特許第6018027号(P6018027)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018027
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】バタフライ弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 1/226 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   F16K1/226 F
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-158479(P2013-158479)
(22)【出願日】2013年7月31日
(65)【公開番号】特開2015-28373(P2015-28373A)
(43)【公開日】2015年2月12日
【審査請求日】2015年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000142595
【氏名又は名称】株式会社栗本鐵工所
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100112575
【弁理士】
【氏名又は名称】田川 孝由
(74)【代理人】
【識別番号】100167380
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 隆
(72)【発明者】
【氏名】竹田 安秀
(72)【発明者】
【氏名】城山 重英
【審査官】 北村 一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−144428(JP,U)
【文献】 特開平08−170736(JP,A)
【文献】 実開平03−029780(JP,U)
【文献】 特開昭57−012169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 1/00− 1/54
F16K 27/00−27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁箱(11)内にその流路を開閉可能な弁体(12)を配置し、前記弁箱(11)内周面に、前記弁体(12)の外周面が圧接する弁座シート(14)を設けるとともにその弁座シート(14)に隣接して弁座シート(14)を弁箱径方向(a)及び同軸方向(b)に押圧するシートキーパ(20)を設けたバタフライ弁において、
上記シートキーパ(20)は、上記弁座シート(14)に弁箱軸方向(b)で隣接してその弁座シート(14)を弁箱径方向(a)に押圧して弁箱(11)内面に固定する固定用部材(21)と、その固定用部材(21)に弁箱軸方向(b)で隣接して前記固定用部材(21)を弁箱軸方向(b)に押圧する弁座シート(14)の出代調節用部材(22)とを備え、
上記固定用部材(21)及び出代調節用部材(22)は、それらの部材(21、22)を挿通して弁箱(11)にねじ込まれるボルト(25)によってそれぞれ弁箱(11)内面に締結され、その固定用部材(21)及び出代調節用部材(22)のボルト挿通孔(23、24)は、ボルト(25)に対し、それらの部材(21、22)が弁箱軸方向(b)に移動可能な間隙(26)を有することを特徴とするバタフライ弁。
【請求項2】
上記弁座シート(14)、固定用部材(21)及び出代調節用部材(22)は、弁箱(11)内面全周の収納溝(11a)に嵌め込まれ、その収納溝(11a)と出代調節用部材(22)の隣接するそれぞれの対向面(11b、22b)を弁箱径方向(a)の傾斜面とし、出代調節用部材(22)の弁箱径方向(a)の移動によって前記両傾斜面(11b、22b)を介して固定用部材(21)が弁箱軸方向(b)に移動するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のバタフライ弁。
【請求項3】
上記固定用部材(21)と出代調節用部材(22)の隣接するそれぞれの対向面(21c、22c)を弁箱径方向(a)の傾斜面とし、出代調節用部材(22)の弁箱径方向(a)の移動によって前記両傾斜面(21c、22c)を介して固定用部材(21)が弁箱軸方向(b)に移動するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のバタフライ弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シートキーパによって、弁箱弁座シートが弁箱に固定されるとともに同弁箱内へのその弁箱弁座シートの出代が調節されるバタフライ弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、水道用等に用いられる大径のバタフライ弁は、図8に示すように、筒状弁箱1内にその流路を開閉可能な弁体2を配置し、弁箱1内周面に弁体2の外周面が圧接する弁座シート3を設けた構成が一般的である。
このバタフライ弁において、同図に示すように、弁座シート3の全周に弁箱軸方向bで隣接してシートキーパ(弁座シート3の固定用部材)4を弁箱1内面に設け、そのシートキーパ4はボルト(ビス)5を挿通して弁箱内面にねじ込み締結するものがある(特許文献1段落0003、図3参照)。
【0003】
そのシートキーパ4は、断面が四角形の一辺に台形を重ねた形状であって、その台形の一方の傾斜面4aが弁座シート3の脚部のテーパ面(傾斜面)3aに当接し、同他方の傾斜面4bが弁箱内面の溝テーパ面(傾斜面)6に当接する。このため、このシートキーパ4の締結(シートキーパ4の弁箱1径方向aへの移動)に伴い、弁座シート3は前記一方の傾斜面4aで脚部テーパ面3aを介し弁箱径方向a及び同軸方向bに押圧されて、弁箱1内面に固定されるとともに圧縮されて弁箱1内面から膨出し、その圧縮度合によって弁座シート3の弁箱1内面からの出代調節が行なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−170736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のバタフライ弁におけるシートキーパ4は、弁座シート3を弁箱径方向a及び同軸方向bに同時に押圧して弁箱内面に固定するとともに出代調節を行なっている。このため、弁座シート3に弁箱径方向a及び同軸方向bの押圧力が同時に加わり、一方の作用が他方の作用に影響を及ぼし、特に、出代調節の際、固定に必要以上の力(無理な力)がかり、その反力がスムーズな出代調節を妨げる一原因となっている。
【0006】
また、シートキーパ4の締結には、そのシートキーパ4が弁箱径方向aに移動するために、シートキーパ4と溝6の底面とに間隙sが必要である。このため、閉弁時、弁体2による押圧力によって弁座シート3が圧縮されて前記間隙sに逃げて(膨れて)シール性を低下させる恐れがあった。特に、高圧流体管路にこのバタフライ弁が介設されると、その流体圧によっても弁座シート3が押圧されて前記間隙sに逃げてシール性の低下を招く恐れは高くなる。この高圧流体において前記隙間sへの逃げによるシール低下を招くと、その低下したシール部分から反対側に流体が流れ出る、所謂、「裏漏れ」が生じる。
【0007】
この発明は、以上の実状の下、上記シートキーパによる弁座シートの弁箱固定と出代調節を上記シール性の低下を招くことなく行い得るようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するため、この発明は、上記シートキーパを、弁座シートを弁箱径方向aに押圧して弁箱内面に固定する固定用部材と、弁箱軸方向bに押圧する弁座シートの出代調節用部材との2部材とからなるものとしたのである。
このように2部材とすれば、別々の部材で弁座シートの弁箱固定と同出代調節を個々に行ない得るため、一方の作用が他方の作用に影響を及ぼすことはなく、上記無理な力がかかることを極力抑制することができる。
【0009】
この発明の具体的構成としては、弁箱内にその流路を開閉可能な弁体を配置し、前記弁箱内周面に、前記弁体の外周面が圧接する弁座シートを設けるとともにその弁座シートに隣接して弁座シートを弁箱径方向及び同軸方向に押圧するシートキーパを設けたバタフライ弁において、前記シートキーパは、前記弁座シートに弁箱軸方向で隣接してその弁座シートを弁箱径方向に押圧して弁箱内面に固定する固定用部材と、その固定用部材に弁箱軸方向で隣接して前記固定用部材を弁箱軸方向に押圧する弁座シートの出代調節用部材とを備える構成を採用することができる。
【0010】
この構成とすれば、例えば、まず、固定用部材によって弁座シートを弁座内面に固定し、つぎに、出代調節用部材によってその固定用部材を弁箱軸方向に移動させて弁座シートを圧縮させて出代調節を行なうことができる。このように、二段階(2部材)による弁座シートの固定及び圧縮(出代調節)がなされる。
その出代調節時、固定用部材及び出代調節用部材は弁箱軸方向に移動する必要があり、そのための構成は種々の態様が考えられるが、例えば、その固定用部材及び出代調節用部材は、それらの部材を挿通して弁箱内面にねじ込まれるボルトによってそれぞれ弁箱内面に締結され、固定用部材及び出代調節用部材のボルト挿通孔は、ボルトに対しそれらの部材が弁箱軸方向に移動可能の間隙を有する構成とすれば、その間隙の存在によってボルトに対し固定用部材及び出代調節用部材は弁箱軸方向に移動可能となる。
【0011】
また、出代調節用部材による固定用部材の押付(弁箱軸方向移動)手段も種々の構成が考えられるが、例えば、出代調節用部材と収納溝の対向面をそれぞれ傾斜面としてその両傾斜面の協働作用で行なったり、出代調節用部材と固定用部材との対向面をそれぞれ傾斜面としてその両傾斜面の協働作用で行なったりすることができる。後者の場合、出代調節用部材の弁箱軸方向の移動がなくなり、固定用部材の弁箱軸方向の移動の微調整がし易くなる。
【発明の効果】
【0012】
この発明は、以上のように、弁座シートの弁箱固定と同出代調節を個別に行ない得るようにしたので、上記無理な力がかかることを極力抑制することができる。このため、その出代調節が容易であるとともに、弁座シートの耐久性を向上させることができる。また、弁座シートを弁箱に固定するための上記間隙sも必要がなくなるため、その間隙sによるシール性の低下を招くこともない。このため、「裏漏れ」が生じる可能性も低く、高圧流体における両方向から流体が流れる(両流れの)管路に使用し得る有用なバタフライ弁とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この発明のバタフライ弁に係る一実施形態の概略切断側面図
図2図1の要部拡大図
図3】同実施形態の弁座シート固定用部材を示し、(a)は正面図、(b)は断面図
図4】同実施形態の弁座シート出代調節用部材を示し、(a)は正面図、(b)は断面図
図5】同実施形態の弁座シートの取付・出代調節説明図
図6】(a)、(b)はそれぞれ他の実施形態の要部拡大図
図7】同他の実施形態の要部拡大図
図8】従来例の一部概略切断側面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明のバタフライ弁に係る一実施形態を図1図4に示し、この実施形態のバタフライ弁は上水道の管路に介設されるものである。
このバタイフライ弁は、従来と同様に、鋳物製の短尺筒状弁箱11と、その流路を開閉可能な弁体12と、その弁体12と一体で回転する弁棒13と、弁箱11内周面全周に設けたゴム製弁座シート14と、その弁座シート14に隣接して弁座シート14を弁箱径方向a及び同軸方向bに押圧するシートキーパ20とからなる。
弁箱11は、従来と同様に、その筒状部の幅方向中心に径方向aの弁棒13を貫通させてその両端を水密に支持している。
【0015】
弁体12は、同従来と同様に、円状の弁板12aと、その弁板12aの周り及び径方向のリブ12bと、円筒状取付用ボス12cとからなって、それら12a、12b、12cは一体物である。その弁体12のボス12cに弁棒13を嵌め、ボス12c及び弁棒13にボルト12dを貫通させてナット12eで締結することによって、弁棒13に弁体12(弁板12a)が偏心して取付固定される。したがって、この実施形態は一次偏心バタフライ弁である。図中、12fは弁体12の外周縁に設けられた弁体弁座である。
【0016】
弁座シート14は、同従来と同様に、断面が四角形の一辺に台形を重ねた形状であり、その脚部を弁箱内周面の弁座シート14等の収納溝11aに嵌めると、その台形の一方の傾斜面14aが溝11aの一側の傾斜面11cに当接することによってその弁箱内面に仮止めされる。
【0017】
以上の構成は従来と同様であって、この発明は上記シートキーパ20の構成が特徴である。そのシートキーパ20は、従来と異なり、弁座シート14に弁箱軸方向bで隣接する固定用部材21と、その固定用部材21に弁箱軸方向bで隣接する弁座シート14の出代調節用部材22とからなる。
固定用部材21は断面四角状でその弁座シート側の面が弁座シート14の側面にぴったり当接する形状となっているとともに、その反対面は弁箱径方向aの面となっている。また、出代調節用部材22も断面四角状で固定用部材21の弁箱径方向の面と当接する面が同様の弁箱径方向aの面(弁箱軸方向bに直交する面)となっているとともに、その反対面は収納溝11aの他方の傾斜面11bに対応する弁箱外側に向かって右に傾斜する面22bとなっている。
【0018】
固定用部材21及び出代調節用部材22は、それぞれ貫通孔23、24を有しており、この貫通孔23,24に固定ボルト25、25を挿通して弁箱内面にねじ込む(締結する)ことによって弁箱内面に固定される。このとき、両挿通孔23、24は弁箱11の軸方向bに長い長孔となっており、この挿通孔23、24に固定ボルト25を挿通すると、その固定ボルト25の側面に間隙26が生じて、固定用部材21及び出代調節用部材22は固定ボルト25に対し弁箱軸方向bに移動可能である。挿通孔23、24は長孔でなくても、固定用部材21及び出代調節用部材22が固定ボルト25に対して弁箱軸方向bに移動し得る間隙26を有する円形でもよい。
【0019】
また、固定用部材21は図3に示すように周囲3等分割された円環状である。従来のシートキーパ4は、弁座シート3の固定と圧縮の両作用を行なうため、出代調節用部材22と同様に、16等分割などの多くの分割材からなっていた。しかし、この発明の固定用部材21は弁座シート14の固定作用のみを行なえばよいため、収納溝11aに嵌り得れば良く、最低個数の2部材であれば良い。
以上から、固定用部材21の分割数は、2個以上であれば任意であるが、3個以上であると、分割材21aを変形させなくても収容溝11aに嵌めることができ、一方、分割数が少ないと、固定用部材21の継ぎ目も少なくなり、弁座シート14をより安定して固定することができる。このため、3分割が一番優れたものと言える。
各分割材21aにおける挿通孔23の数は、その取付強度、取付性等を考慮して適宜に設定する。この実施形態においては、一分割材21aにおいてほぼ等間隔の挿通孔23とした。
【0020】
出代調節用部材22は図4に示すように周囲16等分割された円環状である。この出代調節用部材22は、弁座シート14の弁箱内面からの突出度合(出代)を調節するため、従来と同様に、16等分割している。このように多くの分割材22aとしたのは、できるだけ、弁座シート14の全周に亘って均等な出代を細かく調節するためである。このため、その分割数は、出代調節用部材22(弁座シート14)の径の大小を考慮してその均等な出代を得るように実験等によって適宜に設定する。また、各分割材22aにおける挿通孔24の数は、その取付強度、取付性等を考慮して適宜に設定する。この実施形態においては、一分割材22aにおいてほぼ等間隔の挿通孔24とした。
【0021】
これらの固定用部材21及び出代調節用部材22によって弁座シート14を弁箱11の収納溝11aに収納取付けするには、例えば、図5に示すようにする。すなわち、同図(a)に示すように、まず、収納溝11aに弁座シート14を嵌め込み、その後、固定用部材21を嵌めてボルト25で締結する。この締結によって弁座シート14を弁箱内面(収納溝11a)に固定する。このとき、仮固定でも良い。
つぎに、同図(b)に示すように、固定用部材21に隣接して収納溝11a内に出代調節用部材22を嵌めて(その分割材22aをそれぞれ嵌めて)、ボルト25をその各挿通孔24に挿通して弁箱内面(収納溝11aの底面)にねじ込む。
【0022】
そのねじ込みに伴い、出代調節用部材22の傾斜面22bと収納溝11aの傾斜面11bとの当接(対応)位置が移行し(両傾斜面22b、11bの協働作用により)、その出代調節用部材22の各分割材22aは徐々に固定用部材21(その分割材21a)を弁座シート14側に押圧する。このため、固定用部材21は弁座シート14を圧縮する方向(弁箱軸方向b)に間隙26を介し移動して弁座シート14を圧縮する。この圧縮に伴って弁座シート14は弁箱内面から突出する(図5(c)参照)。このとき、固定用部材21が弁箱軸方向bに動きにくい場合は、そのボルト25の締結力を緩めることができる。
このボルト25のねじ込み作用を出代調節用部材22の各分割材22aにおいて行なうことによって、弁座シート14の全周に亘って均等な所要な出代となるようにする。
【0023】
上記実施形態においては、弁座シート14の断面形状を従来と同様としたが、この発明は固定用部材21の締結によって弁座シート14の圧縮作用を行なわないため、弁座シート14の脚部に傾斜面14aがある必要はない。このため、固定用部材21による弁座シート14の固定力が増すような弁座シート14の断面形状、例えば、図6(a)に示すように、図8の傾斜面4aを弁箱軸方向bの水平面14a’としたり、同図(b)に示すような凸面14a’’としたりすることができる。
【0024】
また、出代調節用部材22による固定用部材21の押付手段も、出代調節用部材22の傾斜面22bと収納溝11aの傾斜面11bとの協働作用とせず、図7に示すように、出代調節用部材22の傾斜面22cと固定用部材21の傾斜面21cとの協働作用とすることができる。このとき、出代調節用部材22の収納溝11aの側面(傾斜面)11bとの当接面(接する面)22bは弁箱径方向aの面とし得る(図7参照)。このようにすれば、出代調節用部材22の弁箱軸方向bの移動がなくなり、固定用部材21の弁箱軸方向bの移動の微調整がし易くなる。
さらに、弁座シート14の出代調節を完了した時、図6図7に示すように、挿通孔23、24の中心軸とボルト25の軸とがほぼ一致するように、図5(b)の状態における間隙26をボルト25の左側を右側に対して広くなるように調整することができる。
【0025】
上記実施形態は、一次偏心バタフライ弁であったが、図8に示す、弁体2が偏心していないバタフライ弁のみならず、二次偏心バタフライ弁等においても、この発明は採用し得ることは勿論である。また、それらのバタフライ弁において、弁座シート14の両側(図2において左右)にこの発明に係るシートキーパ20を設けることができる。
【符号の説明】
【0026】
・ 11 弁箱
11a 弁箱の弁座シート収納溝
11b 同収納溝の傾斜面
2、12 弁体
3、14 弁箱弁座シート
4、20 シートキーパ
21 シートキーパの固定用部材
21a 同固定用部材の分割材
21c 同固定用部材の傾斜面
22 シートキーパの出代調節用部材
22a 同出代調節用部材の分割材
22b、22c 同出代調節用部材の傾斜面
23 同固定用部材のボルト挿通孔
24 同出代調節用部材のボルト挿通孔
25 固定用部材及び出代調節用部材の固定ボルト
26 挿通孔23、24とボルト25の間隙
a 弁箱径方向
b 弁箱軸方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8