(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
一つの実施形態では、前記の少なくとも二つの層は、≦3bar、好ましくは≦5bar、好ましくは≦7barの差圧を用いて分離可能でない。
【0013】
さらなる実施形態では、前記膜は、アニーリングステップを経ることなく、5〜40倍、さらに好ましくは10〜30倍、特に5〜20倍、さらに好ましくは5〜10倍のナトリウムに対する尿素の選択性を有する。ナトリウムに対する尿素の膜の選択性を、アニーリングステップの適用後、200倍超まで増加させることができる。
【0014】
更なる実施形態では、前記少なくとも二つの層は、共押出層である。
【0015】
更なる実施形態では、少なくとも一つの層は、選択層である(として設計される)。
【0016】
更なる実施形態では、前記選択層は、酢酸セルロース、好ましくは0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロース、セルロースエステル及びこれらの混合エステルから選択される少なくとも一つのポリマーを含んでなる。
【0017】
更なる実施形態では、前記選択層は、さらに、少なくとも一つのさらなる添加剤を含んでなる。
【0018】
更なる実施形態では、前記添加剤は、好ましくは反応基、より好ましくはアミノ官能性反応基を含んでなる接着促進添加剤である。
【0019】
更なる実施形態では、前記添加剤は、ポリエチレンイミン若しくはポリアミン又はこれらの混合物から選択される。
【0020】
更なる実施形態では、前記選択層は、30nm〜50μm、好ましくは30nm〜200nmの乾燥状態における層厚を有する。
【0021】
更なる実施形態では、少なくとも一つの層は、支持層である(として設計される。)
【0022】
更なる実施形態では、前記支持層は、
(a)ポリイミン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド若しくはこれらの混合物;又は
(b)スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルイミド、スルホン化ポリメチルメタクリルイミド若しくはこれらの混合物;又は
(c)ポリイミン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド、及びスルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルイミド、スルホン化ポリメチルメタクリルイミド若しくはこれらの混合物
から選択される少なくとも一つのポリマーを含んでなる。
【0023】
更なる実施形態では、前記支持層は、1μm〜500μm、好ましくは35μmの乾燥状態における層厚を有する。
【0024】
更なる実施形態では、前記膜は、中空繊維膜である(として設計される)。
【0025】
更なる実施形態では、前記中空繊維膜は、20μm〜500μm、好ましくは200μmの内腔の平均直径を示す。
【0026】
更なる実施形態では、前記中空繊維膜は、選択層であり(として設計され)、二酢酸セルロース及びポリエチレンイミンを含んでなる少なくとも一つの層を含んでなる。
【0027】
更なる実施形態では、前記中空繊維膜は、支持層であり(として設計され)、ポリエーテルイミドを含んでなる少なくとも一つの層を含んでなる。
【0028】
更なる実施形態では、前記中空繊維膜は、支持層であり(として設計され)、ポリエーテルスルホン及びポリメチルメタクリルイミドを含んでなる少なくとも一つの層を含んでなる。
【0029】
更なる実施形態では、前記中空繊維膜は、支持層であり(として設計され)、ポリエーテルスルホン及びスルホン化ポリエーテルスルホンを含んでなる少なくとも一つの層を含んでなる。
【0030】
更なる実施形態では、前記中空繊維膜は、支持層であり(として設計され)、ポリエーテルイミド及びポリビニルピロリドンを含んでなる少なくとも一つの層を含んでなる。
【0031】
更なる実施形態では、前記膜は、三つの共押出層を含んでなる。
【0032】
更なる実施形態では、少なくとも第一層が、乾燥状態において、30nm〜50μm、好ましくは30nm〜200nmの層厚を有し、少なくとも第二層が、乾燥状態において、30nm〜50μm、好ましくは30nm〜200nmの層厚を有し、そして少なくとも第三層が、乾燥状態において、1μm〜500μm、好ましくは35μmの層厚を有する。
【0033】
更なる実施形態では、前記膜は、二酢酸セルロースの第一層を少なくとも含んでなる。
【0034】
更なる実施形態では、前記膜は、二酢酸セルロース及びポリエチレンイミンの第二層を少なくとも含んでなる。
【0035】
更なる実施形態では、前記膜は、ポリエーテルイミドの第三層を少なくとも含んでなる。
【0036】
更なる実施形態では、本発明は、膜の生産方法であって、以下の
・少なくとも第一層のための材料を含んでなる少なくとも第一の透明な紡糸物を提供するステップ;
・少なくとも第二層のための材料を含んでなり、前記の第一の透明な紡糸物と異なる少なくとも第二の透明な紡糸物を提供するステップ;
・提供される紡糸物の数に従って、多数の同心円状の環を含んでなる紡糸ノズルを用いた少なくとも二つの紡糸物の共押出するステップであって、少なくとも第一の環は、少なくとも第一の紡糸物の吸入及び/又は押出が可能であり、少なくとも第二の環は、第一の紡糸物と異なる少なくとも第二の紡糸物の吸入及び/又は押出が可能であり、少なくとも二つの同心円状の環が、薬剤、好ましくは沈殿剤、好ましくは水の吸入若しくは押出、あるいは吸入及び押出が可能である中心の円形チャネルの周りに配置される、ステップ
を含み、
前記の透明な紡糸物が、反応することのできる少なくとも一つのポリマー又は材料、あるいは反応することのできる少なくともポリマー及び材料、特に化学的架橋をすることができる材料を含んでなることを特徴とする、
方法を含む。
【0037】
一つの実施形態では、膜の生産方法は、酢酸セルロース、特に0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロース、セルロースエステル、若しくはこれらの混合エステルの群から選択される少なくとも一つのポリマー、又は酢酸セルロース、とりわけ0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロース、セルロースエステル、若しくはこれらの混合エステルの群から選択される少なくとも一つのポリマー、及び少なくとも一つの更なる添加剤、好ましくはポリエチレンイミン若しくはポリアミン若しくはポリエチレンイミン及びポリアミンの群から選択される接着促進アミノ官能性添加剤を含んでなる、少なくとも第一の紡糸物を含む。
【0038】
一つの実施形態では、膜の生産方法は、
・ポリイミン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド若しくはこれらの混合物;又は
・スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルイミド、スルホン化ポリメチルメタクリルイミド若しくはこれらの混合物;又は
・ポリイミン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド及びスルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリビニルピロリドン、スルホン化ポリメチルメタクリルイミド若しくはこれらの混合物
から選択される少なくとも一つのポリマーを含んでなる、少なくとも第二の紡糸物を含んでなる。
【0039】
本発明は、さらに、腹膜透析、特に透析液の再生、血液浄化、特に血液透析、逆浸透、浸透圧発電所におけるエネルギー生成、ガス分離、浸透蒸発、ナノ濾過、ウルトラ濾過、マイクロ濾過又は粒子濾過のための、本明細書に記載の膜の使用に関する。
【0040】
発明の詳細な説明
本発明の目的の解決のために、下記で詳述されるように、膜、特に少なくとも二つの層を含んでなる中空繊維膜であって、前記の少なくとも二つの層は、少なくとも一つのポリマーを含んでなる少なくとも一つの層形成材料をそれぞれ含んでなり、前記の少なくとも二つの層は、層形成材料に関して互いに異なる、中空繊維膜を提供する。前記少なくとも二つの層は、少なくとも部分的には共有結合的に、層間剥離することなく互いに結合している。
【0041】
用語「共有結合的」とは、かかる結合、特に相互作用を形成することができる基及び/又はエレメントを通して、共有結合、特に、原子結合、等極結合、σ−σ相互作用、σ−π相互作用、二電子中心(two-electron-to-center)結合、単結合、二重結合、三重結合、及びこれらの相互作用、特に結合の組み合わせを用いて互いに結合する相互作用を意味する。言及された相互作用、特に結合は、極性でもよく、特に分極してもよく、あるいは、非極性でもよく、特に分極しなくてもよい。
【0042】
用語「少なくとも部分的には共有結合的」とは、共有結合、特に相互作用の他に、他の非共有結合的相互作用、特に結合が存在し得ることを意味する。
【0043】
用語「非共有結合的」とは、結合、特に相互作用を形成することができる基及び/又はエレメントが、好ましくはイオン対、水素橋結合、双極子−双極子相互作用、電荷移動相互作用、π−π電子相互作用、陽イオン−π電子相互作用、ファンデルワールス相互作用、及び分散相互作用、疎水性(親油性)相互作用、錯体化、好ましくは遷移金属陽イオンの錯体、及びこれらの相互作用、特に結合の組み合わせを用いて互いに結合することを含む。
【0044】
一つの実施形態では、最大50%の相互作用、あるいは結合は、共有結合である。
【0045】
更なる実施形態では、最大70%の相互作用、あるいは結合は、共有結合である。
【0046】
好ましい実施例では、最大100%の相互作用、あるいは結合は、共有結合である。
【0048】
一つの実施形態では、前記膜は、中空繊維膜として設計される。
【0049】
本発明による前記膜は、少なくとも二つの層を含んでなる。
【0050】
一つの実施形態では、前記膜は、2〜10層を含んでなる。
【0051】
更なる実施形態では、前記膜は、2、3、4、又は5層を含んでなる。
【0052】
本発明によれば、前記膜は、層を含んでなり、前記層は、少なくとも一つのポリマーそれぞれを含んでなり、これらの層形成材料に関して互いに異なる。一つの実施形態では、前記層は、互いに独立して得られ、異なる紡糸物から開始される。
【0053】
一つの実施形態では、前記膜は、液体のための分離膜である(として設計される)。
【0054】
別の実施形態では、前記膜は、気体のための分離膜である(として設計される)。
【0055】
別の実施形態では、前記膜は、液体及び気体のための分離膜である(として設計される)。
【0056】
用語「層」とは、この/これらの層が三次元的広がりを示し、ここで一次元における広がりは、他の二次元における広がりよりも少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも90%小さいことを意味する。層は、任意の層形成材料により構築されることができる。
【0057】
用語「層形成材料」とは、全ての材料、例えば層内に含まれるポリマーを意味する。
【0058】
一つの実施形態では、前記層は、合成又は天然ポリマーを含んでなる。
【0059】
一つの実施形態では、前記層は、好ましくは少なくとも水と部分的混和性を有する有機溶媒に溶解するポリマーを含んでなる。
【0060】
用語「溶解することができる」とは、光の可視波長領域において、透明で、不透明でない、光学的に透き通っている溶液を含み、これは、好ましくは少なくとも巨視的には、一相からなる。言い換えれば、チンダル効果が光の可視領域において観察することができないことを意味する。これは、巨視的に、溶液が一相を形成し、溶解しない成分、例えばポリマーゲル粒子が存在しないことを意味する。
【0061】
この定義はまた、後に用いられる用語「透明な紡糸溶液」に関連する。
【0062】
一つの実施形態では、前記層は、ジメチルアセトアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、第一級アルコール、第二級アルコール、第三級アルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン若しくはこれらの混合物に溶解することができる少なくとも一つのポリマーをそれぞれ含んでなる。
【0063】
一つの実施形態では、前記層は、前記ポリマーに加えて、好ましくは用いられるポリマーに対応する、あるいは用いられるポリマーと異なる、好ましくは最大10wt−%、好ましくは最大5wt−%、好ましくは最大2wt−%のオリゴマーを含んでなる。典型的に、前記オリゴマーは、2〜10の重合度を有する。
【0064】
第一層は、異なる化学的性質(例えば透過性、又は材料)及び/又は物理的性質(例えば孔径の平均分布)により第二層と区別することができる。
【0065】
一つの実施形態では、少なくとも一つの層は、選択層として設計される。
【0066】
用語「選択層」とは、この層が、化合物の混合物、好ましくは液体化合物混合物、好ましくは血液又は透析液、あるいは血液及び透析液から、少なくとも一つの選択された化合物、好ましくは尿素又は水を透過することができることを意味する。
【0067】
用語「選択層」とは、さらにこの層が、同時に、減少した、好ましくは最小化された透過性を有し、あるいは好ましくは他の化合物、好ましくは一価、及び二価の陽イオン、好ましくは化学元素の周期系の第一及び第二の主な群の一価、及び二価の陽イオン等、例えば、例えばNa
+としてナトリウム、K
+としてカリウム、Mg
2+としてマグネシウム、Ca
2+としてカルシウム、並びに水生環境、例えば血液又は透析液中に存在するこれらの水複合体について不浸透性であることを意味する。
【0068】
一つの実施形態では、前記選択層は、少なくとも一つのポリマーを含んでなる。
【0069】
一つの実施形態では、前記選択層は、酢酸セルロース、特に0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロースから選択される少なくとも一つのポリマーを含んでなり、これは、例えば二酢酸セルロース、若しくは三酢酸セルロース;セルロースエステル、又はこれらの混合エステルを意味する。
【0070】
用語「アシル化度」は、構造単位あたりのアシル基の平均数である。一つの実施形態では、2.5〜3の範囲、例えば2.7のアシル化度が用いられる。
【0071】
更なる実施形態では、前記選択層はポリアミドを含んでなり、これは架橋されたポリアミドでもよい。未架橋の前駆体を紡糸すること、そして実質的に紡糸材料を架橋することは、可能である。
【0072】
一つの実施形態では、前記選択層は、好ましくは内腔の側であり、これは、選択層が、本実施形態において中空繊維膜として設計される膜の内層を形成することを意味する。
【0073】
更なる実施形態では、前記選択層は、外側に配置され、これは、選択層が、本実施形態において中空繊維膜として設計される膜の外層を形成することを意味する。
【0074】
一つの実施形態では少なくとも一つの層は、担体層である(として設計される)。
【0075】
支持層なる用語は、担体層なる用語と同義語である。用語「支持層」とは、高い多孔性、及び高い機械的安定性、好ましくは座屈に対する抵抗性及び引張強度という点での高い機械的安定性により特徴付けられる層を意味する。前記担体、特に支持層は、好ましくは、
a)ポリイミン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド、若しくはこれらの混合物;又は
b)スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルイミド、スルホン化ポリメチルメタクリルイミド、若しくはこれらの混合物;又は
c)ポリイミン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド及びスルホン化ポリイミン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリメチルメタクリルイミド、若しくはこれらの混合物
から選択される少なくとも一つのポリマーを含んでなる。
【0076】
用いてもよいポリイミドは、商標名Ultem 1000、Matrimid、又はPleximidとして知られている。
【0077】
一つの実施形態では、前記担体層は、好ましくは外側に配置され、これは、本実施形態において中空繊維膜である(として設計される)膜の外側を形成することを意味する。
【0078】
更なる実施形態では、前記担体層は、内腔側に配置され、特に内側に配置され、これは、本実施形態において中空繊維膜として設計される膜の内層を形成することを意味する。
【0079】
一つの実施形態では、一つの層、好ましくは選択層は、好ましくは30nm〜50μm、好ましくは30nm及び200nmの層厚を示し、これは、好ましくは乾燥状態で測定される。
【0080】
一つの実施形態では、一つの層、好ましくは支持体、特に担体層は、好ましくは1μm〜500μm、好ましくは35μmの層厚を示し、ここで前記層厚は、好ましくは乾燥状態で測定される。
【0081】
層厚の測定のための繊維の乾燥は、一つの実施形態では、120℃±5℃の温度における二つの連続する乾燥チャンバーにおいて行なわれる。
【0082】
層厚は、一つの実施形態では、乾燥ステップ終了後に、高真空下で電子顕微鏡を用いることにより測定される。
【0083】
本発明によれば、層が互いに反応することができるような方法における生産プロセスにおいて、層間剥離を生じることなく接着している層を設計することは、重要である。従って、接着促進添加剤を用いる場合、この添加剤を、担体層の生産のために混合物に、あるいは選択層の生産のために混合物に、添加することができる。接着促進添加剤を、選択層と担体支持層の間に配置することができる接着促進層に含むことができる。
【0084】
用語「層間剥離が生じない」とは、少なくとも二つの層がしっかりと結合していることを意味する。これは、前記の二つの層が、原子及び/又は分子力により互いに接続しており、破壊されずには互いに分離することができないことを意味する。このようにして、層の層間剥離を減少させ、好ましくは最小化し、そして、さらに好ましくは防ぐ。これは、少なくとも二つの層間の共有結合的、及び/又は非共有結合的相互作用及び/又は結合により引き起こされる。
【0085】
一つの実施形態では、これは、少なくとも一つの層、好ましくは選択層として設計される層は、少なくとも一つのポリマー、及びさらに少なくとも一つの添加剤を含んでなるように、達成される。
【0086】
更なる実施形態では、少なくとも一つの層、好ましくは選択層は、酢酸セルロース、特に0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロース(これは、例えば二酢酸セルロース又は三酢酸セルロースを意味する);セルロースエステル;二酢酸セルロース、及び/又はこれらの混合エステルから選択される少なくとも一つのポリマー、並びに、さらに少なくとも一つの添加剤を含んでなる。
【0087】
一つの実施形態では、前記添加剤は、接着促進添加剤である(として設計される)。
【0088】
一つの実施形態では、前記接着促進添加剤は、アミノ官能基である。
【0089】
一つの実施形態では、前記添加剤は、反応基を含む材料を含んでなる。
【0090】
一つの実施形態では、前記添加剤は、反応基を含み、ポリエチレンイミン、ポリアミン、アミンを含むコポリマー、ポリビニルアミン、ポリ−L−リジン又はこれらの混合物から選択される、少なくとも一つのポリマーを含んでなる。
【0091】
用いられてもよいポリアミンは、商標名Epomin又はPolyment(Nippon Shokubai)、Lupasol(BASF)又はJeffamin(Huntsmann)として知られている。ポリビニルアミンは、例えばBASFから購入することができる。
【0092】
一つの実施形態では、反応基を含む低分子ポリマーはまた、添加剤等、例えばオリゴアミンに含まれてもよい。
【0093】
一つの実施形態では、前記添加剤は、有機溶媒に溶解する少なくとも一つのポリマーを含んでなる。
【0094】
一つの実施形態では、前記添加剤は、好ましくは少なくとも水と部分的混和性を有する有機溶媒に溶解する少なくとも一つのポリマーを含んでなる。前記有機溶媒は、好ましくは、ジメチルアセトアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、第一級アルコール、第二級アルコール、第三級アルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、又はこれらの混合物から選択される。
【0095】
用語「反応基」は、同一の材料の他の反応基、あるいはエレメントと、しかし好ましくは少なくとも第二の材料、好ましくは第二のポリマーの反応基及び/又はエレメントと、共有結合若しくは非共有結合、あるいは共有結合及び非共有結合、あるいは相互作用を形成することができる全ての官能基及び/又はエレメントを含む。
【0096】
一つの実施形態では、前記添加剤は、少なくとも二つの層間の好ましくは共有結合、あるいは相互作用を形成することができるような方法において、選択される。
【0097】
これらの結合、あるいは相互作用を構築するために、当業者に知られている全ての反応を用いることができる。
【0098】
一つの実施形態では、これらの反応は、縮合反応、特にエステル化、及びアミド化反応である。
【0099】
用語「中空繊維膜」は、中空繊維キャピラリー膜と互換的に用いることができる。かかる中空繊維キャピラリー膜は、好ましくは20μm〜500μm、好ましくは200μmの内腔の平均直径を有する。
【0100】
一つの実施形態では、中空繊維膜の外面の横断面は、丸く、あるいは円形である。
【0101】
しかしまた、中空繊維膜の横断面の他の幾何学的図形も、可能である。好ましくは中空繊維膜の表面を増加させる場合、例えば、星型のような図形、又は交互に凸状と凹状のエレメントを有する図形を作ることができる。
【0102】
一つの実施形態では、前記膜は、少なくとも3つの層を含んでなり、本実施形態において、中空繊維膜として設計される。前記の少なくとも3つの層は、隣り合う各層と接続し、これは、互いに直接接触する層(従って、第一層と第二層、及び第二層と第三層)が、互いに共有結合若しくは非共有結合、あるいは、共有結合及び非共有結合、あるいは相互作用により、接続することを意味する。好ましくは、これらは互いに層間剥離することなく接続されている。
【0103】
一つの実施形態では、選択層として設計される層の層厚は、乾燥状態において、30nm〜50μm、好ましくは30nm〜200nmである。
【0104】
一つの実施形態では、第二層、好ましくは中間層の層厚は、乾燥状態において、20nm〜200μm、好ましくは30nm〜50μm、さらに好ましく30nm〜200nmである。
【0105】
一つの実施形態では、好ましくは担体層として設計される第三層の層厚は、乾燥状態において、1μm〜500μm、好ましくは20μm〜200μm、特に25〜100μm、さらに好ましくは25〜35μm、特に35μmである。
【0106】
中空繊維膜である(として設計される)膜の一つの実施形態では、第一層、好ましくは内層(選択層)は、酢酸セルロース、特に0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロース、セルロースエステル、二酢酸セルロース、及び/又は混合エステルから選択されるポリマーを含んでなる。特に、第一層、好ましくは内層は、特に好ましくは、酢酸セルロースを含んでなる選択層として設計される。
【0107】
中空繊維膜として設計される膜の一つの実施形態では、第二層、好ましくは中間層は、酢酸セルロース、特に0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロース、セルロースエステル、二酢酸セルロース、及び/又はこれらの混合エステルから選択される少なくとも一つのポリマー、並びに添加剤、好ましくはアミノ官能基であり、好ましくはポリエチレンイミン及び/又はポリアミン、特に反応基及び/又はエレメントを含んでなるポリマーから選択される接着促進添加剤を含んでなる。
【0108】
添加剤及び反応基及び/又はエレメントの前述の定義はまた、ここで有効である。
【0109】
中空繊維膜である(として設計される)膜の一つの実施形態では、第二層、好ましくは中間層は、二酢酸セルロース及びポリエチレンイミンを含んでなる。好ましくは、第二層、好ましくは中間層は、選択層として設計される。
【0110】
中空繊維膜である(として設計される)膜の一つの実施形態では、第三層、好ましくは外層は、ポリイミン、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド、ポリエーテルスルホン若しくはこれらの混合物から選択される少なくとも一つのポリマーを含んでなり、これは、スルホン化及び/又は非スルホン化された、あるいはスルホン化及び/又は非スルホン化基を含んでなる。好ましくは第三層、好ましくは外層は、担体、あるいは支持層として定義される。好ましくは第三層、好ましくは外層は、ポリエーテルイミドを含んでなる。
【0111】
本発明によれば、前記膜の生産方法は、以下の
・少なくとも第一層のための材料を含んでなる少なくとも第一の透明な紡糸物を提供するステップ;
・第一の透明な紡糸物と異なり、少なくとも第二層のための材料を含んでなる、少なくとも第二の透明な紡糸物を提供するステップ;
・提供される紡糸物の数に従って、多数の同心円状の環を含んでなる紡糸ノズルを用いた少なくとも二つの紡糸物の共押出であって、ここで少なくとも第一の環は、少なくとも第一の紡糸物の吸入及び/又は押出が可能であり、少なくとも第二の環は、第一の紡糸物と異なる少なくとも第二の紡糸物の吸入及び/又は押出が可能である、共押出をするステップ(少なくとも二つの同心円状の環は、薬剤、好ましくは沈殿剤、好ましくは水の吸入若しくは押出、あるいは吸入及び押出が可能である中心の円形チャネルの周りに配置される);
・先に生成された膜に含まれる、用いられる溶媒の含量を減少、好ましくは最小化させることができるリンス槽を提供するステップ(リンス槽が用いられる溶媒を完全に除去することができることは、更に好ましい)
を含む。
【0112】
一つの実施形態では、前記生産方法は、続いて行なわれ得る以下の
・生成され、そして処理された膜又はこの膜を含んでなる中空繊維を乾燥させるステップ
を更に含む。
【0113】
透明な紡糸溶液は、好ましくは、
・酢酸セルロース、特に0.5〜3のアシル化度を有する酢酸セルロース、セルロースエステル、二酢酸セルロース、若しくはこれらの混合エステルの群;又は
・ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリビニルアミン、アミンを含むコポリマー、ポリ−L−リジン、オリゴアミン、若しくはこれらの混合物の群;又は
・ポリイミド、ポリイミン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリルイミド、ポリエーテルスルホン及び/又はこれらのスルホン化、あるいは非スルホン化誘導体の群;
・並びに前述のポリマーの混合物
から選択される少なくとも一つのポリマーを含んでなる。
【0114】
一つの実施形態では、紡糸物は、前述のポリマーを溶解することのできる少なくとも一つの溶媒を含んでなり、このようにして、透明な紡糸物を生成する。
【0115】
一つの実施形態では、前記紡糸物は、好ましくは少なくとも水と部分的混和性を示し、ジメチルアセトアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、第一級アルコール、第二級アルコール、第三級アルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、若しくはこれらの混合物から選択される、有機溶媒を含んでなる。
【0116】
一つの実施形態では、前記生産方法は、少なくとも第一の紡糸物が、少なくとも第二の紡糸物と接触することができるステップを含む。これは、好ましくは提供された紡糸ノズルを用いた、少なくとも第二の紡糸物と同時の第一の紡糸物の共押出しにより生じる。好ましくは、中空繊維ノズルは、紡糸ノズルとして用いられる。前述の紡糸物は、従って、1又は複数の同心円状に配置された環チャネルを用いて押し出される一方で、同時に、液体又は粘性を有する薬剤が中心に配置された円形のチャネルを通して押し出される。この薬剤は、好ましくは水であり、相反転法において沈殿反応を誘導する。さらに、ステップは、用いられる溶媒が、洗浄プロセスを用いた前記膜、特に中空繊維膜から除去される場合に含まれる。この洗浄ステップに続いて、このようにして得られ、洗浄された膜、特に中空繊維膜の乾燥は、行なわれる。乾燥プロセスは、好ましくは、高温気流において行なわれる。好ましくは、少なくとも一つの上述の紡糸物は、先に定義されたような選択層を形成することができる材料、特にポリマーを含んでなる。さらに、好ましくは、少なくとも第二の紡糸物は、担体、特に支持層を形成することができる材料、特にポリマーを含んでなる。紡糸溶液なる用語は、紡糸物なる用語と互換的に用いることができる。前記膜、特に前記中空繊維膜の生産の好ましい方法は、紡糸方法であり、相反転法、乾式−湿式紡糸法、又は溶融紡糸法は特に好ましい。
【0117】
本発明によれば、膜、特に中空繊維膜の使用はまた、想定される。少なくとも二つの層が、共有結合的に及び/又は非共有結合共有結合的に互いに接続しており、好ましくは互いに層間剥離が生じないことを特徴とする、少なくとも二つの層を含んでなる本発明による前記膜、特に中空繊維膜は、腹膜透析の方法のために、特に透析液の再生の方法に、血液浄化、特に血液透析の方法に、逆浸透の方法に、浸透圧発電所におけるエネルギー生成の方法に、ガス分離、浸透蒸発の方法に、及びナノ濾過、ウルトラ濾過、マイクロ濾過、又は粒子濾過に使用することができる。
【0118】
膜の層間剥離強度の測定
層間剥離は、同時に押し出される層を含んでなる複数層膜、特に中空繊維膜の生産に時間的に遅延して生じ得るので、膜の層間剥離強度の測定のための分析方法は、必要である。かかる方法を、以下に記載する。小さいモジュールは、約10cm長の単一の繊維を含んで生産される。前記繊維を、内側において最初に水で充填し、その後、水中50%イソプロパノールの溶液を用いて約10秒間、外側から親水化する。アルコールを完全に除去した後、前記繊維を、85℃の水中で一晩保存する。必要であれば、前記時間は、延長することができる。その後、前記中空繊維に、明確に水の排出口を観察することができるような方法で、室温において内腔側から水を永久的に流す。この直後、水圧を、繊維の外側に適用する。前記水圧は、マノメーターを用いて測定される。適用される圧力は、繊維の至る所において同一の値を有する静圧力である。前記圧力を、内腔側から水の排出口をこれ以上観察することができなくなるまでゆっくりと増加させる。この限界圧力において、内層は、外側の圧力により崩壊するか、中空繊維が圧縮され、従って内腔を通る流量が抑制される。前記繊維が横に切断され、光学顕微鏡を用いて分析される場合、双方の状況のどちらが生じたのか測定することができる。
【0119】
下記の表1は、様々な実施例の繊維についての層間剥離試験の結果を示す。
【表1】
【0120】
この結果は、層間の共有結合あるいは共有結合及び非共有結合的相互作用を有する本発明による膜が、実施例1の対象繊維と比較して、層間剥離に対する倍に増加した安定性を有することを示す。好ましくは、本発明による膜の層は、最大3bar、好ましくは最大5bar、好ましくは最大7barの圧力において互いに分離せず、これらが層間剥離を生じないことを意味する。
【0121】
一つの実施形態では、前述の圧力は、前記膜に適用される外圧として設計される。
【0122】
膜の陽イオン保持及び尿素透過性
酢酸セルロース層を含んでなる膜、特に中空繊維膜の特性評価のために、陽イオン、特にNa
+、Ca
2+、K
+又はMg
2+又はこれらの組み合わせ、及び尿素の移動は、測定され、互いに比較される。この目的のために、中空繊維膜の繊維の内腔側に、50ml/分の流量を有する水中226mMグルコース、2.5mM CaCl
2、141mM NaCI、及び25mM尿素からなる溶液を一回流す。透析液の側は、規定の容量の550mlの等張グルコース水溶液を含む。この容量は、試験期間中透析液側において一定容量を維持するために、しっかりと気密される。前記溶液を、1000ml/分の流速で循環させる。前記試験を室温において行なう。
【0123】
中空繊維膜の透析液の側における、ナトリウム陽イオン、カルシウム陽イオン、及び尿素についての濃度の変化は、時間依存的に直ちに測定される。サンプル採取の間に除去される液体容量は、液体サーバーにねじ込まれる等しい容量の塊状のスタンプ(massive stamp)により置き換えられる。
【0124】
前記濃度は、RocheのCobas Integra 400のような既知の分析装置を用いて測定することができる。
【0125】
前記膜の輸送パラメーターは、開始時における濃度と試験の間の濃度の変化から計算することができる。
【0126】
前述の方法により測定されるナトリウムについての本発明の膜の透過性は、好ましくは20〜30mmol/m
2dである。尿素についての透過性は、好ましくは20〜30g/m
2dである。前記値は、高く又は低くすることができる。
【0127】
測定データから上述の値を計算するために、膜に亘る0.86g/lの尿素勾配、及び140nMのナトリウム勾配が、想定される。
【0128】
この適用に含まれる全てのデータ範囲は、言及されたデータ範囲を含むことを意味する。
【0129】
以下の実施例では、本発明は、より詳細に説明される。全ての表される濃度データは、重量パーセント[w/w]を意味する。溶液の粘度は、40℃の温度において、Haake VT550回転式粘度計を用いて測定された。
【実施例】
【0130】
実施例
実施例1:層を固定しない対象実験
内側の、内腔側に向けられたポリマー溶液、及び外側のポリマー溶液を、紡糸ノズルの同心円状に配置された二つのチャネルを用いて押し出した。ポリマー溶液の沈殿のための水を、中心に配置された円形のチャネルを用いて供給した。外層を構成する担体層のための紡糸物は、20% Udel 3500ポリスルホン、及び5%ポリビニルピロリドンK90、並びに1%水からなり、撹拌下でジメチルアセトアミドに溶解した。前記溶液の粘度は、約11500mPasであった。内層を構成する選択層についての紡糸物は、29kDの分子量及び40%のアセチル含量を有する30%二酢酸セルロース(#2218、Sigma/Aldrich)からなり、撹拌下でジメチルアセトアミドp.a.に溶解した。前記溶液の粘度は、約15200mPasであった。ノズルブロックの温度は20℃であった。押し出された中空繊維を、42℃の温度の水が満たされた沈殿槽に現われる前に、250mmのエアーギャップを通過させた。続くリンス槽は、75℃の温度を有する。接続された槽への新鮮な水の供給は、2.6 l/mで行なった。前記中空繊維を、続いて95℃で乾燥させた。繊維の巻き取り速度は、250mm/sであった。乾燥した繊維を、スプール(spuled)した。中空繊維の束は、0.4m
2の合計面積を有する2300繊維からなった。前記繊維の内径は、200μmであった。前記繊維の外側の直径は、261μmであった。乾燥した内層の厚みは、平均して500nmであった。得られる繊維は、一価及び二価の陽イオンに対する尿素の選択性を有した。内層と外層の接着を制御するために、外側から内側に対する圧力差を、水性媒体中に保存された膜に適用した。外層からの内層の層間剥離を引き起こす圧力限界を測定した。結果を表1に示す。
【0131】
実施例2:内側のポリマー層のための紡糸物の生産
ジメチルアセトアミドp.a.(DMAc)中二酢酸セルロース[Sigma/Aldrich #22188]を含むポリマー溶液を、DMAc中0.044g/mlのポリエチレンイミン溶液(Sigma/Aldrich #40,872-7;M
n=10000g/mol)を用いて、30%酢酸セルロース及び0.1%ポリエチレンイミンの濃度まで調整した。ポリエチレンイミン溶液(DMAc中0.044g/ml)の要求される量を、撹拌下で酢酸セルロース溶液にすばやく添加した。続いて、前記混合物を、好ましくは気泡が発生しないように、45℃において30分間撹拌した。その後、前記溶液を、DMAc p.a.を用いて1:1(w/w)に希釈し、さらに30分間撹拌した。均一な溶液を生成した。溶液の粘度は、ポリエチレンイミン溶液の添加により増加した。得られた紡糸物は、透明であり、僅かに黄色を示した。希釈された溶液の粘度は、600〜800mPasであった。セルロースエステルとの得られる混合物が透明な紡糸物の形成をもたらす限り、もちろん、ポリエチレンイミンを、他のアミンやポリアミンと置き換えることができる。さらに、ポリエチレンイミンが他のアミンやポリアミンにより置換される場合、セルロースエステルとの反応後に、十分な遊離のアミノ基が外側の紡糸物(mass)の一つの成分との相互作用を確実にするために残っていることは、必要である。
【0132】
実施例3:ポリイミド/ポリエチレンイミン系を含んでなる二層の中空繊維膜の紡糸
ここで内層を形成する選択層の紡糸物は、実施例2に従って生産され、ジメチルアセトアミドp.a.中15%二酢酸セルロース(Sigma/Aldrich #22188)及び0.05%ポリエチレンイミン(Sigma/Aldrich #40,872-7;M
n=10000g/mol)からなる。前記ポリマー混合物はまた、0.2%ポリエチレンイミンを含む29%二酢酸セルロースの高いポリマー濃度において、透明である。双方のポリマーの組成比は、透明な紡糸物が得られる限り、基本的に自由に選択することができる。この得られる透明な紡糸物は、その粘度に関しては繊維化されなければならず、本発明による尿素透過性と同時に存在する陽イオンに対する選択層を形成する必要がある。ここで外層を構成する支持層の紡糸物は、DMAc p.a.中20%ポリエーテルイミド(Ultem 1000)の溶液からなる。前記繊維の支持層は、それ故、疎水性であり、使用の前に親水化する必要がある。かかる層が、さらなる添加剤の使用を経て親水化形態において得ることができることは、自明である。このようにして、2.5%ポリビニルピロリドンを含む17.5%ポリエーテルイミドは、親水性の接着性の支持層を生じる。紡糸物を、二つの同心円状に配置された紡糸物(mass)チャネルを有する中空繊維紡糸ノズルを用いて押し出した。中空繊維紡糸ノズルの中心に配置されたチャネルを通して、水は押し出され、繊維の内腔を充填した。このようにして、紡糸物の相分離を得た。紡糸ブロックの温度を5℃に調節した。繊維は、ブロックからでた後、50mmのエアーギャップを通過した。巻き取り速度は、250mm/sであった。水が充填された沈殿槽の温度は、20℃であった。続くその後のリンス槽を、20℃から60℃の温度勾配を有するように調節した。溶媒を繊維から十分に除去するよう、注意する必要がある。さもなければ、乾燥準備において、乾燥の間に鎖切断が生じる、あるいは不十分な性能の繊維が得られる。繊維の乾燥を、120〜130℃で行なった。繊維の乾燥後、選択層の厚みは100nmであり、繊維の支持層の厚みは、約35μmであった。内腔横断面は、200μmであった。
【0133】
前記繊維を集めて束を形成し、更に処理をして、透析モジュールを形成する。繊維の特性評価の前に、透析モジュールの内側を水で充填し、50%イソプロパノール/水混合物を用いて約10秒間外側から親水化処理をする。この後、90℃で一晩の熱処理を、水が充填されたモジュール中で行なった。この手順は、用語「アニーリング」として当業者により知られる。その後、前記繊維のナトリウム透過性、カルシウム透過性及び尿素透過性を、測定した。典型的な値は、尿素について23〜30g/m
2d、ナトリウムについて23〜32mmol/m
2dであった。カルシウム透過性は、膜に亘る2.5mMの濃度差における検出限界を下回った。支持層及び選択層の接着特性を試験するために、外側から内側に向かう差圧を、水中で保存された膜に適用した。生じた支持層からの選択層の層間剥離における圧力範囲を、測定した。結果を、上述の表1に示す。
【0134】
実施例4:ポリイミド/ポリエチレンイミン/PMMI/ポリエーテルスルホン系を含んでなる二層の中空繊維膜の紡糸
実施例2に従って生産される選択層についての紡糸物を用いる。前記選択層は、ここで前記内層を形成する。生産は、記載される希釈するステップを除いて、実施例2に従って行なわれた。前記紡糸物は、ジメチルアセトアミドp.a.中30%二酢酸セルロース(Sigma/Aldrich #22188)及び0.1%ポリエチレンイミン(Sigma/Aldrich #40,872-7;M
n=10000g/mol)からなる。
【0135】
ここで外層を形成する選択層の紡糸物は、ポリエーテルスルホン(Radel A-100)及び商標名Pleximidとして知られるポリメチルメタクリルイミド(PMMI)の混合物からなる。ジメチルアセトアミド中20%ポリエーテルスルホン及び2%Pleximidの混合物は、40℃で測定して814mPasの粘度を有する透明な紡糸物を生じた。純粋なPleximid紡糸物(mass)は、ポリマーの分子量が低すぎるために繊維化することができない。Pleximidの低分子量は、ポリエーテルスルホンと比較的よく混和するための理由となり得る。完全な混和は可能ではない。紡糸物を、二つの同心円状に配置された紡糸物(mass)チャネルを有する中空繊維紡糸ノズルを用いて押し出した。水を、中空繊維紡糸ノズルの中心に配置されたチャネルから押し出し、繊維の内腔を充填した。このようにして、紡糸物の相分離を得た。
【0136】
紡糸条件は、実施例3に近い条件を選択した。
【0137】
得られた繊維は、一価、及び二価の陽イオンに対する選択性を示し、尿素透過性も示した。
【0138】
前記選択層は、圧力負荷試験において接着した。
【0139】
実施例5:帯電ポリマーの系を含んでなる二層の中空繊維膜の紡糸
ここで内層を形成する選択層の紡糸物は、記載される希釈するステップを除いて、実施例2に従って行なわれる。選択層についての紡糸物は、ジメチルアセトアミドp.a.中30%二酢酸セルロース(Sigma/Aldrich #22188)及び0.1%ポリエチレンイミン(Sigma/Aldrich #40,872-7;M
n=10000g/mol)からなる。ここで外層を形成する支持層の紡糸物は、20%ポリエーテルスルホン及び4%スルホン化ポリエーテルスルホンからなった。選択層の紡糸物に用いられる溶媒の混合物は、比1:1のジメチルアセトアミド及びピロリドンからなる。ポリエーテルスルホンのスルホン化度は、水溶性とならないように選択するべきである。紡糸物を二つの同心円状に配置された紡糸物(mass)チャネルを有する中空繊維紡糸ノズルを用いて押し出した。水を中空繊維紡糸ノズルの中心に配置されたチャネルから押し出し、繊維の内腔を充填した。このようにして、紡糸物の相分離を引き起こした。紡糸ブロックの温度を20℃に調節した。繊維を、ブロックから出した後、200mmのエアーギャップを通過させた。巻き取り速度は、250mm/sであった。水が充填された沈殿槽の温度は、40℃であった。続くその後のリンス槽は、70℃であった。乾燥の間に繊維が切断されないように、あるいは不十分な性能を有する繊維を得ることのないように、溶媒が繊維から十分に除去されるよう、注意すべきである。繊維の乾燥を、90℃で行なった。繊維の乾燥後、選択層の厚みは500nmであり、繊維の支持層の厚みは、約40μmであった。内腔の直径は、203μmであった。前記繊維を集めて束を形成し、更に処理をして透析モジュールを形成する。繊維の特性評価の前に、透析モジュールの内腔側を水で充填し、50%イソプロパノール/水混合物を用いて約10秒間外側から親水化処理した。このようにして得られる膜は、先のアニーリングステップに供されることなく、典型的に約5〜20倍の一価及び二価の陽イオンに対する選択性を示した。前記膜は、尿素に対する透過性を有した。選択層及び支持層の接着を試験するために、外側から内側に向かう差圧を、湿った状態で保存された膜に適用した。外層からの内層の層間剥離が生じる圧力範囲を、測定した。結果を先の表1に示す。
【0140】
実施例6:ポリイミド/ポリエチレンイミン系を含んでなる三層膜の紡糸
ここで内層を形成する選択層の紡糸物は、ジメチルアセトアミド中15%二酢酸セルロース(Sigma/Aldrich #22188)の溶液からなる。実施例2に従って生産された接着促進中間層の紡糸物は、ジメチルアセトアミドp.a.中15%二酢酸セルロース(Sigma/Aldrich #22188)及び0.05%ポリエチレンイミン(Sigma/Aldrich #40,872-7;M
n=10000g/mol)からなった。ここで外層を形成する支持層の紡糸物は、DMAc中に20%で溶解されるポリエーテルイミド(Ultem 1000)からなる。三つの紡糸物を、3つの同心円状に配置されたチャネルからなる中空繊維紡糸ノズルを用いて押し出した。水を、中心に配置されたチャネルから押し出し、繊維の内腔を充填した。このようにして、3つの紡糸物の層分離を、引き起こした。紡糸ブロックの温度は10℃であった。繊維を、ブロックから出した後、50mmのエアーギャップを通過させた。巻き取り速度は、250mm/sであった。水が充填された沈殿槽の温度は、16℃であった。続くその後のリンス槽は、20℃〜60℃の温度勾配を有した。乾燥ステップ中に繊維が切断しないように、あるいは不十分な性能の繊維を得ることのないように、繊維から溶媒を十分に除去するように注意すべきである。繊維の乾燥を、120〜130℃で行なった。繊維の乾燥後、選択層の厚さは、約60nmであり、接着促進中間層の厚みは、約40nmであり、繊維の支持層の厚みは、約35μmであった。内腔の直径は、170μmであった。接着促進中間層、及び選択層は、電子顕微鏡を用いて区別することができなかった。相対的な層厚は、双方の紡糸物の測定される流量から得られた。束を形成するために繊維を集め、さらに処理をして透析モジュールを形成した。繊維の特性評価の前に、透析モジュールの内腔側を、水で充填し、50%イソプロパノール/水混合物を用いて、約10秒間、外側から親水化処理した。その後、90℃で一晩の熱処理を、水が充填されたモジュール中で行なわれた。これは、「アニーリング」として当業者により知られる。従って、ナトリウム、カルシウム及び尿素についての繊維の透過性は、測定される。尿素についての典型的な値は、23〜30g/m
2dであり、ナトリウムについては23〜32mmol/m
2dである。カルシウムについての透過性は、膜に亘る2.5mMの濃度差において検出限界を下回る。層の接着を試験するために、外側から内側に向かう差圧を、湿った状態で保存された膜に適用した。層の層間剥離を引き起こす圧力範囲を、測定した。結果を、上述の表1に示す。