特許第6017880号(P6017880)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6017880金属面同士の接合方法およびこれを用いた半導体素子実装体の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017880
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】金属面同士の接合方法およびこれを用いた半導体素子実装体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 20/00 20060101AFI20161020BHJP
   H01L 21/52 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   B23K20/00 310M
   B23K20/00 310L
   H01L21/52 C
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-170988(P2012-170988)
(22)【出願日】2012年8月1日
(65)【公開番号】特開2014-30829(P2014-30829A)
(43)【公開日】2014年2月20日
【審査請求日】2015年4月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】宮脇 清茂
【審査官】 青木 正博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−071301(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/157160(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 20/00−20/26
H01L 21/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが金属面を有する2つの部材の、前記金属面同士の接合方法であって、
一方の部材の前記金属面に金属材料から成る複数のスペーサーを設ける工程と、
前記一方の部材の前記金属面および前記複数のスペーサーを覆うように、金属微粒子および溶媒から成る接合材ペーストを塗布する工程と、
他方の部材の前記金属面と前記一方の部材の前記金属面とを向かい合わせて配置する工程と、
前記一方の部材の前記金属面と前記他方の部材の前記金属面とで前記複数のスペーサーおよび前記接合材ペーストを挟むように力を加えるとともに、前記溶媒を蒸発させる温度であって、かつ前記複数のスペーサーが溶融する温度よりも低い第1温度で加熱する工程と、
引き続き、前記金属微粒子が焼結する、前記第1温度よりも高い第2温度で加熱する工程と、
前記複数のスペーサーに前記第1温度よりも高く前記第2温度よりも低い第3温度で溶融する前記金属材料を用いて、
前記第1温度で加熱する工程と前記第2温度で加熱する工程との間に、前記第3温度で加熱する工程と、
しかる後、前記第1温度よりも低い温度まで冷却する工程と、
を有する金属面同士の接合方法。
【請求項2】
一方の部材として上面に金属面を有する基板を準備するとともに、他方の部材として下面に金属面を有する半導体素子を準備して、前記基板の前記金属面と前記半導体素子の前記金属面とを請求項1に記載の金属面同士の接合方法によって接合することによって前記基板に前記半導体素子を実装することを特徴とする半導体素子実装体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属面同士の接合方法およびこれを用いた半導体素子実装体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属面同士を接合するための接合方法として、金属微粒子を用いた接合方法が知られている。金属微粒子を用いた接合方法としては、例えば、特許文献1に記載の接合方法が挙げられる。特許文献1に記載の接合方法は、一方の部材の金属面上に金属微粒子と溶媒とから成る接合材ペーストを凹凸状に塗布する工程と、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面とで接合材ペーストを挟むように力を加えつつ加熱することによって、凹凸によって形成される隙間から溶媒を蒸発させる工程と、引き続き力を加えつつ、さらに加熱することによって金属微粒子を焼結させる工程とを有する。特許文献1に記載の接合方法においては、ペーストを凹凸状に塗布する工程と、この凹凸によって形成される隙間から溶媒を蒸発させる工程とを有することによって、溶媒が接合層の中に残ってしまう可能性を低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−330980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の接合方法では、凹凸によって形成される隙間から溶媒を蒸発させる工程において、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面との間に加える力の大きさを調整することが困難であった。具体的には、力を過度に大きくした場合には、凸部が潰れてしまう場合があった。その結果、溶媒を外部に蒸発させにくくなってしまう可能性があった。また、力を過度に小さくした場合には、接合材ペーストと他方の金属面との接触が不安定になる場合があった。その結果、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面との間の接合が適切に行われない可能性があった。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面との間に加える力の大きさの調整が容易な接合方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の接合方法は、それぞれが金属面を有する2つの部材の、前記金属面同士の接合方法であって、一方の部材の前記金属面に金属材料から成る複数のスペーサーを設ける工程と、前記一方の部材の前記金属面および前記複数のスペーサーを覆うように、
金属微粒子および溶媒から成る接合材ペーストを塗布する工程と、他方の部材の前記金属面と前記一方の部材の前記金属面とを向かい合わせて配置する工程と、前記一方の部材の前記金属面と前記他方の部材の前記金属面とで前記複数のスペーサーおよび前記接合材ペーストを挟むように力を加えるとともに、前記溶媒を蒸発させる温度であって、かつ前記複数のスペーサーが溶融する温度よりも低い第1温度で加熱する工程と、引き続き、前記金属微粒子が焼結する、前記第1温度よりも高い第2温度で加熱する工程と、前記複数のスペーサーに前記第1温度よりも高く前記第2温度よりも低い第3温度で溶融する前記金属材料を用いて、前記第1温度で加熱する工程と前記第2温度で加熱する工程との間に、前記第3温度で加熱する工程と、しかる後、前記第1温度よりも低い温度まで冷却する工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様の接合方法によれば、一方の部材の金属面に金属材料から成る複数のスペーサーを設ける工程を有することによって、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面との間に加える力の大きさの調整が容易になる。具体的には、複数のスペーサーを覆うように接合材ペーストを塗布することによって、スペーサーが設けられている箇所と設けられていない箇所との間で、接合材ペーストの表面の高さに違いが生じる。すなわち、スペーサーが設けられている箇所に凸部が、スペーサーが設けられていない箇所に凹部が形成される。スペーサーの上に接合材ペーストを塗布することによって凸部を形成することで、特許文献1に記載の接合方法のように接合材ペーストのみによって凸部を形成する場合と比較して、凸部を強固に形成することができる。これにより、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面との間に加える力を大きくしたとしても、凸部が潰れる可能性を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態の接合方法の工程を説明する断面図である。
図2】本発明の一実施形態の接合方法の工程を説明する断面図である。
図3】本発明の一実施形態の接合方法の工程を説明する断面図である。
図4】本発明の一実施形態の接合方法の工程を説明する断面図である。
図5】本発明の一実施形態の接合方法の工程を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る接合方法およびこれを用いた半導体素子実装体の製造方法について、図面を参照して説明する。
【0010】
図1図4は、接合方法の工程を説明するための断面図である。図中、1は第1の金属板、2は第1の金属板1と接合される第2の金属板、3はスペーサー、4は接合材ペースト、5は接合が完了した後の接合層を示している。
【0011】
また、第1の金属板1を請求項で述べている一方の部材とし、第2の金属板2を請求項で述べている他方の部材とする。さらに、第1の金属板1の上面を請求項で述べている一方の部材の金属面とし、第2の金属板2の下面を請求項で述べている他方の部材の金属面とする。
【0012】
まず、第1の金属板1を準備する。第1の金属板1は、例えば、銅、ニッケル、銀、金、プラチナ、鉄またはアルミニウム等の金属材料から成る。
【0013】
次に、図1に示すように、第1の金属板1の上面に、複数のスペーサー3を設ける。スペーサー3は、後の工程で接合材ペースト4を塗布した際に、接合材ペースト4の上面に凹凸を生じさせるための部材である。スペーサー3は、粒状の部材である。スペーサー3は、金属板の上面に一定の間隔を開けて複数が略均等に配置される。スペーサー3は、平坦な下面を有する。これにより、スペーサー3の下面と第1の金属板1の上面との密着性を上げることができる。スペーサー3は、ドーム状に形成された上面を有する。これにより、スペーサー3上に接合材ペースト4を濡れ広がらせやすくできる。スペーサー3は、例えば、錫等の金属材料から成る。スペーサー3は、例えば、スクリーン印刷法によって、第1の金属板1の上面に設けられる。スペーサー3の寸法は、例えば、厚みが4μm、水平方向の幅が100μmに設定される。
【0014】
次に、図2に示すように、第1の金属板1の上面および複数のスペーサー3を覆うように、接合材ペースト4を塗布する。接合材ペースト4は、第1の金属板1と第2の金属板2とを接合するための部材である。接合材ペースト4の塗布は、スペーサー3が設けられている箇所と、スペーサー3が設けられておらず第1の金属板1の上面が露出している箇
所との間で、接合材ペースト4の表面の高さに違いが生じるように行なう。具体的には、スペーサー3が設けられている箇所の接合材ペースト4の表面の高さ位置が、スペーサー3が設けられていない箇所の接合材ペースト4の表面の高さ位置よりも、高くなるように接合材ペースト4の塗布を行なう。より具体的には、例えば、接合材ペースト4自体の厚みが、スペーサー3が設けられている箇所と、スペーサー3が設けられていない箇所とで、略一定であるように塗布すればよい。このようにして、スペーサー3が設けられている箇所に塗布される接合材ペースト4の表面を凸部として、スペーサー3が設けられていない箇所に塗布される接合材ペースト4の表面を凹部として、接合材ペースト4の表面に凹凸が形成される。接合材ペースト4は、例えば、7μmの厚みで塗布される。接合材ペースト4の表面のうち凸部と凹部との間には、例えば、4μm程度の高さの違いを設定することができる。
【0015】
接合材ペースト4は、金属微粒子と溶媒とから成る。接合材ペースト4に含まれる金属微粒子を、焼結することによって、第1の金属板1と第2の金属板2とを接合することができる。金属微粒子としては、例えば、銀の微粒子を用いることができる。銀の微粒子としては、例えば、平均粒径が10nm程度の銀が用いられる。また、銅、金またはニッケル等のその他の金属の微粒子を用いてもよい。溶媒は、このような金属微粒子を金属板に塗布しやすくするために、用いられる。溶媒は、金属微粒子が分散しやすく、さらに扱いやすいように沸点が常温よりも高いものが選択される。具体的には、溶媒として、シクロヘキサンを用いることができる。
【0016】
次に、図3に示すように、第2の金属板2の下面と第1の金属板1とを向い合わせて配置する。第2の金属板2は、第1の金属板1と同様に、例えば、銅、ニッケル、銀、金、プラチナ、鉄またはアルミニウム等の金属材料から成る。そして、第1の金属板1の上面と第2の金属板2の下面とで複数のスペーサー3および接合材ペースト4とを挟むように力を加える。同時に、溶媒を蒸発させる温度であって、かつスペーサー3が溶融する温度よりも低い温度で加熱する。この温度が、請求項で述べている第1温度である。スペーサー3が溶融しない第1温度で加熱することによって、接合材ペースト4の表面の凹凸を維持したまま、溶媒を蒸発させることができる。蒸発した溶媒は、接合材ペースト4の凹部と第2の金属板2の下面との間の隙間を通って、外部に排出される。その結果、溶媒が接合層5の中に残ってしまう可能性が低減されている。スペーサー3が錫から成る場合であれば、錫の溶融する温度は230℃程度であることから、第1温度は、例えば、180℃に設定される。また、第1の金属板1と第2の金属板2とで、スペーサー3と接合材ペースト4を挟みながら力を加えることによって、接合材ペースト4と第2の金属板2との間の接合性を向上させることができる。このとき加えられる力は、接合材ペースト4の表面の凹凸が平坦になってしまわない程度の力が求められる。
【0017】
次に、引き続き、第1金属板と第2金属板との間に力を加えながら、スペーサー3を溶融させる温度で加熱する。この温度が、請求項で述べている第3温度である。第3温度は、第1温度よりも高く、また、金属微粒子が焼結する温度よりも低い。スペーサー3が錫から成る場合には、第2温度は、例えば、240℃に設定される。スペーサー3を溶融させることによって、接合材ペースト4の表面の凹凸を平坦にすることができる。金属微粒子を焼結させる前に接合材ペースト4の表面を平坦にすることによって、接合材ペースト4と第2金属板との間の接合性をさらに向上させることができる。
【0018】
次に、引き続き、第1金属板と第2金属板との間に力を加えながら、金属微粒子が焼結する温度で加熱する。この温度が、請求項で述べている第2温度である。第2温度は、第3温度よりも高い。金属微粒子が銀の微粒子から成る場合には、第3温度は、例えば、300℃に設定される。金属微粒子を焼結させることによって、図4に示すような接合層5が形成される。
【0019】
最後に、接合層5を第1温度よりも低い温度にまで冷却する。これにより、第1金属板と第2金属板との間の接合が完了する。
【0020】
本実施形態の接合方法によれば、一方の部材の金属面に金属材料から成る複数のスペーサー3を設ける工程を有することによって、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面との間に加える力の大きさの調整が容易になる。具体的には、複数のスペーサー3を覆うように接合材ペースト4を塗布することによって、スペーサー3が設けられている箇所と設けられていない箇所との間で、接合材ペースト4の表面の高さに違いが生じる。すなわち、スペーサー3が設けられている箇所に凸部が、スペーサー3が設けられていない箇所に凹部が形成される。スペーサー3の上に接合材ペースト4を塗布することによって凸部を形成することで、接合材ペースト4のみによって凸部を形成する場合と比較して、凸部を強固に形成することができる。これにより、一方の部材の金属面と他方の部材の金属面との間に加える力を大きくしたとしても、凸部が潰れる可能性を抑制できる。
【0021】
本発明に係る接合方法は、半導体素子実装体の製造方法に有効利用される。この場合に、一方の部材として上面に金属面を有する基板を準備するとともに、他方の部材として下面に金属面を有する半導体素子を準備する。基板としては、例えば、銅板等の放熱板が用いられる。半導体素子としては、例えば、パワー半導体またはLEDが用いられる。半導体素子の下面の金属面としては、例えば、半導体素子搭載用の絶縁基板の下面に銅およびタングステンから成るメタライズ層を設け、さらにニッケルメッキを施した構成が挙げられる。これらの、基板の金属面と半導体素子の金属面とを上述の接合方法によって接合することで、半導体素子を基板に強固に接合することができる。また、一般的な銀ろう等のろう材を用いて接合層5を形成する場合と比較して、金属微粒子によって接合層5を形成することによって、接合に要する温度を低くすることができる。これは、金属微粒子が通常の金属と比較して、反応性が高いことに起因する。これにより、基板と半導体素子とを接合する際に生じる熱応力を低減できる。さらに、接合に要する温度を低くすることによって、半導体素子に対する熱による影響を低減できる。
【0022】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。例えば、本実施形態においては、一方の部材の金属面および他方の部材の金属面として、第1の金属板1の上面および第2の金属板2の下面とを用いているが、これに限られない。具体的には、図5に示すように、セラミック材料等の絶縁材料から成る絶縁板6の面上に金属層7が設けられた部材を準備して、この金属層7の主面を金属面として用いてもよい。
【0023】
なお、金属微粒子の粒径が1nm以上1μm以下であると、常温でも相互融合してしまう可能性があるが、そのような場合には、金属微粒子の表面を高級アルコールなどの有機物による有機被覆膜で覆うことにより、融合を防ぐことができる。
【0024】
なお、本実施形態においては、第1の金属板1のみに接合材ペースト4を塗布したが、これに限られない。例えば、あらかじめ、第2の金属板2の下面に接合材ペースト4を塗布しておいてもよい。これにより、第2の金属板2の下面で接合材ペースト4に触れない領域が発生する可能性を低減できるので、第1の金属板1と第2の金属板2との間の接合性をより強固にすることができる。
【0025】
なお、本実施形態の接合方法においては、複数のスペーサー3が一定の間隔を空けて略均等に配置されているが、これに限られない。具体的には、スペーサー3同士の間隔が、第1の金属板1の外周に向かうにつれて広がるように配置されているとよい。これにより、第1の金属板1の外周に向かうにつれて塗布される金属材ペーストの凹部の幅が広がる
ことになる。そのため、蒸発した溶媒をより効率的に外部に排出することができる。その結果、接合層5の内部に溶媒が残留する可能性を低減できる。
【0026】
なお、本実施形態の接合方法においては、スペーサー3を溶融していたが、これに限られない。例えば、金属微粒子の焼結温度よりも高い融点を有するスペーサー3を用いてもよい。この場合には、接合層5を形成した段階でスペーサー3が第1の金属板1の上面に残留することになる。接合層5とスペーサー3とがかみ合うように配置されることによって、接合層5における平面方向の外力に対する強度を向上させることができる。
【0027】
また、本実施形態の接合方法においては、スペーサー3がドーム状であったが、これに限られない。具体的には、スペーサー3が平坦な上面を有していてもよい。より具体的には、断面視したときのスペーサー3の形状が台形形状であってもよい。スペーサー3が平坦な上面を有していることによって、スペーサー3の上に設けられた接合材ペースト4の表面を平坦に近づけることができる。これにより、接合剤ペースト4と第2の金属板2との間の接合性を向上できる。
【0028】
なお、本実施形態の接合方法においては、接合剤として金属微粒子から成る接合剤ペースト4を用いているが、金属微粒子ではなく通常の接合剤を用いた接合においても、本実施形態の接合方法と同様にスペーサー3を用いることによって、溶媒を蒸発させる際の力の調整を容易にすることができる。
【符号の説明】
【0029】
1:第1の金属板
2:第2の金属板
3:スペーサー
4:接合材ペースト
5:接合層
6:絶縁板
7:金属層
図1
図2
図3
図4
図5