(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018042
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】遠隔操作流体分注器
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
H04Q9/00 301B
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-502562(P2013-502562)
(86)(22)【出願日】2011年2月15日
(65)【公表番号】特表2013-526122(P2013-526122A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】US2011000271
(87)【国際公開番号】WO2011123167
(87)【国際公開日】20111006
【審査請求日】2013年1月10日
【審判番号】不服2014-26080(P2014-26080/J1)
【審判請求日】2014年12月19日
(31)【優先権主張番号】12/751,380
(32)【優先日】2010年3月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512116240
【氏名又は名称】フィッシュマン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】FISHMAN CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120363
【弁理士】
【氏名又は名称】久保田 智樹
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(72)【発明者】
【氏名】ビーブ,ダブリュー.スコット
【合議体】
【審判長】
菅原 道晴
【審判官】
萩原 義則
【審判官】
山中 実
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−185631(JP,A)
【文献】
特開平7−36703(JP,A)
【文献】
特開平7−236852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03J9/00-9/06
H04Q9/00-9/16
G05B19/00-19/02,19/06-19/16,24/00-24/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して1台以上の流体分注器の各々と通信を行うホストであって、プロセッサ、メモリ、ユーザインターフェイス、ビデオおよびオーディオハードウェア、通信ハードウェア、オペレーティングシステム、ならびに、分注用途に特化した動作ステップを詳述するソフトウェアアプリケーションプログラムを含むホストと、
前記1台以上の流体分注器であって、プロセッサ、メモリ、ユーザインターフェイス、通信ハードウェア、および、前記ホストと通信を行うためのソフトウェアを含む分注器とを含み、
前記ホストが、前記ネットワークを介して前記1台以上の流体分注器に、前記ソフトウェアアプリケーションプログラムであって、前記1台以上の流体分注器に、所与の接着剤流体のドットサイズを決定させ、前記ドットサイズを分注するためのステッピングモータのステップ数、および、シリンジ内の前記所与の接着剤流体の量の関数として、前記ドットサイズを維持するための後退のステップ数を決定させるソフトウェアアプリケーションプログラムをダウンロードし、
前記1台以上の流体分注器で前記プログラムを実行して、前記所与の接着剤流体の前記ドットサイズを提供し、そして前記ドットサイズを分注するためのステッピングモータのステップ数、および、前記シリンジ内の前記所与の接着剤流体の量の関数として、前記ドットサイズを維持するための後退のステップ数を提供し、
前記プログラム内の予め指定されたステップで前記1台以上の流体分注器の状態を含む第1のデータを生成し、前記第1のデータを前記ホストにフィードバックし、
前記プログラムに従って前記所与の接着剤流体を前記1台以上の流体分注器に分注し、分注された前記所与の接着剤流体の状態を含む第2のデータを生成し、前記第2のデータを前記ホストにフィードバックし、
前記第1のデータおよび前記第2のデータを前記ホストで検討して、前記ホストが前記1台以上の流体分注器のうち特定の流体分注器の動作が不適当であると前記特定の流体分注器からフィードバックされた前記第1のデータおよび/又は前記第2のデータに基づいて判断する場合には、前記ホストが前記特定の流体分注器に停止するよう指令し、前記特定の流体分注器に警告情報を通知し、そして前記特定の流体分注器は前記警告情報に基づいて前記ユーザインターフェースに警告を少なくとも表示することを特徴とする流体分注器ネットワーク。
【請求項2】
前記ホストへの前記フィードバックがリアルタイムで行われることを特徴とする請求項1に記載の流体分注器ネットワーク。
【請求項3】
前記プログラムは、前記所与の接着剤流体の分注訓練において使用される訓練プログラムを有することを特徴とする請求項1に記載の流体分注器ネットワーク。
【請求項4】
前記第2のデータはワークピースに分注される前記所与の接着剤流体の写真を含み、
前記1台以上の流体分注器は、前記写真を前記ホストにリアルタイムで送り、
前記ホストは、前記1台以上の流体分注器から受信した前記写真と前記写真に相当する予め準備されたモデル又は鋳型とを比較することにより検討を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の流体分注器ネットワーク。
【請求項5】
流体分注器ネットワークの1台以上の流体分注器を遠隔制御する方法であって、前記流体分注器ネットワークは前記ネットワークを介して前記1台以上の流体分注器の各々と通信を行うホストを含み、前記方法は
接着剤分注プログラムであって、所与の接着剤流体のドットサイズを決定するステップと、前記ドットサイズを分注するためのステッピングモータのステップ数、および、シリンジ内の前記所与の接着剤流体の量の関数として、前記ドットサイズを維持するための後退のステップ数を決定するステップとを含むプログラムを開発する工程と、
前記プログラムを前記ネットワークを介して前記ホストにアップロードする工程と、
前記プログラムを前記1台以上の流体分注器にダウンロードする工程と、
前記プログラムを前記1台以上の流体分注器で実行して、前記所与の接着剤流体の前記ドットサイズを提供し、前記ドットサイズを分注するためのステッピングモータのステップ数、および、前記シリンジ内の前記所与の接着剤流体の量の関数として、前記ドットサイズを維持するための後退のステップ数を提供し、前記プログラム中の予め指定されたステップを提供する工程と、
前記プログラム内の前記予め指定されたステップで前記1台以上の流体分注器の状態を含む第1のデータを生成し、前記第1のデータを前記ホストに通信する工程と、
前記プログラムに従って前記所与の接着剤流体を前記1台以上の流体分注器に分注し、分注された前記所与の接着剤流体の状態を含む第2のデータを生成し、前記第2のデータを前記ホストに通信する工程と、
前記第1のデータおよび前記第2のデータを検討して、前記ホストが前記1台以上の流体分注器のうち特定の流体分注器の動作が不適当であると前記特定の流体分注器からフィードバックされた前記第1のデータ及び/又は前記第2のデータに基づいて判断する場合には、前記ホストが前記特定の流体分注器に停止するよう指令し、前記特定の流体分注器に警告情報を通知し、そして前記特定の流体分注器は前記警告情報に基づいて自身のユーザインターフェースに警告を表示する工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
前記第2のデータはワークピースに分注される前記所与の接着剤流体の写真を含み、
前記1台以上の流体分注器は、前記写真を前記ホストにリアルタイムで送り、
前記ホストは、前記写真と前記写真に相当する予め準備されたモデル又は鋳型とを比較することにより検討を行う
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記接着剤分注プログラムを開発する工程は、前記1台以上の流体分注器で前記接着剤分注プログラムを開発することを含み、
前記プログラムを前記ネットワークを介して前記ホストにアップロードする工程は、前記プログラムを前記1台以上の流体分注器の中の前記流体分注器から前記ネットワークを介して前記ホストにアップロードすることを含み、
前記プログラムを前記1台以上の流体分注器にダウンロードする工程は、前記プログラムを前記ホストから前記1台以上の流体分注器の残余の残りの流体分注器にダウンロードすることを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
流体分注器ネットワークの分注器であって、前記流体分注器ネットワークは前記分注器とネットワークを介して通信を行うホストを有し、前記分注器は、
通信ハードウェアと、
前記通信ハードウェアに電気的に通じるように設けられたプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、前記ホストから前記通信ハードウェアを介して、所与の接着剤流体のドットサイズを決定させ、前記ドットサイズを分注するためのステッピングモータのステップ数、および、シリンジ内の前記所与の接着剤流体の量の関数として、前記ドットサイズを維持するための後退のステップ数を決定させるソフトウェアアプリケーションプログラムを受信し、
前記プログラムを実行して、前記所与の接着剤流体の前記ドットサイズを提供し、前記ドットサイズを分注するためのステッピングモータのステップ数、および、前記シリンジ内の前記所与の接着剤流体の量の関数として、前記ドットサイズを維持するための後退のステップ数を提供し、前記プログラム中の予め指定されたステップを提供し、
前記プログラム内の前記予め指定されたステップで前記分注器の状態を含む第1のデータを生成し、前記第1のデータを前記ホストにフィードバックし、
前記プログラムに従って前記所与の接着剤流体を分注し、分注された前記所与の接着剤流体の状態を含む第2のデータを生成し、前記第2のデータを前記ネットワークを介して前記ホストにフィードバックする
ことを特徴とする分注器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、発明の名称を「流体分注システム」とし、発明者および所有者が本出願と同一の、2009年9月28日に出願された米国特許出願第12/568180号に関連している。本出願は、いずれも所有者が本出願と同一である、米国特許第5630527号、第5765722号および第6682601号にも関連している。この先行の米国特許出願およびこれら3つの米国特許は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ネットワークの一部であり、各々の分注器がネットワークを介して遠隔ホストコンピュータシステムによって制御されてよい、流体分注方法および流体分注システムに関する。ここで、「ネットワーク」とは、ホストが近くのまたは地理的な広い範囲に広がった1台または多数の分注器と通信を行う通信ネットワークをいう。「ネットワーク」は、インターネット(ウェブまたはクラウド)であってもよいが、有線のローカルエリアネットワークまたはあらゆる無線のローカルエリアネットワークであってもよい。「ホスト」は、以下では、単一の計算要素として説明するが、「ホスト」は、異なる場所、ネットワーク上の異なるアドレス、または別のネットワーク上に位置し得る、分散プロセッサまたは複数プロセッサであってもよい。
【背景技術】
【0003】
様々な粘度の流体を、変動のない制御可能な正確な量で分注することは、製品製造者および供給者にとって未だに関心事である。たとえば、製品の製造に関して、最終製品の高い品質および構造上の完全性を保証するために、信頼性よく正確に接着剤を分注することが重要である。ここで、最終製品は、構造の部品を相互に固定するために粘着剤が使用される、実質的にあらゆるアセンブリであってよい。製品の範囲は広く、たとえば、飛行機アセンブリから、オーディオシステム、家具、住宅、容器などにわたる。
【0004】
分注器が、地理的に広範な場所に分散されている場合、最終製品の品質管理は困難であるかも知れない。たとえば、粘度の範囲が広く、かつ分注後の液だれを伴わない、広範な流体接着剤の制御は容易ではない。均一で高品質な世界的規模の分注が、重要な競争上の優位性となる。
【0005】
接着剤および類似の流体の分注において、「ドット」または「ビーズ」という用語は、分注された一定量の流体の形状因子を指し、「流体」は、液体、懸濁液または、流体の一般的な定義に合致する材料、たとえば水、と同様に反応する他の材料を指す。「ドット」は、単一の独立した量の流体を指し、一方、「ビーズ」は、分注された帯状の連続的な流体を指す。どちらの場合も、分注される量が重要である。たとえば、ビーズが湾曲した帯状部を成すように分注されるとき、均一なビーズを得るためには、分注器は、直線状の分注と比べて動的な差異に適応しなければならない。
【0006】
ワークピース上に分注されるドットまたはビーズの位置は、ワークピースのX−Y位置を制御する位置合わせ装置、または、当技術分野で周知であり、本明細書では偶発的にのみ参照される、分注ガンを用いた手動能力に依存する。
【0007】
接着剤分注器を使用する生産施設は、多くの技術分野で、全世界で局地的に設立されている。分注器が広範に広がり、その操作についての僅かな知識で個別に操作されることは、不均一な品質かつ競争力で劣る結果となる。地理的位置に関わらず、接着剤の精密(再現可能)で正確な分注が、製品の組み立てにきわめて重要である。たとえば、メキシコにおける分注接着剤の品質と、合衆国あるいは世界の他の場所における分注は、すべて高品質であるべきである。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、ネットワーク上で局地的に分布していてよい、または、世界全体にわたって広く分布していてよい1台または多数の流体分注器を遠隔操作するシステムを開示する。各分注器は、分注動作を実行するために必要な情報を、通信チャンネルを介してリアルタイムで受信する。分注器から離れた場所(隣の部屋または隣の国)に位置するホストが、ソフトウェアを各分注器にダウンロードし、各分注器からアップロードしてよく、分注器は相互に情報を送信してよい。分注器からアップロードされた情報は、「状態」を含んでよい。状態は、とりわけ、すべての局地分注器について、分注処理に沿った様々な工程での動作を監視するホストに関連する。監視は、ホストと特定の分注器とのリアルタイムでのビデオおよびオーディオ交換を含んでよい。たとえば、ドットまたはビーズの写真が評価のためにホストに送信され、ホストが、たとえば、ドットまたはビーズのビデオをドットまたはビーズのモデルまたは鋳型と比較することによって、分注されたドットまたはビーズの正確性を判断してよい。ホストが監視する可能な機械的位置合わせおよび位置決めの詳細があってよい。ホストが、可聴または可視の警告を発動して、局地にいる人に、彼らの注意が必要であるかもしれないことを、知らせてよい。
【0009】
1つの応用においては、分注器は、大規模な製造施設または商業施設の全体にわたって分配させることが可能であるが、別の応用においては、異なる大陸における異なる国にあるものとすることも可能である。1つの施設または1台の分注器で見出された注目事項(肯定的または否定的)が、直ちに、他の施設または分注器に知らされてよい。注目事項に応えてなされたあらゆる操作もまた、数秒以内に他の場所で利用可能になる。この調整は、製造または使用が何処で発生するかにかかわらず製造基準を満たさなければならない、特別のアプリケーションを有してよい。
【0010】
分注処理は、さらに、一箇所でまたはホストで開発されて、局地の分注器に、訓練セッションの一部として、ダウンロードされてよい。処理はリアルタイムで試験されるとよい。処理および他の関連するアプリケーションを開発するために、たとえば、アプリケーション開発のためのツールのオープンソースでの提供が、ホストまたは局地分注器にて利用可能であるとよい。ユーザは、世界中で利用可能なアプリケーションを開発するとよい。その場合、あらゆる注目事項、特に、1つの施設でのあらゆる局地的注目事項が、速やかに見出されてリアルタイムで解決されるかもしれない。
【0011】
関連するアプリケーションは、分注処理を共有する能力、ならびに、局地分注器および/またはホスト間で報告および/または監視を直接行う特別のアプリケーションを含んでよい。加えて、情報「ウェビナー」が開発され、分注の地および/またはネットワーク上のあらゆる場所で、訓練のために利用できるようにされるとよい。ウェビナーは、また、製造、市場開発、販売、購買および在庫管理の支持に向けられ、役立つとよい。
【0012】
監視は、必要な材料および生産日へのオーダーマッチングを含む生産予定および計画を含んでよい。発見された食い違いは、局地の人の世話を必要とするかも知れない警告という結果になってよい。
【0013】
検証または承認のための工業基準に合致しているとして製造される装置については、システムの確実な遠隔操作ネットワーク、および多くの場所で同時に検証することを可能にするアプリケーションを構築することが可能であるかも知れない。これは、そのような操作の効率を大きく改善し、したがって、時間およびコストを削減するであろう。
【0014】
商業的操作において、異なる場所での製造を調整する中央のホストは、より一貫した、速やかな、より効率的な操作を提供するかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下の発明の説明は、添付の図面を参照する。
【
図1A】ネットワークを介して多くの局地分注器と通信するホスト分注器制御装置のブロック図である。
【
図1B】ネットワークを介して多くの局地分注器と通信するホスト分注器制御装置のブロック図である。
【
図1C】ネットワークを介して多くの局地分注器と通信するホスト分注器制御装置のブロック図である。
【
図2B】ワークピース上にビーズを分注するシリンジを示す詳細図である。
【
図4】ホストに常駐するソフトウェアのリストである。
【
図5】局地分注器に常駐するソフトウェアを示す図である。
【
図6】ホストと局地分注器との間の一操作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1Aは、バス型イーサネットネットワーク4上に構成された数台のLD6(局地分注器)を制御するホスト2のいくつかのネットワーク配置を示す。バス型イーサネットネットワーク4の他、デイジーチェーン型、リング型またはスター型ネットワークを採用してもよい。
図1Bは、ホスト2がネットワーク5を介してLD6’と通信をする構成を示す。この例において、ネットワーク5は、無線、たとえばWIFI、Bluetooth、または実質的にあらゆる通信ネットワークでよい。
図1Cは、ホストが分散され、ホスト2’がホスト2”と、ネットワーク5’、ネットワークAを介して、または直接3に、通信するシステムを示す。
【0017】
ネットワークは有線、無線または両者の組み合わせでよい。
ネットワークを介して通信を行う装置間の通信は、公知のプロトコルを有する双方向リンクを含む。簡潔には、ホストおよび各LCは、装置間で通信リンクを確立しなければならず、二者間で送信されるビットの意味(プロトコル)は、両者によって理解されなければならない。実際のリンクの種類およびプロトコルは、上記の異なるネットワークを区別するものであるが、実質的にあらゆるネットワークが本発明で採用されてよく、したがって、ネットワークおよびプロトコルは、本開示にとって補助的であり、説明している特定の問題に関連しない限りさらなる説明は行わない。
【0018】
図2Aは、指令を入力し、状態、情報などを表示するヒューマンインターフェイス16を含んでよい局地制御装置6を示している。たとえば、タッチスクリーン、キーパッドまたはフルキーボードが使用されてよい。他の表示器、たとえばLEDが、マイクロプロセッサ、DSP(ディジタルシグナルプロセッサ)15またはこれらの等価物、たとえばゲートアレイと共に、制御装置に内蔵されてもよい。メモリ18は、バッファ、キャッシュおよび実行コードを記憶する主メモリを含んでよい。大容量メモリまたはディスクメモリが、いくつかのアプリケーションで見出され、また、いくつかのアプリケーションにおいては、フラッシュメモリが使用されて、メインメモリからアップロードされて実行される分注およびアプリケーションソフトウェアを記憶してよい。このような場合、フラッシュが除去されて、ソフトウェア保護技術として、制御装置にはシステムソフトウェアが残存しなくてよい。他の入出力部20は、オーディオ、ビジュアル、シリンジおよび/またはガン分注器およびX−Yテーブルのためのモータドライブ、ならびに、局地分注器への通信装置を含んでよい。通信装置は、ホスト2が、積極的に分注器6の状態および動作を監視し、ネットワーク4を介して新たなまたは更新されたソフトウェアおよび情報を送信することを可能にする。
【0019】
図2Aおよび
図2Bは、モータ9で駆動されるシリンジ10、ピストン11およびX−Yテーブル(または、手動ガン分注器)を有する単一の局地分注器LD6を表している。X−Yテーブルに搭載されたワークピース、およびドットまたはビーズの分注の位置および動きを確実にするための操作は、上記の組み込まれた米国特許出願および米国特許に詳述されている。モータは、局地分注器6に見られるモータドライブソフトウェアが決定するとおりに、ワークピースおよびビーズの大きさを位置決めしてよい。このアプリケーションにおいて、シリンジ10は、X−Yテーブルがワークピースを動かすにつれて、流体12をビーズ13として連続的に分注する。1つのアプリケーションにおいて、流体12は、ワークピース15上にドット21として分注される接着剤であってよい。このようなアプリケーションにおいては、一連の離間した接着剤ドットおよび/またはビーズがワークピース上に分注され、このワークピースは他のワークピース(不図示)に押圧されて強固な集合体を形成する。
【0020】
一般に、ドット/ビーズの大きさは、応用にとってきわめて重要である。商業的な応用では、小さ過ぎるもしくは大き過ぎる、または、不均一なビーズは、最終の集合体の質に悪影響を及ぼすであろう。さらに、適用後の液だれは、最終製品の見栄えおよび受容性に悪影響を与えるかもしれない。
【0021】
精密かつ正確な流体の物理的分注の操作、および分注、背圧、後退(back off)などの制御は、ここに組み込まれた米国特許および特許出願に示されている。
【0022】
いくつかのアプリケーションにおいて、分注器は、流体(接着剤ではない)をバイアルに分注してよく、分注される流体の分量および種類ごとに、同等な後退処理が開発されてよい。ここでも、流体の各分量の分注の後、メニスカスが針開口に保たれるように、後退処理が開発されるとよい。分注される量、シリンジに残る量、流体の種類(流体の粘度、表面張力、他の物性が変化する)に変化が生じるとき、分注処理および関連する数がすべて変化してよい。各場合において、数は、アプリケーションごとに、経験的に定めてよい。ここでも、詳細については、ここに組み込まれた米国特許および特許出願を参照する。
【0023】
ホスト制御装置2を
図3に示す。ホストは、LDに見られるものとほとんど同じ範疇のハードウェアおよびソフトウェアを有するが、はるかに大きなスケールであろう。ホスト2は、広い地理的範囲にわたる多くのLDのために働いて、それらのLDをリアルタイムで制御しなければならない。前述のように、ホストは、協働的に動作する複数のプロセッサであってよく、これらのプロセッサはネットワークに関して異なる場所に存在してよい。
【0024】
ホスト2は、数千のLDをリアルタイムで高速制御することが可能な大規模で高速のプロセッサシステム30を有してよい。プロセッサは、たとえばIBMなどの、大型のコンピュータおよびサーバシステムの製造者から選択してよい。高速メモリ32は、IBM,EMC,Network Appliancesなどによって製造される大規模なRAMシステム、バッファ、キャッシュ、フラッシュ、および冗長ディスクシステムを含んでよい。入出力部34は、通常の、タッチスクリーン、キーボード、表示器(LED)、プリンタ、スキャナ、ビデオおよびオーディオハードウェア、ならびに高速暗号化通信装置を含んでよい。
【0025】
ホストソフトウェアは、
図4に示すように、LDのオペレーティングシステムと通信するのに適したオペレーティングシステムを含む。オペレーティングシステムは、好ましくは、オープンソースのものであり、および/またはアプリケーションの作成(writing)と改良(refining)を可能にするツールを有する。たとえば、モバイルシステム用のANDROID(あるいはDROID)オペレーティングシステムは、LINUXに基づいており、アプリケーション(一般に「app」と呼ばれる)の作成にJAVAが使用されるのを可能にする。iPHONEオペレーティングシステムは、同じくアプリケーションの作成を可能にするSDK(Software Developers Kit)を含む。XPおよび類似のオペレーティングシステムは、一般に、アプリケーションの作成を可能にするプログラムをサポートするであろう。
【0026】
他のアプリケーションは、分注プログラム、診断およびサービスプログラム、教育/訓練プログラム、暗号化プログラム、および、品質工業基準を実施し、遵守し、試験するためのプログラムを含んでよい。
【0027】
LDに常駐するソフトウェアは、ホストと協働的に通信する。分注プログラムは、ホストからダウンロードされてLDで実行されてよい。
【0028】
前述のように、分注処理は、特定の応用のために経験的に、局地分注器でまたはホストで開発されてよい。たとえば、特定の応用における特定の流体について、必要とされるドットまたはビーズを分注するためのステッピングモータのステップ数、および、その後シリンジの消耗につれての液だれを防止するための後退のステップ数が、1つのLD位置で開発されてよい。一旦開発されると、処理はホストにアップロードされ、次いで、世界中のあらゆる場所の分注器にダウンロードされてよい。処理は、質と信頼性を確認するために、各場所で試験されてよい。各場所での試験の一部は、ホストに送られるドットおよび/またはビーズを示すビデオを伴ってもよい。ホストは、様々な場所での適切な動作を検証してよい。局地の人との音声通信が、適切な操作を冗長的に確認するために使用されてよい。他の応用において、1つのLDが、他のLDと通信して分注プログラムを送信するように構成されてよい。
【0029】
図6は、ネットワーク化された分注器の1つの動作を示す。ここでは、特定の接着剤分注プログラムが、特定のアセンブリのために局地分注器で開発される(ステップ60)。開発が完了すると、このプログラムはホストにアップロードされる(ステップ62)。ホストは、この分注プログラムを使用して同一の製品を組み立てる他の局地分注器に、このプログラムをダウンロードしてよい(ステップ64)。ダウンロードされたプログラムを受けた局地分注器は、プログラムが正常に動作することを検証してよい(ステップ66)。問題がある場合(ステップ80)、局地分注器はホストと通信を行い(ステップ86)、ホストはプログラムの開発者にその問題を送信する。問題は参加者間で協働的に解決されてよく(ステップ84)、プログラムは修正されて(ステップ82)、ホストにアップロードされる(ステップ88)。プログラムが検証されたときに問題が見つからない場合(ステップ68)、プログラムが実行されて(ステップ70)、製品が組み立てられる。プログラムのステップが実行されるにつれて、予め指定されたステップで、データがホストに送信されてよい(ステップ72)。データは、ビデオまたは他の誤動作(不適切なモータステップ、液だれなど)の表示を含んでよく、動作が適切ならば(ステップ76)、プログラムは最後までは実行されて終了する(ステップ92)。不適切なまたは予期せぬ問題が生じた場合(ステップ64)、プログラムは中断されて、局地の人に通知がなされてよい(ステップ77)。ホストは、次いで、この問題を開発者に通知する(ステップ86)。問題は、その後解決され(ステップ84)、プログラムは修正されて(ステップ82)、他の局地分注器へのダウンロードのために、ホストにアップロードされる。
【0030】
分注プログラムの開発において、ホストおよび2台以上の局地分注器が協働するのが有利である。局地分注器およびホスト間のリアルタイムでの通信が、多数の設計者が課題または問題を発見し速やかに解決することを可能にする。場所、材料および操作者の違いが、より速やかに発見され解決されてよい。