(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に設けられた始動口と、前記始動口への遊技球の入賞に基づき特別図柄に係る当否の抽選を行う特図抽選手段と、特別図柄を変動した後に停止するという態様で表示する特図表示装置と、前記特図表示装置において停止して表示される特別図柄の停止図柄を、前記特図抽選手段による特別図柄の当否に係る抽選の結果に基づいて複数種類の特別図柄のうちから決定する特図種類決定手段と、特別図柄の変動開始と停止に同期させて演出図柄を変動した後に停止するという態様で表示する演出表示装置と、前記演出表示装置において停止して表示される演出図柄の停止図柄を、前記特図種類決定手段により決定された特別図柄に基づいて、複数種類の演出図柄の停止図柄のうちから決定する演出態様決定手段とを備え、
前記特図抽選手段は、特図当否乱数を発生させる特図当否判定用乱数発生手段と、前記特図当否判定用乱数発生手段により発生された特図当否乱数を、前記始動口への遊技球の入賞時に取得する特図当否判定用乱数取得手段と、前記特図当否判定用乱数取得手段により取得された特図当否乱数を特図保留球乱数として保留するものであって、新たな特別図柄の変動が禁止された所定期間内において特図保留球乱数を2個以上の所定の上限個数まで保留可能な特図当否判定用保留記憶手段と、前記特図当否判定用保留記憶手段により保留された特図保留球乱数に対する当否の判定を行う特図当否判定手段とを備え、前記特図当否判定手段により判定された当否を、特別図柄に係る当否の抽選結果とし、
前記特図抽選手段による特別図柄の当否に係る抽選と、前記特図表示装置による特別図柄の表示と、前記演出表示装置による演出図柄の表示とを含む特図遊技を遊技者に提供するパチンコ機において、
前記特図当否判定手段は、前記特図当否判定用保留記憶手段により特図保留球乱数が保留された場合に、その特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始前に、その特図保留球乱数の当否を判定する当否先読み判定を行い、
前記演出態様決定手段は、
特図保留球乱数の保留数が複数個の状態から1個を消化して特図遊技が行われる場合であって、残りの1個または2個以上の特図保留球乱数が当否先読み判定で当たりと判定されたものであり、かつ、特図遊技の開始時に特別図柄に係る当否の抽選で当たりに当選した場合に、
特図遊技の終了時に表示される演出図柄の停止図柄を、当否先読み判定で当たりと判定された特図保留球乱数の存在を示さない通常の演出図柄と、当否先読み判定で当たりと判定された特図保留球乱数の存在を示す特殊図柄とのうちの特殊図柄に決定するとともに、特図遊技の終了時に表示される特別図柄の停止図柄として前記特図種類決定手段により複数種類のうちから決定された特別図柄に基づいて、特殊図柄を複数種類のうちから決定する
ことを特徴とするパチンコ機。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係るパチンコ機を説明する。ここでの説明において、パチンコ機の各部の左右方向は、そのパチンコ機に対面する遊技者にとっての左右方向であり、「特図」は特別図柄の略称であり、「普図」は普通図柄の略称である。
【0020】
図1,
図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置され、長方形状の枠体から成る機枠2と、この機枠2に開き戸状に開閉自在に取り付けられた枠体から成る本体枠3と、この本体枠3の内側に装着された遊技盤30(
図2参照)と、本体枠3に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、ガラス窓4aが中央に大きく設けられた扉ユニット4と、この扉ユニット4の下部に設けられた遊技球の受皿6(
図1参照)と、本体枠3の下部の内側に設けられた遊技球の発射装置10(
図2参照)と、扉ユニット4の右下部に回動操作が可能に設けられたハンドル7(
図1参照)と、扉ユニット4の左上部および右上部のそれぞれに設けられたスピーカ8と、本体枠3の左下部の内側に設けられたスピーカ9とを備える。
【0021】
図3に示すように、パチンコ機1の背面側には主制御処理部100と、払出・発射制御処理部400と、賞球払出装置401と、サブ制御処理部500と、電源ユニット600とが設けられている。主制御処理部100、払出・発射制御処理部400、サブ制御処理部500は何れも、CPU(Central Processing Unit)と、コンピュータプログラムおよびデータを格納したROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたコンピュータプログラムに従ってCPUが処理を行うための一時記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを含むマイクロコンピュータを備える。
【0022】
続いて、パチンコ機1の各部の構成について詳しく説明していく。
【0023】
図2に示すように、遊技盤30は、遊技球が流下する遊技領域31を盤面に備える。この遊技領域31は、発射装置10から発射された遊技球を遊技領域31に向かって滑走させるガイドレール32と、遊技領域31から発射装置10側に遊技球が戻るのを規制する遊技球規制レール33とによって略円形状に区画形成されている。遊技者は遊技領域31を、ガラス窓4aを通じて観察しながら遊技を行う。
【0024】
受皿6から発射装置10には遊技球が1個ずつ供給される。払出・発射制御処理部400は、ハンドル7の回動操作に伴って発射ボリューム11(
図5にブロックで示す)から出力される発射強度指令信号(電気信号)に基づいて遊技球の発射強度を設定し、その発射強度で遊技球が発射されるよう発射装置10を制御するものである。発射装置10は、発射モータ(図示してない)で打撃鎚(図示してない)を駆動し、この打撃鎚で遊技球を打撃することにより遊技球を発射させるものであり、1分間に100個の遊技球を連射可能である。発射装置10により発射された遊技球は、ガイドレール32を滑走して遊技領域31の左上部から遊技領域31内に到達した後、遊技領域31内を流下することになる。なお、発射装置10は、発射モータの替わりにロータリソレノイドで打撃鎚を駆動するものであってもよい。
【0025】
図4に示すように、遊技盤30の右下部には、特図表示装置40と、普図表示装置41とが設けられている。遊技領域31内には、演出表示装置50と、ステージ56と、第1始動入賞口61と、第2始動入賞口62と、電動チューリップ63と、大入賞口64と、アタッカー装置65と、ゲート70と、一般入賞口67と、アウト口68とが設けられている。
【0026】
第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64、一般入賞口67、ゲート70のそれぞれには、遊技球の通過を検知する第1始動入賞口検知センサ91、第2始動入賞口検知センサ92、大入賞口検知センサ93、一般入賞口検知センサ94、ゲート検知センサ95のそれぞれが付設されている(
図5にブロックで示す)。これらの検知センサ91〜95は、遊技球の通過に伴い遊技球検知信号(電気信号)を出力する磁気センサであり、その遊技球検知信号は主制御処理部100に入力される。
【0027】
第1,第2始動入賞口61,62は、遊技球の入賞が可能に形成されたものであり、特図に係る当否の抽選(以下適宜「特図抽選」という)の契機を生じさせるためのものである。第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づく特図抽選(以下適宜「第1特図抽選」という)の結果の種類、および、第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づく特図抽選(以下適宜「第2特図抽選」という)の結果の種類は何れも当たりとハズレの2種類である。第1,第2特図抽選での当たりの当選確率には、通常の確率と、この通常の確率よりも高い確率との2種類が予め用意されている。当たりの当選確率が通常の確率に維持される遊技状態を以下適宜「特図低確」といい、当たりの当選確率が通常の確率よりも高い確率に維持される遊技状態を以下適宜「特図高確」という。これら「特図低確」および「特図高確」については後に詳述する。
【0028】
ゲート70は、遊技球の通過が可能に上下方向に貫通して形成されたものであり、普図に係る当否の抽選(以下適宜「普図抽選」という)の契機を生じさせるためのものである。普図抽選の結果の種類は当たりとハズレの2種類である。普図抽選での当たりの当選確率には、普図低確率と、この普図低確率よりも高く設定された普図高確率との2種類が予め用意されている。普図抽選での当たりの当選確率が通常の確率に維持される遊技状態を以下適宜「普図低確」といい、普図抽選での当たりの当選確率が通常の確率よりも高い確率に維持される遊技状態を以下適宜「普図高確」という。これら「普図低確」および「普図高確」については後に詳述する。
【0029】
また、「特図低確&普図低確」から構成された遊技状態を、以下適宜「低確」という。また、「特図高確&普図高確」から構成された遊技状態を以下適宜「確変」という。また、「特図低確&普図高確」から構成された遊技状態を以下適宜「時短」という。
【0030】
特図表示装置40は、特図を変動した後に停止するという態様で表示するよう主制御処理部100により制御されるものである。停止して表示される特図の停止図柄には、特図抽選で当たりに当選した場合に限って表示される当たり図柄と、特図抽選でハズレとなった場合に限って表示されるハズレ図柄とがある。特図の当たり図柄としては、複数種類の当たり図柄、例えば4R通常時短有図柄、4R特定時短有図柄、16R特定時短有図柄の3種類が予め用意されている。特図のハズレ図柄は1種類のみである。特図の当たり図柄の種類は、当たり遊技のラウンド数、当たり遊技終了後の当たりの当選確率等を規定するものであり、このことについては後に詳述する。
【0031】
特図表示装置40は、具体的には、複数の発光部(図示省略)を備える表示装置から成る。この特図表示装置40において、複数の発光部の何れかが点滅している状態は特図が変動している状態であり、その点滅が終了し何れかの発光部の点灯が維持された状態は特図の変動が停止した状態である。特図表示装置40において複数の発光部の何れかが点滅している時間は特図の変動時間である。特図表示装置40において発光部の点滅が終了してから特図の変動の停止が確定するまでの時間は一定であり、例えば0.5秒に設定されている。
【0032】
第1特図抽選の結果に基づいて表示される特図を以下適宜「第1特図」といい、第2特図抽選の結果に基づいて表示される特図を以下適宜「第2特図」という。なお、第1,第2特図の当たり図柄の種類は何れも、前述の3種類(4R通常時短有図柄、4R特定時短有図柄、16R特定時短有図柄)である。
【0033】
普図表示装置41は、普図を変動した後に停止するという態様で表示するよう主制御処理部100により制御されるものである。停止して表示される普通図柄の停止図柄としては、普図抽選で当たりに当選した場合に限って表示される当たり図柄と、普図抽選でハズレとなった場合に限って表示されるハズレ図柄とが、何れも1種類ずつ予め用意されている。
【0034】
普図表示装置41は、具体的には、複数の発光部(図示省略)を備える表示装置から成り、特図表示装置40に隣接して位置する。この普図表示装置41において、複数の発光部の何れかが点滅している状態は普図が変動している状態であり、その点滅が終了し何れかの発光部の点灯が維持された状態は普図の変動が停止した状態である。普図表示装置41において複数の発光部の何れかが点滅している時間は普図の変動時間である。普図表示装置41において発光部の点滅が終了してから普図の変動の停止が確定するまでの時間は一定であり、例えば0.5秒に設定されている。
【0035】
大入賞口64は左右方向に長い長方形状の開口である。アタッカー装置65は、大入賞口64の開閉が可能となるよう前後方向にフラップ状に回動自在に設けられた蓋部材と、この蓋部材を駆動するソレノイドとを備え、そのソレノイドの励磁により蓋部材が前方向に回動して大入賞口64を露呈し、そのソレノイドの消磁により蓋部材が後方向に復帰して大入賞口64を閉鎖するものである。アタッカー装置65の蓋部材が開いた状態は大入賞口64への遊技球の入賞が可能な状態であり、アタッカー装置65の蓋部材が閉じた状態は大入賞口64への遊技球の入賞が不可能な状態である。特図抽選の結果が当たりである場合、特図の変動の停止が当たり図柄で確定した後に、アタッカー装置65は、その当たり図柄に予め対応付けられた開閉動作の態様で蓋部材を開閉するよう主制御処理部100により制御されることで、当たり遊技を遊技者に提供する。アタッカー装置65の開閉動作の態様は、開閉動作の回数、連続する開閉動作のインターバル、1回の開閉動作による大入賞口64の開放時間等の組合せから構成され、当たり遊技中に遊技者が獲得可能な賞球数を規定する。アタッカー装置65の開閉動作の態様については後に詳述する。
【0036】
前述の特図の当たり図柄の名称、すなわち、4R通常時短有図柄、4R特定時短有図柄、16R特定時短有図柄において、「4R」、「16R」はそれぞれ「4ラウンド」、「16ラウンド」の略であり、特図の当たり図柄に基づく当たり遊技のラウンド数を意味する。名称に「通常」を含む当たり図柄は、その当たり図柄に基づく当たり遊技終了後の遊技状態が「特図低確」に設定される当たり図柄(所謂「通常当たり図柄」)であることを意味する。名称に「特定」を含む当たり図柄は、その当たり図柄に基づく当たり遊技終了後の遊技状態が「特図高確」に設定される当たり図柄(所謂「確変当たり図柄」)であることを意味する。名称に「時短有」を含む当たり図柄は、その当たり図柄に基づく当たり遊技終了後の遊技状態が「普図高確」に設定される当たり図柄であることを意味する。
【0037】
電動チューリップ63は、第2始動入賞口62の入口を、遊技球が1個だけ通過可能な大きさから拡大する方向に開くことが可能に設けられた1対の羽根部材と、これら1対の羽根部材を駆動するソレノイドとを備え、そのソレノイドが励磁されることで1対の羽根部材は開いて第2始動入賞口62の入口を拡大し、そのソレノイドが消磁されることで1対の羽根部材は閉じて、第2始動入賞口62の入口を遊技球が1個だけ通過可能に縮小するものである。電動チューリップ63の1対の羽根部材が閉じた状態においては、第2始動入賞口62の入口は遊技球が1個だけ通過可能に開放されてはいるものの、遊技釘69と1対の羽根部材との位置関係によって、第2始動入賞口62への遊技球の入賞が不可能となっている。つまり、電動チューリップ63の1対の羽根部材が開いた状態であるときに限って、第2始動入賞口62への遊技球の入賞が可能になる。なお、電動チューリップ49は、1対の羽根部材が開閉する構造のものに限らず、その他の構造、例えば、ベロ式電動チューリップであってもよい。このベロ式電動チューリップは、第2始動入賞口の開閉が可能となるよう前後方向にフラップ状に回動自在に設けられた蓋部材を備え、この蓋部材が前方向に倒れることにより第2始動入賞口62が露呈されて、第2始動入賞口62への遊技球の入賞が可能になる構造のものである。
【0038】
普図の停止時点から停止が確定するまでの時間0.5秒が経過した後に、さらに0.5秒が経過したタイミングで、すなわち、普図の停止時点から一定時間である1秒が経過したタイミングで、電動チューリップ63は、その普図の当たり図柄に予め対応付けられた開閉動作の態様で第2始動入賞口62の入口に対する開閉動作を行うよう主制御処理部100によって制御される。電動チューリップ63の開閉動作の態様は、開閉動作の回数、連続する開閉動作のインターバル、1回の開閉動作による第2始動入賞口62の入口の開放時間の組合せから構成されるものである。電動チューリップ63の開閉動作の態様については後に詳述する。
【0039】
演出表示装置50は液晶表示装置から成り、遊技領域31の略中央部に映像を表示する画面が位置するよう遊技盤30に設けられている。この演出表示装置50は、特図抽選を演出する画像を表示するよう主制御処理部100とサブ制御処理部500とによって制御される。
【0040】
特図抽選の演出の際、演出表示装置50には、特図の変動の開始と停止に同期して、変動した後に停止するという態様で演出図柄53が表示される。前述の特図表示装置40は、演出図柄53を見ている遊技者の視界に入らないように、すなわち、特図よりも演出表示装置50による演出を見て遊技者がパチンコ機1での遊技を楽しむように、演出表示装置50から離れた位置に、例えば前述のように遊技盤30の右下部に設けられている。
【0041】
演出表示装置50により表示される演出図柄53は、左右方向に並んだ3つの数字と、それらの数字のそれぞれの背後に位置する女性キャラクタの絵図とから構成される。演出図柄53における3つの数字の少なくとも1つが「1→2→3・・・」のように変化することが、演出図柄53の変動である。
図4において、演出図柄53は、3つの数字が「236」で停止した状態である。なお、演出図柄53は左右方向に並ぶものに限定されるものではなく、上下方向または斜め方向に並ぶものであってもよい。
【0042】
演出図柄53を構成する3つの数字は、特図抽選で当たりに当選した場合に「222」、「777」等のゾロ目の並び目で停止し、特図抽選でハズレとなった場合には当たりを示す並び目以外の並び目で停止する。演出図柄53が当たりを示す並び目で停止する場合、演出図柄53は停止の前に、3つの数字のうちの2つの数字が同じ数字で停止したリーチ目で、残りの1つの数字が変動を続けるリーチ変動を行う。演出図柄53がハズレを示す並び目で停止する前には、リーチ目を成すリーチ有ハズレ変動を行う場合もあるが、リーチ目を成さないリーチ無ハズレ変動を主に行う。
【0043】
リーチ変動の種類としては、演出図柄53の変動が演出のメインとして表示されるノーマル系リーチ変動およびロング系リーチ変動と、演出図柄53の変動が画面の隅に小さく表示されつつアニメーション等の動画が演出のメインとして表示されるストーリー系リーチ変動およびバトル系リーチ変動とが予め用意されている。
【0044】
第1始動入賞口61に1個の遊技球が入賞した場合と、第2始動入賞口62に1個の遊技球が入賞した場合とに、その入賞に基づき、特図抽選と、特図表示装置40による特別図柄の表示と、演出表示装置50による演出図柄53の表示とを含む特図遊技が遊技者に提供されることになり、その特図遊技で当たりを示す特図および演出図柄53が表示された後に、当たり遊技が遊技者に提供されることになる。
【0045】
また、演出表示装置50は、画面の左下部に位置する第1保留表示領域51a〜51dと、画面の右下部に位置する第2保留表示領域52a〜52dとを備え、第1特図抽選で用いられる特図保留球乱数(後述)の保留数を第1保留表示領域51a〜51dにおける点灯数により表示するよう、また、第2特図抽選で用いられる特図保留球乱数(後述)の保留数を第2保留表示領域52a〜52dにおける点灯数により表示するよう主制御処理部100とサブ制御処理部500とによって制御される。
【0046】
なお、
図4は、点灯した状態の保留表示領域を黒色で塗り潰して示し、消灯した状態の円形領域を破線で示している。つまり、第1保留表示領域51a〜51dにおいては、第1保留表示領域51aが点灯し、第1保留表示領域51b〜51dが消灯した状態であることによって、第1特図抽選で用いられる特図保留球乱数の現在の保留数が1個であることを遊技者に報知している。これと同様に、第2保留表示領域52a〜52dにおいても、第2特図抽選で用いられる特図保留球乱数の現在の保留数が1個であることを報知している。なお、保留表示領域の位置を示す破線は画面に実際に表示されるものではなく、消灯した状態の保留表示領域は画面の背景色と一体化した状態である。
【0047】
また、演出表示装置50は、電サポ回数(後述)を表示するよう主制御処理部100とサブ制御処理部500とによって制御される。電サポ回数は、画面の左上部に位置する電サポ回数表示領域54に「あと○回」(「○」は電サポ回数を示す数値を意味する)という形で、具体例としては「あと21回」という形で表示される。電サポ回数が1回消化される毎に、電サポ回数表示領域54での数値は1減少して表示される。
【0048】
ステージ56は、演出表示装置50の下部の前方に設けられた構造物である。演出表示装置50の画面を囲むように設けられた装飾枠部57の左側部には、その装飾枠部57の左側方に位置する遊技領域31の部分とステージ56とを連通させるワープ通路58が設けられている。ステージ56は、ワープ通路58から流下してきた遊技球を転動させながら一時的に滞在させた後、その遊技球を下方に落下させる。ステージ56の中央には前方向に下り傾斜を成した溝56aが設けられている。この溝56aの真下の位置には第1始動入賞口61が位置するので、溝56aから落下した遊技球は、その溝56a以外のステージ56の箇所から落下した遊技球よりも高い確率で第1始動入賞口61に入賞する。
【0049】
賞球払出装置401は、受皿6に賞球を払い出す装置である。賞球の払出個数は、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64および一般入賞口67のそれぞれに予め対応付けられている。主制御処理部100は、第1始動入賞口検知センサ91、第2始動入賞口検知センサ92、大入賞口検知センサ93および一般入賞口検知センサ94のそれぞれからの遊技球検知信号に基づき、すなわち、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64および一般入賞口67のそれぞれへの遊技球の入賞に基づき、その入賞口に予め対応付けられた賞球の払出個数を、払出・発射制御処理部400に指令する。払出・発射制御処理部400は主制御処理部100からの指令に基づいて賞球払出装置401の払出モータを制御し、賞球払出装置401に賞球を払い出させる(
図5参照)。第1,第2始動入賞口61,62に予め対応付けられた賞球個数は例えば4個であり、大入賞口64に予め対応付けられた賞球個数は例えば10個であり、一般入賞口67に予め対応付けられた賞球個数は例えば15個である。なお、ゲート70を遊技球が通過したことに基づく賞球の払出しは行われない。
【0050】
第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64、一般入賞口67の何れかに入賞した遊技球は、その入賞口からパチンコ機1の外部に排出されて回収され、何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域31の最下部に位置するアウト口68からパチンコ機1の外部に排出されて回収される。
【0051】
次に、遊技領域31における第1,第2始動入賞口61,62、大入賞口64、ゲート70のそれぞれの位置について詳細に説明する。
【0052】
第1始動入賞口61は、前述のようにステージ56の下方であって、遊技領域31の左右方向の中央に位置する。この第1始動入賞口61への遊技球の入賞は、遊技球の左打ちが行われた場合に、すなわち、装飾枠部57の左側方に位置する遊技領域31の部分を流下するよう遊技球が発射された場合に可能であり、装飾枠部57の右側方に位置する遊技領域31の部分を流下するよう遊技球が発射された場合(右打ちが行われた場合)には第1始動入賞口61に遊技球は入賞しない。ゲート70は装飾枠部57の右側方に位置する。このゲート70には、遊技球の右打ちが行われた場合に可能であり、左打ちが行われた場合にはゲート70を遊技球は通過しない。第2始動入賞口62は、ゲート70よりも下方であって装飾枠部57の右下方に位置する。第2始動入賞口62への遊技球の入賞は右打ちが行われた場合に可能であり、左打ちが行われた場合には第2始動入賞口62に遊技球は入賞しない。大入賞口64も、右打ちが行われた場合に遊技球が入賞可能となり、左打ちが行われた場合には大入賞口64に遊技球が入賞しないよう位置する。なお、演出表示装置50の画面の右上部においては、左打ちと右打ちの何れを行うべきかが言葉と矢印で表示される案内表示領域55が設けられている。
図4は、案内表示領域55に右打ちを案内する表示として「右打ち→」が表示された状態を示す。左打ちを案内する場合には「左打ち→」が案内表示領域55に表示される。
【0053】
次に主制御処理部100について詳細に説明する。
【0054】
図5に示すように、主制御処理部100は、第1始動入賞口61に遊技球が入賞した場合と、第2始動入賞口62に遊技球が入賞した場合とに、その入賞に基づき、特図に係る当否の抽選(特図抽選)を行う特図抽選処理部110(特図抽選手段)を備える。この特図抽選処理部110は特図抽選を行うための構成要素として、
図6に示すように、特図当否判定用乱数発生部111と、第1,第2特図抽選部112a,112bと、第1,第2特図低確率判定テーブル116a,116bと、第1,第2特図高確率判定テーブル117a,117bとを備える。これらの構成要素について説明していく。
【0055】
特図当否判定用乱数発生部111は、所定範囲(例えば0〜65535の整数の範囲)のカウンタの値を、クロック回路の1クロックに1回更新させることにより、ハードウェア乱数である特図当否乱数(0〜65535までの65536通りの乱数)を発生させるものである。
【0056】
第1特図抽選部112aは、特図当否判定用乱数発生部111により発生された特図当否乱数を第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に取得し、その特図当否乱数を用いて第1特図に係る当否の抽選(第1特図抽選)を行うものである。その第1特図抽選を行うために第1特図抽選部112aは、特図当否判定用乱数発生部111により発生された特図当否乱数を、第1始動入賞口61に遊技球が入賞したタイミングで、言い換えると、第1始動入賞口検知センサ91からの遊技球検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで、取得(ラッチ)する第1特図当否判定用乱数取得部113aと、この第1特図当否判定用乱数取得部113aにより取得された特図当否乱数を特図保留球乱数として主制御処理部100のRAMを利用して保留するものであって、新たな特図の変動が禁止された所定期間内(特図の変動中および当たり遊技中)において、特図保留球乱数を所定の上限個数(例えば4個)まで保留可能な第1特図当否判定用保留記憶部114a(特図当否判定用保留記憶手段)と、この第1特図当否判定用保留記憶部乱114aにより保留された特図保留球乱数が当たりであるかハズレであるかを、現在の特図に係る遊技状態が特図低確であるか特図高確であるかに応じて第1特図低確率判定テーブル116aまたは第1特図高確率判定テーブル117aを参照して判定する第1特図当否判定部115aとを備える。
【0057】
また、第1特図抽選部112aは、新たな特図の変動が禁止された所定期間外であることを条件に、第1特図当否判定用保留記憶部114aに保留されている特図保留球乱数を読み取って第1特図抽選を行う。また、第1特図抽選部112aは、第1特図当否判定用保留記憶部114aによる特図保留球乱数の保留数が複数個である場合、それらの特図保留球乱数のそれぞれを用いた第1特図抽選を、その特図保留球乱数の保留の契機となった第1始動入賞口61への遊技球の入賞順で行う。
【0058】
第1特図抽選112aにおいて、第1特図当否判定部115aは、第1特図当否判定用保留記憶部114aにより保留された特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始時(第1特図の変動開始時)に、その特図保留球乱数に対する当否の判定を行うことによって、その特図遊技における第1特図抽選の結果(当たり、ハズレ)を決定する。
【0059】
主制御処理部100は、第1特図当否判定用保留記憶部114aにより新たな特図保留球乱数が保留されたことに基づいて、第1特図当否判定用保留記憶部114aによる現在の特図保留球乱数の保留数を指定するコマンド、言い換えると、第1特図当否判定用保留記憶部114aによる特図保留球乱数の保留数の1個増加を指定する第1特図保留数増加コマンドをサブ制御処理部500に送信する。また、主制御処理部100は、第1特図の変動開始時に、第1特図当否判定用保留記憶部114aによる現在の特図保留球乱数の保留数を指定するコマンド、言い換えると、第1特図当否判定用保留記憶部114aによる特図保留球乱数の保留数の1個減少を指定する第1特図保留数減少コマンドをサブ制御処理部500に送信する。
【0060】
第2特図抽選部112bは、特図当否判定用乱数発生部111により発生された特図当否乱数を第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に取得し、その特図当否乱数を用いて第2特図に係る当否の抽選(第2特図抽選)を行うものである。その第2特図抽選を行うために第2特図抽選部112bは、特図当否判定用乱数発生部111により発生された特図当否乱数を、第2始動入賞口61に遊技球が入賞したタイミングで、言い換えると、第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで、取得(ラッチ)する第2特図当否判定用乱数取得部113b(特図当否判定用乱数取得手段)と、第2特図当否判定用乱数取得部113bにより取得された特図当否乱数を特図保留球乱数として主制御処理部100のRAMを利用して記憶するものであって、新たな特図の変動が禁止された所定期間内(特図の変動中および当たり遊技中)において、所定の上限個数(例えば4個)まで特図保留球乱数を保留可能な第2特図当否判定用保留記憶部114b(特図当否判定用保留記憶手段)と、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留された特図保留球乱数が当たりであるかハズレであるかを、現在の特図に係る遊技状態が特図低確であるか特図高確であるかに応じて第2特図低確率判定テーブル116bまたは第2特図高確率判定テーブル117bを参照して判定する第2特図当否判定部115b(特図当否判定手段)とを備える。
【0061】
第2特図抽選部112bは、新たな特図の変動が禁止された所定期間外であることを条件に、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数を読み取って第2特図抽選を行う。また、第2特図抽選部112bは、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の保留数が複数個である場合、それらの特図保留球乱数のそれぞれを用いた第2特図抽選を、その特図保留球乱数の保留の契機となった第2始動入賞口62への遊技球の入賞順で行う。なお、特図抽選処理部110は、第1特図当否判定用保留記憶部114aにより特図保留球乱数が保留された状態であり、かつ、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより特図保留球乱数が保留された状態において、第1特図当否判定用保留記憶部114aにより保留されている特図保留球乱数を第1特図抽選で消化することよりも、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数を第2特図抽選で消化することを優先する。
【0062】
第2特図抽選部112bにおいて、第2特図当否判定部115bは、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留された特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始時(第2特図の変動開始時)に、その特図保留球乱数に対する当否の判定を行うことによって、その特図遊技における第2特図抽選の結果(当たり、ハズレ)を決定する。
【0063】
また、第2特図当否判定部115bは、確変中に限って、特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始前の所定のタイミングでも、その特図保留球乱数に対する当否を判定する当否先読み判定を行う。具体的には、第2特図当否判定部115bは、新たな特図保留球乱数が第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されたタイミングで、その新たな特図保留球乱数に対して当否先読み判定を行う。新たな特図保留球乱数が第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されたことで、その第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の保留数が複数個になった場合には、その新たな特図保留球乱数が第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されたタイミングで、第2特図当否判定部115bは、その新たな特図保留球乱数よりも前から第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数を含めた全ての特図保留球乱数に対して当否先読み判定を行う。当否先読み判定で当たりと判定された特図保留球乱数を以下適宜「当たり保留」といい、当否先読み判定でハズレと判定された特図保留球乱数を以下適宜「ハズレ保留」という。
【0064】
主制御処理部100は、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより新たな特図保留球乱数が保留されたことに基づいて、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる現在の特図保留球乱数の保留数を指定するコマンド、言い換えると、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の保留数の1個増加を指定する第2特図保留数増加コマンドをサブ制御処理部500に送信する。また、主制御処理部100は、第2特図の変動開始時に、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる現在の特図保留球乱数の保留数を指定するコマンド、言い換えると、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の保留数の1個減少を指定する第2特図保留数減少コマンドをサブ制御処理部500に送信する。
【0065】
また、主制御処理部100は、第2特図当否判定部115bによる当否先読み判定の結果を指定する当否先読みコマンドを、第2特図保留数増加コマンドとともに、サブ制御処理部500に送信する。この際、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の保留数が1個だけである場合には、すなわち、第2特図保留数増加コマンドを送信する契機となった新たな特図保留球乱数のみしか保留されていない場合には、その新たな特図保留球乱数に対する当否先読み判定の結果を、当否先読みコマンドの形でサブ制御処理部500に送信する。また、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる保留数が複数個である場合には、主制御処理部100は、第2特図保留数増加コマンドを送信する契機となった新たな特図保留球乱数に対する当否先読み判定の結果だけでなく、その新たな特図保留球乱数よりも前から保留された特図保留球乱数に対する当否先読み判定の結果も、当否先読みコマンドの形でサブ制御処理部500に送信する。
【0066】
第1特図抽選の際に参照される第1特図低確率判定テーブル116aおよび第1特図高確率判定テーブル117aは、特図当否乱数(特図保留球乱数(0〜65535までの65536通りの乱数))と、第1特図抽選での当たりとハズレとの対応関係、すなわち、第1特図抽選での当たりの当選確率を規定したものである。第2特図抽選の際に参照される第2特図低確率判定テーブル116bおよび第2特図高確率判定テーブル117bは、特図当否乱数(0〜65535までの65536通りの乱数)と、第2特図抽選での当たりとハズレとの対応関係、すなわち、第2特図抽選での当たりの当選確率を規定したものである。これら第1特図低確率判定テーブル116a、第1特図高確率判定テーブル117a、第2特図低確率判定テーブル116b、第2特図高確率判定テーブル117bの具体的内容について
図7を用いて説明する。
【0067】
図7(a)に示すように、第1,第2特図低確率判定テーブル116a,116bは何れも、特図当否乱数「0〜65535」のうち、特図当否乱数「0〜182」に当たりを対応付けていて、特図当否乱数「183〜65535」にハズレを対応付けている。つまり、第1特図低確率判定テーブル116aを用いた第1特図抽選での当たりの当選確率、および、第2特図低確率判定テーブル116bを用いた第2特図抽選での当たりの当選確率は何れも、0〜65535までの65536個の特図当否乱数のうちの「0〜182」までの183個の特図当否乱数が当たりに対応付けられて設定されたものなので、略1/360(=183/65536)である。
【0068】
図7(b)に示すように、第1,第2特図高確率判定テーブル117a,117bは何れも、特図当否乱数「0〜65535」のうち、特図当否乱数「0〜1820」に当たりを対応付けていて、特図当否乱数「1821〜65535」にハズレを対応付けている。つまり、第1特図高確率判定テーブル117aを用いた第1特図抽選での当たりの当選確率、および、第2特図高確率判定テーブル117bを用いた第2特図抽選での当たりの当選確率は何れも、0〜65535までの65536個の特図当否乱数のうちの「0〜1820」までの1821個の特図当否乱数が当たりに対応付けられて設定されたものなので、略1/36(=1821/65536)である。つまり、第1,第2特図抽選での当たりの当選確率は、第1,第2特図低確率判定テーブル116a,117aを用いた場合よりも、第1,第2特図低確率判定テーブル117a,117bを用いた方が略10倍高い。
【0069】
前述の「特図低確」は、第1特図抽選部112aが第1特図低確率判定テーブル116aを用いて第1特図抽選を行い、かつ、第2特図抽選部112bが第2特図低確率判定テーブル116bを用いて第2特図抽選を行う遊技状態、すなわち、第1,第2特図抽選の何れの当たりの当選確率も通常の確率(略1/360)に設定された遊技状態(通常状態)である。また、前述の「特図高確」は、特図抽選処理部110において第1特図抽選部112aが第1特図高確率判定テーブル117aを用いて第1特図抽選を行い、かつ、第2特図抽選部112bが第2特図高確率判定テーブル117bを用いて第2特図抽選を行う遊技状態、すなわち、当たりの当選確率が通常の確率よりも高い確率(略1/36)に設定された遊技状態である。
【0070】
なお、前述のように第2特図当否判定部115bは当否先読み判定を確変中に限って行うものであり、確変は「特図高確&普図高確」であるので、当否先読み判定の際、第2特図当否判定部115bは第2特図高確判定テーブル117bを参照することになる。
【0071】
図5に戻り、主制御処理部100は、特図表示装置40に停止させて表示させる特図の停止図柄を、特図抽選の結果に基づいて複数種類の特図のうちから選択して決定する特図種類決定処理部120(特図種類決定手段)を備える。この特図種類決定処理部120は特図の当たり図柄を決定するための構成要素として、
図8に示すように、当たり図柄選択用乱数発生部121(当たり図柄選択用乱数発生手段)と、第1,第2当たり図柄抽選部122a,122bと、第1,第2当たり図柄テーブル126,127とを備える。これらの構成要素について説明していく。
【0072】
当たり図柄選択用乱数発生部121は、1ループである所定範囲(例えば0〜99の整数の範囲)のカウンタの値を、乱数発生用のコンピュータプログラムを実行して4ミリ秒に1回更新させることにより、ソフトウェア乱数である特図種類乱数(0〜99までの100通りの乱数)を発生させるものである。なお、当たり図柄選択用乱数発生部121は、1ループのカウントを終了したら、そのループのスタート値からカウントを再開するものであるが、1ループのカウントの終了ごとにランダムにスタート値を更新してカウントを再開するものであってもよい。
【0073】
第1当たり図柄抽選部122aは、当たり図柄選択用乱数発生部121により発生された特図種類乱数を第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に取得し、その特図種類乱数を用いて当たり図柄を、複数種類の当たり図柄のうちから選択して決定するための抽選(以下「第1当たり図柄抽選」という)を行うものである。その第1当たり図柄抽選を行うために第1当たり図柄抽選部122aは、当たり図柄選択用乱数発生部121により発生された特図種類乱数を、第1始動入賞口61に遊技球が入賞したタイミング(第1始動入賞口検知センサ91からの遊技球検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミング)で取得(ラッチ)する第1当たり図柄選択用乱数取得部123aと、この第1当たり図柄選択用乱数取得部123aにより取得された特図種類乱数を主制御処理部100のRAMを利用して保留するものであって、新たな特図の変動が禁止された所定期間内(特図の変動中および当たり遊技中)において特図保留球乱数の上限個数と同じ上限個数である4個の特図種類乱数を保留可能な第1当たり図柄選択用保留記憶部124aと、第1当たり図柄選択用保留記憶部124aにより保留された特図種類乱数に基づき第1当たり図柄テーブル126を参照して第1特図の当たり図柄を選択する第1当たり図柄選択部125aとを備える。
【0074】
そして、特図種類決定処理部120は、第1特図当否判定用保留記憶部114aにより保留された特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始時(第1特図の変動開始時)に、その特図保留球乱数に対する第1特図抽選の結果が当たりである場合に、その特図保留球乱数と同じタイミングで取得された特図種類乱数を用いて第1当たり図柄抽選を行うことによって、特図遊技での第1特図の当たり図柄を4R通常時短有図柄、4R特定時短有図柄、16R特定時短有図柄のうちのから決定し、同第1特図抽選の結果がハズレである場合には、特図遊技での第1特図の停止図柄をハズレ図柄に決定する。
【0075】
主制御処理部100は、特図種類決定処理部120により決定された第1特図の停止図柄を指定する第1特図種類コマンドを、第1特図の変動開始時に、第1特図保留数減少コマンドとともに、サブ制御処理部500に送信する。
【0076】
第2当たり図柄抽選部122bは、当たり図柄選択用乱数発生部121(当たり図柄選択用乱数発生手段)により発生された特図種類乱数を第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に取得し、その特図種類乱数を用いて特図の当たり図柄の種類を、複数種類の特図の当たり図柄のうちから選択するための抽選(以下「第2当たり図柄抽選」という)を行うものである。その第2当たり図柄抽選を行うために第2当たり図柄抽選部122bは、当たり図柄選択用乱数発生部121により発生された特図種類乱数を、第2始動入賞口62に遊技球が入賞したタイミング(第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミング)で取得(ラッチ)する第2当たり図柄選択用乱数取得部123b(当たり図柄選択用乱数取得手段)と、この第2当たり図柄選択用乱数取得部123bにより取得された特図種類乱数を主制御処理部100のRAMを利用して保留するとともに、新たな特図の変動が禁止された所定期間内(特図の変動中および当たり遊技中)において特図保留球乱数の上限個数と同じ上限個数である4個の特図種類乱数を保留可能な第2当たり図柄選択用保留記憶部124b(当たり図柄選択用保留記憶手段)と、この第2当たり図柄選択用保留記憶部124bにより保留された特図種類乱数に基づき第2当たり図柄テーブル127を参照して特図の当たり図柄の種類を選択する第2当たり図柄選択部125b(当たり図柄選択手段)とを備える。
【0077】
そして、特図種類決定処理部120は、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留された特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始時(第2特図の変動開始時)に、その特図保留球乱数に対する第2特図抽選の結果が当たりである場合に、その特図保留球乱数と同じタイミングで取得された特図種類乱数を用いて第2当たり図柄抽選を行うことによって、特図遊技での第2特図の当たり図柄を4R通常時短有図柄、4R特定時短有図柄、16R特定時短有図柄のうちのから決定し、同第2特図抽選の結果がハズレである場合には、特図遊技での第2特図の停止図柄をハズレ図柄に決定する。
【0078】
また、特図種類決定処理部120において、第2当たり図柄選択部125b(当たり図柄選択手段)は、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留された特図保留球乱数に対する当否先読み判定の結果が当たりである場合に、その特図保留球乱数と同じタイミングで取得された特図種類乱数に基づいて決定される特図の当たり図柄が何かを、その特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始前の所定のタイミングで、具体的には当否先読み判定の結果が当たりとなったタイミングで判定する当たり図柄先読み判定を行う。なお、前述のように当否先読み判定が行われるのは確変中に限ってのことであるから、当たり図柄先読み判定も確変中に限って行われることになる。
【0079】
主制御処理部100は、当たり図柄先読み判定の結果を指定する当たり図柄先読みコマンドを、第2特図保留数増加コマンドとともに、サブ制御処理部500に送信する。この際、当たり図柄先読み判定の対象となった特図種類乱数が1個だけであった場合には、その特図種類乱数に対する当たり図柄先読み判定の結果を、当たり図柄先読みコマンドの形でサブ制御処理部500に送信する。また、当たり図柄先読み判定の対象となった特図種類乱数が複数個あった場合には、それら特図種類乱数のそれぞれに対する当たり図柄先読み判定の結果を全て、当たり図柄先読みコマンドの形でサブ制御処理部500に送信する。
【0080】
また、主制御処理部100は、特図種類決定処理部120により決定された第2特図の停止図柄を指定する第2特図種類コマンドを、第2特図の変動開始時に、第2特図保留数減少コマンドとともに、サブ制御処理部500に送信する。
【0081】
第1当たり図柄抽選の際に参照される第1当たり図柄テーブル126は、特図種類乱数(0〜99までの100通りの乱数)と第1特図の当たり図柄との対応関係を規定したものであり、第2当たり図柄抽選の際および当たり図柄先読み判定の際に参照される第2当たり図柄テーブル127は、特図種類乱数(0〜99までの100通りの乱数)と第2特図の当たり図柄との対応関係を規定したものである。これら第1,第2当たり図柄テーブル126,127の具体的内容を、
図9を用いて次に説明する。
【0082】
図9(a)に示すように、第1当たり図柄テーブル126は、特図種類乱数「0〜99」のうち、特図種類乱数「0〜19」に4R通常時短有図柄を対応付けていて、特図種類乱数「20〜69」に4R特定時短有図柄を対応付けていて、特図種類乱数「70〜99」に16R特定時短有図柄を対応付けている。つまり、第1当たり図柄テーブル126は、
図9(a)中に括弧書きで示すように、第1当たり図柄抽選での4R通常時短有図柄の選択確率を20%に規定していて、同じく第1当たり図柄抽選での4R特定時短有図柄の選択確率を50%に規定していて、同じく第1当たり図柄抽選での16R特定時短有図柄の選択確率を30%に規定している。これら括弧書きの選択確率は、第1当たり図柄テーブル126に含まれるものではなく、参考のために記載したものである。
【0083】
図9(b)に示すように、第2当たり図柄テーブル127は、特図種類乱数「0〜99」のうち、特図種類乱数「0〜19」に4R通常時短有図柄を対応付けていて、特図種類乱数「20〜39」に4R特定時短有図柄を対応付けていて、特図種類乱数「40〜99」に16R特定時短有図柄を対応付けている。つまり、第2当たり図柄テーブル127は、
図9(b)中に括弧書きで示すように、第2当たり図柄抽選での4R通常時短有図柄の選択確率を20%に規定していて、同じく第2当たり図柄抽選での4R特定時短有図柄の選択確率を20%に規定していて、同じく第2当たり図柄抽選での16R特定時短有図柄の選択確率を60%に規定している。これら括弧書きの選択確率は、第2当たり図柄テーブル127に含まれるものではなく、参考のために記載したものである。
【0084】
図5に戻り、主制御処理部100は、特図種類決定処理部120により決定された当たり図柄に基づきアタッカー装置65を制御するアタッカー作動制御部150を備える。このアタッカー作動制御部150は、特図の変動の停止が当たり図柄に確定した後に、その当たり図柄に予め対応付けられた開閉動作の態様でアタッカー装置65の蓋部材を開閉させて当たり遊技を遊技者に提供するものである。
【0085】
図10に示すように、4R通常時短有図柄および4R特定時短有図柄に対応付けられた当たり遊技のラウンド数は4ラウンドであり、16R特定時短有図柄に対応付けられた当たり遊技のラウンド数は16ラウンドである。
【0086】
4ラウンドの当たり遊技(以下適宜「4R当たり遊技」という)および16ラウンドの当たり遊技(以下適宜「16R当たり遊技」という)において、各ラウンド遊技中のアタッカー装置65の蓋部材の開閉動作の回数(大入賞口64の開放回数)は、例えば1回に設定されている。さらに、それらの当たり遊技において、各ラウンド遊技の終了の条件、すなわち、アタッカー装置65の蓋部材により大入賞口64を閉鎖する条件は、その蓋部材の開放時間が30秒に達すること、および、大入賞口64への遊技球の入賞個数が10個に達することの何れか一方が満たされることに設定されている。これにより、
図10に示すように、4R通常時短有図柄に基づく4R当り遊技および4R特定時短有図柄に基づく4R当たり遊技において遊技者は約400個の賞球を獲得することができ、16R特定時短有図柄に基づく16R当たり遊技において遊技者は約1600個の賞球を獲得することができる。
【0087】
図5に戻り、主制御処理部100は、特図抽選処理部110による特図抽選の結果に基づき、特図と演出図柄53との変動パターンを、複数種類の変動パターンのうちから抽選(以下適宜「変動パターン抽選」という)により決定する変動パターン抽選処理部130を備える。この変動パターン抽選処理部130は、変動パターン抽選を行うための構成要素として、
図11に示すように、変動パターン決定用乱数発生部131と、第1,第2変動パターン抽選部132a,132bと、通常変動パターンテーブル136と、短縮変動パターンテーブル137とを備える。これらの構成要素について説明していく。
【0088】
変動パターン決定用乱数発生部131は、1ループである所定範囲(例えば0〜99の整数の範囲)のカウンタの値を、乱数発生用のコンピュータプログラムを実行して4ミリ秒に1回更新させることにより、ソフトウェア乱数である変動パターン乱数(0〜99までの100通りの乱数)を発生させるものである。なお、変動パターン決定用乱数発生部131は、1ループのカウントを終了したら、そのループのスタート値からカウントを再開するものであるが、1ループのカウントの終了ごとにランダムにスタート値を更新してカウントを再開するものであってもよい。
【0089】
第1変動パターン抽選部132aは、特図抽選処理部110での第1特図抽選の結果に基づいて、変動パターンを複数種類の変動パターンのうちから決定するための変動パターン抽選(以下適宜「第1変動パターン抽選」という)を行うものである。その第1変動パターン抽選を行うために第1変動パターン抽選部132aは、変動パターン決定用乱数発生部131により発生された変動パターン乱数を、第1始動入賞口61に遊技球が入賞したタイミング(第1始動入賞口検知センサ91からの遊技球検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミング)で取得(ラッチ)する第1変動パターン決定用乱数取得部133aと、第1変動パターン決定用乱数取得部133aにより取得された変動パターン乱数を主制御処理部100のRAMを利用して保留するとともに、新たな特図の変動が禁止された所定期間内(特図の変動中および当たり遊技中)において特図保留球乱数の上限個数と同じ上限個数である4個の変動パターン乱数を保留可能な第1変動パターン決定用保留記憶部134aと、この第1変動パターン決定用保留記憶部134aにより保留された変動パターン乱数、および第1特図抽選の結果に基づいて、通常変動パターンテーブル136または短縮変動パターンテーブル137を参照して変動パターンを決定する第1変動パターン決定部135aとを備える。
【0090】
第1変動パターン抽選部132aにおいて、第1変動パターン決定部135aは、第1特図当否判定用保留記憶部114aにより保留された特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始時(第1特図の変動開始時)に、その特図保留球乱数と同じタイミングで取得された変動パターン乱数を用いて第1変動パターン抽選を行うことにより、その特図遊技における第1特図および演出図柄53の変動パターンを決定する。
【0091】
主制御処理部100は、第1変動パターン抽選部132aにより決定された変動パターンを指定する第1変動パターンコマンドを、第1特図の変動開始時に、第1特図保留数減少コマンドとともに、サブ制御処理部500に送信する。
【0092】
第2変動パターン抽選部132bは、特図抽選処理部110での第2特図抽選の結果に基づいて、変動パターンを複数種類の変動パターンのうちから決定するための変動パターン抽選(以下適宜「第2変動パターン抽選」という)を行うものである。その第2変動パターン抽選を行うために第2変動パターン抽選部132bは、変動パターン決定用乱数発生部131により発生された変動パターン乱数を、第2始動入賞口62に遊技球が入賞したタイミング(第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミング)で取得(ラッチ)する第2変動パターン決定用乱数取得部133bと、この第2変動パターン決定用乱数取得部133bにより取得された変動パターン乱数を主制御処理部100のRAMを利用して保留し、新たな特図の変動が禁止された所定期間内(特図の変動中および当たり遊技中)において特図保留球乱数の上限個数と同じ上限個数である4個の変動パターン乱数を保留可能な第2変動パターン決定用保留記憶部134bと、この第2変動パターン決定用保留記憶部134bにより保留された変動パターン乱数、および第2特図抽選の結果に基づいて通常変動パターンテーブル136または短縮変動パターンテーブル137を参照して変動パターンを選択する第2変動パターン決定部135bとを備える。
【0093】
第2変動パターン抽選部132bにおいて、第2変動パターン決定部135bは、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留された特図保留球乱数を消化する特図遊技の開始時(第2特図の変動開始時)に、その特図保留球乱数と同じタイミングで取得された変動パターン乱数を用いて第2変動パターン抽選を行うことにより、その特図遊技における第2特図および演出図柄53の変動パターンを決定する。
【0094】
主制御処理部100は、第2変動パターン抽選部132bにより決定された変動パターンを指定する第2変動パターンコマンドを、第2特図の変動開始時に、第2特図保留数減少コマンドとともに、サブ制御処理部500に送信する。
【0095】
第1,第2変動パターン抽選で参照される通常変動パターンテーブル136および短縮変動パターンテーブル137の具体的内容の概略を、
図12を用いて説明する。
【0096】
通常変動パターンテーブル136は、遊技状態が低確(特図低確&普図低確)である場合に、第1,第2変動パターン抽選で用いられるものであり、第1特図の変動開始時に第1特図当否判定用保留記憶部114aにより保留されている特図保留球乱数の個数(保留数)に基づいて設定される第1特図の主要変動時間と、第2特図の変動開始時に第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数の個数(保留数)に基づいて設定される第2特図の主要変動時間と、保留数に関係なく設定されるリーチ時変動時間とを規定している。主要変動時間とは、演出図柄53のリーチ変動が行われない場合(リーチ無ハズレ変動が行われる場合)の特図と演出図柄53とに共通の変動時間であり、リーチ時変動時間とは、演出図柄53のリーチ変動が行われる場合の特図と演出図柄53とに共通の変動時間である。
【0097】
具体的には、通常変動パターンテーブル136は、第1特図が表示される特図遊技および第2特図が表示される特図遊技の何れに関しても、保留数0個〜2個に主要変動時間12.5秒を対応付けていて、保留数3個に主要変動時間7秒を対応付けていて、保留数4個に主要変動時間4秒を対応付けている。つまり、通常変動パターンテーブル136において、主要変動時間は保留数が多くなると短くなるよう設定されている。また、通常変動パターンテーブル136は、第1,第2特図の何れが表示される特図遊技に関しても、リーチ時変動時間を20秒〜90秒に規定している。
【0098】
短縮変動パターンテーブル137は、遊技状態が時短(特図低確&普図高確)である場合と確変(特図高確&普図高確)である場合とに、第1,第2変動パターン抽選で用いられるものであり、第1特図の変動開始時に第1特図当否判定用保留記憶部114aにより保留されている特図保留球乱数の個数(保留数)に基づいて設定される第1特図の主要変動時間と、第2特図の変動開始時に第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数の個数(保留数)に基づいて設定される第2特図の主要変動時間と、保留数に関係なく設定されるリーチ時変動時間とを規定している。
【0099】
具体的には、短縮変動パターンテーブル137は、第1特図が表示される特図遊技および第2特図が表示される特図遊技の何れに関しても、保留数0個および1個に主要変動時間7秒を対応付けていて、保留数2個に主要変動時間4秒を対応付けていて、保留数3個および4個に主要変動時間2秒を対応付けている。つまり、短縮変動パターンテーブル137において、主要変動時間の種類は、通常変動パターンテーブル136において最長の主要変動時間12.5秒よりも短い主要変動時間で構成されているとともに、主要変動時間は保留数が多くなると短くなるよう設定されている。また、短縮変動パターンテーブル137は、第1,第2特図の何れが表示される特図遊技に関しても、リーチ時変動時間を20秒〜90秒に規定している。
【0100】
なお、「短縮変動パターンテーブル」というテーブルの名称中の「短縮」は、短縮変動パターンテーブル137における主要変動時間の種類が、通常変動パターンテーブル136において最長の主要変動時間12.5秒よりも短い主要変動時間で構成されていることによって、通常変動パターンテーブル136を用いて主要変動時間を決定する場合よりも短縮変動パターンテーブル137を用いて主要変動時間を決定する場合の方が、第1,第2特図の変動時間が短縮されることを意味する。そして、短縮変動パターンテーブル137が用いられる遊技状態である時短(特図低確&普図高確)は、通常変動パターンテーブル136が用いられる低確(特図低確&普図低確)よりも主要変動時間が短縮される遊技状態であることを意味するとともに、同じく主要変動時間が短縮される確変(特図高確&普図高確)ではないことを意味する。
【0101】
通常変動パターンテーブル136および短縮変動パターンテーブル137の具体的内容の詳細について、
図13〜
図15を用いて説明する。
【0102】
通常変動パターンテーブル136は、
図13に示す変動パターンテーブル136−1と、
図14に示す変動パターンテーブル136−2〜136−4とから構成されている。短縮変動パターンテーブル137は、
図13に示す通常変動パターンテーブル136と共通の変動パターンテーブル136−1と、
図15に示す変動パターンテーブル136−5〜136−7とから構成されている。これらの変動パターンテーブル136−1〜136−7は何れも、第1特図が表示される特図遊技と第2特図が表示される特図遊技とに共通するものであり、変動パターン乱数(0〜99までの100通りの乱数)と、変動パターンとの対応関係を規定している。変動パターンは、演出図柄53の変動内容と、特図および演出図柄53に共通の変動時間との組合せから成り、その組合せの種類としては、
図13〜
図15に示すように、ノーマル系リーチ変動と20秒との組合せ、ロング系リーチ変動と30秒との組合せ、ストーリー系リーチ変動と60秒との組合せ、バトル系リーチ変動と90秒との組合せ、リーチ無ハズレ変動と12.5秒との組合せ、リーチ無ハズレ変動と7秒との組合せ、リーチ無ハズレ変動と4秒との組合せ、および、リーチ無ハズレ変動と2秒との組合せが予め用意されている。
【0103】
図13に示す変動パターンテーブル136−1は、低確中、確変中、時短中の何れであるかに関係なく、特図抽選で当たりに当選した場合に、変動パターン抽選で使用される。
【0104】
図14(a)に示す変動パターンテーブル136−2は、低確中の特図抽選でハズレとなった場合であって、特図保留球乱数の保留数が0個〜2個であった場合に変動パターン抽選で使用される。
図14(b)に示す変動パターンテーブル136−3は、低確中の特図抽選でハズレとなった場合であって、特図保留球乱数の保留数が3個であった場合に変動パターン抽選で使用される。
図14(c)に示す変動パターンテーブル136−4は、低確中の特図抽選でハズレとなった場合であって、特図保留球乱数の保留数が4個であった場合に変動パターン抽選で使用される。
【0105】
図15(a)に示す変動パターンテーブル136−5は、時短中または確変中の特図抽選でハズレとなった場合であって、特図保留球乱数の保留数が0個または1個であった場合に変動パターン抽選で使用される。
図15(b)に示す変動パターンテーブル136−6は、時短中または確変中の特図抽選でハズレとなった場合であって、特図保留球乱数の保留数が2個であった場合に変動パターン抽選で使用される。
図15(c)に示す変動パターンテーブル136−7は、時短中または確変中の特図抽選でハズレとなった場合であって、特図保留球乱数の保留数が3個または4個であった場合に変動パターン抽選で使用される。
【0106】
図5に戻り、主制御処理部100は、変動パターン抽選処理部130により決定された変動時間だけ特図が変動した後に、特図種類決定処理部120により決定された特図で停止するよう特図表示装置40を制御する特図表示制御部140を備える。
【0107】
同
図5に示すように、主制御処理部100は、ゲート70を遊技球が通過したことに基づき、普図に係る当否の抽選(普図抽選)を行う普図抽選処理部210を備える。この普図抽選処理部210は、普図抽選を行うための構成要素として、
図16に示すように、普図当否判定用乱数発生部211と、普図抽選部212と、普図低確率判定テーブル216と、普図高確率判定テーブル217とを備える。
【0108】
普図当否判定用乱数発生部211は、特図当否判定用乱数発生部111と同じく、所定範囲(0〜65535の整数の範囲)のカウンタの値を、クロック回路の1クロックに1回更新させることにより、ハードウェア乱数である普図当否乱数(0〜65535までの65536通りの乱数)を発生させるものである。
【0109】
普図抽選部212は、普図当否判定用乱数発生部211により発生された普図当否乱数を、ゲート70を遊技球が通過したことに基づいて取得し、その普図当否乱数を用いて普図抽選を行うものである。具体的には、普図抽選部212は、普図当否判定用乱数発生部211により発生された普図当否乱数を、ゲート70を遊技球が通過したタイミング(ゲート検知センサ95からの遊技球検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミング)で取得(ラッチ)する普図当否判定用乱数取得部213と、この普図当否判定用乱数取得部213により取得された普図当否乱数を主制御処理部100のRAMを利用して保留するとともに、新たな普図の変動が禁止された所定期間内(普図の変動中および電動チューリップ63の開閉動作中)において、所定の上限個数(例えば4個)の普図保留球乱数を保留可能な普図当否判定用保留記憶部214と、この普図当否判定用保留記憶部214により保留された普図当否乱数が当たりであるかハズレであるかを、普図低確率判定テーブル216または普図高確率判定テーブル217を参照して判定する普図当否判定部215とを備える。
【0110】
図17に示すように、普図抽選で参照される普図低確率判定テーブル216および普図高確率判定テーブル217は何れも、普図当否乱数と当たりとハズレとの対応関係を規定したものである。普図低確率判定テーブル216は、普図当否乱数「0〜65535」のうち、普図当否乱数「0〜13107」に当たりを対応付けていて、普図当否乱数「13108〜65535」にハズレを対応付けていることにより、当たりの当選確率を略20%(=13108/65536)に設定している。普図高確率判定テーブル217は、普図当否乱数「0〜65535」のうち、普図当否乱数「0〜65534」に当たりを対応付けていて、普図当否乱数「65535」にハズレを対応付けていることにより、当たりの当選確率を略100%(=65535/65536)に設定している。
【0111】
前述の普図低確は、普図抽選処理部210の普図抽選部212が普図低確率判定テーブル216を用いて普図抽選を行うよう設定された遊技状態、すなわち、当たりの当選確率が略20%に設定された遊技状態である。また、前述の普図高確は、普図抽選処理部210の普図抽選部212が普図高確率判定テーブル217を用いて普図抽選を行うよう設定された遊技状態、すなわち、当たりの当選確率が略100%に設定された遊技状態である。
【0112】
図5に戻り、主制御処理部100は、普図表示装置41に停止させて表示させる普図の停止図柄を、普図抽選の結果が当たりである場合に当たり図柄に決定し、普図抽選の結果がハズレである場合にハズレ図柄に決定する普図種類決定処理部220を備える。
【0113】
同
図5に示すように、主制御処理部100は、普図の変動時間を決定する普図変動時間決定部230と、普図表示装置41を制御する普図表示制御部250と、電動チューリップ63を制御する電動チューリップ作動制御部240とを備える。これらについて説明していく。
【0114】
普図変動時間決定部230は、普図低確中と普図高確中とで普図の変動時間を異なる変動時間に決定するものであり、普図低確中の普通図柄の変動時間よりも普図高確中の普通図柄の変動時間の方が短くなるよう決定するものである。具体的には、普図変動時間決定部230は、普図低確中の普図の変動時間を30秒に決定し、普図高確中の普図の変動時間を1秒に決定する。
【0115】
普図表示制御部250は、普図種類決定処理部220により決定された普図の停止図柄と、普図変動時間決定部230により決定された普図の変動時間とに基づいて、普図表示装置40を制御するものである。この普図表示制御部250は、普図種類決定処理部220により普図の停止図柄がハズレ図柄に決定され、かつ、普図変動時間決定部230により普図の変動時間が30秒に決定されていた場合に、普図表示装置41に普図を30秒間変動させた後にハズレ図柄で停止させる。また、普図表示制御部250は、普図種類決定処理部220により普図の停止図柄が当たり図柄に決定され、かつ、普図変動時間決定部230により普図の変動時間が30秒に決定されていた場合に、普図表示装置41に普図を30秒間変動させた後に当たり図柄で停止させる。また、普図表示制御部250は、普図種類決定処理部220により普図の停止図柄がハズレ図柄に決定され、かつ、普図変動時間決定部230により普図の変動時間が1秒に設定されていた場合に、普図表示制御部250は普図表示装置41に普図を1秒間変動させた後にハズレ図柄で停止させる。また、普図表示制御部250は、普図変動時間決定部230により普図の停止図柄が当たり図柄に決定され、かつ、普図の変動時間が1秒に決定された場合に、普図表示装置41に普図を1秒間変動させた後に当たり図柄で停止させる。
【0116】
電動チューリップ作動制御部240は、普図抽選で当たりに当選した場合に、普図の変動の停止が当たり図柄で確定してから0.5秒が経過したタイミングで、電動チューリップ63が予め設定された態様の開閉動作を行うよう電動チューリップ63のソレノイドを制御するものである。電動チューリップ63の開閉動作の態様としては、普図低確に予め対応付けられた第1開閉態様と、普図高確に予め対応付けられた第2開閉態様との2種類がある。第1開閉態様において、電動チューリップ63の1対の羽根部材の開閉動作の回数は1回であり、その1回の開閉動作による1対の羽根部材の開放時間は0.2秒である。第2開閉態様において、1対の羽根部材の開閉動作の回数は3回であり、連続する開閉動作のインターバルは0.8秒であり、1回の開閉動作による1対の羽根部材の開放時間は2.5秒である。
【0117】
前述のように普図低確は普図抽選での当たりの当選確率が略20%に設定された遊技状態であり、普図低確中の普図の変動時間は30秒であり、普図低確中の電動チューリップ63の開閉動作の態様は第1開閉態様(0.2秒間開放×1回)である。これに対し、前述のように普図高確は普図抽選での当たりの当選確率が略100%に設定された遊技状態であり、普図高確中の普図の変動時間は1秒であり、普図高確中の電動チューリップ63の開閉動作の態様は第2開閉態様(2.5秒間開放×3回)である。つまり、普図低確よりも普図高確の方が、普図抽選での当たりの当選確率、普図の変動時間、当たりに対応付けられた電動チューリップ63の開閉動作の態様の何れについても遊技者にとって有利に設定される。これにより、普図高確は普図低確よりも、第1始動入賞口62への遊技球の入賞を、電動チューリップ63の作動によってサポートする状態(以下適宜「電サポ」という)となっている。この電サポは、特図抽選で当たりに当選しない限り、特図遊技が所定回数、すなわち電サポ回数に達するまでの期間維持される。
【0118】
図5に戻り、主制御処理部100は、特図の停止確定後と、当たり遊技終了後とに遊技状態を設定する遊技状態設定部300を備える。
【0119】
この遊技状態設定部300は、当たり遊技の終了後に遊技状態を特図高確に設定する際、特図抽選で当たりに当選しない限り、特図高確が維持される特図遊技の回数、すなわちST回数を設定する(「ST」はスペシャルタイムの略称)。ST回数としては、例えば100回が予め用意されている。また、遊技状態設定部300は、遊技状態を特図低確に設定する際、ST回数を0回に設定する。
【0120】
また、遊技状態設定部300は、当たり遊技の終了後に遊技状態を普図高確に設定する際、特図抽選で当たりに当選しない限り、電サポを維持する特図遊技の回数、すなわち電サポ回数を設定する。電サポ回数の種類としては、例えば100回と10000回が予め用意されている。また、遊技状態設定部300は、遊技状態を電サポ無に設定する際、電サポ回数を0回に設定する。
【0121】
第1特図の当たり図柄に基づく当たり遊技が終了した場合と、第2特図の当たり図柄に基づく当り遊技が終了した場合の何れも、
図10に示すように遊技状態(ST回数、電サポ回数)が設定される。
【0122】
図10に示すように、4R通常時短有図柄の図柄種別は通常当たり図柄であるので、その4R通常時短有図柄に基づく当り遊技の終了後に、特図に係る遊技状態は特図低確に設定される。また、同じく4R通常時短有図柄に基づく当り遊技の終了後に、普図に係る遊技状態は普図高確(電サポ有の遊技状態)に設定される。特図の停止図柄が4R通常時短有図柄に決定されることになった特図遊技の開始時(特図抽選時)における遊技状態が低確、時短、確変の何れの場合も、その4R通常時短有図柄に基づいて電サポ回数は100回に設定される。つまり、4R通常時短有図柄に基づく当り遊技の終了後に、特図抽選で当たりに当選しない限りは、時短(特図低確&電サポ有)での特図遊技が100回まで維持されることになる。
【0123】
同
図10に示すように、4R特定時短有図柄の図柄種別は確変当たり図柄であるので、その4R特定時短有図に基づく当り遊技の終了後に、特図に係る遊技状態は特図高確に設定される。また、同じく4R特定時短有図柄に基づく当り遊技の終了後に、普図に係る遊技状態は普図高確(電サポ有の遊技状態)に設定される。特図の停止図柄が4R特定時短有図柄に決定されることになった特図遊技の開始時(特図抽選時)における遊技状態が低確、時短、確変の何れの場合も、その4R特定時短有図柄に基づいてST回数は100回に設定され、電サポ回数は100回に設定される。つまり、4R特定時短有図柄に基づく当り遊技の終了後に、特図抽選で当たりに当選しない限りは、確変(特図高確&電サポ有)での特図遊技が100回まで維持されることになる。
【0124】
同
図10に示すように、16R特定時短有図柄の図柄種別は確変当たり図柄であるので、その16R特定時短有図に基づく当り遊技の終了後に、特図に係る遊技状態は特図高確に設定される。また、同じく16R特定時短有図柄に基づく当り遊技の終了後に、普図に係る遊技状態は普図高確(電サポ有の遊技状態)に設定される。特図の停止図柄が16R特定時短有図柄に決定されることになった特図遊技の開始時(特図抽選時)における遊技状態が低確、時短、確変の何れの場合も、その16R特定時短有図柄に基づいてST回数は100回に設定され、電サポ回数は100回に設定される。つまり、16R特定時短有図柄に基づく当り遊技の終了後は、特図抽選で当たりに当選しない限り、確変(特図高確&電サポ有)が100回まで維持されることになる。
【0125】
主制御処理部100は、遊技状態設定部300により設定された遊技状態を指定する遊技状態コマンドを、第1特図の変動開始時、第2特図の変動開始時、当り遊技の終了時、第1特図の停止確定時、第2特図の停止確定時に、サブ制御処理部500に送信する。
【0126】
なお、特図の停止図柄が4R通常時短有図柄に決定されることを以下適宜「4R通常当たり」といい、特図の停止図柄が4R特定時短有図柄に決定されることを以下適宜「4R確変当たり」といい、特図の停止図柄が16R特定時短有図柄に決定されることを以下適宜「16R確変当たり」という。
【0127】
ここまでは主制御処理部100について詳細に説明してきたが、次に
図5に示すサブ制御処理部500について説明する。
【0128】
サブ制御処理部500は、
図5に示すように、演出表示装置50を制御する演出制御処理部510と、スピーカ8,9を制御する音声制御処理部580とを備える。
【0129】
演出制御処理部510について
図18を用いて詳細に説明する。
【0130】
図18に示すように、演出制御処理部510は演出態様決定部520を備える。この演出態様決定部520(演出態様決定手段)は、演出図柄53による演出態様を決定するものであり、そのための構成要素として、演出態様抽選部521と、演出図柄用変動パターン決定部522と、演出図柄種類決定部523とを備える。これらの構成要素について説明していく。
【0131】
演出態様抽選部521は、サブ制御処理部500により第2特図の当たり図柄を指定する第2特図種類コマンドとともに、特定の第2変動パターンコマンドが受信された場合に、演出図柄53による演出態様を通常演出態様と特殊演出態様の何れに決定するかを抽選する演出態様抽選を行うものである。特定の第2変動パターンコマンドとは、例えばロング系リーチと変動時間30秒の組合せから成る変動パターンを指定する第2変動パターンコマンドであり、その変動パターンは後述の特殊変動が開始可能な変動パターンとして予め設定されたものである。
【0132】
演出図柄用変動パターン決定部522は、演出図柄53の変動パターンを複数種類の変動パターンのうちから決定するものである。具体的には、演出図柄用変動パターン決定部522は、通常演出態様で演出を行うことが決定された場合に、第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドに基づいて演出図柄53の変動パターンを複数種類の通常変動パターンのうちから決定する。また、演出図柄用変動パターン決定部522は、特殊演出態様で演出を行うことが決定された場合に、前述の特定の第2変動パターンコマンドに基づいて演出図柄53の変動パターンを特殊変動パターンに決定する。通常変動パターンでの演出図柄53の変動は通常演出態様に属し、特殊変動パターンでの演出図柄53の変動は特殊演出態様に属する。
【0133】
演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における3つの数字の並び目を、複数種類の並び目のうちから決定するものであるとともに、演出図柄53の停止図柄における女性キャラクタの衣装を、衣装A〜L等の複数種類の衣装のうちから決定するものである。
【0134】
演出図柄53の停止図柄における3つの数字の並び目を決定する際、演出図柄種類決定部523は、第1特図種類コマンドまたは第2特図種類コマンドにより当たり図柄を指定された場合に、演出図柄53の停止図柄における3つの数字の並び目を、複数種類のゾロ目のうちから決定する。また、演出図柄種類決定部523は、第1特図種類コマンドまたは第2特図種類コマンドにより当たり図柄を指定され、かつ、第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドによりリーチ有ハズレ変動を指定された場合に、演出図柄53の停止図柄における3つの数字の並び目を、複数種類のリーチ目のうちから決定する。また、演出図柄種類決定部523は、第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドによりリーチ無ハズレ変動を指定された場合に、演出図柄53の停止図柄における3つの数字を、ゾロ目でもリーチ目でもない複数種類の並び目のうちから決定する。
【0135】
また、演出図柄53の停止図柄における女性キャラクタの衣装を決定する際、演出図柄種類決定部523は、通常演出態様で演出を行うことが決定された場合に、演出図柄53の停止図柄における衣装を、衣装A(
図19参照)等の複数種類の通常衣装のうちから決定する。また、演出図柄種類決定部523は、特殊演出態様で演出を行うことが決定された場合に、演出図柄53の停止図柄における衣装を、特殊衣装B〜L(
図20,
図21参照)のうちから決定する。衣装A等の通常衣装で演出図柄53の停止図柄を表示することは通常演出態様に属し、特殊衣装B〜Lの何れか1で演出図柄53の停止図柄を表示することは特殊演出態様に属する。
【0136】
図18に示すように、演出制御処理部510は演出表示制御部530を備える。この演出表示制御部530は、演出態様決定部520の演出図柄用変動パターン決定部522により決定された変動パターンで演出図柄53が変動した後に、同じく演出態様決定部520の演出図柄種類決定部523によって決定された演出図柄で演出図柄53が停止するよう演出表示装置50を制御するものである。
【0137】
第2特図抽選で当たりに当選した場合において、前述の特定の第2変動パターンコマンドに基づく通常変動パターンでの演出図柄53の変動は、
図19において「(1)→(2)→(3)→(4)」の流れで行われる変動であり、より詳細には、
図19で「(1)→(2)」に示すように通常衣装である衣装Aを着た女性キャラクタの絵図とともに数字が「1→2→3・・・」のように変化する演出図柄53の変動が20秒間行われ、次に
図19で(3)に示すように演出図柄53における3つの数字がリーチ目を成した状態で9.5秒間同じ位置で振動する仮停止を行い、最後に
図19で(4)に示すように変動開始時と同じく通常衣装である衣装Aで演出図柄53の本停止を行う、というものである。
図19(2)中の3本の下向きの矢印は、演出図柄53における3つの数字が「1→2→3→・・・」のように変動している状態であることを示すものであり、演出表示装置50に実際に表示されるものではない。
【0138】
第2特図抽選で当たりに当選した場合において、特定の第2変動パターンコマンドに基づく特殊変動パターンでの演出図柄53の変動は、
図19において「(1)→(2)→(3)→(5)→(6)」の流れで行われる変動であり、より詳細には、
図19に「(1)→(2)→(3)」に示す仮停止までの変動が通常変動パターンの場合と同じであり、その仮停止の次に
図19に(5)で示すように花柄の絵図を背面にして3つの数字が「1→2→3→・・・」のように変化する特殊変動を9.5秒間行い、最後に
図19(6),
図20,
図21に示すように変動開始時の通常衣装Aではない特殊衣装B〜Lのうちの何れか1で演出図柄53の本停止を行う、というものである。
【0139】
図19での「(3)→(4)」の変動の流れは、変動開始時点で当たり保留なしの場合の変動の流れであり、
図19における「(3)→(5)→(6)」の演出図柄53の変動の流れは、変動開始時点で当たり保留ありの場合に限って行われる変動の流れである。つまり、通常衣装で本停止して表示される演出図柄は、当たり保留の存在を示さない演出図柄であって本発明における「通常の演出図柄」相当し、特殊衣装で本停止して表示される演出図柄は、当たり保留の存在を示す演出図柄であって本発明における「特殊図柄」に相当する。
【0140】
なお、演出図柄53の仮停止は、演出図柄53が同じ位置で振動した状態であって完全に停止した状態でないことから分かるように演出図柄53の変動の一種であり、演出図柄53の仮停止中において第2特図は変動中である。これに対し、演出図柄53の本停止は演出図柄53の停止であり、第2特図の停止と同期して行われる。
【0141】
演出態様決定部520は、演出図柄53による演出態様を決定する処理として、
図22に示す演出態様決定処理を行う。この演出態様決定処理において、はじめに演出態様決定部520は、サブ制御処理部500により今回の特図遊技における特図種類コマンドが受信されたときに、その特図種類コマンドが第1特図種類コマンドであるか第2特図種類コマンドであるかに基づいて、今回の特図遊技が第2特図に係る特図遊技であるか否かの判定を行う(ステップS31)。このステップS31において、演出態様決定部520は、サブ制御処理部500により受信された変動パターンコマンドが第1変動パターンコマンドであるか第2変動パターンコマンドであるかに基づいて、今回の特図遊技が第2特図に係る遊技であるか否かの判定を行ってもよい。
【0142】
ステップS31において、今回の特図遊技における特図種類コマンドが第1特図種類コマンドである場合に、演出態様決定部520は、今回の特図遊技が第2特図に係る特図遊技ではなく、第1特図に係る特図遊技であると判定する(ステップS31でNo)。この場合、演出態様決定部520はルーチンをステップS38に進め、このステップS38において通常演出態様決定処理(後述)を行う。
【0143】
ステップS31において、今回の特図遊技における特図種類コマンドが第2特図種類コマンドである場合に、演出態様決定部520は、今回の特図遊技が第2特図遊技であると判定する(ステップS31でYes)。この場合、演出態様決定部520はルーチンをステップS32に進め、このステップS32において、第2特図種類コマンドにより指定された第2特図に基づき、今回の特図遊技での第2特図の停止図柄が当たり図柄に決定されたか否かの判定を行う。
【0144】
ステップS32において、今回の特図遊技における第2特図種類コマンドにより指定された第2特図がハズレ図柄であった場合(ステップS32でNo)、演出態様決定部520はルーチンをステップS38に進め、このステップS38において通常演出態様決定処理(後述)を行う。
【0145】
ステップS32において、今回の特図遊技における第2特図種類コマンドにより指定された第2特図が当たり図柄であった場合(ステップS32でYes)、演出態様決定部520はルーチンをステップS33に進め、このステップS33において、特殊変動を開始可能か否かの判定を行う。つまり、今回の特図遊技における第2変動パターンコマンドが、特定の第2変動パターンコマンドであるか否かの判定、すなわち、ロング系リーチと変動時間30秒との組合せから成る変動パターンを指定するものであるか否かの判定を、演出態様決定部520は行う。
【0146】
ステップS33において、今回の特図遊技における第2変動パターンコマンドが特定の第2変動パターンコマンドではない場合、演出態様決定部520は、特殊変動を開始可能ではないと判定し(ステップS33でNo)ルーチンをステップS38に進め、このステップS38において通常演出態様決定処理(後述)を行う。
【0147】
ステップS33において、今回の特図遊技における第2変動パターンコマンドが特定の第2変動パターンコマンドである場合、演出態様決定部520は、今回の特図遊技において特殊変動を開始可能であると判定し(ステップS33でYes)、ルーチンをステップS34に進め、このステップS34において演出態様抽選を行う。
【0148】
ステップS34での演出態様抽選で特殊演出態様に当選しなかった場合(ステップS35でNoの場合)、演出態様決定部520はルーチンをステップS38に進め、このステップS38において通常演出態様決定処理(後述)を行う。
【0149】
ステップS34での演出態様抽選で特殊演出態様に当選した場合(ステップS35でYesの場合)、演出態様決定部520はルーチンをステップS36に進め、このステップS36において、今回の特図遊技よりも前から第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数に関して、当たり保留があるか否かの判定を行う。
【0150】
ステップS36において、今回の特図遊技の開始よりも前から第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数に関して、当たりを指定する当否先読みコマンドがサブ制御処理部500によって受信されていない場合に、演出態様決定部520は当たり保留なしと判定し(ステップS36でNo)、ルーチンをステップS38に進め、このステップS38において通常演出態様決定処理(後述)を行う。
【0151】
一方、同じくステップS36において、今回の特図遊技の開始よりも前から第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数に関して、当たりを指定する当否先読みコマンドがサブ制御処理部500によって受信されていた場合に、演出態様決定部520は当たり保留ありと判定し(ステップS36でYes)、ルーチンをステップS37に進め、このステップS37において特殊演出態様決定処理を行う。
【0152】
ステップS38での通常演出態様決定処理において、演出態様決定部520は、今回の特図遊技おける演出図柄53による演出態様を通常演出態様に決定して、演出態様決定処理を終了する。より詳細には、演出態様決定部520において、演出図柄用変動パターン決定部522は、第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドに基づいて演出図柄53の変動パターンを通常変動パターンに決定し、演出図柄種類決定部523は演出図柄53の停止図柄における女性キャラクタの衣装を通常衣装に決定して、演出態様決定処理を終了する。ステップS38での通常演出採用決定処理において、変動パターンコマンドが特定の第2変動パターンコマンドである場合には、演出図柄用変動パターン決定部522は、演出図柄53の変動パターンを通常変動パターンである
図19の「(1)→(2)→(3)→(4))に決定し、演出図柄種類決定部523は演出図柄53の停止図柄における衣装を通常衣装A(
図19(4)参照)に決定する。
【0153】
ステップS37での特殊演出態様決定処理において、演出態様決定部520は、今回の特図遊技における演出図柄53による演出態様を特殊演出態様に決定して、演出態様決定処理を終了する。より詳細には、演出態様決定部520において、演出図柄用変動パターン決定部522は、特定の第2変動パターンコマンドに基づいて演出図柄53の変動パターンを特殊変動パターン(
図19の「(1)→(2)→(3)→(5)→(6)」参照)に決定し、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄を
図23〜
図25示す特殊図柄決定処理(後述)を行うことによって、演出図柄53の停止図柄における衣装を特殊衣装B〜Lのうちから決定して、演出態様決定処理を終了する。
【0154】
演出図柄53の停止図柄における衣装を、特殊衣装B〜Lのうちから決定する際、演出態様決定部520において演出図柄種類決定部523は、
図23に示すように、はじめに、今回の特図遊技で4R通常当たりに当選しているか否かの判定を、今回の特図遊技における第2特図種類コマンドに基づいて行う(ステップS41)。
【0155】
ステップS41において、今回の特図遊技で4R通常当たりに当選していると判定した場合(ステップS41でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−1)に示す特殊衣装Bに決定し(ステップS42)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0156】
ステップS41において、今回の特図遊技で4R通常当たりに当選していないと判定した場合(ステップS41でNoの場合)に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS43に進め、このステップS43において、今回の特図遊技で4R確変当たりに当選しているか否かの判定を、今回の特図遊技における第2特図種類コマンドに基づいて行う。
【0157】
ステップS43において、今回の特図遊技で4R確変当たりに当選していないと判定した場合(ステップS43でNoの場合)に、言い換えると、今回の特図遊技で16R確変当たりに当選していると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS55(後述)に進める。
【0158】
ステップS43において、今回の特図遊技で4R確変当たりに当選していると判定した場合(ステップS43でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS44に進め、このステップS44において、当たり保留が1個であるか否か、言い換えると1個であるか2個以上であるかの判定を行う。具体的には、演出図柄種類決定部523は、今回の特図遊技の開始よりも前から第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数に関して、当たりを指定する当否先読みコマンドが1つだけサブ制御処理部500により受信された場合に当たり保留が1個であると判定し、一方、当たりを指定する当否先読みコマンドが2つ以上サブ制御処理部500により受信された場合に当たり保留が2個以上と判定する。
【0159】
ステップS44において、当たり保留が1個でないと判定した場合に、すなわち、当たり保留が2個以上であると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS50(後述)に進める。
【0160】
ステップS44において、当たり保留が1個であると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS45に進め、このステップS45において、その当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選するか否かの判定を行う。具体的には、演出図柄種類決定部523は、当たり保留と同じタイミングで保留された特図種類乱数に対する当たり図柄先読み判定の結果を指定する当たり図柄先読みコマンドが4R通常時短有図柄を指定するものである場合に、当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選すると判定し、一方、その当たり図柄先読みコマンドが4R通常時短有図柄を指定するものではない場合に、当たり保留を消化する特図遊技では4R通常当たりに当選しないと判定する。
【0161】
ステップS45において、当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選すると判定した場合(ステップS45でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−2)に示す特殊衣装Cに決定し(ステップS46)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0162】
ステップS45において、当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選しないと判定した場合(ステップS45でNoの場合)に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS47に進め、このステップS47において、その当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選するか否かの判定を行う。具体的には、演出図柄種類決定部523は、当たり保留と同じタイミングで保留された特図種類乱数に対する当たり図柄先読み判定の結果を指定する当たり図柄先読みコマンドが4R特定時短有図柄を指定するものである場合に、当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選すると判定し、一方、その当たり図柄先読みコマンドが4R特定時短有図柄を指定するものではない場合(16R特定時短有図柄である場合)に、当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選しない、言い換えると、当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選すると判定する。
【0163】
ステップS47において、当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選すると判定した場合(ステップS47でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−3)に示す特殊衣装Dに決定し(ステップS48)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0164】
ステップS47において、当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選しないと判定した場合(ステップS47でNoの場合)に、すなわち、当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選すると判定した場合に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−4)に示す特殊衣装Eに決定し(ステップS49)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0165】
前述のようにステップS44において、当たり保留が1個ではないと判定し場合に、すなわち、当たり保留が2個以上であると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS50に進める。そして、
図24に示すように、そのステップS50において演出図柄種類決定部523は、2個以上の当たり保留のうち1個目の当たり保留(現在保留中の当たり保留のうちで最も古いもの)を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選するか否かの判定を行う。具体的には、演出図柄種類決定部523は、1個目の当たり保留と同じタイミングで保留された特図種類乱数に対する当たり図柄先読み判定の結果を指定する当たり図柄先読みコマンドが、4R通常時短有図柄を指定するものである場合に、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選すると判定し、一方、その当たり図柄先読みコマンドが4R通常時短有図柄を指定するものではない場合に、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選しないと判定する。
【0166】
ステップS50において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選すると判定した場合(ステップS50でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、前述のステップS46と同じく特殊衣装Cに決定し(ステップS51)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0167】
ステップS50において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選しないと判定した場合(ステップS50でNoの場合)に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS52に進め、このステップS52において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選するか否かの判定を行う。具体的には、演出図柄種類決定部523は、1個目の当たり保留と同じタイミングで保留された特図保留球乱数に対する当たり図柄先読み判定の結果を指定する当たり図柄先読みコマンドが、4R特定時短有図柄を指定するものである場合に、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選すると判定し、一方、その当たり図柄先読みコマンドが4R特定時短有図柄を指定するものではない場合(16R特定時短有図柄を指定するものである場合)に、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選しない、言い換えると、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選すると判定する。
【0168】
ステップS52において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選すると判定した場合(ステップS52でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−8)に示す特殊衣装Iに決定し(ステップS53)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0169】
ステップS52において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選しないと判定した場合(ステップS52でNoの場合)に、すなわち、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選すると判定した場合に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−9)に示す特殊衣装Jに決定し(ステップS54)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0170】
前述のようにステップS43において、今回の特図遊技で4R確変当たりに当選していないと判定した場合(ステップS43でNoの場合)に、言い換えると、今回の特図遊技で16R確変当たりに当選していると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS55に進める。そして、
図25に示すように、そのステップS55において、演出図柄種類決定部523は、前述のステップS44と同じく、当たり保留が1個であるか否か、言い換えると1個であるか2個以上であるかの判定を行う。
【0171】
ステップS55において、当たり保留が1個でないと判定した場合に、すなわち、当たり保留が2個以上あると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS61(後述)に進める。
【0172】
ステップS55において、当たり保留が1個であると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS56に進め、このステップS56において、前述のステップS45と同じく、その当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選するか否かの判定を行う。
【0173】
ステップS56において、当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選すると判定した場合(ステップS56でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−5)に示す特殊衣装Fに決定し(ステップS57)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0174】
ステップS56において、当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選しないと判定した場合(ステップS56でNoの場合)に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS58に進め、このステップS58において、前述のステップS47と同じく、その当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選するか否かの判定を行う。
【0175】
ステップS58において、当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選すると判定した場合(ステップS58でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−6)に示す特殊衣装Gに決定し(ステップS59)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0176】
ステップS58において、当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選しないと判定した場合(ステップS58でNoの場合)に、すなわち、当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選すると判定した場合に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−7)に示す特殊衣装Hに決定し(ステップS60)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0177】
前述のステップS55において、当たり保留が1個でないと判定した場合に、すなわち、当たり保留が2個以上あると判定した場合に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS61に進める。そして、そのステップS61において演出図柄種類決定部523は、ステップS50と同じく、2個以上の当たり保留のうち1個目の当たり保留(現在保留中の当たり保留のうちで最も古いもの)は4R通常当たりであるか否かの判定を行う。
【0178】
ステップS61において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選すると判定した場合(ステップS50でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、前述のステップS57と同じく特殊衣装Fに決定し(ステップS62)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0179】
ステップS61にいて、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選しないと判定し場合(ステップS61でNoの場合)に、演出図柄種類決定部523はルーチンをステップS63に進め、このステップS63において、前述のステップS52と同じく、2個以上の当たり保留のうち1個目の当たり保留(現在保留中の当たり保留のうちで最も古いもの)は4R確変当たりであるか否かの判定を行う。
【0180】
ステップS63において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選すると判定した場合(ステップS63でYesの場合)に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−10)に示す特殊衣装Kに決定し(ステップS64)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0181】
ステップS63において、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選すると判定した場合(ステップS63でNoの場合)に、すなわち、1個目の当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選すると判定した場合に、演出図柄種類決定部523は、演出図柄53の停止図柄における衣装を、
図20(6−11)に示す特殊衣装Lに決定し(ステップS65)、特殊図柄決定処理を終了する。
【0182】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Bから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技で4R通常当たりに当選したという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から1個だけなのか2個以上なのかは不明だが当たり保留があるという情報である。
【0183】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Cから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が4R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から1個だけなのか2個以上なのかは不明だが当たり保留があるという情報、その1個の当たり保留、または、それら2個以上のうちの1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選するという情報である。
【0184】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Dから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が4R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が1個だけあるという情報、その当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選するという情報である。
【0185】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Eから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が4R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が1個だけあるという情報、その当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選するという情報である。
【0186】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Fから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が16R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から1個だけなのか2個以上なのかは不明だが当たり保留があるという情報、その1個の当たり保留、または、それら2個以上のうちの1個目の当たり保留を消化する特図遊技で4R通常当たりに当選するという情報である。
【0187】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Gから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が16R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が1個だけあるという情報、その当たり保留を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選するという情報である。
【0188】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Hから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が16R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が1個だけあるという情報、その当たり保留を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選するという情報である。
【0189】
演出図柄53の停止図柄にける特殊衣装Iから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が4R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が2個以上あるという情報、それら2個以上の当たり保留のうちの1個目を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選するという情報である。
【0190】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Jから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が4R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が2個以上あるという情報、それら2個以上の当たり保留のうちの1個目を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選するという情報である。
【0191】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Kから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が16R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が2個以上あるという情報、それら2個以上の当たり保留のうちの1個目を消化する特図遊技で4R確変当たりに当選するという情報である。
【0192】
演出図柄53の停止図柄における特殊衣装Lから遊技者が得られる情報は、今回の特図遊技での当選結果が16R確変当たりであるという情報、今回の特図遊技の開始よりも前から当たり保留が2個以上あるという情報、それら2個以上の当たり保留のうちの1個目を消化する特図遊技で16R確変当たりに当選するという情報である。
【0193】
図18に戻り、演出制御処理部510は、第1,第2保留表示領域51a〜51d,52a〜52dでの表示を制御する保留表示制御部540を備える。この保留表示制御部540は、第1特図保留数増加コマンドに基づき第1保留表示領域51a〜51dにおける点灯数が増加するよう演出表示装置50を制御し、第1特図保留減少コマンドに基づき第1保留表示領域51a〜51dにおける点灯数が減少するよう演出表示装置50を制御する。また、保留表示制御部540は、第2特図保留数増加コマンドに基づき第2保留表示領域52a〜52dにおける点灯数が増加するよう演出表示装置50を制御し、第2特図保留減少コマンドに基づき第2保留表示領域52a〜52dにおける点灯数が減少するよう演出表示装置50を制御する。
【0194】
具体的には、第1特図保留数増加コマンドにより保留数の増加を指定された場合、第1保留表示領域51a〜51dのうちの消灯中のもののうち最も左側のものが点灯するよう、保留表示制御部540は演出表示装置50を制御し、第1特図保留数減少コマンドにより保留数の減少を指定された場合、第1保留表示領域51a〜51dのうちの点灯中のもののうち最も左側のものが消灯した後に、残りの特図保留球乱数に係る点灯が左側に1個分だけスライドするよう、保留表示制御部540は演出表示装置50を制御する。これと同様に、第2特図保留数増加コマンドにより保留数の増加を指定された場合、第2保留表示領域52a〜52dの消灯中のもののうち最も左側のものが点灯するよう、保留表示制御部540は演出表示装置50を制御し、第2特図保留数減少コマンドにより保留数の減少を指定された場合、第2保留表示領域52a〜52dの点灯中のもののうち最も左側のものが消灯した後に、残りの特図保留球乱数に係る点灯が左側に1個分だけスライドするよう、保留表示制御部540は演出表示装置50を制御する。
【0195】
パチンコ機1においては、第1始動入賞口61に遊技球が入賞した場合と、第2始動入賞口62に遊技球が入賞した場合に、
図26,
図27に示す遊技処理が行われる。この遊技処理について第2始動入賞口61への遊技球の入賞に係る処理を例に挙げて説明する。
【0196】
図26,
図27に示す遊技処理において、主制御処理部100は、第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号の有無に基づいて第2始動入賞口62への遊技球の入賞を検知したか否かの判定を行う(ステップS1)。このステップS1において、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS1でYESの場合)、主制御処理部100において、特図抽選処理部110の第2特図当否判定用乱数取得部113bは特図当否乱数を取得し、特図種類決定処理部120の第2当たり図柄選択用乱数取得部123bは特図種類乱数を取得し、変動パターン抽選処理部130の第2変動パターン決定用乱数取得部133bは変動パターン乱数を取得する(ステップS2)。このとき、第2特図当否判定用保留114bによる特図保留球乱数の保留数が3個以下であった場合(ステップS3でYesの場合)には、特図抽選処理部110の第2特図当否判定用保留記憶部114bは、ステップS2で取得された特図当否乱数を特図保留球乱数として保留し、特図種類決定処理部120の第2当たり図柄選択用保留記憶部124bは、ステップS2で取得された特図種類乱数を、これと同じタイミングで取得された特図当否乱数(特図保留球乱数)と関連付けて保留し、変動パターン抽選処理部130の第2変動パターン決定用保留記憶部134bは、ステップS2で取得された変動パターン乱数を、これと同じタイミングで取得された特図当否乱数(特図保留球乱数)と関連付けて保留する(ステップS4)。
【0197】
ステップS4の後、遊技状態設定部300により設定されている現在の遊技状態が確変である場合(ステップS5でYesの場合)に、特図抽選処理部110は、当否先読み判定処を行う(ステップS6)。つまり、特図抽選処理部110の第2特図当否判定部115bは、ステップS4において第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留された最新の特図保留球乱数に対して当否先読み判定を行う。また、第2特図当否判定部115bは、ステップS4で最新の特図保留球乱数よりも前から第2特図当否判定用保留記憶部114bにより特図保留球乱数が保留されている場合に、その最新の特図保留球乱数を含む全ての特図保留球乱数に対して当否先読み判定を行う。
【0198】
ステップS6において、当否先読み判定で当たりと判定された特図保留球乱数、すなわち当たり保留がある場合(ステップS7でYesの場合)に、特図種類決定処理部120において第2当たり図柄抽選部122bの第2当たり図柄選択部125bは、当たり図柄先読み判定処理を行う(ステップS8)。つまり、第2当たり図柄選択部125bは、ステップS2において当たり保留(特図保留球乱数)と同じタイミングで取得された特図種類乱数に対して、当たり図柄先読み判定を行う。
【0199】
また、ステップS4の後、遊技状態設定部300により設定されている現在の遊技状態が確変ではない場合(ステップS5でNoの場合)には、主制御処理部100は、ステップS6〜S8を経ることなく、ルーチンをステップS9に進める。また、ステップS6において、特図保留球乱数が当否先読み判定でハズレと判定されたもの(ハズレ保留)のみであった場合、すなわち、当たり保留がない場合(ステップS7でNoの場合)には、主制御処理部100は、ステップS8を経ることなく、ルーチンをステップS9に進める。また、ステップS8での当たり図柄先読み判定処理の終了後に、主制御処理部100はルーチンをステップS9に進める。
【0200】
ステップS9においては保留数増加表示処理が行われる。この保留数増加表示処理において、主制御処理部100はサブ制御処理部500に対して、特図抽選処理部110の第2特図当否判定用保留記憶部114bでの特図保留球乱数の保留数の1個増加を指定する第2特図保留数増加コマンドを送信し、サブ制御処理部500において演出制御処理部510の保留表示制御部540は、第2特図保留数増加コマンドに基づいて第2保留表示領域52a〜52dにおける点灯数を1個増加させる。
【0201】
ステップS1において第2始動入賞口62への入賞を検知してないと判定した場合(ステップS1でNoの場合)、主制御処理部100はルーチンをステップS10に進める。また、ステップS3において、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の保留数が3個以下でなかった場合、すなわち、上限個数の4個であった場合、主制御処理部100はルーチンをステップS10に進める。また、ステップS9での保留数増加表示処理の後に、主制御処理部100はルーチンをステップS10に進める。
【0202】
ステップS10において主制御処理100は、現在が新たな特図の変動が禁止された所定期間内であるか否かの判定として、特図および演出図柄53が変動中か否かの判定を行う(ステップS10)。この判定の結果、特図および演出図柄53が変動中でない場合(ステップS10でNoの場合)、主制御処理部100は、ルーチンをステップ11に進める。このステップS11において主制御処理部100は、現在が新たな特図の変動が禁止された所定期間内であるか否かの判定として、当たり遊技中か否かの判定を行う(ステップS11)。この判定の結果、当たり遊技中でなかった場合(ステップS11でNoの場合)、主制御処理部100は、ルーチンをステップS12に進める。
【0203】
一方、ステップS10において特図および演出図柄53が変動中であると判定した場合(ステップS10でYesの場合)、主制御処理部100はルーチンをステップS19に進める。また、ステップS11において当たり遊技中であると判定した場合(ステップS11でYesの場合)にも、主制御処理部100はルーチンをステップS22に進める。
【0204】
ステップS12において、特図抽選処理部110は、第2特図当否判定用保留記憶部114bに特図保留球乱数が保留されている場合(ステップS12でYesの場合)に、ルーチンをステップS13に進める。一方、第2特図当否判定用保留記憶部114bに特図保留球乱数が保留されていない場合(ステップS12でNoの場合)、特図抽選処理部110は遊技処理を終了する。
【0205】
図27に示すように、ステップS13において、特図抽選処理部110は当否判定処理を行う。つまり、特図抽選処理部110において第2特図当否判定部115bは、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数が1個の場合にその特図保留球乱数に対して当否の判定を行い、第2特図当否判定用保留記憶部114bにより保留されている特図保留球乱数が複数個の場合にそれらの特図保留球乱数のうちの最も古い特図保留球乱数に対して当否の判定を行う。この際、第2特図当否判定部115bは、現在の遊技状態が特図低確である場合に第2特図低確率判定テーブル116bを参照して当否の判定を行い、現在の遊技状態が特図高確である場合に第2特図高確率判定テーブル117bを参照して当否の判定を行う。
【0206】
次に、特図種類決定処理部120は特図種類決定処理を行う(ステップS14)。つまり、特図種類決定処理部120において第2当たり図柄抽選部122bは、ステップS13での当否判定処理により特図保留球乱数が当たりと判定された場合(第2特図抽選で当たりに当選した場合)に、その特図保留球乱数(特図当否乱数)と同じタイミングで取得された特図種類乱数に対応する当たり図柄を、第2当たり図柄テーブル127を参照して、4R通常時短有図柄、4R特定時短有図柄、16R特定時短有図柄のうちから選択し、今回の特図遊技の終了時に表示される第2特図の停止図柄に決定する。一方、特図種類決定処理部120は、ステップS13での当否判定処理により特図保留球乱数がハズレと判定された場合(第2特図抽選でハズレとなった場合)に、今回の特図遊技の終了時に表示される第2特図の停止図柄をハズレ図柄に決定する。ステップS14で決定された第2特図の停止図柄は、第2特図の変動開始時に第2特図種類コマンドの形でサブ制御処理部500に送信される。
【0207】
次に、変動パターン抽選処理部130は変動パターン決定処理を行う(ステップS15)。つまり、変動パターン抽選処理部130において第2変動パターン抽選部132bは、ステップS13での当否判定処理により当否を判定された特図保留球乱数と同じタイミングで取得された変動パターン乱数に対応する変動パターンを、その特図保留球乱数に対する当否判定の結果と、現在の遊技状態(低確、時短、確変の何れか1)と、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の現在の保留数とに基づき、通常変動パターンテーブル136または短縮変動パターンテーブル137を参照して選択し、今回の特図遊技における第2特図の変動パターンに決定する。ステップS15で決定された変動パターンは、第2特図の変動開始時に第2変動パターンコマンドの形でサブ制御処理部500に送信される。
【0208】
主制御処理部100はサブ制御処理部500に対して、ステップS17における第2特図保留数増加コマンドの送信時に、ステップS6における当否先読み判定で得られた当否を指定する当否先読みコマンドと、ステップS8における当たり図柄先読み判で得られた第2特図の停止図柄(4R通常時短有図柄または4R特定時短有図柄または16R特定時短有図柄)を指定する当たり図柄先読みコマンドとを送信する。また、主制御処理部100はサブ制御処理部500に対して、第2特図の変動開始時に、ステップS14での特図種類決定処理により決定された第2特図の停止図柄を指定する第2特図種類コマンドと、ステップS15での特図種類決定処理により決定された変動パターンを指定する第2変動パターンコマンドとを送信する。サブ制御処理部500において演出制御処理部510の演出態様決定部520は、それら当否先読みコマンド、当たり図柄先読みコマンド、第2特図種類コマンド、第2変動パターンコマンドのうちの少なくとも、第2特図種類コマンドと第2変動パターンコマンドとに基づいて演出態様決定処理を行う(ステップS16)。今回は第2始動入賞口62への遊技球の入賞が検出された場合であるから、演出態様決定部520は
図22に示す前述の演出態様決定処理を行うことで、今回の特図遊技における演出図柄53による演出態様を、通常演出態様または特殊演出態様に決定する。
【0209】
そして、演出態様を通常演出態様に決定する場合、演出態様決定部520において、演出図柄用変動パターン決定部522は、第2変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに基づいて演出図柄53の変動パターンを通常変動パターンに決定し、演出図柄種類決定部523は、第2特図種類コマンドにより指定された第2特図に基づいて演出図柄53の停止図柄における衣装を通常衣装に決定する。
【0210】
一方、演出態様を特殊演出態様に決定する場合、演出態様決定部520において、演出図柄用変動パターン決定部522は、第2変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに基づいて、すなわち、特定の第2変動パターンコマンドにより指定されたロング系リーチと変動時間30秒から成る変動パターンに基づいて演出図柄53の変動パターンを特殊変動パターンに決定し、演出図柄種類決定部523は、
図23〜
図25を用いて説明した特殊図柄決定処理を行うことによって、演出図柄53の停止図柄における衣装を特殊衣装B〜L(
図20,
図21参照)のうちから決定する。
【0211】
第2特図の変動開始時には、主制御処理部100はサブ制御処理部500に対して、特図保留球乱数の保留数の1個減少を指定する第2特図保留数コマンドと、ステップS12での当否判定処理の時点における遊技状態を指定する遊技状態コマンドとを送信する。サブ制御処理部500において演出制御処理部510の保留表示制御部540は、その第2特図保留数減少コマンドに基づき保留数減少表示処理を行う(ステップS17)。つまり、保留表示制御部540は演出表示装置50に、第2保留表示領域52a〜52dにおける点灯数を1個減少させる。
【0212】
次に、主制御処理部100において特図表示制御部140は、ステップS15での変動パターン決定処理により決定された第2特図の変動パターンに基づき、特図表示装置40に特図の変動を開始させ、これと並行して、サブ制御処理部500において演出制御処理部510の演出表示制御部530は、ステップS16での演出態様決定処理により決定された演出図柄53の変動パターンに基づき、演出表示装置50に演出図柄53の変動を開始させる(ステップS18)。このステップS18において、第2特図の変動と演出図柄53の変動とは同期して開始される。その後、特図表示制御部140は第2特図および演出図柄53の変動時間が経過したか否かの判定を行う。(ステップS19)。変動の初期は、変動時間が経過してないので、主制御処理部100は遊技処理を終了する(ステップS19でNo→終了)。その変動時間が経過するまでの間、ステップS1からのステップS19までのルーチンが繰り返される。そして、その変動時間が経過した場合(ステップS19でYesの場合)、主制御処理部100は、演出図柄53の停止を指定する停止コマンドをサブ制御処理部500に送信するとともに、主制御処理部100において特図表示制御部140は、ステップS14での特図種類決定処理により決定された第2特図に基づいて、特図表示装置40に第2特図の変動を、4R通常時短有図柄、4R特定時短有図柄、16R特定時短有図柄、ハズレ図柄の何れか1で停止させ、これと並行して、サブ制御処理部500において演出制御処理部510の演出表示制御部530は、ステップS16での演出態様決定処理により決定された演出図柄53の停止図柄に基づいて、演出表示装置50に演出図柄53の変動を停止させる(ステップS20)。このステップS20において、特図の変動の停止と演出図柄53の変動の停止とは同期して行われる。
【0213】
次に、主制御処理部100においてアタッカー作動制御部150は、ステップS14において特図種類決定処理により決定された第2特図の停止図柄が当たり図柄であった場合(ステップS21で当たり図柄の場合)、当たり遊技を開始する(ステップS22)。つまり、その当たり図柄に予め対応付けられたラウンド数(4ラウンドまたは16ラウンド)に基づいて、アタッカー装置65の開閉動作を開始させる。その後、アタッカー作動制御部150は、当たり遊技の終了のタイミングとなったか否かの判定を行う(ステップS23)。当たり遊技の初期は、当たり遊技の終了のタイミングでなはないので、主制御処理部100は遊技処理を終了する(ステップS23でNo→終了)。その当たり遊技の終了のタイミングとなるまでの間、ステップS1からステップS23までのルーチンが繰り返される。そして、その当たり遊技の終了のタイミングとなった場合(ステップS23でYesの場合)、アタッカー作動制御部150はアタッカー装置65の開閉動作を、大入賞口63を閉鎖させた状態で終了させることによって、当たり遊技を終了させる(ステップS24)。
【0214】
ステップS24で当たり遊技が終了すると、主制御処理部100において遊技状態設定部300は遊技状態設定処理を行う(ステップS25)。つまり、遊技状態設定部300は、ステップS13での当否判定処理の時点における遊技状態(低確、時短、確変の何れか1)と、ステップS14において特図種類決定処理により決定された第2特図の当たり図柄とに基づいて、当たり遊技終了後の遊技状態を設定する。遊技状態設定部300により遊技状態が設定された後、主制御処理部100は、その遊技状態を指定する遊技状態コマンドをサブ制御処理部500に送信し、遊技処理を終了する。
【0215】
ステップS14において特図種類決定処理で決定された第2特図の停止図柄がハズレ図柄であった場合(ステップS21でハズレ図柄の場合)、ステップS22〜S24を経ることなく、遊技状態設定部300は遊技状態設定処理を行う(ステップS25)。つまり、遊技状態設定部300は、今回の特図遊技の開始時点における遊技状態(ステップS13が行われたときの遊技状態)が低確である場合には、今回の特図遊技において第2特図の停止が確定した後の遊技状態として低確を維持する。また、遊技状態設定部300は、今回の特図遊技において第2特図の停止が確定した時点(今回の特図遊技の終了時点)で電サポ回数が残っている場合には、普図に係る遊技状態として普図高確を維持し、一方、その時点で電サポ回数が全て消化された場合には普図に係る遊技状態を普図低確に設定する。また、今回の特図遊技において第2特図の停止が確定した時点(今回の特図遊技の終了時点)でST回数が残っている場合には特図に係る遊技状態として特図高確を維持し、一方、その時点でST回数が全て消化された場合には特図に係る遊技状態を特図低確に設定する。主制御処理部100は、遊技状態設定部300により維持または設定された遊技状態を指定する遊技状態コマンドをサブ制御処理部500に送信し、遊技処理を終了する。
【0216】
なお、ステップS5〜S8のルーチンは、ステップS1において第2始動入賞口62への遊技球の入賞を検知したと判定された場合に限って行われることであり、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を検知したと判定された場合には行われないことである。
【0217】
本実施形態に係るパチンコ機1によれば次の効果を得られる。
【0218】
本実施形態に係るパチンコ機1において、演出態様決定部520は
図22に示す演出態様決定処理を行うことによって、第2特図当否判定用保留記憶部114bによる特図保留球乱数の保留数が複数個の状態から1個を消化して特図遊技が行われる場合であって、残りの1個または2個以上の特図保留球乱数が当たり保留であり、かつ、特図遊技の開始時に第2特図抽選で当たりに当選した場合に、特図遊技の終了時に表示される演出図柄53の停止図柄における衣装を特殊衣装に決定するとともに、特図遊技の終了時に表示される第2特図の停止図柄として特図種類決定処理部120により3種類のうちから決定された第2特図に基づいて、特殊衣装を特殊衣装B〜Lのうちから決定する。これにより、本実施形態に係るパチンコ機1は、演出図柄53の停止図柄(当たり図柄)から遊技者が得られる情報に、当たり保留があるという情報と、第2特図の停止図柄(当たり図柄)に基づく情報(当り遊技で獲得できる賞球数の情報、当り遊技のラウンド数の情報、当り遊技終了後の遊技状態の情報)とを含ませることができ、この結果、演出図柄53の停止図柄から遊技者が得られる情報の面白みを向上させることができる。
【0219】
本実施形態に係るパチンコ機1において、演出態様決定部520は、
図23〜
図25に示す特殊図柄決定処理を行うことにより、当たり図柄先読み判定の結果に基づいて、演出図柄53の停止図柄における特殊衣装を、特殊衣装B〜Lのうちから決定する。これにより、本実施形態に係るパチンコ機1は、演出図柄53の停止図柄(当たり図柄)から遊技者が得られる情報に、当たり図柄先読み判定の結果に基づく情報(当たり保留を消化する特図遊技における第2特図の停止図柄に基づく情報)を含ませることができ、この結果、演出図柄53の停止図柄から遊技者が得られる情報の面白みを向上させることができる。
【0220】
本実施形態に係るパチンコ機1において、演出態様決定部520は、当たり保留が1個だけなのか2個以上あるのかに基づいて、演出図柄53の停止図柄における特殊衣装を、特殊衣装C〜Lのうちから決定する。これにより、本実施形態に係るパチンコ機1は、演出図柄53の停止図柄から遊技者が得られる情報に、特図保留球乱数によって当たりに1回または2回以上当選するかの情報を含ませることができ、この結果、演出図柄の停止図柄から遊技者が得られる情報の面白みを向上させることができる。
【0221】
前述の実施形態に係るパチンコ機において、演出図柄種類決定部523(演出図柄決定手段)は、演出図柄53の停止図柄を特殊図柄に決定することを、確変中(ST中)に限って行うものであったが、確変中に限らず他の遊技状態中に行うものであってもよい。
【0222】
前述の実施形態に係るパチンコ機1においては、第2特図の当たり図柄の各種類に対して互いに異なる特殊衣装(特殊図柄)が対応付けられているが、異なる第2特図の当たり図柄において共通する要素を含む場合には、それらの第2特図の当たり図柄に対して同じ特殊衣装(特殊図柄)が対応付けられていてもよい。一例としては、4R通常時短有図柄と4R特定時短有図柄とでは、当たり遊技において遊技者が獲得できる賞球の個数が約400個である点で共通しているのに対し、16R特定時短有図柄はその点では共通していないので、4R通常時短有図柄と4R特定時短有図柄とに同じ特殊衣装(特殊図柄)が対応付けられていて、16R特定時短有図柄にはその特殊衣装(特殊図柄)とは異なる特殊衣装(特殊図柄)が対応付けられていてもよい。また、別の例としては、4R特定時短有図柄と16R特定時短有図柄とでは、当たり遊技終了後の遊技状態が確変(ST)に設定される点で共通しているのに対し、4R通常時短有図柄はその点では共通していないので、4R特定時短有図柄と16R特定時短有図柄とに同じ特殊衣装(特殊図柄)が対応付けられていて、4R通常時短有図柄にはその特殊衣装(特殊図柄)とは異なる特殊衣装(特殊図柄)が対応付けられていてもよい。
【0223】
前述の実施形態に係るパチンコ機1において、演出態様決定部520の(演出態様決定手段)の演出図柄種類決定部523は、当たり保留(当否先読み判定で当たりと判定された特図保留球乱数)の個数に基づいて特殊衣装(特殊図柄)を特殊衣装C〜Lのうちから決定するものの一例であり、当たり保留が1個であるか2個以上であるかに基づいて、言い換えると、当たり保留が2個以上であるか否かに基づいて、特殊衣装を特殊衣装を特殊衣装C〜Lのうちから決定するものであるが、本発明の演出態様決定手段は演出態様決定部520に限定されるものではなく、当たり保留が3個以上であるか否かに基づいてのように、2個以外の所定個数以上であるか否かに基づいて特殊図柄を複数種類のうちから決定するものであってもよい。また、本発明の演出態様決定手段は、1個から上限個数よりも1個少ない個数までの当たり保留の各個数に基づいて特殊図柄を複数種類のうちから決定するものであってもよい。