特許第6017839号(P6017839)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017839
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】滞在式連動型人感スイッチ
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   H05B37/02 E
   H05B37/02 F
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-120141(P2012-120141)
(22)【出願日】2012年5月25日
(65)【公開番号】特開2013-246981(P2013-246981A)
(43)【公開日】2013年12月9日
【審査請求日】2015年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】596027933
【氏名又は名称】株式会社中野エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(72)【発明者】
【氏名】中野 貞生
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−033808(JP,A)
【文献】 特開2008−172806(JP,A)
【文献】 特開2009−295518(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体を検知する人体検知部と、
人体検知情報を送受信する無線送受信部と、
前記無線送受信部の動作を制御するものであって、前記人体検知部による人体検知と同時に同類の滞在式連動型人感スイッチに対して、点灯指令及び/または消灯指令を無線で相手先指定無しのブロードキャストで出力させると同時に、消灯指令を無線で相手先指定無しのブロードキャストで出力させるための消灯権を保持し、前記同類の滞在式連動型人感スイッチからのブロードキャストによる前記点灯指令を受信すると前記消灯権を消滅させる制御部と
を含むことを特徴とする滞在式連動型人感スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線式人体検知部にて制御される人感スイッチに無線モジュールを内蔵し、同様の人感スイッチ間にデータを無線で交信して互いに連動して同時に負荷を点灯、消灯する人感スイッチシステムに用いる、滞在式連動型人感スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
人体から放射される赤外線を検知する焦電型赤外線センサーを利用して照明器具をオン・オフする自動スイッチ(親器)にスイッチ機能を有しない焦電型赤外線センサ一部のみからなる子器を多数個接続して、比較的広範囲内に存在する人体を検知して照明器具を制御する商品は公知である。従来の方法では、親器、子器間の情報の伝達は親器から子器に直流電源を供給し、子器で人体検知時に極短時間一定の電流を大きく消費することで、親器側に電流値変動の形で通達する方法が一般的である。このため、親器が連接できる子器の数に制限が発生することと、親器、子器間の配線が必要となる他、複数の照明器具と親器間での配線が必要となる。
【0003】
この問題を解決する手段として赤外線によるリモコン技術で、照明器具のスイッチを制御する方法も公知であるが、見通しの効く範囲という制約がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−123261号公報
【特許文献2】特開平11−45642号公報
【特許文献3】特開平11−25822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ホテルや病院等の直線の長い廊下、L字形の折れ曲がった廊下、またショッピングモール、デパート、結婚式等の披露宴会場、劇場等々の広い空間での照明器具を制御するには従来形の親子式制御形式では子器の連接に制限があることから、何組もの親子のセットで多くの照明器具を制御するには各親子のセット間での連携が取れなくなることから、このような応用の実用可は困難であった。この問題を解決する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の滞在式連動型人感スイッチは、人体を検知する人体検知部と、人体検知情報を送受信する無線送受信部と、前記無線送受信部の動作を制御するものであって、前記人体検知部による人体検知と同時に同類の滞在式連動型人感スイッチに対して、点灯指令及び/または消灯指令を無線で相手先指定無しのブロードキャストで出力させると同時に、消灯指令を無線で相手先指定無しのブロードキャストで出力させるための消灯権を保持し、前記同類の滞在式連動型人感スイッチからのブロードキャストによる前記点灯指令を受信すると前記消灯権を消滅させる制御部とを含む。
【0009】
本発明に係わる滞在式連動型人感スイッチのオン・オフ制御の起動は、焦電センサーを利用した人体検知部としての人体検知回路で行う。また、滞在式連動型人感スイッチには2.4GH zまたは950MH zの近距離通信無線モジュールが組み込まれており、人体検知と同時に同類の滞在式連動型人感スイッチに対し、相手先指定無しのブロードキャスト方式で点灯指令を無線で伝達する。
【0010】
無線を受信した全ての本滞在式連動型人感スイッチは負荷(例えば照明器具)を点灯する。このように各滞在式連動型人感スイッチが独立しているため、従来のように設置数に制限がつかないので、上記のような環境下でも、自由に照明器具と同器具を制御する本件スイッチが設置できる特徴を有する。
【0011】
人体を検知した滞在式連動型人感スイッチは無線にて点灯指令を出すことから、滞在式連動型人感スイッチが設置されている環境下に人が存在する限り、複数の照明器具が点灯状態にある。
【0012】
最終的に人がこの環境下から去ってしまうと、もはや、どの本件スイッチにも人体検知情報が発生しなくなる。
【0013】
最後に人体検知した滞在式連動型人感スイッチが一定の時間内に再度人体検知が無い場合、消灯指令をブロードキャストで伝達することで、全ての滞在式連動型人感スイッチが連動して消灯する。
【0014】
つまり、人が滞在している限り、無線で点灯(オン)指令を伝達して連動して照明負荷が全て点灯し、最後に人体検知した滞在式連動型人感スイッチが消灯(オフ)指令して照明負荷を全て消灯する。
【0015】
点灯指令を無線で伝達する「点灯権」と消灯を指令する「消灯権」を有する人感スイッチシステムを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施形態の人感スイッチシステムにおける滞在式連動型人感スイッチの回路図。
図2図1における人体検知部の動作を説明する波形図。
図3図1における無線モジュールの実施例を示すブロック図。
図4図1の滞在式連動型人感スイッチと共に使用可能な子器の実施例を示す回路図。
図5】現状の親器,子器による照明システムの欠点を説明する図。
図6】本発明の第2の実施形態の照明器具システムにおける滞在式連動型照明器具の回路図。
図7図7図6の第2の実施形態の滞在式連動型照明器具の一部分を分けて描いた照明器具の回路図。
図8図6及び図7の滞在式連動型照明器具と共に使用可能な子器の実施例を示す回路図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の人感スイッチシステムにおける滞在式連動型人感スイッチの回路図である。
【0018】
図1において、滞在式連動型人感スイッチ100は、電源部101と、人体検知部102と、制御部103と、無線モジュール104と、負荷スイッチ部105と、を備える。
【0019】
電源部101は、コンデンサC2の力率0%の電流制限機能にてAC100Vを小電力の直流に変換する。ダイオードブリッジDBによる全波整流出力を定電圧ダイオードZD1で3端子レギュレータIC1の制限電圧以下に抑制する。
【0020】
人体検知部102は、焦電型赤外線センサー(以下、人感センサー)PEDを備え、IC20,IC21でセンサー出力を約60db増幅する。IC22,IC23はウインドウコンパレータである。人体検知部102の出力はIC24, IC25で最終的に図2に示す負論理の1パルスに変換し、人体検知部102の負論理1パルスは制御部103のマイコンIC2に入力する。
【0021】
制御部103は、8ビットマイコンで構成される。人体検知部102の出力時、無線モジュール104にUART通信にて負荷点灯指令を出力し、無線にて負荷点灯指令を伝達すると同時に、点灯期間制御用タイマー(図示せず)を起動し、負荷を点灯させる。
【0022】
制御部103は、無線モジュール受信時、UART通信による負荷点灯指令受信にて負荷を点灯させ、点灯期間制御用タイマーを中止、即ちリセットする。
【0023】
制御部103は、負荷点灯期間に制御用タイマーのタイムアップ時、UART通信による負荷消灯指令を出力し、無線にて負荷消灯指令を伝達し、負荷(図示せず)を消灯させる。
【0024】
制御部103は、無線モジュール受信時、UART通信による消灯指令受信にて負荷を消灯させる。
【0025】
無線モジュール104は、2.4GHzまたは950MHzの近距離通信、直接拡散方式による送信、送信出力約1mW程度の近距離通信、無線モジュール104と制御用マイコンIC2間は非同期型シリアルインターフェースUARTで通信する。
【0026】
負荷スイッチ部105は、主スイッチ素子RY1はラッチングリレー、同リレー接点保護回路としてトライアックTRACを用いている。負荷点灯時、最初にトライアックTRACをオンさせ、しかる後リレーRY1のセット側をONリレーがオンした後、トライアックTRACはオフする。負荷消灯時、トライアックTRACをオンしてしかる後、リレーRY1のリセット側をオンし、リレーRY1がオフした後、トライアックTRACをオフする。
【0027】
以上の構成において、滞在式連動型人感スイッチによる人感スイッチシステムの動作を説明する。本システムにおける複数の滞在式連動型人感スイッチが電波を受信可能な環境下に設置されている状態では、滞在式連動型人感スイッチが負荷を点灯するのは、上記環境下に人が存在してこれを少なくとも1つの滞在式連動型人感スイッチが人体検知して人感点灯する場合と、同滞在式連動型人感スイッチが他の滞在式連動型人感スイッチからの点灯指令を電波で受けて点灯する場合とがある。
【0028】
上記の環境下では、複数の滞在式連動型人感スイッチの内の1つの滞在式連動型人感スイッチが点灯すると、点灯指令の電波がブロードキャストで送信され、結果的には全ての滞在式連動型人感スイッチがそれぞれの負荷を点灯することになるが、この状態に至る過程では、後から人体検知して人感点灯した滞在式連動型人感スイッチに順に消灯権が移行して与えられることになる。これについて以下に説明する。
【0029】
各滞在式連動型人感スイッチはタイマー機能を有し、自身の人感センサーPEDで人体検知して負荷点灯した場合は、点灯と同時にタイマーが起動し、所定の時間(例えば10分間)点灯を維持した後にタイムアップすると、負荷を消灯するように構成されている。
【0030】
各滞在式連動型人感スイッチは無線送受信部としての無線モジュールを有し、他の滞在式連動型人感スイッチが人感点灯したとき、その負荷点灯した滞在式連動型人感スイッチから送信された点灯指令の電波を受けて点灯状態に入る。
【0031】
ここで、1つの滞在式連動型人感スイッチが自身の人感センサーPEDにて人体検知して既にタイマーも起動しタイマー点灯している状態で、他の滞在式連動型人感スイッチから点灯指令の電波を受けると、その点灯指令を受けた滞在式連動型人感スイッチはタイマーをリセット状態、即ちタイマー停止となり、その後に消灯指令の電波を受信するまでは負荷を点灯し続けることになる。
【0032】
このようにして電波が届くエリア内にある1つの滞在式連動型人感スイッチが人感点灯すると、同エリア内にある全ての滞在式連動型人感スイッチが一斉に負荷点灯する。
【0033】
そして、前記エリア内の1つの滞在式連動型人感スイッチが人体を検知している限りは、その滞在式連動型人感スイッチからブロードキャストで常時的に点灯指令の電波が送信され、各滞在式連動型人感スイッチはそれを受信する限りは負荷点灯状態を維持することになる。
【0034】
その後、前記エリア内から人が居なくなると、最後に自身の人体検知により人感点灯していた滞在式連動型人感スイッチはタイムアップし、そのタイミングで消灯指令を電波でブロードキャスト送信する。これにより、各滞在式連動型人感スイッチは消灯指令を受信して、一斉に負荷消灯する。
【0035】
なお、点灯指令の電波を受けて負荷点灯した滞在式連動型人感スイッチは、タイマーは起動せずにタイマーリセット状態のままであってタイマー動作に依存することがなく、後に消灯指令を受信するまでは負荷点灯状態を維持することになる。
【0036】
各滞在式連動型人感スイッチは、人体検知し、人感点灯したときのみタイマーが起動し、タイマー点灯状態となり、タイムアップに至ったときは消灯指令を送信する消灯権を有することになる。ただし、他の滞在式連動型人感スイッチから人体検知に基づく点灯指令を受けたときは、その他の滞在式連動型人感スイッチに消灯権が移行することになる。
【0037】
図2は人体検知部102における、(a)人感センサーPEDの出力、(b)ウインドウコンパレータIC22,IC23の出力、(c)トランジスタQ20の出力、(d)及び(e)NORゲートIC24の入出力、(f)及び(g)NORゲートIC25の入出力をそれぞれ示している。
【0038】
人感センサーPEDの出力をウインドウコンパレータIC22,IC23(閾値TH1, TH2)に入力することによって、その出力として3つのパルスが出力されてしまうが、これらの3つのパルスをトランジスタQ20にて反転し、更にNORゲートIC24,IC25を通すことによって(g)に示すような1つの検知パルスとして出力することができる。
【0039】
図3は無線モジュール104の実施例を示している。送信時は制御部103が人感センサーPEDから人体検知出力を受信し、マイクロコントロールユニット(MCU)に送って点灯指令又は消灯指令を生成して出力し、RFトランシーバに送出し、RFトランシーバではRFキャリアをこれらの指令データでデジタル変調した後、RF調整回路においてアンテナとRFトランシーバ間のインピーダンスマッチングを行い、アンテナANTから電波として他の滞在式連動型人感スイッチへブロードキャスト送信する。ここで、送信出力は例えば最大1mW、通信距離は見通しで約40mである。受信時は他の滞在式連動型人感スイッチから送信される点灯指令又は消灯指令をRF調整回路にてアンテナとRFトランシーバ間のインピーダンスマッチングを行って、RFトランシーバに送り、RFトランシーバはデジタル復調した後マイクロコントロールユニット(MCU)でデータとして受信及び解読して制御部103へ送出する。制御部103はデータ内容に応じて点灯したり又は消灯したりする制御を行う。
【0040】
図1の実施例が人体検知部を有した親器タイプと言えるのに対して、図4図1から人体検知部を取り去った人体検知機能無しの子器タイプの実施例を示している。
【0041】
親器(符号100)は人感センサーPEDを有しているので人体検知時に点灯指令、タイマー起動、消灯指令の動作が可能である。図4に示す子器100-1は人体検知機能が無いので親器からの点灯指令、消灯指令に従うのみとするものである。コスト的に親器の方が子器より価格が高いことから、広い範囲には親器を要所要所に少数設置し、他の箇所は子器にて全体の照明を補助するようにして総合的に経済性を持たせるものとなる。
【0042】
次に、図5を参照して本実施形態の効果を説明する。
図5は現状の親器及び子器の有線による照明器具の配置を示している。現状では1つの親器に対して複数の子機を配線し、各子機に対して照明器具を配線するものとなっているため、広域に渡る人体検知の場合は、人感親器と複数の人感子器をグループ単位毎に多数連設する。しかし、各々のグループが独立回路形成であり、相互連帯できないため、人感検知状態のグループと、非人感検知グループとが同時に存在する場合が生じる。この場合、照明点灯域と消灯域が発生してしまう欠点がある。この欠点を本発明は解決しており、ホテルや病院等の直線の長い廊下、L字形の折れ曲がった廊下、またショッピングモール、デパート、結婚式等の披露宴会場、劇場の客席等々の広い空間での照明に関して、人の有無に応じて多数の照明器具を自動的に一斉に点灯したり消灯したりすることができ、また無線による制御形式であるため、器具数の増減や器具配置を自由に変更できる利点をも有している。
【0043】
以上述べた第1の実施形態によれば、本発明の実施形態の効果は無線手段によって、複数の人体検知機能を有する滞在式連動型人感スイッチが連携することで、無線電波が届く範囲に人が滞在し動いている間は全ての照明器具が点灯し、人が居なくなった時点で、全ての照明器具を消灯させることが実現できるため、省電力効果を期待できる。
【0044】
また、多数の照明器具が連帯しているにも係わらず、配線工事は各照明器具のみの配線で済むため、設置費用も大幅に低減できる。
【0045】
[第2の実施形態]
図6及び図7は本発明の第2の実施形態の照明器具システムにおける滞在式連動型照明器具である。図6及び図7は1枚の同一の紙面上に一緒に描くべき図でありますが、紙面の広さの都合上、2枚に分けてある。
【0046】
図6及び図7において、滞在式連動型照明器具100Aは、照明部106はLED照明部で構成され、照明の制御は焦電センサー(以下、人感センサー)を利用した人体検知部102Aを用いている。図6及び図7に示す人体検知部102Aが、図1の人体検知部102と異なる点は、図1におけるウインドウコンパレータIC22,IC23、トランジスタQ20、NORゲートIC24、及びNORゲートIC25で構成される回路部分が削除されている点である。この回路部分は図2に示した人感センサーの出力波形が複数形成される点に鑑みて、1つのパルス波形の人感センサー出力を得るための回路部分であるが、図6及び図7の第2の実施形態では、この回路部分をハードウェア的には省略しているが、それと同等の機能を発揮するソフトフェアを制御部103Aに組み込んでソフトフェア的に1つのパルス波形の人感センサー出力が得られるようになっている。従って、人体検知部102Aはハードウェア構成が簡略化されている。
【0047】
また、滞在式連動型照明器具100Aには、電源−無線接続部107の端子Rx,Txに無線モジュール(図示略)が接続されて組み込まれるようになっている。
【0048】
人体検知と同時に同類の滞在式連動型照明器具に対し、相手先を指示しないブロードキャスト方式で点灯指令を無線で伝達する。
【0049】
無線を受信した滞在式連動型照明器具は点灯指令を受信することによって、人体検知をしていなくても点灯状態になる。
【0050】
各滞在式連動型照明器具が独立しているため、従来の有線方式のように設置数に制限がつかない。
【0051】
上記のホテルや病院等の直線の長い廊下、L字形の折れ曲がった廊下、またショッピングモール、デパート、結婚式等の披露宴会場、劇場の客席等々のような環境下でも、自由に照明器具が設置できる特徴を有している。
【0052】
人体を検知した滞在式連動型照明器具は無線にて点灯指令を出力することから、本滞在式連動型照明器具が設置されている環境下に人が存在する限り、複数の照明器具が点灯状態にある。
【0053】
最終的に人がこのような照明環境下から去ってしまうと、もはや、どの滞在式連動型照明器具にも人体検知情報が発生しなくなる。
【0054】
最後に人体検知した滞在式連動型照明器具がタイマーのタイムアップ時間で規定される一定の時間(例えば10分間)内に再度人体検知が無い場合、消灯指令をブロードキャストで伝達することで、全ての滞在式連動型照明器具が連動して消灯する。
【0055】
人が電波到達範囲の空間(環境)内に滞在している限り、空間内の複数の滞在式連動型照明器具の内のいずれかの滞在式連動型照明器具によって人体検知されると、その人体検知した滞在式連動型照明器具の無線送受信部(無線モジュール)から無線で点灯指令をブロードキャストで送信するので、他の滞在式連動型照明器具が連動して一斉に点灯する。
【0056】
そして、本発明の実施形態では、滞在式連動型人感スイッチシステムにおける滞在式連動型人感スイッチの場合と同様に、最後に人体検知した滞在式連動型照明器具が消灯指令を無線で伝達する「消灯権」を有する滞在式連動型照明器具システムを構築することができる。
【0057】
以下に滞在式連動型照明器具の具体例を回路図を用いて説明する。
電源部101Aは、LED照明用の電源(例えば30V)と、人体検知部102A、制御部103A、及び無線モジュール(図示略)の制御用及び無線用の電源(例えば3V)と、の2系統の電源構成となっている。
【0058】
LED照明用の電源部は、AC100Vを全波整流し、その出力をフライバックトランス方式のスイッチングトランスT1と約100KHzでスイッチングする電源IC1でDC−DC変換して定電圧ダイオードZD1で決定される定電圧直流電源を得ている。制御用及び無線用の電源部も同様で、最終的には+3Vなので、レギュレータIC5,IC6を用いて各々、人体検知部102Aと無線モジュール(図示略)の電源を生成している。
【0059】
人感センサーPED出力はマイコンIC7のAD変換端子に入力し、同時に図3に示したのと同様に制御用マイコンIC7(ホスト側)と無線モジュール(図示略)間を非同期型シリアル通信UART通信する。
【0060】
図3のように無線モジュール内のマイコンMCUヘ点灯指令データを伝送する。無線モジュールはマイコンMCUと無線回路(RFトランシーバ及びRF調整回路)から構成される。無線モジュール側のマイコンMCUがホスト側のマイコンIC7から、データを受信する。そして、2.4GHzまたは950MHzの搬送波をFM変調し、ホスト側のマイコンIC7の指示に従いブロードキャスト通信を実施する。
【0061】
ブロードキャスト通信の場合、相手先を特に指定しない。電波の届く範囲内に存在する同類の滞在式連動型照明器具の無線モジュール全てに通信する方法となっている。これは、相手先より受信応答を要求しない一方通行タイプの通信である。
【0062】
本発明に採用している無線モジュールの能力は通信距離が約40m以内の近距離通信タイプ無線電波の届く範囲に存在する滞在式連動型照明器具は一斉に点灯する。
【0063】
この範囲を人が動いている間、いずれかの滞在式連動型照明器具の人感センサーが人を検知する度に点灯指令が電波にて飛ぶことになる。これにより、連続して全ての滞在式連動型照明器具が点灯状態になる。人がこの領域に滞在している限り、照明が消えることが無い。人が去り、誰も存在しなくなると全ての照明器具の人感検知が無くなる。
【0064】
このケースになる直前に人体検知を最後に行って、ブロードキャスト通信を行った滞在式連動型照明器具のホスト側のマイコンIC7が人体検知時点から起動しているタイマーがタイムアップし、自らの器具のLED照明を消灯すると同時に、消灯指令の無線送信をブロードキャスト型で行う。そして、これを受信した全ての滞在式連動型照明器具が消灯する。
【0065】
人体検知したホスト側のマイコンIC7は無線モジュール側のマイコンMCUに点灯指令データをUART通信で行う。同時にタイマーを起動させる。タイマーがタイムアップするまでに他の照明器具からの点灯指令を受信した場合、タイマーをリセットすることによって点灯が維持され続けるので、「消灯権」が消滅する。
【0066】
タイマーのタイムアップ前に、再度人体検知した場合は、タイマーを一旦リセットしてタイマーに再起動をかける。これにより、その滞在式連動型照明器具の消灯指令の通達は時間的に先延ばしとなる。
【0067】
本滞在式連動型照明器具システムでは点灯指令を受信した滞在式連動型照明器具側は自らLEDを消灯する命令を持たず、LEDは連続点灯状態を維持する。
【0068】
本滞在式連動型照明器具のもう一つの特徴は、2個の照度センサーPD1,PD2を使用し、本出願人が既に出願済みのPDタッチ手法(特開2012−84362号公報参照)を利用するものであり、本滞在式連動型照明器具100AにPDタッチ部108(図7参照)を設けてユーザーが照度センサーPD1,PD2の採光口を指タッチするだけで該照明器具を自己に最適な状態に可変できるようにしてある。
【0069】
照度センサーPD1は動作モードを可変するスイッチの役目をする。照度センサーの採光口を指で長押し(約3秒程度)すると設定変更の例えば青色LED1が点灯する。
【0070】
この設定変更可能状態になった時点で、今度は同じ採光口を短時間(約1秒)指で塞ぐことによって、動作モードを連続オン状態に移行することができる。このとき、その状態に移行したことを表示する赤色LEDが点灯する。
【0071】
同様な方法で、動作モードを連続オフモードに選択することも可能である。その状態表示は緑色LEDが点灯する。なお、自動モード時は特に表示はしない。
【0072】
照度センサーPD2は周囲の照度を観測するためのものであって、周囲照度が規定の照度例えば30LX以上では、照明用LEDは人体検知があっても点灯しないように設定されている。規定の照度を切り替え可能となっている。
【0073】
図6及び図7の実施例が人体検知部を有した親器タイプと言えるのに対して、図8図6及び図7から人体検知部を取り去った人体検知機能無しの子器タイプの実施例を示している。
【0074】
親器(符号100A)は人感センサーPEDを有しているので人体検知時に点灯指令、タイマー起動、消灯指令の動作が可能である。子器100A-1は人体検知機能が無いので親器からの点灯指令、消灯指令に従うのみとするものである。コスト的に親器の方が子器より価格が高いことから、広い範囲には親器を要所要所に少数設置し、他の箇所は子器にて全体の照明を補助するようにして総合的に経済性を持たせるものとなる。
【0075】
以上述べた第2の実施形態によれば、本発明の実施形態の効果は無線手段によって、複数の人体検知機能を有する照明器具が連携することで、無線電波が届く範囲に人が滞在し動いている間は全ての照明器具が点灯し、人が居なくなった時点で、全ての照明器具が消灯できることが実現できるため、省電力効果を期待できる。
【0076】
また、多数の照明器具が連帯しているにも係わらず、配線工事は各照明器具のみの配線で済むため、設置費用も大幅に低減できる。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0078】
100…滞在式連動型人感スイッチ、100A…滞在式連動型照明器具、101,101A…電源部、102,102A…人体検知部、103,103A…制御部、104…無線モジュール(無線送受信部)、105…負荷スイッチ部、106…照明部、107…電源・接続部、100-1,100A-1…子器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8