特許第6017966号(P6017966)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017966
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】田植機
(51)【国際特許分類】
   A01C 11/02 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   A01C11/02 350F
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-1393(P2013-1393)
(22)【出願日】2013年1月8日
(65)【公開番号】特開2014-132845(P2014-132845A)
(43)【公開日】2014年7月24日
【審査請求日】2015年3月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】松尾 憲和
【審査官】 中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−098717(JP,U)
【文献】 特開2012−105596(JP,A)
【文献】 特開2007−135420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイドレール上を移動可能に構成される苗載台を備える田植機であって、
前記ガイドレール上における苗載台の移動方向の端部を支持するように構成される支持部材を備え、
前記支持部材は、平板状の部材が上下二ヶ所で90度それぞれ折り曲げられ、上端部および下端部が同一方向に突出した側面視コ字状に形成され、
前記支持部材は、前記折り曲げられて突出する上端部の方を上部とし、前記折り曲げられて突出する下端部の方を下部とし、前記上部と下部との間を中途部として構成され、
前記支持部材は、前記支持部材の上部が苗載台の移動方向の端部に配置される当接部材の上方に位置し、前記支持部材の下部がガイドレールの下方に位置し、前記支持部材の中途部が苗載台およびガイドレールの前面側に位置し、前記支持部材の上部と下部とで前記当接部材とガイドレールとを挟むように配置される
ことを特徴とする田植機。
【請求項2】
前記ガイドレールは、中央側に配置される主レールと、主レールの左右に連結される延長レールとにより構成され、
前記支持部材は、前記ガイドレールの主レールから延長レールに亘るように配置される ことを特徴とする請求項1記載の田植機。
【請求項3】
前記支持部材の中途部と下部との角部には、内側に溜まった異物を排出する排出孔が形成される
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の田植機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、田植機の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前進走行しながら水田に苗を植え付ける田植機に関する技術は、種々知られている。前記田植機は、植付爪、ガイドレール、および、苗載台等を備え、苗載台の往復移動に同期させて植付爪を駆動させて苗載台に載置される苗(苗マット)を掻き取って、連続的に植え付け作業を行うように構成される(特許文献1参照)。
【0003】
前記田植機のガイドレールは、上ガイドレールと下ガイドレールとを備え、左右方向に延出するようにしてフレーム等に設けられて構成される。前記田植機の苗載台は、ガイドレールに支持された状態(下部が下ガイドレールに、上部が上ガイドレールにそれぞれ支持された状態)で、ガイドレールを左右に往復移動可能に構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−123821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記田植機では、苗載台に載置される苗を確実に植付爪で掻き取るために、植付爪から苗載台(苗載台に載置される苗マット)までの距離が所定の範囲内の距離に保たれていることが好ましい。もっとも、前記田植機では、苗載台がガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部に位置したときに、苗載台に載置される苗(苗マット)の重みによって、ガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部に撓みが生じる(下ガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部が下方に変形する)場合がある。そして、前記田植機では、ガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部の撓みが大きくなり、植付爪から苗載台までの距離が所定の範囲内の距離に保たれなくなった場合には、苗載台に載置される苗(苗マット)を植付爪で掻き取ることができなくなる場合がある。
【0006】
本発明は、以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、ガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部に苗載台が位置したときに、ガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部に撓みが生じることを防止して、確実に、苗載台に載置される苗を植付爪で掻き取ることができる田植機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
請求項1においては、ガイドレール上を移動可能に構成される苗載台を備える田植機であって、前記ガイドレール上における苗載台の移動方向の端部を支持するように構成される支持部材を備え、前記支持部材は、平板状の部材が上下二ヶ所で90度それぞれ折り曲げられ、上端部および下端部が同一方向に突出した側面視コ字状に形成され、前記支持部材は、前記折り曲げられて突出する上端部の方を上部とし、前記折り曲げられて突出する下端部の方を下部とし、前記上部と下部との間を中途部として構成され、前記支持部材は、前記支持部材の上部が苗載台の移動方向の端部に配置される当接部材の上方に位置し、前記支持部材の下部がガイドレールの下方に位置し、前記支持部材の中途部が苗載台およびガイドレールの前面側に位置し、前記支持部材の上部と下部とで前記当接部材とガイドレールとを挟むように配置されるものである。
【0009】
請求項2においては、前記ガイドレールは、中央側に配置される主レールと、主レールの左右に連結される延長レールとにより構成され、前記支持部材は、前記ガイドレールの主レールから延長レールに亘るように配置されるものである。
【0010】
請求項3においては、前記支持部材の中途部と下部との角部には、内側に溜まった異物を排出する排出孔が形成されるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0012】
即ち、本発明によれば、ガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部に苗載台が位置したときに、ガイドレールにおける苗載台の移動方向の端部に撓みが生じることを防止して、確実に、苗載台に載置される苗を植付爪で掻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る田植機の全体的な構成を示した側面図。
図2】同じく田植機の植付部を示した拡大正面図。
図3】同じく田植機の植付部を示した拡大側面図。
図4】同じく田植機の植付部を示した拡大一部断面側面図。
図5】(a)同じく田植機の苗載台が移動する状態を示した正面図、(b)同じく田植機の苗載台が移動する状態を示した正面図。
図6】同じく田植機の植付部の支持部材を示した正面図。
図7】同じく田植機の植付部の支持部材を示した背面図。
図8】同じく田植機の植付部を示した拡大正面図。
図9】同じく田植機の植付部を示した拡大側面図。
図10】同じく田植機の植付部を示した拡大正面図。
図11】同じく田植機の植付部を示した拡大側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施形態に係る田植機1について説明する。
【0015】
図1に示すように、田植機1は、走行部2と植付部3とを備え、走行部2を前進走行させながら植付部3において複数条分(例えば、八条分)の苗を水田に植え付けるように構成される。田植機1は、走行部2の後部に昇降リンク機構10を介して植付部3が設けられて構成される。
【0016】
田植機1の走行部2は、前部にエンジン11が搭載され、前下部にフロントアクスルケースを介して前輪12が支持され、後下部にリヤアクスルケースを介して後輪13が支持されて構成される。走行部2は、エンジン11がボンネット14で覆われ、ボンネット14の後方にダッシュボード15が配置され、ダッシュボード15の上方に操向ハンドル16が配置され、操向ハンドル16の後方に運転席17が配置されて構成される。走行部2は、運転席17の側部に、走行変速レバー、植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー、および、植付感度調節レバー等が配置され、ダッシュボード15の下方のステップ上に、クラッチペダル、および、ブレーキペダル等が配設されて構成される。
【0017】
図1乃至図4に示すように、田植機1の植付部3は、フロート20と、ミッションケースと、伝動ケース21と、ロータリーケース22と、植付爪23と、ガイドレールと、苗載台25と、支持部材26と、ブラケット27と、当接部材28とを備えて構成される。植付部3は、下部にフロート20が配置され、ミッションケースより連結パイプを介して伝動ケース21が後方へ突出するように配置され、伝動ケース21の後部にロータリーケース22が配置され、ロータリーケース22の両側に一対の植付爪23が配置されて構成される。
【0018】
田植機1の植付部3におけるガイドレールは、下ガイドレール24と上ガイドレールとを備え、下ガイドレール24および上ガイドレールで苗載台25を支持するように構成される。ガイドレールの下ガイドレール24および上ガイドレールは、左右方向に延出するようにしてフレーム等に設けられる。
【0019】
田植機1の植付部3における苗載台25は、前高後低に傾斜するように配設されて、その後面に苗(苗マット)が載置されるように構成される。苗載台25は、ガイドレールの左右端部間を往復移動可能に構成される。苗載台25は、ガイドレールに支持された状態(下部が下ガイドレール24に、上部が上ガイドレールにそれぞれ支持された状態)で、ガイドレール(下ガイドレール24)上を左右に移動可能に構成される。
【0020】
このようにして、田植機1は、走行部2を前進走行させるとともに植付部3の苗載台25を左右に往復移動させ(図5参照)、前記植付部3の苗載台25の往復移動に同期させて植付爪23を駆動させて、苗載台25に載置される苗(苗マット)を当該植付爪23で掻き取って、連続的に植え付け作業を行うように構成される。
【0021】
田植機1の植付部3における下ガイドレール24は、中央側に配置される主レール24aと、主レール24aに連結される延長レール24bとを有して構成される。下ガイドレール24の延長レール24bは、主レール24aから左方または右方に略半条分の長さ分のレールを延長するものであり、主レール24aに着脱可能に構成される。下ガイドレール24の延長レール24bは、連結ステーやボルト等によって主レール24aに固定される。田植機1では、植付部3における下ガイドレール24の延長レール24bは、下ガイドレール24(ガイドレール)における苗載台25の移動方向の端部(左端部および右端部)の一部として構成される。
【0022】
田植機1の植付部3における支持部材26は、下ガイドレール24(ガイドレール)における苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレールの左端部または右端部(下ガイドレール24の延長レール24b))を下方から支持するように構成される。支持部材26は、下ガイドレール24における苗載台25の移動方向の両端部にそれぞれ配置される。
【0023】
以上のように、植付部3のガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の延長レール24b)を支持するように構成される支持部材26を具備する田植機1では、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の延長レール24b)に苗載台25が位置したときに、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部(特に、下ガイドレール24の主レール24aと延長レール24bとの境界部分)に撓みが生じること(下ガイドレール24における苗載台25の移動方向の端部が下方に変形すること)を防止することができる。
【0024】
図6または図7に示すように、田植機1の植付部3における支持部材26は、上部26aと下部26bと中途部26cとを有する。支持部材26は、平板状の部材が二ヶ所において90度それぞれ折り曲げられるように形成されて、短手方向の両端部(上端部および下端部)が同一方向に突出するように構成される。支持部材26は、側面視略コ字状に形成される。支持部材26では、前記折り曲げられて突出する両端部のうち一方がその上部26aとして構成され、他方がその下部26bとして構成され、上部26aと下部26bとの間の部分を中途部26cとして構成される。
【0025】
図2乃至図4に示すように、田植機1の植付部3におけるブラケット27は、当接部材28を支持するように構成される。ブラケット27は、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の左端部および右端部)にそれぞれ配置される。ブラケット27は、苗載台25および下ガイドレール24(下ガイドレール24の延長レール24b)の前面側に配置される。ブラケット27は、苗載台25の前下部にボルト等によって固定して設けられる。ブラケット27は、苗載台25に固定されて、苗載台25が左右に往復移動するときに当該苗載台25とともに移動するように構成される。
【0026】
田植機1の植付部3における当接部材28は、支持部材26の上部26a(上部26aの下面)に当接するように構成される。当接部材28は、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の左端部および右端部)にそれぞれ配置される。当接部材28は、苗載台25および下ガイドレール24(下ガイドレール24の延長レール24b)の前面側に配置される。 当接部材28は、ブラケット27によって支持されて苗載台25の前下部に配置される。当接部材28は、ブラケット27に支持されることにより、苗載台25が左右に往復移動するときに当該苗載台25とともに移動するように構成される。
【0027】
田植機1の植付部3における支持部材26は、ステーやボルト等によって下ガイドレール24に固定される。支持部材26は、苗載台25および下ガイドレール24の前面側に配置される。支持部材26は、その開口側が苗載台25および下ガイドレール24側を向くようにして配置される。支持部材26は、その開口側が後上方を向くように配置される。支持部材26は、上部26aおよび下部26bが後上方に向かって突出するように配置される。支持部材26は、上部26aと下部26bとで当接部材28と下ガイドレール24とを挟むように配置される。支持部材26は、上部26aが当接部材28の上方に位置し、下部26bが下ガイドレール24の下方に位置し、中途部26cが苗載台25および下ガイドレール24(下ガイドレール24の延長レール24b)の前面側に位置するように配置される。
【0028】
田植機1の植付部3における支持部材26は、上部26aの内面が当接部材28の上面に当接し、その下部26bの内面が下ガイドレール24の下面に当接するように配置される。支持部材26は、その上部26aの内面が当接部材28の上面に当接するため、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の延長レール24b)に苗載台25(当接部材28)が位置したときに、支持部材26の上部26aに当接する当接部材28を介して苗載台25に(上方に)支持されるように構成される。支持部材26は、その下部26bの内面が下ガイドレール24の下面に当接するため、前記当接部材28を介して苗載台25によって(上方に)支持されることにより、苗載台25に載置される苗(苗マット)の重みによって下方に変形しようとする下ガイドレール24(ガイドレール)における苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の延長レール24b)を(上方に)支持するように構成される。そして、田植機1では、苗載台25(および当接部材28)が中央側からガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部側に移動するに従って、支持部材26の上部26aにおける当接部材28との当接箇所、および、支持部材26の下部26bにおける下ガイドレール24との当接箇所が、中央側からガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部側に移って行く。
【0029】
以上のように、田植機1では、植付部3における支持部材26が、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の延長レール24b)に位置したときに、苗載台25によって(上方に)支持されることにより、(下方に)変形しようとする下ガイドレール24(ガイドレール)における苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の延長レール24b)を(上方に)支持するように苗載台25が構成されるため、苗載台25がガイドレールにおける前記苗載台25の移動方向の端部(下ガイドレール24の延長レール24b)に位置したときに、当該ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部に撓みが生じることを確実に防止することができる。
【0030】
田植機1の植付部3における支持部材26は、下ガイドレール24(ガイドレール)の主レール24aと延長レール24bとの境界部分を挟んで、主レール24aから延長レール24bに亘るようにして配置される。支持部材26は、その下部26bが下ガイドレール24(ガイドレール)の主レール24aと連結レールとにボルト等で固定されて構成される。
【0031】
以上のように、田植機1では、植付部3における支持部材26が下ガイドレール24(ガイドレール)の主レール24aから延長レール24bに亘るようにして配置されるため、田植機1によれば、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の端部に苗載台25が位置したときに、下ガイドレール24の主レール24aと延長レール24bとの境界部分に撓みが生じることを確実に防止することができる。
【0032】
支持部材26は、支持部材26における苗載台25の移動方向の端部側端(外側端)が、下ガイドレール24における苗載台25の移動方向の最端部(外側端)に至るように構成される。このように、田植機1では、下ガイドレール24の主レール24aから延長レール24bに亘るようにして配置されるとともに、支持部材26における苗載台25の移動方向の端部側端(外側端)が下ガイドレール24における苗載台25の移動方向の最端部(外側端)に至るように、支持部材26が構成されるため、ガイドレールにおける苗載台25の移動方向の最端部(外側端)に苗載台25が位置したときにおいても、下ガイドレール24(ガイドレール)における苗載台25の移動方向の端部に撓みが生じることを確実に防止することができる。
【0033】
田植機1の植付部3における当接部材28は、苗載台25の左右の往復移動が円滑に行われるように構成される。当接部材28は、ローラで構成される。当接部材28(ローラ)は、回転軸29によってブラケット27に支持されて、苗載台25が左右の往復移動を行うと、支持部材26の上部26aに当接しながら回転するように構成される。このようにして、当接部材28は、苗載台25の左右の往復移動が円滑に行われるようにするように構成される。
【0034】
以上のように、田植機1では、植付部3における当接部材28が苗載台25の左右の往復移動が円滑に行われるように構成されるため、田植機1が支持部材26を具備するものであっても、苗載台25の往復移動時の不具合が発生することを防止することができ、また、支持部材26が摩耗することを抑制することができる。なお、当接部材28は、植付部3における当接部材28が苗載台25の左右の往復移動が円滑に行われるようにするために、苗載台25が左右の往復移動を行うときに当接部材28と支持部材26の上部26aとの当接箇所において生じる摩擦抵抗を減少させるように構成してもよい。例えば、当接部材28の上面(支持部材26の上部26aに当接する面)に単数個または複数個の半球状の凸部28aを形成し(図8または図9参照)、または、苗載台25の移動方向に平行な筋状の凸部28bを形成して(図10または図11参照)、当接部材28が支持部材26の上部26aに点接触または線接触するように当接部材28を構成して、苗載台25が左右の往復移動を行うときに支持部材26の上部26aとの当接箇所において生じる摩擦抵抗を減少させる。
【0035】
田植機1の植付部3におけるブラケット27は、左右一対の突出部27a・27aを有する。ブラケット27の突出部27aは、突出部27aの外側から突出部27aの内側(当接部材28側)に異物(例えば、泥水やゴミ等)が侵入することを防止するように構成される。ブラケット27の突出部27aは、平板状の部材が二ヶ所において90度それぞれ折り曲げられるように形成されて、左右両側部(左側部の一部および右側部の一部)が同一方向(支持部材26側)に突出するように構成される。ブラケット27の突出部27aは、平面視略コ字状に形成される。ブラケット27の突出部27aは、支持部材26側に突出するように構成される。ブラケット27の突出部27aは、当接部材28の左右(当接部材28における苗載台25の左右への移動方向)にそれぞれ位置するように構成される。ブラケット27の突出部27aは、苗載台25の左右の移動方向(左方または右方)から見て当接部材28の少なくとも一部(当接部材28の約1/3)が隠れるように構成される。
【0036】
以上のように、植付部3におけるブラケット27は、突出部27aを有し、ブラケット27の突出部27aが突出部27aの外側から突出部27aの内側に異物(例えば、泥水やゴミ等)が侵入することを防止するように構成される田植機1によれば、ブラケット27の内側に異物が侵入することによって、当接部材28の回転動作に不具合が生じることを防止することができる。
【0037】
田植機1の植付部3におけるブラケット27の突出部27aは、その前端(突出方向側端部(支持部材26側端部))が支持部材26の中途部26cの内面の近傍に位置するように構成される。ブラケット27の突出部27aは、その前端が当接部材28よりも支持部材26側に突出するように構成される。ブラケット27の突出部27aは、その前端と支持部材26の中途部26cの内面との間に隙間が形成されるように構成される。
【0038】
以上のように、植付部3におけるブラケット27の突出部27aがその前端(突出方向側端部(支持部材26側端部))が支持部材26の中途部26cの内面の近傍に位置するように構成される田植機1によれば、苗載台25が左右に往復移動してブラケット27が移動したときに、支持部材26の中途部26cの内面に付着する異物(例えば、泥水やゴミ等)を、ブラケット27の突出部27aの前端で掻き落とすことができる。したがって、田植機1によれば、支持部材26の中途部26cの内面に付着する異物が増加することによって、苗載台25の左右の移動動作に不具合が生じること、また、当接部材28の回転動作に不具合が生じることを防止することができる。
【0039】
田植機1の植付部3における支持部材26は、その開口側が後上方を向くように配置されて、下部26bと中途部26cとの境界部分(前記折曲げられた二ヶ所のうちの下方側の角部分)が支持部材の中途部26cと下部26bのうち最下端に位置するように構成される。支持部材26は、複数個(三個)の排出孔26dを有する。支持部材26の排出孔26dは、支持部材26の内側に溜まった異物(例えば、泥水やゴミ等)を排出するように構成される。支持部材26の排出孔26dは、支持部材26の外面から内面に嵌通するように形成される。支持部材26の排出孔26dは、下部26bと中途部26cとの境界部分(支持部材の中途部26cと下部26bのうち最下端部)の一部を切欠くように形成される。支持部材26の排出孔26dは、下部26bから中途部26cに亘るように形成される。
【0040】
以上のように、植付部3における支持部材26が排出孔26dを有し、支持部材26の排出孔26dが支持部材26の内側に溜まった異物(例えば、泥水やゴミ等)を排出するように構成される田植機1では、支持部材26の中途部26cの内面に溜まった異物が増加することによって、苗載台25の左右の移動動作に不具合が生じること、また、当接部材28の回転動作に不具合が生じることを防止することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 田植機
2 走行部
3 植付部
24 下ガイドレール(ガイドレール)
25 苗載台
26 支持部材
27 ブラケット
28 当接部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11