出願日】2015年11月10日
【審査請求日】2015年11月10日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0138498
(32)【優先日】2015年10月1日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515312416
【氏名又は名称】朴 長春
(74)【代理人】
【識別番号】110000981
【氏名又は名称】アイ・ピー・ディー国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】朴 長春
【審査官】 田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−192539(JP,A)
【文献】 特開2002−103(JP,A)
【文献】 特開2007−119207(JP,A)
【文献】 韓国登録実用新案第20−0401374(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 5/00−5/02
B65G 23/44
G01L 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置において、
駆動モーターと、
前記駆動モーターに連結されて回転可能に設置され、ディスクワイヤーに形成されたディスクに係止して飼料を移送させることができるように外周に沿って多数のピッチ突起を有する駆動スプロケットと、
前記駆動スプロケットによって移動するディスクワイヤーが経由するように前記駆動スプロケットに隣接して設置され、前記ディスクワイヤーが移動する力によって回転可能に備えられるアイドルホイールと、
前記アイドルホイールに軸結され、前記駆動スプロケットと前記アイドルホイールの中心とを結ぶ延長線上に移動可能に設置され、ばねの弾性力によって前記アイドルホイールを前記駆動スプロケットから遠ざけて前記ディスクワイヤーに常に緊張状態を保たせる張力調整部と、
前記駆動モーター、前記駆動スプロケット、前記アイドルホイールおよび前記張力調整部が収納される筐体であって、前記ディスクワイヤーが流入して前記駆動スプロケットと前記アイドルホイールを経由した後に排出されるようにディスクワイヤー流入口とディスクワイヤー排出口を有するケースと、
前記アイドルホイールの移動距離を肉眼で確認可能な張力測定手段と、
を含んでなる、飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置。
【請求項2】
前記張力測定手段は、
前記ケースの一部分に前記アイドルホイールの移動方向と同じ方向に長孔として形成され、目盛りを有するゲージホールと、
前記張力調整部の移動板と接続され、前記ゲージホールに挿通される指針突起と、
から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置。
【請求項3】
前記張力調整部は、
前記ケースの内側に向かって前記ケースの長手方向に対して垂直に突設される固定板と、
前記固定板に一端部が固定され、前記ケースの長手方向に延設されるガイドロッドと、
前記ガイドロッドに沿って移動可能に設置されるとともに、前記アイドルホイールの中心に軸結される移動板と、
前記移動板と前記固定板との間に弾設され、前記移動板と共に移動するアイドルホイールによって前記ディスクワイヤーに常に緊張状態を保たせるばねと、
から構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、畜産農家には、家畜を大規模に飼育するにあたり、飼料をいちいち手作業で供給するには労働力が足りないうえ、それに伴う人件費も増加することにより、完全自動化システムを備えた飼料供給機が求められている。
【0003】
このような要求を満たすために、畜舎70には、所定の位置ごとに家畜に飼料を自動的に供給するための装置として自動家畜給餌機(automatic poultry feeder:労働力の削減のために飼料供給を自動化した飼料供給機であって、チェーン式、ディスクワイヤー式、スクリュー式、懸垂式など)が提供されている。
【0004】
一例として、特許文献1には家畜の飼料を自動的に給餌するシステムが開示されているが、その基本的な技術事項について図1を参照して説明する。
【0005】
このシステムは、飼料貯蔵タンク10に飼料が貯蔵され、飼料貯蔵タンク10の下部に取り付けられたホッパー20を介して飼料が排出され、ホッパー20の出口は移送パイプ30に接続され、移送パイプ30は畜舎70内の飼料を必要な箇所に沿って連なるように配置された後、さらに畜舎70の外にあるホッパー20の入口に連結される閉曲線(closed curve)を成し、移送パイプ30が方向を変えるコーナーにおいては移送パイプ30をコーナーホイール31で連結して飼料がスムーズに移送されるようにして、畜舎70の内部に設置された多数の飼料計量桶50に貯蔵されるようにした後、定量ずつ飼料給餌桶60に投入されるようにする構造となっている。
【0006】
ここで、飼料の移送を担当するディスクワイヤー40には、ワイヤー41の長手方向に沿ってディスク43が等間隔で設置され、ワイヤー41が移送パイプ30の全長にわたって移送パイプ30の長手方向に内在し、ワイヤー41に固定されたディスク43が移送パイプ30の内側で全体的に進行しながら飼料を押して移送することになる。
【0007】
また、前記ワイヤー41は駆動装置100によって駆動される。この駆動装置100では、電気的な力で駆動される公知の減速モーターによって駆動力が発生する。減速モーターの駆動力は、駆動装置100の内部にある駆動スプロケット120に伝達され、駆動装置100のディスクワイヤー流入口を介して駆動装置100の内部に流入したワイヤー41に固定されたディスク43が、駆動スプロケット120の円周面に放射状に形成されたピッチ突起121に周期的に係止されて回転するようにする。これにより、ワイヤー41が全体的に進行する。駆動スプロケット120を離脱したワイヤー41は、アイドルホイールの外周面によって案内されて駆動装置100のディスクワイヤー排出口から流出した後、移送パイプ30を通ってホッパー20の入口に入ることにより、閉曲線からなる移送パイプ30を全体的に循環しながら、ホッパー20から供給された飼料を必要な箇所へ移送することになる。
【0008】
このような自動家畜給餌機は、多様な構造および方式で提供されているが、現在一般に採用される方式としては、特許文献2に提案されているように、パイプの内部にディスクワイヤー40が循環することにより、該ディスクワイヤー40の移動を介して飼料を供給することができるように実現する方式がある。
【0009】
一方、別の例として、特許文献2には、前記ディスクワイヤー40の駆動のために回転力を発生させるモーターと、該モーターの回転力で回転することによりディスクワイヤー40を引いて移送させる駆動スプロケット120とを含んでなる駆動装置100が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国実用新案登録第20−0401374号公報
【特許文献2】韓国実用新案登録第20−0317682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、特許文献2では、ディスクワイヤー40の全長がかなり長いので、駆動中に強い引張力の影響を受けて長期間の使用によりディスクワイヤー40の全長が伸び、初期設置状態に比べて駆動伝達力が低下したり、駆動スプロケット120からディスクワイヤー40が外れたりするなどにより、作動停止またはディスク絡みによって生ずるモーターの過負荷による破損および火災発生が生じ得るという問題点があった。
【0012】
つまり、ディスクワイヤー40の全長が伸びるにつれて、ディスクワイヤー40が駆動スプロケット120から離脱して正常な飼料供給が中断したり、ディスクワイヤー40が駆動スプロケット120に絡んで切れたり、ディスクワイヤー40のディスク43が破損したりするなどの駆動装置100の欠陥が生じやすくなる。かかる問題点が発生しないようにするために、畜産業者は、常に駆動装置を外観からランダムに点検し、肉眼で識別してディスクワイヤーの伸びが確認されると、ディスクワイヤーを切断して長さを補修する作業を行っている。
【0013】
よって、ディスクワイヤーの伸びを確認するためには駆動装置の内部を見なければならないので、カバーを取り外さなければならないが、このような煩わしさにより適切な時期にワイヤーを補修しなかった場合、駆動装置の破損や火災などが頻繁に発生するという問題点があった。
【0014】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ディスクワイヤーの緊張状態を常に保つアイドルホイールの移動距離を肉眼で確認することができるように構成することにより、飼料を移送させるディスクワイヤー補修および引張力調整時期を判断することが可能な、新規かつ改良された飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置において、駆動モーターと、前記駆動モーターに連結されて回転可能に設置され、ディスクワイヤーに形成されたディスクに係止して飼料を移送させることができるように外周に沿って多数のピッチ突起を有する駆動スプロケットと、前記駆動スプロケットによって移動するディスクワイヤーが経由するように前記駆動スプロケットに隣接して設置され、前記ディスクワイヤーが移動する力によって回転可能に備えられるアイドルホイールと、前記アイドルホイールに軸結され、前記駆動スプロケットと前記アイドルホイールの中心とを結ぶ延長線上に移動可能に設置され、ばねの弾性力によって前記アイドルホイールを前記駆動スプロケットから遠ざけて前記ディスクワイヤーに常に緊張状態を保たせる張力調整部と、前記駆動モーター、前記駆動スプロケット、前記アイドルホイールおよび前記張力調整部が収納される筐体であって、前記ディスクワイヤーが流入して前記駆動スプロケットと前記アイドルホイールを経由した後に排出されるようにディスクワイヤー流入口とディスクワイヤー排出口を有するケースと、前記アイドルホイールの移動距離を肉眼で確認可能な張力測定手段と、を含んでなる、飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置が提供される。
【0016】
前記張力測定手段は、前記ケースの一部分に前記アイドルホイールの移動方向と同じ方向に長孔として形成され、目盛りを有するゲージホールと、前記張力調整部の移動板と接続され、前記ゲージホールに挿通される指針突起と、から構成されることを特徴としてもよい。
【0017】
前記張力調整部は、前記ケースの内側に向かって前記ケースの長手方向に対して垂直に突設される固定板と、前記固定板に一端部が固定され、前記ケースの長手方向に延設されるガイドロッドと、前記ガイドロッドに沿って移動可能に設置されるとともに、前記アイドルホイールの中心に軸結される移動板と、前記移動板と前記固定板との間に弾設され、前記移動板と共に移動するアイドルホイールによって前記ディスクワイヤーに常に緊張状態を保たせるばねと、から構成されることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、ディスクワイヤーの緊張状態を常に保つアイドルホイールの移動距離を肉眼で確認することができるように構成することにより、飼料を移送させるディスクワイヤー補修および引張力調整時期を判断することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来のディスクワイヤーの駆動装置を含む家畜飼料自動給餌システムの例示図である。
図2】本発明に係るディスクワイヤーの駆動装置を示す斜視図である。
図3】本発明に係るディスクワイヤーの駆動装置を示す側断面図である。
図4】本発明に係るディスクワイヤーの駆動装置を示す平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
まず、通常の飼料供給機は、図1に示すように、飼料を供給するディスクワイヤー40の駆動装置100に関するもので、前記ディスクワイヤー40が移送パイプ30の閉曲線に沿って循環して移動しながら飼料を供給するときに駆動スプロケット120から離脱することを防止して、ディスクワイヤー40だけでなく、該ディスクワイヤー40を移送させる駆動装置100の破損を防止しようとするのである。
【0022】
このための方法では、ディスクワイヤー40が駆動中にアイドルホイール130を経由するようにし、アイドルホイール130はディスクワイヤー40の引張量だけ自動的に移動するようにして、ディスクワイヤー40が常に張りつめた状態を保つことができるようにすることにより、閉曲線の移送パイプ30に沿って移動しながら飼料を供給する。
【0023】
このとき、前記ディスクワイヤー40が伸びた場合、アイドルホイール130がディスクワイヤー40を正常な経由路線から離脱しないようにすることにより、前記ディスクワイヤー40の破損および絡みを防止してさらに駆動装置100の破損および過熱による火災の発生を防止する必要がある。
【0024】
これに対し、本発明の飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置100は、図2図4に示すように、駆動力を発生する駆動モーター110と、前記駆動モーター110に連結されて回転可能に設置され、前記ディスクワイヤー40に形成されたディスク43に係止して飼料を移送させることができるように外周に沿って多数のピッチ突起121を有する駆動スプロケット120と、前記駆動スプロケット120によって移動するディスクワイヤー40が経由するように駆動スプロケット120に隣接して設置され、前記ディスクワイヤー40が移動する力によって回転可能に備えられるアイドルホイール130と、前記アイドルホイール130に軸結され、前記駆動スプロケット120とアイドルホイール130の中心とを結ぶ延長線上に移動可能に設置され、ばね147の弾性力によってアイドルホイール130を駆動スプロケット120から遠ざけて前記ディスクワイヤー40に常に緊張状態を保たせる張力調整部140と、前記駆動モーター110、駆動スプロケット120、アイドルホイール130および張力調整部140が収納される筐体であって、前記ディスクワイヤー40が流入して駆動スプロケット120とアイドルホイール130を経由した後に排出されるようにディスクワイヤー流入口151とディスクワイヤー排出口153を有するケース150と、アイドルホイール130の移動距離をケース150の外部から肉眼で確認可能な張力測定手段160と、を含んで構成される。張力測定手段160は、例えば、前記ケース150と張力調整部140との間に機械的に設置され、ディスクワイヤー40の補修時期およびアイドルホイール130の引張力調整時期を判断するために設置される。
【0025】
したがって、本発明の駆動装置100は、通常のディスクワイヤー40の駆動装置100と同様に、駆動力を発生させる駆動モーター110と、前記駆動モーター110によって回転するとともにディスクワイヤー40を引き寄せて駆動させる駆動スプロケット120とを含んでなる。
【0026】
前記駆動スプロケット120は、通常のディスクワイヤー40の駆動装置100に備えられた駆動スプロケット120と同様にピッチ突起121を有し、該ピッチ突起121は、ディスクワイヤー40に設けられた各ディスク43間のピッチに対応する間隔で形成され、ディスクワイヤー40が駆動スプロケット120を経由するときにディスク43が自然に係止される。
【0027】
このとき、前記ディスクワイヤー40が正常な経由路線から離脱する最も主な要因は、ディスクワイヤー40の使用中にディスクワイヤーの引張量が累積して所定の数値以上になると、ディスクワイヤー40が伸びることにある。
【0028】
したがって、ディスクワイヤー40が伸びてもぴんと張りつめた状態を保たせることが可能なアイドルホイール130と張力調整部140が必要となる。
【0029】
本発明の駆動装置100は、これについての構成として、前記ディスクワイヤー40が駆動中に経由するアイドルホイール130を備え、該アイドルホイール130がディスクワイヤー40の引張量だけ自動的に移動するようにすることにより、ディスクワイヤー40が常に張りつめた状態を保つことができるようにする張力調整部140を備える。
【0030】
前記張力調整部140は、前記ケース150の内面から前記ケース150の内側に向かってケース150の長手方向に対して垂直に突設される固定板143と、該固定板143に一端が固定され、ケース150の長手方向に延設されるガイドロッド145と、前記ガイドロッド145に沿って移動可能に設置されるとともに、前記アイドルホイール130の中心に軸結される移動板141とを含む。
【0031】
このとき、前記移動板141と固定板143との間には、前記移動板141と共に移動するアイドルホイール130によって前記ディスクワイヤー40が常に緊張状態を保つことができるようにばね147が弾設される。
【0032】
ここで、前記アイドルホイール130はディスクワイヤー40によって緊張状態を保ちながら回転することが好ましい。また、ディスクワイヤー40とアイドルホイール130との間には摩擦力が発生して、ディスクワイヤー40の駆動力でアイドルホイール130が自然に回転するようにすることが好ましい。
【0033】
したがって、アイドルホイール130の設置状態、アイドルホイール130の移動、およびディスクワイヤー40が切れたときを考慮して、前記張力調整部140を構成しなければならない。
【0034】
前記ケース150は、通常のディスクワイヤー40の駆動装置100におけるように、駆動スプロケット120およびアイドルホイール130などの構成要素を収納して保護することができなければならない。
【0035】
また、前記ケース150は、少なくともディスクワイヤー40が流入するようにするためのディスクワイヤー流入口151と、流入したディスクワイヤー40が駆動スプロケット120およびアイドルホイール130を経由した後に排出されるように形成されたディスクワイヤー排出口153とを含む。
【0036】
前記張力測定手段160は、前記ケース150の一部分に前記アイドルホイール130の移動方向と同じ方向に長孔として形成され、目盛り163を有するゲージホール161と、前記張力調整部140の移動板141と接続され、前記ゲージホール161に挿通される指針突起165とを有する。
【0037】
このとき、前記ディスクワイヤー40がケース150の内側の駆動スプロケット120とアイドルホイール130を経由するように設置し、張力調整部140の移動板141と共にアイドルホイール130を移動させてディスクワイヤー40がぴんと張りつめた状態となるようにする。
【0038】
つまり、ディスクワイヤー40が張り詰めた状態から移動板141をさらに弾力的に移動させて移動板141と固定板143との間が広がった場合、これと同時にばね147により発生する張力が増大するようにする。
【0039】
前述したように結合された状態で駆動モーター110に電力が供給されると、駆動スプロケット120が回転し、この駆動スプロケット120のピッチ突起121にディスクワイヤー40のディスク43が係止されることにより、ディスクワイヤー40が移動する。
【0040】
前記ディスクワイヤー40が駆動される過程で、ディスクワイヤー40が引張力を受けて少しずつ伸びると、ばね147の張力によってアイドルホイール130が固定板143の方向に移動し、これによりディスクワイヤー40はぴんと張りつめた状態を保つことになる。
【0041】
これに加えて、前記張力調整部140によるアイドルホイール130の移動方式としてコンベヤーチェーン方式、スクリュー方式などを採用して適用することが可能である。
【0042】
このような構成によれば、ディスクワイヤー40の引張量が累積し続けて移動板141をさらに移動させることができず、これによりディスクワイヤー40の引張量に対して適切に対応することができないか、移動板141がもはや移動しない場合には、作業者にこれを認知させると同時に、駆動モーター110の駆動時に発生するディスクワイヤー40の離脱を防止することができる。
【0043】
前記ばね147の弾性力が限界点に到達する地点、すなわち、伸びていたばね147の長さが自然長へ近づくことにより移動板141をもはや引けない状態で、前記移動板141に接続された指針突起165がゲージホール161に沿って移動した位置の目盛り163を確認し、前記ディスクワイヤー40におけるディスク43とワイヤー41を該当距離だけ除去することにより、補修作業を行うことができる。
【0044】
前述のように構成された本発明を提供することにより、長期間の使用によりディスクワイヤーの全長が伸びた時点を肉眼で確認することができるので、ディスクワイヤーの補修およびアイドルホイールの引張力調整時期を使用者が容易に判断することができて駆動装置100の破損及び火災を予防することができるという効果がある。
【0045】
図面において、未説明符号111は通常の減速器を示す。
【0046】
以上説明した本明細書および特許請求の範囲に使用される用語および単語は、通常的または辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、本発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができる原則に立脚して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。
【0047】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0048】
10 飼料貯蔵タンク
20 ホッパー
30 移送パイプ
31 コーナーホイール
40 ディスクワイヤー
41 ワイヤー
43 ディスク
50 飼料計量桶
60 飼料給餌桶
70 畜舎
100 駆動装置
110 駆動モーター
111 減速器
120 駆動スプロケット
121 ピッチ突起
130 アイドルホイール
140 張力調整部
141 移動板
143 固定板
145 ガイドロッド
147 ばね
150 ケース
151 ディスクワイヤー流入口
153 ディスクワイヤー排出口
160 張力測定手段
161 ゲージホール
163 目盛り
165 指針突起
【要約】      (修正有)
【課題】飼料を移送させるディスクワイヤー補修および引張力調整時期を判断することが可能な、新規かつ改良された飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置を提供する。
【解決手段】駆動モーター110と、駆動スプロケット120と、アイドルホイール130と、ばね147の弾性力によってアイドルホイール130を駆動スプロケット120から遠ざけてディスクワイヤー40に常に緊張状態を保たせる張力調整部140と、これらが収納される筐体であって、ディスクワイヤー40が流入して駆動スプロケット120とアイドルホイール130を経由した後に排出されるようにディスクワイヤー流入口151とディスクワイヤー排出口153を有するケースと、アイドルホイール130の移動距離を肉眼で確認可能な張力測定手段とを含んでなる飼料供給用ディスクワイヤーの弾力計付き駆動装置。
【選択図】図4
図2
図3
図4
図1