(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記過電流保護回路は、前記複数チャンネルの負荷に各々供給される出力電流のうち、少なくとも前記アクチュエータコイルに供給される出力電流を監視対象とすることを特徴とする請求項12に記載の負荷駆動装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来例の過電流保護回路200では、キャパシタ203のほかに、ソース電流生成部201の抵抗201a及び201bと、シンク電流生成部202の抵抗202aをICに外付けしなければならないので、外付け部品や外部端子の数が増大して基板実装面積の拡大やコストアップを招くという問題があった。特に、複数チャンネルの出力電流Ioを各々監視する場合には、キャパシタ203と抵抗201a及び201bを各チャンネル毎に外付けする必要があるので、上記の問題がより顕著となっていた。
【0008】
本発明は、本願の発明者らにより見出された上記の問題点に鑑み、外付け部品を削減することが可能な過電流保護回路、並びに、これを用いた負荷駆動装置、光ディスク装置、及び、カーオーディオ機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本明細書中に開示された過電流保護回路は、半導体装置に内蔵されたカレントミラーを用いて監視対象の出力電流に応じたソース電流を生成するソース電流生成部と、前記半導体装置に内蔵された定電流源を用いて一定のシンク電流を生成するシンク電流生成部と、前記半導体装置に外付けされて前記ソース電流と前記シンク電流との差分電流により充放電されるキャパシタと、前記半導体装置に内蔵されて前記キャパシタの充電電圧と所定の閾値電圧とを比較して過電流保護信号を生成するコンパレータと、を有する構成(第1の構成)とされている。
【0010】
なお、第1の構成から成る過電流保護回路において、前記ソース電流生成部は、複数チャンネルの出力電流毎に生成されるミラー電流を足し合わせて前記ソース電流を生成する構成(第2の構成)にするとよい。
【0011】
また、第1または第2の構成から成る過電流保護回路において、前記カレントミラーはカスケード型カレントミラーである構成(第3の構成)にするとよい。
【0012】
また、第1〜第3いずれかの構成から成る過電流保護回路において、前記コンパレータは、ヒステリシスコンパレータである構成(第4の構成)にするとよい。
【0013】
また、第1〜第4いずれかの構成から成る過電流保護回路は、放電制御信号に応じて前記キャパシタを放電する放電部をさらに有する構成(第5の構成)にするとよい。
【0014】
また、本明細書中に開示された負荷駆動装置は、負荷に出力電流を供給するドライバアンプ回路と、前記出力電流を監視対象として過電流保護信号を生成する第1〜第5いずれかの構成から成る過電流保護回路と、を有する構成(第6の構成)とされている。
【0015】
なお、第6の構成から成る負荷駆動装置において、前記ドライバアンプ回路は、前記過電流保護信号に基づいて動作可否が制御される構成(第7の構成)にするとよい。
【0016】
また、第6または第7の構成から成る負荷駆動装置において、前記ドライバアンプ回路は、FET[field effect transistor]で形成されたHブリッジ出力段を含む構成(第8の構成)にするとよい。
【0017】
また、第8の構成から成る負荷駆動装置において、前記ソース電流生成部は、前記Hブリッジ出力段の下側FETに流れる前記出力電流をミラーして前記ソース電流を生成する構成(第9の構成)にするとよい。
【0018】
また、第8または第9の構成から成る負荷駆動装置において、前記ドライバアンプ回路は、前記Hブリッジ出力段をリニア駆動する構成(第10の構成)にするとよい。
【0019】
また、第6〜第10いずれかの構成から成る負荷駆動装置において、前記ドライバアンプ回路は複数チャンネルの負荷毎に設けられている構成(第11の構成)にするとよい。
【0020】
また、第11の構成から成る負荷駆動装置において、前記複数チャンネルの負荷のうち少なくとも一つはアクチュエータコイルである構成(第12の構成)にするとよい。
【0021】
また、第12の構成から成る負荷駆動装置において、前記過電流保護回路は、前記複数チャンネルの負荷に各々供給される出力電流のうち、少なくとも前記アクチュエータコイルに供給される出力電流を監視対象とする構成(第13の構成)にするとよい。
【0022】
また、第6〜第13いずれかの構成から成る負荷駆動装置は、前記過電流保護信号を外部出力するためのオープンドレイン出力回路をさらに有する構成(第14の構成)にするとよい。
【0023】
また、本明細書中に開示された光ディスク装置は、光ディスクのリードまたはリード/ライトを行う光ピックアップと、前記光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、前記光ピックアップを前記光ディスクの半径方向に駆動するスレッドモータと、前記光ディスクまたはディスクトレイを出し入れするローディングモータと、第6〜第14いずれかの構成から成る負荷駆動装置とを有し、前記負荷駆動装置は、前記光ピックアップのトラッキングサーボ用アクチュエータコイル及びフォーカスサーボ用アクチュエータコイル、前記スピンドルモータ、前記スレッドモータ、並びに、前記ローディングモータのうち、少なくとも一つを負荷として駆動する構成(第15の構成)とされている。
【0024】
また、本明細書中に開示されたカーオーディオ機器は、第15の構成から成る光ディスク装置を有する構成(第16の構成)とされている。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、過電流保護回路の外付け部品を削減することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<モータドライバ装置>
図1は、モータドライバ装置の一構成例を示すブロック図である。本構成例のモータドライバ装置100は、4チャンネル(5入力4出力)のBTL[bridged transless]システムモータドライバICであり、4チャンネル(CH1〜CH4)の負荷毎に設けられたドライバアンプ回路101〜104と、異常保護回路105と、過電流保護回路106(
図1では「OPU[over-current protection unit]」と表記)と、オープンドレイン出力回路107と、レギュレータ回路108と、ミュート回路109と、セレクタ制御回路110と、プリアンプ回路111〜114と、セレクタ回路115と、を有する。
【0028】
また、モータドライバ装置100は、外部との電気的な接続を確立する手段として、24本の外部端子(1ピン〜24ピン)を有する。1ピン(POWVCC1)は、第1パワー部(CH1/CH2)用の電源入力端子である。2ピン(POWGND1)は、第1パワー部(CH1/CH2)用のグランド端子である。3ピン(VO1(−))は、ドライバアンプ回路101(CH1)の負出力端子である。4ピン(VO1(+))は、ドライバアンプ回路101(CH1)の正出力端子である。5ピン(VO2(−))は、ドライバアンプ回路102(CH2)の負出力端子である。6ピン(VO2(+))は、ドライバアンプ回路102(CH2)の正出力端子である。7ピン(VO3(−))は、ドライバアンプ回路103(CH3)の負出力端子である。8ピン(VO3(+))は、ドライバアンプ回路103(CH3)の正出力端子である。9ピン(VO4(−))は、ドライバアンプ回路104(CH4)の負出力端子である。10ピン(VO4(+))は、ドライバアンプ回路104(CH4)の正出力端子である。11ピン(POWGND2)は、第2パワー部(CH3/CH4)用のグランド端子である。12ピン(POWVCC2)は、第2パワー部(CH3/CH4)用の電源入力端子である。
【0029】
13ピン(PRTOUT)は、出力過電流保護フラグ出力端子である。14ピン(VREG)は、内部回路用電源出力端子である。15ピン(PRTC)は、過電流保護機能オン時間設定端子である。16ピン(PreGND)は、プリアンプ回路111〜114及びレギュレータ回路108用のグランド端子である。17ピン(MUTE)は、ミュート端子である。18ピン(IN4)は、CH4入力端子(ACT_IN)である。19ピン(IN3)は、CH3入力端子(ACT_IN)である。20ピン(BIAS)は、バイアス入力端子である。21ピン(IN2−2)は、CH2−2入力端子(LD_IN)である。22ピン(IN2−1)は、CH2−1入力端子(SL_IN)である。23ピン(CNT)は、SL/LDコントロール入力端子である。24ピン(IN1)は、CH1入力端子(SP_IN)である。
【0030】
ドライバアンプ回路101(CH1)は、BTLアンプやレベルシフタを含み、24ピンの入力信号SP_INに応じて、3ピンと4ピンとの間に接続されたスピンドルモータSPに出力電流Io1を供給する。なお、ドライバアンプ回路101は、1ピンと2ピンからPowVcc1/PowGND1の供給を受けて動作する。
【0031】
ドライバアンプ回路102(CH2)は、BTLアンプやレベルシフタを含み、22ピンの入力信号SL_INまたは21ピンの入力信号LD_INに応じて、5ピンと6ピンとの間に接続されたスレッド/ローディング兼用モータSL/LDに出力電流Io2を供給する。なお、ドライバアンプ回路102は、1ピンと2ピンからPowVcc1/PowGND1の供給を受けて動作する。
【0032】
ドライバアンプ回路103(CH3)は、BTLアンプやレベルシフタを含み、19ピンの入力信号ACT_INに応じて、7ピンと8ピンとの間に接続されたトラッキングサーボ用アクチュエータコイルTKに出力電流Io3を供給する。なお、ドライバアンプ回路103は、11ピンと12ピンからPowVcc2/PowGND2の供給を受けて動作する。
【0033】
ドライバアンプ回路104(CH4)は、BTLアンプやレベルシフタを含み、18ピンの入力信号ACT_INに応じて、9ピンと10ピンとの間に接続されたフォーカスサーボ用アクチュエータコイルFCに出力電流Io4を供給する。なお、ドライバアンプ回路104は、11ピンと12ピンからPowVcc2/PowGND2の供給を受けて動作する。
【0034】
異常保護回路105は、電源電圧PowVcc1/PowVcc2が異常な減電圧状態であるか否かを監視するUVLO[under voltage lock out]機能、バイアス電圧BIASが異常な減電圧状態であるか否かを監視するバイアスミュート機能、モータドライバ装置100が異常な高温状態であるか否かを監視するTSD[thermal shutdown]機能、及び、スレッド/ローディング兼用モータLDに天絡(電源端またはこれに準ずる高電位端への短絡)または地絡(接地端またはこれに準ずる低電位端への短絡)が生じているか否かを監視する天地絡保護機能を備えており、いずれかの異常状態を検出したときにドライバアンプ回路101〜104の出力をいずれもミュートする。
【0035】
過電流保護回路106は、アクチュエータコイルTK及びFCに各々流れる出力電流Io3及びIo4を監視対象として過電流保護信号S1を生成する。過電流保護回路106の構成及び動作については、後ほど詳細に説明する。
【0036】
オープンドレイン出力回路107は、オープンドレインのNチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタを用いて、過電流保護信号S1を13ピンから外部出力する。オープンドレイン出力回路107を設けたことにより、モータドライバ装置100の過電流異常を外部のマイコンなどで把握することが可能となる。
【0037】
レギュレータ回路108は、モータドライバ装置100の内部回路向け電源電圧VREGを生成する。
【0038】
ミュート回路109は、17ピンの入力信号MUTEに応じて、ドライバアンプ回路101〜104の出力をミュートする。
【0039】
セレクタ制御回路110は、23ピンの入力信号SL/LDControlに応じて、セレクタ回路115を制御する。
【0040】
プリアンプ回路111は、24ピンの入力信号SP_INをドライバアンプ回路101に伝達する。プリアンプ回路112aは、22ピンの入力信号SL_INをセレクタ回路115の第1入力端に伝達する。プリアンプ回路112bは、21ピンの入力信号LD_INをセレクタ回路115の第2入力端に伝達する。プリアンプ回路113は、19ピンの入力信号ACT_INをドライバアンプ回路103に伝達する。プリアンプ回路114は、18ピンの入力信号ACT_INをドライバアンプ回路104に伝達する。
【0041】
セレクタ回路115は、セレクタ制御回路110からの指示に応じて、入力信号SL_INと入力信号LD_INのいずれか一方をドライバアンプ回路102に伝達する。
【0042】
上記構成から成るモータドライバ装置100の特長について述べる。第1の特長は、4チャンネルのBTLドライバを備えているという点である。第2の特長は、HTSSOP[heat-sink thin shrink small-outline package]−24ピンのパワーパッケージを採用しているので、セットの小型化が可能であるという点である。第3の特長は、電源電圧の入力ダイナミックレンジが広いという点である。第4の特長は、サーマルシャットダウン回路を内蔵しているという点である。第5の特長は、第1パワー部(CH1/CH2)用の電源入力端子(POWVCC1)と第2パワー部(CH3/CH4)用の電源入力端子(POWVCC2)を独立にしており、効率の良いドライブが可能であるという点である。第6の特長は、ドライバアンプ回路102(CH2)の信号入力経路をコントロール端子(23ピン)によって切替可能であるという点である。第7の特長は、ミュート端子(17ピン)、バイアス端子(20ピン)、及び、コントロール端子(23ピン)によるミュート機能を備えているという点である。第8の特長は、アクチュエータ過電流保護機能により、負荷への過電流を防止することが可能であるという点である。
【0043】
図2は、モータドライバ装置100のミュート機能を説明するための論理値表である。先にも述べたように、モータドライバ装置100は、ミュート端子(17ピン)、バイアス端子(20ピン)、及び、コントロール端子(23ピン)によるミュート機能を備えており、各端子の論理レベル(H/L)を切り替えることにより、ドライバアンプ回路101〜104にミュートをかけることができる。なお、出力「MUTE」では、正負出力電圧が共に約POWVCC/2となり、出力「Hi−Z」では、正負出力が共にハイインピーダンス状態となる。また、状態「1」〜「8」には、UVLO動作やTSD動作が行われていない通常状態下での入出力関係が示されており、状態「9」〜「16」には、UVLO動作やTSD動作が発動される異常状態下での入出力関係が示されている。
【0044】
上記構成から成るモータドライバ装置100は、カーオーディオ機器用の光ディスク装置(オーディオCDドライブなど)に組み込まれる。
図3は、モータドライバ装置を搭載したカーオーディオ機器の外観図である。本構成例のカーオーディオ機器Xは、光ディスク再生装置Yの光ディスク挿入口/排出口であるディスクスロットX1と、ディスクスロットX1から光ディスクZを排出させるためのイジェクトボタンX2と、光ディスクZの再生音量を調節するための音量調節ダイヤルX3と、光ディスクZの再生操作(再生開始/一時停止/停止/次トラック/前トラックなど)を行うための操作スイッチX4と、光ディスクZの再生情報(再生トラック番号/再生時間/楽曲情報など)を表示するための表示パネルX5と、を有する。
【0045】
光ディスク再生装置Yは、光ディスクZからデータを読み出す光ピックアップ(トラッキングサーボ用アクチュエータコイルTK及びフォーカスサーボ用アクチュエータコイルFCを含む)と、光ディスクZを回転駆動するスピンドルモータSPと、光ピックアップを光ディスクの半径方向に駆動するスレッドモータSLと、光ディスクまたはディスクトレイを出し入れするローディングモータLDと、上記のモータないしはアクチュエータコイルを負荷として各々駆動するモータドライバ装置100と、を有する。なお、スレッドモータSLとローディングモータLDは同時に使用されることがないので、スレッド/ローディング兼用モータSL/LDとして共通化することが可能である。
【0046】
<過電流保護回路>
次に、モータドライバ装置100に内蔵された過電流保護回路106の概略構成及び動作について説明する。
図4は、過電流保護回路106の概略構成図である。本構成例の過電流保護回路106は、ソース電流生成部11と、シンク電流生成部12と、キャパシタ13と、ヒステリシスコンパレータ14と、論理合成部15と、を含む。
【0047】
ソース電流生成部11は、その構成要素が全てモータドライバ装置100に内蔵されており、カレントミラーを用いてアクチュエータコイルTK及びFCに各々流れる出力電流Io3及びIo4に応じたソース電流Isourceを生成する。なお、ドライバアンプ回路103及び104は、いずれもFET[field effect transistor]で形成されたHブリッジ出力段を含んでおり、ソース電流生成部11は、Hブリッジ出力段の下側FETに流れる出力電流Io3及びIo4をミラーしてソース電流Isourceを生成する構成とされている。
【0048】
シンク電流生成部12は、その構成要素が全てモータドライバ装置100に内蔵されており、定電流源を用いて一定のシンク電流Isinkを生成する。
【0049】
キャパシタ13は、モータドライバ装置100の15ピン(PRTC)に外付けされており、ソース電流Isourceとシンク電流Isinkとの差分電流Icap(=Isource−Isink)により充放電される。
【0050】
ヒステリシスコンパレータ14は、その構成要素が全てモータドライバ装置100に内蔵されており、キャパシタ13の充電電圧Vcapと所定の閾値電圧VthH/VthLとを比較して過電流保護信号S1を生成する。
【0051】
論理合成部15は、その構成要素が全てモータドライバ装置100に内蔵されており、過電流保護信号S1と他の異常保護信号を合成してドライバアンプ回路103及び104のミュート信号を生成する。
【0052】
また、過電流保護回路106に接続されるオープンドレイン出力回路107は、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ21と、抵抗22及び23と、を含む。トランジスタ21のゲートは、過電流保護信号S1の印加端に接続されている。トランジスタ21のソースは、接地端に接続されている。トランジスタ21のドレインは、内蔵の抵抗22を介して13ピン(PRTOUT)に接続されている。13ピン(PRTOUT)には、プルアップ用の抵抗23が外付けされている。
【0053】
図5は、過電流保護回路106の一動作例を示すタイムチャートであり、上から順に、ドライバアンプ103及び104の動作状態、異常保護回路105の動作状態、過電流ミュート状態、出力電流Io3及びIo4、差分電流Icap、充電電圧Vcap、過電流検出信号S1、及び、外部出力信号PRTOUTが描写されている。
【0054】
過電流保護回路106において、アクチュエータコイルTK及びFCに各々流れる出力電流Io3及びIo4のいずれかが閾値電流Ithを上回ると、ソース電流Isourceがシンク電流Isinkよりも大きくなり、それらの差分電流Icapによってキャパシタ13の充電が開始される。その後、出力電流Io3及びIo4が閾値電流Ithを下回ることなくキャパシタ13の充電動作が継続されて、充電電圧Vcapが閾値電圧VthHを上回ると、過電流保護信号S1がローレベル(正常時の論理レベル)からハイレベル(異常時の論理レベル)に立ち上がる。その結果、トランジスタ21がオフ状態からオン状態に切り替わり、外部出力信号PRTOUTがハイレベル(正常時の論理レベル)からローレベル(異常時の論理レベル)に立ち下がる。なお、キャパシタ13の容量値を調整することにより、キャパシタ13の充電が開始されてから充電電圧Vcapが閾値電圧VthHに達するまでの時間(=過電流検出時間)を調整することが可能である。
【0055】
ドライバアンプ回路103及び104は、過電流保護信号S1がハイレベル(異常時の論理レベル)に立ち上がったことを受けて出力ミュートされる。従って、出力電流Io3及びIo4はいずれも供給停止状態となり、アクチュエータコイルTK及びFCの焼損を未然に防止することが可能となる。
【0056】
ドライバアンプ回路103及び104の出力がミュートされると、ソース電流Isourceはゼロとなるので、差分電流Icapはシンク電流Isinkと等しくなり、キャパシタ13の放電が開始される。そして、キャパシタ13の放電開始から時間Tが経過して、充電電圧Vcapが閾値電圧VthL(ただし、VthL<VthH)を下回ると、過電流保護信号S1がハイレベル(異常時の論理レベル)からローレベル(正常時の論理レベル)に立ち下がる。その結果、トランジスタ21がオン状態からオフ状態に切り替わり、外部出力信号PRTOUTがローレベル(異常時の論理レベル)からハイレベル(正常時の論理レベル)に立ち上がる。このように、2つの閾値電圧VthH及びVthLを持つヒステリシスコンパレータ14を用いることにより、過電流保護信号S1の論理レベルが不必要に高頻度で切り替わることを防止することができる。
【0057】
ドライバアンプ回路103及び104は、過電流保護信号S1がローレベル(正常時の論理レベル)に立ち下がったことを受けてミュート解除される。従って、出力電流Io3及びIo4の供給が再開され、アクチュエータコイルTK及びFCが駆動状態に復帰される。なお、出力電流Io3またはIo4が閾値電流Ithを上回り、キャパシタ13の充電が開始された場合であっても、キャパシタ13の充電電圧Vcapが閾値電圧VthHに達するまでに、出力電流Io3またはIo4が閾値電流Ithを下回れば、キャパシタ13が充電状態から放電状態に切り替わり、充電電圧Vcapが低下に転じるので、過電流保護信号S1がハイレベル(異常時の論理レベル)に立ち上がることはない。
【0058】
このように、本構成例の過電流保護回路106であれば、従来例の過電流保護回路200(
図12を参照)と異なり、ソース電流生成部201の抵抗201a及び201bと、シンク電流生成部202の抵抗202aをICに外付けする必要がなくなる上、監視対象のチャンネル毎に外付けされていたキャパシタ203を単一のキャパシタ13として一元化することができる。
【0059】
従って、本構成例の過電流保護回路106であれば、従来例の過電流保護回路200と比べて、外付け部品や外部端子の数を削減して基板実装面積の縮小やコストダウンを図ることが可能となる。具体的に述べると、2チャンネルの出力電流Io3及びIo4を監視対象とする場合、従来例の過電流保護回路200では、2つのキャパシタと5つの抵抗をICに外付けする必要があるのに対して、本構成例の過電流保護回路106であれば、1つのキャパシタのみをICに外付けするだけで足りる。
【0060】
なお、光ピックアップに組み込まれたアクチュエータコイルTK及びFCは、スピンドルモータSPやスレッド/ローディング兼用モータSL/LDと比べて、より小さい電流でも焼損を生じやすい。そこで、過電流保護回路106は、4チャンネルの負荷(SP、SL/LD、TK、及び、FC)に各々供給される出力電流Io1〜Io4のうち、アクチュエータコイルTK及びFCに供給される出力電流Io3及びIo4のみを監視対象としている。このような構成とすることにより、過電流保護回路106の回路規模を不必要に増大することなく、必要十分な過電流保護を行うことが可能となる。
【0061】
次に、過電流保護回路106の具体的な構成について説明する。
図6は、過電流保護回路106の一構成例を示す回路図である。本構成例の過電流保護回路106は、ソース電流生成部11と、シンク電流生成部12と、キャパシタ13と、ヒステリシスコンパレータ14と、論理合成部15と、放電部16と、を含む。
【0062】
ソース電流生成部11は、カレントミラー11aと、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ11b〜11eとを含む。
【0063】
トランジスタ11bは、ドライバアンプ回路103のHブリッジ出力段を形成する4つのFET(P31、P32、N31、N32)のうち、8ピン(VO3+)側の下側トランジスタN31とゲートが共通接続されており、下側トランジスタN31に流れる出力電流Io3に応じた検出電流I31(出力電流Io3の数百分の一)がドレインに流れる。
【0064】
トランジスタ11cは、ドライバアンプ回路103のHブリッジ出力段を形成する4つのFET(P31、P32、N31、N32)のうち、7ピン(VO3−)側の下側トランジスタN32とゲートが共通接続されており、下側トランジスタN32に流れる出力電流Io3に応じた検出電流I32(出力電流Io3の数百分の一)がドレインに流れる。
【0065】
トランジスタ11dは、ドライバアンプ回路104のHブリッジ出力段を形成する4つのFET(P41、P42、N41、N42)のうち10ピン(VO4+)側の下側トランジスタN41とゲートが共通接続されており、下側トランジスタN41に流れる出力電流Io4に応じた検出電流I41(出力電流Io4の数百分の一)がドレインに流れる。
【0066】
トランジスタ11eは、ドライバアンプ回路104のHブリッジ出力段を形成する4つのFET(P41、P42、N41、N42)のうち、9ピン(VO4−)側の下側トランジスタN42とゲートが共通接続されており、下側トランジスタN42に流れる出力電流Io4に応じた検出電流I42(出力電流Io4の数百分の一)がドレインに流れる。
【0067】
カレントミラー11aは、トランジスタ11b〜11eのドレインに流れる検出電流I31、I32、I41、I42からミラー電流Im31、Im32、Im41、Im42を生成する。なお、これらのミラー電流Im31、Im32、Im41、Im42が流れるカレントミラー11aの出力端は、いずれも15ピン(PRTC)に接続されている。すなわち、ソース電流生成部11は、上記のミラー電流Im31、Im32、Im41、Im42を足し合わせてソース電流Isourceを生成する構成とされている。このような構成とすることにより、単一のキャパシタ13を用いて複数チャンネルの出力電流Io3及びIo4を監視対象とすることが可能となる。
【0068】
シンク電流生成部12は、定電流源12a(例えばバンドギャップ定電流源)と、npn型バイポーラトランジスタ12b及び12cと、を含む。定電流源12aの第1端は、電源端に接続されている。定電流源12aの第2端は、トランジスタ12bのコレクタに接続されている。トランジスタ12b及び12cのベースは、いずれもトランジスタ12bのコレクタに接続されている。トランジスタ12b及び12cのエミッタは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタ12cのコレクタは、15ピン(PRTC)に接続されている。上記構成から成るシンク電流生成部12によれば、定電流源12aで生成される定電流をミラーしてシンク電流Isinkを生成することができる。
【0069】
キャパシタ13は、先に述べたように、モータドライバ装置100の15ピン(PRTC)に外付けされている。
【0070】
ヒステリシスコンパレータ14は、コンパレータ14aと、定電流源14bと、抵抗14c〜14eと、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ14fと、を含む。コンパレータ14aの非反転入力端(+)は、抵抗14eを介して15ピン(PRTC)に接続されている。コンパレータ14aの反転入力端(−)は、定電流源14bの第1端と抵抗14cの第1端に接続されている。コンパレータ14aの出力端は、過電流保護信号S1の印加端に相当する。定電流源14bの第2端は、電源端に接続されている。抵抗14cの第2端は、抵抗14dの第1端に接続されている。抵抗14dの第2端は、接地端に接続されている。トランジスタ14fのドレインは、抵抗14cと抵抗14dとの接続ノードに接続されている。トランジスタ14fのソースは、接地端に接続されている。トランジスタ14fのゲートは、コンパレータ14aの出力端に接続されている。
【0071】
上記構成から成るヒステリシスコンパレータ14において、過電流保護信号S1がローレベル(正常時の論理レベル)であるときには、トランジスタ14fがオフとなるので、コンパレータ14aの反転入力端(−)は、抵抗14c及び14dを介して接地端に接続される。従って、コンパレータ14aの反転入力端(−)に印加される閾値電圧Vthとしては、上側の閾値電圧VthH(=I14b×(R14c+R14d))が印加された状態となる(ただし、符号I14bは定電流源14bの電流値とし、符号R14c及びR14dはそれぞれ抵抗14c及び14dの抵抗値とする)。
【0072】
一方、過電流保護信号S1がローレベル(正常時の論理レベル)からハイレベル(異常時の論理レベル)に切り替わると、トランジスタ14fがオンとなるので、コンパレータ14aの反転入力端(−)は、抵抗14cとトランジスタ14fを介して接地端に接続される。従って、コンパレータ14aの反転入力端(−)に印加される閾値電圧Vthとしては、下側の閾値電圧VthL(=I14b×R14c)が印加された状態となる。
【0073】
論理合成部15は、先に述べたように、過電流保護信号S1と他の異常保護信号を合成してドライバアンプ回路103及び104のミュート信号を生成する。
【0074】
放電部16は、放電制御信号DISCHGに応じてキャパシタ13を放電する回路であり、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ16a及び16bを含む。トランジスタ16aのドレインは、トランジスタ12b及び12cのベースに接続されている。トランジスタ16bのドレインは、コンパレータ14aの非反転入力端(+)に接続されている。トランジスタ16a及び16bのソースは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタ16a及び16bのゲートは、いずれも放電制御信号DISCHGの印加端に接続されている。
【0075】
上記の放電制御信号DISCHGは、例えば、異常保護回路105で何らかの異常状態が検出されてモータドライバ装置100の動作が強制的に停止されたときにハイレベルとされる。放電制御信号DISCHGがハイレベルになると、トランジスタ16a及び16bがいずれもオンとなるので、トランジスタ12b及び12cのベースが接地端に接続されてシンク電流Isinkの生成が停止されると共に、キャパシタ13がトランジスタ16bを介して放電される。このような構成とすることにより、キャパシタ13の残留電荷に起因する過電流保護回路106の誤動作を防止することが可能となる。
【0076】
図7は、ソース電流生成部11の一構成例を示す回路図である。なお、
図7では、ソース電流生成部11のうち、特に、ドライバアンプ回路103の下側トランジスタN31に流れる出力電流Io3からミラー電流Im31を生成する部分が描写されている。
【0077】
本構成例のソース電流生成部11に含まれるカレントミラー11aは、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタa1〜a12と、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタa13〜a19とを含む。トランジスタa1のソースは、電源端に接続されている。トランジスタa1及びa2のゲートは、いずれもトランジスタa1のドレインに接続されている。トランジスタa2のソースは、トランジスタa3のドレインに接続されている。トランジスタa3〜a5のソースは、いずれも電源端に接続されている。トランジスタa3〜a5のゲートは、いずれもトランジスタa2のドレインに接続されている。トランジスタa4のドレインは、トランジスタa6のソースに接続されている。トランジスタa5のドレインは、トランジスタa7のソースに接続されている。トランジスタa6及びa7のゲートは、いずれもトランジスタa1のドレインに接続されている。
【0078】
トランジスタa6のドレインは、トランジスタa13のドレインに接続されている。トランジスタa7のドレインは、トランジスタa14のドレインに接続されている。トランジスタa13〜a16のゲートは、いずれもトランジスタa13のドレインに接続されている。トランジスタa13のソースは、接地端に接続されている。トランジスタa14のソースは、トランジスタa17のドレインに接続されている。トランジスタa15のソースは、トランジスタa18のドレインに接続されている。トランジスタa16のソースはトランジスタa19のドレインに接続されている。トランジスタa17〜a19のソースは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタa17〜a19のゲートは、いずれもトランジスタa14のドレインに接続されている。
【0079】
トランジスタa15のドレインは、トランジスタa8のドレインに接続されている。トランジスタa16のドレインは、トランジスタa9のドレインに接続されている。トランジスタa8〜a10のゲートはいずれもトランジスタa8のドレインに接続されている。トランジスタa8のソースは、電源端に接続されている。トランジスタa9のソースは、トランジスタa11のドレインに接続されている。トランジスタa10のソースは、トランジスタa12のドレインに接続されている。トランジスタa11及びa12のソースはいずれも電源端に接続されている。トランジスタa11及びa12のゲートは、いずれもトランジスタa9のドレインに接続されている。なお、トランジスタa10のドレインはミラー電流Im31の出力端に相当する。
【0080】
また、本構成例のソース電流生成部11は、出力電流Io3に応じた検出電流I31を生成するためのNチャネル型MOS電界効果トランジスタ11bとして、2つのNチャネル型MOS電界効果トランジスタb1及びb2を含む。トランジスタb1及びb2のゲートは、いずれもトランジスタN31のゲートに接続されている。トランジスタb1及びb2のソースは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタb1のドレインは、トランジスタa1のドレインに接続されている。トランジスタb2のドレインは、トランジスタa2のドレインに接続されている。
【0081】
このように、本構成例のソース電流生成部11では、カレントミラー11aとして、カスケード型カレントミラーが採用されている。このような構成とすることにより、カレントミラー段を形成するトランジスタ対(a3〜a5、a17〜a19、並びに、a11及びa12)のソース・ドレイン間電圧を固定することができるので、ミラー精度を高めることが可能となる。
【0082】
なお、ソース電流生成部11のうち、ミラー電流Im32、Im41、Im42を生成する部分についても、上記と同様の構成から成るので、重複した説明は割愛する。
【0083】
図8は、ドライバアンプ回路103の一構成例を示す回路図である。本構成例のドライバアンプ回路103は、アンプA1〜A4と、抵抗R1〜R9と、ツェナダイオードZD1と、を含む。
【0084】
アンプA1の非反転入力端(+)は、アンプA3の第1電流出力端に接続されている。アンプA1の反転出力端(−)は、抵抗R1を介してアンプA1の出力端に接続される一方、抵抗R2を介してアンプA4の出力端にも接続されている。アンプA1の出力端は、8ピン(VO3+)に接続されている。アンプA2の非反転入力端(+)は、アンプA3の第2電流出力端に接続されている。アンプA2の反転出力端(−)は、抵抗R3を介してアンプA2の出力端に接続される一方、抵抗R4を介してアンプA4の出力端にも接続されている。アンプA2の出力端は、7ピン(VO3−)に接続されている。アンプA3の非反転入力端(+)は、バイアス電圧BIASの印加端に接続されている。アンプA3の反転入力端(−)は、抵抗R7を介して19ピン(ACT_IN)に接続されている。アンプA4の非反転入力端(+)は、抵抗R8及びR9の各第1端とツェナダイオードZD1のカソードに接続されている。抵抗R8の第2端は、電源電圧PowVcc2の印加端に接続されている。抵抗R9の第2端とツェナダイオードZD1のアノードは、いずれも接地端に接続されている。アンプA4の反転入力端(−)は、アンプA4の出力端に接続されている。抵抗R5は、アンプA3の第1電流出力端とアンプA4の出力端との間に接続されている。抵抗R6は、アンプA3の第2電流出力端とアンプA4の出力端との間に接続されている。
【0085】
なお、アンプA1の出力段は、トランジスタP31及びN31(
図6を参照)によって形成されており、また、アンプA2の出力段は、トランジスタP32及びN32(
図6を参照)によって形成されている。すなわち、アンプA1及びA2の両出力段を合わせて、ドライバアンプ回路103のHブリッジ出力段が形成されている。そして、ドライバアンプ回路103は、出力電流Io3を生成するに際して、上記のHブリッジ出力段をPWM[pulse width modulation]駆動するのではなく、リニア駆動する構成とされている。
【0086】
より具体的に述べると、ドライバアンプ回路103において、アンプA3は、19ピン(ACT_IN)に印加される電圧ACTINに応じた電流ITKを出力し、アンプA1及びA2の非反転入力端(+)に電圧VIO+/−を発生させる。なお、アンプA3から出力される電流ITKは、アンプA3の反転入力端に流れる電流と同一の挙動を示す。
図9は、電圧ACTINと電圧VIO+/−との相関図である。
図9で示すように、電圧VIO+/−は、電圧ACTINに対して基本的にリニアな特性を持って変動する。
【0087】
また、ドライバアンプ回路103において、アンプA1及びA2は、電圧VIO+/−に応じた電圧VO3+/−を生成してアクチュエータコイルTKの両端に各々印加する。
図10は、電圧ACTINと電圧VO3+/−との相関図である。
図10で示すように、電圧VO3+/−は、電圧VIO+/−と同様、電圧ACTINに対して基本的にリニアな特性を持って変動する。なお、図中の符号RONは、Hブリッジ出力段を形成するFETのオン抵抗値を示している。
【0088】
このように、ドライバアンプ回路103のHブリッジ出力段をリニア駆動する構成であれば、Hブリッジ出力段をPWM駆動する構成と比べて、アクチュエータコイルTKに流れる出力電流Io3を緩やかに可変制御することができる。従って、過電流保護回路106のソース電流生成部11に含まれるカレントミラー11aのミラー比がずれにくくなるので、過電流検出を高精度に実施することが可能となる。
【0089】
また、19ピン(ACT_IN)に対してバイアス電圧BIASが印加されたときに生成される電圧VIO+/−及びVO3+/−の中間値は、いずれもアンプA4によって参照電圧VREFに設定されている。
図11は、電源電圧PowVcc2と参照電圧VREFとの相関図である。本図で示すように、参照電圧VREFは、電源電圧PowVcc2の上昇と共に立ち上がるが、所定の上限値(ツェナ電圧)でクランプされる。
【0090】
なお、ドライバアンプ回路104についても、上記と同様の構成から成るので、重複した説明は割愛する。
【0091】
<その他の変形例>
なお、上記の実施形態では、本発明の適用対象としてカーオーディオ機器向けのシステムモータドライバICを例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、その他の負荷駆動装置(例えばDVDドライブやBDレコーダ向けのシステムモータドライバIC)にも組み込むことが可能であり、さらには、半導体装置に集積化される過電流保護回路全般に広く適用することが可能である。
【0092】
また、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。